JPH0674630B2 - 幕板の目地材 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本発明は上下の外壁パネル間を塞ぐ幕板の接続部分の裏
側に取付けられる目地材に関する。

【従来の技術】

従来より階上の外壁パネルと階下の外壁パネルとの間に
形成される隙間は、幕板を取付けることにより塞がれて
いる。 ところで、外壁パネルの取付け施工は高所での重量物の
取付け作業であるため、上棟工事業者（いわゆる鳶職）
が行うのが一般的であり、一方、幕板の取付けには釘打
ちやビス打ちなどの作業が必要であるため、これら作業
を行なわない上棟工事業者は幕板の取付けは行なわず、
幕板の取付けは上棟工事が終わった後に大工工事により
行なわれる。

【発明が解決しようとする課題】

しかし幕板の取付けを大工工事で行なうようにすると、
上棟工事のあと幕板が取付けられるまでの間は上下の外
壁パネル間の隙間はあいたままになっており、この隙間
から風雨が流入してしまうという問題があった。 このため、本発明者は既に、釘打ちやビス打ちを必要と
することなく、仮止めで幕板を取付けることができ、上
棟工事で上下の外壁パネル間の隙間を幕板により塞ぐこ
とができるができる幕板の取付け構造を開発している。
この場合、幕板６′は第４図に示すように側端部を重ね
合わせて接続しており、高所での接続作業に手間を要す
るものであった。 本発明は上記課題を解決するために為されたものであ
り、その目的とするところは、ワンタッチ取付けること
ができ、上棟工事においても取付け施工できる幕板の目
地材を提供することにある。

【課題を解決するための手段】

本発明の幕板の目地材は、上下の外壁パネル１間を塞ぐ
幕板６の接続部分の裏側に取付けられる目地材であっ
て、板状体の目地材本体の上端に入れられた二本の切り
込みの下端部間において折り曲げられて上位の外壁パネ
ル1aの下端面から垂下している垂下片３に深浅自在に係
合する係合片４が形成され、目地材本体の下端に入れら
れた二本の切り込みの上端部間において略水平に折り曲
げられて下位の外壁パネル1bの上端面に載置される載置
片５が形成され、表面にバックアップ材28を取着して成
るものであり、この構成により上記課題が解決されたも
のである。 ［作用］ 板状体の目地材本体の上端に入れられた二本の切り込み
の下端部間において折り曲げられて上位の外壁パネル1a
の下端面から垂下している垂下片３に深浅自在に係合す
る係合片４が形成され、目地材本体の下端に入れられた
二本の切り込みの上端部間において略水平に折り曲げら
れて下位の外壁パネル1bの上端面に載置される載置片５
が形成されていて、上位の外壁パネル1aの下端面から垂
下している垂下片３に目地材本体の上端の係合片４を深
く係合させ、目地材本体の下端の載置片５を下位の外壁
パネル1bの上端面に対向させ、そして、目地材本体を下
方に降ろして垂下片３に対する係合片４の係合を深さを
浅くして載置片５を外壁パネル1bの上端面に載置するこ
とで、目地材を上下の外壁パネル間に容易迅速に取付け
ることができる、又、バックアップ材28を取着している
ので、施工性を向上させることができるものである。 ［実施例］ 目地材Ａは長尺板状体により形成されており、長尺板状
体の上端に二本の切り込みを入れて、中央片を両側片と
の間に隙間が形成されるように前方に折り曲げて係合片
４が設けられており、下端に二本の切り込みを入れて中
央片を後方に直角に折り曲げて載置片５が設けられてい
る。目地材Ａの表面にはバックアップ材28が取着されて
いる。 幕板６は無機質系の外装材７の背面に発泡スチロールな
ど断熱材８が貼られて形成されており、外装材８の上下
両端部にはそれぞれ上部金物９と下部金物10が固着具21
により固着されている。上部金物９は幕板６の背面側に
おいて略Ｕ字状に屈曲する引掛片11が設けられたもので
あり、下部金物10の背面には係止片12が背方へ向けて一
体的に突設されており、係止片12の先端部には逆へ字状
に屈曲して下方へ突出する係止突部13が一体に設けられ
ており、又、下部金物10の下端からは固定片20が垂下し
ている。 外壁パネル１は枠体14の屋外側に外壁材15が屋内側に内
壁材16がそれぞれ取着されて形成されたものであり、家
屋の階上に上位の外壁パネル1aが取付けられ、階下に下
位の外壁パネル1bが取付けられる。上下の外壁パネル1
a、1b間には隙間が形成されている。外壁パネル1aの枠
体14の下枠17が屈曲されて屋外側端部に垂下片３が垂下
しており、外壁パネル1bの枠体14の上枠18の上面には係
止孔19が穿孔されている。 而して、目地材Ａは、その載置片５が下位の外壁パネル
1bの上端面に載置され、上端の係合片４が垂下片３に差
し込まれて係合されて釘打ちやビス打ちすることなく、
上下の外壁パネル1a、1b間に取付けられる。この目地材
Ａの両側部に幕板６の両側端部の裏面が当接され、上位
の外壁パネル1aの垂下片３に下側から上部金物９の引掛
片11が引っ掛けられて係合され、下位の外壁パネル1bの
係止孔19に下部金物10の係止片12の係止突部３が弾性的
に挿入係止され、幕板６が上下の外壁パネル1a、1b間に
仮止め状態で取付けられる。 このように、目地材Ａ及び幕板６が釘打ちやビス打ちな
どすることなく取付けることができるので、外壁パネル
１の取付け施工が上棟工事業者によって行なわれた後
に、さらに上棟工事業者により目地材Ａ及び幕板６の取
付け作業を行なうことができる。 幕板６の本固定は、大工工事により第２図に示すように
下部金物10の固定片20が屋外面から下の外壁パネル1bの
上枠18に釘やビスなどの固着具２が打入されて行なわれ
る。 幕板６の外装材７と外壁パネル１の下枠17や上枠18との
間にはEPDMのような水密材22が介装されており、幕板６
の外装材７の端面と外壁パネル１の外壁材15の端面の間
にはバックアップ用材23とシーラント24が充填されてい
る。隣接する外壁パネル１間には柱カバー25が取着され
ている。柱カバー25は枠体14に形成された仮止め孔26は
仮止め金物27が係合されて上棟工事の際に仮止めされ、
柱カバー25の外周フランジ27から枠体14に釘やビスなど
の固着具21を打入することにより、大工工事で本固定さ
れる。

【発明の効果】

本発明は、上下の外壁パネル間を塞ぐ幕板の接続部分の
裏側に取付けられる目地材であって、板状体の目地材本
体の上端に入れられた二本の切り込みの下端部間におい
て折り曲げられて上位の外壁パネルの下端面から垂下し
ている垂下片に深浅自在に係合する係合片が形成され、
目地材本体の下端に入れられた二本の切り込みの上端部
間において略水平に折り曲げられて下位の外壁パネルの
上端面に載置される載置片が形成されているから、上位
の外壁パネルの下端面から垂下している垂下片に目地材
本体の上端の係合片を深く係合させ、目地材本体の下端
の載置片を下位の外壁パネルの上端面に対向させ、そし
て、目地材本体を下方に降ろして垂下片に対する係合片
の係合を深さを浅くして載置片を外壁パネルの上端面に
載置することで、目地材を上下の外壁パネル間に容易迅
速に取付けることができ、釘打ちやビス打ちすることな
く、上下の外壁パネル間に取付けることができ、しかも
表面にバックアップ材を取着しているので、施工性を向
上させることができるものであり、従って、上棟工事に
おいて簡単に取付け施工できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す分解斜視図、第２図は
同上を採用した幕板の取付けを示す分解斜視図、第３図
は同上の断面図、第４図は従来における幕板の接続を示
す斜視図であって、Ａは目地材、１は外壁パネル、３は
垂下片、４は係合片、５は載置片、６は幕板、28はバッ
クアップ材である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】上下の外壁パネル間を塞ぐ幕板の接続部分
   の裏側に取付けられる目地材であって、板状体の目地材
   本体の上端に入れられた二本の切り込みの下端部間にお
   いて折り曲げられて上位の外壁パネルの下端面から垂下
   している垂下片に深浅自在に係合する係合片が形成さ
   れ、目地材本体の下端に入れられた二本の切り込みの上
   端部間において略水平に折り曲げられて下位の外壁パネ
   ルの上端面に載置される載置片が形成され、表面にバッ
   クアップ材を取着して成ることを特徴とする幕板の目地
   材。