JPH0674288B2 - 重合体の色調改良法 - Google Patents

重合体の色調改良法

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JPH0674288B2
JPH0674288B2 JP5815986A JP5815986A JPH0674288B2 JP H0674288 B2 JPH0674288 B2 JP H0674288B2 JP 5815986 A JP5815986 A JP 5815986A JP 5815986 A JP5815986 A JP 5815986A JP H0674288 B2 JPH0674288 B2 JP H0674288B2
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進 星
利典 白木
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旭化成工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は色調及び温水浸漬時に白化しない透明性の優れ
た重合体の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなるブロック共
重合体は、比較的ビニル芳香族炭化水素含有量が少ない
場合、透明で加硫をしなくても加硫された天然ゴム或い
は合成ゴムと同様の弾性を常温にて有し、しかも高温で
熱可塑性樹脂と同様の加工性を有することから、履物、
プラスチック改質、アスファルト、粘接着分野等で広く
利用されている。又、比較的ビニル芳香族炭化水素含有
量が多い場合は、透明で耐衝撃性に優れた熱可塑性樹脂
が得られることから、食品包装容器分野を中心に近年そ
の使用量が増加すると同時に用途も多様化しつつある。
しかしながら、かかるブロック共重合体は色調が劣り、
成形品が黄色味を呈すという欠点を有する。そのためこ
の欠点を改良する方法がいくつか試みられている。例え
ば、特公昭54−2679号公報には活性ブロック共重合体の
炭化水素溶媒に、水/炭酸ガス/フェノール性酸化防止
剤を加えた後に150〜200℃の範囲の温度で処理して溶媒
を直接脱溶媒する方法が記載されており、特公昭55−74
59号公報にはブロック共重合体の炭化水素溶液を加熱、
もしくは加熱水と混合して溶剤をストリッピングする以
前に有機酸化合物の水溶液と接触させる方法が記載され
ている。又特開昭58−168612号公報には重合体にホウ酸
を添加した後安定剤を添加して重合体を回収する方法が
記載されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、これらの方法により色調は改良されるも
のの、耐白化性に劣り、上記方法で得た重合体を多湿雰
囲気下に長期間放置したり、水に浸漬すると白濁して透
明性が失われるという問題点を有する。
この様な現状において、本発明者らは色調、温水浸漬時
の耐白化性に優れた重合体を得る方法について検討を進
めた結果、重合体溶液に実質的に水の非存在下で失活剤
として特定の化合物を特定量使用することによりその目
的が達成されることを見出し、本発明を完成するに到っ
た。
〔問題点を解決するための手段〕
即ち、本発明は炭化水素溶媒中、有機リチウム化合物を
開始剤として共役ジエン及び/又はビニル芳香族炭化水
素を重合せしめて得られた重合体溶液に実質的に水の非
存在下で重合停止剤として (i) N,N′−ビス(2−ヒドロキシエチル)アルキ
ル(但し炭素数8〜22)アミン、オキシカルボン酸エス
テル、ペンタエリスリトール(モノ又はジ或いはトリ)
脂肪酸(但し炭素数8〜22)エステル、グリセリン(モ
ノ又はジ)脂肪酸エステルから選ばれる1種又は2種以
上を重合体100重量部に対して0.01〜5重量部、 (ii) ソルビタン脂肪酸(但し炭素数8〜22)エステ
ル、ショ糖脂肪酸(但し炭素数8〜22)エステル、ポリ
グリセリン脂肪酸(但し炭素数8〜22)エステルから選
ばれる1種又は2種以上を重合体100重量部に対して0
〜3重量部、添加し、しかる後に重合体溶液から溶剤を
除去することを特徴とする重合体の色調改良法である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の方法においては、炭化水素溶媒中、有機リチウ
ム化合物を開始剤として共役ジエン及び/又はビニル芳
香族炭化水素を重合せしめて重合体溶液を製造する。共
役ジエン又はビニル芳香族炭化水素の重合体は公知のい
ずれかの方法でも製造することができ、共役ジエン又は
ビニル芳香族炭化水素を不活性な炭化水素溶媒中で有機
リチウム化合物によりアニオン重合することによって製
造することができる。
共役ジエン及びビニル芳香族炭化水素をモノマーとする
場合、得られる重合体中の共役ジエンとビニル芳香族炭
化水素との組成比は特に制限はないが、一般に99.9:0.1
〜0.1:99.9、好ましくは98:2〜5:95の範囲で変化させる
ことができる。共役ジエン及びビニル芳香族炭化水素か
らなる重合体は、ランダム共重合体であってもブロック
共重合体であってもよく、これらは公知のいずれかの方
法で不活性な炭化水素溶媒中、有機リチウム化合物によ
りアニオン重合することにより製造できる。
例えば、ランダム共重合体は米国特許3094514号明細書
に記載されている様に、共役ジエン及びビニル芳香族炭
化水素の混合物を通常の重合速度より遅い速度で重合器
に供給することによって製造できる。又、米国特許3451
988号明細書に記載されている様に、後述する極性化合
物やランダム化剤の存在下に共役ジエンとビニル芳香族
炭化水素の混合物を共重合させてランダム共重合体を製
造することができる。
一方、ブロック共重合体の製造方法としては、例えば特
公昭36−19286号公報、特公昭43−17979号公報、特公昭
46−32415号公報、特公昭49−36957号公報、特公昭48−
2423号公報、特公昭48−4106号公報、特公昭56−28925
号、特公昭51−49567号公報などに記載された方法があ
げられる。これらの方法により、ブロック共重合体は一
般式、 (A−B),AB−A),BA−B) (上式において、Aはビニル芳香族炭化水素を主とする
重合体ブロツクであり、Bは共役ジエンを主とする重合
体ブロックである。AブロックとBブロックとの境界は
必ずしも明療に区分される必要はない。又、nは1以上
の整数である。) で表わされる線状ブロック共重合体、あるいは一般式、 [(B−A) m+2X,[(A−B) m+2X [B−Am+2X,[(A−Bm+2X (上式において、A,Bは前記と同じであり、Xは多官能
有機リチウム化合物等の開始剤の残基を示す。m及びn
は1以上の整数である) で表わされるラジアルブロック共重合体として得られ
る。尚、上式において、ビニル芳香族炭化水素を主とす
る重合体ブロックとはビニル芳香族炭化水素を50重量%
以上含有するビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとの共
重合体ブロック及び/又はビニル芳香族炭化水素単独重
合体ブロックを示し、共役ジエンを主とする重合体ブロ
ックとは共役ジエンを50重量%を超える量で含有する共
役ジエンとビニル芳香族炭化水素との共重合体ブロック
及び/又は共役ジエン単独重合体ブロックを示す。共重
合体ブロック中のビニル芳香族炭化水素は均一に分布し
ていても、又テーパー状に分布していてもよい。又、該
共重合体部分はビニル芳香族炭化水素が均一に分布して
いる部分及び/又はテーパー状に分布している部分がそ
れぞれ複数個共存してもよい。
この様にして得られたブロック共重合体はビニル芳香族
炭化水素の含有量が60重量%以下、好ましくは55重量%
以下の場合は熱可塑性弾性体としての特性を示し、ビニ
ル芳香族炭化水素の含有量が60重量%を超える場合、好
ましくは65重量%以上の場合は熱可塑性樹脂としての特
性を示す。
本発明の方法で用いるビニル芳香族炭化水素としてはス
チレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p
−tert−ブチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、α
−メチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラ
センなどがあるが、特に一般的なものとしてはスチレン
が挙げられる。これらは1種のみならず2種以上混合し
て使用してもよい。
本発明で用いる共役ジエンとは、1対の共役二重結合を
有するジオレフィンであり、たとえば1.3−ブジエン、
2−メチル1,3−ブタジエン(イソプレン)、2,3−ジメ
チル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘ
キサジエンなどであるが、特に一般的なものとしては1,
3−ブタジエン、イソプレンが挙げられる。これらは1
種のみならず2種以上混合して使用してもよい。
炭化水素溶媒としてはブタン、ペンタン、ヘキサン、イ
ソペンタン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン等の脂
肪族炭化水素、シクロペンタン、メチルシクロペンタ
ン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシ
クロヘキサン等の脂環式炭化水素、或いはベンゼン、ト
ルエン、エチルベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素
などが使用できる。これらは1種のみならず2種以上混
合して使用してもよい。有機リチウム化合物は、分子中
に1個以上のリチウム原子を結合した有機モノリチウム
化合物であり、例えばエチルリチウム、n−プロピルリ
チウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、
sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、ヘキサ
ンメチレンジリチウム、ブタジエニルジリチウム、イソ
プレニルジリチウムなどがあげられる。これらは1種の
みならず2種以上混合して使用してもよい。
本発明においては重合速度の調整、重合した共役ジエン
部のミクロ構造(シス、トランス、ビニルの比率)の変
更、共役ジエンとビニル芳香族炭化水素の反応性比の調
整などの目的で極性化合物やランダム化剤を使用するこ
とができる。極性化合物やランダム化剤としては、エー
テル類、アミン類、チオエーテル類、ホスホルアミド、
アルキルベンゼンスルホン酸塩、カリウムまたはナトリ
ウムのアルコキシドなどがあげられる。適当なエーテル
類の例はジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジフェ
ニルエーテル及びテトラヒドロフラン、ジエチレングリ
コールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチ
ルエーテルである。アミン類としては第三級アミン、例
えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、テトラメチ
ルエチレンジアミンの外、環状第三級アミンなども使用
できる。ホスフィン及びホスホルアミドとしてはトリフ
ェニルホスフィン及びヘキサメチルホスホルアミドがあ
る。ランダム化剤としてはアルキルベンゼンスルホン酸
カリウムまたはナトリウム、カリウムまたはナトリウム
ブトキシドなどがあげられる。
本発明の方法において重合体を製造する際の重合温度は
一般に−40℃ないし150℃、好ましくは40℃ない120℃で
ある。重合に要する時間は条件によって異なるが、通常
は48時間以内であり、特に好適には1ないし10時間であ
る。また、重合系の雰囲気は窒素ガスなどの不活性ガス
をもって置換することが望ましい。重合圧力は、上記重
合温度範囲でモノマー及び溶媒を液相に維持するに充分
な圧力の範囲で行えばよく、特に限定されるものではな
い。さらに重合系内には触媒及びリビングポリマーを不
活性させるような不純物、たとえば水、酸素、炭酸ガス
などが混入しないように留意する必要がある。
この様にして得られた重合体の重量平均分子量は、一般
に5,000〜5,000,,000、好ましくは10,000〜1,000,000で
ある。又重合体溶液中の炭化水素の量は、一般に重合体
100重量部に対して50重量部〜2000重量部である。尚、
重合体の性質によっては重合体が炭化水素溶媒に不溶で
懸濁状の状態で得られる場合もあるが、本発明において
はこれらも重合体溶液とよぶことにする。
本発明は上記で得られた重合体溶液に、実質的に水の非
存在下で (i) N,N′−ビス(2−ヒドロキシエチル)アルキ
ル(但し炭素数8〜22)アミン、オキシカルボン酸エス
テル、ペンタエリスリトール(モノ又はジ或いはトリ)
脂肪酸(但し炭素数8〜22)エステル、グリセリン(モ
ノ又はジ)脂肪酸エステルから選ばれる1種又は2種以
上(以後これを成分(i)と記す。) (ii) ソルビタン脂肪酸(但し炭素数8〜22)エステ
ル、ショ糖脂肪酸(但し炭素数8〜22)エステル、ポリ
グリセリン脂肪酸(但し炭素数8〜22)エステルから選
ばれる1種又は2種以上(以後これを成分(ii)と記
す。) を失活剤として使用する。
ここでいう成分(i)のN,N′−ビス(2−ヒドロキシ
エチル)アルキルアミンはアルキル基の炭素数が8〜2
2、好ましくは10〜20のものである。具体例としてはア
ルキル基がデシル基、ドデシル基、ペンタデシル基、ヘ
キサデシル基、オクタデシル基などのものがあげられる
が、特に好ましいのは炭素数が12〜16のアルキル基を有
するものである。
オキシカルボン酸は分子中の少なくとも1つのヒドロキ
シ基を少なくとも1つのカルボキシル基を有する化合物
であり、例えばグリコール酸、乳酸、酒石酸、クエン
酸、リンゴ酸、オキシ吉草酸、2−ヒドロキシステアリ
ン酸、サリチル酸、o−オキシケイ皮酸、あるいはこれ
らの混合物などがあげられる。
ペンタエリスリトール脂肪酸エステルは、脂肪酸の炭素
数が8〜22、好ましくは12〜22のエステルである。
具体例としては脂肪酸がオクチル酸、ラウリン酸、ミリ
スチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸などのものであ
る。グリセリン脂肪酸エステルは脂肪酸の炭素数が一般
に8〜22、好ましくは12〜22のものであり、具体例とし
ては脂肪酸がオクチル酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、
ステアリン酸などのものである。ペンタエリストール脂
肪酸エステル及びグリセリン脂肪酸エステルにおいて、
ペンタエリストール或はグリセリンの水酸基がすべてエ
ステル化されている化合物の場合は色調改良効果がない
ため好ましくない。
成分(ii)のソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸
エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルの脂肪酸の炭
素数は8〜22、好ましくは12〜18のものである。具体例
としては脂肪酸がオクチル酸、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸などのも
のである。ポリグリセリン脂肪酸エステルの好ましい分
子量は3000以下でありさらに好ましくは1000以下であ
る。
尚、本発明で使用するソルビタン脂肪酸エステル、ショ
糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルは、
各分子中に少なくとも1個の水酸基を有するエステルで
ある。ソルビタン、ショ糖或いはポリグリセリンの水酸
基がすべてエステル化されているものは色調改良効果に
劣るため好ましくない。
成分(i)の添加量は重合体100重量部に対して0.01〜
5重量部、好ましくは0.05〜3重量部、さらに好ましく
は0.1〜1重量部である。0.01重量部の添加量では本発
明の目的とする色調の改良が不十分であり、逆に5重量
部を超える場合は温水浸漬時の耐白化性を損うこととな
る。
成分(ii)の添加量は重合体100重量部に対して0〜3
重量部、好ましくは0〜1重量部である。
3重量部を超える添加量では温水浸漬時の耐白化性が劣
る。
上記の成分(i)或いは成分(i)と成分(ii)は重合
体溶液にそのまま添加しても、又炭化水素溶液として添
加してもよいが、本発明においては成分(i)或いは成
分(i)と成分(ii)が停止剤であり、重合体溶液への
添加は実質的に水の非存在下で行われる必要がある。成
分(i)或いは成分(i)と成分(ii)を水の存在下で
添加すると温水浸漬時の耐白化性を損うため好ましくな
い。本発明において重合体溶液への添加を実質的に水の
非存在下で行うとは、成分(i)或いは成分(i)と成
分(ii)を多量の水に溶解させたり分散させたりして添
加する操作を行わないことを意味し、具体的には、重合
体溶液中の活性リビング末端に対して10当量以下、好ま
しくは5当量以下、更に好ましくは1当量以下の水の存
在しか認められない状態で添加することを言う。尚、成
分(i)或いは成分(ii)が結晶水等の形で水を共存し
ている場合、これらの添加状態は実質的に水の非存在下
で行われているものとする。
又安定剤としては従来から使用されてきた公知の安定剤
のいずれでもよく、フェノール系、有機ホスフェート
系、有機ホスファイト系、アミン系、イオウ系等の種々
の公知の酸化防止剤が使用される。安定剤は一般に重合
体100重量部に対して0.001〜10重量部の範囲で使用され
る。
重合体溶液と成分(i)及び成分(ii)の停止剤、安定
剤との混合、接触は通常の撹拌槽、もしくはラインミキ
サー等によってなされる。又、その温度は0℃〜120
℃、好ましくは50℃〜100℃の温度が用いられる。又、
時間は数分ないし数時間以内で十分である。本発明にお
ける次の工程は、成分(i)及び成分(ii)の停止剤と
安定剤を添加した重合体溶液から溶媒を除去する工程で
ある。
重合体溶液から溶媒を除去する方法は公知のいずれの方
法でもよく、例えば溶液を加熱して溶媒を蒸発させる方
法、溶液を水又は温水に分散させ、水蒸気を吹き込んで
溶媒を蒸発させる方法(スチームストリッピング法)、
メタノール等の沈澱剤を多量に添加して重合体を沈澱さ
せて溶媒と分離する方法、溶液を真空乾燥する方法、フ
ラッシュ塔などで溶媒の一部を蒸発させた後、更にベン
ト式押出機で溶媒を除去する方法などが採用できる。
本発明の方法によって得られた重合体には目的に応じて
種々の添加剤を添加することができる。例えば、オイル
等の軟化剤、可塑剤、帯電防止剤、滑剤、紫外線吸収
剤、難燃剤、顔料、無機充填剤、有機繊維、無機繊維、
カーボンブラックなどの補強剤、他の熱可塑性樹脂など
が添加剤として使用できる。
〔実施例〕
以下に実施例に示し、本発明をより具体的に説明する。
尚、実施例で使用したブロック共重合体は次のようにし
て製造した。得られた重合体溶液の、重合体と溶媒との
重量比はいずれも1:4であった。
〔ブロック共重合体(A)〕
窒素ガス雰囲気下において、1,3−ブタジエン15重量部
とスチレン20重量部を含むn−ヘキサン溶液にn−ブチ
ルリチウムを0.11重量部添加し、70℃で2時間重合した
後、さらに1,3−ブタジェン45重量部とスチレン20重量
部を含むn−ヘキサン溶液を加えて70℃で2時間重合し
た。得られた重合体は、スチレン含有量40重量%のB−
A−B−A構造のブロック共重合体であった。
〔ブロック共重合体(B)〕
窒素ガス雰囲気下において、スチレン15重量部を含むシ
クロヘキサン溶液にn−ブチルリチウムを0.11重量部を
添加し70℃で1時間重合した後、1,3−ブタジエン70重
量部を含むシクロヘキサン溶液を添加して70℃で2時間
重合した。その後、更にスチレン15重量部を含むシクロ
ヘキサン溶液を加えて70℃で1時間重合した。得られた
重合体は、スチレン含有量30重量%のA−B−A構造の
ブロック共重合体であった。
〔ブロック共重合体(C)〕
窒素ガス雰囲気下において、スチレン30重量部とテトラ
ヒドロフラン0.3重量部を含むシクロヘキサン溶液にn
−ブチルリチウムを0.08重量部添加し、70℃で1時間重
合した後、更に1,3−ブタジエン20重量部とスチレン50
重量部を含むシクロヘキサン溶液を加えて70℃で2時間
重合した。得られた重合体はスチレン含有量80重量%の
A−B−A構造のブロック共重合体であった。
〔ブロック共重合体(D)〕
窒素ガス雰囲気下において、1,3−ブタジエン15重量部
とスチレン20重量部を含むn−ヘキサン溶液にn−ブチ
ルリチウムを0.07重量部添加し、70℃で2時間重合した
後、更に1,3−ブタジエン15重量部とスチレン50重量部
を含むn−ヘキサン溶液及びn−ブチルリチウム0.02重
量部を加えて70℃で2時間重合した。得られた重合体は
スチレン含有量70重量%のB−A−B−A構造のブロッ
ク共重合体とB−A構造のブロック共重合体からなる混
合物であり、しかも得られた重合体溶液は懸濁状であっ
た。
〔ブロック共重合体(E)〕
窒素ガス雰囲気下において1,3−ブタジエン80重量部と
スチレン20重量部を含むn−ヘキサン溶液にn−ブチル
リチウムを0.08重量部添加し、70℃で2時間重合した。
得られた重合体はスチレン含有量20重量%のB−A構造
のブロック共重合体であった。
実施例1〜7及び比較例1〜4 前記で製造したブロック共重合体(A)の重合体溶液に
第1表に示した配合処法に従って成分(i)を添加し
た。その後安定剤として4−メチル−2,6−ジ−tert−
ブチルフェノール及びトリスノニルフェニルフォスファ
イトを重合体100重量部に対てそれぞれ0.5重量部添加し
た後、溶媒を加熱除去した。
得られた各重合体のペレットを180℃でプレス成形して
厚さ2mmのシートを作成し、縦3cm、横4cmの試験片の色
調、透明性、温水浸漬時の耐白化性を測定した。その結
果を第1表に示す。
比較例5 実施例2においてN,N′−ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)ドデシルアミンと水を重合体100重量部に対して2
重量部同時に添加した。得られた重合体の透明性、温水
浸漬時の耐白化性は劣っていた。(評価ランクはX0) 実施例8〜12、比較例6〜9 実施例1で使用したブロック共重合体(A)の重合体溶
液をもちいて、第2表に示した配合処法に従って他の実
施例1と同時に操作して各試験片を作成した。得られた
試験片の色調、透明性、温水浸漬時の耐白化性を第2表
に示す。
実施例13〜20 第3表に示した重合体溶液と配合処法に従って他は実施
例1と同様に操作して各試験片を作成した。得られた試
験片の色調、透明性、温水浸漬時の耐白化性を第3表に
示す。
実施例21 窒素ガス雰囲気下において1,3−ブタジエン75重量部、
スチレン25重量部を含むn−ヘキサンに、n−ブチルリ
チウム0.07重量部、テトラメチルエチレンジアミンを0.
4重量部添加し、50℃で6時間重合した。得られた重合
体溶液にN,N′−ビス(2−ヒドロキシエチル)ドデシ
ルアミンを0.2重量部添加後4−メチル−2,6−ジ−tert
−ブチルフェノールをそれぞれ、1重量部添加した後、
重合体溶液を約120℃に加熱し、溶媒を除去した。この
様にして得られた重合体は、色調、透明性、温水浸漬時
の耐白化性の良好な重合体であった。
実施例22 窒素ガス雰囲気下において1,3−ブタジエン100重量部を
含むn−ヘキサンにn−ブチルリチウムを0.05重量部添
加し70℃で4時間重合した。得られた重合体溶液にN,
N′−ビス(2−ヒドロキシエチル)ドデシルアミンを
0.2重量部添加した後、4−メチル−2,6−ジ−tert−ブ
チルフェノールを1重量部添加した後、溶媒を加熱除去
した。その結果、色調のよいポリブタジエンが得られ
た。
実施例23 実施例1で使用したブロック共重合体(A)の重合体溶
液にN,N′−ビス(2−ヒドロキシエチル)ドデシルア
ミンを0.2重量部添加した後、2−t−ブチル−6−
(3−t−ブチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メ
チルフェニルアクリレート及びトリスノニルフェニルフ
ォスファイトをそれぞれ0.5,1.0重量部添加した後、重
合体溶液を約120℃に加熱し、溶媒を除去した。このよ
うにして得られた重合体は、色調、透明性、温水浸漬時
の耐白化性の良好な重合体であった。
実施例24 実施例1で使用したブロック共重合体(A)の重合体溶
液にN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)ドデシルアミ
ンを0.2重量部添加した後、2−t−ブチル−6−(3
−t−ブチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチル
フェニルアクリレート、トリスノニルフェニルフォスフ
ァイト及びジステアリルチオジプロピオン酸エステルを
夫々0.5,1.0,0.15重量部添加した後、重合体溶液を約12
0℃に加熱し、溶媒を除去した。このようにして得られ
た重合体は、色調、透明性、温水浸漬時の耐白化性の良
好な重合体であった。
〔発明の効果〕
本発明の方法で得られた重合体は、透明で色調に優れる
ためその特徴を生かして、シート、フィルム、各種形状
の射出成形品、中空成形品、圧空成形品、真空成形品等
多種多様の成形品として活用できる。特に本発明の方法
で得られた重合体は、温水浸漬時の耐白化性に優れるた
め多湿雰囲気下で使用したり、水と接触する様な用途分
野、例えば食品容器、食品包装材料、玩具類、医療用品
等に有効に利用できる。又、本発明の方法は、共役ジエ
ンとビニル芳香族炭化水素とのブロック共重合体の他、
共役ジエン重合体、ビニル芳香族炭化水素重合体共役ジ
エンとビニル芳香族炭化水素とのランダム共重合体にも
利用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 9/00 KDG 7211−4J

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭化水素溶媒中、有機リチウム化合物を開
    始剤として共役ジエン及び/又はビニル芳香族炭化水素
    を重合せしめて得られた重合体溶液に実質的に水の非存
    在下で重合停止剤として (i) N,N′−ビス(2−ヒドロキシエチル)アルキ
    ル(但し炭素数8〜22)アミン、オキシカルボン酸エス
    テル、ペンタエリスリトール(モノ又はジ或いはトリ)
    脂肪酸(但し炭素数8〜22)エステル、グリセリン(モ
    ノ又はジ)脂肪酸エステルから選ばれる1種又は2種以
    上を重合体100重量部に対して0.01〜5重量部、 (ii) ソルビタン脂肪酸(但し炭素数8〜22)エステ
    ル、ショ糖脂肪酸(但し炭素数8〜22)エステル、ポリ
    グリセリン脂肪酸(但し炭素数8〜22)エステルから選
    ばれる1種又は2種以上を重合体100重量部に対して0
    〜3重量部、添加し、しかる後に重合体溶液から溶剤を
    除去することを特徴とする重合体の色調改良法。
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