JPH0674163B2 - 誘電体セラミクス用還元防止剤 - Google Patents

誘電体セラミクス用還元防止剤

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JPH0674163B2
JPH0674163B2 JP1044732A JP4473289A JPH0674163B2 JP H0674163 B2 JPH0674163 B2 JP H0674163B2 JP 1044732 A JP1044732 A JP 1044732A JP 4473289 A JP4473289 A JP 4473289A JP H0674163 B2 JPH0674163 B2 JP H0674163B2
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JP
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dielectric
dielectric ceramics
reduction inhibitor
lead oxide
dielectric material
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洋 鷹木
嘉朗 森
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は誘電体セラミクス用還元防止剤に関し、特
に、その成分として酸化鉛を含有する誘電体セラミクス
用還元防止剤に関する。
(従来技術) 従来、積層コンデンサを製造するために、誘電体材料と
して酸化鉛を含有する誘電体セラミクスが用いられてい
る。このような酸化鉛を含有する誘電体セラミクスは、
比較的高い誘電率を得ることができ、かつ低温で焼成す
ることができる。酸化鉛を含有する誘電体セラミクス
は、還元されるとその絶縁特性が劣化するため、酸化性
雰囲気中で焼成される。そのため、積層コンデンサの内
部電極用材料としては、酸化性雰囲気中で焼成しても安
定なAg−Pd系の貴金属が用いられる。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、電極材料として用いられるAg−Pd系の貴
金属は高価であるため、積層コンデンサのコストが高く
なってしまう。また、このような電極材料を用いると、
Agのマイグレーションのため、内部電極の特性が劣化し
たり、Ag−Pd系貴金属の導電率が小さいため、等価直列
抵抗が大きくなったりする。そのため、内部電極用材料
として、このような問題点の少ないCuまたはCu系合金を
用いることが考えられる。しかしながら、CuやCu系合金
は酸化して電気的特性が劣化しやすいため、酸化性雰囲
気中で焼成することができない。
それゆえに、この発明の主たる目的は、還元性雰囲気中
で焼成しても酸化鉛を含有する誘電体セラミクスの特性
の劣化を防ぐことができる、誘電体セラミクス用還元防
止剤を提供することである。
(問題点を解決するための手段) この発明は、aLi2O−bRO−cB2O3−(100−a−b−c)
Al2O3(ただし、RはMg,Sr,CaおよびBaの中から選ばれ
る少なくとも1種類、a,bおよびcはモル%)で表さ
れ、a,bおよびcが、それぞれ、0≦a<50、5≦b≦8
0、0≦c<50、a+b+c<100の範囲にある、誘電体
セラミクス用還元防止剤である。
(発明の効果) この発明によれば、酸化鉛を含有する誘電体セラミクス
材料に誘電体セラミクス用還元防止剤を添加することに
よって、還元性雰囲気中で焼成しても誘電体セラミクス
が還元されにくい。そのため、誘電体セラミクスの特性
が劣化しにくく、特にその絶縁抵抗は1.0×1010Ωcm以
上であり、その誘電損失は5%以下である。したがっ
て、内部電極用材料として、CuまたはCu系合金を使用す
ることができ、積層コンデンサのコストを下げることが
できる。また、内部電極用材料としてCuやCu系合金を用
いれば、Agを用いた場合のようなマイグレーションによ
る特性の劣化や導電率の低下を防ぐことができる。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点
は、以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろ
う。
(実施例) まず、セラミクス原料として、70Pb(Mg1/3Nb2/3)O3
25Pb(Zn1/3Nb2/3)O3−5PbTiO3(モル%)の組成とな
るように、Pb3O4,MgO,Nb2O5,TiO2およびZnOを秤量し
た。これらをボールミルで12時間湿式混合した後、蒸発
乾燥して混合粉末を得た。得られた混合粉末を700℃で
2時間焼成した後、200メッシュの篩を通過するように
粗粉砕して酸化鉛を含む誘電体粉末を準備した。
また、誘電体セラミクス用還元防止剤を得るために、表
1に示す組成となるように、Li2CO3,MgCO3,CaCO3,SrC
O3,BaCO3,B2O3およびAl2O3を調合した。これらをアルミ
ナ製のるつぼに入れて1200℃の温度で1時間放置し、急
冷してガラス化した。これを200メッシュの篩を通過す
るように粉砕して、誘電体セラミクス用還元防止剤を準
備した。
次に、表1に示す割合となるように、酸化鉛を含む誘電
体材料に誘電体セラミクス用還元防止剤を添加し、これ
にポリビニルブチラール系のバインダおよび有機溶媒を
加えてボールミルで24時間湿式混合し、スラリーを得
た。得られたスラリーをドクターブレード法によって厚
み50μmのグリーンシートに成形した。得られたグリー
ンシート上にスクリーン印刷法によって銅電極ペースト
を印刷し、乾燥後互いに対向電極となるように積み重
ね、熱圧着によって一体化した。この積層ブロックから
個々のコンデンサユニットをブレードで切り出した。こ
のコンデンサユニットの端面に銅電極ペーストを塗布
し、外部取出し電極とした。このようにして得られた生
ユニットをN2,H2およびH2Oの混合ガスを用いて還元性雰
囲気に調節した電気炉に入れ、1000℃で3時間焼成して
チップ型積層コンデンサを得た。
この実施例で作製したチップ型積層コンデンサの寸法
は、それぞれ次の通りである。
外形寸法:幅4.8mm,長さ5.6mm,厚み1.2mm 有効誘電体層厚み(t):32μm 有効誘電体層数(N):20 1層当たりの対向電極面積(S):21.5mm2 得られたチップ型積層コンデンサの静電容量(C)を1k
Hz,1Vの自動ブリッジで測定し、次式によって誘電率
(ε)を求めた。
ε=(113×C×t)/(S×N) =8.3×10-3×C さらに、高絶縁計によって、50Vの電圧を2分間印加し
た後、チップ型積層コンデンサの絶縁抵抗を測定した。
また、−25〜85℃の温度範囲で20℃を基準にした誘電率
の温度特性を測定した。
なお、表2において、温度特性について、B,C,D,Eおよ
びFの各特性はJIS規格による温度特性を意味し、各特
性について詳細に説明すれば次の通りである。
B特性:20℃における静電容量を基準として、−25℃〜
+85℃における容量変化率が−10〜+10%を超えない。
C特性:20℃における静電容量を基準として、−25℃〜
+85℃における容量変化率が−20〜+20%を超えない。
D特性:20℃における静電容量を基準として、−25℃〜
+85℃における容量変化率が−30〜+20%を超えない。
E特性:20℃における静電容量を基準として、−25℃〜
+85℃における容量変化率が−55〜+20%を超えない。
F特性:20℃における静電容量を基準として、−25℃〜
+85℃における容量変化率が−80〜+30%を超えない。
次に、誘電体セラミクス用還元防止剤の数値を限定した
理由について説明する。
試料番号15,16,17および18のように、bが5モル%未満
の還元防止剤を、酸化鉛を含む誘電体材料に添加した場
合、誘電体を銅電極使用可能な還元性雰囲気中(たとえ
ば1000℃,酸素分圧約5×10-7atm)で焼成すると、そ
の絶縁抵抗が1×1010Ωcm未満となって好ましくない。
また、試料番号7,8,9および10のように、bが80モル%
を超える還元防止剤を、酸化鉛を含む誘電体材料に添加
した場合、焼成温度が1050℃を超えて、銅電極が融解し
て流れ出てしまい、コンデンサとして使用できない。
試料番号23のようにaが50モル%以上となる還元防止
剤、または試料番号25のようにcが50モル%以上となる
還元防止剤を、酸化鉛を含む誘電体材料に添加した場
合、誘電体特性が著しく損なわれたり、焼成が完了する
前に還元防止剤が融解して軟化変化してしまう。
その誘電体セラミクス用還元防止剤を、酸化鉛を含む誘
電体材料に添加する割合は、その主成分である誘電体材
料によって異なるが、0.1〜27.0重量%の範囲である。
これは、試料番号1,2および3のようにその添加量が0.1
重量%未満では還元防止効果が現れず、試料番号34のよ
うにその添加量が27.0重量%を超えると誘電体特性が著
しく損なわれるからである。
なお、この誘電体セラミクス用還元防止剤は、たとえば
特開昭57−025607号公報,特開昭61−256959号公報,特
開昭62−083350号公報などに示されるPb(Mg,Nb)O3
含む誘電体材料、特開昭62−287510号公報,特開昭55−
144610号公報,特開昭58−135509号公報などに示される
Pb(Mg,W)O3を含む誘電体材料、特開昭55−117809号公
報などに示されるPb(Mg,Ta)O3を含む誘電体材料、特
開昭57−027974号公報,特開昭61−191555号公報,特開
昭62−083354号公報などに示されるPb(Zn,Nb)O3を含
む誘電体材料、特開昭61−002203号公報,特開昭62−08
3351号公報,特開昭62−083353号公報などに示されるPb
(Zn,W)O3を含む誘電体材料、特開昭61−128409号公
報,特開昭62−119805号公報,特開昭62−119806号公報
などに示されるPbTiO3を含む誘電体材料、特開昭58−04
9661号公報,特開昭58−214201号公報,特開昭59−1052
08号公報などに示されるPb(Ni,Nb)O3を含む誘電体材
料、特開昭62−138360号公報,特開昭62−216965号公報
などに示される(Pb,La)(Zr,Ti)O3を含む誘電体材
料、特開昭57−037963号公報,特開昭48−082398号公
報,特開昭56−076107号公報,特開昭56−059403号公報
などに示されるPbOを含む誘電体材料など酸化鉛を含む
誘電体材料に添加することができ、それによって還元防
止効果を得ることができる。
また、上述のように、還元防止剤は、主体となる誘電体
材料を焼結するにあたって、あらかじめ所定の割合で主
成分に添加され、混合されたのち、成形体とされ、この
のち焼成プロセスにもたらされる。この割合、還元防止
剤は主成分に対して、個々に添加してもよいが、このほ
かあらかじめ還元防止剤を配合しておき、これを熱処理
した粉末か、さらに高温に熱処理して溶融し、そののち
粉砕してガラス化したものを主成分に添加混合してもよ
い。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】aLi2O−bRO−cB2O3−(100−a−b−c)
    Al2O3(ただし、RはMg,Sr,CaおよびBaの中から選ばれ
    る少なくとも1種類、a,bおよびcはモル%)で表さ
    れ、a,bおよびcが、それぞれ、 0≦a<50 5≦b≦80 0≦c<50 a+b+c<100 の範囲にある、誘電体セラミクス用還元防止剤。
JP1044732A 1989-02-23 1989-02-23 誘電体セラミクス用還元防止剤 Expired - Lifetime JPH0674163B2 (ja)

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