JPH0674132U - 使い捨て簡易便器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】立ち居振る舞いの困難な病人や老人、寝たきり
病人ないし重病人の排便時に用いられている携帯用便器
やゴム便器の便座に簡単に取り付けの出来る、安価にし
て使い捨て可能の使いやすい簡易便器を提供する。 【構成】裏面が便座に接触し表面が排便時の人体に接触
し、中央に排便用の楕円形開孔部２を持ち且つ表面に撥
水処理をした便座シート１と、開孔部２の縁にそつて排
泄物収納袋３を設けて鍔付き袋状に構成した。且つ、収
納袋３は、透明性柔軟な折り畳み可能のフイルム状部材
により形成され、袋の底には収納排泄物の廃棄用開孔部
７を設け、収納袋３を折り曲げて開口部のある先端が便
座シート１への取り付け部位の近くに位置するように
し、その先端を袋３の側面に仮固定して開孔部を閉鎖
し、排泄物の廃棄時には仮固定部を随意解除して開口部
を開放し、収納排泄物を廃棄できるようにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は立ち居振る舞いの困難な病人や老人、寝たきり病人ないし重病人に使 用する使い捨て便器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

上記立ち居振る舞いの困難な老人や病人の便器又は寝たきりの病人ないし重病 人の便器には、前者には図４に示す携帯用便器が用いられ後者には図５に示すゴ ム便器が従来から使用されている。

【０００３】 携帯用便器は図４に示すように、回動自在の便座１２及び外蓋１３とを持つ本 体１１に便壺１７を形成する排泄物収納器１４を内蔵する構造にしてあり、該収 納器は内蓋１５を持ち吊手１６により持ち運び可能に構成されている。排便時に は、内蓋１５を取り去ったのち便座１２を矢印方向に回動使用するようにしてい る。且つ、該収納器に直接排泄、収納された排泄物は汚物処理場に廃棄され、そ のあとで前記収納器を洗浄して本体１１に格納して再使用するようにしている。

【０００４】 ゴム便器は図５に示すように、空気吹き込み折り畳み式で空気吹き込み口２２ より空気を吹き込むと、上縁に便座２１を形成するとともに便壺２３を形成する 丈の短い楕円筒状容器が出来るように構成してある。排便時には、横臥中の病人 の腰の下に挿入して前記便壺２３に直接排便させ、収納した排泄物を汚物処理場 に廃棄したのち該便器を洗浄して再使用するようにしている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

上記したように、携帯用便器やゴム便器を使用する従来の場合、携帯用便器の 収納器ないしゴム便器に排泄物を直接収納したのち、汚物処理場に該排泄物を廃 棄しそれらの収納器又はゴム便器を洗浄して再使用しているわけである。 そのため、その都度便器を洗浄することが必要で、不衛生で煩雑な作業を必要 としている。且つ収納排泄物の処理のための運搬作業は不潔で困難を伴い特にゴ ム便器の場合はそれが顕著である。 本考案は、上記従来の欠陥を解決するため、前記携帯用便器やゴム便器の便座 に簡単に取り付けて使用できる、使い捨て簡易便器の提供を目的とするものであ る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的達成のため本考案は、裏面が便座に接触し表面が排便時の人体に接触 し、且つ中央に排便用の楕円形開孔部を持ち、且つ表面を撥水処理をした便座シ ートと、前記楕円形開孔部の縁にそって排泄物収納袋を設けて鍔付き袋状に構成 した。 又、前記排泄物収納袋は、透明性柔軟な折り畳み可能のフイルム状部材により 形成され、該袋の底には収納排泄物の廃棄用開口部を設け、該収納袋を折り曲げ て前記開口部のある先端が前記便座シートへの当該収納袋の取り付け部位の近く に位置するようにし、且つその先端を袋の側面に仮固定して該開口部を閉鎖し、 排泄物の廃棄時には該仮固定部を随意解除させて前記開孔部を開放し、収納排泄 物を廃棄できるように構成した。 更に、前記収納袋の下部は、先細状に形成しその先端を裁断して前記廃棄用開 孔部に形成しても良い。 又、前記便座シートの裏面には、それが接触する前記便座への固定用の粘着取 り付け部を設けても良い。

【０００７】

【作用】

本考案の使い捨て簡易便器を取り付けた携帯用便器やゴム便器は、便座を含む 内側を該簡易便器に完全に覆われるため排便により汚されることがない。排便終 了後の汚物処理は、排泄物を収納した前記簡易便器を前記便座より取り外し汚物 処理場で収納排泄物を廃棄し、更に空になった当該使い捨て簡易便器を焼却して 終了する。

【０００８】

【実施例】

本考案の使い捨て簡易便器について、実施例に基ずき図面により以下に説明す る。 図１は本考案の使い捨て簡易便器の一実施例を示す斜視図である。 図において、１は便座シート、２は排便用の楕円形開孔部、３は排泄物収納袋 、４は収納袋３の便座シート１への取り付け部位、５は粘着取り付け部である。

【０００９】 本考案の使い捨て簡易便器は、図１に示すように便座シート１と排泄物収納袋 ３とよりなる。便座シート１は中央に排便用の楕円形開孔部２を設けてあり、そ の表面は撥水処理をしてあり汚水が表面より裏面に沁み出て取り付けてある便座 を汚染しないようにしてある。前記楕円形開口部２の縁にそって設けた取り付け 部位４に透明性柔軟な折り畳み可能のフイルム状部材よりなる排泄物収納袋３を 固設して、鍔付き袋状に構成してある。

【００１０】 図２には、本考案の別の実施例を示す図で、図１の収納袋の底に排泄物廃棄用 の開孔部を設けるようにしたものである。図２に示すように、排泄物収納袋６の 底に収納排泄物の廃棄用開孔部７を設け、折り畳み線８で二つ折りして前記開孔 部のある該袋の底にあたる先端が前記袋の取り付け部位４の近くに位置するよう にし、且つその先端を袋の側面に粘着テープ９により仮固定させ該開孔部７を閉 鎖させ、排便中は排泄物が外に漏れないようにしてある。尚、排泄物の廃棄の際 は前記粘着テープ９を剥ぐことにより仮固定部を解除させれば排泄物は前記廃棄 用開孔部より落下して簡単に廃棄出来るようにしてある。

【００１１】 図３には、前記収納袋の下部を先細に形成した場合の折り曲げ及び仮固定の状 況を示す図である。図において、収納袋１０は、下部を先細状に作られその先端 を裁断して前記廃棄用開孔部を７を形成させている。その先端は、折り曲げ線８ で二つ折りにされたのち、図２の場合と同様に袋の取り付け部位４の近くで粘着 テープ９により仮固定されて前記開口部７は閉鎖されるようにしてある。この場 合は収納袋の下部が先細りになっているため、前記仮固定の解除は簡単に行なう ことが出来るとともに排泄物の廃棄もより確実に行なうことが出来る。 尚、図１に示すように便座シート１の裏面の適当箇所に便座固定用の粘着取り 付け部５を設け、該便座への取り付けをより確実にしてある。これはゴム便器に 使用する場合は特に有効で、該ゴム便器に取り付けた使い捨て簡易便器がベット への挿入時に取り付け位置がずれたり取れてしまうことがない。

【００１２】 上記構成であるので使用に際しては、携帯用便器又はゴム便器の便座（携帯用 便器の場合は１２、ゴム便器の場合は２１）に便座シート１の裏面を当接させ排 泄物収納袋３をそれぞれの便壺１７、２３に入れて使用する。排便時、排泄物は 前記収納袋３に直接排便させ、該排泄物を汚物処理場で廃棄したのち当該使い捨 て簡易便器は焼却処理される。そのため本考案の使い捨て簡易便器を使用する携 帯用便器やゴム便器は、排泄物により汚染される事無く常に清潔に保持され且つ 排便の都度洗浄する必要もない。排便後の排泄物の廃棄処理や焼却による排泄物 収納袋（使い捨て簡易便器）の処理は簡単で衛生的である。

【００１３】

【考案の効果】

本考案の使い捨て簡易便器は、上記構成であるので下記効果を奏する。 携帯用便器やゴム便器の便座及び便壺を覆うように便座シートと排泄物収納袋 とより構成したため、使用中取り付けてある前記携帯用便器やゴム便器を汚すこ ともなく使用の都度洗浄する必要がない。且つ、排泄物の廃棄処理も簡単で、廃 棄後は焼却して使い捨てればよく、特に病人に使用する場合、感染防止上からも 大きな作用効果を持つ。 尚、排泄物収納袋の底に廃棄用開孔部を設け該開孔部を開放自在にしたため、 排泄物の廃棄作業が簡単で且つ非常に衛生的となった。 更に、前記収納袋の下部を先細の構造としその先端を裁断して廃棄用開孔部を 構成するようにしたため、排泄物の廃棄作業はより確実に且つ簡単に行なえより 衛生的となる。 且つ、使い捨て簡易便器の携帯用便器やゴム便器への取り付けはより簡単に確 実となり、特にゴム便器に対しては有効である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の使い捨て簡易便器の一実施例を示す斜
視図である。

【図２】図１の使い捨て簡易便器の別の実施例を示す一
部破断した斜視図である。

【図３】図２の排泄物収納袋の下部を先細の構造とし、
その先端に廃棄用開孔部を設けた実施例の一部破断した
斜視図である。

【図４】従来から使用されている携帯用簡易便器の斜視
図である。

【図５】図４と同じく、従来から使用されているゴム便
器の斜視図である。

【符号の説明】

１ 便座シート ２ 楕円形開孔部 ３ 排泄物収納袋 ４ 取り付け部位 ５ 粘着取り付け部 ６ 排泄物収納袋 ７ 廃棄用開孔部 ８ 折り曲げ線 ９ 仮固定用の粘着テープ １０ 先細の排泄物収納袋

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 裏面が便座に接触し表面が排便時の人体
   に接触し、且つ中央に排便用の楕円形開孔部を持ち且つ
   前記表面を撥水処理をした便座シートと、前記楕円形開
   孔部の縁にそって排泄物収納袋を設けて鍔付き袋状に構
   成したことを特徴とする使い捨て簡易便器。
2. 【請求項２】 前記排泄物収納袋は、透明性柔軟な折り
   畳み可能のフイルム状部材により形成され、該袋の底に
   は収納排泄物の廃棄用開口部を設け、該収納袋を折り曲
   げて前記開口部のある先端が前記便座シートへの取り付
   け部位の近くに位置するようにし、且つその先端を袋の
   側面に仮固定して該開口部を閉鎖し、排泄物の廃棄時に
   は該仮固定部を随意解除させて前記開孔部を開放し、収
   納排泄物を廃棄できるようにしたことを特徴とする請求
   項１記載の使い捨て簡易便器。
3. 【請求項３】 前記収納袋の下部は、先細状に形成しそ
   の先端を裁断して前記廃棄用開孔部を形成したことを特
   徴とする請求項２記載の使い捨て簡易便器。
4. 【請求項４】 前記便座シートの裏面には、それが接触
   する前記便座への固定用の粘着取り付け部を設けたこと
   を特徴とする請求項１記載の使い捨て簡易便器。