JPH0674032B2 - 車輪スリツプ防止装置の擬似車速発生装置 - Google Patents

車輪スリツプ防止装置の擬似車速発生装置

Info

Publication number
JPH0674032B2
JPH0674032B2 JP60287672A JP28767285A JPH0674032B2 JP H0674032 B2 JPH0674032 B2 JP H0674032B2 JP 60287672 A JP60287672 A JP 60287672A JP 28767285 A JP28767285 A JP 28767285A JP H0674032 B2 JPH0674032 B2 JP H0674032B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wheel
vehicle speed
value
signal
speed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP60287672A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62146756A (ja
Inventor
俊郎 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP60287672A priority Critical patent/JPH0674032B2/ja
Publication of JPS62146756A publication Critical patent/JPS62146756A/ja
Publication of JPH0674032B2 publication Critical patent/JPH0674032B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Regulating Braking Force (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、制動時の車輪ロックを防止するアンチスキッ
ド制御装置や、加速時のホイルスピンを防止するトラク
ションコントロール装置等の車輪スリップ防止装置に用
いる擬似車速発生装置に関するものである。
(従来の技術) スリップ防止装置は、車輪速を基に車速を模して算出し
た擬似車速(対地車速を直接検出するドップラーレーダ
ー等が高価で実用的でないため)に対し車輪速が所定の
スリップ関係(例えば車輪の路面摩擦係数が最大となる
理想スリップ率を越える状態)となった時、当該車輪の
スリップを減ずる動作(アンチスキッド制御装置ではブ
レーキ液圧の低下、トラクションコントロール装置では
エンジン出力の低下)を行うよう構成する。
ところで上記擬似車速を求めるに当たっては従来、例え
ば特公昭41-17082号公報にアンチスキッド制御装置用の
ものとして開示されている如く、各車輪速のうち最も高
い車輪速が車速に最も近いことから、このセレクトハイ
車輪速を選択し、又このセレクトハイ車輪速と雖もこれ
が急減速するときは最早車速を模した値でなくなること
から、急減速開始時のセレクトハイ車輪速値から所定勾
配で引いた直線を擬似車速とすることが提案された。
(発明が解決しようとする問題点) しかして、悪路走行中車輪速は車輪が突起に乗上げる度
に急上昇し、その後急低下するような周期の短い変動を
繰返す。この時、上記従来のようにして造った擬似車速
は車輪速の急上昇中これと同じにされ、車輪速の急低下
中のピーク値から所定勾配で引いた直線上の値にされ、
当該擬似車速との比較において車輪ロックの有無を判別
するとき車輪速が最低値近辺の値となる度に車輪ロック
を検出することとなる。これがため、実際には車輪速が
悪路故に変動しているにもかかわらず、これを車輪ロッ
クと誤判断し、不必要なアンチスキッド制御(ブレーキ
液圧の低下)を実行させてしまい制動距離が長くなる問
題を免れない。
本発明は、車輪速の変動周期が短い間、擬似車速を保持
しておくようにすることで、上述の問題を解消すること
を目的とする。
(問題点を解決するための手段) この目的のため本発明は、車輪速サンプリング値に、所
定値の積分により求めた積分値を加算して、車速を模し
た擬似車速を演算し、車輪速が該擬似車速に対し所定範
囲内の値になった時の車輪速値を前記車輪速サンプリン
グ値とする擬似車速発生装置を具え、前記擬似車速に対
し車輪速が所定のスリップ関係となった時、当該車輪の
スリップを減ずる動作を行うようにした車輪スリップ防
止装置において、 車輪速が擬似車速に対し前記所定範囲内から外れた値に
なってから設定時間が経過した後に、前記車輪速サンプ
リング値に対する前記積分値の加算を開始させて、該設
定時間中は擬似車速を車輪速サンプリング値と同じ値に
保持する擬似車速保持手段を付加したことを特徴とする
ものである。
(作用) 擬似車速発生装置は、演算結果である擬似車速に対し車
輪速が所定範囲内の値になった時の車輪速値を車輪速サ
ンプリング値とし、、所定値の積分により求めた積分値
を当該車輪速サンプリング値に加算して、車速を模した
擬似車速を演算する。ところで、この際擬似車速保持手
段は、車輪速が擬似車速に対し前記所定範囲内から外れ
た値になってから設定時間が経過した後に、前記車輪速
サンプリング値に対する前記積分の加算を開始させて、
該設定時間中は擬似車速を車輪速サンプリング値と同じ
値に保持する。よって、悪路走行などが原因で車輪速が
短い周期で変動する場合に、擬似車速がこれに追従して
変動するようなことがなくなる。
一方、車輪スリップ防止装置は、上記擬似車速に対し車
輪速が所定のスリップ関係となった時、当該車輪のスリ
ップを減ずる動作を行う。これにより車輪は、上記所定
のスリップ関係以上のスリップを生じないよう保たれ、
車輪スリップを狙い通りに防止することができる。そし
て、擬似車速が上記の通り、悪路走行などのため車輪速
が短い周期で変動する場合に、これに追従して変動する
ことがないから、従来この追従変動が原因で生じていた
車輪スリップの誤検出、及びこれに伴う不要な車輪スリ
ップ防止作用に関する前記の問題を解消することができ
る。
(実施例) 以下、図示の実施例に基づき本発明を詳細に説明する。
第1図は本発明擬似車速発生装置を具えたアンチスキッ
ド制御装置を示す全体システム図で図中1は右前輪、1a
はそのホイールシリンダ、2は左前輪、2aはそのホイー
ルシリンダ、3は右後輪、3aはそのホイールシリンダ、
4は左後輪、4aはそのホイールシリンダを夫々示す。
又、5はエンジン、6は変速機、7はプロペラシャフ
ト、8はディファレンシャルギヤ、9,10は夫々後車軸
で、これらにより後2輪3,4を駆動して車両を走行させ
得るものとする。
ブレーキ装置は、2系統マスターシリンダ11の一系統11
aを管路12により右前輪ホイールシリンダ1aに接続する
と共に、管路13により左前輪ホイールシリンダ2aに接続
し、他系統11bを管路14により右後輪ホイールシリンダ3
aに接続すると共に管路14,15により左後輪ホイールシリ
ンダ4aに接続した所謂前後スプリット式液圧ブレーキ装
置とする。このブレーキ装置はブレーキペダル16の踏込
みにより発生してマスターシリンダ11の2系統11a,11b
から出力されるマスターシリンダ液圧にさり作動されて
車両を減速させることができる。
右前輪1、左前輪2及び後2輪3,4に対する合計3個の
アンチスキッド制御手段を設け、これらは管路12,13,14
中に夫々挿入したアクチャエータ17a,17b,17cと、これ
らを作動制御するアンチスキッド制御回路18とで構成す
る。
アクチュエータ17a,17b,17cは夫々同様のものであるた
め、対応部分をサフィックスa,b,cの異なる同一符号に
て示し、右前輪用アクチュエータ17aのみについて以下
に詳細説明する。アクチュエータ17aは流入弁(EV弁)1
9aと、排出弁(AV弁)20aと、ポンプ21aと、アキュムレ
ータ22aと、チェックバルブ23aとを図示の如くに接続し
て構成する。EV弁19a及びAV弁20aはアンチスキッド制御
回路18からのEV1信号及びAV1信号により個々に制御さ
れ、ポンプ21aは他のアクチュエータ17b,17cにおけるポ
ンプ21b,21cと共に共通なモータ24により適宜駆動さ
れ、この駆動をアンチスキッド制御回路18からのMR信号
により制御する。EV1信号がLレベルでEV弁19aを開き、
AV1信号がLレベルでAV弁20aを閉じている状態でホイー
ルシリンダ1aへのブレーキ液圧はマスターシリンダ液圧
と同じ値になる迄上昇される。又、この状態でEV1信号
がHレベルに転じてEV弁19aも閉じると、ホイールシリ
ンダ1aへのブレーキ液圧は保持される。次にこの状態で
AV1信号がHレベルに転じてAV弁20aを開き、加えてHレ
ベルのMR信号によりトランジスタ25を導通し、モータ24
を電源+Eにより付勢してポンプ21aを駆動するとホイ
ールシリンダ1aのブレーキ液圧はマスタシリンダ11に戻
されて減圧される。上記の動作を表にまとめると次表の
如くである。
アンチスキッド制御回路18は右前輪1の回転速度を検出
する車輪速センサ26aからの信号を基に上記EV1信号及び
AV1信号を発する回路部分18aと、左前輪2の回転速度を
検出する車輪速センサ26bからの信号を基に左前輪用ア
クチュエータ17bのためのEV2信号及びAV2信号を発する
回路部分18bと、後2輪3,4の平均回転速度であるプロペ
ラシャフト7の回転速度を検出する車輪速センサ26cか
らの信号を基に後輪アクチュエータ17cのためのEV3信号
及びAV3信号を発する回路部分18cと、本発明擬似車速発
生装置27と、これからの擬似車速から前記理想スリップ
率に対応した目標車輪速を発生する回路28a,28b,28c
と、AV1,AV2,AV3信号(Hレベル)の論理和をとるOR
ゲート29、及び該ORゲートの出力の立上がり前にトリガ
されて所定時間HレベルのMR信号を発するリトリガブル
タイマ30とで構成する。
回路部分18a,18b,18cは夫々同様な構成とするため、対
応部分をサフィックスa,b,cの異なる同一符号にて示
し、回路部分18aのみについて詳細説明を行う。31aは車
輪速検出回路で、車輪速センサ26aからの右前輪回転数
(パルス)信号と右前輪回転半径とからその周速(車輪
速)VW1を演算する。この車輪速VW1は車輪加速度検出回
路32aに入力されて車輪加速度αW1(負が減速度)の演
算に供される。車輪加速度αW1は比較器33a,34aで減速
度基準値b1及び加速度基準値a1と比較され、比較器33a
は車輪減速度αW1が基準値b1より大きな減速度になる時
Hレベル信号を出力し、比較器34aは車輪加速度αW1
基準値a1より大きな加速度になる時Hレベル信号を出力
する。比較器35aは車輪速VW1を目標車輪速発生回路28a
からの後述する目標車輪速(V×0.85)と比較し、
車輪速VW1がこの目標車輪速以下の間、比較器35aはHレ
ベルの信号を出力する。ORゲート36aは比較器33a〜35a
のHレベル出力の論理和をとってHエベル信号を発し、
この信号はORゲート40aを経由し、EV1信号として増幅器
37aによる増幅後EV弁19aに供給する。ANDゲート38aは比
較器35aのHレベル出力と、比較器34aからのLレベル信
号との論理値をとってHレベルのAV1信号を発し、この
信号を増幅器39aを経てAV弁20aに供給する。
ORゲート40aの残りの入力にはANDゲート41aの出力を接
続し、該ANDゲートの3入力に夫々可変タイマ42a,、一
定周波数の矩形パルスを発生するパルス発生器(OSC)4
3a及び前記リトリガブルタイマ30からの信号を供給す
る。可変タイマ42aは比較器34aの出力の立下がりにより
トリガされ、ピーク値検出回路44aにより検出した車輪
加速度αW1のピーク値αmaxに応じた時間だけHレベル
信号を出力するものとし、ピーク値検出回路44aは比較
器33aからの出力の立下がりから次の立上がりまでの間
における車輪加速度αW1のピーク値αmaxを検出するも
のとする。
これがため、ピーク値検出回路44aは第2図に明示する
ようにバッファアンプ45,46と、ダイオード47と、コン
デンサ48とよりなるピークホールド回路、及びアナログ
スイッチ49により構成し、バッファアンプ45の+入力に
車輪加速度αW1を入力し、アナログスイッチ49のゲート
に比較器33aの出力信号を入力し、パッファアンプ46よ
りピーク値αmaxを出力するようなものとする。
かかるピーク値検出回路44aの動作は、車輪加速度αW1
が第3図の如くであり、従って比較器33aの出力が同図
の如くである場合について述べると、次の通りである。
即ち車輪減速度αW1が基準値b1を越えて比較器33aの出
力がHレベルである間、この比較器出力はアナログスイ
ッチ49のONによりコンデンサ48をリセットし、このリセ
ット間の車輪加速度αW1のピークαmaxに対応した電圧
をコンデンサ48に充電してピーク値αmaxをバッファア
ンプ46より出力することができる。
又可変タイマ42aは第4図に明示する如く第1タイマ50
及び第2タイマ51により構成し、第1タイマ50の入力B
には比較器34aの出力を反転器52,53を経て供給し、入力
Bの立下がりで第1タイマ50は起動してタイマ出力を端
子QAより生ずる。タイマ出力の設定時間は端子T1,T2
外部接続したコンデンサ54と可変抵抗回路55との時定数
で決まり、可変抵抗回路55の抵抗値は前記ピーク値α
maxに比例して大きくなるものとする。従って、第1タ
イマ50の端子QAからのタイマ出力設定時間はピーク値α
maxの大きさに比例して長くなる。第1タイマ50の出力Q
Aは第2タイマ51の入力Bに供給され、第2タイマ51に
は外部接続したコンデンサ56及び可変抵抗57で決まる時
定数が固定的に設定されている。そして第2タイマ51
は、第1タイマ出力QAの立下がりにより起動され、端子
QBよりANDゲート41aへ上記時定数だけHレベル信号を出
力する。
かかる可変タイマ42aの動作は、車輪加速度αW1が第5
図の如くであり、従って比較器34aの出力が同図に示す
如くである場合につき説明すると、車輪加速度αW1が基
準値a1以下となって比較器34aの出力が立下がる瞬時よ
り第1タイマ50の出力QAはピーク値αmaxに応じた時間T
1だけHレベルとなり、出力QAの立下がり瞬時より第2
タイマ51の出力QBは一定時間T2だけHレベルとなる。
擬似車速発生装置27は車輪速VW1〜VW3を基に擬似車速V
〜Vを個々に造り出す回路27a〜27cと、これら
擬似車速のうち最も車速に近い最高値のものを選択する
セレクトハイスイッチ58とで構成し、スイッチ58はセレ
クトハイ擬似車速Vを目標車輪速発生回路28a〜28c
に供給する。擬似車速発生回路27a〜27cには夫々車輪速
VW1〜VW3を入力すると共にMR信号を供給するが、回路27
a〜27cは夫々同様の構成とするため、車輪速VW1より擬
似車速Vを造り出す回路27aのみにつき以下第6図
を参照しつつ説明する。
即ち、擬似車速発生回路27aは車輪速VW1を1入力に供給
される比較器59,60と、擬似車速Vに±1Km/hの不感
帯を設定して比較器59,60の他入力に供給する加算器61
及び減算器62と、比較器59,60の出力C1,C2を供給される
NORゲート63とを具える。比較器59はVW1≧V+1Km/
hの時出力C1をHレベルにし、比較器60はVW1<V
1Km/hの時出力C2をHレベルにする。かくて、NORゲート
63は出力C1,C2が共にLレベルとなるV−1Km/h≦V
W1<V+1Km/hの時Hレベルを出力する。NORゲート
63の出力はタイマ64、ORゲート65及びショットパルス発
生回路66に入力する。タイマ64は擬似車速保持手段に相
当し、NORゲート63からの信号の立下がりにより起動さ
れ、一定時間T3(例えば0.1秒で第7図につき後述す
る)だけHレベル信号を出力し、これをORゲート65に供
給する。
ORゲート65の出力はセレクト信号S3としてアナログスイ
ッチ67のゲートに供給すると共に、反転器68により反転
してANDゲート69,70の一方の入力に供給する。ANDゲー
ト69の他方の入力にはC1信号を、又ANDゲート70の他方
の入力にはC2信号を夫々供給し、ANDゲート69,70の出力
をセレクト信号S2,S4としてアナログスイッチ71,72のゲ
ートに供給する。アナログスイッチ67はセレクト信号S3
のレベル中ONされて積分回路73への供給電圧Eを0に
し、アナログスイッチ71はセレクト信号S2のレベル中ON
されて、あり得る車両加速度の最大値、例えば+0.4gに
対応した電圧Eを積分回路73に供給し、アナログスイッ
チ72はセレクト信号S4のHレベル中ONされて、あり得る
車両減速度の最大値、例えば−1.2gに対応した電圧Eを
積分回路73に供給する。
積分回路73は増幅器74、コンデンサ75及びアナログスイ
ッチ76よりなる周知のもので、アナログスイッチ76がそ
のゲートへのHレベルリセット信号S1によりONになる時
リセットされ、リセット信号S1が消失した後電圧Eを積
分し続けるものとする。リセット信号S1は回路66からの
ショットパルスによって得るようにし、このショットパ
ルス発生回路66はイグニッション投入信号IGによりエン
ジン始動時先ず1個のショットパルスをリセット信号S1
として出力し、その後はNORゲート63の出力が立上がる
毎にショックパルスをリセット信号S1として出力する。
リセット信号S1はその他にサンプルホールド回路77のリ
セットにも使用し、この回路もバッファアンプ78,79、
コンデンサ80及びアナログスイッチ81よりなる周知のも
のとし、車輪速VW1を入力する。サンプルホールド回路7
7はHレベルリセット信号S1によりアナログスイッチ81
がONになる時リセットされ、その時の車輪速VW1を車輪
速サンプリング値VSとして記憶し続け、これを加算回路
82に入力する。加算回路82は回路73の積分値Ve=∫ υ
(−E)・dtを車輪速サンプリング値VSに加算し、加算
値VS+Veを切換スイッチ83に入力する。切換スイッチ83
には別に車輪速VW1も入力し、この切換スイッチはHレ
ベルMR信号とHレベルC1信号との論理積をとるANDゲー
ト84のHレベル出力により車輪速VW1を擬似車速V
とし、それ以外で加算回路82の出力を擬似車速V
するよう機能する。
上記擬似車速発生回路27aは、車輪速VW1が第7図の如く
である場合、以下の作用により同図に点線で示す如き擬
似車速Vを発生させることができる。但し、第7図
では第6図中ANDゲート84がHレベルを出力せず、つま
りMR信号がLレベル(後述のようにアンチスキッド制御
非実行中)か、信号C1がLレベル(車輪速VW1の非加速
中)かのため、ANDゲート84がHレベルを出力せず、切
換スイッチ83が加算回路82の出力を擬似車速Vとす
る場合について示した。
第7図中瞬時t0でエンジンを始動したとすると、イグニ
ッションスイッチ信号IGはこの時回路66より1個のショ
ットパルス(リセット信号)S1を出力させる。この信号
S1はサンプルホールド回路77をリセットしてこの時の車
輪速VW1を車輪速サンプリング値VSとして第7図中1点
鎖線の如くに保持する。信号S1は他方で積分回路73をリ
セットし、その出力Veが0となるため、加算回路82の出
力VS+VeはVSとなってこれを擬似車速Vとする。と
ころで、VSは当初VW1であるから、V=VW1であり、
比較器出力C1,C2は共にLレベルとなってNORゲート63よ
りHレベル信号を出力させ、ORゲート65の出力もHレベ
ルである。このHレベル出力はセレクト信号S3としてア
ナログスイッチ67のONに供され、他方で反転器68により
Lレベルに反転され、セレクト信号S2,S4の発生を禁ず
る。アナログスイッチ67のONは積分回路73の入力電圧E
を0に保ち、その積分値Veが0のままであることによっ
て擬似車速Vは車輪速サンプリング値VSと同じ一定
値に保たれる。
瞬時t1以後車輪の加速により車輪速VW1が上昇すると、V
W≧V+1Km/hとなる時に比較器59からの信号C1がH
レベルに転じ、NORゲート63の出力をLレベルに転ず
る。しかし、タイマ64がその瞬時よりT3時間だけHレベ
ル信号を出力するため、ORゲート65の出力S3はT3時間が
経過する迄はHレベルを保ち、その瞬時t2にLレベルに
転ずる。よって、瞬時t1〜t2間においても擬似車速V
は依然として当初の車輪速サンプリング値VSと同じ
一定値に保たれる。
瞬時t2以後においては、ORゲート65の出力がLレベルで
あり、比較器59の出力C1がHレベルであることにより、
ANDゲート69が出力(セレクト信号S2)をHレベルに
し、アナログスイッチ71のONで積分回路73の入力電圧E
を+0.4gの車両加速度に対応した値に切換える。このた
めその積分値 は+0.4gの加速度に対応した速度で大きくなり、これと
車輪速サンプリング値VSとの回路82による加算値、つま
り擬似車速Vも第7図の如く+0.4gの加速度に対応
した速度で上昇する。
これにより擬似車速Vが車輪速VW1に追いつく(VW1
<V+1.0Km/hとなる)に転じ、NORゲート63の出力
がHレベルに転ずる。この瞬時にショットパルス発生回
路66はリセット信号S1を発し、積分回路73及びサンプル
ホールド回路77をリセットするが、その後も瞬時t4迄は
車輪速VW1が同様の傾向をもって上昇するため、上記と
同様の作用により擬似車速Vは造り出される。
ところで、瞬時t4〜t5においては車輪速VW1が時間T3
り短い周期で変動を繰返すため、NORゲート63の出力が
対応するレベル変化を繰返しても、ORゲート65の出力は
タイマ64によってHレベルに保たれる。従って、ORゲー
ト65の出力であるセレクト信号S2のレベル保持により積
分値Veは0に保たれ、瞬時t4における車輪速サンプリン
グ値VSが擬似車速Vとして出力され、この擬似車速
を車輪速VW1の変動周期が短い間一定に保つことができ
る。
瞬時t5以後は、VW1<V−1Km/hであり、又この状態
がMORゲート65の出力の立下がりからT3時間経過した後
も続くため、T3時間の経過瞬時t6においてORゲート65の
出力がLレベルに転ずる。そして、VW1<V−1Km/h
により比較器60の出力がHレベルであるため、ANDゲー
ト70はセレクト信号S4をHレベルにし、アナログスイッ
チ72のONで積分回路73の入力電圧を−1.2gの車両減速度
に対応した値に切換える。このためその積分値 は−1.2gの減速度に対応した速度で小さくなり、これと
車輪速サンプリング値VSとの回路82による加算値、つま
り擬似車速Vも第7図の如く−1.2gの減速度に対応
した速度で低下する。
これにより擬似車速Vが車輪速VW1に追いつく(VW1
≧V+1Km/hとなる)瞬時t7で信号C2はLレベルに
転じ、NORゲート63の出力がHレベルに転ずる。この瞬
時にショットパルス発生回路66はリセット信号S1を発
し、積分回路73及びサンプルホールド回路77をリセット
するが、その後瞬時t8迄は車輪速VW1の変動周期がT3
り短いか変動しないため、擬似車速Vは瞬時t4〜t5
間につき前述したと同様にして瞬時t7における車輪速サ
ンプリング値VSと同じ一定値に保たれる。
又、瞬時t8以後は車輪速VW1が低下するため、瞬時t5〜t
7間につき前述したと同様にして、擬似車速VをT3
時間中はこれ迄の順に保ち、その後−1.2gの減速度に対
応した速度で低下させることができる。
なお、第6図の擬似車速発生回路では、MR信号がHレベ
ルの間、つまり後述する処から明らかなようにアンチス
キッド制御実行中、車輪が加速されてC1信号がHレベル
になると、ANDゲート84は出力をHレベルにして切換ス
イッチ83を切換え、この間擬似車速Vを前記作用を
無視して車輪速VW1に一致させる。その理由は、この間
も前記の作用により擬似車速Vを+0.4gに対応した
速度で車輪速VW1に向かわせるのでは遅過ぎてアンチス
キッド制御が不正確になるからである。
この問題解決のためには、第6図の実施例におけるAND
ゲート84及び切換スイッチ83を削除し、この代わりに第
9図の如く切換スイッチ85を設けてもよい。この切換ス
イッチ85はMR信号がHレベルとなるアンチスキッド制御
実行中、+0.4gに代え+10gの車両加速度に対応した電
圧をアナログスイッチ71に向かわせ、このアナログスイ
ッチがONとなる車輪加速時擬似車速Vを+10gの加
速度に対応した高速で車輪速VW1に追いつかせるように
して、同様の目的を達成することができる。
上記実施例の作用を、右前輪1に係わるアンチスキッド
制御作用を例にとって代表的に説明する。但し以下で
は、右前輪1の車輪速VW1及びセレクトハイスッチ58に
より選択したセレクトハイ擬似車速Vが第8図(VC
は参考までに示した実車速)の如くであり、従って車輪
加速度αW1が同図に示す如きものであることとして説明
を展開する。
ブレーキペダル16(第1図参照)の踏込みで、第8図中
瞬時t0よりブレーキ液圧PWが発生し、車輪速VW1が第8
図の如くに低下する制動当初、車輪減速度αW1は基ー値
b1より小さく、比較器33aの出力がLレベルであり、勿
論αW1<a1でもあるから比較器34aの出力もLレベルで
あり、又車輪スリップを未だ生ぜず車輪速VW1が目標車
輪速V×0.85以上であるから比較器35aの出力もL
レベルである。よって、ORゲート36aの出力がLレベ
ル、ANDゲート38aの出力(AV1信号)もLレベルであ
り、AV1信号〜AV3信号の論理和をとるORゲート29の出力
がLレベルを保ってリトリガブルタイマ30からのMR信号
をLレベルに保つため、ANDゲート41aの出力もLレベル
であってORゲート40aの出力(EV1信号)もLレベルであ
る。EV1信号のLレベルはEV弁19aを開き、AV1信号のL
レベルはAV弁20aを閉じ、従ってこの間ホイールシリン
ダ1aへのブレーキ液圧PWはマスターシリンダ11から液圧
に向け上昇し、通常の制動が得られる。
この制動中、車輪減速度αW1が基準値b1を越える瞬時t1
〜t2間、t1′〜t2′間において比較器33aはHレベルを
出力し、車輪加速度αW1が基準値a1を越える瞬時t3〜t4
間、t3′以後において比較34aはレベルを出力し、車輪
速VW1が目標車輪速以下になる瞬時t2〜t6間、t5′〜
t6′間において比較器35aはHレベルを出力する。従っ
て、EV1信号は瞬時t1〜t4間でHレベルとなりEV弁19aを
閉じ、AV1信号はこの間瞬時t23t3中においてHレベル
となりAV弁20aを開く。これがため瞬時t1〜t2間におい
てブレーキ液圧PWは保持され、制動力を一定に保つこと
により路面摩擦係数を判断可能とすると共に、それ以上
のブレーキ液圧の上昇でこれを排除するアンチスキッド
制御が遅れることのないようにする。
そして、車輪速VW1が目標車輪速V×0.85以下にな
る瞬時t2で、EV弁19aの閉状態保持、AV弁20aの開によ
り、又AV1信号の立上がりでリトリガブルタイマ30から
のMR信号が立上がり、モータ24の付勢でポプ21aを駆動
することにより、ブレーキ液圧PWを減圧する。かくて車
輪1のロックは防止される。なお、リトリガブルタイマ
30はAV1〜AV3信号の立上がり毎にトリガされ、所定時間
HレベルのMR信号を発するものであるが、第8図では所
定時間内のリトルガにより瞬時t2以後MR信号をHレベル
に保っているものとする。
上記の減圧により車輪加速度αW1が基準値a1に達する瞬
時t3でAV弁20aが閉じられることにより、EV弁19aの閉状
態保持と相俟ってブレーキ液圧PWを保持に切換え、これ
により路面摩擦係数の変化具合を判断可能とすると共
に、それ以上のブレーキ液圧の低下でこれを再上昇させ
るアンチスキッド制御の解除が遅れることのないように
する。
かかるブレーキ液圧の保持中、路面摩擦力の回復により
車輪速VW1が車速相当値に向け上昇する間、車輪加速度
αW1が基準値a1以下になる瞬時t4で車輪速が車速相当値
に近付いたと見做せることから、以下の如くにしてブレ
ーキ液圧PWを再上昇させる。即ち、瞬時t4で、比較器33
a,34a,35aの出力が全てLレベルであることによりAV1信
号はLレベルに保たれ、EV1信号はANDゲート41aからの
信号によってレベルを決定される。ANDゲート41aの入力
に接続された可変タイマ42aは、回路44aで検出した車輪
加速度αW1のピーク値αmaxに応じた時間T1だけ瞬時t4
より遅れて一定時間T2中Hレベルの出力を発し、又パル
ス発生器(OSC)43aは第8図に示す一定周波数の矩形パ
ルスを発している。ANDゲート41aはこれら信号とMR信号
(Hレベル中)との論理積をとることから、EV1信号を
瞬時t4からT1時間中Lレベルに保ち、その後T2時間中OS
C43aからのパルス信号と同じ周期でレベル変化させる。
従って、T1時間中ブレーキ液圧PWはマスターシリンダ液
圧に向け急増圧され、T2時間中ブレーキ液圧PWは緩増圧
されることとなり、ブレーキ液圧PWを最大ブレーキ効率
が得られる理想スリップ率に対応したロック液圧PL付近
に長時間保つことができ、制動距離を短縮し得る。
その後、車輪減速度αW1が基準値b1を越える瞬時t1
で、次のスキッドサイクルに移行し、上述したと同様な
作用の繰返しにより右前輪1は結局、理想スリップ率に
保たれるようブレーキ液圧を制御され、制動距離ができ
るだけ短くなるようなアンチスキッド制御を実行され
る。
なお、右前輪2及び後2輪3,4も夫々、対応する車輪速V
W2,VW3を基に前記と同様な作用によって同様にアンチ
スキッド制御される。
第10図は本発明の他の例を示し、本例ではスイッチ58か
らのセレクトハイ擬似車速Vをそのまま車速値とし
て使用せず、これを擬似車速修正回路86で修正した値Vr
と、セレクトハイ擬似車速Vとの高い方をセレクト
ハイスイッチ87により選択して得られる値Viを車速値と
し、目標車輪速発生回路28a,28b,28cに供給するように
なすことで、車速値の高精度化を図った。
擬似車速修正回路86は第11図に示す構成とする。この回
路141a〜141dは夫々サンプルホールド回路で、回路141
a,141bはセレクトハイ擬似車速Vを適宜抽出保持
し、回路141c,141dは一定周期で歩進するタイマカウン
タ142のカウント値を適宜抽出保持するものとする。こ
れらサンプルホールド回路による適宜抽出保持はORゲー
ト143からの出力及び前記リトリガブルタイマ30からのM
R信号により行わせ、ORゲート143は擬似車速発生回路内
におけるC2信号(第6図参照)の論理和をとってC2′信
号を発するものとする。
サンプルホールド回路141aは、リトリガブルタイマ30か
らのMR信号のインバータG2を介した反転信号と、上記
C2′信号との論理積をとるANDゲートG1からのHレベル
出力に同期してセレクトハイ擬似車速Vを抽出保持
し、サンプルホールド回路141bはC2′信号に同期してセ
レクトハイ擬似車速Vを抽出保持する。又サンプル
ホールド回路141cはANDゲートG1のHレベル出力に同期
してタイマカウンタ142のカウント値を抽出保持し、サ
ンプルホールド回路141dはC2′信号に同期してタイマカ
ウンタ142のカウント値を抽出保持する。145はサンプル
ホールド回路141aのサンプリング値V0からサンプルホー
ルド回路141bのサンプリング値Vbを減算する減算回路、
146はサンプルホールド回路141cのサンプリング値T0
らサンプルホールド回路141dのサンプリング値Tbを減算
する減算回路であり、147が減算回路145からの減算値
(V0−Vb)を減算回路146からの減算値(T0−Tb)で除
する除算回路である。また、148は所定の擬似車速傾き
信号例えば0.4Gに相当する傾き信号を発生する傾き発生
回路、149は傾き発生回路148からの傾き信号と除算回路
147からの演算出力 (V0−Vb)/(T0−Tb) とを切り換える切換スイッチであり、更に、150はサン
プルホールド回路141dに保持されたサンプリング値T
b(n)よりタイマカウンタ142からの出力値を減算する
減算回路、151はこの減算回路150からの減算値TCと、除
算回路147からの除算値又は切換スイッチ149を介した傾
き発生回路148からの傾き値とを除算する除算回路であ
り、152はサンプルホールド回路141bに順次サンプリン
グされるセレクトハイ擬似車速値より除算回路151から
の演算出力を減算する減算回路である。そして、153は
上記C2′信号とMR信号のアンドゲートG3によるアンド信
号の立ち上がりでセットされ、MR信号の立ち下がりでリ
セットされるRSフリップフリップ(以下、単にFF153と
いう)であり、上記切換スイッチ149はこのFF53の出力
Qに応じ、これがLレベルの時に傾き発生回路148側
に、同出力QがHレベルの時に除算回路147側に夫々切
り換えられるものとする。
また、154はC2′信号の立ち上がりから所定時間(例え
ば2sec)ΔTだけHレベル信号を出力するリトリガブル
タイマ、155はこのタイマからHレベル信号が出力され
る間減算回路152側になり、それ以外でセレクトハイス
イッチ58側に切り換わる切換スイッチを示す。切換スイ
ッチ155の出力はセレクトハイスイッチ58の出力と共に
セレクトハイスイッチ87の2入力に接続し、セレクトハ
イスイッチ87の出力を目標車輪速発生回路28a〜28cに接
続する。
かかる擬似車速修正回路86の作用を次に説明する。制動
により擬似車速発生回路27a〜27c内のC2信号が1つでも
Hレベルになると、ORゲート43はHレベルのC2′信号を
出力し、該C2′信号の立ち上がりに同期してサンプルホ
ールド回路141a,141bにセレクトハイ擬似車速がV
b(0)=V0としてサンプリングされると共に、サンプ
ルホールド回路141c,141dにタイマカウント142からのカ
ウント値がTb(0)=T0としてサンプリングされる。
又、この時点でAV1,AV2,AV3信号(第10図参照)がLレ
ベルのためリトルガブルタイマ30からのMR信号がLレベ
ルであり、従ってFF153はセットされず、その出力Qは
Lレベルを保ってスイッチ149を傾き発生回路148側とな
す。そして、次にC2′信号が再び立上がる迄の時間経過
にともなって減算回路150からその時間経過に相当する
カウント値TC TC=T−Tb(0) 但しT:カウンタ142の現在値 が出力されると共に、このカウント値TCと傾き発生回路
148からの傾き値A0(0.4G)とに基づいて除算回路151は
セレクトハイ擬似車速減少量 A0×TC を演算する。減算回路152は、回路141bでサンプルホー
ルドした車輪速Vb(0)から上記減少量A0×TCを減算し
て、修正擬似車速Vj Vj=Vb(0)−A0×TC を求め、 これを出力する。この修正擬似車速Vjは上記第1回目の
サンプリング開始瞬時より勾配A0を持って発生する。
次に再びC2′が発生すると、その時の車輪速Vb(1)が
C2′信号の立上がりに同期して回路141bに新たにサンプ
リングされると共に、同時点でのタイマカウンタ142か
らのカウント値Tb(1)がC2′信号の立上がりに同期し
て回路141dに新たにサンプリングされる。又この時、MR
信号はHレベルとなっており、ゲートG1がLレベル出力
によって回路141a,141cに前記のサンプリング値V
b(0),Tb(0)を保持させる。同時にHレベルのMR
信号はC2′信号の存在のもとゲートG3の出力をHレベル
にし、FF153の出力QをHレベルにしてスイッチ149を除
算回路147側に保持する。一方、減算回路145から前記第
1回目のサンプリング瞬時におけるセレクトハイ擬似車
速Vb(0)と、第2回目のサンプリング瞬時におけるセ
レクトハイ擬似車速Vb(1)との差ΔVb(1)、即ち ΔVb(1)=Vb(0)−Vb(1) が出力されると共に、減算回路146から第1回目のサン
プリング瞬時でのカウント値Tb(0)と、第2回目のサ
ンプリング瞬時でのカウンタ値Tb(1)との差ΔT
b(1)即ち ΔTb(1)=Tb(0)−Tb(1) が出力され、これら差値ΔVb(1),ΔTb(1)に基づ
いて除算回路147が ΔVb(1)/ΔTb(1)=A1 の演算を行い、その演算値A1をVb(0)からVb(1)に
至る傾き情報として除算回路151に入力する。他方、減
算回路150は前記したように、C2′信号が次に立上がる
迄の時間経過にともなってその時間経過に相当するカウ
ント値TC TC=Tb(1) を除算回路151に入力しており、この除算回路はこのカ
ウント値TCと除算回路147からの傾き情報A1とに基づき
セレクトハイ擬似車速減少量 A1×TC を演算する。減算回路152は、回路141bでサンプルホー
ルドしたセレクトハイ擬似車速Tb(1)から上記減少量
A1×TCを減算して修正擬似車速Vj Vj=Vb(1)−A1×TC を求め、これを出力する。この修正擬似車速Vjは第2回
目のサンプリング瞬時より発生するもので、その勾配A1
はVb(0)とVb(1)とを結ぶ線に相当したものとな
る。
以後同様に、各スキッドサイクルでC2′信号が立上がる
毎にVb(0)点を基準とした傾きの修正擬似車速Vjが演
算回路152より出力される。
修正擬似車速Vjはセレクトハイ擬似車速Vと共に切
換スイッチ155の入力に達し、C2′信号が立上がる毎に
タイマ154の設定時間ΔT中切換スイッチ155は修正擬似
車速Vjを車体速Vrとして出力する。この出力は、リトリ
ガブルタイマ154の設定時間ΔT中に次のC2′信号の立
上がりがなければ、リトリガブルタイマ154が出力をL
レベルに転じてスイッチ155を反対側に切換えることか
ら、セレクトハイ擬似車速Vが車体速Vrとしてスイ
ッチ155より出力される。なお、かように修正擬似車速V
jを車体速Vrとして継続使用しない理由は、修正擬似車
速Vjが路面摩擦係数の変化時実車速VCとの誤差を大きく
され、低摩擦路から高摩擦路への変化時制動不能になる
ことが考えられるためで、C2′信号の立上がり後設定時
間ΔTが経過したら、セレクトハイ擬似車速Vを車
体速Vrとして切換え使用することとした。
車体速Vrはセレクトハイ擬似車速Vと共にセレクト
ハイスイッチ87に入力し、このスイッチで両信号の高い
方を実車速に近いことからセレクトハイしてアンチスキ
ッド制御用の最終擬似車速Viとし、これを目標車輪速発
生回路28a〜28cに夫々入力する。
(発明の効果) かくして本発明擬似車速発生装置は上述の如く、 演算結果である擬似車速(第6図及び第7図では
)に対し車輪速(第6図及び第7図ではVW1)が
所定範囲内(第6図及び第7図ではV+1.0Km/h>V
W1≧V−1.0Km/h)の値になった時の車輪速値を車
輪速サンプリング値(VS)とし、所定値(第6図及び第
7図では+0.4g,−1.2g)の積分により求めた積分値
(第6図及び第7図ではVe)を当該車輪速サンプリング
値(VS)に加算して、車速を模した擬似車速Vを演
算するに際し、 車輪速(VW1)が擬似車速(V)に対し上記所定範
囲(V+1.0Km/h>VW1≧V−1.0Km/h)内から
外れた値になってから設定時間(第6図及び第7図では
タイマ64に設定時間T3)が経過した後に、上記車輪速サ
ンプリング値に対する積分値の加算を開始させて、該設
定時間T3)中は擬似車速を車輪速サンプリング値と同じ
値に保持する擬似車速保持手段(第6図及び第7図では
タイマ64)を付加した構成になるから、 悪路走行などが原因で車輪速(VW1)が短い周期で変動
する場合に、擬似車速(V)がこれに追従して変動
することがなくなり、 結果として、悪路走行中車輪速の高周波変動を車輪スリ
ップと誤判断するのを防止でき、不要なスリップ防止作
用によりアンチスキッド制御装置において制動距離が長
くなったり、トラクションコントロール装置においてエ
ンジン動力が低下したりする事態の回避が可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明擬似車速発生装置を具えたアンチスキッ
ド制御装置の全体システム図、 第2図は同アンチスキッド制御装置におけるピーク値検
出回路の電子回路図、 第3図は同じくその動作波形説明図、 第4図は第1図のアンチスキッド制御装置における可変
タイマの回路図、 第5図は同可変タイマの動作波形説明図、 第6図は第1図のアンチスキッド制御装置における擬似
車速発生回路の電子回路図、 第7図は同回路の動作波形説明図、 第8図は第1図に示すアンチスキッド制御装置の動作波
形説明図、 第9図は擬似車速発生回路の他の例を示す第6図と同様
な電子回路図、 第10図は本発明装置の他の例を示すアンチスキッド制御
装置の全体システム図、 第11図は同例における擬似車速修正回路の電子回路図で
ある。 1……右前輪、2……左前輪 3,4……後輪 1a〜4a……ホイールシリンダ 7……プロペラシャフト 8……ディファレンシャルギヤ、9,10……車軸 11……2系統マスターシリンダ 16……ブレーキペダル 17a,17b,17c……アクチュエータ 18……アンチスキッド制御回路 19a,19b,19c……EV弁、20a,20b,20c……AV弁 21a,21b,21c……ポンプ 22a,22b,22c……アキュムレータ 23a,23b,23c……チェックバルブ 24……ポンプ駆動モータ、25……トランジスタ 26a,26b,26c……車輪速センサ 27……擬似車速発生装置 27a,27b,27c……擬似車速発生回路 28a,28b,28c……目標車輪速発生回路 29……ORゲート、30……リトリガブルタイマ 31a,31b,31c……車輪速検出回路 32a,32b,32c……車輪加速度検出回路 33a〜33c,34a〜34c,35a〜35c……比較器 36a〜36c,40a〜40c……ORゲート 37a〜37c,39a〜39c……増幅器 38a〜38c……ANDゲート、 41a〜41c……ANDゲート、 42a〜42c……可変タイマ、 43a〜43c……パルス発生器、 44a〜44c……ピーク値検出回路、 58……セレクトハイスイッチ、59、60……比較器 61……加算器、62……減算器、63……NORゲート 64……タイマ(擬似車速保持手段)、65……ORゲート 66……ショットパルス発生回路 67,71,72……アナグロスイッチ、68……反転器 69,70……ANDゲート、73……積分回路 77……サンプルホールド回路、82……加算回路 83,85……切換スイッチ、86……擬似車速修正回路 87……セレクトハイスイッチ 141a〜141d……サンプルホールド回路 142……タイマカウンタ 145,146,150,152……減算回路 147……除算回路、148……傾き発生回路 149,155……切り換えスイッチ 151……乗算回路、153……RSフリップフロップ 154……リトリガブルタイマ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車輪速サンプリング値に、所定値の積分に
    より求めた積分値を加算して、車速を模した擬似車速を
    演算し、車輪速が該擬似車速に対し所定範囲内の値にな
    った時の車輪速値を前記車輪速サンプリング値とする擬
    似車速発生装置を具え、前記擬似車速に対し車輪速が所
    定のスリップ関係となった時、当該車輪のスリップを減
    ずる動作を行うようにした車輪スリップ防止装置におい
    て、 車輪速が擬似車速に対し前記所定範囲内から外れた値に
    なってから設定時間が経過した後に、前記車輪速サンプ
    リング値に対する前記積分値の加算を開始させて、該設
    定時間中は擬似車速を車輪速サンプリング値と同じ値に
    保持する擬似車速保持手段を付加したことを特徴とする
    車輪スリップ防止装置の擬似車速発生装置。
JP60287672A 1985-12-23 1985-12-23 車輪スリツプ防止装置の擬似車速発生装置 Expired - Lifetime JPH0674032B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60287672A JPH0674032B2 (ja) 1985-12-23 1985-12-23 車輪スリツプ防止装置の擬似車速発生装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60287672A JPH0674032B2 (ja) 1985-12-23 1985-12-23 車輪スリツプ防止装置の擬似車速発生装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62146756A JPS62146756A (ja) 1987-06-30
JPH0674032B2 true JPH0674032B2 (ja) 1994-09-21

Family

ID=17720223

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60287672A Expired - Lifetime JPH0674032B2 (ja) 1985-12-23 1985-12-23 車輪スリツプ防止装置の擬似車速発生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0674032B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB8810861D0 (en) * 1988-05-07 1988-06-08 Lucas Ind Plc Vehicle anti-lock braking system

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60255558A (ja) * 1984-05-31 1985-12-17 Honda Motor Co Ltd アンチロツク制動装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62146756A (ja) 1987-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4729608A (en) Method and circuit configuration for controlling an anti-lock brake system for automotive vehicles with all-wheel drive
JP2748391B2 (ja) アンチスキッド制御装置
JP2646572B2 (ja) アンチスキッド制御装置の擬似車速発生装置
JP2783799B2 (ja) アンチスキッド制御装置の擬似車速発生装置
JP2660851B2 (ja) 車両のアンチロック制御方法
JPS62146759A (ja) アンチスキツド制御装置
JPH04293655A (ja) 車両のアンチロックブレーキ装置
JP2562174B2 (ja) アンチスキッド制御装置
JPS62146760A (ja) アンチスキツド制御装置
US4852951A (en) Anti-skid brake control system with feature for assuring derivation of vehicle speed representing value precisely reflecting actual vehicle speed
JPH0674032B2 (ja) 車輪スリツプ防止装置の擬似車速発生装置
JP2585287B2 (ja) アンチスキッド制御装置の擬似車速発生装置
JP2844542B2 (ja) 車両のアンチロック制御方法
JP2585288B2 (ja) アンチスキッド制御装置の擬似車速発生装置
JP2593179B2 (ja) アンチスキッド制御装置
JPH06104444B2 (ja) 車輪スリツプ防止装置の擬似車速発生装置
JPH0353139B2 (ja)
JP2600776B2 (ja) アンチスキッド制御装置
JP2748392B2 (ja) アンチスキッド制御装置
JP2775849B2 (ja) アンチスキッド制御装置の擬似車速発生装置
JPS62146757A (ja) 車輪スリツプ防止装置の擬似車速発生装置
JPH0359865B2 (ja)
JP2811749B2 (ja) アンチスキッド制御装置
JP2591157B2 (ja) アンチスキッド制御装置
JP2650305B2 (ja) アンチスキッド制御装置