JPH0673321A - 経口製品用印刷インクの製造方法 - Google Patents

経口製品用印刷インクの製造方法

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JPH0673321A
JPH0673321A JP25207592A JP25207592A JPH0673321A JP H0673321 A JPH0673321 A JP H0673321A JP 25207592 A JP25207592 A JP 25207592A JP 25207592 A JP25207592 A JP 25207592A JP H0673321 A JPH0673321 A JP H0673321A
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正人 小林
Masaru Tanjiyou
勝 丹上
Yoshinori Shiromoto
佳則 城本
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 セラックをアルコール系有機溶剤に溶解して
なる経口製品用印刷インクビヒクル又はこのビヒクルに
色素、顔料等の添加成分が配合された印刷インクの熟成
を陽イオン交換樹脂の存在下で行なう。 【効果】 本発明の経口製品用印刷インクの製造方法
は、従来の熟成方法に比べてビヒクル又はインクの熟成
期間が顕著に短縮化され、非常に能率よく熟成が行なわ
れる。また、得られた印刷インクは、印刷品質、印刷作
業性が改善されたもので、転写ローラー汚れを簡単に拭
き取り除去することができ、印刷機上での取り扱いが容
易となり、作業性の向上を計ることができるものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硬質及び軟質カプセ
ル、錠剤等の医薬品や食品分野などにおける経口用製品
に印刷を施すために用いる印刷インクを熟成調製する方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、硬質及び軟質カプセル、錠剤等の
固形製剤の表面を印刷するための印刷インクとしては、
まずセラックをアルコール系有機溶剤に溶解してビヒク
ルを得、これに更に色素、顔料等を添加したものが使用
されており、この印刷インクを製造する場合は、セラッ
クをアルコール系有機溶剤に溶解したビヒクルを、適度
に熟成することが行なわれている。
【0003】この印刷インクビヒクルを熟成せずに用い
た場合、乾燥が速いため印刷機上でグラビアローラーか
らゴム製の転写ローラーへの印刷インクの転写、更に転
写ローラーから印刷物への転移が不十分となり、良好な
印刷物が得られない。また、グラビアローラーや転写ロ
ーラーが汚れ易く、頻繁に印刷機の運転を停止して洗浄
作業を行なう必要があるため、印刷時の作業性を低下さ
せる。逆に、過度の熟成は乾燥しにくくなるため、印刷
文字やマークがにじんだり、他の部分へ転写したりして
良好な印刷物が得られない。これらの問題点はビヒクル
の適正な熟成度合いに左右されるため、安定した品質の
印刷インクが望まれる。
【0004】このような印刷インクの熟成方法として
は、従来、印刷インクビヒクルを室温で放置する方法が
採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、印刷インクビ
ヒクルを室温に放置する熟成方法では、熟成に約20日
間以上の期間を要し、能率的ではない。
【0006】このため、この問題を解決する方法として
印刷インクビヒクルに硫酸を添加し、熟成を促進する方
法が特公昭51−15768号公報で提案されている
が、この方法でもなお熟成に約1週間を要する。また、
この方法は、硫酸を使用するため、インクに残留した酸
が印刷機材を腐食させるという問題もある。
【0007】従って、セラックをアルコール系有機溶剤
に溶解させた印刷インクビヒクルの熟成をより短時間で
効率よく行なうことができ、しかも印刷機材への影響の
少ない熟成方法の開発が望まれている。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは、
上記要望に応えるため鋭意検討を行った結果、セラック
をアルコール系有機溶剤に溶解してなる経口製品用印刷
インクビヒクルを熟成し、セラックをエステル化する場
合、陽イオン交換樹脂の存在下で熟成することにより、
熟成期間が著しく短縮化され、上述したように自然放置
熟成で20日以上、硫酸添加の場合でも1週間程度必要
であった熟成期間をわずか5〜7時間程度で済ますこと
ができ、短期間で品質的に安定した印刷インクを調製し
得ることを知見した。またこの場合、上記ビヒクルに色
素や顔料等の印刷インクとしての必要添加剤が配合され
た調製インクに対し陽イオン交換樹脂の存在下で熟成し
ても同様の効果が得られることを知見した。
【0009】そして、この陽イオン交換樹脂を用いた熟
成方法で得られた印刷インクは、従来の自然放置法、硫
酸添加法で得られた印刷インクと同等の付着性、耐剥離
性を有する上、これら従来の印刷インクよりも印刷品質
に優れ、良好な印刷を可能とすると共に、印刷時の作業
性も優れ、印刷ロール上の汚れの拭き取り除去も容易に
行なわれること、また、印刷機材を腐食させるおそれも
なく、工業性が高いものであることを見い出し、本発明
をなすに至ったものである。
【0010】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、本発明の経口製品用印刷インクの製造方法は、セラ
ックをアルコール系有機溶剤に溶解してなる印刷インク
ビヒクル又はこのビヒクルに色素、顔料等の添加成分が
配合された印刷インクを陽イオン交換樹脂の存在下で熟
成するものである。
【0011】ここで、印刷インクのビヒクルを構成する
セラックとしては、白色セラックや精製セラックを使用
することができ、またセラックは一部がエステル化した
ものであってもよい。
【0012】また、セラックを溶解するアルコール系有
機溶剤としては、エタノール、1−ブタノール、1−ブ
ロパノール等やこれらの混合溶剤が用いられる。なお、
セラックのこれら溶剤中における濃度は適宜選定される
が、通常30〜50重量%である。
【0013】このようにセラックをアルコール系有機溶
剤に溶解してなる印刷インクビヒクルを熟成する場合、
本発明においては陽イオン交換樹脂を使用する。陽イオ
ン交換樹脂としては、特に制限されないが、強酸性タイ
プのものが好ましく、市販品として例えばオルガノ株式
会社製アンバーリスト15,XN−1004,XN−1
005などの無極性非水溶性の化学反応に酸触媒として
使用されているものを用いることができる。
【0014】陽イオン交換樹脂を用いて熟成する方法と
しては、印刷インクビヒクルに陽イオン交換樹脂を添加
し、撹拌する方法が好適に採用される。この場合、陽イ
オン交換樹脂添加量はセラックに対して25〜45重量
%とすることが好ましい。陽イオン交換樹脂の添加量が
25%より少ないと充分な熟成にかなりの時間を要する
場合があり、また45%を超えて添加しても熟成効果に
あまり差が生じない。また、熟成時間は通常3〜10時
間、特に5〜7時間とすることが好ましい。なお、熟成
は通常20〜30℃の温度で行なうことができ、一般に
室温で十分である。熟成後は、濾過等の手段で陽イオン
交換樹脂を除去することができる。また、このような陽
イオン交換樹脂を添加し、撹拌する方法の代わりに、陽
イオン交換樹脂を充填したカラム内にインクを通す方法
を採用することもできる。
【0015】なお、上記熟成した印刷インクビヒクルに
は、更にタール色素のアルミニウムレーキや無機顔料等
の非毒性添加成分を配合することができるが、これら成
分は、セラックをアルコール系有機溶剤に溶解する際に
一緒に又は溶解後に配合して印刷インクを製し、この印
刷インクに対し熟成処理を施しても良い。この場合の熟
成方法、条件は上記と同じである。
【0016】また、上述した熟成方法は、既に製された
印刷インクに適用することもでき、本発明法によれば、
万一使用上問題となった不良品インクでも再びこの手段
を採ることで容易に良品化が可能である。
【0017】本発明のインクは、硬質カプセル剤、軟質
カプセル剤、錠剤等の医薬固形製剤や食品等、経口され
る製品に印刷を施すために用いられる。この場合、印刷
方法としては常法が採用される。
【0018】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
【0019】[実施例1、比較例1,2] (1)ビヒクルの調製 エチルアルコール100gと1−ブタノール500gの
混合溶剤に白色セラック400gを少しずつ加え、電動
撹拌機で撹拌し、溶解してビヒクルを調製した。
【0020】(2)ビヒクルの熟成 前記ビヒクル1,000gに陽イオン交換樹脂(強酸性
陽イオン交換樹脂、アンバーリスト15:オルガノ社
製)120gを加え、電動撹拌機で約7時間撹拌熟成
後、篩下してビヒクルを得、これにアンモニア水を加え
てpHを約7.5に調整した。
【0021】(3)熟成ビヒクルの評価 上記の熟成方法で得たビヒクル溶液について、熟成度合
いを示すエステル化を測定すると共に、印刷機の転写ロ
ーラー上での汚れを素早く拭き取ることができるか否か
を評価するため、この溶液の塗布後の拭き取り易さを下
記方法で測定した。
【0022】[測定方法]ビヒクル溶液をニトリルブタ
ジエン製ゴム板上に約7μの厚さに塗膜し、これを約2
0分間自然放置した後、99.5%のエチルアルコール
を浸した綿布で拭き取り、完全に拭き取れるまでの回数
で拭き取り易さを評価した。
【0023】比較のため、上記のようにビヒクルを調製
した後、陽イオン交換樹脂を添加せず、そのまま室温下
に放置して熟成したビヒクル(比較例1)、ビヒクル1
000gに硫酸4gを加え、室温下に放置して熟成した
ビヒクル(比較例2)についても上記と同様の評価を行
なった。結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】表1の結果からも明らかなように、陽イオ
ン交換樹脂を使用する本発明のビヒクル溶液ではわずか
5時間の熟成時間で塗膜を2回で拭き取れることができ
るのに対し、室温放置(比較例1)では20日以上、硫
酸を添加した場合(比較例2)でも1週間の熟成期間を
必要とし、本発明の熟成方法が極めて短時間で熟成し得
ることが認められた。
【0026】[実施例2、比較例3,4]実施例1と同
様にして調製したビヒクルを実施例1と同様にして陽イ
オン交換樹脂を添加し、5時間熟成した後、陽イオン交
換樹脂を濾別して得た熟成ビヒクル750gに酸化チタ
ン250gを加え、約15〜20時間練合後、200メ
ッシュのスクリーンで篩下し、印刷インクを得た(実施
例2)。
【0027】また、比較例1と同様にしてそれぞれ5時
間及び2週間室温下に熟成した熟成ビヒクル、更に比較
例2と同様にして硫酸を添加し、1週間熟成した熟成ビ
ヒクルを用い、上記と同様にして印刷インクを得た(比
較例3,4)。
【0028】次に、これらの印刷インクにつき下記方法
により付着力、耐剥離性を評価すると共に、インク特
性、印刷文字状態、印刷作業性を評価した。
【0029】(1)付着力試験 実施例2、比較例3,4のインクについて、バーコータ
ー#5でゼラチンフィルムに7μの厚さに塗り、24時
間室温で乾燥後、付着強度測定用針付きの塗膜硬度計
(上島製作所製,U−F式)で、傷の付く重さを求め、
付着力を測定した。結果を表2に示す。
【0030】
【表2】
【0031】(2)剥離試験 試験対象インクにそれぞれn−ブチルアルコールを加
え、その粘度を100〜200cpに調整した後、常法
により当該インクで3号硬質カプセルに「ELANC
O」の文字を印刷した。印刷後、所要時間(3日)経過
させ、1,000mlの広口ポリ瓶に印刷カプセル10
0個と無印刷カプセル700個をそれぞれ入れ、振盪機
で10分振盪後、10倍のルーペで印刷文字の剥離を目
視検査した。結果を表3に示す。
【0032】
【表3】
【0033】表2,3の結果より、本発明による熟成法
で得られた印刷インクは、従来のインクと比較して付着
力や剥れ易さに差がなく、本発明法は従来インクと同様
の使用性を有していることが認められた。
【0034】(3)調製後インクの総合評価 実施例2、比較例3,4のインクについて、(2)の剥
離試験で述べた印刷カプセルを製する際の印刷機上での
インク特性、カプセル転写後の文字状態及び印刷作業性
について評価を行なった。その結果を表4に示す。
【0035】
【表4】
【0036】表4の結果から明らかなように、本発明の
方法で熟成、調製して得られた印刷インクは、従来のイ
ンクより印刷品質が改善され、印刷作業性も向上するも
のであることが認められた。
【0037】
【発明の効果】本発明の経口製品用印刷インクの製造方
法は、従来の熟成方法に比べて印刷インクビヒクル又は
印刷インクの熟成期間が顕著に短縮化され、非常に能率
よく熟成が行なわれる。また、得られた印刷インクは、
印刷品質、印刷作業性が改善されたもので、転写ローラ
ー汚れを簡単に拭き取り除去することができ、印刷機上
での取り扱いが容易となり、作業性の向上を計ることが
できるものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラックをアルコール系有機溶剤に溶解
    してなる経口製品用印刷インクビヒクル又はこのビヒク
    ルに色素、顔料等の添加成分が配合された印刷インクを
    陽イオン交換樹脂の存在下で熟成することを特徴とする
    経口製品用印刷インクの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0705890A1 (en) 1994-10-04 1996-04-10 Videojet Systems International, Inc. White ink for marking candy substrates
US5800601A (en) * 1995-11-06 1998-09-01 Videojet Systems International, Inc. Food grade jet inks

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US6747072B1 (en) 1994-10-04 2004-06-08 Marconi Data Systems Inc. White ink for marking candy substrates
US5800601A (en) * 1995-11-06 1998-09-01 Videojet Systems International, Inc. Food grade jet inks

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