JPH0673171A - 反応性オリゴマーの製造法、不飽和ポリエステル樹脂組成物及び人工大理石 - Google Patents

反応性オリゴマーの製造法、不飽和ポリエステル樹脂組成物及び人工大理石

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JPH0673171A
JPH0673171A JP4228532A JP22853292A JPH0673171A JP H0673171 A JPH0673171 A JP H0673171A JP 4228532 A JP4228532 A JP 4228532A JP 22853292 A JP22853292 A JP 22853292A JP H0673171 A JPH0673171 A JP H0673171A
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JP
Japan
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unsaturated polyester
reactive oligomer
unsaturated
acid
polyester resin
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JP4228532A
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Sachiko Fujita
幸子 藤田
Tomomasa Mitani
倶正 三谷
Yukio Fujiwara
幸雄 藤原
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ポリ−1,6−ヘキセンカーボネート等のポ
リカーボネートと無水マレイン酸等の不飽和二塩基酸と
を反応させて得られる反応性オリゴマ、不飽和ポリエス
テル及び重合性単量体を必須成分とする。 【効果】 不飽和ポリエステル樹脂組成物の成形品の低
収縮性、透明性及び耐熱水性に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面平滑性、透明性、
クラック防止及び耐熱水性が要求される成形材料、注型
材料に好適な不飽和ポリエステル樹脂組成物及び不飽和
ポリエステル樹脂にこれらの特性を付与する反応性オリ
ゴマー、更にこれらの特性を有する上、更に外観に優れ
る人工大理石に関するものである。
【0002】
【従来の技術】不飽和ポリエステル樹脂をベースとした
大型の製品は従来液状の充填剤を含む不飽和ポリエステ
ル樹脂組成物を型内に注入し、レドックス触媒系によっ
て低温で長時間をかけて硬化させ、さらに加熱し高温で
後硬化工程を経て製品としている。それ故に生産性が著
しく悪く、大量生産に適さない欠点があった。これを改
良するために70〜80℃の中温における注型成形や、
さらには120〜140℃の高温におけるプレス成形法
があるが、しかしながら高温であるがために成形時にク
ラックを生ずるという欠点がある。
【0003】クラックを防止する方法として熱可塑ポリ
マーからなる低収縮剤を添加する方法が知られていお
り、例えば低収縮剤としてポリスチレンを用いる技術、
或いはポリメチルメタクリレート等を用いる技術が知ら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、低収縮剤とし
てポリスチレンを用いる技術は、低収縮性には優れるも
のの、不飽和ポリエステル硬化物との屈折率が異なる
事、及び、不飽和ポリエステルと相溶しないため樹脂が
海島構造をとり硬化の際ボイド構造をとる事から透明性
が低く、更に経日的にポリマーが分離しやすく、材料の
経日変化も起こり易いという課題を有していた。また、
低収縮剤としてポリメチルメタアクリレートを用いる技
術は、不飽和ポリエステル樹脂との屈折率が近いため透
明性は優れるものの、マイクロクラックを生じる低収縮
機構であるため耐熱水性が悪いという課題を有してい
た。
【0005】本発明が解決しようとする課題は、成形品
に成形外観、低収縮性、耐クラック性、透明性及び耐熱
水性の何れにも優れた効果を付与し、しかも、材料の経
日変化の少ない不飽和ポリエステル樹脂組成物、及び該
組成物にこの効果を発現せしめる反応性オリゴマー及び
水まわり製品として極めて有用な人工大理石を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討の
結果、ポリカーボネートジオールと不飽和二塩基酸とを
反応させることにより不飽和ポリエステル樹脂の物性、
特に耐熱水性を改良する効果のある新規な反応性オリゴ
マーを見いだし、加えてこれを不飽和ポリエステル樹脂
に含有させることにより上記ポリエステル樹脂組成物の
抱える課題を解決できることを見いだし本発明を完成す
るに至った。
【0007】即ち、本発明は、ポリカーボネートジオー
ルと不飽和二塩基酸とを反応させることを特徴とする反
応性オリゴマーの製造法、不飽和ポリエステル(A)
と、重合性不飽和単量体(B)と、硬化剤(C)と、ポ
リカーボネートジオールと不飽和二塩基酸との反応させ
て得られる反応性オリゴマー(D)とを必須成分とする
ことを特徴とする不飽和ポリエステル樹脂組成物、及び
該組成物に更に充填剤(E)を加え、注型法又は加熱加
圧成形法によって硬化させて得られることを特徴とする
人工大理石に関する。
【0008】本発明の反応性オリゴマーの製法はポリカ
ーボネートジオールと不飽和二塩基酸とを反応させるも
のであり、その他特に条件は限定されないが、ポリカー
ボネートジオールと不飽和二塩基酸とを、通常、ポリカ
ーボネートジオール1モルに対して不飽和二塩基酸を
0.5〜2モルとなる範囲で反応させる。反応温度は特
に限定されないが、不飽和二塩基酸が酸無水物である場
合は付加反応であるので80℃以上に加熱する事により
反応が開始する。その後は発熱反応であるので80〜2
10℃に成るように反応終了まで温度を調節する。ま
た、不飽和二塩基酸が酸無水物でない場合は、脱水反応
であるので120℃以上に加熱し反応を開始させ、その
後は吸熱反応であるので、120〜210℃になるよう
に反応終了まで温度を調節する。
【0009】本発明で用いるポリカーボネートジオール
は、公知のエステル交換法、ホスゲン法等の方法で得ら
れる。その分子量は通常250〜7000であるが、中
でも重合性不飽和単量体に対する溶解性及び不飽和ポリ
エステル樹脂への相溶性に優れ、しかも成形品の低収縮
性に優れる点から400〜3000であることが好まし
い。また、この様なポリカーボネートジオールは、芳香
族ポリカーボネートジオールであっても脂肪族ポリカー
ボネートジオールであっても何れでもよいが、得られる
反応性オリゴマーと不飽和ポリエステルの相溶性が優れ
る点から脂肪族ポリカーボネートジオールが好ましい。
【0010】また、不飽和二塩基酸としては、特に限定
されるものではないが不飽和二塩基酸の例としては例え
ばマレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸等が挙げられ
るが、中でも無水マレイン酸等の酸無水物であること
が、付加反応で合成でき、工程が簡単である点から好ま
しい。
【0011】この様にして得られる反応性オリゴマー
は、その末端がカルボキシル基であっても水酸基であっ
てもよいが、その分子量が400〜9000の範囲であ
ることが、不飽和ポリエステル樹脂との相溶性及び重合
性不飽和単量体への溶解性に優れる点から好ましく、中
でも1000〜3000の範囲が更にこの効果が顕著で
ある点から好ましい。また、この反応性オリゴマーは不
飽和二塩基酸に起因する二重結合を有しているが、その
二重結合当量は通常、300〜9500の範囲、中でも
不飽和ポリエステル樹脂組成物の硬化時の三次元化反応
ができる点と耐クラック性を一層向上させる点から55
0〜4500の範囲が好ましい。
【0012】また、上記反応性オリゴマーが末端にカル
ボキシル基を有する場合には、このカルボン酸の一部ま
たは全部と、ヒドロキシル基を持つ2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレートや2−ヒドロキシプロピルメタアクリ
レートやイソプロピルアルコール等のモノマーまたはポ
リオキシプロピレンモノオール等のポリマーをエステル
化反応させるか、或いはエポキシ基を持つグリシジルメ
タクリレートやグリシジルアクリレート等のモノマーま
たはポリマーを反応させても良い。
【0013】本発明の如くポリカーボネートジオールに
不飽和二重結合を導入する方法としては、例えば、ポリ
カーボネートジオールに、不飽和イソシアネートを反応
させる方法も考えられるが、ウレタン結合を含む不飽和
ポリエステル樹脂は、プレス硬化後に黄変化などにより
透明性が損なわれやすくなり本発明の如き優れた透明性
は得られないものである。
【0014】本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物
は、不飽和ポリエステル樹脂(A)と、重合性不飽和単
量体(B)と、硬化剤(C)と、ポリカーボネートジオ
ールと不飽和二塩基酸との反応させて得られる反応性オ
リゴマー(D)(以下、単に「反応性オリゴマー
(D)」という)とを必須成分とするものである。
【0015】ここで反応性オリゴマー(D)は、上述し
た本発明の製法によって得られる反応性オリゴマーが好
ましく適用できる。不飽和ポリエステル樹脂(A)は、
例えば2価以上のカルボン酸及び/又はその酸無水物と
2価以上のアルコールとの反応から得られ、その骨格中
の一部にエチレン系不飽和基を含有するものが挙げられ
る。
【0016】2価以上のカルボン酸及び2価以上のカル
ボン酸の酸無水物の例としてはマレイン酸、無水マレイ
ン酸、フマル酸等の不飽和二塩基酸、フタル酸、無水フ
タル酸、イソフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、コ
ハク酸、アジピン酸、シクロヘキサンジアシッド、ヘッ
ト酸等の飽和二塩基酸が挙げられ、アルコール類の例と
してはエチレングリコール、ジエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレ
ングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサングリ
コール、水添ビスフェノールA/エチレンオキシドまた
はプロピレンオキシド付加物、シクロヘキサンジメタノ
ール等が挙げられる。
【0017】本発明で用いる重合性不飽和単量体(B)
は、上記不飽和ポリエステル樹脂(A)を希釈して用い
られるものであり、また、硬化物の架橋密度を高め重合
体の強度を向上させるものであるが、主としてスチレン
が用いられる。その他には、例えばクロルスチレン、α
−メチルスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼ
ン、ジアリルフタレート、アクリル酸エステル、メタク
リル酸エステル等を用いることができ、単独または2種
以上を混合して用いられる。
【0018】硬化剤(C)としては、特に限定されない
が、例えばラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパー
オキサイド、t−ブチルパーオキシピバレード、t−ブ
チルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシブ
チレート、ビス(4−t−メチルシクロヘキシル)パー
オキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシイソプロ
ピルカーボネート等の中温活性型の過酸化物、ジクミル
パーオキサイド、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ−
t−ブチルパーオキシシクロヘキサン、t−ブチルパー
オキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシアセテー
ト、t−アルミパーオキシオクトエート等の高温活性型
の過酸化物挙げられる。これらの硬化剤は、組成物の成
形法によって適宜選択することができ、例えば注形法に
よって成形を行なう場合は上記の中温活性型の過酸化物
が好ましく、また、加熱加圧法によって成形を行なう場
合は上記の高温活性型の過酸化物が好ましい。
【0019】ここで不飽和ポリエステル樹脂(A)と、
重合性不飽和単量体(B)と、硬化剤(C)と、反応性
オリゴマー(D)との混合物の硬化物の屈折率が1.5
2〜1.57となる様に上記各成分を選択する事が、水
酸化アルミニウム又はガラス粉等を充填剤とする系にお
いて透明性に優れるため好ましい。
【0020】硬化剤(C)の使用量は、特に限定されな
いが、不飽和ポリエステル樹脂(A)と重合性不飽和単
量体(B)との合計100重量部あたり0.5〜3.0
重量部が好ましい。
【0021】反応性オリゴマー(D)の使用量は、特に
限定されるものではないが、クラック防止の効果、耐熱
水性及び透明性に著しく優れる点から不飽和ポリエステ
ル樹脂100重量部に対して3〜50重量部の範囲が好
ましい。
【0022】本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物
は、上述の如く不飽和ポリエステル樹脂(A)と、重合
性不飽和単量体(B)と、硬化剤(C)と、反応性オリ
ゴマー(D)とを必須成分としており、これだけでも充
分に優れた成形品を提供できるが、更に充填剤(E)を
用いることにより、一層強度が向上するのみならず、B
MC、SMC、人工大理石用として、極めて有効な材料
となり得る。
【0023】この様な充填剤(E)としては、特に限定
はされないが、例えば昭和電工(株)製のハイジライト
H−100、H−300、H−320、日本軽金属
(株)製のBW−153等に代表される水酸化アルミニ
ウムが挙げられ、その粒径は特に制限はないが0.1〜
100μmが好ましい。また、例えば日東紡(株)製の
コナック30W、日本フェロー(株)製のM−50S、
M−60S等のガラスパウダー及び日東紡(株)製のP
FB101の如きミルドファイバーが挙げられる。ま
た、これらの充填剤(E)の使用量は不飽和ポリエステ
ル樹脂(A)100重量部又は不飽和ポリエステル樹脂
(A)と重合性不飽和単量体(D)との合計100重量
部あたり100〜400重量部用いられる。
【0024】本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物に
は、その他ジビニルトルエン、エチレングリコールジメ
タアクリレート、トリメチロールプロパントリメタアク
リレート等の多官能モノマー、ステアリン酸亜鉛、ステ
アリン酸カルシウム等の離型剤、着色剤、ガラス繊維、
アスベスト、アルミナウィスカー、有機繊維等の補強剤
を用いることができる。
【0025】本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物
は、成形品用途のみならず、複写機用トナー結着剤、電
子写真感光体用バインダー、磁性塗料用バインダー、染
料及び顔料用バインダー等の各種の分野で利用できるも
のであるが、特に成形品用として極めて有用である。
【0026】本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物を
成形する方法としては、特に限定されないが、例えば不
飽和ポリエステル樹脂組成物を型内に注入し加熱硬化す
る方法、所謂注形法、もしくは該組成物に増粘剤を添加
し、増粘させた後 加熱加圧成形する方法、所謂加熱加
圧成形法等が挙げられる。
【0027】これらの成形法を更に詳述すると、注型法
による成形物の製造方法としては不飽和ポリエステル樹
脂(A)、重合性不飽和単量体(B)、硬化剤(C)、
反応性オリゴマー(D)及び触媒を混合後充填剤を加
え、減圧にしながら攪拌し、配合物中の空気を除去す
る。ついで所望の温度に設定された型内に注入し、70
℃で1時間程度の硬化後、型を開き製品を取り出す。さ
らに美麗な外観を必要とする場合にはあらかじめ型にゲ
ルコート層を形成させておき、ゲルコート層と型との間
に注入することもできる。この際、ゲルコート中に、本
発明で得られる反応性オリゴマーを混入してもよい。
【0028】一方、加熱加圧成形は、充填剤(E)を用
いる系において有効に用いられ、不飽和ポリエステル樹
脂(A)、重合性不飽和単量体(B)、硬化剤(C)、
反応性オリゴマー(D)及び充填剤(E)を混合後、増
粘剤を加え、均一に混合し、配合物をスチレンの透過し
ないフイルムに包み粘着しない程度に熟成させる。通常
無機贈粘剤を使用した場合、常温〜40℃にて一昼夜を
要す。非粘着性の配合物(BMC)を100〜150℃
好ましくは100〜130℃に加温された金型に入れ、
30〜100kg/cm2の圧力下で3〜10分間プレ
ス成形後製品を取り出す。
【0029】加熱加圧成形に用いられる増粘剤は酸化マ
グネシウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、水
酸化カルシウム等の金属化合物及びジフェニルメタンジ
イソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレ
ンジイソシアネート等のイソシアネート化合物が用いら
れる。
【0030】本発明の人工大理石は、上述の(A)〜
(E)成分を含有する組成物を上述した注形法又は加熱
加圧成形法によって成形して得られるものであり、優れ
た透明性がありしかも光沢も有するために天然大理石の
ような質感を有する。勿論、成形外観、低収縮性、耐ク
ラック性及び耐熱水性にも優れるため、本発明の人工大
理石は、浴槽、洗面カウンター、洗面器、洗面ボール、
キッチンカウンター、キッチンシンク、手洗器、便座、
便器等の水まわり製品に有効である。但し、本発明の人
工大理石はこれらの用途に限定されるものではない。
【0031】次に本発明を実施例によりさらに具体的に
説明する。本発明はこれらに限定されるものではない。
また特に断らない限り文中「部」「%」は重量基準を示
す。
【0032】
【実施例】
実施例1(反応性オリゴマーAの合成法) ポリ−1,6−ヘキセンカーボネートジオール(ニッポ
ラン980R:日本ポリウレタン工業(株)製、水酸基
価55.6KOHmg/g)2029gを攪拌装置、温度
計、窒素導入管を設けた3トジオールが溶解したところ
で無水マレイン酸196gを加え150℃にて5時間反
応させたところ、酸価51(KOHmg/g)、水酸基価
0(KOHmg/g)の反応性オリゴマーを得た。この反
応性オリゴマー2200gにスチレン940gを加えて
均一溶液とした。
【0033】実施例2(反応性オリゴマーBの合成法) ポリ−1,6−ヘキセンカーボネートジオール(ニッポ
ラン981:日本ポリウレタン工業(株)製、水酸基価
111.3KOHmg/g)2027gを攪拌装置、温度
計、窒素導入管を設けた3トジオールが溶解したところ
で無水マレイン酸392gを加え150℃にて5時間反
応させたところ、酸価93(KOHmg/g)、水酸基価
0(KOHmg/g)の反応性オリゴマーを得た。この反
応性オリゴマー2400gにスチレン1030gを加え
て均一溶液とした。
【0034】実施例3(反応性オリゴマーCの合成法) ポリ−1,6−ヘキセンカーボネートジオール(ニッポ
ラン981:日本ポリウレタン工業(株)製、水酸基価
111.3KOHmg/g)2027gを攪拌装置、温度
計、窒素導入管を設けた3トジオールが溶解したところ
で無水マレイン酸294gを加え150℃にて3時間、
210℃にて3時間反応させたところ、酸価49(KOH
mg/g)、水酸基価0(KOHmg/g)の反応性オリ
ゴマーを得た。この反応性オリゴマー2200gにスチ
レン940gを加えて均一溶液とした。
【0035】実施例4 反応性オリゴマーA25gを不飽和ポリエステル樹脂と
スチレンモノマーとの混合物(大日本インキ化学工業
(株)製ポリライトPB301)225gに加え均一に
混合した。そこへビス−(4−t−ブチルシクロヘキシ
ル)パーオキシジカーボネート1.88g加え、80℃
で1時間、更に150℃で1時間硬化させることにより
3mmの注型板を作製し、透明性、相溶性及び耐熱水性
を以下の方法に従って評価した。結果を表1に示した。
【0036】透明性:注型板の状態を目視により評価し
た。 相溶性:硬化触媒を入れる前の樹脂組成物をガラス製サ
ンプル瓶にとり、密栓し、24時間後の樹脂の状態を目
視にて評価した。
【0037】耐熱水性:90℃の純水中で100時間浸
漬後の注型板の状態を目視にて評価した。 比較例1 攪拌器、還流冷却器、温度計を取り付けた1リットル四
ツ口フラスコにポリメタクリル酸メチル490g、スチ
レンモノマー210g、t−ブチルカテコール0.00
7gを加え加熱攪拌し混合溶液とした。
【0038】反応性オリゴマーA25gの代わりにこの
混合溶液25gを用いる他は、実施例4と同様にして注
型板を作製し、実施例4と同様にして透明性、相溶性及
び耐熱水性を評価した。結果を表1に示した。
【0039】比較例2 攪拌器、還流冷却器、温度計を取り付けた1リットル四
ツ口フラスコにポリスチレン490g、スチレンモノマ
ー210g、t−ブチルカテコール0.007gを加え
加熱攪拌し混合溶液とした。
【0040】反応性オリゴマーA25gの代わりにこの
混合溶液25gを用いる他は、実施例4と同様にして注
型板を作製し、実施例4と同様にして透明性、相溶性及
び耐熱水性を評価した。結果を表1に示した。
【0041】
【表1】 実施例5〜7、比較例4〜5 表2に示す配合量の配合物をプラレタリーミキサーPL
M−5型((株)井上製作所)で混合し、200mmの
減圧度にて5分間脱気した。混合物を70℃に加温され
た300×300×8(mm)の金型に注入し、硬化さ
せた。30分後成形板を取り出し、クラックの発生、収
縮率、透明度 さらに95℃の湯浴に100時間浸し耐
熱水性を調べた。
【0042】
【表2】 [表2中、1)〜6)は下記の通りである。
【0043】1)不飽和ポリエステル樹脂とスチレンモノ
マーとの混合物(大日本インキ化学工業(株)製「ポリ
ライトPB301」) 2)ポリスチレンとスチレンモノマーとの混合物(大日本
インキ化学工業(株)製「ポリライトPB956」) 3)ガラスフリットM−60(日本フェロー(株)製) 4)成形クラックの評価 ○:良好、△:ヘアークラック
発生、×:クラック発生 5)全光線透過率は日本電色工業(株)製 濁度・曇度計
(NDH-300A)を用いて測定した。
【0044】6)95℃ 100時間の耐熱水試験後の色
差を、日本電色工業(株)製 COLORMEASURING SYSTEM
Σ-80を用いて測定した。] 反応性オリゴマーA〜Cを用いた実施例5〜7はいずれ
も透明性、成形性、耐熱水性が良く、特に実施例6は優
れていた。比較例4は成形クラックに、又比較例5は透
明性、耐熱水性に劣る。
【0045】実施例8〜14、比較例7〜10 表2及び表3に示す配合量の配合物を50リットルのニ
ーダーを用い混練し、プレス成形用BMCを得た。得ら
れたBMCは25℃で一昼夜熟成させた後、浴槽用金型
(製品形状:長さ700×幅1200×高さ500m
m、厚み10mm)を用いて成形した。
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】 [表2及び表3における1)〜9)は次の通りである。
【0048】1)不飽和ポリエステル樹脂とスチレンモノ
マーとの混合物(大日本インキ化学工業(株)製「ポリ
ライトPB301」) 2)不飽和ポリエステル樹脂とスチレンモノマーとの混合
物(大日本インキ化学工業(株)製「ポリライトPS2
80」) 3)数平均分子量50,000のポリメチルメタクリレートの5
0%スチレン溶液 4)ポリライトPB956(大日本インキ化学工業(株)
製)50%スチレン溶液 5)ガラスフリットM−50S(日本フェロー(株)製) 6)ハイジライトH−320(昭和電工(株)製) 7)成形クラックの評価 上型110℃・下型120℃の温度、70Kg/cm2の成
形圧力にて10分間成形後脱型し評価する ○:良好、△:ヘアークラック発生、×:クラック発生 8)全光線透過率は日本電色工業(株)製 濁度・曇度計
(NDH-300A)を用いて測定した。
【0049】9)95℃ 100時間の耐熱水試験後の色
差を、日本電色工業(株)製 COLORMEASURING SYSTEM
Σ-80を用いて測定した。] 表2から本実施例はいずれもクラックを発生せず透明
性、耐熱水性に優れている。一方、比較例4及び5の反
応性オリゴマーを使用しない例ではクラックを発生した
り、市販の低収縮剤を用いた比較例6及び7ではクラッ
クを発生しないが透明性に劣る。比較例7では耐熱水性
に劣る。
【0050】実施例14 凹型及び凸型の2対から成る浴槽用金型(製品形状:長
さ600×幅350×高さ250mm、厚み10mm)の凸
型に、離型剤((株)平泉洋行製「フリコート44」)
を塗布乾燥後、不飽和ポリエステル樹脂とスチレンモノ
マーとの混合物(大日本インキ化学工業(株)製「ポリ
ライトGC−560」)100部に、促進剤(大日本イ
ンキ化学工業(株)製「RC」)0.5部、55%メチ
ルエチルケトンパーオキサイド0.5部を添加し、ゲル
コート層の厚さが0.5mmになるようにスプレーで塗布
した後、60℃で30分間アフターキュアを行い、次
に、ゲルコートを形成した凸型に、フリーコート44を
塗布乾燥した凹型を合わせ、クランプで締め付けた。プ
ラレタリーミキサーで不飽和ポリエステル樹脂とスチレ
ンモノマーとの混合物(大日本インキ化学工業(株)製
「ポリライトTP−247」)95部、反応性オリゴマ
ーB20部、ビス−(4−t−ブチルシクロヘキシル)
パーオキシジカーボネート0.5部、t−ブチルパーオ
キシ−2−エチルヘキサノエート0.6部、ガラスフリ
ットM−50S(日本フェロー(株)製)200部を混
練し、更に真空脱泡を行った後、凹型の注入口より注入
した。注入後、80℃で30分間アフターキュアーを行
い脱型した。全くクラックの発生していない良好な外観
をもつ人工大理石浴槽が得られ、この人工大理石浴槽は
透明性、耐熱水性の優れたものであった。
【0051】実施例15 実施例14と同様に人工大理石浴槽を作製した。ただ
し、ゲルコート層はポリライトGC−560 100部
に対し反応性オリゴマーBを6部加えて混合しスプレー
で塗布した後、60℃で30分間アフターキュアを行っ
た。その他は全く同様にして人工大理石浴槽を作製し
た。全くクラックの発生していない良好な外観をもつ人
工大理石浴槽が得られ、この人工大理石浴槽の耐熱水性
は特に優れたものであった。
【0052】比較例11 実施例14の反応性オリゴマーBを使用せずに同様に人
工大理石浴槽を作製した。数カ所に大きなクラックを生
じ、浴槽として全く価値のないものであった。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、経日変化が少なく、し
かも成形外観、低収縮性、耐クラック性、透明性及び耐
熱水性の何れにも優れた成形品となり得る不飽和ポリエ
ステル樹脂組成物、及び該組成物にこの効果を発現せし
める反応性オリゴマー及び水まわり製品として極めて有
用な人工大理石を提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 299/02 MRR 7442−4J C08L 67/06 MSL 8933−4J // B29K 67:00 4F

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリカーボネートジオールと不飽和二塩
    基酸とを反応させることを特徴とする反応性オリゴマー
    の製造法。
  2. 【請求項2】 ポリカーボネートジオールが、脂肪族ポ
    リカーボネートジオールであって、かつ、不飽和二塩基
    酸が、不飽和二塩基酸の酸無水物である請求項1記載の
    製造法。
  3. 【請求項3】 不飽和ポリエステル(A)と、重合性不
    飽和単量体(B)と、硬化剤(C)と、ポリカーボネー
    トジオールと不飽和二塩基酸との反応させて得られる反
    応性オリゴマー(D)とを必須成分とすることを特徴と
    する不飽和ポリエステル樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 反応性オリゴマー(D)が、脂肪族ポリ
    カーボネートジオールと不飽和二塩基酸との反応生成物
    である請求項3記載の組成物。
  5. 【請求項5】 反応性オリゴマー(D)が、ポリカーボ
    ネートジオールと不飽和二塩基酸の酸無水物とを付加反
    応させたものである請求項3又は4記載の組成物。
  6. 【請求項6】 反応性オリゴマー(C)の配合量が、不
    飽和ポリエステル(A)及び重合性不飽和単量体(D)
    の合計100重量部に対して3〜50重量部である請求
    項3、4又は5記載の組成物。
  7. 【請求項7】 更に、充填剤(E)を含有する請求項3
    〜6の何れか1つに記載の組成物。
  8. 【請求項8】 請求項9記載の組成物を注型法又は加熱
    加圧成形法によって硬化させて得られることを特徴とす
    る人工大理石。
JP4228532A 1992-08-27 1992-08-27 反応性オリゴマーの製造法、不飽和ポリエステル樹脂組成物及び人工大理石 Pending JPH0673171A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023157780A1 (ja) * 2022-02-16 2023-08-24 三菱瓦斯化学株式会社 硬化性樹脂の製造方法

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