JPH0673046U - コンクリートバイブレータの巻取装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンクリートバイブレータのホースを容易に
巻取ることを目的とする。 【構成】 機台１に取付けた回転軸６に巻取台８を固定
し、該巻取台８に複数の巻取柱１５を傾動自在に取付け
ると共に、巻取台８の周縁部に複数の切欠き部１０を設
け、前記巻取柱１５は回転軸６に遊嵌した摺動部材１７
の移動により傾動する構成としてある。コンクリートバ
イブレータの本体を巻取台８に係止し、巻取柱１５を巻
取台８と直角にして回転軸６を回転すると、巻取台８が
回転し、巻取柱１５にホースを巻取ることができる。巻
取られたホースは切欠き部１０から挿入した紐で結束し
た後、巻取柱１５を傾けるとホースを容易に取り出すこ
とができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、コンクリートの締固めに使用されるコンクリートバイブレータの ホースの巻取に使用される、コンクリートバイブレータの巻取装置に関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

この種のコンクリートバイブレータは、電源コードを収納した長いホースの先 端にバイブレータ本体を取付けた構造となっている。そのため、運搬収納の際に はホースを螺旋状に巻き込む必要があるが、従来そのための装置はなかった。そ こで、バイブレータ本体を床の上に置き、ホーズ部分を順次手で繰り出して概ね 螺旋状に重ねてひもで数箇所を結束して止めている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の方法によるホースの巻取は次のような問題点を有していた。 （１）ホース部分は長く重量もあるので、螺旋状に巻取る作業は労力が掛り、手 間も掛る。 （２）ホース部のなす螺旋の大きさが一致せずまちまちになるので、複数のバイ ブレータを積み重ねるときに不安定である。 （３）ホース部を螺旋状に巻き込んだ後に紐でくくる際には、ホース部を持上げ る必要があり、力を必要とした。 （４）多数のコンクリートバイブレータを束ねるために長時間作業すると、作業 者の疲労が大きい。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この考案のコンクリートバイブレータの巻取装置は以下のように構成してある 。すなわち、機台に回転軸をその先端側を基台から突出させて取付けてある。該 回転軸に巻取台が固定してあり、該巻取台の周縁部には紐通し用の切欠き部が複 数設けてあると共に複数のホース巻取柱が傾動自在に設けてある。また前記回転 軸には摺動部材が遊嵌してあり、該摺動部材には連結部材の一端部が揺動自在に 取付けてあり、該連結部材の他端は前記巻取柱の先端部に揺動自在に連結してあ る。 前記機台にはモータを設置し、該モータの出力軸と回転軸とは伝達部材で連結 すれば自動巻取が可能である（請求項２）。

【０００５】

【作用】

この考案において、ホースを巻取る際には摺動部材を操作して巻取柱を巻取台 に対して直角又はこれに近い状態に支持する。ついで巻取台にバイブレータ本体 を係止させた後回転軸を回転させると、巻取台は回転しホースは巻取柱に巻取ら れる。巻取作業が終了した後、切欠き部から紐を通して螺旋状に巻取られたホー スを束ねる。次いで前記摺動部材を回転軸にそって巻取台方向に移動させると巻 取柱は回転軸側へ傾き、束ねられたホースは容易に取り出せる。

【０００６】

【実施例】

機台１の上板１ａ及び下板１ｂの中央部に透孔２、３が設けてあり、該透孔２ 、３に軸受４、５が装着してあり、両軸受４、５に縦に設置された回転軸６の下 部が回転自在に装着してある。該回転軸６の上部は機台１の上方に突出しており 、その突出部の下部にはブラケット７が溶着してある。該ブラケット７に、中心 が回転軸６に嵌装された円板状の巻取台８がボルト９で固着してある。 前記巻取台８の周縁部には紐通し用の切欠き部１０が４箇所等間隔で設けてあ り、またバイブレータ本体３２の係止杆１１が突設してある。前記切欠き部１０ 間には巻取台８の直径方向に長い長孔１２が同一円周上に設けてあり、該長孔１ ２に巻取柱取付板１３が挿入してある。該巻取柱取付板１３の下部は巻取台８の 下面に取付けられたブラケット（図示してない）にピン１４を介して回動自在に 取付けてあり、該取付板１３の上部外側に巻取柱１５の下部が取付けてある。す なわち、巻取柱１５は巻取台８に対して傾動自在となっている。 尚、巻取柱１５の取付けにはブラケットを用いず、長孔１２の幅よりも長いピ ン１４を巻取柱取取付板１３の下方両面より外方に等しく凸設するように圧入固 定する構造でもよい。

【０００７】 前記回転軸６の上部には筒状の摺動部材１７が摺動自在に遊嵌してあり、該摺 動部材１７の下部一側には止めネジ１８が取付けてあり、該止めネジ１８を締め 付けて摺動部材１７の回転軸６に対する上下位置を固定できるようにしてある。 前記摺動部材１７の下部は大径としてあり、その周囲には４箇所の切れ込み溝 １９が直径的に等間隔で形成してある。各切れ込み溝１９には板状の連結部材２ ０の一端部が遊嵌され、ピン２１によって揺動自在に取付けてある。該連結部材 ２０の他端部は、前記巻取柱１５の上部に固着されたブラケット２２にピン２３ によって揺動自在に取付けてある。そして、前記連結部材２０の端部上方にホー スの外れを防止するストッパー１６が取付けてある。

【０００８】 前記機台１にはモータ２４が載置してあり、該モータ２４の出力軸と回転軸６ の下部とはプーリ２５、ベルト２６、プーリ２７を介して接続してある。また、 前記モータ２４にはペダルスイッチ（図示してない）が接続してある。図中符号 ２８はキャスターである。

【０００９】 次にこの実施例の装置の作動を説明する。 この装置を使用してバイブレータ３０のホース３１を巻取るには、まず手によ り摺動部材１７を上昇させて連結部材２０を巻取台８と平行にし、巻取柱１５を 垂直に立て、止めネジ１８を締め付けて摺動部材１７を固定し、巻取柱１５を垂 直に保持する。次いで係止具１１にバイブレータ本体３２を係止した後、ペダル スイッチを踏んでモータ２４を駆動させる。モータ２４が駆動すると、その回転 力が回転軸６に伝わり回転軸６が回転し、これに取付けられた巻取台８も回転す る。巻取台８が回転するとバイブレータのホース３１は巻取柱１５で巻取られる 。

【００１０】 ホース３２が完全に巻取られた後、モータ２４を停止し、切欠き部１０から紐 を通し、紐でホース３１を結束する。次いで、止めネジ１８を緩めて摺動部材１ ７を下降させると連結部材２０は揺動し、巻取柱１５は回転軸６側に傾く。巻取 柱１５が傾斜すると巻取柱１５と巻取られたホース３１との間に緩みが生じるの で、巻取られ、結束されたバイブレータ３０を上方へ引上げると容易に取り出せ る。

【００１１】 上記実施例では、巻取台８をブラケット７を介して回転軸６に固定したので巻 取台８の着脱が可能であり、バイブレータの大きさ、ホースの長さ等に応じて巻 取台８を交換することができる。巻取台８の交換により回転軸６から巻取柱１５ までの距離が変化する場合には、連結部材２０も併せて交換する。 尚、巻取台８に半径方向に位置の異なる長孔（図示しない）を設け、ホースの 長さ等に応じて巻取柱１５の取付け位置を適宜変更するようにすることもできる 。 また、上記実施例では回転軸６を立設したが、横に設置し巻取台８が垂直にな るようにしてもよい。更に、巻取装置の近傍に図示しないホース測定長機及び切 断機を設置して、一般のホース類の巻取、切断を行なうこともできる。

【００１２】

【考案の効果】

この考案によれば、巻取台に巻取柱を立設したので、巻取台を回転させること によりバイブレータのホースを自動的に巻取ることができる。そして、巻取られ るホースの螺旋の大きさは巻取柱の位置により決定されるので、常に同じ大きさ に巻取ることができ、積み重ね時の安定性が向上する。 また、巻取柱は傾動自在としたので、ホースの取外し時には傾けることにより 、ホースの取外しが容易にできる。しかも巻取柱の傾動は回転軸に遊嵌した摺動 部材及びこれと巻取柱を連結する連結部材により操作する構造としたので、摺動 部材の移動により複数の巻取柱を一括して操作でき、操作性がよい。 更に、巻取台に紐通し用の切欠き部を設けたので、ホースを持上げることなく ホースを結束することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この考案実施例の正面図である。

【図２】 図１中Ａ−Ａ線断面図である。

【図３】 使用状態を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 機台 ６ 回転軸 ８ 巻取台 １０ 切欠き部 １１ 係止具 １５ 巻取柱 １６ ストッパー １７ 摺動部材 ２０ 連結部材 ２４ モータ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 機台に回転軸がその先端側を機台から突
   出させて取付けられ、該回転軸に巻取台が固定され、該
   巻取台の周縁部には複数の切欠き部が設けられると共
   に、複数の巻取柱が傾動自在に突設され、前記回転軸に
   は摺動部材が遊嵌され、該摺動部材には連結部材の一端
   部が揺動自在に取付けられ、該連結部材の他端部は前記
   巻取柱の先端部に揺動自在に連結された、コンクリート
   バイブレータの巻取装置
2. 【請求項２】 機台にはモータが設置され、該モータの
   出力軸と回転軸とは伝達部材で連結された、請求項１記
   載のコンクリートバイブレータの巻取装置