JPH0672940A - フルオロアルキル基含有ナフトキノン化合物及びその製造方法 - Google Patents
フルオロアルキル基含有ナフトキノン化合物及びその製造方法Info
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- JPH0672940A JPH0672940A JP22735992A JP22735992A JPH0672940A JP H0672940 A JPH0672940 A JP H0672940A JP 22735992 A JP22735992 A JP 22735992A JP 22735992 A JP22735992 A JP 22735992A JP H0672940 A JPH0672940 A JP H0672940A
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- naphthoquinone
- compound
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- reaction
- fluoroalkyl group
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C46/00—Preparation of quinones
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 下記一般式化1で表わされるフルオロアルキ
ル基含有ナフトキノン化合物及びその製造方法。 【化1】 【効果】 本発明のフルオロアルキル基含有ナフトキノ
ン化合物は、新規な化合物であり、耐光性及び堅牢性の
高い化合物として、特に染料、記録用色素として利用で
きる。また本発明の製造方法によりフルオロアルキル基
含有ナフトキノン化合物を、短時間で収率良く且つ容易
に、しかも反応触媒及び特殊な装置を使用せずに製造す
ることができる。
ル基含有ナフトキノン化合物及びその製造方法。 【化1】 【効果】 本発明のフルオロアルキル基含有ナフトキノ
ン化合物は、新規な化合物であり、耐光性及び堅牢性の
高い化合物として、特に染料、記録用色素として利用で
きる。また本発明の製造方法によりフルオロアルキル基
含有ナフトキノン化合物を、短時間で収率良く且つ容易
に、しかも反応触媒及び特殊な装置を使用せずに製造す
ることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐光性に優れた新規な
フルオロアルキル基含有ナフトキノン化合物及びその製
造方法に関する。
フルオロアルキル基含有ナフトキノン化合物及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】有機化合物中にフルオロアルキル基を含
有する化合物は、耐光性、撥水撥油性、更には生理活性
等の有用な性質を示すものとして注目を集めている。一
方、ナフトキノン化合物は、染料、表示用色素、記録用
色素、あるいはビタミンK等の抗止血剤、抗マラリヤ剤
等の医薬品組成物として有用であることが知られている
(大有機化学12巻、芳香族化合物、No4、99〜216頁、
ナフトキノン化合物の項(朝倉書店))。
有する化合物は、耐光性、撥水撥油性、更には生理活性
等の有用な性質を示すものとして注目を集めている。一
方、ナフトキノン化合物は、染料、表示用色素、記録用
色素、あるいはビタミンK等の抗止血剤、抗マラリヤ剤
等の医薬品組成物として有用であることが知られている
(大有機化学12巻、芳香族化合物、No4、99〜216頁、
ナフトキノン化合物の項(朝倉書店))。
【0003】しかしながら、フルオロアルキル基が導入
されたフルオロアルキル基含有ナフトキノン化合物に関
しては、ほとんど知られていないのが現状である。
されたフルオロアルキル基含有ナフトキノン化合物に関
しては、ほとんど知られていないのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐光
性及び堅牢性の高い化合物として、特に染料、記録用色
素、医薬品として利用可能なフルオロアルキル基含有ナ
フトキノン化合物及びその製造方法を提供することにあ
る。
性及び堅牢性の高い化合物として、特に染料、記録用色
素、医薬品として利用可能なフルオロアルキル基含有ナ
フトキノン化合物及びその製造方法を提供することにあ
る。
【0005】本発明の別の目的は、反応触媒及び特殊な
装置を用いず、高収率且つ容易にフルオロアルキル基含
有ナフトキノン化合物を製造する方法を提供することに
ある。
装置を用いず、高収率且つ容易にフルオロアルキル基含
有ナフトキノン化合物を製造する方法を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記一
般式化4で表わされるフルオロアルキル基含有ナフトキ
ノン化合物(以下ナフトキノン化合物1と略す)が提供
される。
般式化4で表わされるフルオロアルキル基含有ナフトキ
ノン化合物(以下ナフトキノン化合物1と略す)が提供
される。
【0007】
【化4】
【0008】また本発明によれば、下記一般式化5で表
わされる過酸化ジフルオロアルカノイル(以下ジフルオ
ロアルカノイル2と略す)と、下記一般式化6で表わさ
れるナフトキノン化合物(以下ナフトキノン化合物3と
略す)とを反応させることを特徴とする前記一般式化4
で表わされるフルオロアルキル基含有ナフトキノン化合
物の製造方法が提供される。
わされる過酸化ジフルオロアルカノイル(以下ジフルオ
ロアルカノイル2と略す)と、下記一般式化6で表わさ
れるナフトキノン化合物(以下ナフトキノン化合物3と
略す)とを反応させることを特徴とする前記一般式化4
で表わされるフルオロアルキル基含有ナフトキノン化合
物の製造方法が提供される。
【0009】
【化5】
【0010】
【化6】
【0011】以下本発明を更に詳細に説明する。
【0012】本発明のフルオロアルキル基含有ナフトキ
ノン化合物は、前記一般式化4で表わされるナフトキノ
ン化合物1である。前記ナフトキノン化合物1において
R1若しくはR2が炭素数4以上のアルキル基である場合
には製造が困難であり、またn1が10を超える場合又
はn2が8を超える場合には、溶媒に対する溶解性が低
下するので使用できない。
ノン化合物は、前記一般式化4で表わされるナフトキノ
ン化合物1である。前記ナフトキノン化合物1において
R1若しくはR2が炭素数4以上のアルキル基である場合
には製造が困難であり、またn1が10を超える場合又
はn2が8を超える場合には、溶媒に対する溶解性が低
下するので使用できない。
【0013】また前記ナフトキノン化合物1において適
用可能なRF、すなわち−(CF2)n1Xまたは下記一般
式化7を具体的に列挙すると、F3C−,F(CF2)2
−,F(CF2)3−,F(CF2)4−,F(CF2)
5−,F(CF2)6−,F(CF2)7−,F(CF2)8
−,F(CF2)9−,F(CF2)10−,HCF2−,H
(CF2)2−,H(CF2)3−,H(CF2)4−,H
(CF2)5−,H(CF2)6−,H(CF2)7−,H
(CF2)8−,H(CF2)9−,H(CF2)10−,C
lCF2−,Cl(CF2)2−,Cl(CF2)3−,C
l(CF2)4−,Cl(CF2)5−,Cl(CF2)
6−,Cl(CF2)7−,Cl(CF2)8−,Cl(C
F2)9−,Cl(CF2)10−,下記化学式化8〜化1
6である。
用可能なRF、すなわち−(CF2)n1Xまたは下記一般
式化7を具体的に列挙すると、F3C−,F(CF2)2
−,F(CF2)3−,F(CF2)4−,F(CF2)
5−,F(CF2)6−,F(CF2)7−,F(CF2)8
−,F(CF2)9−,F(CF2)10−,HCF2−,H
(CF2)2−,H(CF2)3−,H(CF2)4−,H
(CF2)5−,H(CF2)6−,H(CF2)7−,H
(CF2)8−,H(CF2)9−,H(CF2)10−,C
lCF2−,Cl(CF2)2−,Cl(CF2)3−,C
l(CF2)4−,Cl(CF2)5−,Cl(CF2)
6−,Cl(CF2)7−,Cl(CF2)8−,Cl(C
F2)9−,Cl(CF2)10−,下記化学式化8〜化1
6である。
【0014】
【化7】
【0015】
【化8】
【0016】
【化9】
【0017】
【化10】
【0018】
【化11】
【0019】
【化12】
【0020】
【化13】
【0021】
【化14】
【0022】
【化15】
【0023】
【化16】
【0024】本発明のナフトキノン化合物1としては、
具体的には例えば、3−ペルフルオロプロピル−1,4
−ナフトキノン、3−ペルフルオロヘキシル−1,4−
ナフトキノン、2−メチル−3−ペルフルオロプロピル
−1,4−ナフトキノン、2−メチル−3−ペルフルオ
ロヘキシル−1,4−ナフトキノン、2−エチル−3−
ペルフルオロプロピル−1,4−ナフトキノン、2−エ
チル−3−ペルフルオロヘキシル−1,4−ナフトキノ
ン、2−プロピル−3−ペルフルオロプロピル−1,4
−ナフトキノン、2−プロピル−3−ペルフルオロヘキ
シル−1,4−ナフトキノン、2−メチルアミノ−3−
ペルフルオロプロピル−1,4−ナフトキノン、2−メ
チルアミノ−3−ペルフルオロヘキシル−1,4−ナフ
トキノン、2−エチルアミノ−3−ペルフルオロプロピ
ル−1,4−ナフトキノン、2−エチルアミノ−3−ペ
ルフルオロヘキシル−1,4−ナフトキノン、2−プロ
ピルアミノ−3−ペルフルオロプロピル−1,4−ナフ
トキノン、2−プロピルアミノ−3−ペルフルオロヘキ
シル−1,4−ナフトキノン、2−アニリノ−3−ペル
フルオロメチル−1,4−ナフトキノン、2−アニリノ
−3−ペルフルオロプロピル−1,4−ナフトキノン、
2−アニリノ−3−ペルフルオロヘキシル−1,4−ナ
フトキノン、2−アニリノ−3−(ペルフルオロ−1−
メチル−2−オキサペンチル)−1,4−ナフトキノ
ン、2−(4−アニシジノ)−3−ペルフルオロメチル
−1,4−ナフトキノン、2−(4−アニシジノ)−3
−ペルフルオロプロピル−1,4−ナフトキノン、2−
(4−アニシジノ)−3−ペルフルオロヘキシル−1,
4−ナフトキノン、2−(4−アニシジノ)−3−(ペ
ルフルオロ−1−メチル−2−オキサペンチル)−1,
4−ナフトキノン、2−(4−クロロアニリノ)−3−
ペルフルオロメチル−1,4−ナフトキノン、2−(4
−クロロアニリノ)−3−ペルフルオロプロピル−1,
4−ナフトキノン、2−(4−クロロアニリノ)−3−
ペルフルオロヘキシル−1,4−ナフトキノン、2−
(4−クロロアニリノ)−3−(ペルフルオロ−1−メ
チル−2−オキサペンチル)−1,4−ナフトキノン等
を好ましく挙げることができる。
具体的には例えば、3−ペルフルオロプロピル−1,4
−ナフトキノン、3−ペルフルオロヘキシル−1,4−
ナフトキノン、2−メチル−3−ペルフルオロプロピル
−1,4−ナフトキノン、2−メチル−3−ペルフルオ
ロヘキシル−1,4−ナフトキノン、2−エチル−3−
ペルフルオロプロピル−1,4−ナフトキノン、2−エ
チル−3−ペルフルオロヘキシル−1,4−ナフトキノ
ン、2−プロピル−3−ペルフルオロプロピル−1,4
−ナフトキノン、2−プロピル−3−ペルフルオロヘキ
シル−1,4−ナフトキノン、2−メチルアミノ−3−
ペルフルオロプロピル−1,4−ナフトキノン、2−メ
チルアミノ−3−ペルフルオロヘキシル−1,4−ナフ
トキノン、2−エチルアミノ−3−ペルフルオロプロピ
ル−1,4−ナフトキノン、2−エチルアミノ−3−ペ
ルフルオロヘキシル−1,4−ナフトキノン、2−プロ
ピルアミノ−3−ペルフルオロプロピル−1,4−ナフ
トキノン、2−プロピルアミノ−3−ペルフルオロヘキ
シル−1,4−ナフトキノン、2−アニリノ−3−ペル
フルオロメチル−1,4−ナフトキノン、2−アニリノ
−3−ペルフルオロプロピル−1,4−ナフトキノン、
2−アニリノ−3−ペルフルオロヘキシル−1,4−ナ
フトキノン、2−アニリノ−3−(ペルフルオロ−1−
メチル−2−オキサペンチル)−1,4−ナフトキノ
ン、2−(4−アニシジノ)−3−ペルフルオロメチル
−1,4−ナフトキノン、2−(4−アニシジノ)−3
−ペルフルオロプロピル−1,4−ナフトキノン、2−
(4−アニシジノ)−3−ペルフルオロヘキシル−1,
4−ナフトキノン、2−(4−アニシジノ)−3−(ペ
ルフルオロ−1−メチル−2−オキサペンチル)−1,
4−ナフトキノン、2−(4−クロロアニリノ)−3−
ペルフルオロメチル−1,4−ナフトキノン、2−(4
−クロロアニリノ)−3−ペルフルオロプロピル−1,
4−ナフトキノン、2−(4−クロロアニリノ)−3−
ペルフルオロヘキシル−1,4−ナフトキノン、2−
(4−クロロアニリノ)−3−(ペルフルオロ−1−メ
チル−2−オキサペンチル)−1,4−ナフトキノン等
を好ましく挙げることができる。
【0025】本発明のナフトキノン化合物1の製造方法
は、特定の過酸化ジフルオロアルカノイルと特定のナフ
トキノン化合物とを直接反応させて、前記一般式化4で
表わされるナフトキノン化合物1を製造することを特徴
とする。
は、特定の過酸化ジフルオロアルカノイルと特定のナフ
トキノン化合物とを直接反応させて、前記一般式化4で
表わされるナフトキノン化合物1を製造することを特徴
とする。
【0026】本発明の製造方法に用いる前記特定の過酸
化ジフルオロアルカノイルは、前記一般式化5で表わさ
れるジフルオロアルカノイル2である。前記ジフルオロ
アルカノイル2において、n1が11以上の場合又はn2
が9以上の場合には、溶媒の存在下において反応させる
際に前記ジフルオロアルカノイル2の溶解性が不足する
ので好ましくない。
化ジフルオロアルカノイルは、前記一般式化5で表わさ
れるジフルオロアルカノイル2である。前記ジフルオロ
アルカノイル2において、n1が11以上の場合又はn2
が9以上の場合には、溶媒の存在下において反応させる
際に前記ジフルオロアルカノイル2の溶解性が不足する
ので好ましくない。
【0027】また前記ジフルオロアルカノイル2のRF
は、前記ナフトキノン化合物1におけるRF、即ちフル
オロアルキル基と同様である。前記ジフルオロアルカノ
イル2としては、具体的には例えば、過酸化ジペルフル
オロブチリル、過酸化ジペルフルオロアセチル、過酸化
ジペルフルオロヘプチル、過酸化ジペルフルオロ−2−
メチル−3−オキサヘキサノイル等を好ましく挙げるこ
とができる。
は、前記ナフトキノン化合物1におけるRF、即ちフル
オロアルキル基と同様である。前記ジフルオロアルカノ
イル2としては、具体的には例えば、過酸化ジペルフル
オロブチリル、過酸化ジペルフルオロアセチル、過酸化
ジペルフルオロヘプチル、過酸化ジペルフルオロ−2−
メチル−3−オキサヘキサノイル等を好ましく挙げるこ
とができる。
【0028】本発明の製造方法に用いる前記特定のナフ
トキノン化合物は、前記一般式化6で表わされるナフト
キノン化合物3である。前記ナフトキノン化合物3とし
ては、例えば、1,4−ナフトキノン、2−メチルナフ
トキノン、2−エチルナフトキノン、2−プロピルナフ
トキノン、2−メチルアミノナフトキノン、2−エチル
アミノナフトキノン、2−プロピルアミノナフトキノ
ン、2−アニリノ−1,4−ナフトキノン、2−(4−
アニシジノ)−1,4−ナフトキノン、2−(4−クロ
ロアニリノ)−1,4−ナフトキノン等を好ましく挙げ
ることができる。
トキノン化合物は、前記一般式化6で表わされるナフト
キノン化合物3である。前記ナフトキノン化合物3とし
ては、例えば、1,4−ナフトキノン、2−メチルナフ
トキノン、2−エチルナフトキノン、2−プロピルナフ
トキノン、2−メチルアミノナフトキノン、2−エチル
アミノナフトキノン、2−プロピルアミノナフトキノ
ン、2−アニリノ−1,4−ナフトキノン、2−(4−
アニシジノ)−1,4−ナフトキノン、2−(4−クロ
ロアニリノ)−1,4−ナフトキノン等を好ましく挙げ
ることができる。
【0029】本発明において、前記ジフルオロアルカノ
イル2と前記ナフトキノン化合物3とを反応させるにあ
たり、前記ジフルオロアルカノイル2と前記ナフトキノ
ン化合物3との仕込みモル比は1:0.2〜10が好ま
しく、特に1:0.5〜5であることが望ましい。前記
モル比が0.2未満の場合には生成するナフトキノン化
合物1の収率が低下し、また10を超えると反応終了後
の未反応のナフトキノン化合物3が残存し、目的とする
生成物の単離が困難となるので好ましくない。また、反
応は常圧で行なうことが可能であり、かつ反応温度は通
常−20〜150℃、好ましくは−10〜100℃の範
囲であることが望ましい。前記反応温度が−20℃未満
では、反応時間が長くなる傾向にあり、150℃を超え
ると反応時の圧力が高くなり、反応操作が困難であるの
で好ましくない。さらに反応時間は通常30分〜20時
間の範囲で行なうことができるが、実用的には3〜10
時間になるように条件を設定することが望ましい。
イル2と前記ナフトキノン化合物3とを反応させるにあ
たり、前記ジフルオロアルカノイル2と前記ナフトキノ
ン化合物3との仕込みモル比は1:0.2〜10が好ま
しく、特に1:0.5〜5であることが望ましい。前記
モル比が0.2未満の場合には生成するナフトキノン化
合物1の収率が低下し、また10を超えると反応終了後
の未反応のナフトキノン化合物3が残存し、目的とする
生成物の単離が困難となるので好ましくない。また、反
応は常圧で行なうことが可能であり、かつ反応温度は通
常−20〜150℃、好ましくは−10〜100℃の範
囲であることが望ましい。前記反応温度が−20℃未満
では、反応時間が長くなる傾向にあり、150℃を超え
ると反応時の圧力が高くなり、反応操作が困難であるの
で好ましくない。さらに反応時間は通常30分〜20時
間の範囲で行なうことができるが、実用的には3〜10
時間になるように条件を設定することが望ましい。
【0030】本発明の製造方法では、前記種々の反応条
件下において、前記ジフルオロアルカノイル2と前記ナ
フトキノン化合物3とを反応させることにより、目的の
ナフトキノン化合物1を得ることができるが、前記ジフ
ルオロアルカノイル2の取扱い及び反応を、より円滑に
行なうために溶媒を用いることが好ましい。前記溶媒と
してはハロゲン化脂肪族溶媒が特に好ましく、具体的に
は例えば、塩化メチレン、クロロホルム、2−クロロ−
1,2−ジブロモ−1,1,2−トリフルオロエタン、
1,2−ジブロモヘキサフルオロプロパン、1,2−ジ
ブロモテトラフルオロエタン、1,1−ジフルオロテト
ラクロロエタン、1,2−ジフルオロテトラクロロエタ
ン、フルオロトリクロロメタン、ヘプタフルオロ−2,
3,3−トリクロロブタン、1,1,1,3−テトラク
ロロテトラフルオロプロパン、1,1,1−トリクロロ
ペンタフルオロプロパン、1,1,2−トリクロロトリ
フルオロエタン又はこれらの混合溶媒等を用いることが
でき、特に工業的には、1,1,2−トリクロロトリフ
ルオロエタンを好ましく挙げることができる。前記溶媒
を使用する場合、通常溶媒中の前記ジフルオロアルカノ
イル2の濃度は、1〜30重量%程度であるのが望まし
い。
件下において、前記ジフルオロアルカノイル2と前記ナ
フトキノン化合物3とを反応させることにより、目的の
ナフトキノン化合物1を得ることができるが、前記ジフ
ルオロアルカノイル2の取扱い及び反応を、より円滑に
行なうために溶媒を用いることが好ましい。前記溶媒と
してはハロゲン化脂肪族溶媒が特に好ましく、具体的に
は例えば、塩化メチレン、クロロホルム、2−クロロ−
1,2−ジブロモ−1,1,2−トリフルオロエタン、
1,2−ジブロモヘキサフルオロプロパン、1,2−ジ
ブロモテトラフルオロエタン、1,1−ジフルオロテト
ラクロロエタン、1,2−ジフルオロテトラクロロエタ
ン、フルオロトリクロロメタン、ヘプタフルオロ−2,
3,3−トリクロロブタン、1,1,1,3−テトラク
ロロテトラフルオロプロパン、1,1,1−トリクロロ
ペンタフルオロプロパン、1,1,2−トリクロロトリ
フルオロエタン又はこれらの混合溶媒等を用いることが
でき、特に工業的には、1,1,2−トリクロロトリフ
ルオロエタンを好ましく挙げることができる。前記溶媒
を使用する場合、通常溶媒中の前記ジフルオロアルカノ
イル2の濃度は、1〜30重量%程度であるのが望まし
い。
【0031】本発明の製造方法により得られる反応生成
物は、カラムクロマトグラフィー、再結晶法等の公知の
方法で精製することができる。
物は、カラムクロマトグラフィー、再結晶法等の公知の
方法で精製することができる。
【0032】
【発明の効果】本発明のフルオロアルキル基含有ナフト
キノン化合物は、新規な物質であり、医薬、農薬の原料
として、更には耐光性及び堅牢性の高い化合物として、
特に染料、記録用色素として利用することができる。ま
た本発明の製造方法によりフルオロアルキル基含有ナフ
トキノン化合物を、短時間で収率よくかつ容易に、しか
も反応触媒及び特殊な装置を使用せずに製造することが
できる。
キノン化合物は、新規な物質であり、医薬、農薬の原料
として、更には耐光性及び堅牢性の高い化合物として、
特に染料、記録用色素として利用することができる。ま
た本発明の製造方法によりフルオロアルキル基含有ナフ
トキノン化合物を、短時間で収率よくかつ容易に、しか
も反応触媒及び特殊な装置を使用せずに製造することが
できる。
【0033】
【実施例】以下本発明を実施例に基づいて具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0034】
【実施例1】1,4−ナフトキノン0.32g(2mmo
l)を塩化メチレン60mlに溶解した後、過酸化ジペル
フルオロブチリル1.28g(3mmol)を含む1,1,
2−トリクロロトリフルオロエタン溶液10gを加え、
窒素雰囲気下で、40℃にて、4時間還流させながら反
応させた。反応終了後、塩化メチレン100mlを加え、
生成物を含む有機層を、飽和食塩水100ml、10wt%
炭酸水素ナトリウム100ml、更に飽和食塩水100ml
を用いて洗浄し、次いで硫酸ナトリウムを用いて乾燥を
行なった。乾燥後、溶媒を留去し、カラムクロマトグラ
フィ−(シリカゲル)にて精製し、各種分析(1H−N
MRスペクトル、MSスペクトル、融点、元素分析)を
行ったところ、3−ペルフルオロプロピル−1,4−ナ
フトキノンであることがわかった。収率及び分析結果を
下記表1に示す。
l)を塩化メチレン60mlに溶解した後、過酸化ジペル
フルオロブチリル1.28g(3mmol)を含む1,1,
2−トリクロロトリフルオロエタン溶液10gを加え、
窒素雰囲気下で、40℃にて、4時間還流させながら反
応させた。反応終了後、塩化メチレン100mlを加え、
生成物を含む有機層を、飽和食塩水100ml、10wt%
炭酸水素ナトリウム100ml、更に飽和食塩水100ml
を用いて洗浄し、次いで硫酸ナトリウムを用いて乾燥を
行なった。乾燥後、溶媒を留去し、カラムクロマトグラ
フィ−(シリカゲル)にて精製し、各種分析(1H−N
MRスペクトル、MSスペクトル、融点、元素分析)を
行ったところ、3−ペルフルオロプロピル−1,4−ナ
フトキノンであることがわかった。収率及び分析結果を
下記表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【実施例2】1,4−ナフトキノンの代わりに2−メチ
ル−1,4−ナフトキノンを用いた以外は実施例1に従
って反応を行ない、2−メチル−3−ペルフルオロプロ
ピル−1,4−ナフトキノンを得た。分析結果を下記表
2に示す。
ル−1,4−ナフトキノンを用いた以外は実施例1に従
って反応を行ない、2−メチル−3−ペルフルオロプロ
ピル−1,4−ナフトキノンを得た。分析結果を下記表
2に示す。
【0037】
【表2】
【0038】
【実施例3】過酸化ジペルフルオロブチリルの代わりに
過酸化ジペルフルオロヘプチルを用いた以外は実施例1
に従って反応を行ない、2−メチル−3−ペルフルオロ
ヘキシル−1,4−ナフトキノンを得た。分析結果を下
記表3に示す。
過酸化ジペルフルオロヘプチルを用いた以外は実施例1
に従って反応を行ない、2−メチル−3−ペルフルオロ
ヘキシル−1,4−ナフトキノンを得た。分析結果を下
記表3に示す。
【0039】
【表3】
【0040】
【実施例4】1,4−ナフトキノンの代わりに2−メチ
ルアミノ−1,4−ナフトキノンを用いた以外は実施例
1に従って反応を行ない、2−メチルアミノ−3−ペル
フルオロプロピル−1,4−ナフトキノンを得た。分析
結果を下記表4に示す。
ルアミノ−1,4−ナフトキノンを用いた以外は実施例
1に従って反応を行ない、2−メチルアミノ−3−ペル
フルオロプロピル−1,4−ナフトキノンを得た。分析
結果を下記表4に示す。
【0041】
【表4】
【0042】
【実施例5】1,4−ナフトキノンの代わりに2−アニ
リノ−1,4−ナフトキノンを用いた以外は実施例1に
従って反応を行ない、2−アニリノ−3−ペルフルオロ
プロピル−1,4−ナフトキノンを得た。分析結果を下
記表5に示す。
リノ−1,4−ナフトキノンを用いた以外は実施例1に
従って反応を行ない、2−アニリノ−3−ペルフルオロ
プロピル−1,4−ナフトキノンを得た。分析結果を下
記表5に示す。
【0043】
【表5】
【0044】
【実施例6】1,4−ナフトキノンの代わりに2−(4
−アニシジノ)−1,4−ナフトキノンを用いた以外は
実施例1に従って反応を行ない、2−(4−アニシジ
ノ)−3−ペルフルオロプロピル−1,4−ナフトキノ
ンを得た。分析結果を下記表6に示す。
−アニシジノ)−1,4−ナフトキノンを用いた以外は
実施例1に従って反応を行ない、2−(4−アニシジ
ノ)−3−ペルフルオロプロピル−1,4−ナフトキノ
ンを得た。分析結果を下記表6に示す。
【0045】
【表6】
【0046】
【実施例7】1,4−ナフトキノンの代わりに2−(4
−クロロアニリノ)−1,4−ナフトキノンを用いた以
外は実施例1に従って反応を行ない、2−(4−クロロ
アニリノ)−3−ペルフルオロプロピル−1,4−ナフ
トキノンを得た。分析結果を下記表7に示す。
−クロロアニリノ)−1,4−ナフトキノンを用いた以
外は実施例1に従って反応を行ない、2−(4−クロロ
アニリノ)−3−ペルフルオロプロピル−1,4−ナフ
トキノンを得た。分析結果を下記表7に示す。
【0047】
【表7】
【0048】
【実施例8】1,4−ナフトキノンの代わりに2−(4
−クロロアニリノ)−1,4−ナフトキノンを用いて、
過酸化ジペルフルオロブチリルの代わりに過酸化ジペル
フルオロアセチルを用いた以外は実施例1に従って反応
を行ない、2−(4−クロロアニリノ)−3−ペルフル
オルオロメチル−1,4−ナフトキノンを得た。分析結
果を下記表8に示す。
−クロロアニリノ)−1,4−ナフトキノンを用いて、
過酸化ジペルフルオロブチリルの代わりに過酸化ジペル
フルオロアセチルを用いた以外は実施例1に従って反応
を行ない、2−(4−クロロアニリノ)−3−ペルフル
オルオロメチル−1,4−ナフトキノンを得た。分析結
果を下記表8に示す。
【0049】
【表8】
【0050】
【実施例9】1,4−ナフトキノンの代わりに2−(4
−クロロアニリノ)−1,4−ナフトキノンを用いて、
過酸化ジペルフルオロブチリルの代わりに過酸化ジペル
フルオロヘプチルを用いた以外は実施例1に従って反応
を行ない、2−(4−クロロアニリノ)−3−ペルフル
オルオロヘキシル−1,4−ナフトキノンを得た。分析
結果を下記表9に示す。
−クロロアニリノ)−1,4−ナフトキノンを用いて、
過酸化ジペルフルオロブチリルの代わりに過酸化ジペル
フルオロヘプチルを用いた以外は実施例1に従って反応
を行ない、2−(4−クロロアニリノ)−3−ペルフル
オルオロヘキシル−1,4−ナフトキノンを得た。分析
結果を下記表9に示す。
【0051】
【表9】
【0052】
【実施例10】1,4−ナフトキノンの代わりに2−
(4−クロロアニリノ)−1,4−ナフトキノンを用い
て、過酸化ジペルフルオロブチリルの代わりに過酸化ジ
ペルフルオロ−2−メチル−3−オキサヘキサノイルを
用いた以外は実施例1に従って反応を行ない、2−(4
−クロロアニリノ)−3−(1−メチル−2−オキサペ
ンチル)−1,4−ナフトキノンを得た。分析結果を下
記表10に示す。
(4−クロロアニリノ)−1,4−ナフトキノンを用い
て、過酸化ジペルフルオロブチリルの代わりに過酸化ジ
ペルフルオロ−2−メチル−3−オキサヘキサノイルを
用いた以外は実施例1に従って反応を行ない、2−(4
−クロロアニリノ)−3−(1−メチル−2−オキサペ
ンチル)−1,4−ナフトキノンを得た。分析結果を下
記表10に示す。
【0053】
【表10】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴田 勝喜 愛知県犬山市大字橋爪字一丁田30−16 (72)発明者 村松 広重 岐阜県岐阜市折立265
Claims (2)
- 【請求項1】 下記一般式化1で表わされるフルオロア
ルキル基含有ナフトキノン化合物。 【化1】 - 【請求項2】 下記一般式化2で表わされる過酸化ジフ
ルオロアルカノイルと下記一般式化3で表わされるナフ
トキノン化合物とを反応させることを特徴とする請求項
1記載のフルオロアルキル基含有ナフトキノン化合物の
製造方法。 【化2】 【化3】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22735992A JPH0672940A (ja) | 1992-08-26 | 1992-08-26 | フルオロアルキル基含有ナフトキノン化合物及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22735992A JPH0672940A (ja) | 1992-08-26 | 1992-08-26 | フルオロアルキル基含有ナフトキノン化合物及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0672940A true JPH0672940A (ja) | 1994-03-15 |
Family
ID=16859567
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22735992A Pending JPH0672940A (ja) | 1992-08-26 | 1992-08-26 | フルオロアルキル基含有ナフトキノン化合物及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0672940A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0722053A3 (en) * | 1994-12-28 | 1996-09-25 | Mitsuboshi Belting Ltd | Driving belt and unit provided with the driving belt which drives / is driven by the driving belt |
CN111892545A (zh) * | 2020-08-31 | 2020-11-06 | 怀化学院 | 一种1-甲基-3-烷基喹喔啉酮化合物的绿色合成方法 |
-
1992
- 1992-08-26 JP JP22735992A patent/JPH0672940A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0722053A3 (en) * | 1994-12-28 | 1996-09-25 | Mitsuboshi Belting Ltd | Driving belt and unit provided with the driving belt which drives / is driven by the driving belt |
CN111892545A (zh) * | 2020-08-31 | 2020-11-06 | 怀化学院 | 一种1-甲基-3-烷基喹喔啉酮化合物的绿色合成方法 |
CN111892545B (zh) * | 2020-08-31 | 2021-11-05 | 怀化学院 | 一种1-甲基-3-烷基喹喔啉酮化合物的绿色合成方法 |
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