JP3230099B2 - 芳香族フロル化合物の新しい製造法 - Google Patents
芳香族フロル化合物の新しい製造法Info
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- JP3230099B2 JP3230099B2 JP03560092A JP3560092A JP3230099B2 JP 3230099 B2 JP3230099 B2 JP 3230099B2 JP 03560092 A JP03560092 A JP 03560092A JP 3560092 A JP3560092 A JP 3560092A JP 3230099 B2 JP3230099 B2 JP 3230099B2
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- flor
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、芳香環に位置選択的に
フロル原子を導入する芳香族フロル化合物の新規な製造
法に関する。
フロル原子を導入する芳香族フロル化合物の新規な製造
法に関する。
【0002】
【従来の技術】芳香族フロル化合物は、生化学分野での
基礎的研究においてモデル化合物として重要であり、
又、フロル原子が導入されると顕著な薬効を示すことが
あるので医薬品としても開発されている重要な化合物で
ある。しかし、フロル化剤は市販品が少なく、一般にフ
ロル化は特殊な装置や技術が要求され、また危険を伴う
ことが多い。
基礎的研究においてモデル化合物として重要であり、
又、フロル原子が導入されると顕著な薬効を示すことが
あるので医薬品としても開発されている重要な化合物で
ある。しかし、フロル化剤は市販品が少なく、一般にフ
ロル化は特殊な装置や技術が要求され、また危険を伴う
ことが多い。
【0003】ジエチルアミノサルファトリフロライド
(DAST)は数少ない市販品のフロル化剤であり、こ
れまでアルコール類をフロル化する試薬として使用され
ている[M,Hudlicky,Org.Reac
t.,第35巻,第513頁(1988年)]。しか
し、芳香環のフロル化に使用されたことは全くない。
(DAST)は数少ない市販品のフロル化剤であり、こ
れまでアルコール類をフロル化する試薬として使用され
ている[M,Hudlicky,Org.Reac
t.,第35巻,第513頁(1988年)]。しか
し、芳香環のフロル化に使用されたことは全くない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、簡単な操作
で容易に位置選択的に芳香環をフロル化する新規な方法
を提供することを目的とする。
で容易に位置選択的に芳香環をフロル化する新規な方法
を提供することを目的とする。
【0005】
【問題を解決するための手段】本発明者らは、上記を目
的に鋭意検討した結果、市販品のDASTとN−アリー
ル−N−ヒドロキシアミド類を反応させたところ、窒素
原子のパラ位にフロル原子が導入されたアミド類を収率
よく得ることに成功した。本発明において、N−アリー
ル−N−ヒドロキシアミド類におけるアリール基とは単
なるベンゼン環であっても多環性のものでもよい。すな
わち、本発明におけるN−アリール−N−ヒドロキシア
ミド類とは式
的に鋭意検討した結果、市販品のDASTとN−アリー
ル−N−ヒドロキシアミド類を反応させたところ、窒素
原子のパラ位にフロル原子が導入されたアミド類を収率
よく得ることに成功した。本発明において、N−アリー
ル−N−ヒドロキシアミド類におけるアリール基とは単
なるベンゼン環であっても多環性のものでもよい。すな
わち、本発明におけるN−アリール−N−ヒドロキシア
ミド類とは式
【0006】
【化3】
【0007】で表される部分構造を有する化合物類であ
り、式中のベンゼン環が官能基で置換されていてもよ
く、又他の環と縮合していてもよい。又、N−ヒドロキ
シアミド基は該アリール基とラクタムを形成していても
よい。アリール基のパラ位が置換基でふさがっている場
合は、オルト位がフロル化される。溶媒はジクロルメタ
ンが最適であるが、その他一般の非プロトン性溶媒、た
とえばクロロホルム、テトラヒドロフラン、1,2−ジ
クロルエタンなどでもよい。DASTはN−アリール−
N−ヒドロキシアミド類に対し約1.2倍モル使用す
る。反応は容易で短時間(約5分)で終了するので、通
常氷冷下で行う。
り、式中のベンゼン環が官能基で置換されていてもよ
く、又他の環と縮合していてもよい。又、N−ヒドロキ
シアミド基は該アリール基とラクタムを形成していても
よい。アリール基のパラ位が置換基でふさがっている場
合は、オルト位がフロル化される。溶媒はジクロルメタ
ンが最適であるが、その他一般の非プロトン性溶媒、た
とえばクロロホルム、テトラヒドロフラン、1,2−ジ
クロルエタンなどでもよい。DASTはN−アリール−
N−ヒドロキシアミド類に対し約1.2倍モル使用す
る。反応は容易で短時間(約5分)で終了するので、通
常氷冷下で行う。
【0008】
【発明の効果】本発明により取り扱い容易な市販品のD
ASTを用い、簡単な操作で収率よく芳香族フロル化合
物が合成できる方法が提供された。本反応は一般性があ
りN−ヒドロキシアミド基が芳香環に置換された化合物
が合成できれば、容易にフロル原子を導入できるので、
これまでの方法では極めて合成困難な芳香族フロル化合
物を合成することもできる。
ASTを用い、簡単な操作で収率よく芳香族フロル化合
物が合成できる方法が提供された。本反応は一般性があ
りN−ヒドロキシアミド基が芳香環に置換された化合物
が合成できれば、容易にフロル原子を導入できるので、
これまでの方法では極めて合成困難な芳香族フロル化合
物を合成することもできる。
【0009】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。 実施例1 N−ヒドロキシ−N−フェニルベンツアミド(200m
g,0.94ミリモル)のジクロルメタン溶液(30m
l)に冷却下DAST(0.15ml,1.13ミリモ
ル)を少しづつ加えた(10分)。そのまま5分間攪拌
し、10%重曹水(20ml)を加え余剰の試薬を分解
した。ジクロルメタン層を分離し、水層は更にジクロル
メタン(20ml×2)で抽出し、抽出液は合わせて飽
和食塩水(30ml)で洗い芒硝乾燥した。ジクロルメ
タンを留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー[SiO2、20g,展開溶媒;ベンゼン−酢酸エ
チル(20:1)]にかけ、N−(4−フロロフェニ
ル)ベンツアミド(167mg,収率83%)を得た。 m.p.183〜184℃
に説明する。 実施例1 N−ヒドロキシ−N−フェニルベンツアミド(200m
g,0.94ミリモル)のジクロルメタン溶液(30m
l)に冷却下DAST(0.15ml,1.13ミリモ
ル)を少しづつ加えた(10分)。そのまま5分間攪拌
し、10%重曹水(20ml)を加え余剰の試薬を分解
した。ジクロルメタン層を分離し、水層は更にジクロル
メタン(20ml×2)で抽出し、抽出液は合わせて飽
和食塩水(30ml)で洗い芒硝乾燥した。ジクロルメ
タンを留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー[SiO2、20g,展開溶媒;ベンゼン−酢酸エ
チル(20:1)]にかけ、N−(4−フロロフェニ
ル)ベンツアミド(167mg,収率83%)を得た。 m.p.183〜184℃
【0010】実施例1と同様に、各種のN−アリール−
N−ヒドロキシアミド類をDASTによるフロル化を行
った。結果を表にして示す。
N−ヒドロキシアミド類をDASTによるフロル化を行
った。結果を表にして示す。
【0011】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07D 215/22 C07D 215/22 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07B 39/00 C07C 231/12 C07C 233/15 C07C 233/66 C07D 209/34 C07D 215/22 CA(STN)
Claims (1)
- 【請求項1】 部分構造式 【化1】 を有するN−アリール−N−ヒドロキシアミド類をジエ
チルアミノサルファトリフロライドと反応させることを
特徴とする部分構造式 【化2】 (式中、フッ素原子の置換位置はパラ位である。但し、
化1においてパラ位が水素原子でないときはフッ素原子
の置換位置はオルト位である。)を有する芳香族フロル
化合物の合成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03560092A JP3230099B2 (ja) | 1992-01-27 | 1992-01-27 | 芳香族フロル化合物の新しい製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03560092A JP3230099B2 (ja) | 1992-01-27 | 1992-01-27 | 芳香族フロル化合物の新しい製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06135856A JPH06135856A (ja) | 1994-05-17 |
JP3230099B2 true JP3230099B2 (ja) | 2001-11-19 |
Family
ID=12446315
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03560092A Expired - Fee Related JP3230099B2 (ja) | 1992-01-27 | 1992-01-27 | 芳香族フロル化合物の新しい製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3230099B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102295572B (zh) * | 2011-08-24 | 2013-04-03 | 新岸诺亚(北京)催化科技有限公司 | 2-溴-4-氟乙酰苯胺的产业化流程设计方法 |
CN104447382A (zh) * | 2014-11-28 | 2015-03-25 | 常州化工研究所有限公司 | 2-溴-4-氟乙酰苯胺的制备方法 |
-
1992
- 1992-01-27 JP JP03560092A patent/JP3230099B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
J.Chem.Soc.,Chem.Commun.(1992)No.12 p.921−p.922 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06135856A (ja) | 1994-05-17 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |