JPH11322691A - 3,3−ジフルオロアラニン誘導体、その製造方法およびそれを用いた3,3−ジフルオロプロピオン酸誘導体の製造方法 - Google Patents

3,3−ジフルオロアラニン誘導体、その製造方法およびそれを用いた3,3−ジフルオロプロピオン酸誘導体の製造方法

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JPH11322691A
JPH11322691A JP12549298A JP12549298A JPH11322691A JP H11322691 A JPH11322691 A JP H11322691A JP 12549298 A JP12549298 A JP 12549298A JP 12549298 A JP12549298 A JP 12549298A JP H11322691 A JPH11322691 A JP H11322691A
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halo
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Kenji Uneyama
健治 宇根山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規で有用な3,3−ジフルオロアラニン誘
導体を提供する。 【解決手段】 一般式(1) 【化1】 (式中、R1,R2,R3は水素原子、置換又は未置換の
アルキル基もしくはアリール基であり、XはCl,B
r,またはIである)で表される3−ハロ−3,3−ジ
フルオロアラニン誘導体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬品等の原料として
有用なジフルオロメチレン基を有する新規な3−ハロ−
3,3−ジフルオロアラニン誘導体及びその製造方法、
さらには3−ハロ−3,3−ジフルオロアラニン誘導体
を原料として用いる3,3−ジフルオロプロピオン酸誘
導体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】医薬品、農薬をはじめとする各種生理活
性物質にフッ素原子を導入すると、フッ素原子の持つ強
い電子吸引性効果や脂溶性効果が反映され、しばしば新
たな薬理活性が発現することが知られるようになり、含
フッ素有機化合物の合成検討は、近年活発に行われるよ
うになってきている。特に含フッ素アミノ酸誘導体は、
その生理活性作用のみならず、各種含フッ素化合物の合
成に際して有効なビルディングブロックと成り得る事か
ら、その効果的な製造方法の開発が期待されている。
【0003】例えば、1)3,3−ジフルオロアラニン
誘導体及びその前駆体の製造方法に関しては、これまで
に、L−システインをフッ素ガスで処理する方法(J.Or
g.Chem.,Vol.41,3107(1976))や、2)アラニンのシッ
フ塩基とジハロジフルオロメタンを反応させる方法(Te
trahedron Lett.,1215,(1978))、3)アミノマロン酸
誘導体のハロフルオロメチル化を経由する方法(Tetrah
edron Lett.,2445,(1985))等が知られている。しか
し、その収率は1)が3%、3)が36%程度であり、
満足できる結果とは言い難い。また、2)に至っては収
率の記載が無いため、本発明者が追試したところによる
と、目的化合物は43%の収率で得られるに止まった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、3,
3−ジフルロアラニン及びその前駆体に関する従来の製
造方法では、フッ素化工程で非常に反応性が高く取扱い
に困難を極めるフッ素ガスを使用するものであったり、
反応収率が低いためにその単離精製に困難が予想される
ものであり、いずれの方法も効率的に合成するには致命
的な欠陥を有していた。
【0005】本発明が解決しようとする課題は、工業的
に入手が容易でかつ安価な原料を使用し、副生成物が少
なく、効率的な合成が可能な3,3−ジフルオロアラニ
ン誘導体及びその前駆体の製造方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、こうした現
状に鑑み、工業的に入手容易でかつ安価なジハロジフル
オロメタンを用いる3,3−ジフルオロアラニン誘導体
の製造方法について鋭意検討を行った。その結果、グリ
シンから誘導されるシッフ塩基をかさ高い塩基であるリ
チウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(LT
MP)で処理することにより生成するカルバニオンにジ
ハロジフルオロメタンを反応させると、相当する3−ハ
ロ−3,3−ジフルオロアラニン誘導体が高収率で生成
する事を見出した。また、この3−ハロ−3,3−ジフ
ルオロアラニン誘導体をトリブチルスズヒドリド/アゾ
ビスイソブチロニトリル(AIBN)存在下に加熱処理
すると、驚くべき事に3,3−ジフルオロプロピオン酸
誘導体がほぼ定量的に得られる事を見出し、本発明を完
成するに至った。
【0007】すなわち、請求項1に記載した本発明は、
一般式(1)
【0008】
【化5】
【0009】(式中、R1,R2,R3は水素原子、置換
又は未置換のアルキル基もしくはアリール基であり、X
はCl,Br,またはIである)で表される3−ハロ−
3,3−ジフルオロアラニン誘導体に関するものであ
る。
【0010】請求項2に記載した本発明は、一般式
(2)
【0011】
【化6】
【0012】(式中、R1,R2,R3は水素原子、置換
又は未置換のアルキル基もしくはアリール基である)で
表されるシッフ塩基と、一般式(3) CF22 (3) (式中、X2はCl,Br,Iから成るいずれかの組合
わせを表す)で表されるジハロジフルオロメタンとを塩
基の存在下に反応させることを特徴とする、前記一般式
(1)で表される3−ハロ−3,3−ジフルオロアラニ
ン誘導体の製造方法に関するものである。
【0013】請求項3に記載した本発明は、塩基がリチ
ウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジンであるこ
とを特徴とする3−ハロ−3,3−ジフルオロアラニン
誘導体の製造方法に関するものである。
【0014】請求項4に記載した本発明は、前記一般式
(1)で表される3−ハロ−3,3−ジフルオロアラニ
ン誘導体を還元剤の存在下に加熱反応させることを特徴
とする、一般式(4) R−CF2CH2CO23 (4) (式中、R及びR3は水素原子、置換又は未置換のアル
キル基もしくはアリール基である)で表される3,3−
ジフルオロプロピオン酸誘導体の製造方法に関するもの
である。
【0015】請求項5に記載した本発明は、還元剤がト
リブチルスズヒドリドであり、反応開始剤としてアゾビ
スイソブチロニトリルを用いることを特徴とする3,3
−ジフルオロプロピオン酸誘導体の製造方法に関するも
のである。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明によれば、グリシンから誘
導されるシッフ塩基をかさ高い塩基であるリチウム2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン(LTMP)で処
理することにより生成するカルバニオンにジハロジフル
オロメタンを反応させると、相当する3−ハロ−3,3
−ジフルオロアラニン誘導体が高収率で得られる。また
本発明によれば、3−ハロ−3,3−ジフルオロアラニ
ン誘導体をトリブチルスズヒドリド/アゾビスイソブチ
ロニトリル(AIBN)存在下に加熱処理すると、3,
3−ジフルオロプロピオン酸誘導体がほぼ定量的に得ら
れる。
【0017】以下、本発明を詳細に説明する。
【0018】本発明の新規な3−ハロ−3,3−ジフル
オロアラニン誘導体は、前記一般式(1)で表される化
合物である。一般式(1)のR1,R2,R3を構成する
アルキル基としては、炭素数1〜20のアルキル基を意
味し、場合によってハロゲン原子、水酸基、SH基、ニ
トロ基、アミノ基、シアノ基、アリール基、アシル基、
アルコキシ基、チオアルコキシ基、アリールオキシ基、
アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールス
ルホニル基などの置換基により置換されていても良く、
1及びR2を組み合わせて環状構造が形成されていても
良い。R1及びR2を組み合わせて形成され得る環状構造
の例としては、炭素数3〜20から成る単環、双環又は
それ以上の多環の構造を示すことができ、環状骨格内に
ヘテロ原子を含んでいても良い。
【0019】また、一般式(1)のR1,R2,R3を構
成するアリール基としては、炭素数6〜10の芳香族基
又はヘテロ芳香族基を意味し、場合によってハロゲン原
子、水酸基、SH基、ニトロ基、アミノ基、シアノ基、
アリール基、アシル基、アルコキシ基、チオアルコキシ
基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカ
ルボニル基、アリールスルホニル基などの置換基により
置換されていても良い。
【0020】一般式(1)で示される3−ハロ−3,3
−ジフルオロアラニン誘導体を具体的に例示すれば、例
えば、3−ブロモ−3,3−ジフルオロ−2−〔ビス
(フェニル)ケチミノ〕−プロピオン酸エチルエステル
(1a)、3−ブロモ−3,3−ジフルオロ−2−〔ビ
ス(p−フルオロフェニル)ケチミノ〕−プロピオン酸
エチルエステル(1b)、3−ブロモ−3,3−ジフル
オロ−2−〔ビス(p−トリフルオロメチルフェニル)
ケチミノ〕−プロピオン酸エチルエステル(1d)、3
−ブロモ−3,3−ジフルオロ−2−〔ビス(p−メト
キシフェニル)ケチミノ〕−プロピオン酸エチルエステ
ル(1d)、3−ブロモ−3,3−ジフルオロ−2−
〔ビス(p−トリメチルフェニル)ケチミノ〕−プロピ
オン酸エチルエステル(1e)、3−ブロモ−3,3−
ジフルオロ−2−〔ビス(フェニル)ケチミノ〕−プロ
ピオン酸ベンジルエステル(1f)、3−ブロモ−3,
3−ジフルオロ−2−((+)−2−ヒドロキシピナイ
ミノ)−プロピオン酸エチルエステル(1g)等を挙げ
ることができる。
【0021】一般式(1)で示される3−ハロ−3,3
−ジフルオロアラニン誘導体の原料となる一般式(2)
で示されるシッフ塩基は、例えばJ.Org.Chem.,Vol.47,2
663(1982)に記載されているようにアリールマグネシウ
ムブロミドとアリールシアニド及びグリシンエステルの
塩酸塩から容易に合成することができるが、その製造方
法によって本発明が限定されるものではない。
【0022】また、一般式(1)で示される3−ハロ−
3,3−ジフルオロアラニン誘導体の他の原料となる一
般式(2)で示されるジハロジフルオロメタンは古くか
らよく知られた化合物であり、例えばメタンの高次ハロ
ゲン化物である四塩化炭素や四臭化炭素を三フッ化アン
チモンでフッ素化することにより容易に合成できる(S
warts法)。
【0023】一般式(2)で示されるジハロジフルオロ
メタンの具体例としては、例えば、例えば1,1−ジク
ロロ−1,1−ジフルオロメタン、1−ブロモ−1−ク
ロロ−1,1−ジフルオロメタン、1−クロロ−1,1
−ジフルオロ−1−ヨードメタン、1,1−ジブロモ−
1,1−ジフルオロメタン、1−ブロモ−1,1−ジフ
ルオロ−1−ヨードメタン、1,1−ジフルオロ−1,
1−ジヨードメタンを挙げることができる。
【0024】一般式(1)で示される3−ハロ−3,3
−ジフルオロアラニン誘導体は一般式(2)のシッフ塩
基と一般式(3)のジハロジフルオロメタンとを塩基の
存在下に反応させることにより得られるが、本反応にお
ける溶媒の種類は、使用する塩基と反応しないものであ
れば制限されるものではなく、例えばハロゲン化炭化水
素(例えばペルフルオロヘキサン等)、エーテル(例え
ばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン
等)、アルカン(例えばヘキサン、オクタン、シクロヘ
キサン等)、アルケン(例えばベンゼン、エチルベンゼ
ン、トルエン、キシレン等)等、又はこれらの混合物を
用いることができる。中でもエーテル、アルカン、アル
ケンもしくはこれらの混合物が好ましい。
【0025】本反応における反応温度は、−120℃〜
+10℃の範囲内を適宜選択することができるが、反応
を収率良く、かつ効率的に進行させるためには−100
℃〜0℃が好ましい。
【0026】本反応に用いる塩基としては、一般式
(2)で表されるグリシン・シッフ塩基の活性メチレン
基上の水素原子を引き抜き、カルバニオンを生成せしめ
る塩基であれば特に限定されず、例えば、水素化ナトリ
ウム、水素化カリウム、金属アルコラート(例えばナト
リウムメトキシド、カリウムメトキシド、カリウム−t
−ブトキシド等)、有機リチウム(例えば、n−ブチル
リチウム、リチウムジイソプロポキシド、リチウム2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン等)等を挙げるこ
とができるが、生成物である一般式(1)で示される3
−ハロ−3,3−ジフルオロアラニン誘導体からの副反
応を抑え、一般式(1)の収率を向上させるためにはリ
チウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジンが好ま
しい。
【0027】前記一般式(4)で示される3,3−ジフ
ルオロプロピオン酸誘導体は、前記一般式(1)の3−
ハロ−3,3−ジフルオロアラニン誘導体を、例えばト
リブチルスズヒドリドで代表される還元剤の存在下で加
熱反応させることにより容易に得られる。本反応はハロ
ゲン化炭化水素の還元反応として良く知られている有機
スズ水素化合物によるラジカル連鎖反応方法に準じて行
なえばよい。還元剤としては、例えば、ジフェニルスズ
ヒドリド、トリフェニルスズヒドリド、ジブチルスズヒ
ドリド、トリブチルスズヒドリド等を使用することがで
き、また反応開始剤としてラジカル開始剤(例えば、ア
ゾイソブチロニトリル、ジ−t−ブチルパーオキシド、
過酸化ベンゾイル、m−クロロ過酸化安息香酸等)を用
いてもよいが、温和な条件下で、一般式(4)を短時間
のうちに高収率で得るためには、還元剤としてトリブチ
ルスズヒドリドを使用し、ラジカル開始剤であるアゾイ
ソブチロニトリルを用いて反応することが好ましい。
【0028】本反応に使用できる溶媒の種類は、反応開
始剤によって還元されないものであれば制限されず、例
えばハロゲン化炭化水素(例えばペルフルオロヘキサン
等)、エーテル(例えばジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン等)、アルカン(例えばヘキサ
ン、オクタン、シクロヘキサン等)、アルケン(例えば
ベンゼン、エチルベンゼン、トルエン、キシレン等)
等、又はこれらの混合物を用いることができる。中でも
エーテル、アルカン、アルケンもしくはこれらの混合物
が好ましい。
【0029】本反応における反応温度は、使用する原料
(3−ハロ−3,3−ジフルオロアラニン誘導体)によ
って変化するので一律に規定する事はできないが、60
℃〜200℃の範囲内で選択することができる。
【0030】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
るが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものでは
ない。
【0031】
【実施例】実施例1 窒素雰囲気下、テトラメチルピペリジン0.13ml
(0.75mmol)のTHF1.0ml溶液に、n−
ブチルリチウムのTHF溶液0.45ml(0.75m
mol)を氷冷下滴下して調整したリチウム2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン(LTMP)溶液に、
−78℃で表1に示したシッフ塩基(2a)のTHF
1.0ml溶液を加え、同温度で1時間撹拌した。この
反応液にジフルオロジブロモメタン0.6ml(0.2
5mmol)を滴下し、更に5時間同温度で撹拌した
後、塩化アンモニウム水溶液を加えて反応を停止した。
反応液を水中に開け、酢酸エチル/n−ヘキサン(1/
1)で3回抽出し、抽出液を塩化ナトリウム水溶液で洗
浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。無水硫酸ナトリ
ウムをろ別除去し、溶媒を留去して得られる粗生成物を
n−ヘキサンで再結晶して、3−ブロモ−3,3−ジフ
ルオロアラニン誘導体(1a)を93%の収率で得た。
【0032】実施例2〜7 表1および表2に示した各種シッフ塩基(2b)、(2
c)、(2d)、(2e)、(2f)、(2g)を用い
て実施例1と同様の条件で反応を行い、それぞれ相当す
る3−ブロモ−3,3−ジフルオロアラニン誘導体を得
た。
【0033】各実施例の収率及び物性値を表1および表
2にまとめて示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】実施例8 塩基として、リチウム2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジン(LTMP)の代わりにリチウム ジイソプロ
ピルアミド(LDA)を使用した以外は、実施例1と同
条件で反応を行った。
【0037】実施例9 塩基として、リチウム2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジン(LTMP)の代わりに水素化ナトリウムを使
用した以外は、実施例1と同条件で反応を行った。
【0038】結果を表3に示す。
【0039】
【表3】
【0040】実施例10 3−ブロモ−3,3−ジフルオロアラニン誘導体(1
a)199mg (0.5mmol)、トリブチルスズ
ヒドリド349mg(1.2mmol)及びAIBN
10mg (0.06mmol)のベンゼン20ml溶
液を、ガラス製反応管中110℃で2.5時間加熱し
た。反応終了後、溶媒を減圧留去して得られる粗生成物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン
/酢酸エチル)で単離生成し、相当する3,3−ジフル
オロプロピオン誘導体(4a)100mg(収率93
%)を得た。
【0041】実施例11〜14 3−ブロモ−3,3−ジフルオロアラニン誘導体(1
b)、(1c)、(1d)、(1e)を、それぞれ実施
例10と同様の方法で処理し、相当する3,3−ジフル
オロプロピオン誘導体(4b)、(4c)、(4d)、
(4e)を得た。結果を表4にまとめて示す。
【0042】
【表4】
【0043】
【発明の効果】グリシンから誘導される種々の一般式
(2)のシッフ塩基をLTMPで処理して発生させたカ
ルバニオンとジハロジフルオロメタンとを反応させる本
発明によって、相当する一般式(1)のハロジフルオロ
アラニン誘導体を高収率で合成することが可能になっ
た。本発明によって、一般式(1)のハロジフルオロア
ラニン誘導体が一般式(4)の3,3−ジフルオロプロ
ピオン酸誘導体の原料として有用であることが明らかと
なった。また、一般式(1)のハロジフルオロアラニン
誘導体をトリブチルスズヒドリド/アゾビスイソブチロ
ニトリル(AIBN)存在下に加熱反応させる本発明に
よって、一般式(4)の3,3−ジフルオロプロピオン
酸誘導体をほぼ定量的に合成することが可能になった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C07C 51/377 C07C 51/377 53/21 53/21 57/58 57/58

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、R1,R2,R3は水素原子、置換又は未置換の
    アルキル基もしくはアリール基であり、XはCl,B
    r,またはIである)で表される3−ハロ−3,3−ジ
    フルオロアラニン誘導体。
  2. 【請求項2】 一般式(2) 【化2】 (式中、R1,R2,R3は水素原子、置換又は未置換の
    アルキル基もしくはアリール基である)で表されるシッ
    フ塩基と、一般式(3) CF22 (3) (式中、X2はCl,Br,Iから成るいずれかの組合
    わせを表す)で表されるジハロジフルオロメタンとを塩
    基の存在下に反応させることを特徴とする、一般式
    (1) 【化3】 (式中、R1,R2,R3は水素原子、置換又は未置換の
    アルキル基もしくはアリール基であり、XはCl,B
    r,またはIである)で表される3−ハロ−3,3−ジ
    フルオロアラニン誘導体の製造方法。
  3. 【請求項3】 塩基がリチウム2,2,6,6−テトラ
    メチルピペリジンであることを特徴とする請求項2に記
    載の3−ハロ−3,3−ジフルオロアラニン誘導体の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 一般式(1) 【化4】 (式中、R1,R2,R3は水素原子、置換又は未置換の
    アルキル基もしくはアリール基であり、XはCl,B
    r,またはIである)で表される3−ハロ−3,3−ジ
    フルオロアラニン誘導体を還元剤の存在下に加熱反応さ
    せることを特徴とする、一般式(4) R−CF2CH2CO23 (4) (式中、R及びR3は水素原子、置換又は未置換のアル
    キル基もしくはアリール基である)で表される3,3−
    ジフルオロプロピオン酸誘導体の製造方法。
  5. 【請求項5】 還元剤がトリブチルスズヒドリドであ
    り、反応開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを用
    いることを特徴とする請求項4に記載の3,3−ジフル
    オロプロピオン酸誘導体の製造方法。
JP12549298A 1998-05-08 1998-05-08 3,3−ジフルオロアラニン誘導体、その製造方法およびそれを用いた3,3−ジフルオロプロピオン酸誘導体の製造方法 Pending JPH11322691A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9433211B2 (en) 2012-02-13 2016-09-06 Taiyo Corporation Antimicrobial agent

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US9433211B2 (en) 2012-02-13 2016-09-06 Taiyo Corporation Antimicrobial agent

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