JPH0672385A - 砕氷船 - Google Patents

砕氷船

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JPH0672385A
JPH0672385A JP5131174A JP13117493A JPH0672385A JP H0672385 A JPH0672385 A JP H0672385A JP 5131174 A JP5131174 A JP 5131174A JP 13117493 A JP13117493 A JP 13117493A JP H0672385 A JPH0672385 A JP H0672385A
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    • B63B35/00Vessels or similar floating structures specially adapted for specific purposes and not otherwise provided for
    • B63B35/08Ice-breakers or other vessels or floating structures for operation in ice-infested waters; Ice-breakers, or other vessels or floating structures having equipment specially adapted therefor

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】船体の構造が簡単で、しかも航行中に水流を妨
げることのない砕氷船を提供する。 【構成】船首下面の側縁は喫水線領域で砕氷手段をな
す。船首下面の幅は喫水線領域において船体の後続部分
の幅より大きくなっている。船体両側にはバルコニー状
の側壁を備え、バルコニー側面1、1’は実質上垂直で
あり、下面2、2’は下方に斜めにのび、基礎部分3は
船底に対して実質上垂直である。バルコニー形状の側壁
は、船体の全長Rにわたって実質上船体の前後軸に平行
にのび、船首下面の幅は、船底4からのび始める位置で
船体両側におけるバルコニーの基礎部分間の距離に実質
上対応する大きさを有し、船首下面が船底からのび始め
る位置から前方に向かって次第に増大する。バルコニー
の側面間の距離は喫水線領域において船首下面の幅より
大きくなっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】本発明は、砕氷船、特に、船首は、ポン
ツーン形状に形成され、前記船首における実質上前から
3分の1の位置で、船底から、喫水線を越えて前方に向
かって斜め上方にのびる船首下面を備えており、前記船
首下面の側縁は前記喫水線の領域において砕氷手段また
は氷切削手段をなし、前記船首下面の幅は、前記喫水線
の領域において、船体の前記船首下面に続く喫水線部分
の幅より大きくなっており、前記船体の両側にはバルコ
ニー形状の側壁を備え、前記バルコニー形状の側壁の側
面は実質上垂直になっており、前記バルコニー形状の側
壁の前記側面に連続する下面は下方に向かって斜めにの
び、前記バルコニー形状の側壁の前記下面に連続する基
礎部分は実質上平坦な船底にこれに対して実質上垂直に
なるように連続し、前記喫水線は、前記バルコニー形状
の側壁の下面の半分の幅だけ、実質上平行に、特に実質
上外側にのびている砕氷船に関する。
【0002】この種の砕氷船としては、DE−PA 4
101034に記載のものがある。この砕氷船は、ポン
ツーン形状の船首の両側において、船体内側に窪んだ湾
曲部を有している。さらに、この砕氷船においては、バ
ルコニー形状の側壁が、前記湾曲部に連続しており、船
舶の船尾までのびている。
【0003】この船体内側に窪んだ湾曲部は、その深さ
および長さを測定することによって、船舶が回転円運動
をする際、小さい回転円の半径、よって良好な機動性を
もたらすが、船体の構造に著しい悪影響を及ぼし、その
結果、経費を増大せしめるという問題点を有している。
さらに、このような湾曲部は、船体壁面に沿った水流を
妨げ、特に、氷の存在しない水面上を航行する場合に
は、抵抗を発生させてしまうという問題点を有してい
る。
【0004】したがって、本発明の課題は、このような
問題点を解消し、船体の構造が簡単で、しかも航行中に
水流を妨げることのない砕氷船を提供することである。
【0005】
【発明の構成および効果】上記課題を解決するため、本
発明は、船首は、ポンツーン形状に形成され、船舶の全
長における実質上前から3分の1の位置で、船底から、
喫水線を越えて前方に向かって斜め上方にのびる船首下
面を備えており、前記船首下面の側縁は前記喫水線の領
域において砕氷手段または氷切削手段をなし、前記船首
下面の幅は、前記喫水線の領域において、前記船首下面
に続く船体の喫水線部分の幅より大きくなっており、前
記船体の両側にはバルコニー形状の側壁を備え、前記バ
ルコニー形状の側壁の側面は実質上垂直になっており、
前記バルコニー形状の側壁の前記側面に連続する下面は
下方に向かって斜めにのび、前記バルコニー形状の側壁
の前記下面に連続する基礎部分は実質上平坦な船底にこ
れに対して実質上垂直になるように連続し、前記喫水線
は、前記バルコニー形状の側壁の下面の半分の幅だけ、
実質上平行に、特に実質上外側にのびている砕氷船にお
いて、前記バルコニー形状の側壁は、前記船体の全長に
わたって、または略全長にわたってのび、かつ決して船
体内側に向かって湾曲することなく実質上船体の前後軸
に平行にのびており、前記船首下面5の幅は、前記船首
下面が前記船底からのび始める位置で前記船体の両側に
おける前記バルコニー形状の側壁の基礎部分間の距離に
実質上対応する大きさを有し、前記船首下面が前記船底
からのび始める位置から前方に向かって次第に増大して
おり、前記船体の両側における前記バルコニー形状の側
壁の側面間の距離、よって上部甲板の幅は前記喫水線の
領域において前記船首下面の幅より大きくなっているこ
とを特徴とする砕氷船を構成したものである。
【0006】この構成によれば、船首下面の側縁に形成
された砕氷手段または氷切削手段が、船体の前後軸に対
して外側に開いていることによって、砕氷船における、
砕氷によって形成される水路を航行する場合の航行安定
性が改善され、また、旋回しながら航行する場合の旋回
性が改善される。
【0007】砕氷船は、所定の姿勢において、船首また
は船尾によって氷を砕くようになっている。旋回性を改
善するためには、砕氷船はレンズ状の喫水線を有するよ
うに、すなわち、平行な中間部分を全くもたないかある
いは短い平行な中間部分しかもたないように形成され
る。
【0008】この形状、およびそれによって生じる、砕
かれた氷の不規則な縁、並びに船首或いは船尾における
横に突出した形状の部分的なさらなる改善によって、砕
氷船は、その舵の力の助けで回転円運動を行うことがで
きる。
【0009】本発明は、砕氷手段が船首および船尾にお
いてのみ突出するのではなく、船体の全長にわたって船
体両側にのびるというアイデアに基づいている。本発明
による砕氷船は、また、周囲に、すなわち、その喫水線
の各位置に砕氷手段を有している。
【0010】本発明による砕氷船は、制御装置(舵)に
よって生じた横方向の力の助けで、所定の姿勢におい
て、船首領域において湾曲した内側面で、および船体中
間領域および船尾領域において船体両側の湾曲した外側
面で氷を砕く。この機能は、制御装置による横方向の
力、並びにバルコニー形状の側壁下面の傾斜の程度およ
び氷の厚さおよび氷の固さといった氷の状態に依存す
る。砕氷船は、垂直方向に対し0°から最大25°まで
の肋材湾曲角を有している。この肋材湾曲角は、十分厚
い氷の場合には小さく、制御装置による横方向の力の助
けで旋回運動をする際に船体の両側で氷を砕くようにな
っている。このように選ばれた小さい肋材湾曲角は、実
質上、氷の圧搾の際に氷によって船舶に及ぼされる力を
弱めるためにだけ用いられる。
【0011】特許請求の範囲の引用形式請求項には、本
発明の種々の実施態様を規定してある。特許請求の範
囲、請求項3によれば、砕氷によって直線状の水路を形
成するため、特に有利な船首下面の構成がもたらされ
る。また、特許請求の範囲、請求項4に記載の構成によ
れば、船舶を、砕氷によって形成される水路中において
容易に旋回可能となる。
【0012】特許請求の範囲、請求項5によれば、氷塊
の砕氷手段からの滑り落ちが、水路中において、バルコ
ニー形状の側壁における下面と基礎部分との間で、また
は船首下面の下側で容易に生じる。
【0013】特許請求の範囲、請求項6によれば、船首
下面の下側に到達した氷塊は両側に導かれ、船尾に配置
された駆動および制御装置を氷と接触する前に保護する
ことができ、それらの作動効率を高め、損傷を防止する
ことができる。
【0014】特許請求の範囲、請求項7に記載の構成
は、船体両側におけるバルコニー形状の側壁の側面間の
距離が喫水線領域において船首下面の幅より大きくなっ
ていなければならないという請求項1の要求に沿うもの
である。なぜなら、この構成によれば、また、船隊両側
におけるバルコニー形状の側壁の下面間の距離がこの領
域において増大するからである。
【0015】特許請求の範囲、請求項8に記載の構成に
よれば、船舶の旋回性が間接的に改善される。なぜな
ら、千鳥足運動を通じた、バルコニー形状の側壁の傾斜
した下面による氷の縁の粉砕作用は、特に回転円運動の
際に強められるからである。
【0016】以下、添付図面を参照しながら、本発明の
好ましい実施例について説明する。添付図面のすべてに
おいて、同一の構成要素には同一の番号を付してある。
Rは砕氷船の船体を表しており、すべての図面におい
て、船体の長さにわたって割り当てられたいくつかの横
断面線を伴った右舷側が示してある。これらの線によっ
て、船舶の舷側(外被)がバルコニー状に形成され、こ
のバルコニーは船体の全長にわたって、船尾領域を越え
てのびており、船首が船首に向かってわずかに広がって
いることを除いては、船体の前後軸に平行にのびている
ことがわかる。
【0017】さらに、バルコニーの側面1、1’は実質
上垂直であり、側面1、1’に連続するバルコニーの下
面2、2’は、実質上30°より小さい角度で、下方に
向かって斜めにのびており、下面2、2’に連続するバ
ルコニーの基礎部分3は、船体の側壁と共に示してあ
り、実質上平坦な船底4に連続しており、必要に応じて
実質上垂直になっている。
【0018】船首Pはポンツーン形状に形成されてい
る。すなわち、船首下面5は、船体縦断水平面に対して
実質上傾斜しており、さらに、船底4から船首先端まで
斜め上方にのびている。
【0019】船首下面5が船底4からのび始める位置
は、実質上船舶の全長の前から3分の1のところにあ
る。そして、船首下面5はこの位置で、船底4から前方
斜め上方にのびている。
【0020】前記位置において、船首下面5はバルコニ
ーの基礎部分3と同じ幅を有しており、その側縁5’
は、バルコニーの基礎部分3と船底4との間の丸みを有
する部分9に連続している。そして、船首下面5は、こ
こから前方に向かって、幅が次第に大きくなっており、
先端部では船体両側におけるバルコニーの側面1’間の
幅に一致するようになっている。
【0021】船首下面5が船底4からのび始める位置に
おいて、船首下面5は喫水線SWLより下にあり、船首
下面の側縁5’は砕氷手段をなしている。側縁5’は、
船首下面5とともに、張りつめた氷の中に直線状の氷の
縁をもった水路をもたらす。船首下面5はその幅が次第
に広くなるように形成され、側縁5’間の距離が、喫水
線SWLの領域において、船体Rの喫水線SWLにおけ
る幅より少し大きくなるようになっている。
【0022】図1の実施例の変形例においては、船首下
面5の側縁5’が喫水線の領域で直線をなすように形成
される一方、図2に示した別の変形例では、船首下面5
の側縁5’は外側に凸となるように湾曲した曲線をなし
ている。
【0023】これら2つの変形例において、船首下面5
は、喫水線SWLの領域で、船舶の前後軸に対して斜め
に、かつ滑らかに形成され、それより下側の領域では、
良好な移行を行うために下方に向かって緩やかに折れ曲
がっており、良好な移行が行われる。船底4には、船体
前方に向かって先細となる楔形状の突起部6が形成さ
れ、突起部6の叉形状の突起6’はバルコニーの基礎部
分3に連続している。図3に示した変形例では、船首下
面5が、船底4からのび始める位置から横方向に一定の
角度で上方に屈曲しており、全長にわたって側面5’’
を有するように形成されている点が、前述の実施例の場
合と相違している。この側面5’’は、稜線5’’’お
よび側縁5’によって規定されており、両側において、
丸みを有する部分9を通じて船底4に連続している。
【0024】変形例のすべてにおいて、前述のように、
船首Pの領域で、船体両側におけるバルコニー側面1’
間の距離、よって上部甲板7の幅は、実質上、船首Pの
船底からのび始める位置から船首に向かって少しずつ増
大する。これに対応して、船体両側におけるバルコニー
の下面2’間の距離も、これらの領域において次第に増
大する。
【0025】変形例のすべてに共通して、船首下面が張
りつめた氷の中に形成する水路は、実質上、船体Rの後
続部分の喫水線SWL領域の幅より大きくなり、その結
果、これらの船体部分と氷の縁との間に遊びが形成さ
れ、船体Rの水路内への無理な進入が防止され得る。
【0026】図示はしない、さらに別の実施例によれ
ば、船舶の千鳥足運動を実質上船舶の前後軸のまわりに
生じさせる装置が配置される。これによって、バルコニ
ー下面2、2’によって、付加的な砕氷力が氷の縁に及
ぼされる。その結果、氷の縁と船体Rとの間の遊びがさ
らに拡張される。そして、船舶の氷内における旋回性が
高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による砕氷船の1実施例を船底側からみ
た斜視図である。
【図2】本発明による砕氷船の別に実施例を船底側から
みた斜視図である。
【図3】本発明による砕氷船のさらに別の実施例を船底
側からみた斜視図である。
【符号の説明】
1、1’ バルコニー側面 2、2’ バルコニー下面 3 バルコニー基礎部分 4 船底 5 船首下面 5’ 側縁 5’’ 側面 6 楔形状の突起部 7 上部甲板 P 船首 SWL 喫水線
フロントページの続き (72)発明者 ペーター ヤンス ドイツ連邦共和国、2970 エムデン、ブロ ムベルゲルシュトラーセ 15 (72)発明者 カール‐ハインツ ルップ ドイツ連邦共和国、2000 ハンブルグ 71、ストックロゼンヴェーク 79 (72)発明者 エンス‐ホルゲル ヘルマン ドイツ連邦共和国、2000 ハンブルグ 54、ロッテシュトラーセ 10

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船首Pは、ポンツーン形状に形成され、
    船舶の全長における実質上前から3分の1の位置で、船
    底から、喫水線を越えて前方に向かって斜め上方にのび
    る船首下面を備えており、前記船首下面の側縁は前記喫
    水線の領域において砕氷手段または氷切削手段をなし、
    前記船首下面の幅は、前記喫水線の領域において、前記
    船首下面に続く船体の喫水線部分の幅より大きくなって
    おり、前記船体の両側にはバルコニー形状の側壁を備
    え、前記バルコニー形状の側壁の側面は実質上垂直にな
    っており、前記バルコニー形状の側壁の前記側面に連続
    する下面は下方に向かって斜めにのび、前記バルコニー
    形状の側壁の前記下面に連続する基礎部分は実質上平坦
    な船底にこれに対して実質上垂直になるように連続し、
    前記喫水線は、前記バルコニー形状の側壁の下面の半分
    の幅だけ、実質上平行に、特に実質上外側にのびている
    砕氷船において、 前記バルコニー形状の側壁は、前記船体の全長Rにわた
    って、または略全長にわたってのび、かつ決して船体内
    側に向かって湾曲することなく実質上船体の前後軸に平
    行にのびており、前記船首下面5の幅は、前記船首下面
    が前記船底4からのび始める位置で前記船体の両側にお
    ける前記バルコニー形状の側壁の基礎部分3、3間の距
    離に実質上対応する大きさを有し、前記船首下面が前記
    船底4からのび始める位置から前方に向かって次第に増
    大しており、前記船体の両側における前記バルコニー形
    状の側壁の側面1’、1’間の距離、よって上部甲板7
    の幅は前記喫水線SWLの領域において前記船首下面5
    の幅より大きくなっていることを特徴とする砕氷船。
  2. 【請求項2】 前記船首下面5の幅は、その側縁5’が
    滑らかにまたは軽く湾曲した線を形成するように選ばれ
    ていることを特徴とする請求項1に記載の砕氷船。
  3. 【請求項3】 前記船首下面5は、前記喫水線SWLの
    上側または下側において、前記船体の前後軸に対して斜
    めに、外側に凸になるように滑らかに、軽く湾曲しまた
    は屈曲していることを特徴とする請求項1または請求項
    2に記載の砕氷船。
  4. 【請求項4】 前記船首下面5は、前記船底4からのび
    始める位置から、横方向に一定の角度で上方に向かって
    屈曲しており、長さ方向にのびる側面5’’が形成され
    ていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか
    に記載の砕氷船。
  5. 【請求項5】 前記船首下面5の前記側縁5’は、角を
    取られおよび/または角を丸められていることを特徴と
    する請求項1〜請求項4のいずれかに記載の砕氷船。
  6. 【請求項6】 前記船底4は、前記船体前方に向かって
    先細となる楔形状の突起部6を有しており、前記楔形状
    の突起部6は、前記喫水線SWLの下側、特に前記船首
    下面5における前記船底からのび始める領域に配置さ
    れ、前記突起部6の叉形状の突起6’は前記バルコニー
    形状の側壁の基礎部分3に連続し、または前記船底に連
    続していることを特徴とする請求項1〜請求項5のいず
    れかに記載の砕氷船。
  7. 【請求項7】 前記船体の両側における前記バルコニー
    形状の側壁の側面1’、1’間の距離、よって前記船体
    の両側における前記バルコニー形状の側壁の下面2’、
    2’間の距離は、前記ポンツーン形状の船首Pの領域に
    おいて、前方に向かって船首まで次第に増大するように
    なっていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいず
    れかに記載の砕氷船。
  8. 【請求項8】 特に、水圧によって、または機械的に、
    または空気圧によって制御可能な手段を備え、必要な場
    合に、船舶の千鳥足運動を実質上前記船舶の前後軸のま
    わりにおいて生じさせ、維持する装置を備えていること
    を特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の砕
    氷船。
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