JPH0672183U - コネクタの取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡易な構成で接続の作業性の良いコネクタの
取付構造を提供する。 【構成】 グロメット１のキャップ部２をコネクタホル
ダ１１に被せ、ワイヤーハーネス２２を結線したコネク
タ２１をコネクタホルダ１１に装入して、係止爪２３を
固定部１５の係止孔１７に係止して固定する。ボデーパ
ネル３１にグロメット１のスカート部５を圧接するとと
もに、コネクタホルダ１１の折り返し部１７をボデーパ
ネル３１に形成した取付孔３２に潜らせて、先端の係止
段部１８を取付孔３２の孔縁に係止する。スカート部５
の変形を復帰させる方向に作用するゴム弾力を、係止段
部１８により支えることにより、グロメット１及びコネ
クタホルダ１１の抜け止めをなす。コネクタ２１と雌雄
関係にあるコネクタ２１ａを、コネクタ２１に嵌め込み
電気的接続を行う。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ボデーパネルの内側と外側で電気的接続を行うためのコネクタの取 付構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

ボデーパネルａの内側と外側で電気的接続を行うためには、図３に示すように ボデーパネルａに装着したグロメットｂに挿通したワイヤーハーネスｃにコネク タｄを結線し、該コネクタｄと雌雄関係のコネクタｄ′を嵌着する構造のものが ある。また、図４に示すように、グロメットｂを被着した一方のコネクタｄをボ デーパネルａに形成した取付孔ｅに係止し、該コネクタｄに他方のコネクタｄ′ を嵌着するとともにボルトｆにより両コネクタｄ，ｄ′を締着して、グロメット ｂをボデーパネルａに圧接するようにしたものがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記図３に示す従来構造のものは、グロメットｂに挿通するワ イヤーハーネスｃの長さが長くなって、その部分に傷つき防止措置を採る必要が ある。また、嵌着したコネクタｄ，ｄ′が自由移動しないように固定する必要が あり、室外に配置される場合は防水対策を講じなければならない等の問題点があ る。 前記図４に示す従来構造のものは、専用のコネクタｄ，ｄ′を製作する必要が あるとともに、構成が複雑となりコスト高となる等の問題点がある。 本考案は上記問題点を解決するためになされたもので、簡易な構成で接続の作 業性の良いコネクタの取付構造を提供することを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するための具体的手段として、コネクタホルダに被着したグロ メットをボデーパネルに圧接するとともに、該ボデーパネルに形成した取付孔に 前記コネクタホルダを係止し、前記グロメットに通したワイヤーハーネスを結線 したコネクタを、前記コネクタホルダに固定したことを特徴とするコネクタの取 付構造が提供される。

【０００５】

【考案の作用及び効果】

上記コネクタ取付構造によれば、グロメットを被着してボデーパネルに形成し た取付孔に係止されたコネクタホルダに、前記グロメットに通したワイヤーハー ネスを結線したコネクタが固定される。 取付孔に係止したコネクタホルダにコネクタが固定されているから、該コネク タと雌雄関係にあるコネクタの接続は、片手によりワンタッチで可能となる。ま た、コネクタホルダを被着したグロメットがボデーパネルに圧接されるから、室 内と室外とを水密に隔離でき、室外に配置するコネクタを防水構造にする必要が ない。コネクタホルダへのコネクタの固定方法を規格化して統一することにより 、形状やワイヤーハーネスの本数の異なるコネクタを固定することができ、グロ メット及びコネクタホルダの汎用性が高まり、コストダウンを実現できる等の優 れた効果がある。

【０００６】

【実施例】

本考案の実施例を図面を参照して説明する。図１は本考案に係るグロメット１ 及びコネクタホルダ１１の断面図である。グロメット１はゴム製の一体成形品で あり、コネクタホルダ１１に被せて装着するキャップ部２と、先細りの蛇腹部３ とワイヤーハーネス挿通筒部４と、前記キャップ部２の開口口縁に肉薄のスカー ト部５が形成されている。また、該スカート部５の内側の肉厚部６の内周に鉤形 屈曲部７を有する嵌合環溝８が設けられている。

【０００７】 コネクタホルダ１１は合成樹脂製の一体成形品である。前記グロメット１のキ ャップ部２に被着される円筒状のホルダ本体１２の外周には、先端を鉤形屈曲部 １４としたフランジ１３が形成されている。ホルダ本体１２の内部の一部は二重 構造として、コネクタ２１の固定部１５が形成されている。該固定部１５には係 止孔１６が形成されている。ホルダ本体１２の開口部１２ａには、折り返し部１ ７が数箇所設けられ、その先端に係止段部１８が形成されている。

【０００８】 上記グロメット１は、先ずキャップ部２をコネクタホルダ１１に被せるととも に、コネクタホルダ１１のフランジ１３の鉤形屈曲部１４を嵌合環溝８の鉤形屈 曲部７に嵌合する。そして、ワイヤーハーネス挿通筒部４に挿通したワイヤーハ ーネス２２を結線したコネクタ２１をコネクタホルダ１１に装入し、係止爪２３ を固定部１５の係止孔１６に係止して固定する。

【０００９】 図２に示すように室外側からボデーパネル３１にグロメット１のスカート部５ を圧接するとともに、コネクタホルダ１１の折り返し部１７をボデーパネル３１ に形成した取付孔３２に潜らせて、先端の係止段部１８を取付孔３２の孔縁に当 接して係止する。前記スカート部５はボデーパネル３１への圧接により変形する 。この変形を復帰させる方向に作用するゴム弾力を、取付孔３２の孔縁に係止さ れる係止段部１８により支えることにより、グロメット１及びコネクタホルダ１ １の抜け止めがなされる。そして、室内側から前記コネクタ２１と雌雄関係にあ るコネクタ２１ａを、コネクタ２１に嵌め込み電気的接続を行う。

【００１０】 上記したように、本実施例のコネクタの取付構造は、スカート部５をボデーパ ネル３１に圧接することにより、室内と室外とを水密に隔離できるから室外に防 水コネクタを用いる必要がない。また、ボデーパネル３１の取付孔３２を挟んで 雌雄関係にあるコネクタ２１，２１ａを連結するものであるから、グロメット１ の挿通部４に挿通しなければならないワイヤーハーネス２２の長さが短くなり、 その部分にのみ傷つき防止措置を施すだけでよいからコストを低減できる等の利 点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るグロメットとコネクタホルダの断
面図である。

【図２】装着状態を示す断面図である。

【図３】従来例を示す断面図である。

【図４】他の従来例を示す断面図である。

【符号の説明】

１...グロメット １１...コネクタホルダ １２...ホルダ本体 １２ａ...開口部 １７...折り返し部 １８...係止段部 ２１,２１ａ...コネクタ ２２...ワイヤーハーネス ３１...ボデーパネル ３２...取付孔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 コネクタホルダに被着したグロメットを
   ボデーパネルに圧接するとともに、該ボデーパネルに形
   成した取付孔に前記コネクタホルダを係止し、前記グロ
   メットに通したワイヤーハーネスを結線したコネクタ
   を、前記コネクタホルダに固定したことを特徴とするコ
   ネクタの取付構造。