JPH0672145B2 - ミルベマイシン化合物、その製法及び用途 - Google Patents
ミルベマイシン化合物、その製法及び用途Info
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- JPH0672145B2 JPH0672145B2 JP62313218A JP31321887A JPH0672145B2 JP H0672145 B2 JPH0672145 B2 JP H0672145B2 JP 62313218 A JP62313218 A JP 62313218A JP 31321887 A JP31321887 A JP 31321887A JP H0672145 B2 JPH0672145 B2 JP H0672145B2
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- methyl
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/55—Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups
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- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Saccharide Compounds (AREA)
- Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔従来の技術〕 本発明は、下記式(1)を有するミルベマイシン化合物
として定義される一連の新規マクロライド化合物に関す
るものである。この新規化合物は、本文中で一般的に殺
寄生虫活性と呼ぶところの有用な殺ダニ、殺虫および駆
虫活性を有する。本発明は、また新規ミルベマイシン化
合物の製法および本化合物を含有する殺寄生虫組成物に
関する。
として定義される一連の新規マクロライド化合物に関す
るものである。この新規化合物は、本文中で一般的に殺
寄生虫活性と呼ぶところの有用な殺ダニ、殺虫および駆
虫活性を有する。本発明は、また新規ミルベマイシン化
合物の製法および本化合物を含有する殺寄生虫組成物に
関する。
本発明によつて提供される新規化合物は、既知のミルベ
マイシン類、アベルメクチン類および類似化合物に化学
的に関連するマイクロライドである。16員環マクロライ
ド構造をもつ数種の既知化合物が各種微生物の醗酵ある
いはそのような天然醗酵産物からの化学的誘導により半
合成的に得られ、そして殺ダニ、殺虫、駆虫およびその
他の殺寄生虫活性を示す。ミルベマイシン類とアベルメ
クチン類は既知化合物のこのような二つのクラスの例で
あるが、他にもまた種々のクラスが存在し、別の名称あ
るいはコード番号によって同定されている。これらの種
々のマクロライド化合物の名称は、一般に各クラスの天
然物を産生する微生物の名称またはコード番号から採ら
れてきた。そしてこれらの名称は、従来そのような化合
物に一般的に使用しうる標準的組織的な命名法がなかっ
たために、さらに同じクラスの化学的誘導体に対しても
用いられる。天然のミルベマイシン類は次のように式
(A)で定義されている。
マイシン類、アベルメクチン類および類似化合物に化学
的に関連するマイクロライドである。16員環マクロライ
ド構造をもつ数種の既知化合物が各種微生物の醗酵ある
いはそのような天然醗酵産物からの化学的誘導により半
合成的に得られ、そして殺ダニ、殺虫、駆虫およびその
他の殺寄生虫活性を示す。ミルベマイシン類とアベルメ
クチン類は既知化合物のこのような二つのクラスの例で
あるが、他にもまた種々のクラスが存在し、別の名称あ
るいはコード番号によって同定されている。これらの種
々のマクロライド化合物の名称は、一般に各クラスの天
然物を産生する微生物の名称またはコード番号から採ら
れてきた。そしてこれらの名称は、従来そのような化合
物に一般的に使用しうる標準的組織的な命名法がなかっ
たために、さらに同じクラスの化学的誘導体に対しても
用いられる。天然のミルベマイシン類は次のように式
(A)で定義されている。
疑いを避けるために、式(A)は本発明化合物に最も適
切な若干の炭素原子の番号をも示している。4位のメチ
ル基の炭素原子には26と番号を付けられた。
切な若干の炭素原子の番号をも示している。4位のメチ
ル基の炭素原子には26と番号を付けられた。
天然に産生されたミルベマイシンA3およびA4はその他多
数のものと共に特公昭56−45890に、またミルベマイシ
ンDは特開昭56−35481に公表された。これら特許にお
いてミルベマイシンは「化合物B−41」として示され
た。これらの化合物は、上記式(A)において25位にそ
れぞれメチル基、エチル基またはイソプロピル基が置換
している。25位がsec−ブチル基が置換したミルベマイ
シン類縁体は特開昭54−145699に公表されている。
数のものと共に特公昭56−45890に、またミルベマイシ
ンDは特開昭56−35481に公表された。これら特許にお
いてミルベマイシンは「化合物B−41」として示され
た。これらの化合物は、上記式(A)において25位にそ
れぞれメチル基、エチル基またはイソプロピル基が置換
している。25位がsec−ブチル基が置換したミルベマイ
シン類縁体は特開昭54−145699に公表されている。
ミルベマイシンの各種誘導体が調製され、その活性が試
験された。例えば、5位エステル化ミルベマイシン類は
特開昭54−61197,特開昭54−145699,特開昭55−20797,
特開昭57−18684,特開昭58−59988,特開昭61−22087,特
開昭55−24165,特開昭59−20285,特開昭59−141582,特
開昭61−85390,特開昭61−130292,特開昭57−120589お
よび特開昭59−16894に公表されている。
験された。例えば、5位エステル化ミルベマイシン類は
特開昭54−61197,特開昭54−145699,特開昭55−20797,
特開昭57−18684,特開昭58−59988,特開昭61−22087,特
開昭55−24165,特開昭59−20285,特開昭59−141582,特
開昭61−85390,特開昭61−130292,特開昭57−120589お
よび特開昭59−16894に公表されている。
13−ヒドロキシ−5−ケトミルベマイシン誘導体は米国
特許第4423209号に公表されている。ミルベマイシン5
−オキシム誘導体は特開昭60−14299に、そして特開昭6
2−89685に公表された。特開昭61−180787は5位のヒド
ロキシまたはエステル化ヒドロキシ置換基と組合せて13
位にエステル化カルボキシ置換基をもつミルベマイシン
誘導体を公表した。
特許第4423209号に公表されている。ミルベマイシン5
−オキシム誘導体は特開昭60−14299に、そして特開昭6
2−89685に公表された。特開昭61−180787は5位のヒド
ロキシまたはエステル化ヒドロキシ置換基と組合せて13
位にエステル化カルボキシ置換基をもつミルベマイシン
誘導体を公表した。
ミルベマイシン類のように、アベルメクチン類も16員環
マクロライド構造を有している。アベルメクチン類は例
えば、Antimicrobial Agents Chemotherapy 1979,15,36
1(1979)およびJ.Am. Chem. Soc.,1981,103,4216に公
表された。これらの化合物は13位が4′−(α−L−オ
レアンドロシル)−α−L−オレアンロシルオキシ基で
置換されている以外、上記式(A)によって表わされ
る。25位はイソプロピル基またはsec−ブチル基で置換
されていて、そして22位と23位の間は炭素−炭素二重結
合があるかまたは23位に水酸基があり、4位にメチルが
置換されている。
マクロライド構造を有している。アベルメクチン類は例
えば、Antimicrobial Agents Chemotherapy 1979,15,36
1(1979)およびJ.Am. Chem. Soc.,1981,103,4216に公
表された。これらの化合物は13位が4′−(α−L−オ
レアンドロシル)−α−L−オレアンロシルオキシ基で
置換されている以外、上記式(A)によって表わされ
る。25位はイソプロピル基またはsec−ブチル基で置換
されていて、そして22位と23位の間は炭素−炭素二重結
合があるかまたは23位に水酸基があり、4位にメチルが
置換されている。
アベルメクチン類は(文献によってはCO76化合物と称さ
れている)次のように定義される。
れている)次のように定義される。
“db"は22位と23位の間の二重結合を示し、“sb"22位と
23位の間の一重結合を示す。
23位の間の一重結合を示す。
アベルメクチンA2a,A2b,B2aおよびB2bの23位ケト誘導体
は特開昭57−18684から知られている。22,23位ジヒドロ
アベルメクチン類は22位および23位の間の二重結合の還
元によって得られ、特開昭54−61198に公表されてい
る。ミルベマイシン類縁体であるアベルメクチン類のア
グリコン誘導体からさらに種々の誘導体が知られてい
る。例えば、特開昭54−61197は13位が低級アルカノイ
ル基で置換されたような誘導体を公表した。
は特開昭57−18684から知られている。22,23位ジヒドロ
アベルメクチン類は22位および23位の間の二重結合の還
元によって得られ、特開昭54−61198に公表されてい
る。ミルベマイシン類縁体であるアベルメクチン類のア
グリコン誘導体からさらに種々の誘導体が知られてい
る。例えば、特開昭54−61197は13位が低級アルカノイ
ル基で置換されたような誘導体を公表した。
特開昭58−59988は4位メチル基において誘導されてい
るアベルメクチン化合物を公表した。4位メチル基のヒ
ドロキシメチル基への変換がアセチルオキシメチル、ベ
ンゾイルオキシメチルおよびその他のカルボニルオキシ
メチル化合物のような各種のオキシメチル誘導体の形成
と共に記載されている。
るアベルメクチン化合物を公表した。4位メチル基のヒ
ドロキシメチル基への変換がアセチルオキシメチル、ベ
ンゾイルオキシメチルおよびその他のカルボニルオキシ
メチル化合物のような各種のオキシメチル誘導体の形成
と共に記載されている。
特開昭61−10589はコード番号LL−F28249によって一括
して同定され、醗酵により産生され、生物活性を有する
一群の化合物を公表した。それらのうちの若干のものは
23位が水酸基によって、また25位が1−メチル−1−プ
ロペニル、1−メチル−1−ブテニルまたは1,3−ジメ
チル−1−ブテニルで置換された上記式(A)に対応す
る16員環マクロライド構造を有している。これらの化合
物の中で、5位の水酸基はメトキシ基によって置換され
ることもある。
して同定され、醗酵により産生され、生物活性を有する
一群の化合物を公表した。それらのうちの若干のものは
23位が水酸基によって、また25位が1−メチル−1−プ
ロペニル、1−メチル−1−ブテニルまたは1,3−ジメ
チル−1−ブテニルで置換された上記式(A)に対応す
る16員環マクロライド構造を有している。これらの化合
物の中で、5位の水酸基はメトキシ基によって置換され
ることもある。
S−541として同定される同一または類似の化合物は特
開昭61−118387にに知られている。S−541の23位ケト
誘導体および23位デオキシ誘導体は特開昭61−280496に
知られている。22位および23位に炭素−炭素二重結合を
もつS−544誘導体は特開昭62−67087に公表されてい
る。S−541およびS−541の23位ケトおよび23位デオキ
誘導体の26位ヒドロシおよび26位C1-4アルカノイルオキ
シ誘導体は特開62−226984に知られている。
開昭61−118387にに知られている。S−541の23位ケト
誘導体および23位デオキシ誘導体は特開昭61−280496に
知られている。22位および23位に炭素−炭素二重結合を
もつS−544誘導体は特開昭62−67087に公表されてい
る。S−541およびS−541の23位ケトおよび23位デオキ
誘導体の26位ヒドロシおよび26位C1-4アルカノイルオキ
シ誘導体は特開62−226984に知られている。
特開昭61−280496は5位に水酸基または置換された水酸
基、23位に水酸基、置換された水酸基、またはケト基、
また25位にα−分岐したアルケニル基を有し、上記式
(A)に対応するマクロイド抗生物質の他の一群を公表
した。
基、23位に水酸基、置換された水酸基、またはケト基、
また25位にα−分岐したアルケニル基を有し、上記式
(A)に対応するマクロイド抗生物質の他の一群を公表
した。
上記の各種のクラスのミルベマイシン関連マクロライド
化合物はすべて駆虫剤、殺外部寄生虫剤、殺ダニ剤ある
いはその他の農薬としての一つまたはそれ以上の活性を
有するといわれている。けれども、一つないしそれ以上
の網の寄生性害虫に対して改良された活性を有する化合
物を提供することがさらに要求されている。
化合物はすべて駆虫剤、殺外部寄生虫剤、殺ダニ剤ある
いはその他の農薬としての一つまたはそれ以上の活性を
有するといわれている。けれども、一つないしそれ以上
の網の寄生性害虫に対して改良された活性を有する化合
物を提供することがさらに要求されている。
それ故、改良された殺寄生虫活性を有するマクロライド
化合物を提供することが本発明の目的である。このよう
な化合物を製造するたせめの方法を提供することが本発
明のもう一つの目的である。本化合物に基づく殺寄生組
成物を提供することがさらにまた別の目的である。
化合物を提供することが本発明の目的である。このよう
な化合物を製造するたせめの方法を提供することが本発
明のもう一つの目的である。本化合物に基づく殺寄生組
成物を提供することがさらにまた別の目的である。
ミルベマイシン誘導体の活性は、4位メチル基の代りに
4位に不飽和エステル基を導入することにより改良され
ることを見い出した。特に、本発明はミルベマイシンの
26位アルケノイルオキシ誘導体を提供する。
4位に不飽和エステル基を導入することにより改良され
ることを見い出した。特に、本発明はミルベマイシンの
26位アルケノイルオキシ誘導体を提供する。
本発明は、式 式中: −X−Y−は、−CH2−CH2−,−CH2−CHOH−,−CH=C
H−または−CH2−C(=O)−を示す。
H−または−CH2−C(=O)−を示す。
R1はメチル基、エチル基、イソプロピル基、sec−ブチ
ル基または式−C(CH3)=CHR5(式中、R5はメチル
基、エチル基またはイソプロピル基を示す)の基を示
す。
ル基または式−C(CH3)=CHR5(式中、R5はメチル
基、エチル基またはイソプロピル基を示す)の基を示
す。
R2は式−(CH2)n−C(R6)=(R7)(R8)(式中、
nは0,1または2であり、R6とR7はそれぞれ水素原子ま
たはメチル基を示し、R8は水素原子、C1-4アルキル基、
フェニル基または1ないしそれ以上のハロゲン、メチル
もしくはニトロで置換されたフェニル基を示す)を示
す。
nは0,1または2であり、R6とR7はそれぞれ水素原子ま
たはメチル基を示し、R8は水素原子、C1-4アルキル基、
フェニル基または1ないしそれ以上のハロゲン、メチル
もしくはニトロで置換されたフェニル基を示す)を示
す。
R3は水素原子、メチル基、ヒドロキシ保護基またはエス
テルを形成するカルボン酸残基もしくは炭酸残基を示
す。そして R4は水素原子、ハロゲン原子、α−L−オレアンドロシ
ル−α−L−オレアンドロシルオキシ基、またはOR
9(式中R9はエステルを形成するカルボン酸残基もしく
は炭酸残基を示す)を示す。
テルを形成するカルボン酸残基もしくは炭酸残基を示
す。そして R4は水素原子、ハロゲン原子、α−L−オレアンドロシ
ル−α−L−オレアンドロシルオキシ基、またはOR
9(式中R9はエステルを形成するカルボン酸残基もしく
は炭酸残基を示す)を示す。
ただし、R1がイソプロピル基又はsec−ブチル基を示す
ときのみ、R4はα−L−オレアンドロシル−α−L−オ
レアンドロシルオシ基を示す。
ときのみ、R4はα−L−オレアンドロシル−α−L−オ
レアンドロシルオシ基を示す。
本発明はさらにまた、駆虫剤、殺ダニ剤、殺虫剤等の活
性を有する殺寄生剤組成物をを提供する。本組成物は式
(1)の化合物を含有し製薬、農業、獣医あるいは園芸
業に許容されうる担体または希釈剤と混合した組成物か
らなる。
性を有する殺寄生剤組成物をを提供する。本組成物は式
(1)の化合物を含有し製薬、農業、獣医あるいは園芸
業に許容されうる担体または希釈剤と混合した組成物か
らなる。
R1が式−C(CH3)=CHR5の基を示す場合それは1−メ
チル−1−プロペニル,1−メチル−1−ブテニルまたは
1,3−ジメチル−1−ブテニル基である。
チル−1−プロペニル,1−メチル−1−ブテニルまたは
1,3−ジメチル−1−ブテニル基である。
R3がヒドロキシ保護基である場合、それはこの目的のた
めに通常用いられる保護基のいずれでもよい。例えば、
保護基は式Si(R′)(R″)(R)(式中、R′,
R″およびRはそれぞれC1-4アルキル基、ベンジル基
またはフェニル基を示す。)によって示されるシリル基
でもよい。シリル基の例としてはトトリメチルシリル,
トリエチルシリル,トリプロピルシリル,トリイソプロ
ピルシリル,ジイソプロピルメチルシリル,t−ブチルジ
メチルシリル,ジメチルフェニルシリル,t−ブチルジフ
ェニルシリル,トリフェニルシリルおよびトリベンジル
シリル基を含む。これらの基の中で、トリメチルシリ
ル,トリエチルシリルおよびt−ブチルジメチルシリル
基が好適である。保護基はまた、別に述べたように、エ
ステルを形成するカルボン酸残基または炭酸残基でもあ
りうる。
めに通常用いられる保護基のいずれでもよい。例えば、
保護基は式Si(R′)(R″)(R)(式中、R′,
R″およびRはそれぞれC1-4アルキル基、ベンジル基
またはフェニル基を示す。)によって示されるシリル基
でもよい。シリル基の例としてはトトリメチルシリル,
トリエチルシリル,トリプロピルシリル,トリイソプロ
ピルシリル,ジイソプロピルメチルシリル,t−ブチルジ
メチルシリル,ジメチルフェニルシリル,t−ブチルジフ
ェニルシリル,トリフェニルシリルおよびトリベンジル
シリル基を含む。これらの基の中で、トリメチルシリ
ル,トリエチルシリルおよびt−ブチルジメチルシリル
基が好適である。保護基はまた、別に述べたように、エ
ステルを形成するカルボン酸残基または炭酸残基でもあ
りうる。
R3が酸残基である場合、酸の性質に特別の制限はない。
式(I)の化合物の生物活性は、−OR3が水酸基である
化合物の形成によると思われるので、多種類のカルボン
酸および炭酸から選ぶことができる。前述の通り、公知
文献5位エステル化ミルベマイシンの形成のために適当
な酸の多数の例を記載しており、そのような酸は本発明
の化合物のために容易に採りあげることがきる。
式(I)の化合物の生物活性は、−OR3が水酸基である
化合物の形成によると思われるので、多種類のカルボン
酸および炭酸から選ぶことができる。前述の通り、公知
文献5位エステル化ミルベマイシンの形成のために適当
な酸の多数の例を記載しており、そのような酸は本発明
の化合物のために容易に採りあげることがきる。
網羅しているのではないが、R3はエステルを形成するカ
ルボン酸または炭酸の残基ある場合、式−CO−(O)n
−R11(式中、nは0または1であり;R11は直鎖または
分岐した鎖状C1-18アキル基、C3-7シクロアルキル基、C
7-9アラルキル基、C2-6アルケニル基あるいはアルキニ
ル基、C6-10アリル基または5ないし10個の環構成原子
を有し少くとも1個の酸素原子、硫黄原子または窒素原
子を含むモノシクリル基または縮合ヘテロシクリル基を
示す。)でありうる。R11は、例えばアルキル,アルコ
キシ,アルコキシルアルキル,ハロゲン,ハロアルキ
ル,アルコキシルカルボニル,アシルオキシ,ヒドロキ
シ,カルボキシ,アミノ,モノ−またはジ−アルキルカ
ルバモイル,メルカプト,アルキルチオ,アルキルスル
フィニル,アルキルスルホニル,ニトロ,フェノキシ,
ハロフェノキシ,アルキルスルホニルオキシ,アリール
スルホニルオキシ,シアノチオおよび少くとも1個の酸
素、硫黄もしくは窒素原子を含む5または6員環ヘテロ
シクリル基のような1個ないしそれ以上の置換基を有し
ていてもよい。置換基が1個ないしそれ以上の炭素原子
を含む場合、炭素原子の数は1ないし9個が適当であ
る。R11自体がアルキル,アルケニルまたはアルキニル
基である場合、置換基はアルキル,アルコキシアルキル
またはハロアルキル基ではない。好ましいR11はエチル
である。
ルボン酸または炭酸の残基ある場合、式−CO−(O)n
−R11(式中、nは0または1であり;R11は直鎖または
分岐した鎖状C1-18アキル基、C3-7シクロアルキル基、C
7-9アラルキル基、C2-6アルケニル基あるいはアルキニ
ル基、C6-10アリル基または5ないし10個の環構成原子
を有し少くとも1個の酸素原子、硫黄原子または窒素原
子を含むモノシクリル基または縮合ヘテロシクリル基を
示す。)でありうる。R11は、例えばアルキル,アルコ
キシ,アルコキシルアルキル,ハロゲン,ハロアルキ
ル,アルコキシルカルボニル,アシルオキシ,ヒドロキ
シ,カルボキシ,アミノ,モノ−またはジ−アルキルカ
ルバモイル,メルカプト,アルキルチオ,アルキルスル
フィニル,アルキルスルホニル,ニトロ,フェノキシ,
ハロフェノキシ,アルキルスルホニルオキシ,アリール
スルホニルオキシ,シアノチオおよび少くとも1個の酸
素、硫黄もしくは窒素原子を含む5または6員環ヘテロ
シクリル基のような1個ないしそれ以上の置換基を有し
ていてもよい。置換基が1個ないしそれ以上の炭素原子
を含む場合、炭素原子の数は1ないし9個が適当であ
る。R11自体がアルキル,アルケニルまたはアルキニル
基である場合、置換基はアルキル,アルコキシアルキル
またはハロアルキル基ではない。好ましいR11はエチル
である。
ヒドロキシ保護基としての使用に適した残酸基の特殊な
例には、ホルミル,アセチル,クロロアセチル,ジクロ
ロアセチル,トリクロロアセチル,トリフルオロアセチ
ル,メトキシアセチル,プロピオニル,n−ブチリル,
(E)−2−メチル−2−ブテノイル,イソブチリル,
ペンタノイルまたはピバロイルのような低級脂肪族アシ
ル基;またはベンゾイル,o−(ジブロモエチル)ベンゾ
イル,o−(メトキシカルボニル)ベンゾイル,p−フェニ
ルベンゾイル、2,4,6−トリメチルベンゾイル、p−ト
ルオイル、p−アニソイル、p−クロロベンゾイル、p
−ニトロベンゾイル、o−ニトロベンゾイルままたはα
−ナフトイルのような芳香族アシル基がある。
例には、ホルミル,アセチル,クロロアセチル,ジクロ
ロアセチル,トリクロロアセチル,トリフルオロアセチ
ル,メトキシアセチル,プロピオニル,n−ブチリル,
(E)−2−メチル−2−ブテノイル,イソブチリル,
ペンタノイルまたはピバロイルのような低級脂肪族アシ
ル基;またはベンゾイル,o−(ジブロモエチル)ベンゾ
イル,o−(メトキシカルボニル)ベンゾイル,p−フェニ
ルベンゾイル、2,4,6−トリメチルベンゾイル、p−ト
ルオイル、p−アニソイル、p−クロロベンゾイル、p
−ニトロベンゾイル、o−ニトロベンゾイルままたはα
−ナフトイルのような芳香族アシル基がある。
R4がハロゲン原子である場合、それは例えばクロル、フ
ロル、ブロムである。R4がエステルを形成するカルボン
酸残基もしくは炭酸残基である場合、その例は前記R3が
酸残基−CO−(O)n−R11としてあげた基があげられ
るが、とくに好ましいR11に対応する基はC1-6アルキ
ル、フェニル、α−メチルベンジルまたはα,α−ジメ
チルベンジルであり、これらフェニル基にはハロゲン、
メチルまたはミノが1もしくは2以上置換していてもよ
い。
ロル、ブロムである。R4がエステルを形成するカルボン
酸残基もしくは炭酸残基である場合、その例は前記R3が
酸残基−CO−(O)n−R11としてあげた基があげられ
るが、とくに好ましいR11に対応する基はC1-6アルキ
ル、フェニル、α−メチルベンジルまたはα,α−ジメ
チルベンジルであり、これらフェニル基にはハロゲン、
メチルまたはミノが1もしくは2以上置換していてもよ
い。
式(I)の好適な化合物には次の化合物を含む、 (a) −X−Y−は−CH2−CH2−,−CH2−CHOH−,
または−CH2C−(=O)−であり;とくに−CH2−CH2−
であり; (b)・(i)R1はメチル基、エチル基またはイソプロ
ピル基であり、R4は水素原子、ハロゲン原子またはOR9
(式中R9はエステルを形成するカルボン酸残基または炭
酸残基を示す)であるか; (b)・(ii)R1はイソプロピル基またはsec−ブチル
基であり、R4はα−L−オレアンドロシル−α−L−オ
レアンドロシルオキシ基であるか;または (b)・(iii)R1は式−C(CH3)=CHR5(式中、R5は
前記に同じ。)であり、R4は水素原子であり; (c)R2は−CH=C(CH3)(R10)(式中、R10はメチ
ル基またはエチル基である。)の基であり; (d)R3は水素原子、1ないし4個の炭素原子を有する
低級アルカノイル基または2ないし5個の炭素原子を有
する低級アルコキシカルボニル基である。
または−CH2C−(=O)−であり;とくに−CH2−CH2−
であり; (b)・(i)R1はメチル基、エチル基またはイソプロ
ピル基であり、R4は水素原子、ハロゲン原子またはOR9
(式中R9はエステルを形成するカルボン酸残基または炭
酸残基を示す)であるか; (b)・(ii)R1はイソプロピル基またはsec−ブチル
基であり、R4はα−L−オレアンドロシル−α−L−オ
レアンドロシルオキシ基であるか;または (b)・(iii)R1は式−C(CH3)=CHR5(式中、R5は
前記に同じ。)であり、R4は水素原子であり; (c)R2は−CH=C(CH3)(R10)(式中、R10はメチ
ル基またはエチル基である。)の基であり; (d)R3は水素原子、1ないし4個の炭素原子を有する
低級アルカノイル基または2ないし5個の炭素原子を有
する低級アルコキシカルボニル基である。
特に好適な化合物は−X−Y−が−CH2−CH2−であり、
R1がメチル基またはエチル基であり、R2が2−メチル−
1−プロペニル基であり、R3およびR4が水素原子である
化合物である。
R1がメチル基またはエチル基であり、R2が2−メチル−
1−プロペニル基であり、R3およびR4が水素原子である
化合物である。
本発明の好適な化合物の具体例は次の表にあげた化合物
であり、表中の構造は、便宜上ここに再提示する式
(I)に関して与えられる: 本発明の式(I)の化合物は次の反応図(図中、基−X
−Y−、およびR1からR4までは前記に同じ)に示した工
程によって製造することができる: 反応図の中で、工程Aは26位メチル基、すなわちミルベ
マイシン分子の4位に結合したメチル基を選択的に酸化
し、26位ヒドロキシルメチル基とする工程である。この
反応は「Sharpless反応」または「Sharpless酸化」とし
て知られており、二酸化セレンおよびt−ブチルヒドロ
パーオキシを用いたアリル酸化である。
であり、表中の構造は、便宜上ここに再提示する式
(I)に関して与えられる: 本発明の式(I)の化合物は次の反応図(図中、基−X
−Y−、およびR1からR4までは前記に同じ)に示した工
程によって製造することができる: 反応図の中で、工程Aは26位メチル基、すなわちミルベ
マイシン分子の4位に結合したメチル基を選択的に酸化
し、26位ヒドロキシルメチル基とする工程である。この
反応は「Sharpless反応」または「Sharpless酸化」とし
て知られており、二酸化セレンおよびt−ブチルヒドロ
パーオキシを用いたアリル酸化である。
式(II)の型のマクロライド類にSharpless反応を適用
することはすでに知られており、特開昭58−59988が参
照される。工程Aを行うに二酸化セレンの触媒量の存在
下で式(II)の4位メチル化合物をt−ブチルヒドロパ
ーオキシドで酸化する。t−ブチルヒドロパーオキドは
その分子をさらに酸化するために還元型のセレン化合物
を酸化して二酸化セレンに戻す。この方法において二酸
化セレンは極くわずかな触媒量を必要とするだけであ
る。
することはすでに知られており、特開昭58−59988が参
照される。工程Aを行うに二酸化セレンの触媒量の存在
下で式(II)の4位メチル化合物をt−ブチルヒドロパ
ーオキシドで酸化する。t−ブチルヒドロパーオキドは
その分子をさらに酸化するために還元型のセレン化合物
を酸化して二酸化セレンに戻す。この方法において二酸
化セレンは極くわずかな触媒量を必要とするだけであ
る。
反応は酸化されにくい不活性溶媒中で行われる。酢酸エ
チル、テトラヒドロフランおよびその他の溶媒も使用す
ることができるが、塩化メチレンが好適である。反応温
度は特に限定はないが、例えば0ないし50℃である。室
温での反応が好適である。反応は通常、1ないし48時間
で完了するが、好適な条件下では反応は概して約24時間
内に完了する。
チル、テトラヒドロフランおよびその他の溶媒も使用す
ることができるが、塩化メチレンが好適である。反応温
度は特に限定はないが、例えば0ないし50℃である。室
温での反応が好適である。反応は通常、1ないし48時間
で完了するが、好適な条件下では反応は概して約24時間
内に完了する。
式(II)の化合物の中でR4は好適にはハロゲン原子、水
酸基保護基またはそのような保護基として作用すること
のできるエステルを形成するカルボン酸残基また炭酸残
基である。式(II)の化合物のR4が水素であり、従って
式(III)の中間生成物のR4も水素である場合、上記の
方法を用いて工程Bを続行する前にそれは他の基に変換
されることが好ましい。
酸基保護基またはそのような保護基として作用すること
のできるエステルを形成するカルボン酸残基また炭酸残
基である。式(II)の化合物のR4が水素であり、従って
式(III)の中間生成物のR4も水素である場合、上記の
方法を用いて工程Bを続行する前にそれは他の基に変換
されることが好ましい。
工程Bは式R2COOH(R2は前記に同じ)のカルボン酸また
はその反応性誘導体による化合物(III)の26位水酸基
のエステル化であり、それ本来知られた条件下で行うこ
とができる。
はその反応性誘導体による化合物(III)の26位水酸基
のエステル化であり、それ本来知られた条件下で行うこ
とができる。
反応性誘導体の例としては酸クロライド、酸ブロマイド
または酸ヨーダイドのようなな酸ハライド:酸無水物:
混合酸無水物;ペンタクロロフェニルエステルまたはp
−ニトロフェニルエステルのような活性エステル;およ
び活性酸アミドを含む。
または酸ヨーダイドのようなな酸ハライド:酸無水物:
混合酸無水物;ペンタクロロフェニルエステルまたはp
−ニトロフェニルエステルのような活性エステル;およ
び活性酸アミドを含む。
工程Bは溶媒の存在下で行われるのが好ましく、その溶
媒の性質は反応上、副作用がなければ特に限定はない。
媒の性質は反応上、副作用がなければ特に限定はない。
好適な溶媒の例としては、ヘキサン、石油エーテル、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、塩化メチ
レンまたはクロロベンゼンのような脂肪族または芳香族
であってよく、またハロゲン化されていてもよい炭化水
素;ジエチルエーテル、テトラヒドロフランまたはジオ
キサンのようなエーテル;および酢酸メチルまたは酢酸
エチルのようなエステルを含む。反応は広範囲の温度に
わたって行われてよく、反応は0℃ないし100℃の温度
で行われるのが便宜であり、さらに好適には20℃ないし
50℃の温度ある。反応に要する時間は多くの要因によっ
て異るが、30分ないし3時間で普通は十分である。
ンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、塩化メチ
レンまたはクロロベンゼンのような脂肪族または芳香族
であってよく、またハロゲン化されていてもよい炭化水
素;ジエチルエーテル、テトラヒドロフランまたはジオ
キサンのようなエーテル;および酢酸メチルまたは酢酸
エチルのようなエステルを含む。反応は広範囲の温度に
わたって行われてよく、反応は0℃ないし100℃の温度
で行われるのが便宜であり、さらに好適には20℃ないし
50℃の温度ある。反応に要する時間は多くの要因によっ
て異るが、30分ないし3時間で普通は十分である。
概して、酸またはその反応性誘導体の1ないし10当量、
さらに好適には1.5ないし4当量が式(III)の化合物の
1モル当りに使用される。
さらに好適には1.5ないし4当量が式(III)の化合物の
1モル当りに使用される。
酸自体が使用される場合、反応は好適にはジシクロヘキ
シルカルボジイミド(DCC)、ポリりん酸エチルエステ
ル(PPE)、メシチレンスルホニルトリアゾリド(MS
T)、p−トルエンスルホン酸、または硫酸のような脱
水剤の存在下で行われ、さらに好適にはDCCである。脱
水剤の量は通常1ないし5当量であり、好適には1.5な
いし4当量である。DCCが使用される場合、反応はピリ
ジンまたは4−ピロリジノ−ピリジンのような塩基の触
媒量の存在下で行われるのが便宜である。
シルカルボジイミド(DCC)、ポリりん酸エチルエステ
ル(PPE)、メシチレンスルホニルトリアゾリド(MS
T)、p−トルエンスルホン酸、または硫酸のような脱
水剤の存在下で行われ、さらに好適にはDCCである。脱
水剤の量は通常1ないし5当量であり、好適には1.5な
いし4当量である。DCCが使用される場合、反応はピリ
ジンまたは4−ピロリジノ−ピリジンのような塩基の触
媒量の存在下で行われるのが便宜である。
工程Bの反応生成物がシリル保護基によって保護されて
いる場合には、5位水酸基を脱保護して水酸基に変換す
る。脱保護は希塩酸、希硫酸酸等の希酸;ギ酸、酢酸等
のの有機酸;p−トルエンスルホン酸・テトラブチルアン
モニウムフルオリド、またはフッ化水素・ピリジンを使
用して達成されるが、その中で好適には希塩酸とフッ化
水素・ピリジンである。その酸は通常、過剰量であり、
好適には約2ないし100当量である。
いる場合には、5位水酸基を脱保護して水酸基に変換す
る。脱保護は希塩酸、希硫酸酸等の希酸;ギ酸、酢酸等
のの有機酸;p−トルエンスルホン酸・テトラブチルアン
モニウムフルオリド、またはフッ化水素・ピリジンを使
用して達成されるが、その中で好適には希塩酸とフッ化
水素・ピリジンである。その酸は通常、過剰量であり、
好適には約2ないし100当量である。
脱保護反応は好適には溶媒の存在下で行われるが、その
溶媒の性質は反応に副作用がなければ特に限定はない。
適当な溶媒としては、たとえば、ヘキサン、石油エーテ
ル、ベンゼン、トルエン、クロロホルム、塩化メチレ
ン、ジクロロエタンのような炭化水素類(脂肪族または
芳香族であり、ハロゲン化していてもよい)、ジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキ
シエタンのようなエーテル類、メタノール、エタノール
のようなアルコール類、アセトニトリル、プロピオニト
リルのようなニトリル類、およびこれら溶媒の混合物が
あげられる。
溶媒の性質は反応に副作用がなければ特に限定はない。
適当な溶媒としては、たとえば、ヘキサン、石油エーテ
ル、ベンゼン、トルエン、クロロホルム、塩化メチレ
ン、ジクロロエタンのような炭化水素類(脂肪族または
芳香族であり、ハロゲン化していてもよい)、ジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキ
シエタンのようなエーテル類、メタノール、エタノール
のようなアルコール類、アセトニトリル、プロピオニト
リルのようなニトリル類、およびこれら溶媒の混合物が
あげられる。
反応は広範囲な温度にわたって行われ、選ばれた温度は
本発明に制限されるものではない。しかしながら、反応
は便宜的には−20℃ないし70℃の温度で行われるが、さ
らに好適には−10℃ないし30℃である。反応に要する時
間は多くの要因によって異るが、30分ないし24時間で、
好適には30分ないし6時間で概して十分である。
本発明に制限されるものではない。しかしながら、反応
は便宜的には−20℃ないし70℃の温度で行われるが、さ
らに好適には−10℃ないし30℃である。反応に要する時
間は多くの要因によって異るが、30分ないし24時間で、
好適には30分ないし6時間で概して十分である。
R3が水素である式(I)の化合物は、カルボン酸もしく
は炭酸またはその反応性誘導体によりエステル化され
て、5位がエステル化された化合物となる。
は炭酸またはその反応性誘導体によりエステル化され
て、5位がエステル化された化合物となる。
各工程の反応終了後、生成物は周知の方法で反応混合物
より回収され、必要に応じてカラムクロマトグラフィー
のような公知の手段によってさらに精製される。式
(I)の化合物は、時にそのような化合物の混合物とし
て得られるが、それらは必ずしも互いに分離される必要
はない。
より回収され、必要に応じてカラムクロマトグラフィー
のような公知の手段によってさらに精製される。式
(I)の化合物は、時にそのような化合物の混合物とし
て得られるが、それらは必ずしも互いに分離される必要
はない。
式(II)の出発物質は既知の化合物であるが、または文
献に記載の方法により製造することができる。たとえ
ば、特公昭56−45890、特開昭53−1360695、特開昭57−
120589、J.Am.Chem.Soc.,1981,103,4216,特公昭62−541
13,特開昭54−61198,特開昭57−18684,特開昭61−11838
7,特開昭61−10589,特開昭62−67087、特開昭61−28049
6、特開昭54−145699を参照されたい。
献に記載の方法により製造することができる。たとえ
ば、特公昭56−45890、特開昭53−1360695、特開昭57−
120589、J.Am.Chem.Soc.,1981,103,4216,特公昭62−541
13,特開昭54−61198,特開昭57−18684,特開昭61−11838
7,特開昭61−10589,特開昭62−67087、特開昭61−28049
6、特開昭54−145699を参照されたい。
原料化合物である式(III)のミルベマイシン誘導体及
びアベルメクチン誘導体のうち、13位が水酸基である化
合物は特開昭58−59988に公知であり、式(II)の13位
がハロゲン原子である化合物は、13位が水酸基である化
合物にハロゲン化剤を反応させることにより製造され、
13位がOR9で、R9がエステルを形成するカルボン酸残基
又はエステルを形成する炭酸残基である化合物は、13位
が水酸基である化合物を所望の酸でエステル化すること
により得られる。式(III)のS−541誘導体のうち、13
位が水素原子である化合物は特開昭62−226984に公知で
あり、対応する13位が水酸基、ハロゲン原子及びエステ
ルを形成するカルボン酸残基もしくは炭酸残基は、上記
対応するミルベマイシン化合物と同様の方法で製造され
る。
びアベルメクチン誘導体のうち、13位が水酸基である化
合物は特開昭58−59988に公知であり、式(II)の13位
がハロゲン原子である化合物は、13位が水酸基である化
合物にハロゲン化剤を反応させることにより製造され、
13位がOR9で、R9がエステルを形成するカルボン酸残基
又はエステルを形成する炭酸残基である化合物は、13位
が水酸基である化合物を所望の酸でエステル化すること
により得られる。式(III)のS−541誘導体のうち、13
位が水素原子である化合物は特開昭62−226984に公知で
あり、対応する13位が水酸基、ハロゲン原子及びエステ
ルを形成するカルボン酸残基もしくは炭酸残基は、上記
対応するミルベマイシン化合物と同様の方法で製造され
る。
即ち、13−ヒドロキシル化は、13−位が水素原子である
化合物を低級アルカン酸触媒の存在下に二酸化セレンで
酸化する方法である。13−ハロゲン化は、13位が水酸基
である化合物に例えばジメチルアミノサルフア−トリフ
ルオライド、三塩化リン、塩化チオニル、三臭化リン、
ブロモトリメチルシラン、クロロトリメチルシラン−沃
化ナトリウムのようなハロゲン化剤と反応させる。エス
テル化は、13位が水酸基である化合物に所望の酸の反応
性誘導体を通常のエステル化手段で反応させることによ
り製造される。
化合物を低級アルカン酸触媒の存在下に二酸化セレンで
酸化する方法である。13−ハロゲン化は、13位が水酸基
である化合物に例えばジメチルアミノサルフア−トリフ
ルオライド、三塩化リン、塩化チオニル、三臭化リン、
ブロモトリメチルシラン、クロロトリメチルシラン−沃
化ナトリウムのようなハロゲン化剤と反応させる。エス
テル化は、13位が水酸基である化合物に所望の酸の反応
性誘導体を通常のエステル化手段で反応させることによ
り製造される。
R3が水素原子である化合物をR3が他の意義をとる目的化
合物に変換するためには公知の方法を採ることができ
る。そのような変換は工程Aおよび工程Bが実施される
前に行われるのが好ましい。
合物に変換するためには公知の方法を採ることができ
る。そのような変換は工程Aおよび工程Bが実施される
前に行われるのが好ましい。
シリル基のような保護基による5位水酸基の保護は次の
ようにして達成することができる。
ようにして達成することができる。
カルボン酸または炭酸での5位水酸基のエステル化は、
上記工程Bのために記載した技法を用いて行うことがで
きる。
上記工程Bのために記載した技法を用いて行うことがで
きる。
天然物である出発物質は、単一分離化合物または分離せ
ずに使われる2種以上の混合物が用いられる。たとえ
ば、ミルベマイシンA3とA4の混合物は容易に得られる
し、また容易に使用することができるので、それらは分
離することなしに各反応に供することができる。
ずに使われる2種以上の混合物が用いられる。たとえ
ば、ミルベマイシンA3とA4の混合物は容易に得られる
し、また容易に使用することができるので、それらは分
離することなしに各反応に供することができる。
本発明の式(I)の化合物の中には醗酵産物として得ら
れるものもある。
れるものもある。
従って、本発明または−X−Y−が−CH2−CH2−を示
し、R3とR4がそれぞれ水素原子を示し、そして(i)R1
がメチル基を示し、R2が2−メチル−1−プロペニル基
を示し、(ii)R1がメチル基を示し、R2が2−メチル−
1−ブテニル基を示し、または(iii)R1がエチル基を
示し、R2が2−メチル−1−プロペニル基を示す式
(I)の化合物を製造するための方法を提供する。
し、R3とR4がそれぞれ水素原子を示し、そして(i)R1
がメチル基を示し、R2が2−メチル−1−プロペニル基
を示し、(ii)R1がメチル基を示し、R2が2−メチル−
1−ブテニル基を示し、または(iii)R1がエチル基を
示し、R2が2−メチル−1−プロペニル基を示す式
(I)の化合物を製造するための方法を提供する。
このような化合物はここにおいてミルベマイシンα
11(上記の(i))、ミルベマイシンα13(上記の(i
i))、およびミルベマイシンα14(上記の(iii))と
呼ぶ。これらの化合物はストレプトミセス属の生産菌の
培養によって得られる。この菌は神奈川県三浦市の土壌
より分離したストレプトミセス属に属するSANK60286菌
株である。
11(上記の(i))、ミルベマイシンα13(上記の(i
i))、およびミルベマイシンα14(上記の(iii))と
呼ぶ。これらの化合物はストレプトミセス属の生産菌の
培養によって得られる。この菌は神奈川県三浦市の土壌
より分離したストレプトミセス属に属するSANK60286菌
株である。
ミルベマイシンα11、ミルベマイシンα13、ミルベマイ
シンα14はストレプトミセス属SANK60286菌株の醗酵プ
ロセスから分離された化合物類の一部であり、次表に示
すようにミルベマイシンα11ないしα15と称される。
シンα14はストレプトミセス属SANK60286菌株の醗酵プ
ロセスから分離された化合物類の一部であり、次表に示
すようにミルベマイシンα11ないしα15と称される。
ストレプトミセス属SANK60286株の特徴 放線菌SANK60286株の菌学的性状は次のとおりである。
1. 形態学的特徴 本菌株は顕微鏡下で分岐した薄黄〜黄茶に生育した基底
菌糸より白〜黄味灰の気菌糸を伸長し、その先端は螺旋
状を示す。成熟した胞子鎖には10個以上の胞子の連鎖を
認め、胞子の表面は粗面状である。本菌株はある種の培
地で気菌糸表面に明瞭な黄金色粘液(slime)を形成
し、培養が進むとともにこの粘液は黄色味を帯びた斑点
となる。
菌糸より白〜黄味灰の気菌糸を伸長し、その先端は螺旋
状を示す。成熟した胞子鎖には10個以上の胞子の連鎖を
認め、胞子の表面は粗面状である。本菌株はある種の培
地で気菌糸表面に明瞭な黄金色粘液(slime)を形成
し、培養が進むとともにこの粘液は黄色味を帯びた斑点
となる。
また培養後期に湿潤化に基づく黒味を帯びた斑点を形成
することもある。
することもある。
2. 各種培養基上の諸性質 各種培養基上で28℃、14日間培養後の性状は次表に示す
通りである。色調の表示は日本色彩研究所版“標準色
票”のカラーチップ・ナンバーを表わす。
通りである。色調の表示は日本色彩研究所版“標準色
票”のカラーチップ・ナンバーを表わす。
3. 生理学的性質 SANK60286株の生理学的性質は次表に示す通りである。
また、プリドハム・ゴドリーブ寒天培地を使用して、28
℃、14日間培養後に観祭したSANK60286株の炭素源の資
化性は次表に示す通りである。
℃、14日間培養後に観祭したSANK60286株の炭素源の資
化性は次表に示す通りである。
4. 菌体成分について SANK60286株の細胞壁はビー・ベッカーらの方法〔B.Bec
ker et al.,Applied Microbiology,12巻,421〜423頁,19
64年〕に従い検討した結果、L,L−ジアミノピメリン酸
およびグリシンが検出されたことから、細胞壁タイプI
であることが確認された。また、全細胞中の糖成分をエ
ム・ピー・レシエバリの方法〔M.P.Lechevalir,Journal
of Laboratory&ClinicalMedieine,71巻,934頁,1968
年〕に従い検討した結果、特徴的なパターンは認められ
なかった。
ker et al.,Applied Microbiology,12巻,421〜423頁,19
64年〕に従い検討した結果、L,L−ジアミノピメリン酸
およびグリシンが検出されたことから、細胞壁タイプI
であることが確認された。また、全細胞中の糖成分をエ
ム・ピー・レシエバリの方法〔M.P.Lechevalir,Journal
of Laboratory&ClinicalMedieine,71巻,934頁,1968
年〕に従い検討した結果、特徴的なパターンは認められ
なかった。
以上のことから、本菌株は放線菌の中でもストレプトミ
セス属に属することは明らかである。
セス属に属することは明らかである。
なお、SANK60286株の同定はISP(The International St
reptomyces Project)基準、Bergey′s Manual of Dete
rminative Bacteriology第8版、S.A.Waksman著The Act
inomycetesおよび放線菌に関する最近の文献によって行
った。
reptomyces Project)基準、Bergey′s Manual of Dete
rminative Bacteriology第8版、S.A.Waksman著The Act
inomycetesおよび放線菌に関する最近の文献によって行
った。
本SANK60286株の菌学的諸性状を既知菌株と比較する
と、形態的および生理的性質はStreptomyceshygroscopi
cussubsp.aureolacrimosus(J.Antibiotics,36,438,198
3)とほぼ一致する。
と、形態的および生理的性質はStreptomyceshygroscopi
cussubsp.aureolacrimosus(J.Antibiotics,36,438,198
3)とほぼ一致する。
しかしながら、培養性状においては両菌株間に若干の差
異が認められる。放線菌では同一菌株でも継代植えつぎ
により若干の性状変化がみられることは衆知のとおりで
あり、若干の培養性状の差異を以て両菌株を分類学的に
区別することはできない。
異が認められる。放線菌では同一菌株でも継代植えつぎ
により若干の性状変化がみられることは衆知のとおりで
あり、若干の培養性状の差異を以て両菌株を分類学的に
区別することはできない。
従って、ミルベマイシンα11,α12,α13,α14およびα
15を生産するSANK60286株をStreptomyceshygroscopieus
subap. aureolacrimosus SANK60286と同定した。本菌
株は1986年10月20日に、微工研条寄第1190号(FERM BP
−1190)としてブタペスト条約による国際寄託がされて
いる。本菌株の標本はブダペスト条約の関連規定のもと
で、利用することができる。
15を生産するSANK60286株をStreptomyceshygroscopieus
subap. aureolacrimosus SANK60286と同定した。本菌
株は1986年10月20日に、微工研条寄第1190号(FERM BP
−1190)としてブタペスト条約による国際寄託がされて
いる。本菌株の標本はブダペスト条約の関連規定のもと
で、利用することができる。
衆知のとおり、放線菌は自然界において、また人工的な
操作(たとえば、紫外線照射、放射線照射、化学薬品処
理等)により、変異をおこしやすく、本発明のSANK6028
6株もこの点は同じである。本発明にいうSANK60286株は
そのすべての変異株を包含する。また、これらの変異株
の中には、遺伝学的方法、たとえば組換え、形質導入、
形質転換等により得られたものも包含される。すなわ
ち、本発明では抗生物質ミルベマイシンα11,α13およ
びα14を生産し、SANK60286株またはその変異株と明確
に区別されない菌は、全て包含されるものである。
操作(たとえば、紫外線照射、放射線照射、化学薬品処
理等)により、変異をおこしやすく、本発明のSANK6028
6株もこの点は同じである。本発明にいうSANK60286株は
そのすべての変異株を包含する。また、これらの変異株
の中には、遺伝学的方法、たとえば組換え、形質導入、
形質転換等により得られたものも包含される。すなわ
ち、本発明では抗生物質ミルベマイシンα11,α13およ
びα14を生産し、SANK60286株またはその変異株と明確
に区別されない菌は、全て包含されるものである。
ミルベマイシンα11,α12,α13,α14およびα15はSANK6
0286株を適当な培地で培養し、それから採取することに
よって得られる。栄養源としては、従来ストレプトミセ
ス属の菌株の培養に利用されている公知のものが使用で
きる。例えば、炭素源としてはグルコース、シュークロ
ース、でんぷん、グリセリン、水あめ、糖みつ、大豆油
などが使用できる。また窒素源としては、大豆粉、小麦
はいが、肉エキス、ペプトン、酵母菌体、コーンスチー
プリカー、硫酸アンモニウム、硝酸ナトリウム等を使用
しうる。このほか必要に応じて炭酸カルシウム、食塩、
塩化カリ、リン酸塩等の無機塩類を添加するほか、菌株
の発育を助け、ミルベマイシンα11,α13,およびα14の
生産を促進するような有機及び無機物を適当に添加する
ことができる。
0286株を適当な培地で培養し、それから採取することに
よって得られる。栄養源としては、従来ストレプトミセ
ス属の菌株の培養に利用されている公知のものが使用で
きる。例えば、炭素源としてはグルコース、シュークロ
ース、でんぷん、グリセリン、水あめ、糖みつ、大豆油
などが使用できる。また窒素源としては、大豆粉、小麦
はいが、肉エキス、ペプトン、酵母菌体、コーンスチー
プリカー、硫酸アンモニウム、硝酸ナトリウム等を使用
しうる。このほか必要に応じて炭酸カルシウム、食塩、
塩化カリ、リン酸塩等の無機塩類を添加するほか、菌株
の発育を助け、ミルベマイシンα11,α13,およびα14の
生産を促進するような有機及び無機物を適当に添加する
ことができる。
培養法としては、一般の抗生物質を生産する方法と同じ
く液体培養法、とくに深部培養法が最も適している。培
養は好気的条件下で行なわれ、培養に適当な温度は22−
30℃であるが、多くの場合28℃付近で培養する。ミルベ
マイシンα11,α13,およびα14の生産は振とう培養、タ
ンク培養ともに5−15日で最高値に達する。
く液体培養法、とくに深部培養法が最も適している。培
養は好気的条件下で行なわれ、培養に適当な温度は22−
30℃であるが、多くの場合28℃付近で培養する。ミルベ
マイシンα11,α13,およびα14の生産は振とう培養、タ
ンク培養ともに5−15日で最高値に達する。
ミルベマイシンα11,α12,α13,α14およびα15の検定
にあたっては次の方法が用いられる。すなわち、培養物
1mlを小試験管にとり、80%メタノール水90mlを添加、
振とうして抽出し、遠心分離する。高速液体クロマトグ
ラフィーはH−2151,ODS逆相カラム(センシュー社,6×
150mm)、ポンプ(日立model 655)を用い、上記試料を
5μl注入し、アセトニトリル−水(80:20)の溶媒系
を流速1.5ml/minで行った。ミルベマイシンα11,α13,
およびα14は紫外線検出器(240nm)でモニターし、デ
ーター処理装置(ユニオン技研,MCPD−350PC)を用いて
定量した。
にあたっては次の方法が用いられる。すなわち、培養物
1mlを小試験管にとり、80%メタノール水90mlを添加、
振とうして抽出し、遠心分離する。高速液体クロマトグ
ラフィーはH−2151,ODS逆相カラム(センシュー社,6×
150mm)、ポンプ(日立model 655)を用い、上記試料を
5μl注入し、アセトニトリル−水(80:20)の溶媒系
を流速1.5ml/minで行った。ミルベマイシンα11,α13,
およびα14は紫外線検出器(240nm)でモニターし、デ
ーター処理装置(ユニオン技研,MCPD−350PC)を用いて
定量した。
ミルベマイシンα11,α13,およびα14を培養物から採取
するにあたっては活性炭、アルミナ、シリカゲルなどの
吸着剤、ダイヤイオンHP−20(三菱化成社製)など合成
吸着剤、アビセル(旭化成社製)、ろ紙などの固定剤、
イオン交換樹脂、イオン交換ゲルろ過剤などが使用され
うるが、以下に示す採取方法が最も効果的である。
するにあたっては活性炭、アルミナ、シリカゲルなどの
吸着剤、ダイヤイオンHP−20(三菱化成社製)など合成
吸着剤、アビセル(旭化成社製)、ろ紙などの固定剤、
イオン交換樹脂、イオン交換ゲルろ過剤などが使用され
うるが、以下に示す採取方法が最も効果的である。
培養物を、けいそう土などのろ過助剤を用いてろ過し、
ここでえられたケーキをメタノール抽出することによ
り、目的物はメタノール水に溶解してくる。これに水を
加えた後、ヘキサンで抽出し、これを減圧下で濃縮する
ことにより、ミルベマイシンα11,α13,およびα14を含
有するオイル状物質がえられる。
ここでえられたケーキをメタノール抽出することによ
り、目的物はメタノール水に溶解してくる。これに水を
加えた後、ヘキサンで抽出し、これを減圧下で濃縮する
ことにより、ミルベマイシンα11,α13,およびα14を含
有するオイル状物質がえられる。
ミルベマイシンα11,α13,α14を含有するオイル状物質
をローバーカラムSi60(メルク社製,サイズB)のカラ
ムに吸着せしめ、ヘキサン:酢酸エチル(8:2)で溶出
し、ミルベマイシンα11,α13,α14をそれぞれ含有する
フラクションを集める。これらのミルベマイシン化合物
をそれぞれ含有するフラクションは減圧下で濃縮し再び
オイル状となし、小量のメタノールを加えて、ローバー
カラムRP−8(メルク社製,サイズB)に吸着させ、ア
セトニトリル:水(80:20)で溶出し、上記化合物をそ
れぞれ含有するフラクションを集め、減圧下でアセトニ
トリルを除去した後酢酸エチルで抽出する。単品を得る
ためには最終的にはHPLC(逆相カラム)で分取を行い、
ミルベマイシンα11,α13,およびα14が粉末状にえられ
る。ミルベマイシンα12およびα15は同様の方法で得る
ことができる。
をローバーカラムSi60(メルク社製,サイズB)のカラ
ムに吸着せしめ、ヘキサン:酢酸エチル(8:2)で溶出
し、ミルベマイシンα11,α13,α14をそれぞれ含有する
フラクションを集める。これらのミルベマイシン化合物
をそれぞれ含有するフラクションは減圧下で濃縮し再び
オイル状となし、小量のメタノールを加えて、ローバー
カラムRP−8(メルク社製,サイズB)に吸着させ、ア
セトニトリル:水(80:20)で溶出し、上記化合物をそ
れぞれ含有するフラクションを集め、減圧下でアセトニ
トリルを除去した後酢酸エチルで抽出する。単品を得る
ためには最終的にはHPLC(逆相カラム)で分取を行い、
ミルベマイシンα11,α13,およびα14が粉末状にえられ
る。ミルベマイシンα12およびα15は同様の方法で得る
ことができる。
本発明の式(I)の化合物は果樹、野菜及び花卉に寄生
するナミハダニ類(Tetranychus)、リンゴハダニやミ
カンハダニ(Panonychus)及びサビダニ等の成虫及び
卵、動物に寄生するマダニ科(Ixodidae)、ワクモ科
(Dermanysside)及びヒゼンダニ科(Sarcoptidae)等
に対してすぐれた殺ダニ活性を有している。更にヒツジ
バエ(Oestrus)、キンバエ(Lucilia)、ウシバエ(Hy
poderm)、ウマバエ(Gautrophilus)等及びのみ、しら
み等の動物や鳥類の外部寄生虫;ゴキブリ、家バエ等の
衛生害虫;その他アブラムシ類、コナガ、鱗翅目幼虫等
の各種農園害虫に対して活性である。
するナミハダニ類(Tetranychus)、リンゴハダニやミ
カンハダニ(Panonychus)及びサビダニ等の成虫及び
卵、動物に寄生するマダニ科(Ixodidae)、ワクモ科
(Dermanysside)及びヒゼンダニ科(Sarcoptidae)等
に対してすぐれた殺ダニ活性を有している。更にヒツジ
バエ(Oestrus)、キンバエ(Lucilia)、ウシバエ(Hy
poderm)、ウマバエ(Gautrophilus)等及びのみ、しら
み等の動物や鳥類の外部寄生虫;ゴキブリ、家バエ等の
衛生害虫;その他アブラムシ類、コナガ、鱗翅目幼虫等
の各種農園害虫に対して活性である。
本発明の化合物は、更にまた土壌中の根こぶ線虫(Melo
idogyne)、マツノザイセンチュウ(Bursaphelenchu
s)、ネダニ(Phizoglyphus)等に対しても活性であ
る。
idogyne)、マツノザイセンチュウ(Bursaphelenchu
s)、ネダニ(Phizoglyphus)等に対しても活性であ
る。
本発明の化合物は動物および人間の内部寄生虫に対して
もすぐれた活性を有している。特に豚、羊、山羊、牛、
馬、犬、猫および鶏のような家畜、家禽およびペットに
感染する線虫のほか、フィラリア科(Filariidae)やセ
タリヤ科(Setariidae)の寄生虫、人間の消化管、血液
または他の組織および臓器に見出される寄生虫に対して
も有効である。
もすぐれた活性を有している。特に豚、羊、山羊、牛、
馬、犬、猫および鶏のような家畜、家禽およびペットに
感染する線虫のほか、フィラリア科(Filariidae)やセ
タリヤ科(Setariidae)の寄生虫、人間の消化管、血液
または他の組織および臓器に見出される寄生虫に対して
も有効である。
本発明の化合物を農園芸用途に供するには、担体および
必要に応じて他の補助剤と混合して農薬として通常用い
られる製剤形態、たとえば粉剤、水和剤、乳剤、水もし
くは油性懸濁液、エアゾール等の組成物に調整されて使
用される。ここでいう担体とは、処理すべき部位へ有効
成分化合物の到達性を助け、また、有効成分化合物の貯
蔵、輸送あるいは取り扱いを容易にするために、農薬中
混合される合成または天然の無機または有機物質を意味
する。
必要に応じて他の補助剤と混合して農薬として通常用い
られる製剤形態、たとえば粉剤、水和剤、乳剤、水もし
くは油性懸濁液、エアゾール等の組成物に調整されて使
用される。ここでいう担体とは、処理すべき部位へ有効
成分化合物の到達性を助け、また、有効成分化合物の貯
蔵、輸送あるいは取り扱いを容易にするために、農薬中
混合される合成または天然の無機または有機物質を意味
する。
適当な固体担体としては、カオリナイト群、モンモリロ
ナイト群あるいはアタパルジャイト群等で代表されるク
レー類、タルク、雲母、葉ロウ石、軽石、バーミキュラ
イト、石こう、炭酸カルシウム、ドロマイト、けいそう
土、炭酸マグネシウム、りん灰石、ゼオライト、無水ケ
イ酸、合成ケイ酸カルシウム、等の無機物質、大豆粉、
タバコ粉、クルミ粉、小麦粉、木粉、でんぷん、結晶セ
ルロース等の植物性有機物質、クマロン樹脂、石油樹
脂、アルキド樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアルキレング
リコール、ケトン樹脂、エステルガム、コーパルガム、
ダンマルガム等の合成または天然の高分子化合物、カル
ナバロウ、密ロウ等のワックス類、あるいは尿素等があ
げれる。
ナイト群あるいはアタパルジャイト群等で代表されるク
レー類、タルク、雲母、葉ロウ石、軽石、バーミキュラ
イト、石こう、炭酸カルシウム、ドロマイト、けいそう
土、炭酸マグネシウム、りん灰石、ゼオライト、無水ケ
イ酸、合成ケイ酸カルシウム、等の無機物質、大豆粉、
タバコ粉、クルミ粉、小麦粉、木粉、でんぷん、結晶セ
ルロース等の植物性有機物質、クマロン樹脂、石油樹
脂、アルキド樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアルキレング
リコール、ケトン樹脂、エステルガム、コーパルガム、
ダンマルガム等の合成または天然の高分子化合物、カル
ナバロウ、密ロウ等のワックス類、あるいは尿素等があ
げれる。
適当な液体担体としては、ケロシン、鉱油、スピンドル
油、ホワイトオイル等のパラフィン系もしくはナフテン
系炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベ
ンゼン、クメン、メチルナフタリン等の芳香族炭化水
素、四塩化炭素、クロロホルム、トリクロルエチレン、
モノクロルベンゼン、o−クロルトルエン等の塩素化炭
化水素、ジオキサン、テトラヒドロフランのようなエー
テル類、アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチル
ケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノン、イソホロ
ン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸アミル、エチレング
リコールアセテート、ジエチレングリコールアセテー
ト、マレイン類ジブチル、コハク酸ジエチル等のエステ
ル類、メタノール、n−ヘキサノール、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、シクロヘキサノール、ベ
ンジルアルコール等のアルコール類、エチレングリコー
ルエチルエーテル、エチレングリコールフニルエーテ
ル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレン
グリコールブチルエーテル等のエーテルアルコール類、
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性
溶媒あるいは水等があげられる。また気体担体としては
空気、室素、炭酸ガス、フレオンのような気体がよく、
これらを混合噴射することもできる。
油、ホワイトオイル等のパラフィン系もしくはナフテン
系炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベ
ンゼン、クメン、メチルナフタリン等の芳香族炭化水
素、四塩化炭素、クロロホルム、トリクロルエチレン、
モノクロルベンゼン、o−クロルトルエン等の塩素化炭
化水素、ジオキサン、テトラヒドロフランのようなエー
テル類、アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチル
ケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノン、イソホロ
ン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸アミル、エチレング
リコールアセテート、ジエチレングリコールアセテー
ト、マレイン類ジブチル、コハク酸ジエチル等のエステ
ル類、メタノール、n−ヘキサノール、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、シクロヘキサノール、ベ
ンジルアルコール等のアルコール類、エチレングリコー
ルエチルエーテル、エチレングリコールフニルエーテ
ル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレン
グリコールブチルエーテル等のエーテルアルコール類、
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性
溶媒あるいは水等があげられる。また気体担体としては
空気、室素、炭酸ガス、フレオンのような気体がよく、
これらを混合噴射することもできる。
また薬剤の分散、乳化、展着、浸透、固着等の性質上の
向上をはかるため、各種界面活性剤、高分子化合物等を
必要に応じて加え、本剤の動植物体への濡れ、付着、吸
収を高め、効果を高めることができる。
向上をはかるため、各種界面活性剤、高分子化合物等を
必要に応じて加え、本剤の動植物体への濡れ、付着、吸
収を高め、効果を高めることができる。
乳化、分散、湿潤、拡展、結合、崩壊性調節、有効成分
安定化、流動性改良、防錆等の目的で使用される界面活
性剤は、非イオン性、陰イオン性、陽イオン性および両
性イオン性のいずれのものをも使用しうるが、通常は非
イオン性および(または)陰イオン性のものが使用され
る。適当な非イオン性界面活性剤としては、たとえば、
ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、オレイル
アルコール等の高級アルコールにエチレンオキシドを重
合付加させたもの、イソオクチルフェノール、ノニルフ
ェノーール等のアルキルフェノールにエチレンオキシド
を重合付加させたもの、ブチルナフトール、オクチルナ
フトール等のアルキルナフトールにエチレンオキシドを
重合付加させたもの、パルミチン酸、ステアリン酸、オ
レイン酸等の高級脂肪酸にエチレンオキシドを重合付加
させたもの、ステアリンりん酸、ジラウリルりん酸等の
モノもしくはジアルキルりん酸にエチレンオキシドを重
合付加させたもの、ドデシルアミン、ステアリン酸アミ
ド等のアミンにエチレンオキシドを重合付加させたも
の、ソルビタン等の多価アルコールの高級脂肪酸エステ
ルおよびそれにエチレンオキシドを重合付加させたも
の、エチレンオキシドとプロピレンオキシドを重合付加
させたもの等があげられる。適当な陰イオン性界面活性
剤としては、たとえば、ラウリル硫酸ナトリウム、オレ
イルアルコール硫酸エステルアミン塩等のアルキル硫酸
エステル塩、スルホこはく酸ジオクチルエステルナトリ
ウム、2−エチルヘキセンスルホン酸ナトリウム等のア
ルキルスルホン酸塩、イソプロピルナフタレンスルホン
酸ナトリウム、メチレンビスナフタレンスルホン酸ナト
リウム、リグニンスンスルホン酸ナトリウム、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアリールスルホン酸
塩等があげられる。
安定化、流動性改良、防錆等の目的で使用される界面活
性剤は、非イオン性、陰イオン性、陽イオン性および両
性イオン性のいずれのものをも使用しうるが、通常は非
イオン性および(または)陰イオン性のものが使用され
る。適当な非イオン性界面活性剤としては、たとえば、
ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、オレイル
アルコール等の高級アルコールにエチレンオキシドを重
合付加させたもの、イソオクチルフェノール、ノニルフ
ェノーール等のアルキルフェノールにエチレンオキシド
を重合付加させたもの、ブチルナフトール、オクチルナ
フトール等のアルキルナフトールにエチレンオキシドを
重合付加させたもの、パルミチン酸、ステアリン酸、オ
レイン酸等の高級脂肪酸にエチレンオキシドを重合付加
させたもの、ステアリンりん酸、ジラウリルりん酸等の
モノもしくはジアルキルりん酸にエチレンオキシドを重
合付加させたもの、ドデシルアミン、ステアリン酸アミ
ド等のアミンにエチレンオキシドを重合付加させたも
の、ソルビタン等の多価アルコールの高級脂肪酸エステ
ルおよびそれにエチレンオキシドを重合付加させたも
の、エチレンオキシドとプロピレンオキシドを重合付加
させたもの等があげられる。適当な陰イオン性界面活性
剤としては、たとえば、ラウリル硫酸ナトリウム、オレ
イルアルコール硫酸エステルアミン塩等のアルキル硫酸
エステル塩、スルホこはく酸ジオクチルエステルナトリ
ウム、2−エチルヘキセンスルホン酸ナトリウム等のア
ルキルスルホン酸塩、イソプロピルナフタレンスルホン
酸ナトリウム、メチレンビスナフタレンスルホン酸ナト
リウム、リグニンスンスルホン酸ナトリウム、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアリールスルホン酸
塩等があげられる。
さらに本発明の組成物には製剤の性状を改善し、生物効
果を高める目的で、カゼイン、ゼラチン、アルブミン、
ニカワ、アルギン酸ソーダ、カルボキシメチルセルロー
ス、メチルセルロース、ヒドロキシチルセルロース、ポ
リビニルアルコール等の高分子化合物や他の補助剤を併
用することもできる。
果を高める目的で、カゼイン、ゼラチン、アルブミン、
ニカワ、アルギン酸ソーダ、カルボキシメチルセルロー
ス、メチルセルロース、ヒドロキシチルセルロース、ポ
リビニルアルコール等の高分子化合物や他の補助剤を併
用することもできる。
上記の担体および種々の補助剤は製剤の剤型、適用場面
等を考慮して、目的に応じてそれぞれ単独にあるいは組
合わせて適宜使用される。
等を考慮して、目的に応じてそれぞれ単独にあるいは組
合わせて適宜使用される。
粉剤は、例えば有効成分化合物を通常1ないし25重量部
含有し、残部は固体担体である。
含有し、残部は固体担体である。
水和剤は、例えば有効成分化合物を通常10ないし90重量
部を含有し、残部は固体担体、分散湿潤剤であって、必
要に応じて保護コロイド剤、チキソトロピー剤、消泡剤
等が加えられる。
部を含有し、残部は固体担体、分散湿潤剤であって、必
要に応じて保護コロイド剤、チキソトロピー剤、消泡剤
等が加えられる。
乳剤は、例えば有効成分物化合物を通常5ないし50重量
部含有しており、これに約5ないし20重量部の乳化剤が
含まれ、残部は液体担体であり、必要に応じて防錆剤が
加えられる。
部含有しており、これに約5ないし20重量部の乳化剤が
含まれ、残部は液体担体であり、必要に応じて防錆剤が
加えられる。
油剤は、例えば有効成分化合物を通常0.5ないし5重量
部含有しており、残部は灯油等の液体担体である。
部含有しており、残部は灯油等の液体担体である。
エアロゾルは、例えば有効成分化合物を通常0.1ないし
5重量部含有しており、また適宜香料を含有し、残部は
油性および/または液体担体であり、液化石油ガス、フ
ロンガス、炭酸ガス等のプロペラントが封入されてい
る。
5重量部含有しており、また適宜香料を含有し、残部は
油性および/または液体担体であり、液化石油ガス、フ
ロンガス、炭酸ガス等のプロペラントが封入されてい
る。
このようにして種々の剤型に調製された本発明の組成物
を、例えば、水田、果樹園または畑地において有害昆
虫、ハダニ類の寄生した農作物または家畜に散布すると
きは、有効成分濃度として0.5〜100ppmを農作物の茎
葉、土壌または家畜に処理することにより、有効に防除
することができる。
を、例えば、水田、果樹園または畑地において有害昆
虫、ハダニ類の寄生した農作物または家畜に散布すると
きは、有効成分濃度として0.5〜100ppmを農作物の茎
葉、土壌または家畜に処理することにより、有効に防除
することができる。
本発明の化合物を動物および人における駆虫剤として使
用する場合は、液体飲料とし経口的に投与することがで
きる。飲料は普通ベントナイトのような懸濁剤及び湿潤
剤又はその他の賦形剤と共に適当な非毒性の溶剤又は水
での溶液、懸濁液又は分散液である。一般に飲料はまた
消泡剤を含有する。飲料処方は一般に活性化合物を約0.
01〜0.5重量%、好適には0.01〜0.1重量%を含有する。
用する場合は、液体飲料とし経口的に投与することがで
きる。飲料は普通ベントナイトのような懸濁剤及び湿潤
剤又はその他の賦形剤と共に適当な非毒性の溶剤又は水
での溶液、懸濁液又は分散液である。一般に飲料はまた
消泡剤を含有する。飲料処方は一般に活性化合物を約0.
01〜0.5重量%、好適には0.01〜0.1重量%を含有する。
本発明の化合物を動物飼料によって投与する場合は、そ
れを飼料に均質に分散させるか、トップドレッシングと
して使用されるか又はペレットの形態として使用され
る。普通望ましい抗寄生虫効果を達成するためには、最
終飼料中に活性化合物を0.0001〜0.02%を含有してい
る。
れを飼料に均質に分散させるか、トップドレッシングと
して使用されるか又はペレットの形態として使用され
る。普通望ましい抗寄生虫効果を達成するためには、最
終飼料中に活性化合物を0.0001〜0.02%を含有してい
る。
また、本発明の化合物を液体担体賦形剤に溶解又は分散
させたものは、前胃内、筋肉内、気管内又は皮下に注射
によって非経口的に動物に投与することができる。非経
口投与のために、活性化合物は好適には落花生油、棉実
油のような適当な植物油と混合する。このような処方
は、一般に活性化合物を0.05〜50重量%含有する。
させたものは、前胃内、筋肉内、気管内又は皮下に注射
によって非経口的に動物に投与することができる。非経
口投与のために、活性化合物は好適には落花生油、棉実
油のような適当な植物油と混合する。このような処方
は、一般に活性化合物を0.05〜50重量%含有する。
本発明の化合物はまた、ジメチルスルホキシド又は炭化
水素溶剤のような適当な担体と混合することによって局
所的に投与し得る。この製剤はスプレー又は直接的注加
によって動物の外部表面に直接適用される。
水素溶剤のような適当な担体と混合することによって局
所的に投与し得る。この製剤はスプレー又は直接的注加
によって動物の外部表面に直接適用される。
最善の結果を得るための活性化合物の最適使用量は、治
療される動物の種類及び寄生虫感染の型及び程度によっ
てきまるが、一般に動物体重1kg当り約0.01〜100mg、好
適には0.5〜50.0mgを経口投与することによって得られ
る。このような使用量は一度に又は分割した使用量で1
〜5日のような比較的短期間にわたって与えられる。
療される動物の種類及び寄生虫感染の型及び程度によっ
てきまるが、一般に動物体重1kg当り約0.01〜100mg、好
適には0.5〜50.0mgを経口投与することによって得られ
る。このような使用量は一度に又は分割した使用量で1
〜5日のような比較的短期間にわたって与えられる。
次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明する。
実施例1. ミルベマイシンα11、α13およびα14(化合物1,2およ
び3) シュクロース1%、ポリペプトン0.35%およびK2HPO40.
05%を含有する前培養培地100mlを含む500ml容三角フラ
スコ10個にストレプトマイセス・ハイグロスコピカス・
サブエスピー・アウレオラクリモウサスSANK60286株を
一白金耳接種し、48時間28℃にてロータリーシェーカー
で培養し液1を20の生産培地(シュークロース8
%、大豆粉1%、スキムミルク1%、イーストエキス0.
1%、肉エキス0.1%、CaCO30.3%、K2HPO40.03%、MgSO
4・7H2O0.1%、FeSO4・7H2O0.005%、滅菌前pH7.2)を
含む30容ジャーファーメンター2基に植菌した。
び3) シュクロース1%、ポリペプトン0.35%およびK2HPO40.
05%を含有する前培養培地100mlを含む500ml容三角フラ
スコ10個にストレプトマイセス・ハイグロスコピカス・
サブエスピー・アウレオラクリモウサスSANK60286株を
一白金耳接種し、48時間28℃にてロータリーシェーカー
で培養し液1を20の生産培地(シュークロース8
%、大豆粉1%、スキムミルク1%、イーストエキス0.
1%、肉エキス0.1%、CaCO30.3%、K2HPO40.03%、MgSO
4・7H2O0.1%、FeSO4・7H2O0.005%、滅菌前pH7.2)を
含む30容ジャーファーメンター2基に植菌した。
ジャーファーメンターは、無菌空気流0.5vvm、内圧0.5k
g・cm-2、回転数40〜180rpm、DO値4〜7ppmの条件下で
作動させ、28℃で12日間培養した。この培養物32をセ
ライト1.8kgと混合し、過した。菌糸体ケーキを水5
で洗滌し、液と洗液を捨てた。菌糸体ケーキをメタ
ノール20と1時間混合し、過後、菌糸体を更にメタ
ノール5で洗滌した。
g・cm-2、回転数40〜180rpm、DO値4〜7ppmの条件下で
作動させ、28℃で12日間培養した。この培養物32をセ
ライト1.8kgと混合し、過した。菌糸体ケーキを水5
で洗滌し、液と洗液を捨てた。菌糸体ケーキをメタ
ノール20と1時間混合し、過後、菌糸体を更にメタ
ノール5で洗滌した。
液と洗液を集め減圧濃縮し、約2の水性残液とし
た。このものをヘキサン2で3回抽出し、ヘキサン層
を2%水酸化ナトリウム水溶液1で3回洗滌した。ヘ
キサン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、過後、液
を濃縮して油状物38gを得た。この油状物のうち20gをヘ
キサン500mlに溶解し、シリカゲル(マリンクロット社
製、シリカー、タイプ60)300gをヘキサンで調製したカ
ラムにかけ、はじめヘキサン2で、次いでヘキサン/
酢酸エチルル(3:1)で展開した。
た。このものをヘキサン2で3回抽出し、ヘキサン層
を2%水酸化ナトリウム水溶液1で3回洗滌した。ヘ
キサン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、過後、液
を濃縮して油状物38gを得た。この油状物のうち20gをヘ
キサン500mlに溶解し、シリカゲル(マリンクロット社
製、シリカー、タイプ60)300gをヘキサンで調製したカ
ラムにかけ、はじめヘキサン2で、次いでヘキサン/
酢酸エチルル(3:1)で展開した。
溶出する分画をHPLCでモニターしながら、目的とするミ
ルベマイシンα11,α12,α13,α14およびα15を混合物
として集め、溶媒を濃縮して油状の組生成物を1.9g得
た。ついで、この全量を50%メタノール/水10mlに溶解
し、シラン化シリカゲル(メルク社製、Art 7719)160
gを50%メタノール/水で調製したカラムにかけ、展開
溶媒を、はじめ60%メタノール/水、ついで70%メタノ
ール/水、最後に80%メタノール/水に順次かえて展開
し、HPLCでモニターしながら、目的とするミルベマイシ
ンα11,α12,α13,α14およびα15を混合物として集め
た。
ルベマイシンα11,α12,α13,α14およびα15を混合物
として集め、溶媒を濃縮して油状の組生成物を1.9g得
た。ついで、この全量を50%メタノール/水10mlに溶解
し、シラン化シリカゲル(メルク社製、Art 7719)160
gを50%メタノール/水で調製したカラムにかけ、展開
溶媒を、はじめ60%メタノール/水、ついで70%メタノ
ール/水、最後に80%メタノール/水に順次かえて展開
し、HPLCでモニターしながら、目的とするミルベマイシ
ンα11,α12,α13,α14およびα15を混合物として集め
た。
溶媒を濃縮し油状の粗生物を840mg得た。ついでこの全
量をアセトニトリル20mlに溶解し、逆相カラム(センシ
ュー社製、ODS、H−5251、20×250mm)を用いた分取用
HPLCに供した。1回のサンプルチャージ量はmlとし、展
開溶媒を80%アセトニトリル/水、流速を9.9ml/分とし
て展開し、UV(240nm)でモニターしながら各ピークを
集めた。各フラクションから溶媒を留去し、水性の残液
を凍結乾燥に付して、溶出順にα11を128mg、α12を11.
7mg、α13を14.8mg、α14を43ag、そしてα15を3mgそれ
ぞれ粉末状で得た。
量をアセトニトリル20mlに溶解し、逆相カラム(センシ
ュー社製、ODS、H−5251、20×250mm)を用いた分取用
HPLCに供した。1回のサンプルチャージ量はmlとし、展
開溶媒を80%アセトニトリル/水、流速を9.9ml/分とし
て展開し、UV(240nm)でモニターしながら各ピークを
集めた。各フラクションから溶媒を留去し、水性の残液
を凍結乾燥に付して、溶出順にα11を128mg、α12を11.
7mg、α13を14.8mg、α14を43ag、そしてα15を3mgそれ
ぞれ粉末状で得た。
ミルベマイシンα11 元素分析値(%):C=68.83,H=8.32 分子量:626(電子衝撃質量スペクトルによる。以下同
じ。) 分子式:C36H50O9 比旋光度:▲〔α〕23 D▼=+104.3゜(C=1.05,CHC
l3) 紫外線吸収スペクトル:第1図に示すとおり。
じ。) 分子式:C36H50O9 比旋光度:▲〔α〕23 D▼=+104.3゜(C=1.05,CHC
l3) 紫外線吸収スペクトル:第1図に示すとおり。
赤外線吸収スペクトル:第2図に示すとおり。
プロトン核磁気共鳴スペクトル(CDCl3,270MHz):第3
図に示すとおりり。
図に示すとおりり。
1.90(3H,s,トランス−CH3−C(CH3)=CH−COO−) 2.15(3H,s,シス−CH3−C(CH3)=CH−COO−) 3.27(1H,dq,C25H) 4.00(1H,d,J=6Hz,C6H) 4.65−4.90(4H,m,C26H,C27H) 電子衝撃質量スペクトル:第4図に示すとおり。
m/z=626(M+)、558,526,508,400,181,153 HPLCの保持時間:13.4分(ODS,H−2151,6×150mm,センシ
ュー社製、展開溶媒80%アセトニトリル/水,流速1.5m
l/分,UV240nmでモニター、以下同じ。) ミルベマイシンα13 元素分析値(%):C=67.41,H=8.12 分子量:640 分子式:C37H52O9 比旋光度:▲〔α〕23 D▼=+91.6゜(C=0.89,CHC
l3) 紫外線吸収スペクトル:第5図に示す通り。
ュー社製、展開溶媒80%アセトニトリル/水,流速1.5m
l/分,UV240nmでモニター、以下同じ。) ミルベマイシンα13 元素分析値(%):C=67.41,H=8.12 分子量:640 分子式:C37H52O9 比旋光度:▲〔α〕23 D▼=+91.6゜(C=0.89,CHC
l3) 紫外線吸収スペクトル:第5図に示す通り。
赤外線吸収スペクトル:第6図に示す通り。
プロトン核磁気共鳴スペクトル(CDCl3,270MHz):第7
図に示す通り。
図に示す通り。
1.07(3H,t,CH3CH2−C(CH3)=CHCOO−) 2.16(3H,s,CH3−C(C2H5)=CH−COO−) 3.27(1H,dq,C25H) 4.00(1H,d,J=6Hz,C6H) 4.65−4.90(4H,m,C26H,C27H) 電子衝撃質量スペクトル:第8図に示す通り。
m/z=640〔M+)、526,508,276,181,153HPLCの保持時間:
16.4分 ミルベマイシンα14 元素分析値(%):C=67.62,H=7.84 分子量:640 分子量:C37H52O9 比旋光度:▲〔α〕23 D▼=96.1゜(C=1.14,CHCl3) 紫外線吸収スペクトル:第9図に示す通り。
16.4分 ミルベマイシンα14 元素分析値(%):C=67.62,H=7.84 分子量:640 分子量:C37H52O9 比旋光度:▲〔α〕23 D▼=96.1゜(C=1.14,CHCl3) 紫外線吸収スペクトル:第9図に示す通り。
赤外線吸収スペクトル:第10図に示す通り。
プロトン核磁気共鳴スペクトル(CDCl3,270MHz):第11
図に示す通り。
図に示す通り。
電子衝撃質量スペクトル:第12図に示す通り。
m/z=640,540,522,276,263,195,167 HPLCの保持時間:18.0分 実施例2 5−O−t−ブチルジメチルシリルミルベマイシンα14 (化合物No.13) 26−ヒドロキシ−5−O−t−ブチルジメチルシリルミ
ルベマイシンA4(319.3mg)のジクロロメタン(10ml)
溶液に0℃で、ピリジン(150μl)塩化3−メチル−
2−ブテノイル(200μl)を加え、30分間撹拌した。
反応混合液を飽和重そう水に注ぎ、ジクロロメタンで抽
出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮
した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーで精製し目的化合物(326.2mg,収率91%)を得た。
ルベマイシンA4(319.3mg)のジクロロメタン(10ml)
溶液に0℃で、ピリジン(150μl)塩化3−メチル−
2−ブテノイル(200μl)を加え、30分間撹拌した。
反応混合液を飽和重そう水に注ぎ、ジクロロメタンで抽
出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮
した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーで精製し目的化合物(326.2mg,収率91%)を得た。
質量スペクトル(EI法)(m/z):754(M+) 736,715,697,654,636,597,589核磁気共鳴スペクトル(2
70MHz,CDCl3,δppm): 0.11(3H,s,SiCH3) 0.13(3H,s,SiCH3) 3.07(1H,dt,J=2.4,9.3Hz,C25H) 3.85(1H,d,J=5.6Hz,C6H) 5.78(1H,s,C3H) 実施例3 ミルベマイシンα14(化合物No.3) 5−O−t−ブチルジメチルシリルミルベマイシンα14
(302.8mg)のアセトニトリル(15ml)溶液に0℃で68
%フッ化水素ピリジン(2.5ml)を加え、2.5時間撹拌し
た。反応混合液に炭酸カリウム(約300mg)を加えたの
ち、水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を無水
硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化
合物(232.2mg、収率90%)を得た。
70MHz,CDCl3,δppm): 0.11(3H,s,SiCH3) 0.13(3H,s,SiCH3) 3.07(1H,dt,J=2.4,9.3Hz,C25H) 3.85(1H,d,J=5.6Hz,C6H) 5.78(1H,s,C3H) 実施例3 ミルベマイシンα14(化合物No.3) 5−O−t−ブチルジメチルシリルミルベマイシンα14
(302.8mg)のアセトニトリル(15ml)溶液に0℃で68
%フッ化水素ピリジン(2.5ml)を加え、2.5時間撹拌し
た。反応混合液に炭酸カリウム(約300mg)を加えたの
ち、水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を無水
硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化
合物(232.2mg、収率90%)を得た。
この化合物の物性値は実施例1で得たミルベマイシンα
14のそれと一致した。
14のそれと一致した。
実施例4 26−(2−ブテノイルオキシ)ミルベマイシンA4(化合
物No.5) 26−ヒドロキシ−5−O−t−ブチルジメチルシリルミ
ルベマイシンA4(150mg)のジクロロメタン(2ml)溶液
に0℃でピリジン(24μl)および塩化2−ブテノイル
(39μl)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合液
を氷冷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水
硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をアセトニト
リル(4ml)溶液にし、ここへ0℃で68%フッ化水素・
ピジン(0.5ml)を加え、室温で1.5時間撹拌した。反応
混合液を氷冷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層
を飽和重そう水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、濃縮した。残渣は分取薄層クロマトグラフィーで精
製し、目的化合物(66..5mg、収率48%)を得た。
物No.5) 26−ヒドロキシ−5−O−t−ブチルジメチルシリルミ
ルベマイシンA4(150mg)のジクロロメタン(2ml)溶液
に0℃でピリジン(24μl)および塩化2−ブテノイル
(39μl)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合液
を氷冷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水
硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をアセトニト
リル(4ml)溶液にし、ここへ0℃で68%フッ化水素・
ピジン(0.5ml)を加え、室温で1.5時間撹拌した。反応
混合液を氷冷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層
を飽和重そう水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、濃縮した。残渣は分取薄層クロマトグラフィーで精
製し、目的化合物(66..5mg、収率48%)を得た。
質量スペクトル(EI法、m/z): 626(M+),540,522,414,264,245,191,167,151 核磁気共鳴スペクトル(270MHz、CDCl3、δppm): 1.99(3H,dd,J=6.9,1.6Hz,CH3−CH−COO−) 3,08(1H,dt,J=2.4,9.3Hz,C25H) 4.84(1H,d,J=13.3H、C26H) 5.87(1H,qd,J=1.6,15.3H,CH3−CH=CH−COO−) 7.03(1H,qd,J=6.9,15.3H,CH3−CH=CH−COO−) 実施例5 26−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)ミルベマイ
シンD(化合物No.16) 26−ヒドロキシ−5−O−t−ブチルジメチルシリルミ
ルベマイシン(177.3mg)とピリジン(0.1ml)のジクロ
ロメタン(15ml)溶液に0℃で塩化3−メチル−2−ブ
テノイル(0.15ml)を加え2時間撹拌した。反応混合液
を飽和重そう水に注ぎジクロロメタンで抽出した。有機
層を無水硫酸マグネウムで乾燥後、濃縮した。得られた
残渣をアセトニトリル(10ml)に溶かしここへ0℃で68
%フッ化水素・ピリジン(1ml)を加え、2時間撹拌し
た。反応混合液へ飽和重そう水を注ぎ、酢酸エチルで抽
出した。有機層を無水硫酸マグネシウム乾燥後、濃縮し
た。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精
製し目的化合物(144.7mg,収率86%)を得た。
シンD(化合物No.16) 26−ヒドロキシ−5−O−t−ブチルジメチルシリルミ
ルベマイシン(177.3mg)とピリジン(0.1ml)のジクロ
ロメタン(15ml)溶液に0℃で塩化3−メチル−2−ブ
テノイル(0.15ml)を加え2時間撹拌した。反応混合液
を飽和重そう水に注ぎジクロロメタンで抽出した。有機
層を無水硫酸マグネウムで乾燥後、濃縮した。得られた
残渣をアセトニトリル(10ml)に溶かしここへ0℃で68
%フッ化水素・ピリジン(1ml)を加え、2時間撹拌し
た。反応混合液へ飽和重そう水を注ぎ、酢酸エチルで抽
出した。有機層を無水硫酸マグネシウム乾燥後、濃縮し
た。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精
製し目的化合物(144.7mg,収率86%)を得た。
質量スペクトル(EI法、m/z): 654(M+),618,554,428,410,356核磁気共鳴スペクトル
(270MHz,CDCl3、δppm): 3.07(1H,brd,J=7.7Hz,C25H) 4.48(1H,brd,J=4.0Hz,C5H) 4.68(1H,d,J=14.7Hz,C26H) 4.79(1H,d,J=14.7Hz,C26H) 実施例6 次の化合物はおおむね、実施例2ないし5に述べたどれ
か適当な方法に従って調製された。
(270MHz,CDCl3、δppm): 3.07(1H,brd,J=7.7Hz,C25H) 4.48(1H,brd,J=4.0Hz,C5H) 4.68(1H,d,J=14.7Hz,C26H) 4.79(1H,d,J=14.7Hz,C26H) 実施例6 次の化合物はおおむね、実施例2ないし5に述べたどれ
か適当な方法に従って調製された。
化合物No.6 質量スペクトル(EI法、m/z) 640(M+),604,540,522,414核磁気共鳴スペクトル(270
MHz、CDCl3、δppm): 1.80(3H,d,J=7.2Hz,CH3−CH=C(CH3)−COO−) 1.85(3H,s,CH3−CH=C(CH3)−COO−) 3.08(1H,dt,J=2.4Hz,9.3Hz,C25H) 4.73(1H,d,J=13.7Hz,C26H) 化合物No.7 質量スペクトル(EI法、m/z): 654(M+),618,522,504,414,396核磁気共鳴スペクトル
(270MHz、CDCl3、δppm): 0.93(3H,t,J=7.3Hz,CH3−CH2CH2CH=CH−COO−) 4.02(1H,d,J=13.3Hz,C26H) 4.86(1H,d,J=13.3Hz,C26H) 7.01(1H,td,J=6.9Hz,15.7Hz,C3H7−CH=CH−COO−) 化合物No.8 質量スペクトル(EI法、m/z): 654(M+),618,522,414,396核磁気共鳴スペクトル(270
MHz、CDCl3、δppm): 1.07(6H,d,J=6.9Hz,(CH3)2CH−CH=CH−COO−) 3.08(1H,,dt,J=2.4Hz,9,3Hz,C25H) 4.72(1H,d,J=13.3Hz,C26H) 4.86(1H,d,J=13.3Hz,C26H) 6.99(1H,dd,J=6.5Hz,15.7Hz,(CH3)2CH−CH=CH.COO
−) 化合物No.9 質量スペクトル(EI法、m/z): 654(M+),414,279,195,167核磁気共鳴スペクトル(270
MHz、CDCl3、δppm): 3.07(2H,d,J=6.4Hz,C2H5−CH=CH−CH2−COO−) 4.68(1H,d,J=12.9Hz,C26H) 4.79(1H,d,J=12.9Hz,C26H) 化合物No.10 質量スペクル(EI法、m/z): 640(M+),604,522,264,195,167核磁気共鳴スペクトル
(270MHz、CDCl3、δppm): 3.07(1H,,dt,J=2.4Hz,9.3Hz,C25H) 4.69(1H,d,J=13.7Hz,C26H) 4.79(1H,d,J=13.7Hz,C26H) 4.99−5.10(2H,m,CH2=CH−CH2CH2−COO−) 化合物No.11 質量スペクトル((EI法、m/z): 688(M+),652,522,276,195,167核磁気共鳴スペクトル
(270MHz、CDCl3、δppm): 3.07(1H、dt,J=2.4Mz,9.7Hz,C25H) 4.81(1H,d,J=13.3Hz,C26H) 4.89(1H,d,J=13.3Hz,C26H) 6.47(1H,d,J=16.1Hz,Ph−CH=CH−COO−) 7.72(1H,d,J=16.1Hz,Ph−CH=CH−COO−) 化合物No.12 質量スペクトル(EI法、m/z): 722(M+),704,540,522,504核磁気共鳴スペクトル(270
MHz、CDCl3、δppm): 3.07(1H,dt,J=2.4Hz,8,9Hz,C25H) 4.81(1H,d,J=13.3Hz,C26H) 4.93(1H,d,J=13.3Hz,C26H) 6.44(1H,d,J=16.1Hz,p−Cl−Ph−CH=CH−COO−) 7.67(1H,d,J=16.1Hz,p−Cl−Ph−CH=CH−COO−) 化合物No.14 質量スペクトル(EI法、m/z): 696(M+),604,504,414,396,356,264,195,167,151 核磁気共鳴スペクトル(270MHz、CDCl3、δppm): 1.15(3H,t,J=7.6Hz,CH3CH2CO−) 2.40(2H,q,J=7.6Hz,CH3CH2CO−) 3.07(1H,brt,J=8.0Hz,C25H) 4.11(1H,d,t=6.0Hz,C6H) 4.50−4.76(4H,m,C26H,C27H) 5.65−5.95(5H,m,C3H,C5H,C9H,C0H,(CH3)2C=CH−CO
O−) 化合物No.15 質量スペクトル(EI法、m/z): 712(M+),414,396,264,195,167,151 核磁気共鳴スペクトル(270MHz、CDCl3、δppm): 1.31(3H,t,J=7.1Hz,CH3CH2OCOO−) 3.07(1H,dt,J=2.4,8.9Hz,C25H) 4.14(1H,d,J=6.1Hz,C6H) 4.19(2H,q,J=7.1Hz,CH3CH2OCOO−) 4.57−4.76(4H,m,C26H,C27H) 5.54(1H,dd,J=1.6Hz,6.1Hz,C5H) 化合物No.17 質量スペクトル(FAB法、トリエタノールアミン添加、m
/z): 1014,992,978,962,934,878,830,299,194 核磁気共鳴スペクトル(270MHz、CDCl3、δppm): 3.07−3.29(3H,m,C4′H,C4″H,C25H) 3.35(1H,s,C2H) 3.48(6H,s,−OCH32個) 3.97(1H,d,J=6.1Hz,C6H) 4.49(1H,brs,C5H) 4.69(2H,brs,C27H) 4.49(1H,brd,J=7.3Hz,C15H) 化合物No.20 質量スペクトル(EI法,m/z): 710(M+),592,523,468,448,423,376 核磁気共鳴スペクトル(270MHz、CDCl3、δppm): 3.75(1H,d,J=10.9Hz,C25H) 4.67(1H,d,J=13.3Hz,C26H) 4.82(1H,d,J=13.3Hz,C26H) 5.20(1H,d,J=8.9Hz,C32H) 実施例7 13−フロル−ミルベマイシンα14(化合物No.25) 13−フロル−26−ヒドロキシミルベマイシンA4(36.2m
g)のベンゼン(2ml)溶液に、5℃でトリエチルアミン
(17.5μl)と3−メチル−2−ブテノイルクロライド
(10.6μl)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合
液を氷冷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無
水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた残渣を
分取シリカゲル薄層クロマトグラフィーによって精製
し、目的化合物(15mg、収率34%)を得た。
MHz、CDCl3、δppm): 1.80(3H,d,J=7.2Hz,CH3−CH=C(CH3)−COO−) 1.85(3H,s,CH3−CH=C(CH3)−COO−) 3.08(1H,dt,J=2.4Hz,9.3Hz,C25H) 4.73(1H,d,J=13.7Hz,C26H) 化合物No.7 質量スペクトル(EI法、m/z): 654(M+),618,522,504,414,396核磁気共鳴スペクトル
(270MHz、CDCl3、δppm): 0.93(3H,t,J=7.3Hz,CH3−CH2CH2CH=CH−COO−) 4.02(1H,d,J=13.3Hz,C26H) 4.86(1H,d,J=13.3Hz,C26H) 7.01(1H,td,J=6.9Hz,15.7Hz,C3H7−CH=CH−COO−) 化合物No.8 質量スペクトル(EI法、m/z): 654(M+),618,522,414,396核磁気共鳴スペクトル(270
MHz、CDCl3、δppm): 1.07(6H,d,J=6.9Hz,(CH3)2CH−CH=CH−COO−) 3.08(1H,,dt,J=2.4Hz,9,3Hz,C25H) 4.72(1H,d,J=13.3Hz,C26H) 4.86(1H,d,J=13.3Hz,C26H) 6.99(1H,dd,J=6.5Hz,15.7Hz,(CH3)2CH−CH=CH.COO
−) 化合物No.9 質量スペクトル(EI法、m/z): 654(M+),414,279,195,167核磁気共鳴スペクトル(270
MHz、CDCl3、δppm): 3.07(2H,d,J=6.4Hz,C2H5−CH=CH−CH2−COO−) 4.68(1H,d,J=12.9Hz,C26H) 4.79(1H,d,J=12.9Hz,C26H) 化合物No.10 質量スペクル(EI法、m/z): 640(M+),604,522,264,195,167核磁気共鳴スペクトル
(270MHz、CDCl3、δppm): 3.07(1H,,dt,J=2.4Hz,9.3Hz,C25H) 4.69(1H,d,J=13.7Hz,C26H) 4.79(1H,d,J=13.7Hz,C26H) 4.99−5.10(2H,m,CH2=CH−CH2CH2−COO−) 化合物No.11 質量スペクトル((EI法、m/z): 688(M+),652,522,276,195,167核磁気共鳴スペクトル
(270MHz、CDCl3、δppm): 3.07(1H、dt,J=2.4Mz,9.7Hz,C25H) 4.81(1H,d,J=13.3Hz,C26H) 4.89(1H,d,J=13.3Hz,C26H) 6.47(1H,d,J=16.1Hz,Ph−CH=CH−COO−) 7.72(1H,d,J=16.1Hz,Ph−CH=CH−COO−) 化合物No.12 質量スペクトル(EI法、m/z): 722(M+),704,540,522,504核磁気共鳴スペクトル(270
MHz、CDCl3、δppm): 3.07(1H,dt,J=2.4Hz,8,9Hz,C25H) 4.81(1H,d,J=13.3Hz,C26H) 4.93(1H,d,J=13.3Hz,C26H) 6.44(1H,d,J=16.1Hz,p−Cl−Ph−CH=CH−COO−) 7.67(1H,d,J=16.1Hz,p−Cl−Ph−CH=CH−COO−) 化合物No.14 質量スペクトル(EI法、m/z): 696(M+),604,504,414,396,356,264,195,167,151 核磁気共鳴スペクトル(270MHz、CDCl3、δppm): 1.15(3H,t,J=7.6Hz,CH3CH2CO−) 2.40(2H,q,J=7.6Hz,CH3CH2CO−) 3.07(1H,brt,J=8.0Hz,C25H) 4.11(1H,d,t=6.0Hz,C6H) 4.50−4.76(4H,m,C26H,C27H) 5.65−5.95(5H,m,C3H,C5H,C9H,C0H,(CH3)2C=CH−CO
O−) 化合物No.15 質量スペクトル(EI法、m/z): 712(M+),414,396,264,195,167,151 核磁気共鳴スペクトル(270MHz、CDCl3、δppm): 1.31(3H,t,J=7.1Hz,CH3CH2OCOO−) 3.07(1H,dt,J=2.4,8.9Hz,C25H) 4.14(1H,d,J=6.1Hz,C6H) 4.19(2H,q,J=7.1Hz,CH3CH2OCOO−) 4.57−4.76(4H,m,C26H,C27H) 5.54(1H,dd,J=1.6Hz,6.1Hz,C5H) 化合物No.17 質量スペクトル(FAB法、トリエタノールアミン添加、m
/z): 1014,992,978,962,934,878,830,299,194 核磁気共鳴スペクトル(270MHz、CDCl3、δppm): 3.07−3.29(3H,m,C4′H,C4″H,C25H) 3.35(1H,s,C2H) 3.48(6H,s,−OCH32個) 3.97(1H,d,J=6.1Hz,C6H) 4.49(1H,brs,C5H) 4.69(2H,brs,C27H) 4.49(1H,brd,J=7.3Hz,C15H) 化合物No.20 質量スペクトル(EI法,m/z): 710(M+),592,523,468,448,423,376 核磁気共鳴スペクトル(270MHz、CDCl3、δppm): 3.75(1H,d,J=10.9Hz,C25H) 4.67(1H,d,J=13.3Hz,C26H) 4.82(1H,d,J=13.3Hz,C26H) 5.20(1H,d,J=8.9Hz,C32H) 実施例7 13−フロル−ミルベマイシンα14(化合物No.25) 13−フロル−26−ヒドロキシミルベマイシンA4(36.2m
g)のベンゼン(2ml)溶液に、5℃でトリエチルアミン
(17.5μl)と3−メチル−2−ブテノイルクロライド
(10.6μl)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合
液を氷冷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無
水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた残渣を
分取シリカゲル薄層クロマトグラフィーによって精製
し、目的化合物(15mg、収率34%)を得た。
質量スペクトル(EI法)(m/z):658(M+),558,432,26
3,195,167 核磁気共鳴スペクトル(270MHz),δ(CDCl3) ppm:3.07(1H,dt,J=2.4Hz,9,3Hz,C25−H),4.42(1H,
dd,J=3.6Hz,44.5Hz,C13−H),4.70(1H,d,J=13.5Hz,
C26−H),4.80(1H,d,J=13.5Hz,C26−H)。
3,195,167 核磁気共鳴スペクトル(270MHz),δ(CDCl3) ppm:3.07(1H,dt,J=2.4Hz,9,3Hz,C25−H),4.42(1H,
dd,J=3.6Hz,44.5Hz,C13−H),4.70(1H,d,J=13.5Hz,
C26−H),4.80(1H,d,J=13.5Hz,C26−H)。
実施例8 13−エトキシカルボニルオキシミルベマイシンα14(化
合物No.28) 13−エトキシカルボニルオキシ−26−ヒドロキシミルベ
マイシンA4(50mg)、ピリジン(14μl)のベンゼン
(2ml)溶液に、5℃で3−メチル−2−ブテノイルク
ロライド(19μl)を加え、室温で3時間撹拌した。反
応混合液を氷冷水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。抽出液
を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた残
渣を分取シリカゲル薄層クロマトグラフィーで精製し、
目的化合物(28.2mg、収率50%)を得た。
合物No.28) 13−エトキシカルボニルオキシ−26−ヒドロキシミルベ
マイシンA4(50mg)、ピリジン(14μl)のベンゼン
(2ml)溶液に、5℃で3−メチル−2−ブテノイルク
ロライド(19μl)を加え、室温で3時間撹拌した。反
応混合液を氷冷水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。抽出液
を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた残
渣を分取シリカゲル薄層クロマトグラフィーで精製し、
目的化合物(28.2mg、収率50%)を得た。
質量スペクトル(EI法)(m/z):728(M+),628,520,27
9,195,167 核磁気共鳴スペクトル(270MHz),δ(CDCl3) ppm:3.03(1H,dt,J=2.4Hz,9,3Hz,C25−H),4.70(1H,
d,t,J=13.7Hz,C26−H), 4.74(1H,d,J=10.47Hz,C13−H), 4.82(1H,d,J=13.7Hz,C26−H)。
9,195,167 核磁気共鳴スペクトル(270MHz),δ(CDCl3) ppm:3.03(1H,dt,J=2.4Hz,9,3Hz,C25−H),4.70(1H,
d,t,J=13.7Hz,C26−H), 4.74(1H,d,J=10.47Hz,C13−H), 4.82(1H,d,J=13.7Hz,C26−H)。
実施例9 活性試験:ダニ成虫 本発明の個々の化合物または3種の対照化合物(特開昭
50−29742号に記載されれたミルベマイシンC1およびC2
の混合物;26−アセトキシミルベマイシンA4:または26−
アセトキシアベルメクチンB1a)を各0.3ppm、1ppmまた
は3ppm含有し、これに展着剤0.01%を加用した薬液を調
製した。ササゲ(Vigna sinensis Savi)の初生葉に、
有機リン殺虫剤感受性のナミハダニ(Tetranychus urti
cae)を接種し、接種1日後にミズホ式回転撤布塔に
て、上記の薬液7mlを、撤布液量が3.5mg/cm2葉になるよ
うに撤布した。撤布後、ササゲ葉を25℃の恒温室内に保
存し、3日後に実体顕微鏡によって成虫の生死を調べ、
死虫率((%)を算出した。その結果を次表に示す。
50−29742号に記載されれたミルベマイシンC1およびC2
の混合物;26−アセトキシミルベマイシンA4:または26−
アセトキシアベルメクチンB1a)を各0.3ppm、1ppmまた
は3ppm含有し、これに展着剤0.01%を加用した薬液を調
製した。ササゲ(Vigna sinensis Savi)の初生葉に、
有機リン殺虫剤感受性のナミハダニ(Tetranychus urti
cae)を接種し、接種1日後にミズホ式回転撤布塔に
て、上記の薬液7mlを、撤布液量が3.5mg/cm2葉になるよ
うに撤布した。撤布後、ササゲ葉を25℃の恒温室内に保
存し、3日後に実体顕微鏡によって成虫の生死を調べ、
死虫率((%)を算出した。その結果を次表に示す。
実施例10 活性試験:ダニ卵 本発明の個々の化合物または3種の対照化合物(特開昭
50−29742号に記載されたミルベマイシンC1とC2との混
合物:26−アセトキシミルベマイシンA4;たは26−アセト
キシアベルメクチンB1a)の中の一つを1ppmまたは3ppm
含有し、これに展着剤0.01%を加用した薬液を調製し
た。ササゲ初生葉にナミダハダニ雌成虫を産卵させ、成
虫を取り除き、卵約50個を担持する試験葉を得た。
50−29742号に記載されたミルベマイシンC1とC2との混
合物:26−アセトキシミルベマイシンA4;たは26−アセト
キシアベルメクチンB1a)の中の一つを1ppmまたは3ppm
含有し、これに展着剤0.01%を加用した薬液を調製し
た。ササゲ初生葉にナミダハダニ雌成虫を産卵させ、成
虫を取り除き、卵約50個を担持する試験葉を得た。
この試験葉を用いて、実施例9と同様にして薬液を撤布
し、その後25℃の恒温室内に2週間保ち、未孵化卵数を
数え、未孵化卵率(%)を算出した。
し、その後25℃の恒温室内に2週間保ち、未孵化卵数を
数え、未孵化卵率(%)を算出した。
その結果を次表に示す。
このように、本発明の新規ミルベマイシン化合物は0.3p
pmの低濃度において高い殺成虫ダニ効果を示し、また殺
卵活性を併有していることがわかる。
pmの低濃度において高い殺成虫ダニ効果を示し、また殺
卵活性を併有していることがわかる。
第1図ないし第4図は、ミルベマイシンα11の紫外線吸
収スペクトル、赤外線吸収スペクトル、プロトン核磁気
共鳴スペクトルおよび電子衝撃質量スペクトルをそれぞ
れ示す。第5図ないし第8図は、ミルベマイシンα13の
紫外線吸収スペクトル、赤外線吸収スペクトル、プロト
ン核磁気共鳴スペクトルおよび電子衝撃質量スペクトル
をそれぞれ示す。第9図ないし第12図は、ミルベマイシ
ンα14の紫外線吸収スペトル、赤外線吸収スペクトル、
プロトン核磁気共鳴スペクトルおよび電子衝撃質量スペ
クトルをそれぞれ示す。
収スペクトル、赤外線吸収スペクトル、プロトン核磁気
共鳴スペクトルおよび電子衝撃質量スペクトルをそれぞ
れ示す。第5図ないし第8図は、ミルベマイシンα13の
紫外線吸収スペクトル、赤外線吸収スペクトル、プロト
ン核磁気共鳴スペクトルおよび電子衝撃質量スペクトル
をそれぞれ示す。第9図ないし第12図は、ミルベマイシ
ンα14の紫外線吸収スペトル、赤外線吸収スペクトル、
プロトン核磁気共鳴スペクトルおよび電子衝撃質量スペ
クトルをそれぞれ示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12P 17/18 7432−4B //(C12P 17/18 C12R 1:55) (72)発明者 田中 啓司 滋賀県野洲郡野洲町野洲1041 三共株式会 社内 (72)発明者 矢内 利明 滋賀県野洲郡野洲町野洲1041 三共株式会 社内 (72)発明者 梶野 久喜 滋賀県野洲郡野洲町野洲1041 三共株式会 社内 (56)参考文献 特開 昭63−57591(JP,A)
Claims (14)
- 【請求項1】式 を有する化合物。 [式中、−X−Y−は、CH2−CH2−、 −CH=CH−又は を示す。 R1は、メチル基、エチル基、イソプロピル基、sec−ブ
チル基又は式 を示し、R5はメチル基、エチル基又はイソプロピル基を
示す。 R2は、式 を示し、nは0、1又は2を示し、R6及びR7はそれぞれ
水素原子又はメチル基を示し、R8は水素原子、C1-4アル
キル基、フェニル基又は1ないしそれ以上のハロゲン、
メチルもしくはニトロで置換されたフェニル基を示す。 R3は、水素原子、メチル基、ヒドロキシル保護基又はエ
ステルを形成するカルボン酸残基もしくは炭酸残基を示
す。 R4は、水素原子、ハロゲン原子、α−L−オレアンドロ
シル−α−L−オレアンドロシルオキシ基又はOR9を示
し、R9はエステルを形成するカルボン酸残基もしくは炭
酸残基を示す。 ただし、R1がイソプロピル基、sec−ブチル基を示すと
きのみ、R4は、α−L−オレアンドロシル−α−L−オ
レアンドロシルオキシ基を示す。また、−X−Y−がCH
2−CH2−であり、R1が1−メチル−1−プロペニル基で
あり、R2が1−メチル−1−プロペニル基であり、R3が
メチル基であり、R4が水素原子である場合を除く。] - 【請求項2】X−Y−が−CH2−CH2−、 である特許請求の範囲第1項の化合物。
- 【請求項3】X−Y−がCH2−CH2−である特許請求の範
囲第1項の化合物。 - 【請求項4】R1がメチル基、エチル基又はイソプロピル
基であり、R4が水素原子、ハロゲン原子又はOR9を示
し、R9がエステルを形成するカルボン酸残基もしくは炭
酸残基である特許請求の範囲第2項又は第3項の化合
物。 - 【請求項5】R1がイソプロピル基又はsec−ブチル基で
あり、R4がα−L−オレアンドロシル−α−L−オレア
ンドロシルオキシ基である特許請求の範囲第2項又は第
3項の化合物。 - 【請求項6】R1が式 を示し(R5は特許請求の範囲第1項の記載と同じ)、R4
が水素原子である特許請求の範囲第2項又は第3項の化
合物。 - 【請求項7】R2が式 を示し、R10がメチル基又はエチル基である特許請求の
範囲第1項の化合物。 - 【請求項8】R3が水素原子、C1-4アルカノイル基又はC
2-5のアルコキシカルボニル基である特許請求の範囲第
1項の化合物。 - 【請求項9】−X−Y−が−CH2−CH2−であり、R1がメ
チル基又はエチル基であり、R2が1−メチル−1−プロ
ベニルであり、R3及びR4が水素原子である特許請求の範
囲第1項の化合物。 - 【請求項10】式 を有する化合物を有効成分とする殺寄生虫組成物。 [式中、−X−Y−は、−CH2−CH2−、 −CH=CH−又は を示す。 R1は、メチル基、エチル基、イソプロピル基、sec−ブ
チル基又は式 を示し、R5はメチル基、エチル基又はイソプロピル基を
示す。 R2は、式 を示し、nは、0、1又は2を示し、R6及びR7はそれぞ
れ水素原子又はメチル基を示し、R8は水素原子、C1-4ア
ルキル基、フェニル基又は1ないしそれ以上のハロゲ
ン、メチルもしくはニトロで置換されたフェニル基を示
す。 R3は、水素原子、メチル基、ヒドロキシル保護基又はエ
ステルを形成するカルボン酸残基もしくは炭酸残基を示
す。 R4は、水素原子、ハロゲン原子、α−L−オレアンドロ
シル−α−L−オレアンドロシルオキシ基又はOR9を示
し、R9はエステルを形成するカルボン酸残基もしくは炭
酸残基を示す。 ただし、R1がイソプロピル基、sec−ブチル基を示すと
きのみ、R4は、α−L−オレアンドロシル−α−L−オ
レアンドロシルオキシ基を示す。また、−X−Y−が−
CH2−CH2−であり、R1が1−メチル−1−プロペニル基
であり、R2が1−メチル−1−プロペニル基であり、R3
がメチル基であり、R4が水素原子である場合を除く。] - 【請求項11】殺寄生虫が殺ダニである特許請求の範囲
第10項の組成物。 - 【請求項12】式 [式中、−X−Y−は、−CH2−CH2−、 −CH=CH−又は を示す。 R1は、メチル基、エチル基、イソプロピル基、sec−ブ
チル基又は式 を示し、R5はメチル基、エチル基又はイソプロピル基を
示す。 R3は、水素原子、メチル基、ヒドロキシル保護基又はエ
ステルを形成するカルボン酸残基もしくは炭酸残基を示
す。 R4は、水素原子、ハロゲン原子、α−L−オレアンドロ
シル−α−L−オレアンドロシルオキシ基又はOR9を示
し、R9はエステルを形成するカルボン酸残基もしく炭酸
残基を示す。 ]を有する化合物と、 R2COOH [式中、R2は、式 を示し、nは0、1又は2を示し、R6及びR7はそれぞれ
水素原子又はメチル基を示し、R8は水素原子、C1-4アル
キル基、フェニル基又は1ないしそれ以上のハロゲン、
メチルもしくはニトロで置換されたフェニル基を示
す。]を有する化合物又はその反応性誘導体とを反応さ
せることからなる 式 [式中、−X−Y−、R1、R2、R3及びR4は上記と同じ。
ただし、R1がイソプロピル基、sec−ブチル基を示すと
きのみ、R4は、α−L−オレアンドロシル−α−L−オ
レアンドロシルオキシ基を示す。また、−X−Y−が−
CH2−CH2−であり、R1が1−メチル−1−プロペニル基
であり、R2が1−メチル−1−プロペニル基であり、R3
がメチル基であり、R4が水素原子である場合を除く。]
を有する化合物の製造法。 - 【請求項13】ストレプトミセス属に属するミルベマイ
シンα11、α13及びα14生産菌を培養して、その培養物
から、ミルベマイシンα11,α13及びα14のそれぞれを
分離採集することからなるミルベマイシンα11、α13及
びα14の製造法。 - 【請求項14】ミルベマイシンα11、α13及びα14生産
菌がストレプトミセス ハイグロスコピイカス オーレ
オラクリモサス SANK 60286 FERM BP−1190である特許
請求の範囲第12項の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62313218A JPH0672145B2 (ja) | 1986-12-11 | 1987-12-11 | ミルベマイシン化合物、その製法及び用途 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61295452 | 1986-12-11 | ||
JP61-295452 | 1986-12-11 | ||
JP62313218A JPH0672145B2 (ja) | 1986-12-11 | 1987-12-11 | ミルベマイシン化合物、その製法及び用途 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01193270A JPH01193270A (ja) | 1989-08-03 |
JPH0672145B2 true JPH0672145B2 (ja) | 1994-09-14 |
Family
ID=26560282
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62313218A Expired - Fee Related JPH0672145B2 (ja) | 1986-12-11 | 1987-12-11 | ミルベマイシン化合物、その製法及び用途 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH0672145B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
NZ233680A (en) * | 1989-05-17 | 1995-02-24 | Beecham Group Plc | Avermectins and milbemycins and compositions thereof |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2587241B2 (ja) * | 1986-07-24 | 1997-03-05 | ビ−チヤム・グル−プ・ピ−エルシ− | 新規化合物、その製法及びそれを含む医薬組成物 |
-
1987
- 1987-12-11 JP JP62313218A patent/JPH0672145B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01193270A (ja) | 1989-08-03 |
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