JPH0826026B2 - ミルベマイシン類の13−エステル誘導体およびその用途 - Google Patents

ミルベマイシン類の13−エステル誘導体およびその用途

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JPH0826026B2
JPH0826026B2 JP6834087A JP6834087A JPH0826026B2 JP H0826026 B2 JPH0826026 B2 JP H0826026B2 JP 6834087 A JP6834087 A JP 6834087A JP 6834087 A JP6834087 A JP 6834087A JP H0826026 B2 JPH0826026 B2 JP H0826026B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ミルベマイシン類およびその類似化合物の
13−エステル誘導体並びにそれを有効成分とする殺ダ
ニ、殺虫剤および駆虫剤に関する。
ミルベマイシンは、一連のマクロライド化合物であっ
て、特開昭50−29742号、同56−32481号公報等により公
知の、下記式(VI)の化合物である。
式中、Xは水素原子を示し、点線は一重結合を示し、
R1はメチル、エチルまたはイソプロピル基を示し、それ
ぞれミルベマイシンA3、ミルベマイシンA4およびミルベ
マイシンDと称されている。
また上記式(VI)においてXが水素原子であり、R1
sec−ブチル基である化合物は、特開昭54−145699号公
報等に記載されたミルベマイシン類絶縁体である。ま
た、上記式(VI)においてXが水素原子であり、R1が1
−メチル−1−プロペニル、1−メチル−1−プテニル
または1,3−ジメチル−1−ブテニル基である類似化合
物は、特開昭61−10589号公報にLL−F−28249として知
られている。
また上記式(VI)においてXがオキソ基、水酸基また
はアルコキシ基であり、R1が1−メチル−1−プロペニ
ル、1−メチル−1−プテニルまたは1,3−ジメチル−
1−プテニル基である類似化合物は、特開昭61−280496
号公報に記載されている。さらにまた、上記式(VI)に
おいてXが水素原子または水酸基であり、R1がアルファ
ー分枝C3-8アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコ
キシアルキルまたはアルキルチオアルキル基;アルキル
基がアルファー分枝C2−C5アルキル基であるC5−C8シク
ロアルキルアルキル基;C3−C8シクロアルキルまたはC5
−C8シクロアルケニル基(どさらも場合によりメチレン
または1またはそれより多いC1−C4アルキル基またはハ
ロゲン原子により置換されていてもよい);または飽和
または全部あるいは一部が不飽和であって、場合により
1またはそれより多いC1−C4アルキル基またはハロゲン
原子により置換されていてもよい3ないし6員の酸素ま
たは硫黄含有複素環である類似化合物は、特開昭62−29
590号公報に記載されている。
これらの化合物は、いずれも殺虫、殺ダニ、駆虫活性
を有することが知られている。
本発明者等は、これらミルベマイシン類およびその類
縁化合物の13位を修飾した誘導体の合成について鋭意検
討を行った結果、すぐれた殺ダニ活性、殺虫活性、駆虫
活性等を有する化合物を見出し、本発明を完成した。
本発明の新規化合物は、次の一般式(I)で示され
る。
式中、Xは水素原子、水酸基またはオキソ基を示す。
点線は一重結合または二重結合を示し、Xが水素原子の
ときのみ二重結合でありうる。R1は、C1-8アルキル基、
C2-8アルケニルもしくはアルキニル基、C1-4アルコキシ
もしくはアルキルチオC1-4アルキル基、C3-8シクロアル
キルC1-5アルキル基、C3-8シクロアルキルもしくはC5-8
シクロアルケニル基(どちらも場合によりメチレンまた
は1個もしくはそれ以上のC1-4アルキルもしくはハロゲ
ンで置換されていてもよい)、または飽和もしくは不飽
和の3ないし6員の酸素もしくは硫黄含有複素環(1個
もしくはそれ以上のC1-4アルキルもしくはハロゲンで置
換されていてもよい)を示す。R2はC1-6アルキル基、C
1-4ハロアルキル基、C1-4アルコキシアルキル基、C1-4
アルコキシ基、フェニル基またはシアノ基を示す。R3
水素原子またはC1-4アルキル基を示す。または、R2とR3
とは、共にC2-5シクロアルキレン基を形成する。R4は水
素原子またはエステルを形成するカルボン酸残基または
炭素残基を示す。Wはメチレン基、酸素原子または硫黄
原子を示す。nは0または1を示す。Aはフェニル基、
ナフチル基または少なくとも1個の酸素、硫黄もしくは
窒素原子を含み環原子数5ないし10である単環もしくは
縮合環の複素環基を示し、これらの基は、少なくとも1
個の下記の置換分を有していてもよい:C1-4アルキル
基、C1-4アルコキシ基、C1-4アルキルチオ基、ハロゲン
原子、トリフルオロメチル基、ニトロ基、アミノ基、シ
アノ基、オキソ基、またはハロゲンもしくはトリフルオ
ロメチルで置換されてもよいフェノキシ基もしくは少な
くとも1個の酸素、硫黄もしくは窒素原子を含み環原子
数が5ないし10である単環もしくは縮合環の複素環オキ
シ基。
R1がC1-8アルキル、アルケニルまたはアルキニル基で
ある場合、それは直鎖状または分枝状であり、たとえば
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、se
c−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、sec−
ヘキシル、ヘプチル、1−エチルヘキシル、1−プロペ
ニル、1−メチル−1−プロペニル、1−メチル−1−
プテニル、1,3−ジメチル−1−ブテニル、エチニル等
でありうる。
R1がC1-4アルコキシもしくはアルキルチオC1-4アルキ
ル基である場合、それらは、たとえばメトキシメチル、
メチルチオメチル、1−メトキシエチル、1−メチルチ
オエチル、1−メトキシプロピル、1−プロピルチオエ
チル、ブトキシメチル、1−エチルチオブチル等であり
うる。R1がC3-8シクロアルキルC1-5アルキル基である場
合、それらは、たとえばシクロプロピルメチル、シクロ
ブチルメチル、1−シクロペンチルエチル、シクロヘキ
シルメチル、1−シクロヘプチルブチル、シクロオクチ
ルメチル等でありうる。R1が場合により置換されていて
もよいC3-8シクロアルキルもしくはC5-8シクロアルケニ
ル基である場合、それらは、たとえばシクロプロピル、
シクロブチル、2−メチルシクロプロピル、シクロヘキ
シル、2−シクロヘキセニル、2,2−ジクロルシクロプ
ロピル、シクロヘプチル、シクロオクチル、2,5−シク
ロヘキサジエニル等でありうる。R1が場合により置換さ
れていてもよい複素環である場合、それは、たとえば3
−チエニル、3−フリル等でありうる。
R1の好適な代表例としては、たとえばメチル、エチ
ル、イソプロピル、sec−ブチル、1−メチル−1−プ
ロペニル、1−メチル−1−ブテニル、1,3−ジメチル
−1−ブテニル等があげられる。
R2がC1-6のアルキル基である場合、それは直鎖または
分枝鎖のアルキル基を示し、例えばメチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチルまたはsec
−ブチル基で、されに好適には、メチル基及びエチル基
をあげることができる。
R2がC1-4のハロアルキル基である場合、それは直鎖ま
たは分枝鎖のアルキル基にハロゲン原子の置換したもの
を示し、例えばクロロメチル、フルオロメチル、トリフ
ルオロメチル、ブロモメチル、2−クロロエチルまたは
3−フルオロプロピル基で、さらに好適にはクロロメチ
ル基を示す。
R2がC1-4のアルコキシアルキル基である場合、それは
直鎖または分枝鎖のアルコキシが置換したアルキル基を
示し、例えばメトキシメチル、エトキシメチル、2−メ
トキシエチル、2−エトキシエチルまたはイソプロポキ
シメチル基で、さらに好適にはメトキシメチル基を示
す。
R2がC1-4のアルコキシ基である場合、それは直鎖また
は分枝鎖のアルコキシ基を示し、例えばメトキシ、エト
キシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブ
トキシまたはsec−ブトキシ基で、さらに好適にはメト
キシ基を示す。
R2がC1-4のアルキルチオ基である場合、それは直鎖ま
たは分枝鎖状のアルキルチオ基を示し、例えばメチルチ
オ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオまた
はブチルチオで、さらに好適にはメチルチオ基を示す。
さらに好適なR2はメチル、エチルまたはフェニル基で
ある。
R3がC1-4のアルキル基である場合、それは直鎖または
分枝鎖のアルキル基を示し、例えばメチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピルまたはブチル基で、さらに好適に
はメチル基を示す。R3が水素原子である化合物も好まし
い。
Aが複素環基である場合、それは例えば、フリル、チ
エニル、ピロリル、ピリジル、イミダゾリル、ピリダジ
ニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、インドリ
ル、キノリル、キナゾリニルまたはキノキサリニルをあ
げることができ、好適にはフリル、チエニル、ピリジニ
ル、ベンゾチオフェニルおよびキノリルである。
Aにさらに置換しうる基としては、例えばメチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチ
ル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキ
シ、弗素、塩素、臭素、ヨウ素、トリフルオロメチル、
ニトロ、シアノ、フェノキシ、p−クロロフェノキシ、
p−フルオロフェノキシ、o−クロロフェノキシ、o−
フルオロフェノキシ、p−トリフルオロフェノキシ、o
−トリフルオロフェノキシ、2−フリルオキシ、2−チ
エニルオキシ、2−ピロリルオキシ、2−ピリジルオキ
シ、3−ピリジルオキシ、2−キノリルオキシ、2−ベ
ンゾオキサゾリルオキシ、2−キノキサリエニルオキ
シ、2−キナゾリニルオキシ、2,4−ジクロロフェノキ
シ、2−トリフルオロメチル−5−ピリジルオキシ、2
−トリフルオロメチル−4−クロロ−5−ピリジルオキ
シ、3−クロロ−2−フリルオキシ、3−クロロチエニ
ル−2−チエニルオキシ、2−クロロ−5−ピリジルオ
キシ、6−クロロ−2−ベンゾオキサゾリルオキシ、6
−クロロ−2−キノキサリニルオキシ基をあげることが
でき、好適にはメチル、メトキシ、トリフルオロメチ
ル、クロロ、フルオロ、2−クロロ−5−ピリジルオキ
シ、6−クロロ−2−ベンゾオキサゾリルオキシ基をあ
げることができる。
更に好適なA−(W)n−は、フェニル、クロロフェニ
ル、フルオロフェニル、トリフルオロフェニル、ジクロ
ロフェニル、トリル、メトキシフェニル、フェノキシ、
クロロフェノキシ、ベンジル、フェノキシフェノキシで
ある。
OR4がOH基である式(I)の化合物は、アルコール化
合物であり、それ故、エステルを形成しうる。構造式か
ら理解されるとおり、本発明の化合物の活性本体は、OR
4がOH基である化合物であり、5位のエステルを形成す
る酸自体にはない。それ故、このようなエステルが活性
を著しく減じない限り、エステルの種類に何ら限定はな
く、従ってエステルを形成する酸自体についても何ら限
定はない。従って、そのようなエステルとして、広範囲
のカルボン酸エステルまたは炭酸エステルでありうる
が、好適にはR4は水素原子または次の一般式を有する化
合物である。
(式中、kは0または1を示し、R5はC1-18の直鎖状ま
たは分枝鎖状アルキル基、C3-7シクロアルキル基、C7-9
アラルキル基、C2-6アルケニル基もしくはアルキニル
基、C6-10アリール基、または少なくとも1個の酸素、
硫黄もしくは窒素原子を含み、環原子数が5ないし10で
ある単環もしくは縮合環の複素環基である。これらの基
は、少なくとも1個の下記に非限定的に例示される置換
分を有していてもよい:アルキル、アルコキシ、アルコ
キシアルキル、ハロゲン、ハロアルキル、アルコキシカ
ルボニル、アシルオキシ、ヒドロキシ、カルボキシ、ア
ミノ、モノないしトリアルキルアミノ、アシルアミノ、
シアノ、カルバモイル、モノもしくはジアルキルカルバ
モイル、メルカプト、アルキルメルカプト、アルキルス
ルフィニル、アルキルスルホニル、ニトロ、フェノキ
シ、ハロフェノキシ、アルキルスルホニルオキシ、アリ
ールスルホニルオキシ、シアノチオ、少なくとも1個の
酸素、硫黄もしくは窒素原子を含む5もしくは6員環の
複素環基。上記の置換分が炭素原子を有する場合は1な
いし9個である。なお、R4自体が上記のアルキル、アル
ケニルまたはアルキニル基である場合は上記の置換分が
アルキル、アルコキシアルキルまたはハロアルキルであ
ることはない。) R5が、上記のC1-18のアルキル基である場合、それは
例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ
チル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、デシル、ウンデシ
ル、ドデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、シクロプ
ロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシ
ル、ビシクロ〔2・2・1〕ヘプチル等でありうる。
R5がC7-9のアラルキル基である場合、それは、たとえ
ば、ベンジル、フェネチル、フェニルプロピル、α−メ
チルベンジル、α,α−ジメチルベンジル等でありう
る。
R5がC2-6のアルケニルまたはアルキニル基である場
合、それは例えば、ビニル、プロペニル、エチニル、プ
ロピニル等でありうる。
R5がC6-10のアリール基である場合、それは例えば、
フェニル、ナフチル等でありうる。
R5が上記の複素環基である場合、それは例えば、フリ
ル、チエニル、ピロリル、ピリジル、チアゾイル、イソ
チアゾイル、オキサゾリル、イソオキサゾイル、イミダ
ゾリル、ピラゾリル、ピラニル、トリアゾリル、トリア
ジニル、キナゾリニル、テトラヒドロフラニル、テトラ
ヒドロチエニル、ピロリジニル、チアゾリジニル、ピペ
ラジル、モルホリニル、チオモルホリニル、テトラヒド
ロキシノリル、キヌクリジニル、チエノフラニル等であ
りうる。
上記のR5に更に置換しうる基としては、例えば次のも
のがあげられる:メチル、エチル、イソプロピル、t−
ブチル、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、メトキ
シメチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、
クロロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチ
ル、2−クロロエチル、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、
ヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメ
チルアミノ、ジエチルアミノ、ジイソプロピルアミノ、
(ジエチル)メチルアミノもしくはその4級塩、アセチ
ルアミノ、トリフルオロアセチルアミノ、シアノ、カル
バモイル、メチルカルバモイル、ジメチルカルバモイ
ル、フルオロアセトキシ、トリクロロアセトキシ、メル
カプト、メチルチオ、シアノチオ、メチルスルフィニ
ル、メタンスルホニル、ニトロ、フェノキシ、p−クロ
ロフェノキシおよび前記R5で定義した複素環のうち、5
もしくは6員環であるものおよび2,2−ジメチル−1,3−
ジオキソラニルメトキシ、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン
−2−カルボニルオキシ、3,4,5,6−ジイソプロピリデ
ン−D−ガラクトウロニルオキシでありうる。
前記一般式(I)で示される本発明の化合物は、13位
の立体配位に関して、αまたはβ配位をとりうる。それ
故、本発明はそれぞれの異性体およびそれらの混合物を
包含するが、最も好ましいのはβ配位の化合物である。
次に、本発明の化合物の具体例を次表に示すが、表
中、点線、R1,R2,R3,R4,A,W,Xおよびnは一般式
(I)中に示されたものとそれぞれ同一である。
本発明の式(I)の化合物は、次の工程図に示す方法
により容易に製造することができる。
(上記式中、点線、R1,R2,R3,W,X,nおよびAは前記し
たものに同じ、R4aはカルボン酸残基または炭素残基を
示す。) 本製造法の出発物質である式(II)の化合物は、前記
の各公開公報に記載された化合物から容易に製造され
る。Natural Product Reports Vol.3,No.2(1986)87−
121頁、ことに108頁は、ミルベマイシン類の23位の水酸
基(すなわち式(I)のX=OH)を脱水して、22,23−
位に二重結合を生成する方法および23位の水酸基を還元
して、23位を水素原子とする方法を記載している。5位
を水酸基からオキソ基へ変換し、ついで13位を水酸化す
る方法は特開昭61−103884号に記載されている。また、
25位に、上記のとおり定義されたR1基を導入する方法は
特開昭62−29590号公報に記載されている。これら公知
の方法を適宜組み合せることにより、式(II)の化合物
が製造される。
工程Aは、式(II)の化合物を、式(IV)であらわさ
れるカルボン酸もしくはその反応性誘導体と反応させる
ことにより13−エステル体(1a)を製造する工程であ
る。
(式中、R2,R3,W,nおよびAは前記したものに同じ。) 本A工程は、化合物(II)の13位における水酸基と、
カルボン酸(IV)とのエステル化反応であって、それ
故、エステル化反応としてそれ自体知られた公知の方法
によって行われる。式(IV)のカルボン酸の反応性誘導
体としては、たとえば、酸ハライド(酸クロリド、酸ブ
ロミド、酸ヨーダイド等)、酸無水物、混合酸無水物、
活性エステル(たとえばp−ニトロベンジルエステ
ル)、活性アミド等、エステル化に通常用いられるもの
があげられる。
式(IV)のカルボン酸を用いる場合は、好適にはジシ
クロヘキシルカルボジイミド(DCC)、p−トルエンス
ルホン酸、硫酸等の脱水剤が使用され、ことにDCCが有
利に使用される。DCCが使用される場合は、さらに好適
には、ピリジン、4−ピロリジノピリジン等が触媒量併
用される。DCCが脱水剤として使用される場合、その使
用量は、通常1ないし5当量、好適には1.5ないし4当
量である。
反応は、通常は溶媒中で行われる。溶媒の種類は、反
応に関与しないものであれば特に限定はなく、たとえ
ば、ヘキサン、石油エーテル、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、クロロホルム、塩化メチレン、o−クロルベン
ゼン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエー
テル等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエス
テル類等があげられる。
反応温度は、通常0℃ないし100℃、好適には20℃な
いし50℃であり、反応に要する時間は通常30分間ないし
3時間である。
式(IV)のカルボン酸の酸ハライドを用いる場合は、
反応は好適には塩基の存在下で行われ、好適は塩基とし
ては、たとえば、トリエチルアミン、N,N−ジメチルア
ニリン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、1,5
−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノネン−5(DBN)または1,
8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデセン−7(DBU)の
ような有機塩基があげられる。
式(IV)のカルボン酸の酸ハライドは、通常1ないし
10当量、そして塩基は、通常2−8当量使用される。
反応に使用される溶媒、反応温度、反応時間等は、カ
ルボン酸自体を使用するときと、それぞれ同様である。
工程Bは、化合物(1a)の5位のカルボニル基を水酸
基に還元する工程であり、それ自体公知の任意の還元方
法をとることができる(特願昭60−210748号参照)。し
かしながら、還元方法により、5位以外の他の部分を損
わないことが必要であり、そのため水素陰イオンによる
還元が最適である。そのような水素陰イオンによる還元
剤としては、たとえば水素化ほう素ナトリウム、ジボラ
ンなどをあげることができるが、最も好適なものは、水
素化ほう素ナトリウムである。その使用量は、通常1な
いし5当量、好適には1ないし2当量である。
反応は、通常は溶媒中で行われる。溶媒の種類は、反
応に関与しないものであれば特に限定はなく、たとえば
メタノール、エタノール、ジエチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、ベンゼンなどをあげることができる。反応
温度は、通常−10℃ないし50℃、好適には0℃ないし20
℃であり、反応に要する時間は通常30分ないし3時間で
ある。
工程Cは、式(Ib)の化合物を、カルボン酸もしくは
炭酸またはその反応性誘導体と反応させることにより、
5−エステル体(Ic)を製造する工程である。
本C工程は、化合物(Ib)の5位における水酸基と酸
とのエステル化反応であって、それ故、工程Aと同様に
エステル化反応としてそれ自体知られた公知の方法によ
って行われる。本工程に使用される酸の反応性誘導体、
脱水剤、溶媒の種類、反応温度、反応時間および塩基の
種類等は工程Aと同様である。
各工程の反応終了後、それぞれの目的物である式(I
b),(Ic)の化合物は、周知の方法で反応混合物より
単離され、必要に応じてカラムクロマトグラフィー等の
公知の手段によって精製される。
式(II)の化合物の出発原料である天然物のミルベマ
イシン類およびその類縁化合物は醗酵生産物であって、
多数のフラクションが種々の割合で製造され、そして、
各フラクションは単離されたのちにまたは混合物のまま
で反応に付される。それゆえ式(II)の化合物は単一化
合物もしくはそれらの混合物のいずれでもありえる。従
って、式(I)の化合物も単一化合物もしくは混合物と
して製造されうる。
本発明の化合物は果樹、野菜及び花卉に寄生するナミ
ハダニ類(Tetranychus)、リンゴハダニやミカンハダ
ニ(Panonychus)及びサビダニ等の成虫及び卵、動物に
寄生するマダニ科(Ixodidae)ワクモ科(Dermanyssid
e)及びヒゼンダニ科(Sarcoptidae)等に対してすぐれ
た殺ダニ活性を有しているばかりではなく、既存の殺ダ
ニ剤が効かなくなり近年大問題となって来ている抵抗性
のダニに対しても、すぐれた活性を有しており、この点
が本発明化合物の大きな特徴である。
本発明の化合物は、更にヒツジバエ(Oestrus)、キ
ンバエ(Lucilia)、ウシバエ(Hypoderma)、ウマバエ
(Gautrophilus)等及びのみ、しらみ等の動物や鳥類の
外部寄生虫;ゴキブリ、家バエ等の衛生害虫;その他ア
ブラムシ類、鱗翅目幼虫等の各種農園芸害虫に対して活
性である。更にまた土壌中の根こぶ線虫(Meloidogyn
e)、マツノザイ線虫(Buraphelenchus)、ネダニ(Rhi
zoglyphus)等に対しても活性である。
又、本発明の化合物は、植物に害を与える昆虫、特に
植物を摂食することによって害を与える昆虫に対しても
活性である。
更に本発明の化合物は動物および人間の駆虫剤として
すぐれた殺寄生虫活性を有している。とくに豚、羊、山
羊、牛、馬、犬、猫および鶏のような家畜、家禽および
ペットに感染する次の線虫に有効である。
ヘモンクス属(Haemonchus)、 トリコストロンギルス属(Trichostrongylus)、 オステルターギヤ属(Ostertagia)、 ネマトディルス属(Nematodirus)、 クーペリア属(Cooperia)、 アスカリス属(Ascaris)、 ブノストムーム属(Bunostomum)、 エソファゴストムーム属(Oesophagostmum)、 チャベルチア属(Chabertia)、 トリキュリス属(Trichuris)、 ストロンギルス属(Strongylus)、 トリコネマ属(Trichonema)、 ディクチオカウルス属(Dictyocaulus)、 キャピラリア属(Capillaria)、 ヘテラキス属(Heterakis)、 トキソカラ属(Toxocara)、 アスカリディア属(Ascaridia)、 オキシウリス属(Oxyuris)、 アンキロストーマ属(Ancylostoma)、 ウンシナリア属(Uncinaria)、 トキサスカリス属(Toxascaris)および パラスカリス属(Parascaris)。
ネマトディルス属、クーペリア属およびエソファゴス
トムーム属のある種のものは腸管を攻撃し、一方へモン
クス属およびオステルターギア属のものは胃に寄生し、
ディクチオカウルス属の寄生虫は肺に見出されるが、こ
れらにも活性を示す。
また、フィラリア科(Filariidae)やセタリヤ科(Se
tariidae)の寄生虫は心臓および血管、皮下およびリン
パ管組織のような体内の他の組織および器管に見出さ
れ、これらにも活性を示す。
また、人間に感染する寄生虫に対しても有用であり、
人間の消化管の最も普通の寄生虫は、 アンキロストーマ属(Ancylostoma)、 ネカトール属(Necator)、 アスカリス属(Ascaris)、 ストロンギロイデス属(Strongyloides)、 トリヒネラ属(Trichinella)、 キャピラリア属(Capillaria)、 トリキュリス属(Trichuris)および エンテロピウス属(Enterobius)である。
消化管の外に血液または他の組織および器管に見出さ
れる他の医学的に重要な寄生虫フィラリア科のブツヘレ
リア属(Wuchereria)、ブルージア属(Brugia)、オン
コセルカ属(Onchocerca)およびロア糸状虫属(Loa)
並びに蛇状線虫科(Dracunculidae)のドラクンクルス
属(Dracunculus)の寄生虫、腸管内寄生虫の特別な腸
管外寄生状態におけるストロンギロイデス属およびトリ
ヒネラ属にも活性を示す。
本発明化合物を動物および人における駆虫剤として使
用する場合は、液体飲料として経口的に投与することが
できる。飲料は普通ベントナイトのような懸濁剤および
湿潤剤またはその他の賦形剤と共に適当な非毒性の溶剤
または水での溶液、懸濁液または分散液である。一般に
飲料はまた消泡剤を含有する。飲料処方は一般に活性化
合物を約0.01〜0.5重量%、好適には0.01〜0.1重量%を
含有する。
乾燥した固体の単位使用形態で経口投与することが望
ましい場合は、普通所望量の活性化合物を含有するカプ
セル、丸薬または錠剤を使用する。これらの使用形態
は、活性成分を適当な細かく粉砕された希釈剤、充填
剤、崩解剤および/または結合剤、例えばデンプン、乳
糖、タルク、ステアリン酸マグネシウム、植物性ゴムな
どと均質に混和することによって製造される。このよう
な単位使用処方は、治療される宿主動物の種類、感染の
程度および寄生虫の種類および宿主の体重によって駆虫
剤の重量および含量に関して広く変化させることができ
る。
動物飼料によって投与する場合は、それを飼料に均質
に分散させるか、トップドレッシングとして使用される
かまたはペレットの形態として使用される。普通望まし
い抗寄生虫効果を達成するためには、最終飼料中に活性
化合物を0.0001〜0.02%を含有している。
また、液体担体賦形剤に溶解または分散させたもの
は、前胃内、筋肉内、気管内または皮下に注射によって
非経口的に動物に投与することができる。非経口投与の
ために、活性化合物は好適には落花生油、棉実油のよう
な適当な植物油と混合する。このような処方は、一般に
活性化合物を0.05〜50重量%含有する。
また、ジメチルスルホキシドまたは炭化水素溶剤のよ
うな適当な担体と混合することによって局所的に投与し
得る。この製剤はスプレーまたは直接的注加によって動
物の外部表面に直接適用される。
最善の結果を得るための活性化合物の最適使用量は、
治療される動物の種類および寄生虫感染の型および程度
によってきまるが、一般に動物体重1kg当り約0.01〜100
mg、好適には0.5〜50.0mgを経口投与することによって
得られる。このような使用量は一度にまたは分割した使
用量で1〜5日のような比較的短期間にわたって与えら
れる。
本発明の化合物を農業又は園芸用に使用する場合に
は、種々の製剤として使用される。例えば、粉剤、粗粉
剤、水溶剤、微粒剤、超微粒剤、水和剤、乳液、乳剤、
水性若しくは油性懸濁剤、水性若しくは油性液剤(懸濁
剤、液剤は直接噴霧され、希釈もできる。)、エアゾー
ル又は高分子物質中のカプセルをあげることができる。
使用される担体は有機若しくは無機の天然物又は合成物
でありえ、活性化合物を作用点に到達させることの補助
のため、及び活性化合物の貯蔵、輸送、取扱いの便をよ
くするため等に使用される。又、担体に関する周知の技
術に従って、固体、液体及び気体の担体が選択される。
上記製剤は常法に従って製造される。例えば、活性化
合物を担体、希釈剤(溶剤等)又は必要に応じて界面活
性剤とよく混合し、必要なら粉砕することによって、製
造される。
好適な溶剤としては以下のものがあげられる;芳香族
炭化水素類、特にキシレン混合物又は置換ナフタレンの
ようなC8〜C12の石油蒸溜物;フタル酸ジブチル又はジ
オクチルのようなフタル酸エステル類;シクロヘキサ
ン、パラフィン類のような脂肪族若しくは脂環式炭化水
素類;エタノール、エチレングリコール、エチレングリ
コール モノメチルエーテル、エチレングリコール モ
ノエチルエーテルのようなアルコール類、グリコール類
若しくはそれらのエーテル類;シクロヘキサノンのよう
なケトン類;N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスル
ホキシド、N,N−ジメチルホルムアミドのような極性溶
剤;エポキシ化されてもよいココナツ油、大豆油のよう
な植物油;又は水。
使用される担体としては、例えば粉剤又は懸濁剤用粉
末にはカルサイト、タルク、カオリン、モンモリオナイ
ト、アタプルゲイト(attapulgite)のような天然鉱物
があげられる。又、組成物の物理的性質を改善するため
に、高分散の硅酸又は高分子吸着剤を加えることもでき
る。適切な吸収力のある粒状担体としては、軽石、レン
ガ、セピオライト(sepiolite)、ベントナイトのよう
な多孔性物質又はカルサイト(calcite)や砂のような
非多孔性物質をあげることができる。又、広範囲の有
機、無機の前粒状物、例えばドロマイト(dolomite)、
植物残渣等が使用される。
界面活性剤は良好な乳化、分散、湿潤効果を有する通
常のカチオン、アニオン又は非イオン系化合物が単独又
は混合物として使用される。
又、組成物は安定剤、消泡剤、粘度調節剤、結合剤、
粘着剤又はそれらの混合物を含むことができ、さらに特
別の効果を達成するために、受精促進剤、その他活性物
質を含むこともある。
殺虫殺ダニ組成物は一般に以下の成分を含む(但し、
%は重量で表わす。):活性化合物0.01〜99%、好適に
は0.1〜95%;固体又は液体添加物1〜99.99%;界面活
性剤0〜25%、好適には0.1〜25%。販売品が濃縮され
た形である場合には、一般には使用する前に、0.001−
0.0001重量%(1〜10ppm)に希釈される。
次に本発明を参考例および実施例により具体的に説明
する。
参考例1(工程A) 13−(2−メチル−2−フェニルプロピオニルオキ
シ)−5−ケトミルベマイシンA4(式Ia,R1=Et,R2=R3
=Me,A=Ph,n=0,X=H,点線は一重結合) 13−ヒドロキシ−5−ケトミルベマイシンA4(557m
g)のクロロホルム溶液(20ml)に、2−メチル−2−
フェニルプロピオニルクロライド(1.6g)とピリジン
(0.73ml)を順次加え、60℃で3時間攪拌した。反応終
了後、反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。抽出
液を、重そう水、水、飽和食塩水の順に洗い、硫酸マグ
ネシウムで乾燥後、濃縮し、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーにより精製し、353mg(収率50%)の
表記化合物を得た。
質量スペクトル(m/z);702(M+),684,538,520 核磁気共鳴スペクトルδ(CDCl3)ppm:3.84(s,1H,C
6H)、4.01(s,1H,C7OH)、4.80(m,2H,C27H)、4.87
(d,1H,C13H,J=10.3Hz)、5.3〜5.5(m,3H,C11,C15
C19)、5.7〜5.9(m,2H,C9,C10)、6.53(m,1H,C
3H)、7.3(m,5H) 参考例2 5−ケトLL−F28249α(式VI;R1=1,3−ジメチル−1
−ブテニル,X=OH,点線は一重結合) LL−F28249α(61.2mg)をアセトン(5ml)に溶か
し、活性二酸化マンガン(0.64g)を加え、30分間激し
く攪拌した。反応液をセライトで過し、ついでろ液を
濃縮し、表記化合物の粗生成物を59.3mg得た。
質量スペクトル(m/z);610,592,574 核磁気共鳴スペクトルδ(CDCl3)ppm:3.78(s,1H,C7O
H)、3.84(s,1H,C6H) 参考例3 13−ヒドロキシ−5−ケトLL−F28249α(式II;R1
1,3−ジメチル−1−ブテニル,X=OH,点線は二重結合) 5−ケトLL−F28249αの粗生成物(59.3mg)のギ酸溶
液(3ml)に二酸化セレン(13mg)を加え、室温で15時
間攪拌した。反応終了後、反応液にセライトを加え、セ
レン化合物を別した。液を水にあけ、酢酸エチルで
抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮した。得られた
残渣にメタノール(2ml)と1,4−ジオキサン(3ml)、
2規定塩酸(1ml)を加え、室温で一晩攪拌した。反応
液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウム
で乾燥後濃縮した。残渣を分取薄層シリカゲルクロマト
グラフィー(メルク社製Art5715,20cm×20cm,厚さ2mm,n
−ヘキサン−EtOAc1:1で展開)で精製し、13.2mg(収率
21.7%)を得た。
質量スペクトル(m/z);626(M+−36),608,590,349,33
1,259,242,179 核磁気共鳴スペクトルδ(CDCl3+D2O)ppm:3.73(d,1
H,C13H,J=9.7Hz),3.75(d,1H,C25H,J=10.5Hz),3.84
(s,1H,C6H) 実施例1(工程B) 13−(2−メチル−2−フェニルプロピオニルオキ
シ)ミルベマイシンA4(化合物番号11) 13−(2−メチル−2−フェニルプロピオニルオキ
シ)−5−ケトミルベマイシンA4(123mg)のメタノー
ル溶液(5ml)に、氷冷下、水素化ホウ素ナトリウム
(3.5mg)を加え、室温で30分攪拌した。反応終了後、
反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水
と飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮
し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより
精製し、85mg(収率69%)の表記化合物を得た。
質量スペクトル(m/z);704(M+),686,646,576,540,52
2 核磁気共鳴スペクトル(270MHz)δ(CDCl3)ppm:3.94
(d,1H,C6H,J=6.6Hz)、4.07(s,1H,C7OH)、4.28(d,
d,1H,C5H,J=6.6,6.6Hz)、4.65(m,2H,C27H)、4.86
(d,1H,C13H,J=10.6Hz)、7.28(m,5H) 実施例2(工程C) 13−(2−メチル−2−フェニルプロピオニルオキ
シ)−5−O−プロピオニルミルベマイシンA4(化合物
番号73) 13−(2−メチル−2−フェニルプロピオニルオキ
シ)ミルベマイシンA4(91mg)の塩化メチレン溶液に、
氷冷下、プロピオニルクロライド(51μl)とピリジン
(38μl)を加え、室温で3時間攪拌した。反応終了
後、反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。抽出液
を、水と飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥
後、濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーにより精製し、75mg(収率76%)の表記化合物を得
た。
質量スペクトル(m/z);760(M+),686,596,540,522,50
4 核磁気共鳴スペクトル(270MHz)δ(CDCl3)ppm:3.99
(1H,br.s,C7OH)、4.04(1H,d,C6H,J=5.9Hz)、4.53
(1H,d,C27H,J=14.3Hz)、4.62(1H,d,C27H,J=14.3H
z)、4.87(1H,d,C13H,J=10.3Hz)、5.25−5.45(3H,
m)、5.5−5.6(2H,m)、5.65−5.8(4H,m)、7.2−7.4
(5H,m) 実施例3(工程C) 5−O−(3−カルボキシプロピオニル)−13−(2
−メチル−2−フェニルプロピオニルオキシ)ミルベマ
イシンA4(化合物番号76) 13−(2−メチル−2−フェニルプロピオニルオキ
シ)ミルベマイシンA4(76mg)と無水こはく酸(100m
g)を用いて、実施例2と同様の実験操作により、61mg
(収率70%)の表記化合物を得た。
質量スペクトル(m/z);804(M+),704,686,668 核磁気共鳴スペクトル(270MHz)δ(CDCl3)ppm:4.03
(1H,d,C6H,J=5.9Hz)、4.53(1H,d,C27H,J=14.2H
z)、4.62(1H,d,C27H,J=14.2Hz)、4.87(1H,d,C13H,
J=10.3Hz)、5.35−5.5(3H,m)、5.5−5.6(2H,m)、
5.65−5.8(2H,m)、7.3(5H,m) 実施例4 13−(2−メチル−2−フェニルプロピオニルオキ
シ)−5−O−アセトキシアセチルミルベマイシンA
4(化合物番号91) 13−(2−メチル−2−フェニルプロピオニルオキ
シ)−5−O−クロルアセチルミルベマイシンA4(129m
g)の塩化メチレン溶液にヨウ化ナトリウム(123mg)を
加え、室温で4時間攪拌した。反応終了後、反応液を水
にあけ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水と飽和食塩
水とで洗い、硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮し、13−
(2−メチル−2−フェニルプロピオニルオキシ)−5
−O−ヨードアセチルミルベマイシンA4の粗生成物を得
た。このものをジメチルアセトアミド(15ml)に溶か
し、さらに酢酸ナトリウム(135mg)を加え、室温で3
時間攪拌した。反応終了後、反応液を水にあけ、酢酸エ
チルで抽出した。
抽出液を水と飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで
乾燥後濃縮し、残渣を分取薄層クロマトグラフィー(メ
ルク社,Art.5717,20cm×20cm,厚さ2mm,ヘキサン:酢酸
エチル=1:1で展開)で精製し、掲記化合物(93.8mg)
を得た。
質量スペクトル(m/z);804(M+),640,622,540,522,50
4 核磁気共鳴スペクトル(270MHz)δ(CDCl3)ppm:4.03
(s,1H,,C7OH)、4.05(d,1H,C6H,J=6.1Hz)、4.5−4.
7(m,4H)、4.87(d,1H,C13H,J=10.4Hz)、5.25−5.4
(m,2H)、5.5−5.6(m,2H)、5.7−5.8(m,2H)、7.2
−7.35(m,5H) 実施例5 13−〔2−(4−アミノフェニル)プロピオニルオキ
シ〕−ミルベマイシンA4(化学物番号88) 13−〔2−(4−ニトロフェニル)プロピオニルオキ
シ〕−ミルベマイシンA4(131.8mg)とメタノール(8m
l)、5%パラジウム炭素(3mg)の混合物を、水素雰囲
気下、室温で6時間攪拌した。反応終了後、反応液を
過し、液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロ
マトグラフィーにより精製し掲記化合物(65.0mg)を得
た。
質量スペクトル(m/z);705,687,671,540,522,504 核磁気共鳴スペクトル(270MHz)δ(CDCl3)ppm:3.98
(d,1H,C6H,J=6.1Hz)、4.05(s,1H,C7OH)、4.30(d,
1H,C5H,J=6.1Hz)、4.65−4.8(m,2H,C27H2)、5.16
(d,1H,C13H,J=10.4Hz)、5.3−5.5(m,4H)、5.8−5.
95(m,2H)、6.66(d,2H,J=8.5Hz) 実施例1ないし5の方法に準拠して、以下の化合物が
合成された。なお、Massは質量スペクトルを、NMRは核
磁気共鳴スペクトル(270MHz,CDCl3中のδppm)をそれ
ぞれ示す。
実施例6 ハダニに対する殺ダニ効力 ササゲ(Vigna sinensis Savi)の初生葉に有機リン
剤感受性ハダニ(Tetranychus urticae)を接種した。
接種1日後、接種葉に0.3ppmの濃度の試験化合物を含む
溶液7mlをミズホ式回転散布塔にて、散布液量が3.5mg/c
m2葉面積になる様に散布した。3日後に成虫の生死を調
べた。各濃度及び各試験化合物について2連制で試験を
行い、試験中薬液処理葉は25℃の恒温室内に保存した。
その結果を次表に示す。
実施例7 ワクモに対する効力 予め、100ppmの濃度の試験化合物溶液2〜3mlを注入
しておいた試験管中に、1群約100〜200頭の種々の成育
段階のワクモ(Dermanyssus gallinae)を移し入れ、
綿栓をし、10分間攪拌した。その後、試験溶液を綿栓を
通して吸出し、薬剤処理されたワクモを3日間常温に保
った。処理3日後の時点で、化合物番号2,5,10,11,13,1
5,17,19,22,28,35,56,73,76,83,84,85,86,87の化合物
は、いずれも試験濃度でLC100すなわち試験区のワクモ
の完全死滅を示した。
実施例8 ヒツジウジバエに対する効力 予め1mlの液体培地と100ppmの濃度の試験化合物溶液1
mlとを注入しておいた試験管中に、産卵直後のヒツジウ
ジバエ(Lucilia sericata)の卵を1群約30〜50個移
し入れた。綿栓をして、試験管を30℃で4日間保った。
処理4日後の時点で、化合物番号2,5,9,10,11,13,15,1
7,19,22,28,35,56,57,73,76,83,84,86,87,92,93の化合
物は、いずれも試験濃度でLC100、すなわち試験区のヒ
ツジウジバエの完全死滅を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/415 31/42 31/44 31/445 31/495 (72)発明者 田中 啓司 滋賀県野洲群野洲町野洲1041 三共株式会 社内 (72)発明者 遠山 俊光 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内 (56)参考文献 特開 昭54−61197(JP,A)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の一般式で表わされる化合物: 式中、Xは水素原子、水酸基またはオキソ基を示す。点
    線は一重結合または二重結合を示し、Xが水素原子のと
    きのみ二重結合でありうる。R1は、C1-8アルキル基、C
    2-8アルケニルもしくはアルキニル基、C1-4アルコキシ
    もしくはアルキルチオC1-4アルキル基、C3-8シクロアル
    キルC1-5アルキル基、C3-8シクロアルキルもしくはC5-8
    シクロアルケニル基(どちらも場合によりメチレンまた
    は1個もしくはそれ以上のC1-4アルキルもしくはハロゲ
    ンで置換されていてもよい)、または飽和もしくは不飽
    和の3ないし6員の酸素もしくは硫黄含有複素環(1個
    もしくはそれ以上のC1-4アルキルもしくはハロゲンで置
    換されていてもよい)を示す。 R2はC1-6アルキル基、C1-4ハロアルキル基、C1-4アルコ
    キシアルキル基、C1-4アルコキシ基、フェニル基または
    シアノ基を示す。R3は水素原子またはC1-4アルキル基を
    示す。または、R2とR3とは、共にC2-5シクロアルキレン
    基を形成する。R4は水素原子またはエステルを形成する
    カルボン酸残基または炭酸残基を示す。Wはメチレン
    基、酸素原子または硫黄原子を示す。nは0または1を
    示す。Aはフェニル基、ナフチル基または少なくとも1
    個の酸素、硫黄もしくは窒素原子を含み環原子数5ない
    し10である単環もしくは縮合環の複素環基を示し、これ
    らの基は、少なくとも1個の下記の置換分を有していて
    もよい:C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、C1-4アル
    キルチオ基、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、ニ
    トロ基、アミノ基、シアノ基、オキソ基、またはハロゲ
    ンもしくはトリフルオロメチルで置換されてもよいフェ
    ノキシ基もしくは少なくとも1個の酸素、硫黄もしくは
    窒素原子を含み環原子数が5ないし10である単環もしく
    は縮合環の複素環オキシ基。
  2. 【請求項2】R4が水素原子または式 (式中、kは0または1を示し、R5はC1-18の直鎖状ま
    たは分枝鎖状アルキル基、C3-7シクロアルキル基、C7-9
    アラルキル基、C2-6アルケニル基もしくはアルキニル
    基、C6-10アリール基、または少なくとも1個の酸素、
    硫黄もしくは窒素原子を含み環原子数が5ないし10であ
    る単環もしくは縮合環の複素環基であり、これらの基は
    さらに任意の置換基を有してもよい。)で表わされる特
    許請求の範囲第1項の化合物。
  3. 【請求項3】Xが水素原子を示し、点線が一重結合を示
    し、R1がメチル基、エチル基、イソプロピル基またはse
    c−ブチル基である特許請求の範囲第1項の化合物。
  4. 【請求項4】下記の一般式を有する化合物を有効成分と
    する植物を対象とした殺虫、殺ダニ、駆虫剤。 式中、Xは水素原子、水酸基またはオキソ基を示す。点
    線は一重結合または二重結合を示し、Xが水素原子のと
    きのみ二重結合でありうる。R1は、C1-8アルキル基、C
    2-8アルケニルもしくはアルキニル基、C1-4アルコキシ
    もしくはアルキルチオC1-4アルキル基、C3-8シクロアル
    キルC1-5アルキル基、C3-8シクロアルキルもしくはC5-8
    シクロアルケニル基(どちらも場合によりメチレンまた
    は1個もしくはそれ以上のC1-4アルキルもしくはハロゲ
    ンで置換されていてもよい)、または飽和もしくは不飽
    和の3ないし6員の酸素もしくは硫黄含有複素環(1個
    もしくはそれ以上のC1-4アルキルもしくはハロゲンで置
    換されていてもよい)を示す。R2はC1-4アルキル基、C
    1-4ハロアルキル基、C1-4アルコキシアルキル基、C1-4
    アルコキシ基、フェニル基またはシアノ基を示す。R3
    水素原子またはC1-4アルキル基を示す。または、R2とR3
    とは、共にC2-5シクロアルキレン基を形成する。R4は水
    素原子またはエステルを形成するカルボン酸残基または
    炭酸残基を示す。Wはメチレン基、酸素原子または硫黄
    原子を示す。nは0または1を示す。Aはフェニル基、
    ナフチル基または少なくとも1個の酸素、硫黄もしくは
    窒素原子を含み環原子数5ないし10である単環もしくは
    縮合環の複素環基を示し、これらの基は、少なくとも1
    個の下記の置換分を有していてもよい:C1-4アルキル
    基、C1-4アルコキシ基、C1-4アルキルチオ基、ハロゲン
    原子、トリフルオロメチル基、ニトロ基、アミノ基、シ
    アノ基、オキソ基、またはハロゲンもしくはトリフルオ
    ロメチルで置換されていてもよいフェノキシ基もしくは
    少なくとも1個の酸素、硫黄もしくは窒素原子を含み環
    原子数が5ないし10である単環もしくは縮合環の複素環
    オキシ基。
  5. 【請求項5】下記の一般式を有する化合物を有効成分と
    する動物を対象とした殺虫、殺ダニ、駆虫剤。 式中、Xは水素原子、水酸基またはオキソ基を示す。点
    線は一重結合または二重結合を示し、Xが水素原子のと
    きのみ二重結合でありうる。R1は、C1-8アルキル基、C
    2-8アルケニルもしくはアルキニル基、C1-4アルコキシ
    もしくはアルキルチオC1-4アルキル基、C3-8シクロアル
    キルC1-5アルキル基、C3-8シクロアルキルもしくはC5-8
    シクロアルケニル基(どちらも場合によりメチレンまた
    は1個もしくはそれ以上のC1-4アルキルもしくはハロゲ
    ンで置換されていてもよい)、または飽和もしくは不飽
    和の3ないし6員の酸素もしくは硫黄含有複素環(1個
    もしくはそれ以上のC1-4アルキルもしくはハロゲンで置
    換されていてもよい)を示す。R2はC1-4アルキル基、C
    1-4ハロアルキル基、C1-4アルコキシアルキル基、C1-4
    アルコキシ基、フェニル基またはシアノ基を示す。R3
    水素原子またはC1-4アルキル基を示す。または、R2とR3
    とは、共にC2-5シクロアルキレン基を形成する。R4は水
    素原子またはエステルを形成するカルボン酸残基または
    炭酸残基を示す。Wはメチレン基、酸素原子または硫黄
    原子を示す。nは0または1を示す。Aはフェニル基、
    ナフチル基または少なくとも1個の酸素、硫黄もしくは
    窒素原子を含み環原子数5ないし10である単環もしくは
    縮合環の複素環基を示し、これらの基は、少なくとも1
    個の下記の置換分を有していてもよい:C1-4アルキル
    基、C1-4アルコキシ基、C1-4アルキルチオ基、ハロゲン
    原子、トリフルオロメチル基、ニトロ基、アミノ基、シ
    アノ基、オキソ基、またはハロゲンもしくはトリフルオ
    ロメチルで置換されていてもよいフェノキシ基もしくは
    少なくとも1個の酸素、硫黄もしくは窒素原子を含み環
    原子数が5ないし10である単環もしくは縮合環の複素環
    オキシ基。
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