JPH0671303B2 - 複写装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、イメージセンサあるいは記録ヘッドと組み合
わせて原稿画像の複写を行う複写装置に関するものであ
る。

従来の技術 近年、原稿画像の複写を行うには電子写真方式として間
接式の普通紙複写機や感光紙を用いる直接式のElectroF
axの他に、イメージセンサで原稿画像を読み取り静止型
感熱ヘッドで記録する複写方式の記録装置が多用化して
きている。以下図面を参照しながら上述した従来の記録
装置について説明する。

第８図は従来の記録装置の一例を示す概略構成図で、図
において、１は原稿、２は螢光灯、３は集束性ファイバ
レンズ、４はイメージセンサ、５は増幅器、６は感熱ヘ
ッド、７は転写フィルム、８は記録紙である。

以上の様に構成された複写装置について、以下その動作
について説明する。

螢光灯２により照明された原稿１の画像は、集束性ファ
バレンズ３により、イメージセンサ４上に結像される。
イメージセンサ４はイメージセンサ４上の結像画像を順
次電気信号に変換していく。５は増幅器である。変換さ
れた画像信号は感熱ヘッド６に与えられる。感熱ヘッド
６は画像信号に対応して熱を発生する記録ヘッドであ
る。感熱ヘッド６と記録紙８の間に染料を塗布した転写
フィルム７があり、感熱ヘッド６の熱を発生した画素の
部分は、転写フィルム７上の染料が記録紙８に転写され
る。原稿１は順次副走査方向に移動させ、これに対応し
て記録紙８を移動し、原稿１の画像を記録紙８に複写す
る事ができる。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記のような構成では、イメージセンサと
記録ヘッドは原稿および記録紙の巾と同じだけの長さと
読み取り画素および書込み画素が必要となり、原稿や記
録紙の巾が大きくなればなるほど大型となり、装置の小
型化の妨げになると共にコストアップになると言ったよ
うな問題点を有していた。

本発明は上記問題点に鑑み、小型のイメージセンサと記
録ヘッドを用いた小型の複写装置を提供せんとするもの
である。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明の複写装置は、複数
の画素を有したイメージセンサと、このイメージセンサ
の画素数とほぼ同数の画素数を有した記録ヘッドとを一
体もしくは同期させて主走査方向に移動可能に配設する
と共に、原稿と記録紙を副走査方向に移動可能に配設
し、イメージセンサと記録ヘッドの往復移動に際して原
稿の副走査方向移動の一定距離毎にイメージセンサと記
録ヘッドの複数の画素のうち、原稿の副走査方向下流側
の１画素を読み取りおよび記録使用開始すると共に上流
側の１画素を読み取りおよび記録使用中止するようにし
た構成を備えたものである。

作 用 本発明は上記した構成によって、副走査方向に移動して
いる原稿の画像をイメージセンサと記録ヘッドの一部の
画素群を用いて主走査方向に往復移動しながら読み取り
および記録するため、イメージセンサと記録ヘッドは原
稿の読み取り画像巾を約２倍ですみ、イメージセンサと
記録ヘッドを小型にすることができると共に装置の小型
化が実現できることになる。

実施例 以下本発明の一実施例の複写装置について図面を参照し
ながら説明する。

第１図は本発明の一実施例における複写装置の断面図を
示し、図において、９は複写装置の本体で上部にはガラ
ス，プラスチック等の透明部材10が設けられている。11
は原稿で駆動ローラ12a,12bによって透明部材10上を矢
印方向に移動されるようになっている。13は複数の画像
読取り用の画素を有したイメージセンサ、14はこのイメ
ージセンサ13の画素数とほぼ同数の画素数を有した記録
ヘッドで、イメージセンサ13と一体もしくは同期して図
面垂直方向に移動するようになっている。15は駆動ロー
ラ16a,16bによって送られる用紙、16はイメージセン
サ，記録ヘッド及び他の駆動系を駆動するモータを示
す。なお、原稿の照射光源は図示していないが、イメー
ジセンサ13と平行に一体もしくは別体に一般公知の手段
で設けてある。

本発明は記録ヘッドの種類によって、普通紙と記録紙の
両者が使用できる。第２図は多数の記録画素で構成され
たドット記録ヘッドの一種であるサーマルヘッドの要部
構成図で、図中17は発熱画素を示す。発熱画素の密度は
8,12,16ドット/mmのようなものがあり、図示ではイメー
ジセンサからの画像信号によって発熱記録される。従っ
て本例では感熱ヘッドによって発色する感熱記録紙が使
用されることになる。第３図は感熱ヘッド18と表面に着
色剤が塗布された感熱転写フィルム19とが一体に構成さ
れた記録ヘッドのカートリッジ20を示し、感熱ヘッド18
の発熱によって感熱転写フィルム19の着色剤を溶融して
用紙15上に画像が記録される。従ってこの場合の記録紙
は普通紙を使用することができる。

つぎに本発明における画像の読み取り並びに記録のプロ
セスについて図面を参照しながら詳述する。

第４図は画像の読み取りスタート位置を示す。イメージ
センサ13は多数の読み取り画素21を有しており、原稿11
に対して矢印右方向の主走査方向に読み取りスタートす
る。これに対して原稿11はイメージセンサの主走査方向
移動の直角方向の副走査方向に移動する。画像の読み取
りスタート時には多数の読み取り画素のうち、半数の読
み取り画素群22が原稿の先端画像部にセットされ、両者
の移動と共に読み取りが開始される。従って画素群22が
スタート直後に使用されている画素を表わしている。そ
してイメージセンサ13が主走査方向に一定距離移動する
と原稿11も副走査方向に移動しているため、イメージセ
ンサ13の画素のうち原稿の副走査方向下流側の１画素を
読み取り開始させると共に、今まで読み取り使用されて
いた上流側の１画素の使用を中止させるようにしてい
る。第５図はイメージセンサ13が原稿11のほぼ中央部ま
で読み取り移動した状態を示し、読み取り使用中の画素
群22は読み取り中止された画素群23に代って新たに読み
取り使用が開始された画素群24で構成されている。従っ
て原稿11は斜線部25が読み取られた画像領域となる。な
お11aはスタート時点での原稿の位置を表わしている。

第６図はイメージセンサと原稿がさらに移動を続け、イ
メージセンサ13が原稿11の終端に達した状態を示してい
る。この状態では、読み取り使用中の画素群22はイメー
ジセンサ13の原稿の副走査方向下流側半分となってい
る。そして上流側半分の画素群23が読み取り中止となっ
た画素群である。このような読み取り走査の結果、原稿
11を斜線部25で示すように真横方向に一定幅で直線的に
読み取ることができる。

本発明はイメージセンサが往路の読み取り走査を終了す
ると、反転して復路の読み取り走査を行なうようにして
いる。イメージセンサ13が往路の原稿終端に到着する
と、第６図に示すごとく使用中の画素群22を使用中止と
し、使用中止となっていた画素群23を使用開始させて復
路の読み取りを開始させるようにしている。なお復路に
おける原稿画像の読み取りプロセスは上述した往路の読
み取り走査と全て同一となる。第７図は復路においてイ
メージセンサ13が原稿11のほぼ中央部まで読み取り移動
した状態を示し、読み取り使用中の画素群22に対し、画
素群23が読み取り使用中止となり画素群24が読み取り使
用開始された画素群である。原稿11は副走査方向に連続
して移動しており斜線部25が読み取られた画像領域を示
している。このようにして原稿画像をイメージセンサの
往復読み取り走査で読み取った画像情報を記録ヘッドに
与え、記録ヘッドで原稿11と同期して移動している用紙
に記録することにより原稿画像を複写することができ
る。本実施例ではイメージセンサ13と記録ヘッド14は第
１図に示すごとく１体となっている。従ってイメージセ
ンサ13での読み取りと同時に記録ヘッド14での記録が行
なわれている。この場合、記録ヘッド14における記録の
プロセスは前述したイメージセンサの動作プロセスと全
く同一であり、ここでの説明は省略する。

イメージセンサによって読み取った画像は、画像処理あ
るいはメモリーに貯えた後、読み取りプロセスと同様に
デジタル的に同期させて記録することもできる。例えば
記録ヘッドとしては多数の記録画素から構成されたサー
マルヘッド，静電ピンヘッド，液晶シャッターアレイな
どがあり、サーマルヘッドを用いた場合は感熱印字方
式、静電ピンヘッドを用いる場合は静電記録方式、液晶
シャッターアレイを用いる場合はエレクトロファックス
方式となる。

なお本実施例ではイメージセンサ，記録ヘッドとも画素
が一列の構成となっているが、これを複数列あるいは交
互に並べた構成としてもよく、読み取りおよび記録の精
度が向上する。また、記録ヘッドのカートリッジは着脱
可能とすることも容易であるし、表面に着色剤が塗布さ
れた感熱転写フィルムは感熱ヘッドに対して着脱自在に
構成されている。

実施例 （１） 16ドット/mmの密度を持つ長さ60mmのCCDイメージセンサ
を用意してA4サイズの原稿の短手方向に等速度でスキャ
ンさせた。このイメージセンサの全ドット数960ドット
の内、スタート時は第４図のように配置して480ドット
を用いた。同様に16ドット/mmのサーマルヘッドを用意
して感熱紙に記録できるよう第４図と同様に配置した。
原稿および感熱紙を7.5mm/秒の速度で第４図の副走査方
向に移動させると共に、イメージセンサとサーマルヘッ
ドを52mm/秒の速度で用紙の進行方向に対して直角の主
走査方向に移動させた。イメージセンサ及びサーマルヘ
ッドの各画素を本発明に従って７ドット主走査方向に記
録するたび毎に、副走査方向に対して下流側の１画素を
新たに読み取り及び記録使用開始し、同時に上流側の１
画素の使用を中止して読み取り並びに印字を続けた。往
路の終端に達した直後にイメージセンサ並びにサーマル
ヘッドの移動方向を反転させると共に、読み取り並びに
印字に使用する画素群を往路のスタート時に使用した画
素群に切り換えて往路と同様に画素を順次切り換えた。
なお原稿並びに感熱記録紙の移動は連続的に続けた。こ
れを繰り返すことによりA4サイズの複写を約40秒で行う
ことができ、原稿に忠実な画像が得られた。

実施例 （２） 16ドット/mmの密度を持つ長さ80mmのCCDイメージセンサ
を用意してA4サイズの原稿の短手方向に等速度でスキャ
ンさせた。このイメージセンサの全ドット数1280ドット
の内、スタート時は第４図の様に配置して640ドットを
用いた。同様に16ドットのサーマルヘッドを感熱リボン
を介して普通紙に記録できるよう第４図のように配置
し、原稿および記録紙を10mm/秒で移動させた。そして
イメージセンサとサーマルヘッドの移動速度並びに読み
取り印字方式を実施例（１）と同様にしておこなったと
ころ、原稿に忠実な普通紙への複写が30秒で得られた。

発明の効果 以上詳述したごとく本発明によれば、複数の画素を有し
たイメージセンサと、このイメージセンサの画素数とほ
ぼ同数の画素数を有した記録ヘッドとを一体もしくは同
期させて主走査方向に移動可能に配設すると共に、原稿
と記録紙を副走査方向に移動可能に配設し、イメージセ
ンサと記録ヘッドの往復移動に際して原稿の副走査方向
移動の一定距離毎にイメージセンサと記録ヘッドの複数
の画素のうち、原稿の副走査方向下流側の１画素を読み
取りおよび記録使用開始すると共に上流側の１画素を読
み取りおよび記録使用中止するようにしたことにより、
副走査方向に移動している原稿の画像をイメージセンサ
と記録ヘッドの一部の画素群を用いて主走査方向に往復
移動しながら読み取りおよび記録するため、イメージセ
ンサと記録ヘッドは原稿の読み取り画像巾の約２倍です
み、イメージセンサと記録ヘッドを小型にすることがで
きると共に装置の小型化が実現できることになる。

また、記録ヘッドの感熱ヘッドに対して着色剤が塗布さ
れた感熱転写フィルムを着脱可能に構成してあるため、
感熱ヘッド単独使用の場合は記録紙が、感熱転写フィル
ムを使用すれば普通紙が使用できることになるし、記録
ヘッドそのものを他方式のヘッドに変更すれば他の記録
方式となって記録の多様化が可能となると云ったような
多くの効果が得られる。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明の一実施例における複写装置の断面図、
第２図は感熱ヘッドの要部構成図、第３図は感熱ヘッド
のカートリッジを示す断面図、第４図乃至第７図は本発
明における読み取りおよび記録のプロセスを説明するた
めの平面図、第８図は従来の記録装置の概略構成図であ
る。 ９……本体、11……原稿、13……イメージセンサ、14…
…記録ヘッド、15……用紙、17……発熱画素、18……感
熱ヘッド、19……感熱転写フィルム、20……カートリッ
ジ、21……画素。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の画素を有したイメージセンサと、こ
   のイメージセンサの画素数とほぼ同数の画素数を有した
   記録ヘッドとを一体または同期させて主走査方向に移動
   可能に配設すると共に、原稿と記録紙を副走査方向に同
   期させて移動可能に配設し、原稿および記録紙の副走査
   方向移動の一定距離毎にイメージセンサおよび記録ヘッ
   ドの複数の画素のうち、副走査方向下流側の１画素を読
   み取りおよび記録使用開始すると共に上流側の１画素を
   読み取りおよび記録使用中止するよう制御することを特
   徴とする複写装置。
2. 【請求項２】イメージセンサおよび記録ヘッドが主走査
   方向の往路の終端に到着した直後に往路の開始時に使用
   した画素群に切り換えて復路の移動を開始させ、読み取
   りおよび記録することを特徴とする特許請求の範囲第１
   項記載の複写装置。
3. 【請求項３】記録ヘッドが感熱ヘッドで、記録紙が感熱
   記録紙であることを特徴とする特許請求の範囲第１項に
   記載の複写装置。
4. 【請求項４】感熱ヘッドと感熱転写フィルムを一体に構
   成したカートリッジ記録ヘッドとし、前記感熱転写フィ
   ルムを介して普通紙に記録する特許請求の範囲第１項に
   記載の複写装置。