JPH0671177U - キャップレス筆記具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 キャップの着脱を必要としない筆記具であっ
て、ペン先のシール及び突出を筆記本体の前後動で蓋部
を開閉して可能とする。 【構成】 開口部を常時遮蔽する蓋部６をキャップ１の
側面にばね性を付与して開閉自在に取付けると共に、内
孔部には先端を開口した内筒１１が前後動自在に配設さ
れ、筆記本体１６の後退位置で内筒１１の先端面１５が
蓋部６の内側面９でシールされ、軸先部１７の外周に設
けたシールリング２０が内筒１１の内径部１２に摺動可
能な状態で接触して、ペン先２２がその間の内筒１１内
の小室で密嵌され、筆記本体１６が前進した時に、内筒
１１と一体となって前進し、蓋部６が開口すると共に内
筒１１が前進阻止され、筆記本体１６がリターンスプリ
ング２３を圧縮して更に前進した時に、筆記本体１６と
キャップ１が係止状態となってペン先２２が先端面１５
から適宜突出した状態に固定されて筆記可能となる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、マーカー、サインペン、修正具等の揮発性のインクを搭載した筆記 具等の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、マーカー、サインペン、修正具等の揮発性の有るインクを搭載した筆記 具はペン先をシールする為にキャップが取付けられている。従って、キャップを 着脱する煩わしさとキャップを紛失してしまう等の問題がある。又、そのような 問題を解決する為にキャップレスの筆記具が多数知られているが、シール性を確 実に克服したものは少ない。又、本願のように開閉蓋でシールするものも存在す るが、構造が複雑であり、ペン先で蓋部を開閉する為に突出部位を汚したり、ペ ン先を傷めたりする問題がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記のような問題を解決した安価なキャップレス筆記具を提供するこ とを課題とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために案出された本考案のキャップレス筆記具は、開口部 を常時遮蔽する蓋部を軸筒前端部の側面にばね性を付与して開閉自在に取付け、 軸筒の内孔部に先端を開口した内筒をリターンスプリングを介して前後動自在に 配設し、軸先部の先端にペン先を有した筆記本体を軸筒内に進退位置に位置決め されるように嵌装して、筆記本体は軸先部に設けた相互の係合部により筆記本体 と共に後退方向に連動する関係に成し、筆記本体の後退位置で内筒の筒先部は蓋 部の内側面でシールされ、軸先部の側面に設けたシールリングが内筒の内径部に 摺動可能に接触してペン先は内筒内で小室に密嵌される。以上により、筆記本体 が前進位置に移動した時に、筆記本体が内筒と一体となって前進し、内筒の筒先 部で蓋部を開口すると共に、内筒が前進阻止された状態で筆記本体がリターンス プリングを圧縮して更に前進して、ペン先が筒先部から適宜突出すると共にキャ ップの後端に設けた係止部に軸先部後端に設けた係止部が係合してペン先が突出 状態に固定されるように構成されてなる。

【０００５】

【実施例】

図１及び図２は本考案の実施例を示している。先ず、図１及び図２に示す様に 筆記本体１６はマーカー、サインペン、ボールペン等の誤字を修正可能とした修 正液タイプの修正具で、インクを搭載した筒の前端に軸先部１７を有し、軸先部 １７の後端外周に凸状の係止部１９を有し、軸先部の略中央外周には鍔部１８が 設けられている。鍔部１８の前方はやや小径となり、その略中央外周には周溝を 設けてその溝内にシールリング２０が止着されている。又、軸先部１７の先端孔 からインク搭載部と連通してペン先２２が突出され、軸先部１７の先端外周には 凸状の係合部２１が周設されている。

【０００６】 キャップ１は、開口部を常時遮蔽する蓋部６をキャップ１前端部の側面に設け た基部３に軸支部７により回動自在に止着し、軸支部７にはキャップ１との間に ヒンジばね１０が取付けられている。又、蓋部８の内面には非連続気泡の弾性体 よりなるシール板８が固定されている。又、キャップ１の内孔部には先方より内 段部２が、後方に斜面を有して段部５が形成された係止部４が突設されている。

【０００７】 一方、キャップ１の内孔部には内筒１１が前後動自在に配設される。内筒１１ は先端に傾斜状の切り口を有した先端面１５を有し、後端には鍔部１４が形成さ れている。又、内径部１２の略中央には突状の係合部１３が形成されている。以 上により、内筒１１はリターンスプリング２３の前端を鍔部１４に当接した状態 でキャップ１の後端より嵌装され、続けて、鍔部１８にリターンスプリング２３ の後端を当接させた状態で筆記本体１６が嵌装され、鍔部１８がキャップ１の係 止部４を弾性変形させて嵌入し、鍔部１８の後端が係止部４の段部５で抜け止め 阻止される。

【０００８】 筆記本体１６は軸筒１の後端より嵌装され、軸先部１７の係合部２１が内筒１ １の係合部１３に弾性的に乗り越えて筆記本体１６の後退で内筒１１を連動する 関係に係止する。尚、軸先部１７と内筒１１との係合関係は適宜着脱可能に成さ れる。又、軸先部１７の外周に止着されたシールリング２０は内筒１１の内径部 １２に密嵌されるが、相互間で摺動可能と成される。又、図１に示すように、筆 記本体１６の後退位置では前記蓋部６の内側面９が内筒１１の先端面１５に密接 して、ペン先２２はシールリング２０との間で内筒１１の内径部１２に密嵌され る。

【０００９】

【作用】

本考案のキャップレス筆記具は以上のように構成されており、未使用時には図 １に示すようにペン先２２が蓋部６とシールリング２０により内筒１１の内径部 １２に密嵌されてインクの蒸発とペン先の乾燥を防止する。次に、筆記本体１６ を前進位置に移動させると、筆記本体１６が内筒１１と一体となって前進し、内 筒１１の先端面１５が蓋部６の内側面９を押圧して蓋部６を押し上げて内筒１１ を開口する。即ち、リターンスプリング２３の附勢力は蓋部６を拡開する力より 適宜に強く設定されている。又、蓋部６が拡開した状態で内筒１１の鍔部１４の 前端がキャップ１の内段部２に当接して内筒１１の前進が阻止され、更に筆記本 体１６が前進するとリターンスプリング２３が圧縮されてペン先２２が先端面１ ５から適宜に突出し、筆記本体１６は前記係止部１９が係止部４に係止して、ペ ン先２２が突出状態に固定される。係止状態を解除して、筆記本体１６を後退さ せると鍔部１８が係止部の段部５に当接すると共に、ペン先２２の後退に遅れて 内筒１１も後退して再び図１の状態に復帰する。

【００１０】

【考案の効果】

本考案のキャップレス筆記具の構成及び作用は以上の如くであり、従来の着脱 式のキャップでペン先を被覆した物のように、筆記の度にキャップを着脱する煩 わしさもなく、キャップを紛失してしまう心配もなく、又、キャップの着脱の際 に誤て手を汚してしまう等の問題もなく使用できる。又、構造が簡単なので、安 価に提供可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す要部の縦断面図で、ペン
先を蓋部で密嵌した状態を示している。

【図２】本考案の実施例を示す要部の縦断面図で、蓋部
を拡開してペン先を突出させた状態を示している。

【符号の説明】

１ キャップ ２ 内段部 ３ 基部 ４ 係止部 ５ 段部 ６ 蓋部 ７ 軸支部 ８ シール板 ９ 内側面 １０ ヒンジばね １１ 内筒 １２ 内径部 １３ 係合部 １４ 鍔部 １５ 先端面 １６ 筆記本体 １７ 軸先部 １８ 鍔部 １９ 係止部 ２０ シールリング ２１ 係合部 ２２ ペン先 ２３ リターンスプリング

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 開口部を常時遮蔽する蓋部６を軸筒１前
   端部の側面にばね性を付与して開閉自在に取付けると共
   に、軸筒１の内孔部には先端を開口した内筒１１が前後
   動自在に配設され、内筒１１と筆記本体１６との間にリ
   ターンスプリング２３が附勢されて、軸筒１内には軸先
   部１７の先端にペン先２２を有し、揮発性のインクを搭
   載した筆記本体１６が進退位置に位置決めされるように
   嵌装され、内筒１１は軸先部１７との間に設けた係合部
   １３と２１により筆記本体１６と共に後退方向に連動す
   る関係に成される。筆記本体１６の後退位置でキャップ
   １の後端に設けた係止部４に筆記本体１６の鍔部１８が
   当接して相互間が抜け止めされて、内筒１１の先端面１
   ５が蓋部６の内側面９でシールされ、軸先部１７の側面
   に設けたシールリング２０が内筒１１の内径部１２に摺
   動可能な状態で接触してペン先２２は密嵌される。以上
   により、筆記本体１６が前進位置に移動した時に、筆記
   本体１６が内筒１１と一体となって前進し、内筒１１の
   先端面１５で蓋部６を開口すると共に、内筒１１が前進
   阻止された状態で筆記本体１６がリターンスプリング２
   ３を圧縮して更に前進して、ペン先２２が先端面１５か
   ら適宜突出すると共に係止部４に筆記本体の係止部１９
   が係合してペン先２２が突出状態に固定されるように構
   成したことを特徴とするキャップレス筆記具。