JPH0671068U - 締付工具におけるビットの抜け止め構造 - Google Patents

締付工具におけるビットの抜け止め構造

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JPH0671068U
JPH0671068U JP1759393U JP1759393U JPH0671068U JP H0671068 U JPH0671068 U JP H0671068U JP 1759393 U JP1759393 U JP 1759393U JP 1759393 U JP1759393 U JP 1759393U JP H0671068 U JPH0671068 U JP H0671068U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スクリュードライバを用いてねじ締めをした
場合に、ビットがねじの十字孔に食い付く等してビット
がスピンドルから外れてしまうことがよくあったが、こ
のような不必要な場合にはビットがスピンドルから簡単
には外れないようにする。 【構成】 スピンドル8が前方へ移動した時に、ビット
14の抜け止めをするためのストッパ部材12が前記ス
ピンドル8を支持する軸受10によってビットの抜け止
め溝14aから離脱不能となる構成とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、作業内容に合わせて先端工具(ドライバビットやソケットビット等 、以下単に「ビット」という)を取り替えて装着する形式の例えばスクリュード ライバ等の締付工具における前記ビットの抜け止め構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の締付工具にビットを抜け止めした状態で装着するための構造は 例えば図3に示すように構成したものがあった。
【0003】 すなわち、駆動モータMにより回転するスピンドル20の中心に形成されたビ ット21の差込み用の装着孔22に対応して、このスピンドル20の外周面には その全周にわたって溝部23が形成され、この溝部23の底面には上記装着孔2 2に貫通するテーパ形状の支持孔24が形成されている。この支持孔24にはス チールボール25が嵌め込まれ、このスチールボール25は、上記溝部23に沿 って装着されたリーフスプリング26によって、装着孔22内に突き出る方向に 付勢されている。そして、装着孔22にビット21が差し込まれると、スチール ボール25はリーフスプリング26によって、ビット21に形成された抜け止め 用の溝部27に嵌まり込み、これによりこのビット21が抜け止めされた状態で 装着されるようになっていた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
このように、従来はリーフスプリング26の弾性力によってスチールボール2 5をビット21の溝部26に嵌まり込んだ状態に押し付けておくことによりこの ビット21の抜け止めをなす構成であったので、例えばビット21が、締め付け たねじの十字孔に食い付いたような場合に、この食い付き力が上記リーフスプリ ング26の弾性力に勝るものであるとそのまま工具を引き離したのではビット2 1がスピンドル20から抜け出してしまうという問題があった。
【0005】 本考案はこの問題に鑑みなされたもので、ビットの不必要な抜け出しを確実に 防止することのできる、締付工具におけるビットの抜け止め構造を提供すること を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、本考案は、スピンドルがその軸方向に移動可能に支持された形式の締 付工具において、前記スピンドルが前方へ移動した時に、ビットの抜け止めをす るためのストッパ部材が前記スピンドルを支持する軸受によってビットの抜け止 め溝から離脱不能となる構成としたことを特徴とする。
【0007】
【作用】
上記構成によれば、ねじ締めを行うべくビットをねじ部材に押し付けると、ビ ットとともにスピンドルは工具本体の内部側に押し込まれて、駆動モータの回転 力が伝達され得る状態となり、駆動モータを起動させるとスピンドルひいてはビ ットが回転され、これによりねじ部材は回転してねじ締めがなされる。このねじ 締め時すなわちスピンドルの後退時において、ビットの抜け止めをするためのス トッパ部材はビットの抜け止め溝から離脱可能であるので、このストッパ部材は ビットの抜け止めの機能を果しておらず、従ってビットを抜き出すことができる 。しかしながら、この場合は、ビットはねじ部材に押し付けられているのでスピ ンドルから外れることはない。
【0008】 一方、例えばねじ締めが完了して締付工具をねじ部材から引き離す方向に移動 させるとスピンドルは締付工具に対して相対的に前方へ移動するのであるが、ス ピンドルが前方へ移動すると、このスピンドルを支持する軸受によって上記スト ッパ部材はビットの抜け止め溝に嵌まり込んで離脱不能となるので、ビットは抜 け止めされた状態に保持され、この抜け止め状態はスピンドルが前方位置にある 限り確実に保持される。
【0009】 従って、例えばねじ締め作業中にビットの先端がねじ部材の十字孔に食い付い たような場合に、この食い付き状態のまま締付工具を引き離し方向に移動させて も、スピンドルは後方へ移動しないのでストッパ部材はビットの抜け止め溝に嵌 まり込んだ状態のまま保持され、従ってビットはスピンドルから外れることはな く装着された状態のまま確実にねじ部材から引き離すことができる。
【0010】 また、ビットをねじ部材から完全に引き離した状態においても、スピンドルは 前方位置に保持されるのでビットの抜け止め溝にはストッパ部材が嵌まり込んだ 状態のまま保持され、従ってビットはスピンドルから外れることはなくその抜け 止めがなされた状態となる。
【0011】 なお、ビットの交換にあたってこのビットをスピンドルから外したい場合には 、ビットを押し込むことによりスピンドルを移動させるのではなく、スピンドル だけを直接押込み方向に移動させることによりストッパ部材をビットの抜け止め 溝から離脱可能な状態とし、この状態においてビットだけを外し方向に移動させ てやればよい。
【0012】
【実施例】
次に、本考案の実施例を図1および図2に基づいて説明する。本例は締付工具 としてのスクリュードライバ1に、以下説明するビット14の抜け止め構造を適 用した場合を例示するものであり、従って、図1はこのスクリュードライバ1の 全体を示している。なお、このスクリュードライバ1においてビット10の抜け 止めをするための構造以外については特に変更を要するものではないが、以下簡 単に説明する。
【0013】 このスクリュードライバ1のハウジング2には駆動源としての電動モータMが 収容され、この電動モータMはトリガ4の操作によって起動停止するようになっ ている。モータMの出力軸5にはギヤ歯5aが形成され、このギヤ歯5aには駆 動ギヤ6が噛み合っている。この駆動ギヤ6はスピンドル8に対して相対回転可 能に支持されており、この駆動ギヤ6の回転はクラッチ7を経てスピンドル8に 伝達される。
【0014】 クラッチ7は、主として適数個のスチールボール7aと前面(図示左端面)に クラッチ歯7cが形成された中間クラッチ部材7bから構成されており、この中 間クラッチ部材7bもスピンドル8に対して相対回転可能かつ軸方向に移動可能 に支持されている。この中間クラッチ部材7bの図示左端面にはクラッチ歯7c が形成され、またこの中間クラッチ部材7bは、スピンドル8の大径部8aとの 間に介装された圧縮コイルバネ7dによって駆動ギヤ6側(図示右方)に付勢さ れて、駆動ギヤ6との間に上記各スチールボール7aを挟み込んだ状態で押し付 けられている。
【0015】 一方、スピンドル8の大径部8aの図示右端面には上記クラッチ歯7cと噛み 合い可能なクラッチ歯8bが形成されており、このスピンドル8が上記圧縮コイ ルバネ7dに抗して図示右方に移動すると、クラッチ歯8bと7cが噛み合わさ れ、これにより駆動ギヤ6ひいてはモータMの回転力がスピンドル8に伝達され る。
【0016】 上記したスチールボール7aは駆動ギヤ6に対して中間クラッチ部材7bを一 定の範囲でのみ相対回転可能とする関係を持たせる働きをするもので、これによ り上記中間クラッチ部材7bのクラッチ歯7cとスピンドル8側のクラッチ歯8 bがスムーズに噛み合うようになっている。なお、このクラッチ7については、 本出願人の出願に係る特願平4−289654号において詳しく開示したもので あるのでそちらを参照されたい。
【0017】 次に、このスピンドル8は、軸受3,10によって回転可能かつ軸方向に移動 可能に支持されている。このスピンドル8の先端側(図示左側)を支持する上記 軸受10は略円筒状をなすもので、その先端内周面には突条10aが形成されて いる。この突条10aは、一定の幅でこの軸受の内周の全周にわたって形成され ており、従ってこの突条10aの内径はその他の部分(突条10aが形成されて いない部分、以下「大径部10b」という)の内径よりも小径となって、この軸 受10の内周面が段付形成されている。この突条10aと大径部10bとの境部 分は滑らかな傾斜面でつながっている。
【0018】 一方、スピンドル8の上記軸受10に支持される部分は、上記段付形成された 軸受10の内周面に対応して段付形成されており、従ってその先端側が、上記突 条10aの段差に相当する寸法だけより小径に形成されている。この先端側の小 径部8cが上記軸受10の突条10aによって支持され、その他の部分が上記大 径部10bによって支持されている。
【0019】 このスピンドル8の先端には、ビット14を挿入するための装着孔9がその軸 心に沿って所定の深さで形成されており、この装着孔9に貫通して上記小径部8 cには軸方向に直交する方向に支持孔11が形成されている。この支持孔11に は、球体をなすスチールボール12が嵌め込まれており、このスチールボール1 2は上記支持孔11内において、スピンドル8の軸方向に対して直交する方向に 移動可能であるが、この支持孔11は装着孔9側(図示下側)が小径となるテー パ状に形成されているため、このスチールボール12は装着孔9内に突き出し可 能ではあるものの脱落することはないようになっている。
【0020】 また、上記支持孔11と突条10aとの位置関係は、スピンドル8が圧縮コイ ルバネ7dによって図示左側の移動端(前方位置)に位置する状態において、支 持孔11と突条10aの軸方向の位置が一致するように設定されている。従って 、スピンドル8が図示左側の前方位置に位置する状態において、スチールボール 12は突条10aによって装着孔9側(図示下方)に押し込まれてその下部が装 着孔9の内周側に突き出た状態となるとともに、支持孔11は突条10aに閉塞 された状態となってこのスチールボール12はビット14の抜け止め溝14aか ら離脱する方向(図示上方)へ移動不能な状態となる。この状態において、スチ ールボール12の、装着孔9内に突き出た部分がビット14の抜け止め溝14a に嵌まり込んでビット14の抜け止めがなされる。
【0021】 図中16は、ハウジング2の先端にねじ部16aを介して取付けられたアジャ ストスリーブであり、このアジャストスリーブ16を回転させてその締め込み量 を調整することによって、後述するストッパスリーブ15を軸方向に移動させ、 これによりねじの締め込み深さを調整できるようになっている。
【0022】 次に、図中13は、上記アジャストスリーブ16の先端開口部の内周側に嵌め 込み状に保持された防塵スリーブである。この防塵スリーブ13は、アジャスト スリーブ16とビット14との間を閉塞してこの締付工具1の内部と外部を遮断 し、これにより締付工具1の内部の防塵をする機能を有する。この防塵スリーブ 13はその後端部(図示右端部)に形成されたフランジ部13aをハウジング2 の先端内周面に形成された溝部2aに嵌め込んだ状態で取付けられている。そし て、この溝部2aは、図示するように軸方向(図示左右方向)に一定の幅で形成 されており、これによりこの防塵スリーブ13は、そのフランジ部13aが上記 溝部2a内において軸方向に移動できる範囲で軸方向に移動できるようになって いる。
【0023】 また、この防塵スリーブ13の後端面にはスピンドル8の先端に形成された段 付部8dが当接されるようになっており、従ってこの防塵スリーブ13を図示右 方に押し込むとこのスピンドル8も同方向に移動する。
【0024】 図中15は上記したストッパスリーブであり、上記アジャストスリーブ16の 先端に着脱可能に取付けられている。そして、図示するようにこのストッパスリ ーブ15と上記防塵スリーブ13との内周側を経てビット14が装着孔9に挿入 される。また、上記したようにアジャストスリーブ16を回転させることにより このストッパスリーブ15は軸方向に移動可能であり、これによりビット14に 対する位置を調整してねじの締め込み深さを調整できるようになっている。
【0025】 次に、以上のように構成された本例の締付工具1にビット14を装着する場合 の手順について図2を参照して説明する。なお、この図2は、ビット14が抜け 止めされた状態と抜き出し可能な状態とを対比して示したもので、一点鎖線より も上側がビット14が抜け止めされた状態を、また下側がビット14を抜き出し 可能な状態をそれぞれ示している。
【0026】 先ず、ビット14を締付工具1に装着する際には、ビット14をストッパスリ ーブ15および防塵スリーブ13の内周側を経てスピンドル8の装着孔9に挿入 する。この時点で、スピンドル8は圧縮コイルバネ7dによって図示左側の前方 位置に位置して、軸受10の突条10aがスピンドル8の支持孔11を閉塞する 状態となっており、従って、この支持孔11に保持されたスチールボール12の 図示下部が装着孔9内に突き出た状態となっている。このことから、上記のよう にして装着孔9に挿入されたスピンドル8の挿入側先端部は、スチールボール1 2に当たってそれ以上挿入できない。
【0027】 そこで、次にこのビット10をさらに大きな力で押し込むことにより、スピン ドル8を圧縮コイルバネ7dに抗して図示右方に移動させる。これにより、支持 孔11すなわちスチールボール12は突条10aの図示直下から外れて軸受10 の大径部10bの直下に至る。この状態においてスピンドル8の小径部8cと軸 受10との間には、突条10aの突出寸法に相当する隙間が形成される。従って 、この隙間の範囲内においてスチールボール12は支持孔11内を装着孔9から 離脱する方向(図示上方)に移動可能な状態となる。
【0028】 こうしてスチールボール12が装着孔9内から退去可能な状態となると、これ とほぼ同時に、依然として押込み方向に力が加えられているビット14は、上記 スチールボール12を装着孔9内から押出しつつ、さらにこの装着孔9内に挿入 される。そして、ビット14の抜け止め溝14aがスチールボール12の直下( 軸方向に一致する位置)に至ると、このスチールボール12が再び支持孔11内 を移動して装着孔9内に突き出し可能な状態となる。この状態となるとビット1 4の挿入側先端が装着孔9の突き当たり面に当接して、ビット14はそれ以上装 着孔9内に挿入不能となる。この状態としたならば、ビット14の押込みをやめ る。すると、ビット14およびスピンドル8は圧縮コイルバネ7dによって前方 に押し出される。これによりスチールボール12は突条10aによって装着孔9 内に突き出した状態に押し込まれ、従ってこの突き出した部分がビット14の抜 け止め溝14aに嵌まり込み、これでビット14は抜け止めされた状態で締付工 具1に装着された状態(図2中、一点鎖線よりも上側に示した状態)となる。そ して、この状態において、突条10aは支持孔11を閉塞した状態となり、従っ てスチールボール12はビット14の抜け止め溝14aから離脱不能な状態とな って、ビット14の抜け止め状態が保持されている。
【0029】 以上のようにしてビット14が装着された締付工具1をねじ締め作業に使用す るにあたって、ビット14の先端を締付けようとするねじ部材の例えば十字孔に 嵌め込み、この状態で締付工具1をねじ部材に押し付ける。すると、ビット14 とともにスピンドル8が後退し、従ってクラッチ歯8bと中間クラッチ部材7b のクラッチ歯7cが噛み合い、これによりモータMの回転力をスピンドル8に伝 達可能な状態となる。この押付け状態でトリガ4を操作してモータMを回転させ るとスピンドル8ひいてはビット14が回転し、ねじ部材は締め込まれる。
【0030】 ここで、この締付け作業時において、すなわち締付工具1の押付け状態におい てスピンドル8は後退状態にあるので、スチールボール12は突条10aの直下 から外れた状態(図2中、一点鎖線よりも下側に示した状態)にあり、従ってこ のスチールボール12は装着孔9内から退去可能な状態となっているのであるが 、この場合にはビット14はねじ部材に押し付けられているので、スピンドル8 から外れることはない。
【0031】 ねじ締めが完了して締付工具1をねじ部材から引き離す方向に移動させると、 相対的にスピンドル8は前方に移動し、従ってスチールボール12は突条10a の直下に戻って再びビット14の抜け止め溝14aに嵌め込まれた状態となり、 よってビット14が抜け止めされた状態となる。このことから、例えばねじ締め 中にビット14の先端がねじ部材の十字孔に食い付いてしまい、この食い付いた 状態のまま締付工具1を引き離し方向に移動させた場合であっても、ビット14 はスピンドル8から外れることはない。しかも、このビット14の抜け止め状態 はスピンドル8が前方位置にある限り確実に保持されるのであり、従来のように 上記食い付き力がリーフスプリング26の弾性力に勝るような場合であってもビ ット14の抜け止めが確実になされる。
【0032】 次に、ビット14を交換する場合について説明する。この場合には、ビット1 4を押込み方向に移動させることができない。そこで、この場合には、先ずスト ッパスリーブ15を取り外す。すると、アジャストスリーブ16の先端開口部か らは防塵スリーブ13の先端が突き出した状態となっているので、この防塵スリ ーブ13を圧縮コイルバネ7dに抗して押込み方向に移動させることによりスピ ンドル8を後退させるのである。これによりスチールボール12は上記したと同 様に装着孔9内から退去可能となるので、この防塵スリーブ13の押込み状態を 保持したまま、一方でビット14を引き抜くことでこのビット14をスピンドル 8から外すことができる。ビット14の取り外しが完了したならば、防塵スリー ブ13を突き出し方向に戻し、またストッパスリーブ15をアジャストスリーブ 16に取付ける。なお、防塵スリーブ13は圧縮コイルバネ7dによってスピン ドル8が前方に戻されることに伴い、自動的に突き出し方向に戻される。
【0033】 本例は以上のように構成したものであり、これによれば次のような作用効果を 奏する。 本例におけるビット14の抜け止め構造は、スピンドル8が軸方向に移動する 構成を利用してビット14の抜け止めを実現する構成とされている。すなわち、 スピンドル8が前方に位置している状態にあっては、スチールボール12が軸受 10に設けられた突条10aによって装着孔9内に突き出た状態に保持されてビ ット14の抜け止めがなされる一方、スピンドル8が後退した状態にあってはス チールボール12は上記突条10aの直下から外れて装着孔9内から退去可能と なり、従ってビット14を装着孔9内から抜き出し可能あるいは装着孔9に挿入 可能となるよう構成されている。
【0034】 この構成によれば、ねじ締めが完了して締付工具1をねじ部材から引き離すと ほぼ同時にスピンドル8は圧縮コイルバネ7dによって前方に移動し、これによ りスチールボール12は突条10aによって装着孔9内に突き出た状態に確実に 保持されてビット14の抜け止めがなされる。従って、このビット14の抜け止 め状態はスピンドル8が前方位置にある限り確実になされる。
【0035】 このことから、ねじ締め中にビット14の先端がねじ部材の十字孔に食い付い たまま締付工具1を引き離した場合に、この引き離し動作とほぼ同時にビット1 4の抜け止めがなされ、従ってビット14はスピンドル8から外れることはない 。この点、従来はリーフスプリング26の弾性力によってビット21の抜け止め をなす構成であったので、ビット21のねじ部材に対する食い付き力が上記弾性 力に勝るものである場合には、ビット21はスピンドル20から外れてしまうの であった。
【0036】 なお、以上説明した実施例においてはストッパ部材として球体をなすスチール ボール12を例示したが本考案はこれに限定されるものではなく、例えば円筒体 のピンであってもよく、またスチール製である必要は必ずしもない。
【0037】 また、本例では軸受10の内周面に突条10aを形成し、この突条10aによ ってスチールボール12がビット14の抜け止め溝14aから離脱することを阻 止する構成を例示したが、本考案はこの構成の他に、例えば軸受の内周面に段差 を設けることなく通常の筒体をなす軸受によってスチールボール12の移動を阻 止する構成であってもよい。従って、この場合にはスチールボール12が軸受に 対して軸方向にずれた時の支持孔11からの脱落を防止する必要があるのである が、これは例えばハウジングの形状を適宜変更する等すればよい。
【0038】
【考案の効果】
本考案によれば、スピンドルが前方位置に移動するとストッパ部材がビットの 抜け止め溝に嵌まり込んだ状態が保持されてビットの抜け止めがなされる構成で あるので、ねじ締め完了後に締付工具をねじ部材から引き離す方向に移動させる と、これとほぼ同時にビットの抜け止めがなされる。しかも、この抜け止め状態 はスピンドルが前方位置にある限り確実に保持されるので、例えばビットの先端 がねじ締め中に食い付いたような場合であっても、ねじ締め完了後締付工具を引 き離す際にビットがスピンドルから外れるようなことはなく確実な抜け止めを行 うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示し、スクリュードライバの
一部破断側面図である。
【図2】本考案の要部を示し、ビットの抜け止め状態と
非抜け止め状態を対比して示した縦断面図である。
【図3】従来のビットの抜け止め構造に係り、スクリュ
ードライバの一部破断側面図である。
【符号の説明】 1…締付工具(スクリュードライバ) 2…ハウジング 7…クラッチ 8…スピンドル、8c…小径部 9…装着孔 10…軸受、10a…突条、10b…大径部 11…支持孔 12…スチールボール(ストッパ部材) 13…防塵スリーブ 14…ビット、14a…抜け止め溝 15…ストッパスリーブ 16…アジャストスリーブ 26…リーフスプリング M…駆動モータ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スピンドルがその軸方向に移動可能に支
    持された形式の締付工具において、前記スピンドルが前
    方へ移動した時に、ビットの抜け止めをするためのスト
    ッパ部材が前記スピンドルを支持する軸受によってビッ
    トの抜け止め溝から離脱不能となる構成としたことを特
    徴とする締付工具におけるビットの抜け止め構造。
JP1993017593U 1993-03-15 1993-03-15 締付工具におけるビットの抜け止め構造 Expired - Lifetime JP2595401Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000317852A (ja) * 1999-05-11 2000-11-21 Kamisawa Tekko Kk L型ドライバーアタッチメント
JP2002036134A (ja) * 2000-06-16 2002-02-05 Hilti Ag スクリュードライバ装置

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