JP3374065B2 - 電動スクリュードライバのクラッチ装置 - Google Patents

電動スクリュードライバのクラッチ装置

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JP3374065B2
JP3374065B2 JP2221698A JP2221698A JP3374065B2 JP 3374065 B2 JP3374065 B2 JP 3374065B2 JP 2221698 A JP2221698 A JP 2221698A JP 2221698 A JP2221698 A JP 2221698A JP 3374065 B2 JP3374065 B2 JP 3374065B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動スクリュード
ライバ及びそのクラッチ装置に関し、より詳しくは、所
定深さまでねじを締め付けた後、駆動装置からの回転を
遮断してねじ締めを停止することができる電動スクリュ
ードライバ及びその装置に備えられたクラッチ装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、上記電動スクリュードライバ
としては種々のものが提案されており、例えば、特開昭
63−267171号、特開平7−214476号公報
所載の発明が公知である。
【0003】かかる電動スクリュードライバにあって
は、ドライバビットを取付可能で、且つ軸長方向に移動
可能な可動クラッチエレメントには、第一クラッチ歯が
形成される一方、前記可動クラッチエレメントと同軸に
配置され、且つ駆動装置によって回転運動が生じる固定
クラッチエレメントには、前記第一クラッチ歯と噛合可
能な第二クラッチ歯が形成されている。
【0004】従って、前記可動クラッチエレメントを固
定クラッチエレメント側に移動させて、第一クラッチ歯
と第二クラッチ歯とを噛合せしめることにより、駆動装
置による固定クラッチエレメントの回転が可動クラッチ
エレメントに伝達され、ドライバビットを以て、締付け
すべき部材にねじを締付けることが可能となる。
【0005】一方、所定深さまでねじを締付けた後、前
記可動クラッチエレメントを固定クラッチエレメントと
反対方向に移動させて、第一クラッチ歯と第二クラッチ
歯との噛合を解離せしめることにより、固定クラッチエ
レメントからの回転が遮断され、ねじの締付けを停止す
ることが可能となる。
【0006】尚、特開昭63−267171号公報所載
においては、前記第一クラッチ歯は可動クラッチ部に、
前記第二クラッチ歯は固定クラッチ部に相当する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電動スクリュードライバにあっては、クラッチ歯同士の
噛合を利用したクラッチ装置を採用しているため、第一
クラッチ歯及び第二クラッチ歯の歯たけの寸法を考慮し
て設計する必要があり、その分、電動スクリュードライ
バの機長が長くなると共に、それにより装置全体の重量
が重くなるという問題があった。
【0008】また、第一クラッチ歯と第二クラッチ歯と
の噛合は面接触であるため、接触による摩擦抵抗が大と
なり、クラッチ装置からの発熱量が増大すると共に、第
一クラッチ歯及び第二クラッチ歯の歯面が磨耗しやす
く、クラッチ装置の寿命が低下するおそれがあるという
問題があった。
【0009】そこで本発明は、上記の如き従来の問題点
に鑑みてなされたもので、装置の小型化、軽量化を図る
ことができると共に、発熱を押さえ、且つ、耐久性を高
めることができる電動スクリュードライバ及びそのクラ
ッチ装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る電動スクリュードライバのクラッチ装
置は、駆動装置により回転する固定クラッチエレメント
11と、該固定クラッチエレメント11方向に移動可能な可
動クラッチエレメント12とを備えた電動スクリュードラ
イバのクラッチ装置であって、前記可動クラッチエレメ
ント12の外周面に、係合球13を保持するための凹状部23
が形成される一方、前記固定クラッチエレメント11に、
可動クラッチエレメント12を挿入可能な開口部17が形成
され、且つ前記凹状部23に保持された係合球13が係入可
能とすべく、前記開口部17の内面に係入溝19が形成され
てなることを特徴とする。
【0011】上記構成からなる電動スクリュードライバ
のクラッチ装置は、凹状部23に係合球13を保持した状態
で可動クラッチエレメント12を固定クラッチエレメント
11方向に移動することで、可動クラッチエレメント12が
固定クラッチエレメント11の開口部17内に挿入されると
共に、係合球13が係入溝19内に係入されてクラッチ装置
が連結される。しかる後、固定クラッチエレメント11を
駆動装置により回転すると、可動クラッチエレメント12
には係合球13を介して固定クラッチエレメント11の回転
が伝達されることとなる。
【0012】一方、可動クラッチエレメント12を固定ク
ラッチエレメント11方向から離間する方向に移動するこ
とで、それに伴い係合球13が移動し、係入溝19より解離
して、クラッチ装置が解離されると共に、固定クラッチ
エレメント11の回転が遮断される。
【0013】また、本発明に係る電動スクリュードライ
バのクラッチ装置は、請求項2記載の如く、可動クラッ
チエレメント12若しくは係合球13が固定クラッチエレメ
ント11と離間する方向へ付勢されてなるため、クラッチ
装置は通常解離された状態であり、連結する際には、付
勢力に抗して可動クラッチエレメント12を固定クラッチ
エレメント11方向に押圧するものである。
【0014】また、本発明に係る電動スクリュードライ
バのクラッチ装置は、請求項3記載の如く、前記凹状部
23が、前記固定クラッチエレメント11側ほど幅広に形成
される一方、前記係入溝19が前記可動クラッチエレメン
ト12側ほど幅広に形成され、しかも、凹状部23に保持さ
れた係合球13が固定クラッチエレメント11と離間する方
向へ付勢されてなる構成を採用することができる。
【0015】上記構成からなる請求項3記載の電動スク
リュードライバのクラッチ装置にあっては、凹状部23内
での係合球13の移動が許容されるものであり、クラッチ
装置が連結され回転している間は係合球13が凹状部23で
あって固定クラッチエレメント11側の隅部に位置する。
また、クラッチ装置が解離するに際しては、係合球13
が、凹状部23内での上記位置に保持された状態で係入溝
19から解離するものである。さらに、係入溝19が解離し
た後は、係合球13が付勢により凹状部23であって固定ク
ラッチエレメント11から離間する方向の隅部に押圧さ
れ、係合球13が固定クラッチエレメント11から一定距離
を有して離間するのである。また、係入溝19が可動クラ
ッチエレメント12側ほど幅広に形成されているため、ク
ラッチ装置を連結する際、係入溝19への係合球13の係入
が円滑且つ容易となる。
【0016】さらに、本発明に係る電動スクリュードラ
イバのクラッチ装置は、請求項4記載の如く、前記凹状
部23の側面23b の軸長方向に対する傾斜角βが、前記係
入溝19の側面19a の軸長方向に対する傾斜角αより大で
ある構成を採用することができる。
【0017】上記構成からなる請求項4記載の電動スク
リュードライバのクラッチ装置は、傾斜角αが傾斜角β
より小さいため、クラッチ装置が回転を開始すると、係
合球13が凹状部23であって固定クラッチエレメント11側
の隅部へ位置変更すると共に、クラッチ装置が回転中に
あっては、係合球13が係入溝19から解離することなく係
入状態が維持され、従って、クラッチ装置の連結状態が
維持される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
電動スクリュードライバについて図面に従って説明する
ものである。図1に示す如く、本実施形態に係る電動ス
クリュードライバは、ハウジング状の装置本体1 を有
し、該装置本体1 内には駆動装置(図示せず)が配置さ
れ、該駆動装置の駆動軸2 が装置本体1 に固定された駆
動軸用軸受3 により回転可能に枢支されている。
【0019】しかも、前記駆動軸2 の先端部には、その
外周且つ軸長方向にギヤ2aが刻設され、後述する固定ク
ラッチエレメント11と噛合可能に構成されている。
【0020】また、装置本体1 の把持部1aにはトリガ4
が押圧可能に設けられてなり、該トリガ4 を押し操作し
ている間、駆動装置が駆動して駆動軸2 が回転する一
方、トリガ4 から指を離して押し操作を止めると駆動軸
2 の回転が停止するよう構成されている。
【0021】次に、本実施形態に係る電動スクリュード
ライバに採用されるクラッチ装置10について説明する。
前記クラッチ装置10は、装置本体1 に回転可能に枢支さ
れ且つ前記駆動軸2 のギヤ2aと噛合可能な固定クラッチ
エレメント11と、該固定クラッチエレメント11の回転軸
と同軸で回転可能且つ軸長方向に移動可能に装置本体1
に枢支された可動クラッチエレメント12と、該可動クラ
ッチエレメント12と固定クラッチエレメント11との間に
介装される係合球13とを備えるものである。
【0022】前記固定クラッチエレメント11は、図2に
も示す如く、円柱状の基部14と、該基部14の一端面から
同心に突設された円柱状の枢支部15とからなり、該枢支
部15を装置本体1 に固定された軸受5 に嵌入すること
で、固定クラッチエレメント11は回転可能に装置本体1
に枢支される。
【0023】また、前記固定クラッチエレメント11の基
部14の外周面には、周方向に主ギヤ16が突設され、該主
ギヤ16が前記駆動軸2 のギヤ2aと噛合することで、駆動
装置の駆動軸2 の回転が固定クラッチエレメント11に伝
達され、固定クラッチエレメント11が回転するのであ
る。
【0024】さらに、前記固定クラッチエレメント11の
基部14の他端面には、可動クラッチエレメント12を挿入
可能な開口部17が形成されてなり、該開口部17は、第一
開口部17a と、該第一開口部17a より小径の第二開口部
17b とからなり、しかも、その端縁18は、夫々第一端縁
18a 、第二端縁18b となす。
【0025】また、前記開口部17の内面には、その端縁
18から係入溝19が形成されてなり、本実施形態において
は、第二開口部17b の内面の四等分位置に、第二端縁18
b から係入溝19が四個形成されている。
【0026】しかも、前記係入溝19は、端縁18側ほど幅
広に形成されており、従って、該係入溝19は、端縁18か
ら軸長方向に対して角度αをなす傾斜面19a と、該傾斜
面19a の端部に連続された円弧面19b と、該円弧面19b
の端部に連続され、係入溝19の終端部である係止面19c
とを有するものである。尚、本実施形態では前記角度α
を20°に設定している。
【0027】前記可動クラッチエレメント12は、図3に
も示す如く、前記固定クラッチエレメント11の回転の伝
達及び遮断に関与する伝達部20と、該伝達部20の一端面
から同心に突設され、ドライバビットを保持可能な保持
部21とからなり、該保持部21を装置本体1 に固定された
軸受7 に挿入することで、可動クラッチエレメント12は
回転可能に装置本体1 に枢支される。
【0028】しかも、固定クラッチエレメント11を枢支
する軸受5 と可動クラッチエレメント12を枢支する軸受
7 とは同心に装置本体に固定されているため、可動クラ
ッチエレメント12は、固定クラッチエレメント11の回転
軸と同軸で回転可能となるのである。
【0029】また、前記保持部21が軸受7 内を軸長方向
に移動することが許容されているため、可動クラッチエ
レメント12は軸長方向、即ち、固定クラッチエレメント
11方向に移動可能となる。尚、可動クラッチエレメント
12が固定クラッチエレメント11から離間する方向にあっ
ては、可動クラッチエレメント12の伝達部20と保持部21
との段部に形成された端面部22が軸受7 と当接するた
め、可動クラッチエレメント12の移動範囲が規制され
る。
【0030】また、可動クラッチエレメント12の外周面
には、鋼製の係合球13を保持するための凹状部23が形成
されてなり、本実施形態においては、外周面の二等分位
置に凹状部23が二個形成されている。
【0031】しかも、前記凹状部23は、固定クラッチエ
レメント11側ほど幅広に形成されており、従って、該凹
状部23は、頂部23a から軸長方向に対して角度βをなす
傾斜面23b と、該傾斜面23b の端部に連続された円弧面
23c と、該円弧面23c の端部に連続され、凹状部23の終
端部である係止面23d とを有し、三個の隅部を有する平
面視略三角形状をなす。従って、前記係合球13は、凹状
部23内を転動若しくは移動可能となるものである。尚、
本実施形態に於いては前記角度βを55°に設定してい
る。
【0032】また、図4に示す如く、開口部17内にはコ
イルバネ25が挿入されており、凹状部23に係合球13を保
持した可動クラッチエレメント12を固定クラッチエレメ
ント11の開口部17内に挿入した状態にあっては、係合球
13がワッシャ26を介してコイルバネ25により付勢されて
いる。従って、可動クラッチエレメント12をX方向に移
動させるためには、コイルバネ25の弾性力に抗して可動
クラッチエレメント12を押圧する必要がある一方、押圧
を止めれば、コイルバネ25の弾性力により可動クラッチ
エレメント12はY方向に移動する。
【0033】尚、本実施形態に係るクラッチ装置10にあ
っては、係合球13を保持した可動クラッチエレメント12
が固定クラッチエレメント11に挿入可能とすべく、開口
部17の第一開口部17a の内径が設定され、かかる状態に
あっては、可動クラッチエレメント12と固定クラッチエ
レメント11との間に係合球13が介装された状態となり、
係合球13の離脱も防止される構成となっている。
【0034】また、可動クラッチエレメント12に保持さ
れた係合球13が係合可能とすべく、係入溝19の底面は第
一開口部17a と面一、即ち、相対向する二個の係入溝1
9,19の底間の径は第一開口部17a と同一の径に設定され
ている。
【0035】さらに、可動クラッチエレメント12と固定
クラッチエレメント11との間にコイルバネ25を介装すべ
く、開口部17の第二開口部17b の内径も設定されてい
る。
【0036】本実施形態に係るクラッチ装置10は以上の
構成からなり、かかるクラッチ装置10が図1に示す如く
配置されている。
【0037】そして、可動クラッチエレメント12にドラ
イバビット6 を取付けた状態で、ドライバビット6 に外
挿するように装置本体1 の先端部にはストッパ8 が螺合
されている。
【0038】そこで、前記ストッパ8 を装置本体1 に対
して突出量を変更することでストッパ8 からのドライバ
ビット6 の突出量を変更することができる構成となって
いる。
【0039】本実施形態に係る電動スクリュードライバ
は以上の構成からなり、以下にそれを用いたねじの締付
け内容を説明する。まず、図5(イ)に示す如く、締付
けすべきねじAのねじ込み深さに対応してストッパ8 の
装置本体1 に対する突出量を調整した後、ドライバビッ
ト6 の先端を締付けすべきねじAの頭に合致させると共
に、ねじAを締付けすべき部材Bに当接位置させる。
【0040】かかる状態では、図5(ロ)に示す如く、
係合球13がコイルバネ25により付勢されることで、可動
クラッチエレメント12が固定クラッチエレメント11から
離間する方向に押圧されると共に、可動クラッチエレメ
ント12の端面部22が軸受7 と当接した状態となる。従っ
て、係合球13が係入溝19から解離されているため、クラ
ッチは遮断された状態である。
【0041】そこで、図6に示す如く、装置本体1 を部
材B方向に押付けると、可動クラッチエレメント12が軸
受7 内を摺動するようにして且つコイルバネ25の弾性力
に抗して固定クラッチエレメント11側に移動し、係合球
13が係入溝19に係入されると共に、係合球13が係止面19
c に当接し、可動クラッチエレメント12の移動が規制さ
れる。ここにクラッチ装置10は連結された状態となる。
【0042】さらに、図7に示す如く、装置本体1 のト
リガ(図示せず)を押圧して、駆動装置を駆動せしめ、
固定クラッチエレメント11を回動させる。
【0043】かかる状態にあっては、図7(ロ)に示す
如く、係合球13が固定クラッチエレメント11の回転方向
と反対側の傾斜面19a に当接係止されると共に、凹状部
23が係合球13に沿って頂部23a から傾斜面23b を通って
円弧面23c で係合球13に当接係止されて可動クラッチエ
レメント12がγだけ固定クラッチエレメント11から離間
する方向に移動した状態となって固定クラッチエレメン
ト11の回転が可動クラッチエレメント12に伝達され、ね
じAの締付けが行われる。
【0044】ついで、ねじAの締付けが進むにつれ、装
置本体1 が部材B側に移動し、しかる後、図8に示す如
く、ストッパ6 が部材Bと当接して、装置本体1 の移動
が規制される。
【0045】しかし、クラッチ装置10は未だ連結された
状態であるため、可動クラッチエレメント12は回転を続
け、ねじAの締付けが続行される。しかも、装置本体1
自体の移動はストッパ6 により規制されているため、図
9に示す如く、凹状部23の円弧面23c に係止された係合
球13が係入溝19の傾斜面19a に沿って移動するようにし
て可動クラッチエレメント12のみが固定クラッチエレメ
ント11から離間するように移動し、それに伴い、係合球
13が係入溝19から解離するまでのδの移動量を以て、ね
じAの締付けが行われる。
【0046】そして、係合球13が係入溝19から完全に解
離すると、図10に示す如く、係合球13がコイルバネ25
の付勢により固定クラッチエレメント11から離間する方
向に押圧移動して、凹状部23の頂部23a に係止され、従
って、クラッチ装置10が解離され、固定クラッチエレメ
ント11から可動クラッチエレメント12への回転が遮断さ
れ、ねじAの締付けが終了する。
【0047】本実施形態に係る電動スクリュードライバ
は以上の如くであるが、本発明に係る電動スクリュード
ライバは上記実施形態に限定されるものではない。即
ち、凹状部23は、係合球13が凹状部23内を移動可能に形
成されているが、これに限定されず、凹状部23は係合球
13の移動を規制する形状、即ち、略半球状であってもよ
く、かかる場合であっても、クラッチ装置10の解離及び
連結を行うことができる。
【0048】また、係入溝19は、端縁18側ほど幅広に形
成されてなるが、平行溝であってもよく、溝の形状は問
わないものである。しかし、クラッチ装置10の連結に際
して、係合球19の係入が円滑且つ容易になる点で、端縁
18側を係合球13より幅広に形成することが好ましい。
【0049】さらに、開口部17は、第一開口部17a と第
二開口部17b との二段で形成され、第一開口部17a が係
合球13の離脱を防止する役割も有するが、第一開口部17
a を設けず、第二開口部17b と同一の内径を有する単段
の開口部17となし、該開口部17の端縁18から係入溝19を
形成するものであってもよい。かかる場合にあっては、
係合球13の凹状部23からの離脱を防止する手段、例え
ば、筒状体等を外挿する必要がある。
【0050】
【発明の効果】叙述の如く、本発明に係る電動スクリュ
ードライバのクラッチ装置は、請求項1又は2記載の如
く、クラッチ装置の連結及び解離が係合球の係入溝に対
する係入及び解離によるものであるため、従来のクラッ
チ歯同士の噛合を利用したものに比して機長を短くする
ことができ、従って、装置本体を小型化、軽量化するこ
とができ、しかも、接触による摩擦抵抗を低減すること
ができるため、装置本体からの発熱、騒音を押さえ、且
つ、耐久性を高めることができる。
【0051】また、本発明に係る電動スクリュードライ
バのクラッチ装置は、請求項3記載の如く、凹状部が固
定クラッチエレメント側ほど幅広に形成される一方、係
入溝が可動クラッチエレメント側ほど幅広に形成され、
しかも、凹状部に保持された係合球が固定クラッチエレ
メントと離間する方向へ付勢されることで、クラッチ装
置が連結され回転している間は、係合球は凹状部の固定
クラッチエレメント側の隅部に位置し、クラッチ装置が
解離した際は、係合球が付勢により凹状部の固定クラッ
チエレメントから離間する方向の隅部に押圧され、係合
球が固定クラッチエレメントから確実に離間するため、
クラッチ装置が解離された状態で係合球が固定クラッチ
エレメントと接触することを好適に防止することがで
き、従って、クラッチ装置の損傷、係合球若しくは固定
クラッチエレメントの磨耗を好適に防止することができ
る。しかも、係入溝が可動クラッチエレメント側ほど幅
広に形成されているため、係合球の係入溝への係入が容
易となり、従って、クラッチ装置を円滑に連結すること
が可能となると共に、係合球若しくは係入溝の磨耗を好
適に防止することができる。
【0052】さらに、本発明に係る電動スクリュードラ
イバのクラッチ装置は、請求項4記載の如く、係入溝の
側面の軸長方向に対する傾斜角が、凹状部の側面の軸長
方向に対する傾斜角より小さいため、クラッチ装置が回
転中、係合球の係入溝への係入状態を維持し、クラッチ
装置の連結状態を確実に維持することができる一方、係
合球の、凹状部であって固定クラッチエレメント側の隅
部への位置変更を円滑に行うことができ、従って、クラ
ッチ装置の連結及び解離動作を極めて円滑に行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の電動スクリュードライ
バの一部断面を含む側面図。
【図2】同実施の形態の固定クラッチエレメントであっ
て、(イ)は正面図、(ロ)は中心断面図、(ハ)は開
口部の展開図。
【図3】同実施の形態の可動クラッチエレメントであっ
て、(イ)は平面図、(ロ)は一部中心断面を含む側面
図、(ハ)は伝達部の展開図。
【図4】同実施の形態のクラッチ装置の一部断面を含む
側面図。
【図5】同実施の形態の電動スクリュードライバの非押
付け状態であって、(イ)は一部断面を含む概略図、
(ロ)はクラッチ装置の要部拡大図。
【図6】同実施の形態の電動スクリュードライバの押付
け状態であって、(イ)は一部断面を含む概略図、
(ロ)はクラッチ装置の要部拡大図。
【図7】同実施の形態の電動スクリュードライバのねじ
締付け中の状態であって、(イ)は一部断面を含む概略
図、(ロ)はクラッチ装置の要部拡大図。
【図8】同実施の形態の電動スクリュードライバのスト
ッパが締付け部材に当接した状態であって、(イ)は一
部断面を含む概略図、(ロ)はクラッチ装置の要部拡大
図。
【図9】同実施の形態の電動スクリュードライバのクラ
ッチ装置が遮断された状態であって、(イ)は一部断面
を含む概略図、(ロ)はクラッチ装置の要部拡大図。
【図10】同実施の形態の電動スクリュードライバの係
合球が解離された状態であって、(イ)は一部断面を含
む概略図、(ロ)はクラッチ装置の要部拡大図。
【符号の説明】 1…装置本体、6 …ドライバビット、8 …ストッパ、10
…クラッチ装置、11…固定クラッチエレメント、12…可
動クラッチエレメント、13…係合球、17…開口部、19…
係入溝、19a …傾斜面、23…凹状部、23b …傾斜面

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動装置により回転する固定クラッチエ
    レメント(11)と、該固定クラッチエレメント(11)方向に
    移動可能な可動クラッチエレメント(12)とを備えた電動
    スクリュードライバのクラッチ装置であって、前記可動
    クラッチエレメント(12)の外周面に、係合球(13)を保持
    するための凹状部(23)が形成される一方、前記固定クラ
    ッチエレメント(11)に、可動クラッチエレメント(12)を
    挿入可能な開口部(17)が形成され、且つ前記凹状部(23)
    に保持された係合球(13)が係入可能とすべく、前記開口
    部(17)の内面に係入溝(19)が形成されてなることを特徴
    とする電動スクリュードライバのクラッチ装置。
  2. 【請求項2】 駆動装置により回転する固定クラッチエ
    レメント(11)と、該固定クラッチエレメント(11)方向に
    移動可能な可動クラッチエレメント(12)とを備えた電動
    スクリュードライバのクラッチ装置であって、前記可動
    クラッチエレメント(12)の外周面に、係合球(13)を保持
    するための凹状部(23)が形成される一方、前記固定クラ
    ッチエレメント(11)に、可動クラッチエレメント(12)を
    挿入可能な開口部(17)が形成され、且つ前記凹状部(23)
    に保持された係合球(13)が係入可能とすべく、前記開口
    部(17)の内面に係入溝(19)が形成されてなり、しかも、
    前記可動クラッチエレメント(12)若しくは前記係合球(1
    3)が固定クラッチエレメント(11)と離間する方向へ付勢
    されてなることを特徴とする電動スクリュードライバの
    クラッチ装置。
  3. 【請求項3】 前記凹状部(23)が、前記固定クラッチエ
    レメント(11)側ほど幅広に形成される一方、前記係入溝
    (19)が前記可動クラッチエレメント(12)側ほど幅広に形
    成され、しかも、凹状部(23)に保持された係合球(13)が
    固定クラッチエレメント(11)と離間する方向へ付勢され
    てなる請求項1又は2記載の電動スクリュードライバの
    クラッチ装置。
  4. 【請求項4】 前記凹状部(23)の側面(23b) の軸長方向
    に対する傾斜角 (β)が、前記係入溝(19)の側面(19a)
    の軸長方向に対する傾斜角 (α) より大である請求項1
    乃至3の何れかに記載の電動スクリュードライバのクラ
    ッチ装置。
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