JP3268054B2 - サイレントクラッチ付締付工具 - Google Patents

サイレントクラッチ付締付工具

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JP3268054B2
JP3268054B2 JP07573593A JP7573593A JP3268054B2 JP 3268054 B2 JP3268054 B2 JP 3268054B2 JP 07573593 A JP07573593 A JP 07573593A JP 7573593 A JP7573593 A JP 7573593A JP 3268054 B2 JP3268054 B2 JP 3268054B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ねじ類の締付工具に関
し、特にクラッチとストッパスリーブとを備え、ねじ類
を所定深さまで締付けたときにクラッチが切断されてね
じ締めが停止されるとともに、その後モータが回転し続
けてもクラッチが静かに空転して騒音を発しないサイレ
ントクラッチ付締付工具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のサイレントクラッチ付締
付工具には、特公平3−5952号公報に開示されてい
るものが知られている。この工具の構成を、同公報の図
2aを援用した図15に基づいて説明すると、この工具
は、 (1) ハウジングとモータとクラッチとスピンドル88と
ストッパスリーブ89を備えている。 (2) ハウジングにモータとクラッチとスピンドル88が
内蔵されている。 (3) ストッパスリーブ89がハウジングに付設されてい
る。 (4) スピンドル88にはねじ類と結合してねじ類を回転
させるドライバビット90が取付可能である。
【0003】(5) スピンドル88に取付けられたドライ
バビット90はストッパスリーブ89の筒内で回転す
る。 (6) スピンドル88はハウジングに回転自在でかつ軸方
向にスライド可能に支承されている。 (7) このためスピンドル88のスライドとともにドライ
バビット90もストッパスリーブ89内でスライドす
る。 (8) クラッチは、モータで回転される第1ディスク81
と、その第1ディスクに対向する第2ディスク84と、
スピンドル88の端面に固定された第3ディスク87を
主体として構成されている。
【0004】(9) 第1ディスク81はハウジングに回転
自在で軸方向にスライド不能に支承されている。 (10)この第1ディスク81の端面にはクラッチ歯82が
形成されている。 (11)第2ディスク84はハウジングに回転自在で軸方向
にスライド可能に支承されている。 (12)この第2ディスク84の上側端面にはクラッチ歯8
2に噛合う第2クラッチ歯83が形成されている。
【0005】(13)第2ディスク84と第3ディスク87
のむかいあう端面には溝85,86が形成されており、
この溝85,86の深さは周方向に変化している。すな
わち最も深い底面85a,86aから徐々に深さの浅く
なる傾斜面85b,86bにつながっている。 (14)また溝85,86は周方向の所定範囲内で伸びてお
り、その境界は垂直面85c,86cとなっている。こ
の構成によりこの工具は次のように作動する。 (15)ドライバビット90をねじに押付けると、ドライバ
ビット90とスピンドル88と第3ディスク87が後退
し、この結果第2ディスク84も後退する。
【0006】(16)このときクラッチ歯82と第2クラッ
チ歯83が噛合うとともに、溝85,86がその最も深
い底85a,86a同志で当接する。 (17)この状態でモータからドライバビット90にトルク
伝達が行なわれる。 (18)第1ディスク81が第2ディスク84を回転させ、
第2ディスク84が第3ディスク87を回転させると、
溝85,86間に接触圧が作用する。この力は溝85,
86の深さが周方向に変化しているために、第3ディス
ク87を傾斜面85b,86bに沿って前方に送り出す
ように作用する。
【0007】 (19)そして溝85,86の垂直面85c,86c同志が
当接するとこの前方への送り出し成分がなくなり、この
状態でねじ締めが進行する。図15はこの状態を示して
いる。 (20)ねじ類が所定深さまで締付けられ、スピンドル88
がそれ以上前進しなくなると、クラッチ歯82と第2ク
ラッチ歯83の噛合いが外れる。 (21)すると第2ディスク84が第3ディスク87を回転
させようとする力も作用しなくなり、第2ディスク84
は溝85,86の斜面85b,86bに沿って前進
し、溝85,86がその最も深い底85a,86a同志
で当接しあう。 (22)この結果クラッチ歯82と第2クラッチ歯83間に
斜面85b,86bの深さ分(軸方向の距離)だけ
のクリアランスが生じ、刃先同志が再衝突することもな
く静かに空転し続ける。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の構成にあっては、トルクの伝達が噛合いクラッ
チ歯82,83による噛合によってなされるため、それ
ぞれのクラッチ歯自体の耐久性が悪く、クラッチ歯の欠
けや摩耗が厳しいという問題点があった。特にねじ締め
初期において、締付工具の本体をねじを締付けする部位
側に押付けると、その押付け力によってドライバビット
90とともにスピンドル88が後退して、回転する第1
ディスク81のクラッチ歯82の歯面が第2ディスク8
4のクラッチ歯83の歯面に急激に当接することによっ
て駆動回転が伝達されるために、この噛合面での耐久
性、耐摩耗性に問題があった。
【0009】さらに、上記した従来のものにあっては、
ねじの締付けが所定量(長さ)に達すると、第2ディス
ク84によってクラッチ手段における固定側のクラッチ
歯82と可動側のクラッチ歯83とを積極的に完全に解
離する構成であるため、ストッパスリーブの調整が悪か
ったり、狭い場所や足場の悪い場所でのねじ締め作業で
締付けすべきねじが当初の希望した締付量に対して締め
足らない場合等において、そのままの状態でさらに締付
けする、いわゆる追い締めができないという問題があっ
た。
【0010】ここで、本願出願人は、特願平4−289
654号において上記問題を解決した構成の「サイレン
トクラッチ付締付工具」を開示したのであるが、この構
成によれば、スピンドルを回転させるための回転力は駆
動ギヤの溝部→ボール→中間クラッチ部材の溝部を経て
伝達されるので、溝部の特に端部壁面に大きな力が負荷
され、この壁面が損傷を受けやすいという新たな問題が
あった。
【0011】そこで、本発明は、噛合いクラッチの耐久
性が向上し得るとともに、いわゆる締め直しが簡単にで
き、しかもこれら従来の問題を解決すべく設けられた駆
動ギヤあるいは中間クラッチ部材の溝部が損傷を受ける
ことのないサイレントクラッチ付締付工具を提供するこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】このため、本願発明は、
前記請求項に記載した構成のサイレントクラッチ付締付
工具とした。
【0013】
【作用】上記構成によれば、駆動モータが回転せず、か
つ締付工具がねじに押し付けられていない状態(締付工
具の非使用時)にあっては、噛合いクラッチ機構は噛み
合っておらず、従って中間クラッチ部材を駆動ギヤに対
して変位させようとする力は作用しないので、この中間
クラッチ部材はばね付勢により駆動ギヤ側に押し付けら
れ、動力伝達部は中間クラッチ部材と駆動ギヤが回転方
向について相互に変位可能な状態となっている。
【0014】この状態において、ねじ締めを開始すべく
駆動モータを起動して工具をねじに押し付けると、先
ず、スピンドルが後退して噛合いクラッチが噛合う。こ
こで、中間クラッチ部材と駆動ギヤとは回転方向につい
て相互に変位可能な状態にあり、また、中間クラッチ部
材には締付トルクが働いているので駆動ギヤとは急には
一体回転することができず、従ってこの中間クラッチ部
材は駆動ギヤに対して変位する。
【0015】中間クラッチ部材が駆動ギヤに対して変位
すると、この中間クラッチ部材は駆動ギヤから離間する
方向すなわち前方に押し出される。また、スピンドルも
一体となって前方に押し出される。
【0016】中間クラッチ部材と駆動ギヤが許容される
範囲の全範囲にわたって変位すると両者はそれ以上は変
位できず、従って中間クラッチ部材は駆動ギヤと一体と
なって回転する。この一体回転状態において駆動ギヤに
伝達された回転力は動力伝達部を経て中間クラッチ部材
に伝達され、然る後噛合いクラッチ、スピンドルを経て
ねじに伝達されてねじ締めが行われる。
【0017】ねじ締め中には、中間クラッチ部材に常時
締付トルクが作用するので、この中間クラッチ部材は常
に駆動ギヤに対して最大限に変位した状態に維持され、
従って駆動ギヤに伝達された回転力は動力伝達部を経て
中間クラッチ部材に伝達される状態が維持される。
【0018】一方、ねじ締め時においては、上記回転力
は動力伝達部を経て中間クラッチ部材に伝達され、軸方
向変位手段を経ては伝達されない。従って、この軸方向
変位手段には回転力に相当する大きな力が負荷されるこ
とはなく、よってこの軸方向変位手段が損傷を受けるこ
とはない。
【0019】ねじ締めが完了してクラッチ歯の当接が解
除された状態すなわち中間クラッチ部材に締付トルクが
作用しない状態となると、中間クラッチ部材を駆動ギヤ
に対して変位させておく力が作用しなくなり、従って、
この中間クラッチ部材はばね付勢により駆動ギヤ側に押
し戻され、この結果噛合いクラッチは遮断されてクラッ
チ歯間にはクリアランスができ、この噛合いクラッチは
静かに空転する。
【0020】もし、ねじ締めが不充分な状態で一旦ねじ
締め作業を中断した場合には、モータを停止させる。そ
して工具をワークに押付けた状態で再度モータを回転さ
せる。すると、クラッチ歯が噛合っていなくとも(ねじ
の締め残し代がわずかであると従来の工具と同様、工具
をワークに押付けてもクラッチ歯は噛合わない)、中間
クラッチ部材をその慣性に抗して回転させ始めることに
なる。このため、中間クラッチ部材は駆動ギヤに対して
変位し、従って中間クラッチ部材は前方に押出される。
この結果クラッチ歯が再度噛合い、適正な締付け状態に
復帰する。すなわち従来の工具のように、ストッパスリ
ーブの長さを調整するといった面倒はいらない。
【0021】また、この締め直しの場合において、クラ
ッチ歯が噛み合い始めた瞬間に中間クラッチ部材は駆動
ギヤに対して変位し始め、この中間クラッチ部材の回転
数は駆動ギヤの回転数に比して低くなる(中間クラッチ
部材の回転数が駆動ギヤの回転より遅れる)。このため
クラッチ歯同志の当接開始時には駆動ギヤの回転数より
も低い回転数で当接しあうことになり、クラッチ歯にか
かる負荷が低減される。
【0022】そして、一旦噛合いクラッチが噛み合って
中間クラッチ部材に締付トルクが作用すると、上記した
と同様に中間クラッチ部材と駆動ギヤは変位した後一体
回転し、従って回転力は動力伝達部を経て伝達される。
一方、軸方向変位手段には回転力に相当するような大き
な力が作用しない状態が維持される。
【0023】このように本発明によると、締直し作業を
従来のようにストッパスリーブを調整し直すといった手
間をかけることなく簡単に行うことができ、またクラッ
チの噛合い時における衝撃が和らげられるので、その耐
久性が向上する。
【0024】しかも、少なくともねじ締め時すなわちス
ピンドルひいては中間クラッチ部材に締付トルクが負荷
される状態にあっては、駆動ギヤに伝達された回転力は
動力伝達部を経て中間クラッチ部材に伝達されるので、
軸方向変位手段には回転力に相当するような大きな力が
作用することはなく、従って軸方向変位手段を経て回転
力を伝達する構成とした場合にこの軸方向変位手段が損
傷するといった問題は発生しない。
【0025】
【実施例】次に本発明を具現化した一実施例に係わる電
動式スクリュードライバ1について図1〜図14を参照
して詳細に説明する。図1において1aはハウジングを
示し、このハウジング1a内にモータ2とサイレントク
ラッチCLとスピンドル10が収容されている。
【0026】なお、図中19はストッパスリーブを示
し、このストッパスリーブ19はハウジング1aの先端
にねじ部19bを経て取付けられたアジャストスリーブ
19aの先端に着脱可能に取付けられている。従って、
アジャストスリーブ19aを回転させることによりこの
ストッパスリーブ19はハウジング1aに対して軸方向
にスライド可能でありかつ任意の位置で固定できるよう
になっている。また、図中3はトリガであり、このトリ
ガ3が操作されている間モータ2に電流が通電されて回
転する。
【0027】さて、図1に良く示されているように、ス
ピンドル10はハウジング1aに固定された軸受8,1
6によって回転可能でかつ軸方向にスライド可能に支承
されている。このスピンドル10のまわりには、駆動ギ
ヤ11が回転自在に遊嵌されている。駆動ギヤ11は後
述の圧縮コイルバネ22によって軸受25に押付けられ
ており、軸方向にはスライドしない。この駆動ギヤ11
はモータ2の出力軸6に形成されているピニオン6aと
噛合っている。出力軸6は軸受5で軸支されている。こ
れにより、駆動ギヤ11はモータ2によってスピンドル
10のまわりを回転するようになっている。
【0028】上記駆動ギヤ11の前方側端面(図示左端
面)には、図2または図3に示すように同一半径上の3
個所に溝部20が形成されている。この溝部20は、後
述するスチールボール12の直径の2倍相当の周方向の
長さを有し、その深さは一定である。
【0029】また、この駆動ギヤ11の同じく前方側端
面には、動力伝達部Pの駆動側である駆動部30が形成
されている。この駆動部30は、駆動ギヤ11の中心に
形成された、スピンドル10が挿通される孔11aの周
囲に軸方向所定の寸法で突出形成された円筒部30b
と、この円筒部30bの外周面に、周方向三等分位置に
おいてそれぞれ軸方向に沿って形成された突条をなす伝
達歯30a〜30aとから構成されている。各伝達歯3
0aの当たり面(回転方向前後の端面、以下同じ)は、
後述する中間クラッチ部材13に設けられた従動部35
の伝達歯35aの当たり面と面当たりするようその基部
側に若干傾斜した形状(基部側の幅が小さくなる形状)
に形成されている。
【0030】次に、図1に示すように駆動ギヤ11の前
方には中間クラッチ部材13が対向して配置されてい
る。この中間クラッチ部材13はスピンドル10のまわ
りに遊嵌されており、スピンドル10に対して回転可能
で軸方向に移動可能となっている。この中間クラッチ部
材13は、後述するスピンドル10との間に介装された
圧縮コイルバネ22によって駆動ギヤ11の側に付勢さ
れている。
【0031】中間クラッチ部材13の後面(図示右側
面)には、図2または図6に示すように上記駆動ギヤ1
1側の3個所の溝部20〜20と向かい合うように、3
個所の溝部21〜21が形成されている。各溝部21は
図2から明らかなように、溝部20よりも長い。この溝
部20と溝部21との位置関係は図10〜図13にもよ
く示されている。図12および図13は、溝部20〜2
0の中心を結ぶ周に沿って駆動ギヤ11および中間クラ
ッチ部材13を展開した状態を示しており、両図に明確
に示されているように各溝部21はその中央部21aで
軸方向の深さが最も深く、その周方向の端部に至るほど
徐々に浅くなっている。このように、この溝部21はそ
の底面が中央部21aに向かって傾斜する傾斜面21
b,21bからなるV溝状に形成されている。
【0032】そして、この溝部20と溝部21との間
に、本例における係止部材としての球体をなすスチール
ボール12が挟み込まれるようにして介装されている。
このスチールボール12によって、溝部20と溝部21
すなわち駆動ギヤ11と中間クラッチ部材13が無関係
に回転しないようになっている。しかしながら、このス
チールボール12は溝部20,21内を移動可能に介装
されているために、駆動ギヤ11と中間クラッチ部材1
3は一定の範囲で回転方向について相対的に変位できる
ようになっている。
【0033】図12は、スチールボール12が各溝部2
0の中央かつ各溝部21の中央部21aにそれぞれ位置
している状態を示し、また図13は、スチールボール1
2が各溝部20の図示右端寄りかつ各溝部21の左端寄
りにそれぞれ位置している状態を示している。従って、
図12ではスチールボール12が溝部21の最も深い位
置にあるため、駆動ギヤ11と中間クラッチ部材13は
最も接近した状態となる一方、図13ではスチールボー
ル12が溝部21の最も浅い位置にあるため、中間クラ
ッチ部材13は駆動ギヤ11から最も離間した状態すな
わち前方(図示下方)に押し出された状態となってい
る。
【0034】このことから、中間クラッチ部材13と駆
動ギヤ11が回転方向について相対的に変位して、スチ
ールボール12が溝部21の中央部21aから傾斜面2
1bを登って端部寄りに相対移動すると中間クラッチ部
材13は圧縮コイルバネ22に抗して徐々に前方に押し
出されて図12の状態から図13の状態となる一方、中
間クラッチ部材13と駆動ギヤ11との変位が解消され
ることによりスチールボール12が溝部21の端部寄り
から傾斜面21bを下ってその中央部21aに移動する
と中間クラッチ部材13は圧縮コイルバネ22の付勢力
によって徐々に駆動ギヤ11側に押し戻されて図13の
状態から図12の状態になる。
【0035】このように、本例における中間クラッチ部
材13の軸方向変位手段は、主として駆動ギヤ11側の
溝部20と中間クラッチ部材13側の溝部21とスチー
ルボール12とから構成されており、駆動ギヤ11と中
間クラッチ部材13が回転方向について一定の範囲で変
位すると、これに伴ってスチールボール12は溝部21
の傾斜面21bを移動し、これにより中間クラッチ部材
13は駆動ギヤ11に対して離間または接近し、ひいて
は後述する噛合いクラッチの接続または遮断の切換えが
達成されるようになっている。
【0036】ここで、溝部20は駆動ギヤ11と中間ク
ラッチ部材13の相対回転を許容する役割をするもので
あり、その周方向の長さが長いほど中間クラッチ部材1
3が高速で回転し始めるまでの時間を長くすることがで
きる。従って、この溝20の周方向の長さは最小限スチ
ールボール12の直径分だけあればよい(すなわち、ス
チールボール12を嵌め込み可能な半球状の孔であれば
よい)。一方、溝部21の周方向の長さは、後述するよ
うに動力伝達部Pが噛み合った時点においてなお、その
端部壁面(周方向端部の壁面)とスチールボール12と
の間に隙間31を形成するに足る長さで形成されてい
る。
【0037】次に、図4または図6に示すように中間ク
ラッチ部材13の同じく後面には、前記した従動部35
が形成されている。この従動部35は、図2または図1
0、図11に示すように前記駆動ギヤ11の駆動部30
を挿入可能な凹部35bの内周面の周方向三等分位置
に、前記駆動部30の伝達歯30aと噛合い可能な伝達
歯35aを突出形成した構成とされている。
【0038】この従動部35に駆動ギヤ11の駆動部3
0が挿入された状態で、中間クラッチ部材13と駆動ギ
ヤ11は配置されており、従って、中間クラッチ部材1
3は、その従動部35の伝達歯35aが駆動部30の伝
達歯30a,30a間において移動可能な範囲で駆動ギ
ヤ11に対し回転について相対的に変位可能となってい
る。
【0039】そして、中間クラッチ部材13と駆動ギヤ
11が回転方向に変位して、双方の伝達歯30a,35
aの当たり面(周方向の前後面)が相互に当接して噛み
合った状態となると、それ以上の変位が阻止され、よっ
て中間クラッチ部材13は駆動ギヤ11と一体となって
回転するようになる。この変位可能状態または一体回転
状態は中間クラッチ部材13の軸方向の位置に関係なく
実現され、従って、動力伝達部Pは常時一定の範囲(伝
達歯35aが伝達歯30a,30a間において移動し得
る範囲)で中間クラッチ部材13が駆動ギヤ11に対し
て回転方向に変位することを許容し、かつ上記範囲の全
範囲にわたって両者11,13が変位することにより伝
達歯35aが伝達歯30aに当接した後は両者13,1
1は一体となって回転する。
【0040】さらに、前記した溝部21の周方向の長さ
は、図10〜図13に示すように中間クラッチ部材13
と駆動ギヤ11との一体回転時においても、その端部壁
面とスチールボール12との間に隙間31が形成され得
る長さに調整されている。従って、駆動ギヤ11に伝達
された回転力は動力伝達部Pを経て中間クラッチ部材1
3に伝達され、スチールボール12は溝部20または溝
部21の端部壁面に回転力で押し付けられることはな
く、各溝部20,21の端部壁面には力が作用しないよ
うになっている。
【0041】次に、図1または図4、図5に示すように
中間クラッチ部材13の前面(図1において左面)には
クラッチ歯14が形成されている。このクラッチ歯14
は、スピンドル10のフランジ部10aの後面に形成さ
れたクラッチ歯15に噛合い可能となっており、両クラ
ッチ歯14,15により噛合いクラッチが構成されてい
る。
【0042】なお、スピンドル10の先端側には軸孔1
7が形成され、この軸孔17にドライバビット18が、
ばね付勢されたスチールボール10bによって抜け止め
された状態で取付けられる。これにより、ドライバビッ
ト18はストッパスリーブ19内でスピンドル10とと
もに回転し、また軸方向に移動する。
【0043】次に、図7〜図13を参照して本工具1の
作動を説明する。まず、モータ2が回転せず、ドライバ
ビット18がねじに押付けられていない場合(工具1の
非使用時)について考えると、この場合には図7に示す
ように圧縮コイルバネ22によってスピンドル10は前
方に押出され、中間クラッチ部材13は駆動ギヤ11側
に付勢されている。このとき駆動ギヤ11と、中間クラ
ッチ部材13間にはトルクが作用しないため、駆動ギヤ
11と中間クラッチ部材13は最も近接する状態、すな
わち図2および図12に示すように、スチールボール1
2が溝部21中最も深さの深い中央部21aに位置して
いる。従って、動力伝達部Pにおいては、従動部35の
伝達歯35aが駆動部30の伝達歯3a,3aのほ
ぼ中間に位置した状態となっている。
【0044】さて、この状態からねじ締めを行うべくオ
ペレータが工具1をワークに押付けると、図8に示すよ
うにドライバビット18を介してスピンドル10が圧縮
コイルバネ22に抗して後退し、これによりクラッチ歯
14,15が噛合う。
【0045】クラッチ歯14と15が噛み合った状態で
トリガ3を操作してモータ2を起動すると駆動ギヤ11
が回転する。駆動ギヤ11が回転して伝達歯30aが中
間クラッチ部材13の伝達歯35aに当接すると、中間
クラッチ部材13もこの駆動ギヤ11と一体回転を始め
る。ここで、この駆動ギヤ11が回転し始めてから中間
クラッチ部材13が一体回転を始めるまでの間すなわち
伝達歯30aが伝達歯35aに当接するまでの間におい
て、駆動ギヤ11が回転を始めた直後においては中間ク
ラッチ部材13は慣性のため急には回転できず、このた
め両者11,13は回転方向について相対的に変位する
ので、スチールボール12は溝部20の端部壁面に押さ
れて溝部21の中央部21aから傾斜面21bを登って
端部寄りに相対移動する。これにより、中間クラッチ部
材13は圧縮コイルバネ22に抗して駆動ギヤ11から
離間する方向すなわち前方に押し出され、スピンドル1
0もクラッチ歯14,15が噛み合った状態で前方に押
し出される。この状態が図9に示されている。
【0046】ねじ締め作業中、中間クラッチ部材13に
は締付トルクが負荷されるので、中間クラッチ部材13
には駆動ギヤ11に対して回転方向へ変位させようとす
る力が作用し、この力は圧縮コイルバネ22の付勢力に
勝っていることから、結果的に中間クラッチ部材13は
駆動ギヤ11から離間した状態(図9の状態)に維持さ
れ、この状態でねじ締めが進行する。
【0047】そして、この状態において駆動ギヤ11に
伝達された駆動力は動力伝達部Pを経て中間クラッチ部
材13に伝達される。一方、この状態においてスチール
ボール12と溝部21および溝部20の端部壁面との間
には隙間31が形成されるようになっているので、溝部
20→スチールボール12→溝部21を経て回転力は伝
達されず、従って溝部20および溝部21の端部壁面に
は回転力あるいは締付トルク等の大きな力が作用するこ
とはなく、よって両溝部20,21の端部壁面が損傷す
ることはない。
【0048】図1から明らかなように、ストッパスリー
ブ19の先端がワークWに当接すると、オペレータが工
具をワークWに押付ける力はストッパスリーブ19がワ
ークWを押付ける力となってしまい、スピンドル10を
前方に押す力は圧縮コイルバネ22の力だけになる。
【0049】このことから、ねじ締めが完了してクラッ
チ歯14と15の噛合いが外れると、中間クラッチ部材
13を駆動ギヤ11に対して変位させようとする力は作
用しなくなり、従ってスチールボール12は溝部21の
中央部21aに移動し、中間クラッチ部材13は駆動ギ
ヤ11側に戻される。この結果クラッチ歯14と15間
にはクリアランスが生じ、クラッチ歯14と15は騒音
を発しないで静かに空転する。すなわち図7の状態に戻
る。
【0050】一方、スチールボール12が溝部21の中
央部21aに移動すると、動力伝達部Pにおいては従動
部35の伝達歯35aが駆動部30の伝達歯30a,3
0a間のほぼ中央に戻る(図2、図12の状態)。従っ
て、この状態(噛合いクラッチの空転状態)にあって
は、駆動ギヤ11の回転力は、最早動力伝達部Pを経て
伝達されるのではなく、圧縮コイルバネ22によるスチ
ールボール12の押付け力により溝部20→スチールボ
ール12→溝部21の経路で中間クラッチ部材13に伝
達される。
【0051】次に、このクラッチの空転状態のまま、次
のねじ締めを行うべく工具1をねじに押し付けた場合を
考える。ドライバビット18がねじに押し付けられてス
ピンドル10が後退すると、先ずクラッチ歯14,15
が噛み合う。すると、中間クラッチ部材13に締付トル
クが作用するので中間クラッチ部材13は駆動ギヤ11
に対して回転方向に変位し、これにより、上記したと同
様に中間クラッチ部材13は前方に押し出される。従っ
て、両クラッチ歯14,15は、図12と図13の中間
の段階で噛合い始める。
【0052】ここで、図12と図13を対比すると明ら
かなように、駆動ギヤ11は図示左方に大きく移動(す
なわち回転)しているのに対して中間クラッチ部材13
は移動(すなわち回転)していない。これは、駆動ギヤ
11に比して中間クラッチ部材13の回転速度が遅い段
階でクラッチ歯14,15が噛み合うことを意味してい
る。このため、クラッチ歯14,15は緩やかな速度で
噛み合い、噛み合った後に高速で回転されるようにな
り、従ってクラッチ歯1415に作用する負荷は低減
されている。
【0053】つまり、クラッチ歯14と15が噛み合っ
た時、中間クラッチ部材13は駆動ギヤ11の回転方向
とは相対的に逆方向に回転しながらその回転速度を落と
してスピンドル10に噛み合い、これによってクラッチ
歯14,15の噛み合いは緩やかに行われるのでその耐
久性を向上させることができる。
【0054】そして、クラッチ歯14と15が噛み合っ
て中間クラッチ部材13に締付トルクが作用すると中間
クラッチ部材13は駆動ギヤ11に対して変位し、従っ
て伝達歯30aと35aが当接した状態(駆動部30と
従動部35が噛み合った状態)となり、この状態でねじ
締めが進行する。従って、この場合においても駆動ギヤ
11に伝達された回転力は動力伝達部Pを経て中間クラ
ッチ部材13ひいてはスピンドル10に伝達される。一
方、溝部20または21の端部壁面とスチールボール1
2との間には隙間31が形成されるので、両溝部20,
21の端部壁面に力が作用することはなく、従って損傷
を受けることはなくその耐久性が向上する。
【0055】次に、締め残し代を締め直す場合について
説明する。クラッチ歯14,15間のクリアランスより
も締め残し代の方が小さい場合には、ねじにドライバビ
ットを押し当ててスピンドル10ひいてはクラッチ歯1
5を後退させても、両クラッチ歯14,15が噛み合う
以前にストッパスリーブ19がワークに当接してしまう
ので両クラッチ歯14,15は図8のように噛み合うこ
とができない。このため、従来の工具ではこのままでは
締め直すことができず、やむを得ずストッパスリーブ1
9を後退させて図8の状態を実現できるようにした上で
締め直すしかなかった。
【0056】しかしながら、本例の工具1によると、一
旦トリガ3を緩めてモータ2を停止させ、ついで締め残
したねじにドライバビット18を押し当て、然る後トリ
ガ3を操作してモータ2を回転させると図9の状態が実
現され、締め直しが可能となるのである。つまり、一旦
モータ2を停止させると駆動ギヤ11と中間クラッチ部
材13間にはトルクが作用しなくなるため、図12に示
すようにスチールボール12は溝部21の中央部21a
に位置し、従って中間クラッチ部材13は駆動ギヤ11
側に押し戻される。そして、この状態でドライバビット
18を締め残したねじに押し付けても前記したように締
め残し代が小さいと図8のような噛合い状態にはならな
いのであるが、トリガ3を操作してモータ2を回転させ
始めると、前記したように中間クラッチ部材13には慣
性があって急には回転できないため図13に示すように
スチールボール12が溝部21の傾斜面21bを転動し
て端部寄りに移動し、従って中間クラッチ部材13が前
方に押し出され、これによりクラッチ歯14と15を噛
み合わせることができるのである。すなわち、図8の状
態を経ることなく図9の状態が実現され、これにより締
め直しができるようになる。
【0057】以上説明したように、本例の工具1によれ
ばスピンドル10が後退してクラッチ歯14と15が噛
み合い始めると中間クラッチ部材13は駆動ギヤ11に
対して逆方向に変位するので、スピンドル10側のクラ
ッチ歯15は、駆動ギヤ11よりも低速状態のクラッチ
歯14に噛み合うことができ、従って両クラッチ歯1
4,15の噛み合いは緩やかに行われ、負荷される衝撃
は低減されるのでクラッチ歯14,15の耐久性を向上
させることができるとともに、オペレータに伝わるショ
ックを和らげることができる。
【0058】また、締め直しをする場合であって、ドラ
イバビット18をねじに押し付けても締め残し代が小さ
いためにクラッチ歯14と15が噛み合わない場合であ
っても、モータ2を起動して駆動ギヤ11を回転させる
と(クラッチを空転させると)、中間クラッチ部材13
はその慣性により駆動ギヤ11に対して変位し、これに
より前方に移動するので、両クラッチ歯14,15を噛
み合わせることができる。そして、この噛み合い時にお
いては上記したように中間クラッチ部材13が駆動ギヤ
11に対して変位するので緩やかに行われる。
【0059】そして、上記いずれの場合においても、ね
じの締付時における回転力の伝達は動力伝達部Pを経て
行われるのであって、溝部20→スチールボール12→
溝部21の経路を経ては行われない。すなわち、スチー
ルボール12と溝部20,21の端部壁面との間には隙
間31が形成されるので、この端部壁面およびスチール
ボール12には回転力に相当するような大きな外力は負
荷されず、従ってこの端部壁面およびスチールボール1
2が損傷することはない。
【0060】このように、本例では、先に本願出願人が
提案した構成において回転力伝達機能を軸方向変位手段
に併せ持たせた構成としたのに対して、回転力の伝達は
主として動力伝達部Pによって行い、軸方向移動手段に
は単に中間クラッチ部材13を軸方向へ変位させるだけ
の機能を持たせた構成としたので、先に本願出願人が提
案した構成に関する不具合は解消される。
【0061】また、回転力を溝部20,21の端部壁面
で受ける必要がないので、例えば図14に示すように少
なくともカム溝として形成された側の溝部21′の端部
壁面を廃止してこの溝部21′の全体の深さを浅くする
ことができ、これによりカム溝としての溝部が形成され
た中間クラッチ部材13′(または駆動ギヤ)の板厚を
前記中間クラッチ部材13に比して寸法tだけ薄くする
ことができ、ひいてはこの分だけ工具1をコンパクトに
構成することができるようになる。
【0062】なお、本実施例では駆動ギヤ11側に深さ
の変わらない溝部20を設け、中間クラッチ部材13側
にカム溝としての溝部21を設けた場合を例示したが、
これは逆であってもよい。
【0063】また、駆動ギヤ11側の溝部20と中間ク
ラッチ部材13側の溝部21との間に介装される係止部
材としてスチールボール12を用いた場合を例示した
が、係止部材は必ずしも球体のスチールボールである必
要はなく、その他に円柱体をなすピンであってもよい。
【0064】さらに、本実施例では、周方向に三等分の
間隔で溝部20,21を設けているが、溝部20,21
の数は1以上任意の数でよい。その他、特許請求の範囲
を逸脱しない範囲で種々変更を加えた態様での実施が可
能である。
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、モータの回転開始時に
中間クラッチ部材がスピンドルに形成されているクラッ
チ歯の方向に送りだされて噛み合いクラッチが接続する
ため、締め残したねじ類の締め直しをすることができ
る。
【0066】また、クラッチ歯の噛み合い開始時には中
間クラッチ部材の回転数が駆動ギヤのそれよりも遅くな
るので、クラッチ歯は緩やかに噛み合わされ、従ってク
ラッチ歯の噛み合い時に作用する負荷が軽減される。こ
のためにクラッチの耐久性の向上が図られ、また生産し
やすい材質が使用可能となる。
【0067】さらに、ねじ締め時における回転力の伝達
は、中間クラッチ部材の軸方向変位手段とは別に設けら
れた動力伝達部によって中間クラッチ部材に伝達される
ので、この軸方向変位手段には回転力に相当する大きな
力は作用せず、従ってこの軸方向変位手段がへたったり
損傷したりすることは低減される。
【0068】このようにして本発明によると従来のサイ
レントクラッチ付締付工具よりも使い勝手もよく耐久性
に優れた工具が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示し、スクリュードライバの
一部破断側面図である。
【図2】図1のA−A線断面図であって、クラッチの空
転状態における動力伝達部および軸方向変位手段の状態
を示す縦断面図である。
【図3】駆動ギヤの前面図である。
【図4】中間クラッチ部材の縦断面図である。
【図5】中間クラッチ部材の前面図である。
【図6】中間クラッチ部材の後面図である。
【図7】トルクが作用せず、工具がワークに押付けられ
ていない状態における駆動ギヤに対する中間クラッチ部
材およびスピンドルの位置関係を示す断面図である。
【図8】トルクが作用せず、工具がワークに押付けられ
た状態における駆動ギヤに対する中間クラッチ部材およ
びスピンドルの位置関係を示す断面図である。
【図9】トルクが作用し、工具がワークに押付けられた
状態における駆動ギヤに対する中間クラッチ部材および
スピンドルの位置関係を示す断面図である。
【図10】スピンドルの正転状態における動力伝達部お
よび軸方向移動手段の状態を示す要部縦断面図である。
【図11】スピンドルの逆転状態における動力伝達部お
よび軸方向移動手段の状態を示す要部縦断面図である。
【図12】クラッチの空転時における駆動ギヤと中間ク
ラッチ部材の位置関係およびスチールボールと伝達歯の
位置を示す展開図である。
【図13】クラッチ噛合い時における駆動ギヤと中間ク
ラッチ部材の位置関係およびスチールボールと伝達歯の
位置を示す展開図である。
【図14】カム溝としての溝部の別例を示した、中間ク
ラッチ部材の展開図である。
【図15】従来の締付工具におけるクラッチ部の側面図
である。
【符号の説明】
CL…サイレントクラッチ 1…サイレントクラッチ付締付工具 10…スピンドル 11…駆動ギヤ 12…スチールボール 13…中間クラッチ部材 14,15…クラッチ歯 18…ドライバビット 19…ストッパスリーブ 20,21…溝部、21a…中央部、21b…傾斜面 22…圧縮コイルバネ 30…駆動部、30a…伝達歯 31…隙間 35…従動部、35a…伝達歯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−129677(JP,A) 実開 昭59−163468(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B25B 23/157 B25B 21/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動モータにより回転する駆動ギヤと、
    軸回りに回転可能かつ軸方向に移動可能に支持されたス
    ピンドルと、このスピンドルの軸方向への移動によって
    前記駆動ギヤの回転力をこのスピンドルに対して伝達ま
    たは遮断する噛み合いクラッチ機構とを備えた締付工具
    であって、 前記駆動ギヤと前記スピンドルとの間に、軸方向に移動
    可能前記駆動ギヤ側にばね付勢されるとともに、前記
    駆動ギヤに対して相対回転可能な中間クラッチ部材を介
    装し、この中間クラッチ部材と前記スピンドルとの間に前記噛
    み合いクラッチ機構を設ける一方、 この中間クラッチ部材と前記駆動ギヤとの間には、 両者を回転方向について一定の範囲で変位可能とし、か
    つ同範囲の全範囲にわたって変位した後は一体回転させ
    るための動力伝達部と、 前記駆動ギヤまたは前記中間クラッチ部材の少なくとも
    一方に形成した深さが変化する溝部と、該溝部に挿入さ
    れた球体を有し、前記中間クラッチ部材が前記駆動ギヤ
    に対して回転方向について変位した時に、前記球体が前
    記溝部の浅い位置へ転動することにより前記中間クラッ
    チ部材を前記駆動ギヤから離間させて前記噛み合いクラ
    ッチ機構の噛み合い方向に移動させる軸方向変位手段と
    を設け、 前記駆動ギヤを経て前記中間クラッチ部材に伝達される
    回転力は、少なくともねじ締め時においては前記動力伝
    達部を経て伝達され、前記軸方向変位手段を経ては伝達
    されない構成としたことを特徴とするサイレントクラッ
    チ付締付工具。
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