JPH067091Y2 - シャワー装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はシャワー装置に関し、特にボディーシャワーに
利用される。

（従来の技術） 従来、シャワー室の内周面に複数個のシャワーノズルを
配設して、放射状にシャワーを浴びることができるボデ
ィーシャワー装置が提供されている。

（考案が解決しようとする課題） しかるに、かかるボディーシャワー装置においては、シ
ャワーを使用し始めの時には給湯配管やシャワー配管中
に残存している冷たい湯が出るため、快適な湯が出始め
るまでの間、シャワー室内で裸のまま待たなければなら
なかった。また、シャワー配管中に水が残っていると、
冬場にはシャワー配管中の水が凍結してシャワー配管を
損傷させるおそれもあった。

（課題を解決するための手段） 本考案のシャワー装置は、係る実情に鑑みてなされたも
ので、給湯配管に捨て水用とシャワー室への供給用の共
通配管が接続され、該共通配管の下端部に捨て水配管が
接続されるとともに、該捨て水配管より上部の共通配管
から複数本のシャワー配管が分岐され、これらシャワー
配管はシャワー室の外周壁に沿って周回して配設される
とともに、これらシャワー配管全体が共通配管側に向か
って下降するように傾斜して設けられたものである。

（作用） シャワー配管全体が共通配管側に向かって下降するよう
に傾斜して設けられているので、シャワーの使用後にシ
ャワー配管に残った湯は、その自重によって捨て水配管
側に流れ、床排水側に捨て水される。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明する。

第１図は、本考案のシャワー装置の概略配管図および電
気配線図を示し、第２図は同装置の電気制御系のみの概
略ブロック線図を示している。

電動混合弁１は、出湯湯温を調節するもので、給水管２
ａと給湯管２ｂとが接続されている。この電動混合弁１
によって所定温度で混合されたお湯は、給湯配管３を経
て、下方に垂下された捨て水用とシャワー室９への供給
用の共通配管４に供給される。

共通配管４の下端部には捨て水配管５ｅが接続されると
ともに、該捨て水配管５ｅより上方の共通配管４から複
数本（本例では２本）のシャワー配管５ａ，５ｂが分岐
されている。この分岐されたシャワー配管５ａ，５ｂ
は、共通配管４の分岐点から上方に傾斜状に配設され、
その先端は、円筒形状の個室ユニットからなるシャワー
室９に設けられた２個のノズル口１０ａ，１０ｂにそれ
ぞれ接続されるとともに、該先端部はそれぞれ分岐され
てシャワー室９の外周面に沿って上方に傾斜状に約半周
周回して配管され、前記ノズル口１０ａ，１０ｂと略向
かい合う位置に配した別の２個のノズル口１０ａ′，１
０ｂ′にそれぞれ接続されている。すなわち、シャワー
配管５ａ，５ｂの各先端部の分岐点と各ノズル口１０
ａ′，１０ｂ′の間に水勾配Ａを取り、またノズル口１
０ａ，１０ｂから共通配管４の分岐部までのシャワー配
管５ａ，５ｂにも水勾配Ｂ，Ｃ，Ｄを取って、シャワー
配管５ａ，５ｂ中の捨て水が確実に実行されるようにし
ている。

給湯配管３には、給湯圧を調節するための給湯加圧ポン
プ６と給湯温度を検出するためのサーミスタセンサ（湯
温検知部）７とが設けられ、かつ給湯加圧ポンプ６の出
口側に第１の捨て水用電動二方弁８ｅが設けられてい
る。また、捨て水配管５ｅに第２の捨て水用電動二方弁
８ｆが設けられている。サーミスタセンサ７はシャワー
配管５ａ，５ｂに設けることもできる。また、シャワー
配管５ａ，５ｂの各々には出湯用電動二方弁８ａ，８ｂ
が設けられている。

シャワー室９の内壁には出湯温度の設定と出湯制御を行
うためのメインリモコン１２（第２図参照）の表示盤１
３が設けられている。メインリモコン１２は、シャワー
スイッチを含む設定部１４、出湯状態を点灯によって表
示するＬＥＤ等からなる表示部１５、出湯温度の異常を
知らせるブザー出力部１６等の機能を備えている。

前記サーミスタセンサ７で検出された湯温は、制御部１
９内において予め設定された設定温度と比較され、この
比較結果により、該制御部１９を介して前記電動混合弁
１、給湯加圧ポンプ６、出湯用電動二方弁８ａ，８ｂ、
第１の捨て水用電動二方弁８ｅ、及び第２の捨て水用電
動二方弁８ｆの動作を制御する。前記電動混合弁１、出
湯用電動二方弁８ａ，８ｂ、第１の捨て水用電動二方弁
８ｅ、及び第２の捨て水用電動二方弁８ｆの各回転軸に
は開閉状態を検出するポテンショメータ（図示省略）が
それぞれ設けられ、制御部１９はこれらポテンショメー
タの出力によって各電動二方弁の開閉状態を確認してい
る。

次に、上記構成のシャワーシステムの動作を第３図乃至
第５図を参照して説明する。ただし、第３図は未使用時
の各電動二方弁の状態、第４図はシャワースイッチが入
って冷えた湯を捨て水する時の各電動二方弁の状態、第
５図は温かく安定した湯が出始めた時の各電動二方弁の
状態をそれぞれ示している。

すなわち、未使用時は、第３図に示すように、第１の捨
て水用電動二方弁８ｅを閉、出湯用電動二方弁８ａ，８
ｂ及び第２の捨て水用電動二方弁８ｆを開とする。この
ようにすると、シャワー配管５ａ，５ｂが共通配管４に
向かって傾斜しているので、シャワー使用後にシャワー
配管５ａ，５ｂ内に残ったお湯は、その自重によって全
く捨て水配管５ｅに捨て水されることになる。

次に、シャワースイッチを入れた直後の給湯配管３内の
冷えた湯を捨て水する場合には、第４図に示すように、
第１の捨て水用電動二方弁８ｅ及び第２の捨て水用電動
二方弁８ｆを開、出湯用電動二方弁８ａ，８ｂを閉とす
る。また、温かく安定した湯が出始めた場合には、第５
図に示すように、第１の捨て水用電動二方弁８ｅ及び出
湯用電動二方弁８ａ，８ｂを開、第２の捨て水用電動二
方弁８ｆを閉とする。

（考案の効果） 以上説明したように、本考案のシャワー装置によれば、
シャワー配管に水勾配をつけたので、シャワー配管中の
冷えた湯を完全に捨て水することができ、シャワー入浴
開始時の捨て水待ち時間の短縮と出湯温度の安定化を図
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のシャワー装置の概略配管図および電気
配線図、第２図は同装置の電気制御系のみを示す概略ブ
ロック線図、第３図は未使用時の各弁の状態を示す図、
第４図はシャワースイッチが入って冷えた湯を捨て水す
る時の各弁の状態を示す図、第５図は温かく安定した湯
が出始めた時の各弁の状態を示す図である。 ３…給湯配管 ４…共通配管 ５ａ，５ｂ…シャワー配管 ５ｅ…捨て水配管

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】給湯配管に捨て水用とシャワー室への供給
   用の共通配管が接続され、該共通配管の下端部に捨て水
   配管が接続されるとともに、該捨て水配管より上部の共
   通配管から複数本のシャワー配管が分岐され、これらシ
   ャワー配管はシャワー室の外周壁に沿って周回して配設
   されるとともに、これらシャワー配管全体が共通配管側
   に向かって下降するように傾斜して設けられたことを特
   徴とするシャワー装置。