JPH0212524Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は融雪装置を兼ねた風呂追焚装置に関す
るものである。

（従来の技術およびその問題点） 従来、家屋の屋根に積もつた雪の除雪作業は人
手によつて行なうことが多く、大変な労力を要す
ると共に危険を伴う作業であり、また人手がない
家庭では作業員を雇つたりする必要があつた。か
かる除雪を、温水の散水により行なう装置もある
が、それ用のポンプや加熱源を必要としていた。

また従来の風呂追焚装置では、浴槽内の残り湯
を必要に応じて浴室外の他所に供給して有効利用
し得るような機能を有していない。

本考案は以上の点に鑑みてなされたもので、そ
の目的は、風呂の追焚装置に於いて、浴槽内水を
融雪に使用し得るようにすることにより、従来は
捨てていた浴槽内の残り湯を有効に利用し得るよ
うにすることにある。

（問題点を解決するための手段） 前述した目的を達成するための本考案の構成を
実施例に対応する図面に基づいて説明すると、本
考案は、浴槽１の出湯口２から循環ポンプ３を経
て追焚用熱交換器４に至り、そして該追焚用熱交
換器４から前記浴槽１の入湯口５に至る浴槽水追
焚循還系統６を構成すると共に、前記追焚用熱交
換器４と浴槽１の入湯口５間配管７に、家屋８の
屋根９に設置した融雪散水器１０に至る融雪用配
管系統１１を、三方弁１２を介して分岐接続し、
該三方弁１２は、前記追焚用熱交換器４を経た温
水を、前記浴槽１の入湯口５側と、融雪用配管系
統１１側に選択的に供給し得る構成としたもので
ある。

（作用） 以上の構成に於いて、まず三方弁１２を第３図
ａに示すように切り換えて、追焚用熱交換器４を
経た温水を浴槽１の入湯口５側に供給し得る状態
を選択し、こうして循環ポンプ３と追焚用バーナ
１３を動作させると、浴槽１の出湯口２から配管
１４を通り、循環ポンプ３を経て追焚用熱交換器
４に至つた浴槽水は、この追焚用熱交換器４で昇
温された後、配管７を通り、三方弁１２を経て入
湯口５から浴槽１内に還流する。こうして浴槽水
追焚循還系統６内を浴槽水が循環して追焚を行な
うことができる。

次に三方弁１２を第３図ｂに示すように切り換
えて、追焚用熱交換器４を経た温水を融雪用配管
系統１１側に供給し得る状態を選択し、こうして
循環ポンプ３と追焚用バーナ１３を動作させる
と、出湯口２から配管１４を通り、循環ポンプ３
を経て追焚用熱交換器４に至つた浴槽水はこの追
焚用熱交換器４で昇温された後、配管７を通り、
三方弁１２を経て融雪用配管系統１１の配管１５
に流れ込む。そして浴槽水はこの配管１５を通つ
て融雪散水器１０に至り、家屋８の屋根９上に散
水されて融雪に供される。

このように本考案に於いては、浴槽水を融雪に
供するので、かかる融雪動作を入浴後に行なうよ
うにすれば、通常は有効に利用していない浴槽１
内の残り湯を有効に利用することができ、エネル
ギ消費の削減を図れると共に、散水に要するポン
プ並びに散水用水の加熱源は、浴槽水追焚循還系
統６のものをそのまま兼用するので構成が簡素
で、価格も安価に構成することができる。尚、融
雪動作を入浴後に行なうようにすれば、追焚用バ
ーナ１３を動作させず循環ポンプ３のみの動作
で、浴槽水をそのまま散水しても十分な融雪効果
をあげることができる。

（実施例） 本考案の実施例に対応する図示の構成を説明す
ると、符号１６は加熱器で、この加熱器１６は前
記浴槽水追焚循還系統６の追焚用熱交換器４並び
にそれ用のバーナ１３と、給湯用熱交換器１７並
びにそれ用のバーナ１８とを一体のケーシング内
に装置したものである。そして追焚用熱交換器４
の上流側と下流側には、夫々浴槽水温検出センサ
１９と昇温水温検出センサ２０を設けると共に、
水圧応動スイツチ２１を設けている。また符号２
２は三方弁１２を操作する操作ハンドルで、これ
は浴室２３内等の適所に設置する。尚符号２４は
バーナコントローラである。

（考案の効果） 本考案は以上の通り、浴槽水の追焚循環系統を
構成する循環ポンプそして追焚用熱交換器を使用
して、家屋の屋根に設置した融雪散水器から温水
を散水し、こうして融雪を行なうので、融雪用の
温水器やポンプを別途必要とせずに屋根上の除雪
を人手によらずに行なうことができ、殊に、融雪
散水器から散水する温水は浴槽内の残り湯とする
ことができるので、これを有効に利用することが
でき、エネルギ消費の削減を図ることができると
いう効果がある。

【図面の簡単な説明】

全図は本考案の実施例に対応するもので、第１
図は要部の系統説明図、第２図は全体構成の系統
説明図、第３図ａ，ｂは三方弁の動作説明図であ
る。 符号１……浴槽、２……出湯口、３……循環ポ
ンプ、４……追焚用熱交換器、５……入湯口、６
……浴槽水追焚循還系統、７，１４，１５……配
管、８……家屋、９……屋根、１０……散水器、
１１……融雪用配管系統、１２……三方弁、１３
……追焚用バーナ、１６……加熱器、１７……給
湯用熱交換器、１８……給湯用バーナ、１９……
浴槽水温検出センサ、２０……昇温水温検出セン
サ、２１……水圧応動スイツチ、２２……操作ハ
ンドル、２３……浴室。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 浴槽の出湯口から循環ポンプを経て追焚用熱交
   換器に至り、そして該追焚用熱交換器から前記浴
   槽の入湯口に至る浴槽水追焚循還系統を構成する
   と共に、前記追焚用熱交換器と浴槽の入湯口間配
   管に、家屋の屋根に設置した融雪散水器に至る融
   雪用配管系統を、三方弁を介して分岐接続し、該
   三方弁は、前記追焚用熱交換器を経た温水を、前
   記浴槽の入湯口側と、融雪用配管系統側に選択的
   に供給し得る構成としたことを特徴とする融雪装
   置を兼ねた風呂追焚装置。