JPH0531454Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は給湯装置に関し、特に共通の給湯路か
らカランとシヤワーとに交互に切換えて使用する
給湯装置に関するものである。

（従来の技術） 従来給湯器等の給湯路をシヤワーやカランに分
岐接続してシヤワーやカランより給湯を行う構成
は公知である。かかる装置の給湯操作は給湯箇所
であるシヤワーやカラン近くに設置した操作器に
より給湯温度を設定し、手動で給湯栓を開栓する
ことで行われる。

（考案が解決しようとする問題点） このような従来の手動操作を主とした装置では
給湯開始時の給湯栓の開栓操作が面倒であり、か
かる面倒さを解消する手段として給湯スイツチに
より開閉する電磁弁で給湯の開始と停止を制御す
る構成が考えられる。

しかるに電磁弁でシヤワーやカランからの給湯
を制御する場合には電磁弁自体の不良或いは制御
回路の異常により、シヤワーの不使用時に、開弁
状態であるべきシヤワーへの給湯を制御する電磁
弁が開弁状態となることが予想される。このよう
にシヤワーへの給湯を制御する電磁弁が開弁状態
になると、カランを使用してカランから熱湯を給
湯している際に、上記開弁状態の電磁弁を通して
シヤワーからも熱湯が吐出して火傷等の危険があ
る。

（問題点を解決するための手段） 本考案はかかる問題点を解決せんとするもの
で、その為に本考案では湯水混合弁より下流側の
給湯路をカランに至る給湯路とシヤワーに至る給
湯路とに分岐し、各分岐給湯路に電磁弁を介設す
ると共にカラン及びシヤワーからの給湯の開始と
停止を指示する夫々の給湯スイツチを設け、各給
湯スイツチに接続した制御器によりシヤワーから
の給湯を優先して上記各電磁弁の開弁を択一的に
行うものにおいて、上記シヤワーに至る分岐給湯
路の電磁弁より上流側に、当該電磁弁の開弁時の
み開弁される元電磁弁を介設した構成としてい
る。

（作用） カランから熱湯を給湯している場合には、シヤ
ワーに至る分岐給湯路に互いに直列に介設した元
電磁弁と電磁弁は、共に通常は閉弁状態となつて
いるので熱湯がシヤワーから吐出することはな
い。又仮に電磁弁が開弁状態になる異常が発生し
ても、両電磁弁が共に開弁状態となる可能性は少
ないので、一方の電磁弁あるいは元電磁弁が開弁
状態となつても、他方の元電磁弁あるいは電磁弁
によつて熱湯が遮断されることになり、故に熱湯
がシヤワーから吐出する危険性が小さくなる。

（実施例） 図面は本考案の一実施例を示し、１は浴槽、２
は吐出口を浴槽１内に向けた浴槽給湯用のカラ
ン、３は浴槽給湯用の操作器である。４は浴室に
設置されるシヤワーユニツトであり、シヤワーユ
ニツト４には上部に打たせ湯とスコール用にシヤ
ワーノズル５とミスト用にシヤワーノズル６を備
えており、７はこれらシヤワーノズル５，６から
の湯量と、湯温を設定する操作器である。８は
鏡、９はハンドシヤワー、１０はカラン、１１は
ハンドシヤワー９とカラン１０からの湯量と湯温
を設定する操作器である。尚シヤワーユニツト４
には図示しない熱源機から出湯管１２を介して高
温水が供給されると共に給水管１３を介して冷水
が供給される。１１は上記したカラン２に湯を供
給する給湯路である。第２図はシヤワーユニツト
４内の配管図を示したもので、１５は湯弁と水弁
の開度を変えて湯水の混合比率を調節する湯水混
合弁、１６はサーボモータ等の駆動装置、１７ａ
〜１７ｉは電磁弁、１８は温度検出器、１９は流
量検出器、２０は流量制御弁である。流量制御弁
２０下流の給湯路１４は分岐し、各分岐路は電磁
弁１７ｂ〜１７ｉを介して前記した打たせ湯用シ
ヤワーノズル５ａ、スコール用シヤワーノズル５
ｂ、ミスト用シヤワーノズル６、ハンドシヤワー
９、カラン１０、カラン２に接続され、上記シヤ
ワーノズル５，６とハンドシヤワー９に至る給湯
路１４には上記各シヤワー使用時のみ開弁される
元電磁弁１７ｅが介設される。尚２１は排水路で
ある。

尚、操作器３，７，１１には打たせ湯用シヤワ
ーノズル５ａ，スコール用シヤワーノズル５ｂ、
ミスト用シヤワーノズル６、ハンドシヤワー９、
カラン１０、カラン２からの給湯の開始と停止を
指示する夫々の給湯スイツチとこれら給湯時の湯
温と湯量を設定するスイツチを備えてある。更に
各操作器３，７，１１は図示しない制御器に接続
され、後に操作された給湯先が優先されるが、浴
槽１への給湯に関しては他の給湯が優先される。
即ち例えば打たせ湯使用中にハンドシヤワー用の
給湯スイツチが押されると給湯先はハンドシヤワ
ー９側に切換わるが、打たせ湯使用中に浴槽１側
で給湯スイツチをオン操作しても打たせ湯が継続
して行われ、逆に浴槽給湯中に打たせ湯用の給湯
スイツチを押すと打たせ湯に切換わり、この際浴
槽給湯は待機状態となつて操作器３に設けられる
表示器が連続点灯表示から点滅表示に切換わり、
打たせ湯が終了すると該表示器が連続点灯表示さ
れると共に浴槽給湯が再び実行される。

以上の構成における作用は以下の通りである。

ハンドシヤワー９、打たせ湯、スコールシヤワ
ー、ミストシヤワーの各使用時には電磁弁１７
ａ、並びに元電磁弁１７ｅが開かれると共に電磁
弁１７ｂ〜１７ｄ，１７ｆのいずれかが開かれ
る。又浴槽給湯時とカラン使用時には電磁弁１７
ａが開かれると共に電磁弁１７ｅが閉じた状態で
電磁弁１７ｈ，１７ｇのいずれかが開となる。又
給湯時は各給湯スイツチを投入して任意に設定さ
れた給湯温度と温度検出器１８の検出温度との偏
差に応じて駆動装置１６が湯水混合弁を制御する
ことにより給湯される温度を設定温度に調節し、
かつ浴槽給湯時（この場合は流量制御弁２０は全
開）を除いて流量検出器１９で検出される流量が
設定流量となるような流量制御弁２０がその開度
を調節される。

（考案の効果） 以上のように本考案によれば、シヤワー用とカ
ラン用に夫々に給湯の開始と停止を指示する給湯
スイツチを設けたので、簡便な操作で給湯の開始
と停止を制御することができる。また各給湯スイ
ツチに接続した制御器によりシヤワーからの給湯
を優先して各分岐給湯路に夫々介設した電磁弁の
開弁を択一的に行うものであるので、シヤワー給
湯中に不意にカラン給湯用の熱湯が供給されるこ
とがなくて安全であり、さらに、シヤワーに至る
分岐給湯路の電磁弁より上流側に、当該電磁弁の
開弁時のみ開弁される元電磁弁を互いに直列に介
設したので、カラン給湯時にシヤワーに至る分岐
給湯路に介設した電磁弁と元電磁弁とが閉弁状態
であるべきであるにも拘らず電磁弁あるいは元電
磁弁の一方が開弁状態となる異常が生じても他方
の元電磁弁あるいは電磁弁によりシヤワーへの熱
湯の流出を防止できる可能性が高くなり、結局使
用勝手が良く安全な給湯装置を提供することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は全体
構成図、第２図は配管図である。 ２……カラン、５……シヤワーノズル、６……
シヤワーノズル、９……ハンドシヤワー、１０…
…カラン、１４……給湯路、１７ｃ……電磁弁、
１７ｄ……電磁弁、１７ｆ……電磁弁、１７ｇ…
…電磁弁、１７ｈ……電磁弁、１７ｉ……電磁
弁、１７ｅ……元電磁弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 湯水混合弁より下流側の給湯路をカランに至る
   給湯路とシヤワーに至る給湯路とに分岐し、各分
   岐給湯路に電磁弁を介設すると共にカラン及びシ
   ヤワーからの給湯の開始と停止を指示する夫々の
   給湯スイツチを設け、各給湯スイツチに接続した
   制御器によりシヤワーからの給湯を優先して上記
   各電磁弁の開弁を択一的に行うものにおいて、上
   記シヤワーに至る分岐給湯路の電磁弁より上流側
   に、当該電磁弁の開弁時のみ開弁される元電磁弁
   を互いに直列に介設したことを特徴とする給湯装
   置。