JPH0670225B2 - ヘプタン製品の製造方法 - Google Patents

ヘプタン製品の製造方法

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JPH0670225B2
JPH0670225B2 JP60201646A JP20164685A JPH0670225B2 JP H0670225 B2 JPH0670225 B2 JP H0670225B2 JP 60201646 A JP60201646 A JP 60201646A JP 20164685 A JP20164685 A JP 20164685A JP H0670225 B2 JPH0670225 B2 JP H0670225B2
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崇 星野
東 山田
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三菱石油株式会社
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は,芳香族炭化水素の含有率の少ないヘプタン製
品の製造方法に関する。更に,詳しくはn−ヘプタン及
びイソヘプタンを主成分とし,トルエン等の芳香族炭化
水素やオレフィン系炭化水素の含有量の極めて少ないヘ
プタン製品の製造方法に関する。
[従来の技術] 従来,ヘプタン製品は,一般的に言えば,直留ガソリン
の水素化精製物より蒸留で得る方法もしくは,直留ガソ
リンの水素化精製物をモレキュラーシーブなどで篩に掛
け直鎖の飽和炭化水素を分離して取り出し,更に蒸留処
理により高純度のヘプタン製品を得る方法で製造されて
いる。前者の方法によるものは,n−ヘプタン純度30〜45
wt%,トルエン含有率2〜6wt%のものであり,低純度
ヘプタン製品と称され,後者は,沸点範囲97〜99℃であ
り,n−ヘプタン純度98wt%以上,トルエン含有率0.02wt
%以下のものが得られ,高純度ヘプタン製品と称されて
いる。
然し乍ら.低純度ヘプタン製品は,トルエン等の芳香族
炭化水素の含有率が高く,毒性が高い。一方,高純度ヘ
プタン製品は,水素添加,モレキュラーシーブの使用が
必要であり,コストの高い製品である。
尚,本明細書において,[ヘプタン製品]とは,ノルマ
ル−ヘプタン(n−ヘプタン),イソ−ヘプタンを主成
分として90wt%以上含む炭化水素製品を表わすものであ
る。
[発明が解決しようとする問題点] ヘプタン製品は,粘着剤,接着剤などの製造時の溶剤と
して,亦,塗布時のプライマーとして更に,合成樹脂製
造時の反応溶媒,触媒キャリアとして,一般に広く使用
されており,品質としては,人体に有害な成分が極めて
少なく,異臭の殆どないことが要求されている。亦,用
途によっては,適度な組成と沸点範囲を有することが要
求されている。
本発明は,この様な製品品質の厳しい要求のあるヘプタ
ン製品を安価に経済的に製造する方法を見出そうとする
ものである。
即ち.芳香族炭化水素をほとんど含まないヘプタン製品
の経済的な製造方法を提供するものである。
[発明の構成] [問題点を解決するための手段] 本発明は,経済的に有利な改質ガソリンを原料として用
いる低コストで毒性の殆どないヘプタン製品の製法であ
る,即ち.改質ガソリンをユーデックス又はスルフォラ
ン等の抽出装置で芳香族炭化水素分を抽出して分離した
抽出残油を更に目的の沸点範囲の留分を正確に蒸留によ
り取り出した後に,水素化精製により微量のオレフィン
系炭化水素をパラフィン系炭化水素に変換し,トルエン
が0.5wt%以下,オレフィン系炭化水素が臭素指数50mg/
100g以下で且つn−ヘプタン含有量が30〜50wt%で,そ
の他のイソヘプタン炭化水素との合計量で90wt%以上含
有するヘプタン製品を得ることである。
[作用] 本発明は,いわゆる,低純度のヘプタン製品の製造方法
に関し,従来法よりもトルエン含有率を極めて低く押さ
えることが可能である。
本発明方法によって製造されるヘプタン製品は,特にポ
リプロピレンの重合溶剤として有利に使用出来るもので
ある。
本発明の製造方法を以下、順に説明する。
改質ガソリンをグリコール類やスルフォラン溶剤等を使
用する通常の抽出操作によって芳香族炭化水素を除去し
た抽出残油は,主にガソリン製造の原料になっている
が,この抽出残油は,パラフィン系炭化水素を多量に含
むためオクタン価が低く,ガソリン材源として好ましく
ない。そこでこの抽出残渣を更に蒸留操作と水添操作と
の組合せにより処理し,低価格でヘプタン製品を製造す
るものである。即ち.沸点範囲が約90℃から100℃近辺
のものを蒸留操作により分離して取りだすとトルエンを
0.2wt%以下しか含まない,n−ヘプタンとイソヘプタン
に富む(90wt%以上)留分を得る。更に,水素化精製に
より微量のオレフィン系炭化水素をパラフィン系炭化水
素に変換する。これらの順の操作により,低価格でヘプ
タン製品を製造することを可能にしたものである。
尚,上記蒸留操作と水添操作の順を入れ換えて,先に抽
出残油を水添した後,沸点範囲が約90〜100℃近辺のも
のを蒸留操作により分離しても上記と同等の製品が得ら
れるが,この場合には,ヘプタン製品該当留分以外の留
分をも水添することは,コスト的にやや不利となる。
本発明に使用される溶剤抽出操作は,ベンゼン,トルエ
ン及びキシレン等の芳香族炭化水素を溶剤を用いて,他
の成分から分離するものであり,溶剤としては,一般に
グリコール類,スルフォラン,アロソルバン等が使用さ
れる。
本発明の蒸留操作は,例えば,2本の蒸留塔から構成され
る蒸留装置を用い,第1の蒸留塔の塔頂より,軽質炭化
水素を除去し,第2の蒸留塔の塔頂より目的とする沸点
範囲の留分を得る操作で出来る。
亦,本発明に用いる水素化精製は,蒸留操作によって分
離した目的範囲の留分を,ニッケル系触媒又はコバル
ト,モリブデン系触媒を用いてオレフィン系炭化水素を
水素化し,同時に硫黄分等の不純分を除去する操作であ
る。
ヘプタン製品を溶剤として用いる場合,問題となるトル
エン含有率が,本発明の製造方法により大幅に低減され
る。
蒸留操作において,そのカットポイントは,得られるヘ
プタン製品の使用目的,純度等勘案して定める。n−ヘ
プタンの含有率を最大にするためには,約96〜105℃の
留分をカットするのがよく,また,イソパラフィンの量
を増大させて,収量を上げたいときは,約88〜105℃の
留分をカットするのがよい。また,トルエンの混入率を
極小にするためには,トルエンと飽和炭化水素の共沸混
合物の沸点で最低のものが,103℃近辺にあるので,終点
を100℃,例えば,92〜100℃の留分をカットするのが効
果的である。いずれにせよ,この蒸留操作は,収量と純
度に大きく関係するのでキレを良くするよう注意する必
要がある。
[実施例] 次に,本発明の実施の態様について第1図のフローシー
トに従って,更に具体的に説明するが,本発明は,その
要旨を変えない限り次の実施例に限定されるものではな
い。
図において,説明すると,炭化水素の直留ガソリンAを
水素化脱硫装置(1)及び改質装置(2),更に蒸留装
置(3)により処理すると,プロピレン,ブタン等の留
分D,炭素数5の成分を主とする軽質分E,炭素数6〜8の
成分を主とする中質分F,炭素数9〜10の成分を主とする
重質分Gに分離される。
次に,留分Fをスルフォラン抽出装置(4)にかけて,
ベンゼン,トルエン及びキシレン等の芳香族炭化水素留
分Hと抽出残油留分Iに分離する。この抽出残油留分I
を必要ならば水洗塔にかけて少量含有しているスルフォ
ランを除去した後,2本の蒸留塔から構成される蒸留装置
(5)(6)に導入し,(5)の塔頂部より沸点が90℃
乃至92℃以下の留分Jを分離し,(6)の塔頂部より沸
点範囲が90及至92〜100℃の留分Kと100℃以上とに分離
する。更に,留分Kを水素化装置(7)に導入し,留分
Kに含まれる微量のオレフィン分をパラフィン分に変換
する。この様に,本発明の方法により,ヘプタン製品M
が得られる。
[実施例1] 炭素数6〜8の炭化水素化合物を主とする改質ガソリン
をスルフォラン抽出装置にかけて,向流接触により芳香
族炭化水素を抽出した。抽出残油中の芳香族炭化水素の
含有量は,第1表の通りである。
第1表 抽出前 抽出残渣 ベンゼン 2.3wt% 0.10wt% トルエン 11.6wt% 0.14wt% キシレン類 17.7wt% 0.20wt% 次いで,この抽出残油を,Ni系触媒を用いて水素添加処
理し,オレフィン系炭化水素をパラフィン系炭化水素に
変換した/水素添加条件は,反応温度220℃,H2/HC.1,5
00SCF/BBL,圧力45kg/cm2,LHSV 1.5hr-1である。スル
フォラン抽出残渣の臭素指数は,3900mg/100gであった
が,水素添加処理により,5.6mg/100gになった。
水素添加処理油の一般性状は第2表の通りである 第2表 比重,15/4℃……0.6884 色,Sb……+30 蒸留性状(JIS,K2254) 初留点,℃……68 5%点,℃……74 10%点,℃……75.5 30%点,℃……79 50%点,℃……83 70%点,℃……90.5 90%点,℃……109 留出量,vol%98.5 95%点,℃……119 残油量,vol%1.0 終点,℃……135 臭素指数,mg/100g(JIS K2421に準拠)5.8 次に,回分式の20の蒸留装置を使用し,原料油18を張込
み,還流比を始め1/1とし,C6留分の大部分を抜きだし,
次に3/1とし,75℃以後は9/1とし,105℃まで留出させ
た。
(a)91.7℃〜100℃(b)91.6℃〜100℃(c)91.5〜
100℃の各留分を分取したところ第3表の様な結果であ
った。
尚,原料油のn−ヘプタンの純度は,8.26wt%であっ
た。亦,トルエンは,0.37wt%含んでいた。
(b)のヘプタン製品の一般性状は次の第4表の通りで
あった。
第4表 比重 15/4°C 0.6924 蒸留性状 初留点,℃ 93.5 5%点,℃ 94.5 10%点,℃ 94.5 50%点,℃ 95.0 90%点,℃ 96.0 95%点,℃ 96.0 終点,℃ 96.5 留出量,vol% 98.0 残油量,vol% 1.0 臭素指数,mg/100g 2.5 製品のトルエン含有率は0.2wt%で,臭素指数は,2.5mg/
100gであり,満足すべきものであった。尚,本実施例で
は,スルフォラン抽出残油を先に水素添加処理した後,
蒸留カットしてヘプタン製品を得たが,既述した如く,
蒸留を先に行ない,ヘプタン留分のみ水素添加処理した
方が,コスト的に一層有利である事はいうまでもない
が,スルフォラン抽出残油中のオレフィン系炭化水素
は,多少バラツキがあるものの,全沸点領域にほぼ均一
に分布しており,本実施例の様に行なった場合でも本発
明の主旨に充分に沿うものである。
[発明の効果] 本発明方法により得られたヘプタン製品と前述の低純度
ヘプタン製品とを比較すると第5表の通りである。即
ち.本発明によるヘプタン製品は,芳香族炭化水素の含
有率が極く僅かとなり,人体への影響はより一層少なく
なることは明らかである。
亦,本発明の方法で製造されたヘプタン製品は,従来の
ヘプタン製品と同じく合成樹脂以外にも接着剤,粘着剤
等の溶剤として多様な用途にも勿論使用出来るものであ
る。
亦,更に本発明の方法の技術的効果を述べれば,本発明
の方法により蒸留装置によりヘプタン留分を分離した残
りの抽出残油分は,ヘプタン留分を分離する前の状態よ
りもオクタン価が向上し,ガソリン材源として付加価値
の高いものとなり,高オクタン価ガソリンと低芳香族の
ヘプタン製品の併産によって,経済的に有利な方法であ
る。この点を考慮して,本発明の方法によるヘプタン製
品の製造コストを見積もると従来方法よりも低価格とな
ることは,明らかである。
【図面の簡単な説明】
第1図は,本発明のヘプタン製品の製造方法を示すフロ
ーシートである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−125405(JP,A) 特開 昭49−133337(JP,A) 特開 昭53−95885(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】改質ガソリンを溶剤抽出装置で芳香族炭化
    水素を分離し、次いでその抽出残油を蒸留してヘプタン
    製品の留分を取り出し、次いで水素化精製により微量の
    オレフィン系炭化水素をパラフィン系炭化水素に変換し
    てなる、トルエン含有量0.5wt%以下、臭素指数50mg/10
    0g以下で、n−ヘプタンとイソヘプタンの合計量が90wt
    %以上であるヘプタン製品を得ることを特徴とするヘプ
    タン製品の製造方法。
  2. 【請求項2】溶剤抽出装置がスルフォラン抽出装置であ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項のヘプタン製
    品の製造方法。
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JPS592319B2 (ja) * 1977-02-02 1984-01-18 三菱石油株式会社 ゴム揮発油の製造方法

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