JPH0669956U - 写真自動焼付処理機におけるペーパー仕分け装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】一顧客分のペーパー片の中に寸法が異なるもの
があっても、順番が入れ替わることがなく、また左右に
乱れることがなく仕分けることができ、しかも、設備コ
ストの低減化が可能となる。 【構成】自動焼付処理機のペーパー片の排出口の下方
に、かつペーパー搬送方向が上記ペーパー片の排出方向
と直交するようにペーパー搬送手段を配設し、このペー
パー搬送手段にペーパー搬送方向に沿って複数枚の仕分
け皿を取り付け、上記各仕分け皿のペーパー搬送方向の
前部または後部のいずれか一方に当たり部を設けると共
に、他方に当たり部よりも下方に位置する係止部を形成
し、排出口から落下する現像処理済みペーパー片の一側
部を仕分け皿の上記当たり部に当ててペーパー片の他側
部を下方に傾けると共に、ペーパー片の他側部を上記係
止部に係止し、かつ係止部のペーパー揃え面にてペーパ
ー片の位置決めを行うように構成したものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、写真自動焼付処理機から排出される焼付現像処理済みのペーパー片 を顧客毎に仕分けてストックするためのペーパー仕分け装置の改良に関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

従来の写真自動焼付処理機におけるペーパー仕分け装置は、図１２および図１ ３に示すように、焼付処理機１１１の排出口１１２から吐き出されるペーパー片 Ｐ’の排出方向と平行にペーパー片Ｐの搬送ベルト１１３を配設し、下端に係止 部１１４を有するＬ字状の仕分け皿１１５を搬送ベルト１１３に取着して構成さ れており、排出されたペーパー片Ｐ’は、一旦仕分け皿１１５の上部に当たった 後に仕分け皿１１５の上をスライドして係止部１１４に係止することにより、仕 分け皿１１５に載るようになっている。

【０００３】 かかる従来のペーパー仕分け装置によれば、複数枚のペーパー片Ｐ’の一端を 係止部１１４を基準に揃えて仕分け皿１１５に載せることができるが、サイズが 異なるペーパー片Ｐ１’，Ｐ２’を同じ仕分け皿１１５に載せる場合には、既に ストックされている大サイズのペーパー片Ｐ１’に後から排出されるペーパー片 Ｐ２’が当たり、大サイズのペーパー片Ｐ１’上をスライドしてペーパー片Ｐ’ 間に入り込むために、ペーパー片Ｐ’の順番が入れ替わるという問題があった。

【０００４】 そこで、図１４に示すように写真自動焼付処理機１４１の排出口１４２から吐 き出されるペーパー片Ｐ’を、まず第１搬送ベルト１４３にて横方向に送り、次 に第２搬送ベルト１４４に取付けられた仕分け皿１４５にペーパー片Ｐ’を受け 取るように構成されたペーパー仕分け装置が提案されるに至った。

【０００５】 かかるペーパー仕分け装置だと、ペーパー片Ｐ’の順番が入れ替わることはな いが、２つの搬送ユニットを用いてペーパー片Ｐ’の仕分けるために、設備コス トが高くなるという問題があり、また、第１搬送ベルト１４３から第２搬送ベル ト１４４の仕分け皿１４５にペーパー片Ｐ’を自由落下させてペーパー片Ｐ’を 受け取るので、図１５に示すように仕分け皿１４５上のペーパー片Ｐ’が前後左 右に飛び出して乱れ、ときには床面に落下することもあった。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは一 顧客分のペーパー片の中に寸法が異なったものがあっても、順番が入れ替わらず 、また左右に乱れることがなく仕分けることができ、しかも、設備コストの面で も有利となる写真自動焼付処理機におけるペーパー仕分け装置を提供することに ある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案の写真自動焼付処理機におけるペーパー仕分け装置は、ロール状印画紙 を現像処理してカッターで一コマ毎に切断し、この切断されたペーパー片を排出 口から排出して自動的に仕分ける写真自動焼付処理機におけるペーパー仕分け装 置において、上記ペーパー片の排出口の下方に、かつペーパー搬送方向が上記ペ ーパー片の排出方向と直交するようにペーパー搬送手段を配設し、このペーパー 搬送手段にペーパー搬送方向に沿って複数枚の仕分け皿を取り付け、上記各仕分 け皿のペーパー搬送方向の前部または後部のいずれか一方に当たり部を設けると 共に、他方に上記当たり部よりも下方に位置する係止部を形成し、かつこの係止 部の内面側に平坦なペーパー揃え面を設け、上記排出口から落下する上記ペーパ ー片の一側部が上記仕分け皿の上記当たり部に当たって上記ペーパー片の他側部 が下方に傾くと共に、上記ペーパー片の他側部が上記係止部に係止されて上記揃 え面にて位置決めされるように構成したことを特徴とするものである。

【０００８】

【作用】

本考案の写真自動焼付処理機におけるペーパー仕分け装置によれば、一コマ毎 に切断されたペーパー片は写真自動焼付処理機の排出口から排出され、この排出 口の下方に待機する仕分け皿に向けて自由落下する。 落下するペーパー片はペーパー片の一側部が仕分け皿の当たり部に当たってペ ーパー片の他側部が下方に傾き、傾いたペーパー片の他側部は仕分け皿の係止部 の揃え面に当たって係止される。

【０００９】 そして、後から次々と落下するペーパー片も、同様にして、仕分け皿の上に傾 いた状態で重なり、かつこれらのペーパー片の一側部は仕分け皿の係止部の揃え 面にて揃えられる。 一顧客分のペーパー片が仕分け皿に載ると、この仕分け皿はペーパー搬送手段 にて搬送され、次の仕分け皿が排出口の下方に待機し、同じようにしてペーパー 片が仕分けられる。

【００１０】

【実施例】

Ａは写真自動焼付処理機であって、ロール状印画紙を現像処理してカッター（ 不図示）で一コマ毎に切断し、この切断されたペーパー片Ｐを排出口Ａ１から排 出して自由落下させるように構成されている。

【００１１】 ペーパー仕分け装置１は、写真自動焼付処理機Ａの排出口Ａ１から排出される ペーパー片Ｐを自動的に仕分ける装置であって、ペーパー搬送手段２と複数枚の 仕分け皿３とで構成されている。

【００１２】 ペーパー搬送手段２は、無端ベルト２１をプーリ２２間に掛け回わし、無端ベ ルト２１の上面は前下がりに傾斜するようにして構成されており、無端ベルト２ １の両側にはサイドカバー２３が配設されている。 このようにして構成されるペーパー搬送手段２は、図１に示すようにペーパー 片Ｐの排出方向Ｘと直交する方向であって、写真自動焼付処理機Ａの排出口Ａ１ の下方に配設されている。

【００１３】 仕分け皿３は板材にて形成されており、仕分け皿３の底板部７の一側部は斜め 外方に折り曲げられて当たり部４が形成され、また仕分け皿３の他側部は斜め外 方に折り曲げられて係止部５が形成されている。 係止部５の内面側にはペーパー片Ｐの揃え面６が形成されており、この揃え面 ６の長さ寸法Ｌ１は、一顧客分のペーパー片Ｐを重ねたときの高さ寸法よりも大 きくなるように設定されている。

【００１４】 仕分け皿３をペーパー搬送手段２に取付けた状態での揃え面６の水平面に対す る傾斜角度Θ１は、ペーパー片Ｐが揃え面６に対して略垂直となった状態で載る ことができるように設定されている。 また、当たり部４の内面は平坦に形成されており、仕分け皿３をペーパー搬送 手段２に取付けた状態での当たり部４の傾斜角度Θ２は、揃え面６の傾斜角度Θ １よりも小さくなるように設定されている。

【００１５】 このようにして構成される仕分け皿３は、ペーパー搬送手段２の無端ベルト２ １の長さ方向に沿って等間隔で適宜の数だけ取付けられている。 仕分け皿３は、底板部７の下面中央をペーパー搬送手段２の無端ベルト２１に 取着し、かつ仕分け皿３の係止部５がペーパー片Ｐの搬送方向側に位置するよう にして無端ベルト２１に取付けられている。

【００１６】 以上のようにして構成されるペーパー仕分け装置は、次のように動作すること により、一顧客分のペーパー片Ｐを仕分け皿３の上に乱すことなく重ねて仕分け ことができる。

【００１７】 (1) まず、仕分け皿３を所定の位置に待機させる。ここで、所定の位置とは、 写真自動焼付処理機Ａの排出口Ａ１の真下、すなわち排出口Ａ１の幅方向の中心 線ＣＬと仕分け皿３の左右方向の中心とが一致した位置とする（図２）。

【００１８】 (2) 一方、写真自動焼付処理機Ａにおいて現像焼付処理され、かつカッター（ 不図示）で一コマ毎に切断されたペーパー片Ｐは排出口Ａ１から排出されて自由 落下する。

【００１９】 (3) 一顧客分の第一枚目のペーパー片Ｐ１は、自由落下した後、ペーパー片Ｐ １の一側部が仕分け皿３の当たり部４に当たってペーパー片Ｐ１の他側部が下方 に傾く（図３）。 (4) 次に、傾いたペーパー片Ｐ１の他側部は、いったん仕分け皿３の底板部７ の上面に落下する（図４）。

【００２０】 (5) 次に、ペーパー片Ｐ１の他側部は、係止部５に向けて底板部７上を僅かに スライドし、それと同時に、ペーパー片Ｐ１の一側部は、当たり部４の上を僅か にスライドする（図５）。 (6) 次に、ペーパー片Ｐ１の他側部は仕分け皿３の揃え面６に当たって係止さ れる（図５）。

【００２１】 (7) 上記一顧客分の第２枚目のペーパー片Ｐ２も排出口Ａ１から吐き出されて 自由落下し、ペーパー片Ｐ２の一側部が仕分け皿３の当たり部４に当たってペー パー片Ｐの他側部が下方に傾く（図６）。

【００２２】 (8) 次に、傾いたペーパー片Ｐ２の他側部は、第一枚目のペーパー片Ｐ１の上 面に落下する（図７）。 (9) 次に、ペーパー片Ｐ２は、係止部５に向けてペーパー片Ｐ１上を僅かにス ライドする（図７）。

【００２３】 (10) 次に、ペーパー片Ｐ２の他側部は仕分け皿３の揃え面６に当たって係止さ れる（図８）。 (11) この後から次々と落下するペーパー片Ｐ・・・も(7)〜(10)と同じようし て仕分け皿３の上に載る。

【００２４】 (12) 一顧客分の全てペーパー片Ｐが仕分け皿３に載ると、この仕分け皿３はペ ーパー搬送手段２にて搬送され、次の仕分け皿３が上記所定の位置に待機し、(1 )〜(11)と同じ要領で、次の一顧客分のペーパー片Ｐが仕分けられる。

【００２５】 (13) 幅Ｂ寸法の小さいペーパー片（例えば、パノラマサイズのペーパー片）Ｐ ３が混ざっている場合には、自由落下するペーパー片Ｐ３の一側部は仕分け皿３ の当たり部４には当たらずに、既に仕分け皿３に載っているペーパー片Ｐの上面 に当たり、ペーパー片Ｐ３の他側部が下方に傾く（図９）。

【００２６】 (14) 次に、傾いたペーパー片Ｐ３の他側部は、ペーパー片Ｐの上面に落下する （図１０）。 (15) 次に、ペーパー片Ｐ３は、係止部５に向けてペーパー片Ｐ上を僅かにスラ イドする（図１０）。 (16) 次に、ペーパー片Ｐ２の他側部は仕分け皿３の揃え面６に当たって係止さ れる（図１１）。

【００２７】 (17) このようにして、仕分け皿３の上に重ねられるペーパー片Ｐは、他端部が 揃え面６にて揃えられることになる（図２）。

【００２８】 なお、長さ寸法Ｌの異なるペーパー片Ｐが混ざっている場合は、上記と同じ要 領で仕分けられる。

【００２９】 以上の実施例では、仕分け皿３の係止部５をペーパー片Ｐの搬送方向側に位置 させて無端ベルト２１に取付けたが、仕分け皿３の係止部５をペーパー片Ｐの搬 送方向とは逆の側に位置させて無端ベルト２１に取付けるようにしても良い。

【００３０】

【考案の効果】

本考案の写真自動焼付処理機におけるペーパー仕分け装置によれば、落下する ペーパー片の一側部は仕分け皿の当たり部に当たり、ペーパー片の他側部は仕分 け皿の係止部の揃え面に係止するので、ペーパー片を当たり部に当てた後、仕分 け皿の上を僅かにスライドさせるだけで仕分け皿に載せることができ、したがっ て、新たに載るペーパー片が既に載っているペーパー片の間に入り込んでペーパ ー片の順番が入れ替わることがなくなる。

【００３１】 しかも、ペーパー片はその一側部が係止部の揃え面に係止した状態で重ねられ るので、ペーパー片の一側部を基準にしてペーパー片を整列させることができる 。 また、一つの搬送ユニットで足りるので、設備コストの低減化が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の写真自動焼付処理機におけるペーパー
仕分け装置の実施例を示す斜視図

【図２】本考案の写真自動焼付処理機におけるペーパー
仕分け装置の実施例を示す正面図

【図３】本考案の写真自動焼付処理機におけるペーパー
仕分け装置によるペーパー片の仕分けの一工程を示す正
面図

【図４】本考案の写真自動焼付処理機におけるペーパー
仕分け装置によるペーパー片の仕分けの一工程を示す正
面図

【図５】本考案の写真自動焼付処理機におけるペーパー
仕分け装置によるペーパー片の仕分けの一工程を示す正
面図

【図６】本考案の写真自動焼付処理機におけるペーパー
仕分け装置によるペーパー片の仕分けの一工程を示す正
面図

【図７】本考案の写真自動焼付処理機におけるペーパー
仕分け装置によるペーパー片の仕分けの一工程を示す正
面図

【図８】本考案の写真自動焼付処理機におけるペーパー
仕分け装置によるペーパー片の仕分けの一工程を示す正
面図

【図９】本考案の写真自動焼付処理機におけるペーパー
仕分け装置によるペーパー片の仕分けの一工程を示す正
面図

【図１０】本考案の写真自動焼付処理機におけるペーパ
ー仕分け装置によるペーパー片の仕分けの一工程を示す
正面図

【図１１】本考案の写真自動焼付処理機におけるペーパ
ー仕分け装置によるペーパー片の仕分けの一工程を示す
正面図

【図１２】写真自動焼付処理機におけるペーパー仕分け
装置の従来例を示す斜視図

【図１３】写真自動焼付処理機におけるペーパー仕分け
装置の従来例による仕分け動作を示す正面図

【図１４】写真自動焼付処理機におけるペーパー仕分け
装置の他の従来例を示す斜視図

【図１５】写真自動焼付処理機におけるペーパー仕分け
装置の他の従来例による仕分け動作を示す正面図

【符号の説明】

Ａ 写真自動焼付処理機 Ａ１ 排出口 １ 仕分け装置 ２ ペーパー搬送手段 ３ 仕分け皿 ４ 当たり部 ５ 係止部 ６ 揃え面

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ロール状印画紙を現像処理してカッターで
   一コマ毎に切断し、この切断されたペーパー片を排出口
   から排出して自動的に仕分ける写真自動焼付処理機にお
   けるペーパー仕分け装置において、 上記ペーパー片の排出口の下方に、かつペーパー搬送方
   向が上記ペーパー片の排出方向と直交するようにペーパ
   ー搬送手段を配設し、このペーパー搬送手段にペーパー
   搬送方向に沿って複数枚の仕分け皿を取り付け、上記各
   仕分け皿のペーパー搬送方向の前部または後部のいずれ
   か一方に当たり部を設けると共に、他方に上記当たり部
   よりも下方に位置する係止部を形成し、かつこの係止部
   の内面側に平坦なペーパー揃え面を設け、 上記排出口から落下する上記ペーパー片の一側部が上記
   仕分け皿の上記当たり部に当たって上記ペーパー片の他
   側部が下方に傾くと共に、上記ペーパー片の他側部が上
   記係止部に係止されて上記揃え面にて位置決めされるよ
   うに構成したことを特徴とする写真自動焼付処理機にお
   けるペーパー仕分け装置。