JPH0669693A - プリント基板の固定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明はプリント基板の固定装置に関し、位置
決め精度を向上させることを目的とする。 【構成】搬送手段１により搬送されたプリント基板２の
対向する側縁を拘持する一対の基板クランプ手段３と、
一方の基板クランプ手段３を、他の基板クランプ手段３
との間隔を広げる方向に駆動する駆動手段４とを有し、
プリント基板２の両側縁を基板クランプ手段３により拘
持した後、駆動手段４を駆動してプリント基板２に引っ
張り荷重を負荷するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、プリント基板上にＬＳ
Ｉ素子等の電子部品をマウントする際に使用するプリン
ト基板の固定装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】プリント基板の固定装置の従来例を図５
に示す。この従来例において、プリント基板２は、図示
しないコンベア等の搬送手段により電子部品マウンタ部
に搬送される。搬送手段には、プリント基板２の両側縁
を摺動自在に拘持する断面略コ字状の一対のガイドレー
ル５、５が対向状に設けられており、プリント基板２の
搬送姿勢が規制される。

【０００３】電子部品のマウント時に付加される押圧力
によりプリント基板２が反ることのないように、プリン
ト基板２の背面側には、バックアップ部材６が昇降可能
に配置されている。しかして、マウント部にプリント基
板２が搬送されてくると、先ず、一方のガイドレール５
が、他方のガイドレール５との間隔を狭める方向、すな
わち、図５における矢印Ａ方向に駆動されてプリント基
板２の端縁を挟持して固定するとともに、バックアップ
部材６の支持部６ａをプリント基板２の背面に当接さ
せ、この状態で電子部品のマウントが行われる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
例において、一方のガイドレール５を駆動してプリント
基板２を挟持する際に、ガイドレール５の駆動距離のバ
ラ付き、あるいは、ガイドレール５による固定動作時に
プリント基板２が図６に示すように、湾曲が規制されな
い実装面側に撓んでしまうことがあり、マウント精度を
低下させてしまうという欠点を有するものであった。

【０００５】本発明は、以上の欠点を解消すべくなされ
たものであって、位置決め精度を向上させることのでき
るプリント基板の固定装置を提供することを目的とす
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明のよれば上記目的
は、実施例に対応する図１に示すように、搬送手段１に
より搬送されたプリント基板２の対向する側縁を拘持す
る一対の基板クランプ手段３と、一方の基板クランプ手
段３を、他の基板クランプ手段３との間隔を広げる方向
に駆動する駆動手段４とを有し、プリント基板２の両側
縁を基板クランプ手段３により拘持した後、駆動手段４
を駆動してプリント基板２に引っ張り荷重を負荷するプ
リント基板の固定装置を提供することにより達成され
る。

【０００７】

【作用】プリント基板の固定装置は、一対の基板クラン
プ手段３を備え、搬送手段１により搬送されてきたプリ
ント基板２の両側縁を拘持する。一方の基板クランプ手
段３は、駆動手段４により他の基板クランプ手段３との
間隔を広げる方向に駆動可能であり、駆動された状態で
プリント基板２を幅方向に引っ張る。

【０００８】この結果、プリント基板２には、引っ張り
荷重が負荷されることとなり、部品マウント時における
押圧力による反りが防止されるとともに、セット時にお
ける反りも発生しない。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の望ましい実施例を添付図面に
基づいて詳細に説明する。図１は、本発明の実施例に係
る固定装置を示すもので、図中１はプリント基板２を搬
送するコンベア等の搬送手段で、プリント基板２は、紙
面に対して垂直方向に搬送される。

【００１０】上記搬送手段１の側縁で、部品マウンタ
（図示せず）の配置部位には、一対の基板クランプ手段
３、３と、基板クランプ手段３の駆動手段４が配置され
る。基板クランプ手段３は、図２に詳細を示すように、
シリンダ７と、上記シリンダ７のシリンダ室内を２室の
副室７ａ、７ｂに区画する隔壁部材８を備えた動作杆９
と、この動作杆９の上端に固定される把持ブロック１０
とからなり、搬送手段１を挟んで対向して設置される。

【００１１】また、上記シリンダ７の上面には、基板載
置面１１が形成されており、該基板載置面１１の側端に
は、位置決め用の段部１１ａが形成される。さらに、隔
壁部材８により区画された各副室７ａ、７ｂのシリンダ
壁には、エアーポンプ１２に連通するエアー孔１３が穿
孔され、いずれか一方からエアーを対応する副室７ａ、
７ｂ内に送り込むことにより、把持ブロック１０が図２
において矢印Ｂ、Ｃに示すように上下駆動され、該把持
ブロック１０とシリンダ７の基板載置面１１によりプリ
ント基板２の側縁を挟持固定する。

【００１２】なお、基板クランプ手段３の機構は、図示
のものに限られず、例えば図３に例示するように、種々
の機構を使用することができる。図３に示した基板クラ
ンプ手段３は、上述した把持ブロック１０に嵌合ピン１
４を設けたもので、プリント基板２側に開設された位置
決め孔１５内に嵌合してプリント基板２をクランプする
ように構成され、このように、機械的な嵌合状態でプリ
ント基板２を保持するようにすると、プリント基板２の
保持力をより向上させることができる。

【００１３】駆動手段４は、上記一対の基板クランプ手
段３のうち、いずれか一方に装備され、該基板クランプ
手段３を側方に駆動する。この実施例に係る駆動手段４
は、駆動モータ１６と、該駆動モータ１６により回転駆
動され、シリンダ７に進退自在に螺入される螺杆１７
と、上記基板クランプ手段３をガイドするリニアガイド
部材１８とから構成されており、制御部１９により、駆
動距離、駆動方向が制御される。

【００１４】なお、図１に示す駆動手段４は、従来の固
定装置における幅調整機構に使用されるものを流用して
使用する場合に有効な構成であるが、この外に、図４に
示すように、専用のアクチュエータを使用することも勿
論可能である。

【００１５】したがってこの実施例において、先ず、プ
リント基板２が、搬送手段１により、シリンダ７の基板
載置面１１と、把持ブロック１０の裏面間に形成される
基板挿通スペース２０を挿通して搬送される。この後、
プリント基板２の搬送を停止すると、該プリント基板２
は、側縁裏面がシリンダ７の基板載置面１１に支承され
た状態となり、次いで、搬送手段１を駆動して、一方の
基板クランプ手段３を他方の基板クランプ手段３側に駆
動する。

【００１６】この駆動手段４の駆動により、プリント基
板２の一側縁は、駆動側の基板クランプ手段３の段部１
１ａにより押されて、他側縁が固定側の基板クランプ手
段３の段部１１ａに押し付けられ、プリント基板２の位
置決めがなされる。

【００１７】この後、エアーポンプ１２を駆動して、把
持ブロック１０を下方に降下させると、その裏面とシリ
ンダ７の基板載置面１１とでプリント基板２の側縁は把
持されてプリント基板２は完全に固定される。次いで、
駆動手段４を再び駆動して、基板クランプ手段３を固定
側の基板クランプ手段３との間隔が広がる方向に移動さ
せると、プリント基板２には、引っ張り荷重が負荷され
ることとなり、この状態において、プリント基板２上へ
の電子部品のマウントが行われる。

【００１８】なお、以上の実施例においては、従来例と
して示したバックアップ部材６を設けない場合について
説明したが、プリント基板２に負荷する引っ張り荷重が
大きな値を期待できない場合には、従来例と同様に、プ
リント基板２の背面側にバックアップ部材６を配置して
もよい。

【００１９】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のプリント基板の固定装置によれば、プリント基板を反
りのない状態で固定することが可能となり、部品マウン
ト精度を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す全体図である。

【図２】基板クランプ手段の詳細を示す断面図である。

【図３】基板クランプ手段の変形例を示す図である。

【図４】駆動手段の変形例を示す図である。

【図５】従来例を示す図で、（ａ）は平面図、（ｂ）は
側面図である。

【図６】従来例の欠点を示す図である。

【符号の説明】

１ 搬送手段 ２ プリント基板 ３ 基板クランプ手段 ４ 駆動手段

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】搬送手段(１)により搬送されたプリント基
   板(２)の対向する側縁を拘持する一対の基板クランプ手
   段(３、３)と、 一方の基板クランプ手段(３)を、他の基板クランプ手段
   (３)との間隔を広げる方向に駆動する駆動手段(４)とを
   有し、 プリント基板(２)の両側縁を基板クランプ手段(３)によ
   り拘持した後、駆動手段(４)を駆動してプリント基板
   (２)に引っ張り荷重を負荷するプリント基板の固定装
   置。