JPH0669681A - 低周電磁波減衰機能を持つ反射防止膜 - Google Patents
低周電磁波減衰機能を持つ反射防止膜Info
- Publication number
- JPH0669681A JPH0669681A JP4245855A JP24585592A JPH0669681A JP H0669681 A JPH0669681 A JP H0669681A JP 4245855 A JP4245855 A JP 4245855A JP 24585592 A JP24585592 A JP 24585592A JP H0669681 A JPH0669681 A JP H0669681A
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- refractive
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Abstract
(57)【要約】
【構成】基板/高屈折率膜/低屈折率膜/高屈折率膜/
低屈折率膜の構成の4層からなる反射防止膜において、
基板から第1層目をシート抵抗値が7×103 Ω/□以
下のITO膜とする。 【効果】400kHz以下の低周電磁波を1/4以下に
減衰させることができる。
低屈折率膜の構成の4層からなる反射防止膜において、
基板から第1層目をシート抵抗値が7×103 Ω/□以
下のITO膜とする。 【効果】400kHz以下の低周電磁波を1/4以下に
減衰させることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は低周電磁波減衰機能を持
つ反射防止膜に関するものである。
つ反射防止膜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、導電性を持つ反射防止膜は、帯電
防止を目的に各種提案されてきたが、従来のものは、帯
電防止反射防止膜は108 Ω/□以上のシート抵抗であ
り、近年CRT(陰極線管)の人体へ与える影響として
問題となりつつある400kHz以下の低周電磁波(以
下、VLFという)の減衰についてはほとんど効果がな
かった。
防止を目的に各種提案されてきたが、従来のものは、帯
電防止反射防止膜は108 Ω/□以上のシート抵抗であ
り、近年CRT(陰極線管)の人体へ与える影響として
問題となりつつある400kHz以下の低周電磁波(以
下、VLFという)の減衰についてはほとんど効果がな
かった。
【0003】また、特開昭61−168899号公報、
特開昭63−266401号公報により4層膜の導電性
反射防止膜の提案はなされているが、実施例の膜厚では
充分な反射特性は得られず、現行CRT等で使用されて
いる高性能、反射防止膜等への展開可否判断ができず、
また低周電磁波の減衰効果も不明であった。
特開昭63−266401号公報により4層膜の導電性
反射防止膜の提案はなされているが、実施例の膜厚では
充分な反射特性は得られず、現行CRT等で使用されて
いる高性能、反射防止膜等への展開可否判断ができず、
また低周電磁波の減衰効果も不明であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、4層反射防
止膜の反射特性を維持したまま、400kHz以下の低
周電磁波を1/4以下に減衰する反射防止膜を提供する
ものである。
止膜の反射特性を維持したまま、400kHz以下の低
周電磁波を1/4以下に減衰する反射防止膜を提供する
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の問題点
を解決すべくなされたものであり、基板/高屈折率膜/
低屈折率膜/高屈折率膜/低屈折率膜の構成の4層から
なる反射防止膜において、基板より第1層目の高屈折率
膜が、シート抵抗値が7×103 Ω/□以下であり、4
00kHz以下の低周電磁波を1/4以下に減衰可能で
あることを特徴とする低周電磁波減衰機能を持つ反射防
止膜を提供するものである。
を解決すべくなされたものであり、基板/高屈折率膜/
低屈折率膜/高屈折率膜/低屈折率膜の構成の4層から
なる反射防止膜において、基板より第1層目の高屈折率
膜が、シート抵抗値が7×103 Ω/□以下であり、4
00kHz以下の低周電磁波を1/4以下に減衰可能で
あることを特徴とする低周電磁波減衰機能を持つ反射防
止膜を提供するものである。
【0006】本発明の4層反射防止膜は、400kHz
以下の低周電磁波を1/4以下に減衰させるために、基
板から第1層目の高屈折率膜が、シート抵抗が7×10
3 Ω/□以下の膜からなるものである。また、かかる第
1層目の膜の光学膜厚n1 d1 (n1 :屈折率、d1 :
実際の膜厚、下付文字は基板側からの層数を示す。以下
同じ)は、設計波長をλ0 とすると、0.04λ0 以上
0.082λ0 以下であり、n1 が1.9以上2.1以
下であることが望ましい。これは、上述のシート抵抗値
を得、かつ充分な反射防止性能を得るためである。第1
層目の膜の材料としては、インジウム−スズ酸化物(以
下、ITOという。屈折率2.0)、酸化スズ(屈折率
2.0)、酸化亜鉛(屈折率2.1)等を主成分とする
膜が好ましい。
以下の低周電磁波を1/4以下に減衰させるために、基
板から第1層目の高屈折率膜が、シート抵抗が7×10
3 Ω/□以下の膜からなるものである。また、かかる第
1層目の膜の光学膜厚n1 d1 (n1 :屈折率、d1 :
実際の膜厚、下付文字は基板側からの層数を示す。以下
同じ)は、設計波長をλ0 とすると、0.04λ0 以上
0.082λ0 以下であり、n1 が1.9以上2.1以
下であることが望ましい。これは、上述のシート抵抗値
を得、かつ充分な反射防止性能を得るためである。第1
層目の膜の材料としては、インジウム−スズ酸化物(以
下、ITOという。屈折率2.0)、酸化スズ(屈折率
2.0)、酸化亜鉛(屈折率2.1)等を主成分とする
膜が好ましい。
【0007】また、基板から第2層目の低屈折率膜につ
いては、光学膜厚n2 d2 が、n1d1 +n2 d2 の値
が0.08λ0 以上0.15λ0 以下となるような値で
あることが望ましく、更にn2 d2 はn1 d1 ±0.2
0λ0 の範囲内であることが望ましい。また、n2 は
1.38〜1.39が好ましく、材料としてはMgF2
膜が好ましい。
いては、光学膜厚n2 d2 が、n1d1 +n2 d2 の値
が0.08λ0 以上0.15λ0 以下となるような値で
あることが望ましく、更にn2 d2 はn1 d1 ±0.2
0λ0 の範囲内であることが望ましい。また、n2 は
1.38〜1.39が好ましく、材料としてはMgF2
膜が好ましい。
【0008】基板から第3層目の高屈折率膜は、光学膜
厚n3 d3 が約0.50λ0 で、n3 が2.0〜2.2
であることが好ましい。材料としては、ZrO2 、Ti
O2等が挙げられるが特に限定されない。
厚n3 d3 が約0.50λ0 で、n3 が2.0〜2.2
であることが好ましい。材料としては、ZrO2 、Ti
O2等が挙げられるが特に限定されない。
【0009】基板から第4層目の低屈折率膜は、光学膜
厚n4 d4 が約0.25λ0 であることが好ましい。こ
の第4層目には、n4 が1.38〜1.39のMgF2
膜を用いるのが望ましい。
厚n4 d4 が約0.25λ0 であることが好ましい。こ
の第4層目には、n4 が1.38〜1.39のMgF2
膜を用いるのが望ましい。
【0010】本発明の基板としては、屈折率1.52程
度のガラス基板が用いられる。なお、1層目のITO膜
からの接地は、ガラスハンダ(商品名セラソルザ)、銀
およびガラスフリットを含むペーストの印刷焼付等で容
易に行うことができる。
度のガラス基板が用いられる。なお、1層目のITO膜
からの接地は、ガラスハンダ(商品名セラソルザ)、銀
およびガラスフリットを含むペーストの印刷焼付等で容
易に行うことができる。
【0011】
【作用】本発明は、絶縁体である透明基板に7×103
Ω/□以下の透明導電膜ITO膜をコーティングし、こ
れを接地することにより、漏洩するVLF波強度を減少
させる。本発明は、ITO膜が上記抵抗値を得られる充
分な膜厚範囲内で、第1層の膜厚条件を設けることによ
り、良好な反射防止特性を得ている。
Ω/□以下の透明導電膜ITO膜をコーティングし、こ
れを接地することにより、漏洩するVLF波強度を減少
させる。本発明は、ITO膜が上記抵抗値を得られる充
分な膜厚範囲内で、第1層の膜厚条件を設けることによ
り、良好な反射防止特性を得ている。
【0012】
【実施例】[実施例1〜3]3mm厚のガラス板(屈折
率1.52)に以下に述べる各種4層反射防止膜を形成
した。第1層はITO膜(n1 =2.00)、第2層お
よび第4層はMgF 2 膜(n2 、n4 =1.38)、第
3層はZrO2 膜(n3 =2.14)とし、膜厚を変え
て表1のような反射防止膜を形成した。設計波長は52
0nmとした。表1において第1段は膜厚dを、第2段
は光学膜厚ndを、第3段はシート抵抗値R(kΩ/
□)を示す。
率1.52)に以下に述べる各種4層反射防止膜を形成
した。第1層はITO膜(n1 =2.00)、第2層お
よび第4層はMgF 2 膜(n2 、n4 =1.38)、第
3層はZrO2 膜(n3 =2.14)とし、膜厚を変え
て表1のような反射防止膜を形成した。設計波長は52
0nmとした。表1において第1段は膜厚dを、第2段
は光学膜厚ndを、第3段はシート抵抗値R(kΩ/
□)を示す。
【0013】
【表1】
【0014】実施例1〜3において形成した反射防止膜
付ガラス板の上下左右の4カ所に第1層のITO膜と導
通させて接地端子を設け、各接地端子を接地状態とした
後、反射防止膜を前面となるようにしてCRT前面に近
接して設置した。かかるガラス板から30cm離れたと
ころにVLF測定機を置き、CRTから放射されるVL
Fの減衰効果を測定した。
付ガラス板の上下左右の4カ所に第1層のITO膜と導
通させて接地端子を設け、各接地端子を接地状態とした
後、反射防止膜を前面となるようにしてCRT前面に近
接して設置した。かかるガラス板から30cm離れたと
ころにVLF測定機を置き、CRTから放射されるVL
Fの減衰効果を測定した。
【0015】反射防止膜を形成しないガラス基板を配置
した場合のVLF強度を1.0とし、上述の反射防止膜
付きガラス基板を配置した場合のVLF相対強度とシー
ト抵抗値の関係を図1に示す。図1よりVLF相対強度
を1/4以下に減衰させるためにはシート抵抗が7kΩ
/□以下の必要があることがわかる。
した場合のVLF強度を1.0とし、上述の反射防止膜
付きガラス基板を配置した場合のVLF相対強度とシー
ト抵抗値の関係を図1に示す。図1よりVLF相対強度
を1/4以下に減衰させるためにはシート抵抗が7kΩ
/□以下の必要があることがわかる。
【0016】[実施例4,5、比較例1,2]実施例1
〜3と同様の膜構成で膜厚のみ変えて表2のような各種
反射防止膜を形成した。
〜3と同様の膜構成で膜厚のみ変えて表2のような各種
反射防止膜を形成した。
【0017】
【表2】
【0018】図5より、n1 d1 が0.035では52
0nm付近の反射率がかなり上昇してしまうこと、また
図6よりn1 d1 が0.087では反射率の低い波長範
囲が470nm〜560nmとせまくなることがわか
る。
0nm付近の反射率がかなり上昇してしまうこと、また
図6よりn1 d1 が0.087では反射率の低い波長範
囲が470nm〜560nmとせまくなることがわか
る。
【0019】
【発明の効果】本発明により、反射防止膜に帯電防止機
能に加え、低周電磁波を1/4以下に減衰する効果を付
与することができる。
能に加え、低周電磁波を1/4以下に減衰する効果を付
与することができる。
【図1】実施例1〜3におけるシート抵抗とVLF相対
強度の関係を示すグラフ
強度の関係を示すグラフ
【図2】実施例1の反射防止性能を示すグラフ
【図3】実施例2の反射防止性能を示すグラフ
【図4】実施例3の反射防止性能を示すグラフ
【図5】実施例4および比較例1の反射防止性能を示す
グラフ
グラフ
【図6】実施例5および比較例2の反射防止性能を示す
グラフ
グラフ
Claims (4)
- 【請求項1】基板/高屈折率膜/低屈折率膜/高屈折率
膜/低屈折率膜の構成の4層からなる反射防止膜におい
て、基板より第1層目の高屈折率膜が、シート抵抗値が
7×103 Ω/□以下であり、400kHz以下の低周
電磁波を1/4以下に減衰可能であることを特徴とする
低周電磁波減衰機能を持つ反射防止膜。 - 【請求項2】前記膜構成において、基板側から第1層目
の高屈折率膜の光学膜厚が、設計波長をλ0 とすると、
0.04λ0 以上0.082λ0 以下であることを特徴
とする請求項1の低周電磁波減衰機能を持つ反射防止
膜。 - 【請求項3】基板から第1層目の高屈折率膜が、インジ
ウム−スズ酸化物膜であることを特徴とする請求項1又
は2の低周電磁波減衰機能を持つ反射防止膜。 - 【請求項4】前記第2層、第4層の低屈折率膜がMgF
2 からなり、前記第3層が屈折率2.0〜2.2の材料
からなることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項の
低周電磁波減衰機能を持つ反射防止膜。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4245855A JPH0669681A (ja) | 1992-08-21 | 1992-08-21 | 低周電磁波減衰機能を持つ反射防止膜 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4245855A JPH0669681A (ja) | 1992-08-21 | 1992-08-21 | 低周電磁波減衰機能を持つ反射防止膜 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0669681A true JPH0669681A (ja) | 1994-03-11 |
Family
ID=17139843
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4245855A Withdrawn JPH0669681A (ja) | 1992-08-21 | 1992-08-21 | 低周電磁波減衰機能を持つ反射防止膜 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0669681A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08307088A (ja) * | 1995-04-27 | 1996-11-22 | C I Kasei Co Ltd | 電波吸収体 |
EP0975207A2 (en) * | 1998-07-23 | 2000-01-26 | Konica Corporation | Electromagnetic wave attenuating transparent member |
JP2002217585A (ja) * | 2001-01-15 | 2002-08-02 | Kitagawa Ind Co Ltd | 電磁波抑制部材および電磁波抑制方法 |
-
1992
- 1992-08-21 JP JP4245855A patent/JPH0669681A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08307088A (ja) * | 1995-04-27 | 1996-11-22 | C I Kasei Co Ltd | 電波吸収体 |
EP0975207A2 (en) * | 1998-07-23 | 2000-01-26 | Konica Corporation | Electromagnetic wave attenuating transparent member |
EP0975207A3 (en) * | 1998-07-23 | 2003-01-02 | Konica Corporation | Electromagnetic wave attenuating transparent member |
JP2002217585A (ja) * | 2001-01-15 | 2002-08-02 | Kitagawa Ind Co Ltd | 電磁波抑制部材および電磁波抑制方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19991102 |