JPH0669542A - GaP系発光素子基板の製造方法 - Google Patents
GaP系発光素子基板の製造方法Info
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Abstract
aP系発光素子基板の製造方法を提供する。 【構成】 GaP基板上にGaPエピタキシャル成長用
Ga溶液を配置し、窒素ドープを行いながらn型GaP
層を0.6(μm/分)以上の成長速度で成長させる。
前記成長速度を得る条件としては、例えばGaPエピタ
キシャル成長用Ga溶液の厚さを1.7mm以上とし、
エピタキシャル成長用Ga溶液を含む系を2.5(℃/
分)以上の降温速度で降温させながら成長させる。
Description
製造方法に関し、さらに詳しくは緑色発光するGaP系
発光素子を製造する際に用いる複数のGaP層が積層さ
れたGaP系発光素子基板の製造方法に関する。
常、半導体基板上に更に複数の半導体層を積層してpn
接合を有する多層半導体基板を作製し、これを素子化す
ることによって得られる。このうち、緑色発光する発光
ダイオードは、n型GaP単結晶基板上にn型及びp型
のGaP層を順次形成することにより作製した発光素子
基板を用いて得ることができる。
その上に予めn型GaPエピタキシャル層を形成してな
る多層GaP基板)上にGaP層を形成する方法として
は、液相エピタキシャル成長法が採用される。この液相
エピタキシャル成長法では、例えば1000℃でGa融
液にGaP多結晶を溶解させた溶液を前記基板上に配置
し、これらを徐々に降温させてGa溶液中のGaPを基
板上に析出させてGaP層を成長させる。
に予めn型GaPエピタキシャル成長層を形成してなる
多層GaP基板)上にGa融液を配置し、その後、例え
ば1000℃まで昇温して、前記基板の上部をGa融液
中に溶解させ、次に降温してGaPを基板上に析出させ
る方法もある。このような方法はメルトバック法と呼ば
れる。
り、pn接合を形成してもそのままでは輝度が極めて低
いため、発光中心となる窒素(N)がpn接合近傍のn
型GaP層に添加される。詳細は実施例の項で説明する
が、この窒素濃度が高いほど輝度は高くなる。
モニア(NH3)をキャリアガス(例えば水素(H2))
及びドーパント源(例えば硫化水素(H2S)等)とと
もに炉内に流すことにより、N原子がn型GaP層内に
取込まれる。
aP層を有する発光素子基板から作製した発光ダイオー
ドは、ピーク波長が567nm前後のやや黄色がかった
緑色の発光が得られる。
されたGaP系発光素子基板は、pn接合近傍の窒素濃
度を十分高くできないため、これを用いて作製した緑色
発光するGaP系発光素子では十分高い輝度が得られな
いという問題があった。
ャル成長法は、n型GaP基板の一主面に接するように
GaPエピタキシャル成長用Ga溶液を配置し、液相エ
ピタキシャル成長法によりn型GaP層を前記n型Ga
P基板の前記一主面上に成長させる工程を含む、GaP
系発光素子基板を製造する方法において、窒素ドープを
行いながらn型GaP層を0.6(μm/分)以上の成
長速度で成長させるようにした。
例えばGaPエピタキシャル成長用Ga溶液の厚さを
1.7mm以上とし、エピタキシャル成長用Ga溶液を
含む系を2.5(℃/分)以上の降温速度で降温させな
がら前記n型GaP層を成長させる。
晶基板そのものを用いてもよいし、n型GaP単結晶基
板の一主面上に予めn型GaP層を形成させた多層Ga
P基板を用いてもよい。また、GaPエピタキシャル成
長用Ga溶液としては、Ga融液中にGaP多結晶を溶
解させたGa溶液を用いてもよいし、前記メルトバック
法のようにGa融液中に前記n型GaP基板の上部を溶
解させたGa溶液を用いてもよい。
タキシャル成長用Ga溶液の周囲に流しながら行う。
の輝度を高くするには、n型GaP層のpn接合近傍の
窒素濃度を高くすればよい。
aP層を成長させる場合に、その成長速度が大きければ
大きいほどn型GaP層の窒素濃度が高くなることを見
出した。そこで本発明では、n型GaP層を成長させる
際に、その成長速度を所定の速度以上で行うことにより
成長層の窒素濃度を高めている。具体的には0.6(μ
m/分)以上の成長速度で行う。
シャル成長用Ga溶液の降温速度を大きくするか、又
は、エピタキシャル成長用Ga溶液の厚さを大きくすれ
ばよい。しかし、エピタキシャル成長用Ga溶液の降温
速度は成長を行う炉の性能に依存するので、現実には降
温速度を大幅に大きくすることは困難である。
厚くする方法が最も効果的であることが分かる。すなわ
ち、降温速度を一般的な値である2.5℃/分とした場
合、エピタキシャル成長用Ga溶液の厚さを1.7mm
以上とするのが好ましい。
ク法を用いた場合を例にとり、添付図面を参照しながら
説明する。図1は、本実施例の方法において用いる装置
を示す。
キシャル成長を行うボート13が配置される。このボー
ト13には所定の凹部19が複数個設けられ、この凹部
19の底部に、n型GaPバッファ層21がn型GaP
単結晶基板20上に形成されてなる多層GaP基板16
が固定され、さらに凹部19に厚さLのエピタキシャル
成長用Ga融液(又はGa溶液)17が満たされてい
る。ボート13上部には孔15を有するスライド14が
設けられている。なお、図では一箇所の凹部19のみを
示し、他を省略する。
ーパントとなるZn18が配置されている。炉心管12
の外周部には、多層GaP基板16及びGa融液(又は
溶液)17等を昇降温するためのメイン炉10とZn1
8を昇降温するためのサブ炉11とが設けられている。
炉心管12のZn18が配置された側の端部の開口部か
らはNH3やn型ドーパント源となるH2S等がキャリア
ガス(例えばH2)とともに炉心管12内に供給され
る。
よるエピタキシャル成長層の成長方法の実施例について
図2を参照しながら説明する。図2はその工程図であ
り、図1中の多層GaP基板16及びGa融液(又は溶
液)17を含む系のみを示している。
P単結晶基板20上にn型GaPバッファ層21が形成
された多層GaP基板16の上部にGa融液17を配置
する。このときの温度は、例えばメイン炉10は600
℃に、サブ炉11はそれより十分低い温度に設定する。
度まで昇温させる。すると、n型GaPバッファ層21
の上部は徐々にGa融液17中に溶解し、Ga融液はこ
の温度におけるGaPの飽和溶液となる(図2
(b))。
SをキャリアガスのH2とともに炉内に流しながら、前
記濃度で150分以上にホールドした後、メイン炉10
の温度を例えば2.5℃/分の降温速度で降温させ、G
a溶液17中に溶解しているGaPをn型GaPバッフ
ァ層21上に析出させる。このようにして窒素及び硫黄
(S)がドープされたn型GaP層22が形成される
(図2(c))。
ブ炉11の温度を例えば700℃程度に昇温させ、引き
続きメイン炉10の降温を行う。これにより、Znがキ
ャリアガスのH2とともに流れ、Znがドープされたp
型GaP層23がn型GaP層22上に形成される(図
2(d))。
ープされたn型GaP層及びp型GaP層が順次積層さ
れた発光素子基板が得られる。この基板のGaP単結晶
基板側にn電極を、p型GaP層側にp電極をそれぞれ
形成し、ダイシングした後、支持体にボンディングし、
さらにエポキシ等で封止することにより、緑色発光する
発光ダイオードが得られる。
値にしてGaP系発光素子基板を製造した場合の、これ
らから作製した発光ダイオードの輝度(相対値)と前記
窒素濃度との関係を示したものである。図から分かるよ
うに、前記n型GaP層中の窒素濃度が高いほど発光素
子の輝度は高くなり、高輝度の緑色発光するGaP系発
光素子(輝度(相対値)10以上)を得るには、前記窒
素ドープn型GaP層中の窒素濃度を5×1018ato
ms/cc以上にすることが必要である。
度を種々の値にしてGaP系発光素子基板を製造し、そ
の成長速度と前記n型GaP層中の窒素濃度の関係を示
したものである。図から分かるように、成長速度が大き
ければ大きいほどn型GaP層中に取り込まれる窒素の
濃度が高くなり、成長速度を0.6μm/cc以上にす
ることにより、その窒素濃度を5×1018atoms/
cc以上にすることができる。これにより、高輝度、す
なわち輝度(相対値)10以上の緑色発光GaP系発光
素子が得られる。
を0.6μm/分以上にする方法を図5を用いて説明す
る。図5は、エピタキシャル成長用Ga溶液の厚さL
(図2)が種々の場合の、炉の降温速度と前記n型Ga
P層の成長速度との関係を示す。図から、n型GaP層
の成長速度を大きくするには、Ga溶液の厚さLを大き
くするか、又は炉の降温速度、すなわちGa溶液を含む
系の降温速度を大きくすればよいことが分かる。
0.6μm/分以上にするためには、図5に示す成長速
度が0.6μm/分以上になる成長条件、例えば、炉の
降温速度を2.5℃/分とした場合、Ga溶液の厚さL
を1.7mm以上の成長条件でn型GaP層の成長をす
ればよい。これにより、窒素濃度5×1018atoms
/cc以上の窒素ドープn型GaP層が得られる。
/cc以上になると、pn接合近傍で生じた光が窒素ド
ープn型GaP層を通過する間に吸収される率が高くな
って輝度の低下を招くので、窒素濃度が1×1019at
oms/cc以上になる成長条件を用いることは好まし
くない。
窒素濃度の十分大きな窒素ドープn型GaP層を含むG
aP系発光素子基板を得ることができるので、この基板
を用いて製造した緑色発光GaP系発光素子は、十分高
い輝度が得られるという効果がある。
を示す構成図である。
る。
層中の窒素濃度と輝度との関係を示す図である。
層の成長速度とn型GaP層中の窒素濃度との関係を示
す図である。
度とn型GaP層の成長速度との関係を示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 n型GaP基板の一主面に接するように
GaPエピタキシャル成長用Ga溶液を配置し、液相エ
ピタキシャル成長法によりn型GaP層を前記n型Ga
P基板の前記一主面上に成長させる工程を含む、GaP
系発光素子基板の製造方法において、窒素ドープを行い
ながら前記n型GaP層を0.6(μm/分)以上の成
長速度で成長させることを特徴とするGaP系発光素子
基板の製造方法。 - 【請求項2】 前記GaPエピタキシャル成長用Ga溶
液の厚さを1.7mm以上とし、前記n型GaP層を成
長させる、請求項1に記載のGaP系発光素子基板の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24265992A JP3042566B2 (ja) | 1992-08-19 | 1992-08-19 | GaP系発光素子基板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
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JPH0669542A true JPH0669542A (ja) | 1994-03-11 |
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JP (1) | JP3042566B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0735599A2 (en) * | 1995-03-27 | 1996-10-02 | Shin-Etsu Handotai Company Limited | Method for growth of a nitrogen-doped gallium phosphide epitaxial layer |
-
1992
- 1992-08-19 JP JP24265992A patent/JP3042566B2/ja not_active Expired - Fee Related
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EP0735599A2 (en) * | 1995-03-27 | 1996-10-02 | Shin-Etsu Handotai Company Limited | Method for growth of a nitrogen-doped gallium phosphide epitaxial layer |
EP0735599A3 (en) * | 1995-03-27 | 1999-05-12 | Shin-Etsu Handotai Company Limited | Method for growth of a nitrogen-doped gallium phosphide epitaxial layer |
US5985023A (en) * | 1995-03-27 | 1999-11-16 | Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. | Method for growth of a nitrogen-doped gallium phosphide epitaxial layer |
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