JPH0669394A - 薄板体の切断方法並びにリードの切断加工方法、切断加工装置及びリードフレーム - Google Patents

薄板体の切断方法並びにリードの切断加工方法、切断加工装置及びリードフレーム

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JPH0669394A
JPH0669394A JP24272992A JP24272992A JPH0669394A JP H0669394 A JPH0669394 A JP H0669394A JP 24272992 A JP24272992 A JP 24272992A JP 24272992 A JP24272992 A JP 24272992A JP H0669394 A JPH0669394 A JP H0669394A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被加工材の材厚が数十μmといったきわめて
薄厚のものでもばりの発生を抑えて高品質の切断加工を
施す。切断刃の寿命をのばし、金型製作を容易にする。 【構成】 Vノッチパンチ7でワーク4を突く際にダイ
5と挟圧支持体との間隔をワーク4の厚さよりも大きく
設定してVノッチパンチ7による突き操作でワーク4に
V溝を形成するとともにワーク4をダイ5と挟圧支持体
6との間でたわませ、次に、Vノッチパンチ7の進入位
置をワーク4の厚みの中途位置で規制して該Vノッチパ
ンチ7を進入位置で停止させ、かつ、挟圧支持体6とダ
イ5との挟圧間隔を狭めてワーク4を挟圧することによ
って、ワーク4のたわみを解消しつつワーク4に回転モ
ーメントを与えてVノッチパンチ7でワーク4を切断す
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はリードフレーム等の薄板
体の切断に利用できる薄板体の切断方法並びにリードの
切断加工方法、切断加工装置及びリードフレームに関す
る。
【0002】
【従来の技術および解決しようとする課題】リードフレ
ームの製造においてリードを切断する場合ふつうはパン
チとダイを用いて行うが、これは剪断作用によって切断
するものであり、パンチとダイは所定のクリアランスに
なるように製作される。クリアランスはふつう被加工材
料の厚さの数%に設定するから、被加工材の材厚が薄く
なるとともにクリアランスも小さくなる。半導体チップ
の搭載に用いられるTABテープなどはリードの厚さが
数十μm程度で、材厚の5〜10%をクリアランスとする
とパンチとダイとのクリアランスは数μm程度になる。
このような数μm程度のクリアランスは金型を製作する
マザーマシンの加工精度を超えてしまうから、このレベ
ルの精度で金型を製作することはきわめて困難である。
【0003】また、上記のパンチおよびダイは消耗部品
であるが、クリアランスが小さいことから刃先寿命が短
く随時交換して使用しなければならない。このため、保
守がやっかいであったり、交換して使用する際の互換性
が低いという問題点があった。薄板材の加工例として、
30μm 厚の銅材を1.5 μm のクリアランスに設定した金
型を用いて切断する実験をしたところ、1000ショット未
満でばりの成長が急激に増加する現象が見られた。この
ように、従来方法によって薄板材を加工する場合はある
ところで急激にばりが成長するようになるから、ばりの
成長がある程度進んだところでパンチおよびダイを交換
して加工を進めるようにしなければならない。
【0004】上記のように、材厚が数十μmといったき
わめて薄厚の材料に対して従来方法によって切断する場
合は、パンチとダイをきわめて高精度に製作しなければ
ならず、金型製作が困難であるとともに金型の製作コス
トがかさむという問題がある。また、パンチの寿命が短
くなるとともに、切断の品質が劣るといった問題点があ
った。そこで、本発明は上記問題点を解消すべくなされ
たものであり、その目的とするところは、材厚が数十μ
mといったきわめて薄厚の材料であっても確実にかつ高
品質に切断することができ、金型の寿命を延ばすことが
できるとともに金型の製作も容易になる薄板体の切断方
法並びにリードの切断加工方法、切断加工装置及び前記
薄板体の切断方法を利用して得られるリードフレームを
提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため次の構成を備える。すなわち、薄板体のワーク
を平坦面に形成したダイとストリッパープレート等の挟
圧支持体とにより挟圧支持し、Vノッチパンチで前記ワ
ークを突いてワークを切断する薄板体の切断方法におい
て、前記Vノッチパンチで前記ワークを突く際に前記ダ
イと前記挟圧支持体との間隔を前記ワークの厚さよりも
大きく設定してVノッチパンチによる突き操作で前記ワ
ークにV溝を形成するとともに前記ワークを前記ダイと
挟圧支持体との間でたわませ、次に、前記Vノッチパン
チの進入位置を前記ワークの厚みの中途位置で規制して
該Vノッチパンチを進入位置で停止させ、かつ、前記挟
圧支持体と前記ダイとの挟圧間隔を狭めて前記ワークを
挟圧することによって、前記ワークのたわみを解消しつ
つワークに回転モーメントを与えて前記Vノッチパンチ
でワークを切断することを特徴とする。また、リードの
切断加工方法において、平坦面に形成したダイ上にリー
ドフレームを支持し、リードを切断するVノッチ刃を有
するVノッチパンチを前記リードの厚みの中途位置まで
Vノッチ刃を進入させ、次いで、前記Vノッチパンチに
隣接して配置したフォーミングパンチをリードに対して
突き下ろすことにより前記リードに回転モーメントを作
用させて前記Vノッチ刃でリードを切断し、次に、フォ
ーミングパンチをさらに突き下ろすことによってフォー
ミングダイとの間で切断後のリードを曲げ成形すること
を特徴とする。また、リードを切断して所定形状に曲げ
成形するリードの切断加工装置において、リードの下面
を支持する平坦面に形成したダイ及び、該ダイとの間で
前記リードを挟圧支持するVノッチパンチを設け、該V
ノッチパンチには前記ダイ上にセットするリードに対し
てVノッチを形成するためのVノッチ刃と該Vノッチ刃
がリードに当接した際にリードをたわませて逃がすため
の逃げ空間を形成し、前記Vノッチパンチに隣接して、
前記Vノッチ刃がリードを押接した状態でリードを突き
下ろすことによってリードに回転モーメントを与えて前
記Vノッチ刃でリードを切断し、リード切断後にフォー
ミングダイとの間で切断後のリードを曲げ成形するフォ
ーミングパンチを設けたことを特徴とする。また、前記
薄板体の切断方法を利用してリードを切断したリードフ
レームであって、リードの切断断面の厚み方向の中途部
にVノッチパンチによる切断ばりが形成されたことを特
徴とする。
【0006】
【発明の概要】本発明に係る薄板体の切断方法は刃先を
V形の先鋭形状に形成したVノッチ刃を用いてワークを
切断する方法に関するもので、Vノッチ刃でワークを完
全に突き切らずにワークの厚みの中途でVノッチ刃の突
き入れを停止して切断することを特徴とする。図2は先
端をVノッチ刃としたVノッチパンチを用いた従来の切
断方法を示す。ワーク4を切断する場合はふつうダイ5
にワーク4を支持し、ストリッパープレート6でワーク
4を押さえた状態でVノッチパンチ7をワーク4に当接
して切断する。この方法で銅材などの軟質材を切断する
場合には、切断ばりが発生し、Vノッチパンチ7の摩耗
が進むことになる。
【0007】これに対して、本発明の切断方法は図1に
示すようにワーク4にVノッチパンチ7を当接させる際
にはストリッパープレート6でワーク4を完全に押さえ
ることをせず、ワーク4をセットするダイ面とストリッ
パープレート6の挟圧面との間隔Hをワーク4の厚さよ
りもやや広く設定する。したがって、この状態でVノッ
チパンチ7をワーク4に当接させると、Vノッチパンチ
7の押接力によってVノッチ刃の当接部分を中心として
ワーク4がたわみ、ストリッパープレート6とダイ5と
の間隔をやや広めに設定したことによってワーク4のた
わみが両側に逃げ、図1(a) に示すようにワーク4がふ
くらみ形状になる。
【0008】Vノッチパンチ7はワーク4の中途まで進
入した状態で停止する。この状態で、ストリッパープレ
ート6を下降させ、ダイ5とストリッパープレート6と
でたわんだワーク4を挟圧する。図1(a) でVノッチパ
ンチ7のVノッチ刃がワーク4に進入した部位はワーク
4に対してVノッチ刃が塑性変形を生じさせる。図でA
がVノッチ刃によるワーク4の変形域である。上記のよ
うにストリッパープレート6でワーク4を押さえつける
作用は、たわみをおさえつけることによる回転モーメン
トをワーク4に与え、図1(b) でB点を支点としてワー
ク4を回転させることによって引きちぎるように切断す
る。本発明による切断方法はこのようにVノッチパンチ
7による切断とストリッパープレート6が降下すること
によるワーク4の押さえ作用を協同作用させることによ
るものである。
【0009】本発明方法による切断は、上記のようにV
ノッチパンチでワークを突切りせずに切断することを特
徴とし、このため、Vノッチパンチをワークに当接する
際にワークがある程度たわむことができるようストリッ
パープレートとダイでワークを緩やかに押さえ、Vノッ
チパンチをワークに当接させてワークをたわませた後、
ストリッパープレートでワークを押さえることによって
切断する。Vノッチパンチをワークに当接させることに
よってパンチが当接したワークの部位が加工硬化し、こ
れによって軟質材を切断する場合も切断ばりを生じさせ
ずに切断することができる。また、Vノッチパンチはワ
ークの中途まで降下するだけであるから刃の摩耗を抑え
て長寿命とすることができる。このようなVノッチパン
チによる加工は、リードフレームあるいはTABテープ
の製造に好適に適用することが可能になる。
【0010】
【実施例】以下、上記薄板体の切断方法をリードフレー
ムの製造に適用した実施例について説明する。図3およ
び図4は半導体装置の製造においてリードの切断および
曲げ加工を施す加工装置に適用した例である。実施例の
加工装置は製品10のリード12先端を切断し、続いて
リード12を所定形状に曲げ成形するもので、リードの
切断と曲げ成形をひと続きの工程で行うものである。
【0011】図4で14はリード12の基部位置を下面
側で受けるフォーミングダイ、16はフォーミングダイ
14との間でリード12を挟圧して支持するリード押さ
えである。フォーミングダイ14はリードを所定形状に
曲げ成形するためのものでリードの曲げ形状に合わせた
断面形状に形成される。18はフォーミングダイ14と
の間でリード12を挟圧して曲げ成形するフォーミング
パンチである。フォーミングパンチ18はリード押さえ
16の外側面に沿って上下動する。図4では移動前、移
動後の状態を中心線をはさんだ両側に示す。上記リード
押さえ16およびフォーミングパンチ18はパンチプレ
ート20に支持し、リード押さえ16はリード押さえス
プリング22によって下向きに付勢して支持している。
【0012】24はフォーミングパンチ18の外側に配
置したVノッチパンチである。Vノッチパンチ24はV
ノッチパンチスプリング26を介してパンチプレート2
0に上下に可動に取り付けている。28はVノッチパン
チ24に対向して下型に設置したスペーサである。スペ
ーサ28および前記フォーミングダイ14は下型ダイセ
ット30に固定設置する。32a、32bはパンチプレ
ート20と下型ダイセット30の各々に互いに対向させ
て設けたフォーミングストッパである。フォーミングス
トッパ32a、32bは曲げ加工時のフォーミングパン
チ18の最下点位置を規定する。
【0013】フォーミングパンチ18の外側に配置した
Vノッチパンチ24は加工時にスペーサ28との間でリ
ード12を挟圧して支持するが、同時にリード12を切
り離す作用もなす。Vノッチパンチ24の構成についは
図3で説明する。Vノッチパンチ24はフォーミングパ
ンチ18の外側に位置し、フォーミングパンチ18はV
ノッチパンチ24に摺接して上下動する。Vノッチパン
チ24はリードを切断するパンチで、フォーミングパン
チ18に摺接する外面に近接して先端をV形に形成した
Vノッチ刃24aを有する。実施例のVノッチ刃24a
はフォーミングパンチ側の刃角が15°、リードの切り離
し側の刃角が30°である。また、Vノッチ刃24aの脇
にはリードを切断する際のリードの逃げ空間24bを形
成する。逃げ空間24bに続いて、リードを押さえるた
めの押さえ部24cを形成する。
【0014】一方、スペーサ28には上記Vノッチ刃2
4a、押さえ部24cに対向して平坦面に形成したダイ
部28aと、Vノッチパンチ24を押動した際の押動位
置を規制するためのストッパ部28bを設ける。ストッ
パ部28bはVノッチパンチ24側に設けたストッパ部
24dに対向させて設け、ストッパ部24d、28bが
当接することによってVノッチパンチ24の押動位置を
規制する。
【0015】続いて、この実施例の装置によってリード
12を切断して曲げ成形する動作について説明する。ま
ず、リード押さえ16、フォーミングパンチ18、Vノ
ッチパンチ24等の上型が上位置にある状態で製品10
をフォーミングダイ14にセットする。製品10の位置
決めは上型のパイロットピンでリードフレームを位置決
めすることによってなされる。パンチプレート20が下
降し、リード押さえ16がリード12の基部位置を押圧
してフォーミングダイ14との間で製品10を支持す
る。次いで、Vノッチパンチ24が下降し、リード12
上面にVノッチ刃24aが当接する。
【0016】図3(a) はVノッチ刃24aがちょうどリ
ード12に当接した状態である。パンチプレート20が
下降することによってVノッチパンチ24はVノッチパ
ンチスプリング26にバックアップされて押動され、V
ノッチ刃24aをリード12にくい込ませる。リード1
2は平坦面に形成したダイ部28aで下面が支持されて
いるが、リードの押さえ部24cはリード12の上面を
押接せずリード12から浮いた位置にあり、かつVノッ
チ刃24aの脇に逃げ空間24bがあることによって、
Vノッチ刃24aがリード12上面にくい込むと、リー
ド12が図3(b) に示すように逃げ空間24bに押し上
げられるようにたわむ。
【0017】Vノッチパンチ24の下動位置はストッパ
部24dと28bが当接することによって規制され、こ
の時点で押さえ部24cとダイ部28aでリード12を
挟圧支持する。実施例では押さえ部24cとストッパ部
24dの位置をVノッチ刃24aの先端位置よりもわず
かに後退させて設計し、リード12の材厚との関係で、
Vノッチ刃24aがリード12上面に当接した際に押さ
え部24cがリード12を押さえないようにするととも
に、Vノッチ刃24aがダイ部28aに当接する直前に
ストッパ部24dがストッパ部28bに当接して、ダイ
部28aにVノッチ刃24aが当接しないようにしてい
る。
【0018】ストッパ部24d、28aが当接して押さ
え部24cとダイ部28aでリード12を挟圧した後、
パンチプレート20がさらに下動する。パンチプレート
20が下動する際にはVノッチパンチスプリング26が
縮み、リード12はVノッチパンチ24とスペーサ28
で保持されたままフォーミングパンチ18が下動する。
フォーミングパンチ18が下動することによってリード
12はVノッチパンチ24との間で切断され、切断後、
そのままフォーミングダイ14にリード12を曲げ込ん
でいく。
【0019】図5はフォーミングパンチ18が下降する
ことによってリード12が切断される様子を拡大して示
す。リード12はVノッチパンチ24とダイ部28aに
よって上下から挟圧されて支持され、Vノッチパンチ2
4の逃げ空間24b内にたわんでいるが、この状態でフ
ォーミングパンチ18が下降することによって図のC部
分(ダイ部28aの縁部分)を回転支点としてフォーミ
ングパンチ18によってリード12に回転モーメントが
付与され、これによってVノッチ刃24a部分でリード
12が切断される。フォーミングパンチ18による作用
はリード12に対して回転モーメントを有効に作用させ
ることができる点で図1に示す例にくらべて効果的な切
断作用をなすことができる。
【0020】フォーミングパンチ18の最下点位置はフ
ォーミングストッパ32a、32bが当接することによ
って規制される。図3(c) はフォーミングパンチ18で
リード12を曲げ成形した状態である。このように、実
施例の加工装置によればリードの切断とリードの曲げ成
形をひと続きの工程で行うことができる。TABテープ
のような製品では製品の位置決めとしてテープに設けた
ガイドホールを使用するが、テープ製品の場合にはガイ
ドホールを何回も使用すると孔がひろがって位置精度が
低下するが、このように1回の加工で切断と曲げ成形を
行うようにすれば位置決めが正確に行えて、確実に良品
を製造することができる。
【0021】図6は上記リードの切断、曲げ成形装置の
他の実施例を示す。この実施例では上記実施例でリード
12をダイ部28aとの間で挟圧支持した押さえ部24
cのかわりにリード押さえ用の弾性体25を設けたこと
を特徴とする。この弾性体25はVノッチパンチ24が
下降してVノッチ刃24aがリード12上面に当接する
前にリード12の上面に当接して弾性的にリード12を
押さえるためのもので、これによってリード12を確実
に支持して切断できるようにするものである。弾性体2
5によってリード12を押さえることによってVノッチ
パンチ24によるリード12の挟圧力をある程度緩やか
にし、Vノッチパンチ24でリード12を切断する際に
リードがたわむことができるようにして、上述したと同
様な作用によってリード12が切断できるようにしてい
る。
【0022】上記実施例の加工装置はリード12の切断
にひき続いてリード12を曲げ成形する装置であるが、
リード12を切断する加工のみに使用することももちろ
ん可能である。切断加工のみに用いる場合はVノッチパ
ンチ24でリード12を切断した後、ストリッパープレ
ート等でリード12に回転モーメントを与えることによ
って切断すればよい。上記実施例ではVノッチ刃24a
は刃先の両面を傾斜面にしたV字状にしたが、片面のみ
を傾斜面にした片刃形状でもかまわない。
【0023】また、本発明の切断方法の他の利用例とし
て、本切断方法を利用して被加工材料にVノッチを形成
し、別工程でVノッチ部分から切断する2工程切断にも
利用することができる。図7はリードにあらかじめVノ
ッチを形成した製品を別工程で切断加工する様子を示
す。図7(a) はリード12に上向きのVノッチ部40を
形成した製品に対して、ダイ42およびストリッパー4
4でVノッチ部40に合わせてリード12をクランプ
し、ワーク抜きおとしパンチ46で製品側を抜き落とす
ことによってリード12を切断するものである。図7
(b) はリード12に下向きのVノッチ部40を形成した
製品に対して、ダイ48およびストリッパー50で製品
10およびリード12をクランプし、かす打抜パンチ5
2によってリード12の中間位置を抜き落とすことによ
ってリード12を切断するものである。
【0024】上記実施例においては、Vノッチパンチの
刃先のくい込み量を材厚に応じて適当に設定することに
より、所要のVノッチ部40を形成することができる。
このように、本切断方法はリードの切断の他、Vノッチ
部の形成にも利用することができ、種々の加工における
一加工工程として好適に利用することができる。また、
本発明の切断方法はリードフレームあるいはTAB製品
に限らず種々の薄板体の切断に好適に利用することが可
能である。
【0025】なお、上記各実施例で示すリードの切断方
法は、平坦面に形成したダイ部に対してVノッチ刃を押
圧して切断する方法であり、従来の剪断作用による切断
方法とは基本的に異なっている。すなわち、従来の剪断
作用による場合はパンチが進む方向にばりが生じて、材
料の表面にばりが生じるようになるのに対し、本実施例
の方法の場合には材料に回転モーメントを与えて切断す
ることから、ワークの厚み方向の中途部分にばりが生じ
るという特徴がある。
【0026】図8に本発明方法によってリードを切断し
た場合と従来の剪断作用を利用してリードを切断した場
合の切断断面の様子を説明的に示す。図8(a) は本発明
に係るVノッチパンチ7を用いて切断した場合、図8
(b) 、(c) は従来方法によってリードを切断した場合を
示す。従来方法の場合は図のようにリード60にパンチ
を当てて切断すると、パンチ当接面と反対側の面にばり
62が垂れるようにして生じるのが特徴である。これに
対して、本発明方法による場合はリードの回転モーメン
トを利用してひきちぎるようにして切断するからリード
60の断面で厚さ方向の中途でばりが生じるようにな
る。
【0027】従来は上記のようにリードを切断する向き
によってばりが出る方向性があるから、ばりが実装面側
にならないようにリードの切断向きを考慮して切断加工
している。本発明方法の場合は、上述したようにリード
を切断した場合にばりがリードの厚み内におさまってリ
ードの表面から出ることがないから、実装した際にリー
ドが実装基板から浮いて、はんだのはい上がりにくくな
るといった問題点をなくすことができ、確実な実装を可
能にすることができる。
【0028】なお、Vノッチパンチを押圧するダイ部と
して硬質ウレタン等の一定の弾性を有する弾性体を使用
することもできる。Vノッチパンチの刃は被加工材料の
材厚以下に設定され、ダイ部に刃がくい込むことはない
から弾性体であっても十分使用できる。きわめて薄い材
料を切断する場合には、パンチ刃先形状の不均一や刃高
さのうねり、ダイ面のうねりが問題になるが、ダイに弾
性体を用いた場合は、すべてのリードを刃高さに順応さ
せて押圧することができ、工具精度の問題を回避するこ
とが可能になるという利点がある。
【0029】また、本切断方法による場合はパンチとダ
イを噛み合わせないので、刃部の寿命が延び、切断時の
品質も高品質になってきわめて安定した切断加工を行う
ことができる。30μm 厚の銅材について実際に切断加工
した実験によると、従来方式では1000ショット未満でば
りが急激に成長したのに対し、本実施例の方法によると
数万ショットまで好適な切断加工を行うことができた。
また、本切断方法で用いるVノッチパンチの製作にあた
ってはダイとの噛み合わせのために数μmといったクリ
アランスで加工する必要がなくなり、金型製作がはるか
に容易になる。
【0030】また、本切断方法の場合にはリード等の被
加工材料の切断位置を変える場合には、ダイとの関係を
考慮しなくてよいからクリアランスを合わせる必要がな
く、従来にくらべて自由にかつ容易に切断位置を設定す
ることが可能になる。これによって、多品種、少量生産
などの場合の工具コスト、メンテナンスコストを効果的
に下げることができる。
【0031】
【発明の効果】本発明に係る薄板体の切断方法並びにリ
ードの切断加工方法、切断加工装置及びリードフレーム
によれば、上述したように被加工材の材厚が数十μmと
いったきわめて薄厚の製品であってもばりの発生を抑え
て高品質で切断加工を施すことが可能になる。また、切
断刃の寿命を延ばすことができるとともに金型製作が容
易になり金型製作コストの低減化を図ることができる。
また、リードの切断に本発明方法を適用することによっ
て確実な実装が可能なリードフレームを提供することが
できる等の著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る薄板体の切断方法を示す説明図で
ある。
【図2】薄板体を切断する従来方法を示す説明図であ
る。
【図3】リードの切断加工装置の実施例を示す説明図で
ある。
【図4】リードの切断加工装置の全体構成を示す説明図
である。
【図5】リードを切断する様子を拡大して示す説明図で
ある。
【図6】リードの切断加工装置の他の実施例を示す説明
図である。
【図7】リードの切断方法を適用した実施例を示す説明
図である。
【図8】リードの切断断面を示す説明図である。
【符号の説明】
4 ワーク 5 ダイ 6 ストリッパープレート 7 Vノッチパンチ 10 製品 12 リード 14 フォーミングダイ 16 リード押さえ 18 フォーミングパンチ 20 パンチプレート 24 Vノッチパンチ 24a Vノッチ刃 24b 逃げ空間 24c 押さえ部 24d、28b ストッパ部 28 スペーサ 28a ダイ部 32a、32b フォーミングストッパ 40 Vノッチ部 46 ワーク抜きおとしパンチ 52 かす打抜パンチ 60 リード 62 ばり

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄板体のワークを平坦面に形成したダイ
    とストリッパープレート等の挟圧支持体とにより挟圧支
    持し、Vノッチパンチで前記ワークを突いてワークを切
    断する薄板体の切断方法において、 前記Vノッチパンチで前記ワークを突く際に前記ダイと
    前記挟圧支持体との間隔を前記ワークの厚さよりも大き
    く設定してVノッチパンチによる突き操作で前記ワーク
    にV溝を形成するとともに前記ワークを前記ダイと挟圧
    支持体との間でたわませ、 次に、前記Vノッチパンチの進入位置を前記ワークの厚
    みの中途位置で規制して該Vノッチパンチを進入位置で
    停止させ、かつ、前記挟圧支持体と前記ダイとの挟圧間
    隔を狭めて前記ワークを挟圧することによって、前記ワ
    ークのたわみを解消しつつワークに回転モーメントを与
    えて前記Vノッチパンチでワークを切断することを特徴
    とする薄板体の切断方法。
  2. 【請求項2】 平坦面に形成したダイ上にリードフレー
    ムを支持し、リードを切断するVノッチ刃を有するVノ
    ッチパンチを前記リードの厚みの中途位置までVノッチ
    刃を進入させ、 次いで、前記Vノッチパンチに隣接して配置したフォー
    ミングパンチをリードに対して突き下ろすことにより前
    記リードに回転モーメントを作用させて前記Vノッチ刃
    でリードを切断し、 次に、フォーミングパンチをさらに突き下ろすことによ
    ってフォーミングダイとの間で切断後のリードを曲げ成
    形することを特徴とするリードの切断加工方法。
  3. 【請求項3】 リードを切断して所定形状に曲げ成形す
    るリードの切断加工装置において、 リードの下面を支持する平坦面に形成したダイ及び、該
    ダイとの間で前記リードを挟圧支持するVノッチパンチ
    を設け、 該Vノッチパンチには前記ダイ上にセットするリードに
    対してVノッチを形成するためのVノッチ刃と該Vノッ
    チ刃がリードに当接した際にリードをたわませて逃がす
    ための逃げ空間を形成し、 前記Vノッチパンチに隣接して、前記Vノッチ刃がリー
    ドを押接した状態でリードを突き下ろすことによってリ
    ードに回転モーメントを与えて前記Vノッチ刃でリード
    を切断し、リード切断後にフォーミングダイとの間で切
    断後のリードを曲げ成形するフォーミングパンチを設け
    たことを特徴とするリードの切断加工装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の薄板体の切断方法を利用
    してリードを切断したリードフレームであって、リード
    の切断断面の厚み方向の中途部にVノッチパンチによる
    切断ばりが形成されたことを特徴とするリードフレー
    ム。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007273729A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Nec Electronics Corp リードカット装置および半導体装置の製造方法
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