JPH0668713A - 透明導電膜 - Google Patents
透明導電膜Info
- Publication number
- JPH0668713A JPH0668713A JP24252492A JP24252492A JPH0668713A JP H0668713 A JPH0668713 A JP H0668713A JP 24252492 A JP24252492 A JP 24252492A JP 24252492 A JP24252492 A JP 24252492A JP H0668713 A JPH0668713 A JP H0668713A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- film
- substrate
- transparent conductive
- ito
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Non-Insulated Conductors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 低い比抵抗(抵抗率)および高い透明性を有
し、かつ耐候性に優れた透明導電膜を提供する。 【構成】 基板上に順次(1) 高導電性金属層、次いで
(2) Snを添加したIn2O3 (ITO)層を少なくと
も有する透明導電膜。
し、かつ耐候性に優れた透明導電膜を提供する。 【構成】 基板上に順次(1) 高導電性金属層、次いで
(2) Snを添加したIn2O3 (ITO)層を少なくと
も有する透明導電膜。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は透明導電膜に関する。
【0002】
【従来の技術】In2 O3 、ZnO、SnO2 等の導電
材料を用いた透明導電薄膜は、液晶ディスプレイ、タッ
チパネル、センサ、太陽電池における透明電極等の分野
において広く用いられており、今後の需要増加が予想さ
れる。透明導電薄膜の品質は膜の比抵抗値によって決ま
り、例えば液晶ディスプレイにおいては、大面積化、表
示密度の向上に伴って、より比抵抗値の小さい透明導電
薄膜が要求されるようになってきた。他の用途において
も同様に、比抵抗値をより小さくすることが求められて
いる。
材料を用いた透明導電薄膜は、液晶ディスプレイ、タッ
チパネル、センサ、太陽電池における透明電極等の分野
において広く用いられており、今後の需要増加が予想さ
れる。透明導電薄膜の品質は膜の比抵抗値によって決ま
り、例えば液晶ディスプレイにおいては、大面積化、表
示密度の向上に伴って、より比抵抗値の小さい透明導電
薄膜が要求されるようになってきた。他の用途において
も同様に、比抵抗値をより小さくすることが求められて
いる。
【0003】低抵抗な透明導電膜の作製技術として、I
n2 O3 、ZnO等の母材にドナー成分としてSn、A
lなどを添加したり、あるいはIn、Zn自体にドナー
効果を付与するためにFなどを添加する試みは従来よく
知られている。このような透明導電膜は従来、真空蒸着
法、イオンプレーティング法、スパッタ法などの物理的
蒸着法、スプレー法などの化学的蒸着法等を用いて作成
されている。上記元素の添加の方法としては、例えば前
者の場合には、あらかじめこれらの元素を含有させた、
In2 O3 ‐SnO2 、ZnO‐Al2 O3 などのター
ゲットまたは焼結体ペレットを用いるのが主流であり、
後者の場合には、スプレー法で主成分ガスInCl3 等
に反応ガスとしてSnCl4 を添加するのが普通であ
る。
n2 O3 、ZnO等の母材にドナー成分としてSn、A
lなどを添加したり、あるいはIn、Zn自体にドナー
効果を付与するためにFなどを添加する試みは従来よく
知られている。このような透明導電膜は従来、真空蒸着
法、イオンプレーティング法、スパッタ法などの物理的
蒸着法、スプレー法などの化学的蒸着法等を用いて作成
されている。上記元素の添加の方法としては、例えば前
者の場合には、あらかじめこれらの元素を含有させた、
In2 O3 ‐SnO2 、ZnO‐Al2 O3 などのター
ゲットまたは焼結体ペレットを用いるのが主流であり、
後者の場合には、スプレー法で主成分ガスInCl3 等
に反応ガスとしてSnCl4 を添加するのが普通であ
る。
【0004】これらの添加成分のドナー効果を向上させ
るために、さらに結晶性を高める必要があり、一般には
成膜中の基板温度を高温にする、あるいは成膜後アニー
リング処理を行うといった試みが成されているが、抵抗
率の十分低い透明導電膜はいまだ得られていない。ま
た、基板もガラスなどの高温に耐えられる材質に限定さ
れてしまうという問題もあった。他に、磁場あるいは電
極等を用いてプラズマ活性による結晶性向上も試みられ
ているが、同様に抵抗率の低い膜は得られず、また装置
が複雑になるという問題点もあった。
るために、さらに結晶性を高める必要があり、一般には
成膜中の基板温度を高温にする、あるいは成膜後アニー
リング処理を行うといった試みが成されているが、抵抗
率の十分低い透明導電膜はいまだ得られていない。ま
た、基板もガラスなどの高温に耐えられる材質に限定さ
れてしまうという問題もあった。他に、磁場あるいは電
極等を用いてプラズマ活性による結晶性向上も試みられ
ているが、同様に抵抗率の低い膜は得られず、また装置
が複雑になるという問題点もあった。
【0005】一方、低抵抗率な透明導電膜として、A
g、Au、Cu等の高導電性金属の薄膜も用いられてい
るが、これらは透明性が若干劣る上に、単体では耐候性
が著しく劣化するという問題があった。そこでこの金属
膜上に保護膜を設けて耐候性を改善する試みも成されて
いるが、満足のいくものとはいえない。
g、Au、Cu等の高導電性金属の薄膜も用いられてい
るが、これらは透明性が若干劣る上に、単体では耐候性
が著しく劣化するという問題があった。そこでこの金属
膜上に保護膜を設けて耐候性を改善する試みも成されて
いるが、満足のいくものとはいえない。
【0006】そこで本発明は、低い比抵抗(抵抗率)お
よび高い透明性を有し、かつ耐候性に優れた透明導電膜
を提供することを目的とする。
よび高い透明性を有し、かつ耐候性に優れた透明導電膜
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、高導電性
の金属膜の好ましい低抵抗率を維持しつつ透明性および
耐候性を高めるために鋭意検討を重ねた結果、高導電性
金属膜の上にITO膜を設けると保護効果が高いので金
属膜の低抵抗率を維持でき、しかもこのような積層膜で
は金属膜単独のときより透明性を向上できることを見出
し、本発明に到達した。
の金属膜の好ましい低抵抗率を維持しつつ透明性および
耐候性を高めるために鋭意検討を重ねた結果、高導電性
金属膜の上にITO膜を設けると保護効果が高いので金
属膜の低抵抗率を維持でき、しかもこのような積層膜で
は金属膜単独のときより透明性を向上できることを見出
し、本発明に到達した。
【0008】すなわち本発明の透明導電膜は、基板上に
順次、(1) Au、Ag、Cu、Al、Be、Co、N
i、Zn、Ir、Mo、Rh、RuおよびWから選ばれ
る少なくとも1種の金属を含む第1の層、および(2) S
nを添加したIn2 O3 を含む第2の層を少なくとも有
することを特徴とする。
順次、(1) Au、Ag、Cu、Al、Be、Co、N
i、Zn、Ir、Mo、Rh、RuおよびWから選ばれ
る少なくとも1種の金属を含む第1の層、および(2) S
nを添加したIn2 O3 を含む第2の層を少なくとも有
することを特徴とする。
【0009】本発明の透明導電膜は、基板上に順次上記
の2種類の層が少なくとも設けられている多層膜であ
る。第1の層と第2の層はこの順序で積層されることが
必要であり、順序を逆にすると本発明の効果のうち、優
れた透明性および耐候性を発揮することができない。必
要ならば、基板と第1の層の間に下地層が設けられてい
てもよい。
の2種類の層が少なくとも設けられている多層膜であ
る。第1の層と第2の層はこの順序で積層されることが
必要であり、順序を逆にすると本発明の効果のうち、優
れた透明性および耐候性を発揮することができない。必
要ならば、基板と第1の層の間に下地層が設けられてい
てもよい。
【0010】本発明において使用する基板としては、ガ
ラス、プラスチック、例えばポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポ
リアミド、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリス
チレン、ポリプロピレン、ポリエチレン等(単独重合体
の他に共重合体も含む)の基板が挙げられる。また、基
板はこれらを2種以上含む積層体であっても良い。基板
の厚さは、用途によって異なるが、通常1.0〜100
0μmである。
ラス、プラスチック、例えばポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポ
リアミド、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリス
チレン、ポリプロピレン、ポリエチレン等(単独重合体
の他に共重合体も含む)の基板が挙げられる。また、基
板はこれらを2種以上含む積層体であっても良い。基板
の厚さは、用途によって異なるが、通常1.0〜100
0μmである。
【0011】下地層が設けられている場合には、下地層
としては、従来の透明導電膜に使用されるのと同様の材
料、例えばITO(Snを添加したIn2 O3 )、AZ
O(Alを添加したZnO)等;通常使用される保護膜
の材料、例えばSiO2 、Si3 N4 、ZnS、TiO
2 等から選ばれる材料を使用でき、また層厚は通常20
0〜3000オングストロームである。このような下地
層は、例えばスパッタ法、イオンプレーティング法、C
VD法、スプレー法等の公知の製膜法を用いて基板上に
製造することができる。
としては、従来の透明導電膜に使用されるのと同様の材
料、例えばITO(Snを添加したIn2 O3 )、AZ
O(Alを添加したZnO)等;通常使用される保護膜
の材料、例えばSiO2 、Si3 N4 、ZnS、TiO
2 等から選ばれる材料を使用でき、また層厚は通常20
0〜3000オングストロームである。このような下地
層は、例えばスパッタ法、イオンプレーティング法、C
VD法、スプレー法等の公知の製膜法を用いて基板上に
製造することができる。
【0012】次に第1の層について説明する。第1の層
は、Au、Ag、Cu、Al、Be、Co、Ni、Z
n、Ir、Mo、Rh、RuおよびWから選ばれる少な
くとも1種の、高導電性金属の層である。前記金属の単
体もしくは合金の単層膜であっても、またこれらの多層
膜であってもよい。合金の例としては、例えばジュラル
ミン(Al−Cu)、真ちゅう(Cu−Zn)等が挙げ
られる。好ましくは金属単体もしくは合金の単層膜であ
る。第1の層の厚さは好ましくは20〜300オングス
トローム、より好ましくは40〜200オングストロー
ムである。20オングストロームより薄いと第1の層の
高導電性の効果が得られない傾向があり、また300オ
ングストロームより厚いと光透過率が著しく劣化する傾
向がある。第1の層は、慣用の成膜手段、例えばスパッ
タ法、イオンプレーティング法、CVD法、スプレー法
等の公知の製膜法を使用して作製することができる。
は、Au、Ag、Cu、Al、Be、Co、Ni、Z
n、Ir、Mo、Rh、RuおよびWから選ばれる少な
くとも1種の、高導電性金属の層である。前記金属の単
体もしくは合金の単層膜であっても、またこれらの多層
膜であってもよい。合金の例としては、例えばジュラル
ミン(Al−Cu)、真ちゅう(Cu−Zn)等が挙げ
られる。好ましくは金属単体もしくは合金の単層膜であ
る。第1の層の厚さは好ましくは20〜300オングス
トローム、より好ましくは40〜200オングストロー
ムである。20オングストロームより薄いと第1の層の
高導電性の効果が得られない傾向があり、また300オ
ングストロームより厚いと光透過率が著しく劣化する傾
向がある。第1の層は、慣用の成膜手段、例えばスパッ
タ法、イオンプレーティング法、CVD法、スプレー法
等の公知の製膜法を使用して作製することができる。
【0013】第2の層は、Snを添加したIn2 O3 、
すなわちITO膜である。Snの添加量は好ましくは
3.0〜15.0原子%である。第2の層の厚さは好ま
しくは100〜5000オングストローム、より好まし
くは200〜2500オングストロームである。100
オングストロームより薄いと光透過率および耐候性が劣
化する傾向があり、また5000オングストロームより
厚いと第1の層の高導電性が得られず、また透過率が劣
化する傾向がある。第2の層は、慣用の成膜手段、例え
ばスパッタ法、イオンプレーティング法、CVD法、ス
プレー法等の公知の製膜法を使用して作製することがで
きる。このような成膜法においては、反応ガスとして酸
素または亜酸化窒素(N2 O)を含有するガスの存在下
で成膜を行う。
すなわちITO膜である。Snの添加量は好ましくは
3.0〜15.0原子%である。第2の層の厚さは好ま
しくは100〜5000オングストローム、より好まし
くは200〜2500オングストロームである。100
オングストロームより薄いと光透過率および耐候性が劣
化する傾向があり、また5000オングストロームより
厚いと第1の層の高導電性が得られず、また透過率が劣
化する傾向がある。第2の層は、慣用の成膜手段、例え
ばスパッタ法、イオンプレーティング法、CVD法、ス
プレー法等の公知の製膜法を使用して作製することがで
きる。このような成膜法においては、反応ガスとして酸
素または亜酸化窒素(N2 O)を含有するガスの存在下
で成膜を行う。
【0014】本発明の方法によって製造される透明導電
膜は、太陽電池、光センサ等の光電変換用途;液晶、エ
レクトロルミネセンス、エレクトロクロミック、EL等
の表示素子用途;建築物、自動車、航空機、炉ののぞき
窓等の各種窓の熱線反射用途、可視光の可変遮光用途、
防曇防氷用途;帯電防止用途;タッチスイッチ用途;光
通信用途等の広い分野で使用することができる。
膜は、太陽電池、光センサ等の光電変換用途;液晶、エ
レクトロルミネセンス、エレクトロクロミック、EL等
の表示素子用途;建築物、自動車、航空機、炉ののぞき
窓等の各種窓の熱線反射用途、可視光の可変遮光用途、
防曇防氷用途;帯電防止用途;タッチスイッチ用途;光
通信用途等の広い分野で使用することができる。
【0015】
【作用】本発明の透明導電膜は、高導電率の金属層と高
導電性でかつ保護効果の高いITO層をこの順序で組合
せることによって、金属層単独のときと同等の低い抵抗
率を維持しながら、金属層単独のときよりも高い光透過
率を示し、しかも優れた耐候性を示す。これは、金属層
にITO層を積層すると、両者の複素屈折率の差から光
の干渉を利用して光透過率を向上でき、またこのITO
層が、それ自体が高導電性であるので、金属層に従来の
保護膜を組合せた場合より保護効果が高く、抵抗率劣化
が軽減されるためである。
導電性でかつ保護効果の高いITO層をこの順序で組合
せることによって、金属層単独のときと同等の低い抵抗
率を維持しながら、金属層単独のときよりも高い光透過
率を示し、しかも優れた耐候性を示す。これは、金属層
にITO層を積層すると、両者の複素屈折率の差から光
の干渉を利用して光透過率を向上でき、またこのITO
層が、それ自体が高導電性であるので、金属層に従来の
保護膜を組合せた場合より保護効果が高く、抵抗率劣化
が軽減されるためである。
【0016】
【実施例】以下の実施例により、本発明をさらに詳しく
説明する。実施例1〜6 厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート(以下、
PETということがある)基板上に、直流プレーナー型
マグネトロンスパッタ装置(基板自公転型、ULVAC
社製)を使用して、Agをターゲットとして金属単体層
を、次いでIn2 O3 とSnO2 の粉末焼結体(重量比
90:10)をターゲットとしてITO層を順次成膜し
た。各層の成膜条件は以下の通りであった。 第1の層(Ag層)の成膜条件: 初期真空度 7.0 ×10-7 torr 以下、 スパッタガス種 Ar=160 SCCM、 ガス圧 10×10-3 torr 、 投入電力 0.93 W/cm2 第2の層(ITO層)の成膜条件: 初期真空度 2.0 ×10-6 torr 、 スパッタガス種 Ar(=160 SCCM)+O2 (=45 SCC
M )、 ガス圧 10×10-3 torr 、 投入電力 4.7 W/cm 2 、 かくして基板/Ag/ITOの構成を有する透明導電膜
を形成した。この膜について、抵抗率、可視光透過率お
よび耐候性を測定した。結果を表1に示す。
説明する。実施例1〜6 厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート(以下、
PETということがある)基板上に、直流プレーナー型
マグネトロンスパッタ装置(基板自公転型、ULVAC
社製)を使用して、Agをターゲットとして金属単体層
を、次いでIn2 O3 とSnO2 の粉末焼結体(重量比
90:10)をターゲットとしてITO層を順次成膜し
た。各層の成膜条件は以下の通りであった。 第1の層(Ag層)の成膜条件: 初期真空度 7.0 ×10-7 torr 以下、 スパッタガス種 Ar=160 SCCM、 ガス圧 10×10-3 torr 、 投入電力 0.93 W/cm2 第2の層(ITO層)の成膜条件: 初期真空度 2.0 ×10-6 torr 、 スパッタガス種 Ar(=160 SCCM)+O2 (=45 SCC
M )、 ガス圧 10×10-3 torr 、 投入電力 4.7 W/cm 2 、 かくして基板/Ag/ITOの構成を有する透明導電膜
を形成した。この膜について、抵抗率、可視光透過率お
よび耐候性を測定した。結果を表1に示す。
【0017】なお、抵抗率は四端子法により測定し、可
視光透過率はヘイズメーターから全可視光透過率を採用
した(基板を含めた透過率を示す)。また、耐候性試験
は、温度80℃、湿度60%RHの環境下で200時間
実施し、劣化の度合いは、抵抗率の増加量を初期値に対
する百分率で示して定量化した。比較例1〜3 第1の層(Ag層)の上に第2の層(ITO層)を設け
なかった以外は実施例1〜6と同様にして、同一条件に
て基板/Agの構成を有する透明導電膜を製造した。こ
の膜について、抵抗率、可視光透過率および耐候性を測
定した。結果を表1に併記する。比較例4および5 PET基板上に第1の層(Ag層)を設けることなく、
直接第2の層(ITO層)を設けたこと以外は実施例1
〜6と同様にして、同一条件にて基板/ITOの構成を
有する透明導電膜を製造した。この膜について、抵抗
率、可視光透過率および耐候性を測定した。結果を表1
に併記する。比較例6および7 PET基板上にまず第2の層(ITO層)を設け、次い
でその上に第1の層(Ag層)を設けたこと以外は実施
例1〜6と同様にして、同一条件にて基板/ITO/A
gの構成を有する透明導電膜を製造した。この膜につい
て、抵抗率、可視光透過率および耐候性を測定した。結
果を表1に併記する。
視光透過率はヘイズメーターから全可視光透過率を採用
した(基板を含めた透過率を示す)。また、耐候性試験
は、温度80℃、湿度60%RHの環境下で200時間
実施し、劣化の度合いは、抵抗率の増加量を初期値に対
する百分率で示して定量化した。比較例1〜3 第1の層(Ag層)の上に第2の層(ITO層)を設け
なかった以外は実施例1〜6と同様にして、同一条件に
て基板/Agの構成を有する透明導電膜を製造した。こ
の膜について、抵抗率、可視光透過率および耐候性を測
定した。結果を表1に併記する。比較例4および5 PET基板上に第1の層(Ag層)を設けることなく、
直接第2の層(ITO層)を設けたこと以外は実施例1
〜6と同様にして、同一条件にて基板/ITOの構成を
有する透明導電膜を製造した。この膜について、抵抗
率、可視光透過率および耐候性を測定した。結果を表1
に併記する。比較例6および7 PET基板上にまず第2の層(ITO層)を設け、次い
でその上に第1の層(Ag層)を設けたこと以外は実施
例1〜6と同様にして、同一条件にて基板/ITO/A
gの構成を有する透明導電膜を製造した。この膜につい
て、抵抗率、可視光透過率および耐候性を測定した。結
果を表1に併記する。
【0018】
【表1】
【0019】*1 単位:オングストローム *2 単位:×10-5Ω・cm *3 比較例6および7では、Ag層とITO層の積層
順序が逆実施例7〜10 厚さ100μmのPET基板をまず、実施例1〜6と同
一の装置を用いて以下の条件にてスパッタエッチングを
行った。
順序が逆実施例7〜10 厚さ100μmのPET基板をまず、実施例1〜6と同
一の装置を用いて以下の条件にてスパッタエッチングを
行った。
【0020】初期真空度 3.0 ×10-6 torr 以下、 スパッタガス種 Ar=70 SCCM 、 ガス圧 3.0 ×10-3 torr 、 投入電力 RE(交流電力)500W、5分間 次に、この基板上に、実施例1〜6と同一のスパッタ条
件にて、第1の層(Au層)、次いで第2の層(ITO
層)をそれぞれスパッタ成膜した。
件にて、第1の層(Au層)、次いで第2の層(ITO
層)をそれぞれスパッタ成膜した。
【0021】かくして基板/Au/ITOの構成を有す
る透明導電膜を形成した。この膜について、抵抗率、可
視光透過率および耐候性を測定した。結果を表2に示
す。実施例11〜14 第1の層としてAuの代わりにCuを用いた以外は実施
例7〜10と同様にして、基板/Cu/ITOの構成を
有する透明導電膜を製造した。この膜について、抵抗
率、可視光透過率および耐候性を測定した。結果を表2
に示す。比較例8および9 PET基板上にまず第2の層(ITO層)を設け、次い
でその上に第1の層を設けたこと以外は実施例11〜1
4と同様にして同一条件にて、基板/ITO/Cuの構
成を有する透明導電膜を製造した。この膜について、抵
抗率、可視光透過率および耐候性を測定した。結果を表
2に併記する。比較例10および11 第1の層の上に、第2の層(ITO層)を設けなかった
以外は実施例11〜14と同様にして同一条件にて、基
板/Cuの構成を有する透明導電膜を製造した。この膜
について、抵抗率、可視光透過率および耐候性を測定し
た。結果を表2に併記する。
る透明導電膜を形成した。この膜について、抵抗率、可
視光透過率および耐候性を測定した。結果を表2に示
す。実施例11〜14 第1の層としてAuの代わりにCuを用いた以外は実施
例7〜10と同様にして、基板/Cu/ITOの構成を
有する透明導電膜を製造した。この膜について、抵抗
率、可視光透過率および耐候性を測定した。結果を表2
に示す。比較例8および9 PET基板上にまず第2の層(ITO層)を設け、次い
でその上に第1の層を設けたこと以外は実施例11〜1
4と同様にして同一条件にて、基板/ITO/Cuの構
成を有する透明導電膜を製造した。この膜について、抵
抗率、可視光透過率および耐候性を測定した。結果を表
2に併記する。比較例10および11 第1の層の上に、第2の層(ITO層)を設けなかった
以外は実施例11〜14と同様にして同一条件にて、基
板/Cuの構成を有する透明導電膜を製造した。この膜
について、抵抗率、可視光透過率および耐候性を測定し
た。結果を表2に併記する。
【0022】
【表2】
【0023】*1 単位:オングストローム *2 単位:×10-5Ω・cm *3 比較例8および9では、金属層とITO層の積層
順序が逆実施例15〜18 第1の層としてAuの代わりにBeを用いた以外は実施
例7〜10と同様にして、基板/Be/ITOの構成を
有する透明導電膜を製造した。この膜について、抵抗
率、可視光透過率および耐候性を測定した。結果を表3
に示す。比較例12および13 PET基板上にまず第2の層(ITO層)を設け、次い
でその上に第1の層を設けたこと以外は実施例15〜1
8と同様にして、同一条件にて基板/ITO/Beの構
成を有する透明導電膜を製造した。この膜について、抵
抗率、可視光透過率および耐候性を測定した。結果を表
3に併記する。実施例19〜22 第1の層としてAuの代わりにMoを用いた以外は実施
例7〜10と同様にして、基板/Mo/ITOの構成を
有する透明導電膜を製造した。この膜について、抵抗
率、可視光透過率および耐候性を測定した。結果を表3
に示す。比較例14および15 PET基板上にまず第2の層(ITO層)を設け、次い
でその上に第1の層を設けたこと以外は実施例19〜2
2と同様にして、同一条件にて基板/ITO/Moの構
成を有する透明導電膜を製造した。この膜について、抵
抗率、可視光透過率および耐候性を測定した。結果を表
3に併記する。比較例16および17 第1の層の上に、第2の層(ITO層)を設けなかった
以外は実施例19〜22と同様にして、同一条件にて基
板/Moの構成を有する透明導電膜を製造した。この膜
について、抵抗率、可視光透過率および耐候性を測定し
た。結果を表3に併記する。
順序が逆実施例15〜18 第1の層としてAuの代わりにBeを用いた以外は実施
例7〜10と同様にして、基板/Be/ITOの構成を
有する透明導電膜を製造した。この膜について、抵抗
率、可視光透過率および耐候性を測定した。結果を表3
に示す。比較例12および13 PET基板上にまず第2の層(ITO層)を設け、次い
でその上に第1の層を設けたこと以外は実施例15〜1
8と同様にして、同一条件にて基板/ITO/Beの構
成を有する透明導電膜を製造した。この膜について、抵
抗率、可視光透過率および耐候性を測定した。結果を表
3に併記する。実施例19〜22 第1の層としてAuの代わりにMoを用いた以外は実施
例7〜10と同様にして、基板/Mo/ITOの構成を
有する透明導電膜を製造した。この膜について、抵抗
率、可視光透過率および耐候性を測定した。結果を表3
に示す。比較例14および15 PET基板上にまず第2の層(ITO層)を設け、次い
でその上に第1の層を設けたこと以外は実施例19〜2
2と同様にして、同一条件にて基板/ITO/Moの構
成を有する透明導電膜を製造した。この膜について、抵
抗率、可視光透過率および耐候性を測定した。結果を表
3に併記する。比較例16および17 第1の層の上に、第2の層(ITO層)を設けなかった
以外は実施例19〜22と同様にして、同一条件にて基
板/Moの構成を有する透明導電膜を製造した。この膜
について、抵抗率、可視光透過率および耐候性を測定し
た。結果を表3に併記する。
【0024】
【表3】
【0025】*1 単位:オングストローム *2 単位:×10-5Ω・cm *3 比較例12、13、14および15では、金属層とITO
層の積層順序が逆
層の積層順序が逆
【0026】実施例23〜26 第1の層としてAuの代わりにRhを用いた以外は実施
例7〜10と同様にして、基板/Rh/ITOの構成を
有する透明導電膜を製造した。この膜について、抵抗
率、可視光透過率および耐候性を測定した。結果を表4
に示す。比較例18および19 第1の層の上に、第2の層(ITO層)を設けなかった
以外は実施例23〜26と同様にして、同一条件にて基
板/Rhの構成を有する透明導電膜を製造した。この膜
について、抵抗率、可視光透過率および耐候性を測定し
た。結果を表4に併記する。実施例27〜30 第1の層としてAuの代わりにAg‐Rh(50:50)の
合金を用いた以外は実施例7〜10と同様にして、基板
/Ag‐Rh/ITOの構成を有する透明導電膜を製造
した。この膜について、抵抗率、可視光透過率および耐
候性を測定した。結果を表4に示す。
例7〜10と同様にして、基板/Rh/ITOの構成を
有する透明導電膜を製造した。この膜について、抵抗
率、可視光透過率および耐候性を測定した。結果を表4
に示す。比較例18および19 第1の層の上に、第2の層(ITO層)を設けなかった
以外は実施例23〜26と同様にして、同一条件にて基
板/Rhの構成を有する透明導電膜を製造した。この膜
について、抵抗率、可視光透過率および耐候性を測定し
た。結果を表4に併記する。実施例27〜30 第1の層としてAuの代わりにAg‐Rh(50:50)の
合金を用いた以外は実施例7〜10と同様にして、基板
/Ag‐Rh/ITOの構成を有する透明導電膜を製造
した。この膜について、抵抗率、可視光透過率および耐
候性を測定した。結果を表4に示す。
【0027】
【表4】
【0028】*1 単位:オングストローム *2 単位:×10-5Ω・cm
【0029】
【発明の効果】本発明の透明導電膜は、低い比抵抗(抵
抗率)および高い透明性を有し、かつ耐候性に優れてい
るので、広い分野で使用でき、工業的に有用である。
抗率)および高い透明性を有し、かつ耐候性に優れてい
るので、広い分野で使用でき、工業的に有用である。
Claims (1)
- 【請求項1】 基板上に順次、(1) Au、Ag、Cu、
Al、Be、Co、Ni、Zn、Ir、Mo、Rh、R
uおよびWから選ばれる少なくとも1種の金属を含む第
1の層、および(2) Snを添加したIn2 O3 を含む第
2の層を少なくとも有する透明導電膜。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24252492A JPH0668713A (ja) | 1992-08-20 | 1992-08-20 | 透明導電膜 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24252492A JPH0668713A (ja) | 1992-08-20 | 1992-08-20 | 透明導電膜 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0668713A true JPH0668713A (ja) | 1994-03-11 |
Family
ID=17090397
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24252492A Pending JPH0668713A (ja) | 1992-08-20 | 1992-08-20 | 透明導電膜 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0668713A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002197925A (ja) * | 2000-12-26 | 2002-07-12 | Bridgestone Corp | 透明導電フィルム及びその製造方法 |
US6787441B1 (en) * | 2000-02-15 | 2004-09-07 | Korea Institute Of Science And Technology | Method for pretreating a polymer substrate using an ion beam for subsequent deposition of indium oxide or indium tin oxide |
JP2007191761A (ja) * | 2006-01-19 | 2007-08-02 | Idemitsu Kosan Co Ltd | 積層構造、それを用いた電気回路用電極及びその製造方法 |
KR101579161B1 (ko) * | 2014-08-05 | 2015-12-23 | 한국과학기술연구원 | 투명자석 소재 및 그 제조 방법 |
CN110344011A (zh) * | 2019-07-29 | 2019-10-18 | 福建阿石创新材料股份有限公司 | 一种掺杂氧化锡的银靶材及其制备方法和应用 |
CN112885503A (zh) * | 2021-01-12 | 2021-06-01 | 南开大学 | 一种超薄银基omo复合透明导电薄膜的制备方法及应用 |
CN116240490A (zh) * | 2023-02-28 | 2023-06-09 | 深圳豪威显示科技有限公司 | 一种高透过率低阻值导电玻璃 |
-
1992
- 1992-08-20 JP JP24252492A patent/JPH0668713A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6787441B1 (en) * | 2000-02-15 | 2004-09-07 | Korea Institute Of Science And Technology | Method for pretreating a polymer substrate using an ion beam for subsequent deposition of indium oxide or indium tin oxide |
JP2002197925A (ja) * | 2000-12-26 | 2002-07-12 | Bridgestone Corp | 透明導電フィルム及びその製造方法 |
JP2007191761A (ja) * | 2006-01-19 | 2007-08-02 | Idemitsu Kosan Co Ltd | 積層構造、それを用いた電気回路用電極及びその製造方法 |
KR101579161B1 (ko) * | 2014-08-05 | 2015-12-23 | 한국과학기술연구원 | 투명자석 소재 및 그 제조 방법 |
CN110344011A (zh) * | 2019-07-29 | 2019-10-18 | 福建阿石创新材料股份有限公司 | 一种掺杂氧化锡的银靶材及其制备方法和应用 |
CN110344011B (zh) * | 2019-07-29 | 2021-04-27 | 福建阿石创新材料股份有限公司 | 一种掺杂氧化锡的银靶材及其制备方法和应用 |
CN112885503A (zh) * | 2021-01-12 | 2021-06-01 | 南开大学 | 一种超薄银基omo复合透明导电薄膜的制备方法及应用 |
CN112885503B (zh) * | 2021-01-12 | 2022-06-21 | 南开大学 | 一种超薄银基omo复合透明导电薄膜的制备方法及应用 |
CN116240490A (zh) * | 2023-02-28 | 2023-06-09 | 深圳豪威显示科技有限公司 | 一种高透过率低阻值导电玻璃 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH05334924A (ja) | 透明導電薄膜の製造法 | |
JP2001328198A (ja) | 積層膜及び積層膜の形成方法 | |
JPH02217339A (ja) | 透明導電ガラス | |
WO1991002102A1 (en) | Film based on silicon dioxide and production thereof | |
JP2003034828A (ja) | 電磁波シールド用のAg合金膜、電磁波シールド用Ag合金膜形成体及び電磁波シールド用Ag合金スパッタリングターゲット | |
US9704610B2 (en) | Manganese tin oxide based transparent conducting oxide and transparent conductive film and method for fabricating transparent conductive film using the same | |
KR100699072B1 (ko) | 산화아연계 투명 도전막 | |
JP3163015B2 (ja) | 透明導電膜 | |
JP4137254B2 (ja) | 透明導電積層体の製造方法 | |
JPH06290641A (ja) | 非晶質透明導電膜 | |
JPH0668713A (ja) | 透明導電膜 | |
JPH03187735A (ja) | 選択透過膜付きガラスの製造方法 | |
JP2004050643A (ja) | 薄膜積層体 | |
JP2989886B2 (ja) | アナログ式タツチパネル | |
JP2000108244A (ja) | 透明導電膜とその製造方法および透明導電膜付き基体 | |
JPH07249316A (ja) | 透明導電膜および該透明導電膜を用いた透明基体 | |
JP4406237B2 (ja) | 導電性を有する多層膜付透明基板の製造方法。 | |
JPH0641723A (ja) | 透明導電膜 | |
JPS61167546A (ja) | 積層フイルム | |
JPH09282945A (ja) | 透明導電膜およびその製造方法 | |
JPH0756131A (ja) | 透明導電膜の製造方法 | |
JPH06251632A (ja) | 屈曲性に優れた透明導電性フィルムおよびその製造法 | |
JPH06177407A (ja) | 透明導電膜 | |
JP4245339B2 (ja) | 導電性を有する多層膜付透明基板の製造方法 | |
JPH05334923A (ja) | 透明導電薄膜の製造方法 |