JPH09282945A - 透明導電膜およびその製造方法 - Google Patents

透明導電膜およびその製造方法

Info

Publication number
JPH09282945A
JPH09282945A JP9377896A JP9377896A JPH09282945A JP H09282945 A JPH09282945 A JP H09282945A JP 9377896 A JP9377896 A JP 9377896A JP 9377896 A JP9377896 A JP 9377896A JP H09282945 A JPH09282945 A JP H09282945A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transparent conductive
conductive film
indium
oxide
halogen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9377896A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Umigami
暁 海上
Tetsuji Hattori
哲治 服部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Kosan Co Ltd filed Critical Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority to JP9377896A priority Critical patent/JPH09282945A/ja
Publication of JPH09282945A publication Critical patent/JPH09282945A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Non-Insulated Conductors (AREA)
  • Manufacturing Of Electric Cables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸化インジウムの(100)面が特定方向に
配向している結晶質酸化物からなる従来の透明導電膜を
形成するためには、特定の単結晶基板上に製膜するか、
基板温度を高くして製膜する必要があり、樹脂基板上に
当該透明導電膜を形成することは困難である。また、そ
の配向率は低い。 【解決手段】 インジウム(In)を主とする1種以上
の金属元素と、少なくとも1種のハロゲンと、酸素
(O)とを構成元素とし、酸化インジウムの(100)
面が基板表面と平行に配向率50%以上で配向している
結晶質酸化物によって透明導電膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明導電膜および
その製造方法に係り、特に、結晶質酸化物からなる透明
導電膜およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は軽量化、薄型化が可能で
あることから、パーソナルコンピュータ、ワードプロセ
ッサ等のOA機器へ活発に導入されている。この液晶表
示装置の表示パネル(液晶表示パネル)では、片面に所
定パターンの透明電極を有している基材が2枚、透明電
極同士が対向するようにして所定間隔で配置されてお
り、当該2枚の基材の間には液晶が封入されている。
【0003】上記の透明電極の材料としては、高い導電
性(低い電気抵抗率)と可視光領域での高い光透過性と
を兼ね備えていることから、スズ添加酸化インジウム膜
(以下「ITO膜」と略記する。)が多用されている。
このITO膜は、一般に基板温度を200℃以上にして
製膜することにより、または、基板温度を50〜150
℃程度の低温にして製膜した後に200〜500℃程度
の熱処理を行うことにより、高い導電性(低い電気抵抗
率)と可視光領域での高い光透過性とを示すようにな
る。このようにして製膜されたITO膜は結晶質の膜で
あり、基板として例えばガラスを用いた場合、当該基板
の表面と平行に酸化インジウムの(100)面が配向し
てはいるものの、その配向率は市販品で数%である。
【0004】ところで、上述のような利点を有している
液晶表示装置に対しては、近年、大面積化、低駆動電力
化、高コントラスト化等の要望が高まっている。このよ
うな要望の高まりに伴って、透明電極についても更なる
低電気抵抗化および可視光領域における光透過率の更な
る向上が望まれており、特に透明電極に対する低電気抵
抗化の要望は高い。
【0005】結晶質の酸化物からなる透明導電膜につい
ては、当該酸化物の特定の結晶面を基板表面に対して一
定方向に配向させることによって、低電気抵抗化を図る
ことが可能である。このため、透明電極の低電気抵抗化
を図るための手法の1つとして、透明電極またはその材
料となる透明導電膜の結晶状態の制御が試みられてい
る。
【0006】例えば特開平6−275130号公報に
は、基板として酸化マグネシウムやチタン酸ストロンチ
ウム等からなる単結晶基板を用いることによって特定の
結晶面を前記の単結晶基板の表面に対して優先的に配向
させたITO膜が開示されている。また、特開平7−9
0550号公報には、製膜開始時に酸化インジウムに対
し化学量論的に過剰な酸素をスパッタリングガス中に混
入し、かつ、基板温度を200〜300℃にしたスパッ
タリング法によって酸化インジウムの(100)結晶配
向を得るようにITO膜を製膜した後、200〜300
℃の熱処理を行うことによって透明導電膜を得る方法が
開示されている。
【0007】また、酸化物からなる透明導電膜について
は、ハロゲンをドープすることによって、その導電性お
よび光透過性を改善できることが知られている。このよ
うな透明導電膜としては、下記(1) 〜(4) のものがあ
る。
【0008】(1) フッ化錫または塩化錫を含有するター
ゲットを用いたスパッタリング法によって基板温度30
0℃で製膜されたフッ素ドープまたは塩素ドープITO
膜(特開平3−64810号公報参照)。 (2) フッ化アルミニウムを含有するターゲットを用いた
スパッタリング法によって基板温度100℃で製膜され
た非晶性あるいは低結晶性のフッ素ドープ酸化インジウ
ム膜およびフッ素ドープITO膜(特開昭63−304
520号公報参照)。
【0009】(3) 雰囲気中に三フッ化窒素ガスまたはフ
ッ化ケイ素ガスを導入したイオンプレーティング法によ
って製膜されたフッ素ドープ酸化亜鉛膜(特開昭63−
241805号公報参照)。 (4) スパッタリング雰囲気中にフレオンガスを導入した
スパッタリング法によって製膜されたフッ素ドープIT
O膜(特開平1−204307号公報参照)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】液晶表示パネルの透明
電極は、通常、透明基板上に直接またはカラーフィルタ
ーを介して形成されており、前記の透明基板としては従
来よりガラス基板が用いられているが、最近では液晶表
示装置のより一層の軽量化を図るため、ガラス基板より
も耐熱性の低い透明樹脂基板(フィルム状物およびシー
ト状物を含む。)が用いられるようになってきた。この
ため、透明電極またはその材料となる透明導電膜につい
ても200℃未満の基板温度で製膜することができ、か
つ、低電気抵抗で可視光領域における光透過性の高いも
のの開発が望まれている。
【0011】したがって、特開平6−275130号公
報に開示されているような単結晶基板を用いることによ
って初めて得られる透明導電膜は望ましくなく、また、
特開平7−90550号公報や特開平3−64810号
公報に開示されているような基板温度を200℃以上に
して製膜することによって得られる透明導電膜も望まし
くない。特開昭63−304520号公報に開示されて
いるような非晶性あるいは低結晶性の透明導電膜は、結
晶の配向度という観点から未だ不十分である。また、特
開昭63−304520号公報に開示されている透明導
電膜(透明電極)は、エッチング後にアニールする必要
があるので、生産コストの面で不利である。そして、特
開昭63−241805号公報の透明導電膜や特開平1
−204307号の透明導電膜は、雰囲気中にフッ化物
ガスを導入しながら製膜されるので、その製膜にあたっ
ては、通常の導入ガスラインを変更したり特別な除去設
備を備えた製膜装置を使用することが必要であり、高価
な設備が必要となる。
【0012】本発明の目的は、低基板温度下でガラス基
板上や樹脂基板上に製膜した場合でも酸化インジウムの
(100)面((100)面と同等な面を含む。以下同
じ。)の配向率が高いものが得られる透明導電膜および
その製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明の透明導電膜は、インジウム(In)を主とする1
種以上の金属元素と、少なくとも1種のハロゲンと、酸
素(O)とを構成元素とし、酸化インジウムの(10
0)面が基板表面と平行に配向率50%以上で配向して
いる結晶質酸化物からなることを特徴とするものであ
る。
【0014】また、上記の目的を達成する本発明の透明
導電膜の製造方法は、ハロゲン化インジウム,ハロゲン
化亜鉛およびハロゲン化錫のうちの少なくとも1種のハ
ロゲン化物を含んでいるスパッタリングターゲットを用
い、基板温度を200℃未満としたスパッタリング法に
よって、インジウム(In)を主とする1種以上の金属
元素と、前記ハロゲン化物に由来する少なくとも1種の
ハロゲンと、酸素(O)とを構成元素とし、酸化インジ
ウムの(100)面が基板表面と平行に配向率50%以
上で配向している結晶質酸化物からなる透明導電膜を形
成することを特徴するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。まず本発明の透明導電膜について説
明すると、この透明導電膜は、上述したように、インジ
ウム(In)を主とする1種以上の金属元素と、少なく
とも1種のハロゲンと、酸素(O)とを構成元素として
いる。
【0016】上記の透明導電膜を構成している金属元素
はInのみの1種であってもよいし、In以外に他の金
属元素をも含んだ複数種であってもよい。透明導電膜を
構成する金属元素が複数種である場合、当該金属元素は
Inを主とする。ここで、本発明でいう「Inを主とす
る」とは、Inの原子比In/(全金属原子)が0.5
以上であることを意味する。当該Inの原子比In/
(全金属原子)が0.5未満では酸化インジウム以外の
物質が多くなり、酸化インジウムの配向性が低下する。
【0017】In以外の金属元素としては、低電気抵抗
の透明導電膜を得るうえから、または、電気抵抗の上昇
をまねかなようにするうえから、亜鉛(Zn)および/
または錫(Sn)が好ましい。透明導電膜を構成してい
る金属元素がInとZnの2種である場合、当該透明導
電膜におけるInの原子比In/(全金属原子=In+
Zn)は0.9以上1未満であることが好ましい。この
原子比が0.9未満では結晶性が低下し、非晶質になり
やすい。Inの原子比In/(全金属原子=In+Z
n)が0.9以上1未満であれば、Znの添加に起因す
る導電性の変化は小さく、結晶質酸化物からなる低電気
抵抗の透明導電膜を得ることが可能である。上記の場合
におけるより好ましいInの原子比In/(全金属原子
=In+Zn)は0.91以上1未満であり、0.93
以上1未満であることが特に好ましい。
【0018】また、透明導電膜を構成している金属元素
がInとSnの2種である場合、当該透明導電膜におけ
るInの原子比In/(全金属原子=In+Sn)は
0.70以上1未満であることが好ましい。この原子比
が0.70未満では低電気抵抗の透明導電膜を得ること
が困難になる。上記の場合におけるより好ましいInの
原子比In/(全金属原子=In+Sn)は0.75以
上1未満であり、0.80以上1未満であることが特に
好ましい。
【0019】そして、透明導電膜を構成している金属元
素がInとZnとSnの3種である場合、当該透明導電
膜におけるInの原子比In/(全金属原子=In+Z
n+Sn)は0.5〜0.97であることが好ましく、
Snの原子比Sn/(全金属原子=In+Zn+Sn)
は0.02〜0.25であることが好ましく、Znの原
子比Zn/(全金属原子=In+Zn+Sn)は0.0
1〜0.25であることが好ましい。上記Inの原子比
In/(全金属原子=In+Zn+Sn)が0.5未満
では酸化インジウムの配向性が低下する。また、上記S
nの原子比Sn/(全金属原子=In+Zn+Sn)が
0.25を超えると、低電気抵抗の透明導電膜を得るこ
とが困難になる。さらに、上記Znの原子比Zn/(全
金属原子=In+Zn+Sn)が0.25を超えると、
非晶質になりやすくなる。
【0020】上記の場合におけるより好ましいInの原
子比In/(全金属原子=In+Zn+Sn)は0.7
0〜0.97であり、0.75〜0.97であることが
特に好ましい。また、Snの原子比Sn/(全金属原子
=In+Zn+Sn)は0.02〜0.20であること
がより好ましく、0.03〜0.18であることが特に
好ましい。そして、Znの原子比Zn/(全金属原子=
In+Zn+Sn)は0.01〜0.15であることが
より好ましく、0.01〜0.1であることが特に好ま
しい。
【0021】本発明の透明導電膜は、上述した金属元素
以外にも、アルミニウム(Al),アンチモン(S
b),ガリウム(Ga),チタン(Ti),ケイ素(S
i),ジルコニウム(Zr),ゲルマニウム(Ge),
バナジウム(V),タングステン(W),ランタン(L
a),ルテニウム(Ru)等の金属(以下「補助金属」
という。)の1種または複数種を構成元素としていても
よい。
【0022】補助金属を構成元素とする場合、当該補助
金属の原子比(全補助金属原子)/(全金属原子(補助
金属原子を含む。以下同じ。))は0.2以下とするこ
とが好ましく、0.15以下とすることがより好まし
い。補助金属の原子比(全補助金属原子)/(全金属原
子)が0.2を超えると、透明導電膜の電気抵抗が高く
なったり、酸化インジウムの結晶性が低下したりする。
【0023】本発明の透明導電膜は、上述した金属元素
(補助金属を含む。)以外に、少なくとも1種のハロゲ
ンと酸素(O)とを構成元素としている。前記のハロゲ
ンは、低電気抵抗で可視光領域における光透過率が高い
透明導電膜を得るうえで有用な成分であると共に、酸化
インジウムの(100)面の配向率が高い透明導電膜を
得るうえでも有用な成分である。当該ハロゲンの具体例
としては、フッ素(F),塩素(Cl),臭素(B
r),沃素(I)等が挙げられる。これらの中でも、酸
化インジウムの(100)面の配向率が高い透明導電膜
を得やすいという観点から、フッ素(F)が特に好まし
い。
【0024】ハロゲンは、その総量の原子比(全ハロゲ
ン)/(全金属原子)が0.001〜0.3となるよう
に含有させることが好ましい。当該原子比が0.001
未満では酸化インジウムの(100)面の配向率が高い
透明導電膜を得にくくなり、0.3を超えると透明導電
膜の導電率が低くなる。ハロゲンの総量についてのより
好ましい原子比は0.05〜0.2である。
【0025】上述した成分を構成元素とする本発明の透
明導電膜は、酸化インジウムの(100)面が基板表面
と平行に配向率50%以上で配向している結晶質酸化物
からなる。ここで、本発明でいう「酸化インジウムの
(100)面が基板表面と平行に配向率50%以上で配
向している」とは、下式(ロットゲーリングの式;特開
昭63−202890号公報参照)
【数1】 を用いて、0.125nm以上の面間隔をもつ結晶面に
ついてX線回折法により求めた配向率が50%以上であ
ることを意味する。したがって、本発明でいう「酸化イ
ンジウムの(100)面の配向率」とは、酸化インジウ
ムの(100)面および当該(100)面と同等な面
(例えば(200)面,(400)面,(600)面,
(800)面等)を測定対象としてX線回折法により求
めた配向率を意味する。酸化インジウムの(100)面
の配向率は50%であればよく、80%以上であること
がより好ましい。
【0026】また、本発明でいう結晶質酸化物とは、
『セラミックスのキャラクタリゼーション技術』(社団
法人窯業協会発行,1987年,第44〜45頁)に記
載されている内部標準法に準じて酸化物中の結晶質を測
定し、残量を非晶質とした場合に、結晶質の含有量が5
0重量%以上である酸化物を意味する。内部標準法はX
線回折法による定量分析の一法であり、ここでいう「内
部標準法に準じて酸化物中の結晶質を測定する」とは、
具体的には次のようにして行われる。
【0027】まず、結晶質の割合を測定しようとする薄
膜試料と同じ膜厚のIn23薄膜を石英ガラス基板上に
形成し、このIn23薄膜を1000℃で焼成して結晶
化の度合が100%に近い状態にし、この状態のIn2
3薄膜についてX線の回折強度(以下「回折強度I」
という。)を測定する。次に、結晶質の割合を測定しよ
うとする薄膜試料についてX線の回折強度(以下「回折
強度II」という。)を測定し、この回折強度IIにおいて
In23のピーク位置に相当する部分の回折強度を前記
の回折強度Iと比較することにより、当該薄膜試料中の
結晶質の割合を算出する。
【0028】本発明の透明導電膜がIn以外に他の金属
元素をも構成元素としている結晶質酸化物からなる場
合、当該結晶質酸化物は混相物であってもよいし、混晶
物であってもよい。
【0029】前述した元素を構成元素とし、酸化インジ
ウムの(100)面の配向率が上述のように50%以上
と高い結晶質酸化物は、150nm厚での光透過率(測
定光の波長;550nm)が概ね90%以上であるの
で、その膜厚を概ね10〜500nmとすることによ
り、透明導電膜として利用することが可能になる。膜厚
が10nm未満では耐熱性等の安定性が劣るようにな
り、500nmを超えると光透過率が低くなる。上記の
結晶質酸化物からなる本発明の透明導電膜の膜厚は20
〜400nmとすることが好ましく、20〜300nm
とすることが特に好ましい。
【0030】本発明の透明導電膜は、基板温度を例えば
室温にして当該基板上に製膜した場合にでも得られるも
のであり、その比抵抗は概ね3.0×10-4〜6.0×
10-4Ω・cmと低い。このような特性を有する本発明
の透明導電膜は、液晶表示パネル用の透明電極(カラー
フィルター上に設けられるものを含む。),エレクトロ
ルミネッセントディスプレイ用の透明電極,太陽電池用
電極等の各種用途の電極またはその材料として好適であ
る他、電磁波シールド材またはその材料等としても好適
である。
【0031】本発明の透明導電膜は、スパッタリング法
またはイオンプレーティング法によって製膜することが
好ましく、特に、以下に述べる本発明の方法によって製
膜することが好ましい。
【0032】本発明の透明導電膜の製造方法は、前述し
たように、ハロゲン化インジウム,ハロゲン化亜鉛およ
びハロゲン化錫のうちの少なくとも1種のハロゲン化物
を含んでいるスパッタリングターゲットを用い、基板温
度を200℃未満としたスパッタリング法によって、イ
ンジウム(In)を主とする1種以上の金属元素と、前
記ハロゲン化物に由来する少なくとも1種のハロゲン
と、酸素(O)とを構成元素とし、酸化インジウムの
(100)面が基板表面と平行に配向率50%以上で配
向している結晶質酸化物からなる透明導電膜(前述した
本発明の透明導電膜)を形成するものである。
【0033】ハロゲンを構成元素とする結晶質酸化物膜
をスパッタリング法によって形成する場合、当該結晶質
酸化物膜は、スパッタリング雰囲気中に所望のハロゲン
を存在させることによっても形成することができるが、
この場合には、酸化インジウムの(100)面の配向率
が高いものを得ることが困難になる。また、目的とする
透明導電膜は、前述した補助金属を構成元素としている
ものであってもよいわけであるが、当該補助金属につい
てのハロゲン化物をスパッタリングターゲットに含ませ
て、このハロゲン化物に由来するハロゲンを構成元素と
する結晶質酸化物かなる透明導電膜を形成した場合に
も、酸化インジウムの(100)面の配向率が高いもの
を得ることが困難になる。
【0034】本発明の方法では、酸化インジウムの(1
00)面の配向率が50%以上の結晶質酸化物からなる
透明導電膜を得るために、ハロゲン化インジウム,ハロ
ゲン化亜鉛およびハロゲン化錫のうちの少なくとも1種
のハロゲン化物を含んでいるスパッタリングターゲット
を用いたスパッタリング法によって、前記のハロゲン化
物に由来する少なくとも1種のハロゲンを構成元素とし
ている結晶質酸化物からなる透明導電膜を形成する。
【0035】ここで、本発明でいう「ハロゲン化インジ
ウム,ハロゲン化亜鉛およびハロゲン化錫のうちの少な
くとも1種のハロゲン化物」には、ハロゲン化物の他
に、ハロゲンが固溶した酸化インジウム,ハロゲンが固
溶した酸化亜鉛およびハロゲンが固溶した酸化錫のうち
の少なくとも1種が含まれるものとする。
【0036】上記のスパッタリング法で用いるスパッタ
リングターゲットは、焼結体ターゲットであってもよい
し、金属(合金を含む。)ターゲットであってもよい。
スパッタリングターゲットの形状は特に限定されるもの
ではなく、例えば、1枚のディスであってもよいし、1
枚のディスクの上に所望組成のタブレットおよび/また
は粉末(顆粒を含む。)を載せたものであってもよい。
どのような組成および形状のスパッタリングターゲット
を用いるかは、目的とする透明導電膜の組成等に応じて
適宜選択可能である。
【0037】金属元素としてInのみを含有する透明導
電膜を一元のスパッタリング法によって形成する場合に
使用することができるスパッタリングターゲットの具体
例としては、特に限定されるものではないが、例えば下
記(1) 〜(5) のものが挙げられる。
【0038】(1) 酸化インジウムと、ハロゲン化インジ
ウム(フッ化インジウム,塩化インジウム等)および/
またはハロゲンが固溶した酸化インジウムとの混合物か
らなるもの。 (2) ハロゲンが固溶した酸化インジウムからなるもの。 (3) ハロゲン化インジウムと、ハロゲンが固溶した酸化
インジウムとの混合物からなるもの。 (4) 酸化インジウムからなる焼結体ディスクの上にハロ
ゲン化インジウムからなるタブレットおよび/またはハ
ロゲン化インジウム粉末(顆粒を含む。以下同様。)を
必要量配置したもの。 (5) インジウムからなるディスクの上にハロゲン化イン
ジウムからなるタブレットおよび/またはハロゲン化イ
ンジウム粉末を必要量配置したもの。
【0039】また、金属元素としてInとZnの2種の
みを含有する透明導電膜を一元のスパッタリング法によ
って形成する場合に使用することができるスパッタリン
グターゲットの具体例としては、特に限定されるもので
はないが、例えば下記(10)〜(19)のものが挙げられる。
【0040】(10)酸化インジウムと、酸化亜鉛と、ハロ
ゲン化インジウムおよび/またはハロゲン化亜鉛(フッ
化亜鉛,塩化亜鉛等)との混合物からなるもの。 (11)酸化インジウムおよび/またはハロゲンが固溶した
酸化インジウムと、酸化亜鉛および/またはハロゲンが
固溶した酸化亜鉛との混合物からなり、ハロゲンが固溶
した酸化インジウムおよびハロゲンが固溶した酸化亜鉛
のうちの少なくとも一方を含有するもの。 (12)酸化インジウム、ハロゲン化インジウム、酸化亜
鉛、ハロゲン化亜鉛、ハロゲンが固溶した酸化インジウ
ムおよびハロゲンが固溶した酸化亜鉛のうちから選ばれ
た物質同士の混合物からなり、インジウム、亜鉛および
ハロゲンを含有しているもの。
【0041】(13)In23(ZnO)m (m=2〜2
0)で表される六方晶層状化合物の少なくとも1種と酸
化インジウムとの混合物からなり、前記の混合物に含ま
れている各物質のうちの少なくとも1つにハロゲンが固
溶しているもの。なお、六方晶層状化合物を表す前記の
式においてmの値を2〜20に限定する理由は、mの値
が前記の範囲外では六方晶層状化合物にならないからで
ある(以下同じ。)。 (14)In23(ZnO)m (m=2〜20)で表される
六方晶層状化合物の少なくとも1種と、酸化インジウム
と、ハロゲン化インジウムおよび/またはハロゲン化亜
鉛との混合物からなるもの。 (15)In23(ZnO)m (m=2〜20)、酸化イン
ジウム、ハロゲン化インジウム、酸化亜鉛、ハロゲン化
亜鉛、ハロゲンが固溶した酸化インジウム、ハロゲンが
固溶した酸化亜鉛、ハロゲンが固溶したIn23(Zn
O)m (m=2〜20)、インジウムが固溶した酸化亜
鉛、亜鉛が固溶した酸化インジウム、インジウムとハロ
ゲンとが固溶した酸化亜鉛、および亜鉛とハロゲンとが
固溶した酸化インジウムのうちから選ばれた物質同士の
混合物からなり、インジウム、亜鉛およびハロゲンを含
有しているもの。
【0042】(16)酸化インジウムからなる焼結体ディス
クの上にハロゲン化亜鉛からなるタブレットおよび/ま
たはハロゲン化亜鉛粉末を必要量配置したもの。 (17)酸化インジウムからなる焼結体ディスクの上に、酸
化亜鉛からなるタブレットおよび/または酸化亜鉛粉末
ならびにハロゲン化インジウムもしくはハロゲン化亜鉛
からなるタブレットおよび/またはハロゲン化インジウ
ム粉末もしくはハロゲン化亜鉛粉末を必要量配置したも
の。 (18)酸化インジウムと酸化亜鉛との混合物からなる焼結
体ディスクの上にハロゲン化インジウムもしくはハロゲ
ン化亜鉛からなるタブレットおよび/またはハロゲン化
インジウム粉末もしくはハロゲン化亜鉛粉末を必要量配
置したもの。 (19)In23(ZnO)m (m=2〜20)で表される
六方晶層状化合物の少なくとも1種と酸化インジウムと
の混合物からなる焼結体ディスクの上に、ハロゲン化イ
ンジウムもしくはハロゲン化亜鉛からなるタブレットお
よび/またはハロゲン化インジウム粉末もしくはハロゲ
ン化亜鉛粉末を必要量配置したもの。
【0043】金属元素としてInとSnの2種のみを含
有する透明導電膜を一元のスパッタリング法によって形
成する場合に使用することができるスパッタリングター
ゲットの具体例としては、特に限定されるものではない
が、例えば下記(20)〜(25)のものが挙げられる。
【0044】(20)酸化インジウムと、酸化錫と、ハロゲ
ン化インジウムおよび/またはハロゲン化錫(フッ化
錫,塩化錫等)との混合物からなるもの。 (21)酸化インジウムおよび/またはハロゲンが固溶した
酸化インジウムと、酸化錫および/またはハロゲンが固
溶した酸化錫との混合物からなり、ハロゲンが固溶した
酸化インジウムおよびハロゲンが固溶した酸化錫のうち
の少なくとも一方を含有するもの。 (22)酸化インジウム、ハロゲン化インジウム、酸化錫、
ハロゲン化錫、ハロゲンが固溶した酸化インジウム、ハ
ロゲンが固溶した酸化錫、錫が固溶した酸化インジウ
ム、インジウムが固溶した酸化錫、錫とハロゲンとが固
溶した酸化インジウム、およびインジウムとハロゲンと
が固溶した酸化錫のうちから選ばれた物質同士の混合物
からなり、インジウム、錫およびハロゲンを含有してい
るもの。
【0045】(23)酸化インジウムからなる焼結体ディス
クの上にハロゲン化錫からなるタブレットおよび/また
はハロゲン化錫粉末を必要量配置したもの。 (24)酸化インジウムからなる焼結体ディスクの上に、酸
化錫からなるタブレットおよび/または酸化錫粉末なら
びにハロゲン化インジウムもしくはハロゲン化錫からな
るタブレットおよび/またはハロゲン化インジウム粉末
もしくはハロゲン化錫粉末を必要量配置したもの。 (25)酸化インジウムと酸化錫との混合物からなる焼結体
ディスクの上に、ハロゲン化インジウムもしくはハロゲ
ン化錫からなるタブレットおよび/またはハロゲン化イ
ンジウム粉末もしくはハロゲン化錫粉末を必要量配置し
たもの。
【0046】そして、金属元素としてInとZnとSn
の3種のみを含有する透明導電膜を一元のスパッタリン
グ法によって形成する場合に使用することができるスパ
ッタリングターゲットの具体例としては、特に限定され
るものではないが、例えば下記(30)〜(42)のものが挙げ
られる。
【0047】(30)酸化インジウムと、酸化亜鉛と、酸化
錫と、ハロゲン化インジウム,ハロゲン化亜鉛およびハ
ロゲン化錫のうちの少なくとも1つとの混合物からなる
もの。 (31)酸化インジウムおよび/またはハロゲンが固溶した
酸化インジウムと、酸化亜鉛および/またはハロゲンが
固溶した酸化亜鉛と、酸化錫および/またはハロゲンが
固溶した酸化錫との混合物からなり、ハロゲンが固溶し
た酸化インジウム,ハロゲンが固溶した酸化亜鉛および
ハロゲンが固溶した酸化錫のうちの少なくとも1つを含
有するもの。
【0048】(32)In23(ZnO)m (m=2〜2
0)で表される六方晶層状化合物の少なくとも1種と、
酸化インジウムと、ハロゲン化錫との混合物からなるも
の。 (33)In23(ZnO)m (m=2〜20)で表される
六方晶層状化合物の少なくとも1種と、酸化インジウム
と、酸化錫と、ハロゲン化インジウム,ハロゲン化錫お
よびハロゲン化亜鉛のうちの少なくとも1つとの混合物
からなるもの。
【0049】(34)In23(ZnO)m (m=2〜2
0)にハロゲンが固溶した六方晶層状化合物の少なくと
も1種と、酸化インジウムと、酸化錫と、ハロゲン化錫
および/またはハロゲンが固溶した酸化錫との混合物か
らなるもの。 (35)In23(ZnO)m (m=2〜20)で表される
六方晶層状化合物の少なくとも1種と、酸化インジウム
と、酸化錫との混合物からなり、前記の混合物に含まれ
ている各物質のうちの少なくとも1つにハロゲンが固溶
しているもの。
【0050】(36)酸化インジウムからなる焼結体ディス
クの上に、ハロゲン化亜鉛からなるタブレットおよび/
またはハロゲン化亜鉛粉末ならびにハロゲン化錫からな
るタブレットおよび/またはハロゲン化錫粉末を必要量
配置したもの。 (37)酸化インジウムと酸化亜鉛との混合物からなる焼結
体ディスクの上に、ハロゲン化錫からなるタブレットお
よび/またはハロゲン化錫粉末を必要量配置したもの。 (38)酸化インジウムと酸化錫との混合物からなる焼結体
ディスクの上に、ハロゲン化亜鉛からなるタブレットお
よび/またはハロゲン化亜鉛粉末を必要量配置したも
の。
【0051】(39)酸化インジウムと酸化亜鉛と酸化錫と
の混合物からなる焼結体ディスクの上に、ハロゲン化イ
ンジウム,ハロゲン化亜鉛およびハロゲン化錫のいずれ
かからなるタブレットおよび/または粉末を必要量配置
したもの。 (40)In23(ZnO)m (m=2〜20)で表される
六方晶層状化合物の少なくとも1種からなる焼結体ディ
スクの上に、酸化インジウムからなるタブレットおよび
/または酸化インジウム粉末ならびにハロゲン化錫から
なるタブレットおよび/またはハロゲン化錫粉末を必要
量配置したもの。 (41)In23(ZnO)m (m=2〜20)で表される
六方晶層状化合物の少なくとも1種と酸化錫との混合物
からなる焼結体ディスクの上に、酸化インジウムからな
るタブレットおよび/または酸化インジウム粉末ならび
にハロゲン化インジウム,ハロゲン化亜鉛およびハロゲ
ン化錫のいずれかからなるタブレットおよび/または粉
末を必要量配置したもの。
【0052】(42)酸化インジウム、ハロゲン化インジウ
ム、酸化亜鉛、ハロゲン化亜鉛、酸化錫、ハロゲン化
錫、ハロゲンが固溶した酸化インジウム、ハロゲンが固
溶した酸化亜鉛、ハロゲンが固溶した酸化錫、In23
(ZnO)m (m=2〜20)、ハロゲンが固溶したI
23 (ZnO)m(m=2〜20)、錫が固溶した酸
化インジウム、錫が固溶した酸化亜鉛、錫が固溶したI
23(ZnO)m (m=2〜20)、亜鉛が固溶した
酸化インジウム、亜鉛が固溶した酸化錫、インジウムが
固溶した酸化亜鉛、インジウムが固溶した酸化錫、ハロ
ゲンと錫とが固溶した酸化インジウム、ハロゲンと錫と
が固溶した酸化亜鉛、ハロゲンと錫とが固溶したIn2
3(ZnO)m (m=2〜20)、ハロゲンと亜鉛と
が固溶した酸化インジウム、ハロゲンと亜鉛とが固溶し
た酸化錫、ハロゲンとインジウムとが固溶した酸化亜
鉛、ハロゲンとインジウムとが固溶した酸化錫、ハロゲ
ンと錫と亜鉛とが固溶した酸化インジウム、ハロゲンと
インジウムと亜鉛とが固溶した酸化錫、ハロゲンとイン
ジウムと錫とが固溶した酸化亜鉛、インジウムと亜鉛と
が固溶した酸化錫、インジウムと錫とが固溶した酸化亜
鉛、および亜鉛と錫とが固溶した酸化インジウムのうち
から選ばれた物質同士の混合物からなり、インジウム、
亜鉛、錫およびハロゲンを含有しているもの。
【0053】スパッタリングターゲットに含まれている
ハロゲンは1種のみであってもよいし、2種以上であっ
てもよい。本発明の透明導電膜についての説明の中で述
べたように、透明導電膜の構成元素とするハロゲンとし
てはフッ素が特に好ましいので、スパッタリングターゲ
ットに含ませるハロゲンとしてもフッ素が特に好まし
い。
【0054】本発明の方法によって2種以上の金属元素
を構成元素としている透明導電膜を製膜する場合、スパ
ッタリングターゲット全体における金属元素についての
組成比と製膜された透明導電膜における金属元素につい
ての組成比との間には、若干のずれを生じることがあ
る。したがって、スパッタリングターゲット全体におけ
る金属元素についての組成比は、目的とする金属組成比
の透明導電膜が得られるよう適宜調整する。
【0055】同様に、本発明の方法によって透明導電膜
を製膜する場合、スパッタリングターゲット全体におけ
るハロゲンの総量の原子比(全ハロゲン原子)/(全金
属原子)と製膜された透明導電膜におけるハロゲンの総
量の原子比(全ハロゲン原子)/(全金属原子)との間
には、若干のずれを生じることがある。したがって、ス
パッタリングターゲット全体におけるハロゲンの総量の
原子比(全ハロゲン原子)/(全金属原子)は、目的と
する透明導電膜が得られるよう適宜調整する。例えば、
1枚の焼結体からなるスパッタリングターゲットを用い
た一元スパッタによってハロゲンの総量の原子比(全ハ
ロゲン原子)/(全金属原子)が0.3以下である透明
導電膜を製膜しようとする場合には、前記のスパッタリ
ングターゲットにおけるハロゲンの総量の原子比(全ハ
ロゲン原子)/(全金属原子)を概ね0.35以下とす
ることが好ましい。
【0056】本発明の方法によって形成する透明導電膜
は、本発明の透明導電膜についての説明の中で述べたよ
うに、Al,Sb,Ga,Ti,Si,Zr,Ge,
V,W,La,Ru等の補助金属の1種または複数種を
構成元素としていてもよいものである。補助金属を構成
元素としている透明導電膜を形成する場合、当該補助金
属はスパッタリングターゲットに含ませることが好まし
い。
【0057】ここで、「補助金属を含んでいるスパッタ
リングターゲット」とは、スパッタリングターゲットが
1枚のディスクである場合には、当該スパッタリングタ
ーゲットがその構成元素として前記の補助金属を少なく
とも1種含んでいることを意味し、スパッタリングター
ゲットが1枚のディスクと当該ディスク上に配置された
タブレットおよび/または粉末からなっている場合に
は、前記ディスク,タブレットおよび粉末のうちの少な
くとも1つがその構成元素として前記の補助金属を少な
くとも1種含んでいることを意味する。
【0058】上記の補助金属は、単体,酸化物,ハロゲ
ン化物(フッ化物,塩化物,臭化物,沃化物等。以下同
じ。)等の状態で1枚のスパッタリングターゲット(ス
ッパッタリングターゲットがディスクとこのディスクの
上に配置されたタブレットおよび/または粉末とからな
る場合には、前記のディスクを含む。)に含まれていて
もよいし、他の物質に固溶した状態で当該スパッタリン
グターゲットに含まれていてもよい。
【0059】また、スッパッタリングターゲットがディ
スクとこのディスクの上に配置されたタブレットおよび
/または粉末とからなる場合には、上記の補助金属の単
体,酸化物,ハロゲン化物等や当該補助金属が固溶して
いる酸化物もしくは合金等を、前記のタブレットおよび
/または粉末として用いることができる。
【0060】スパッタリングターゲット全体における補
助金属の総量の原子比(全補助金属原子)/(全金属原
子)は、目的とする透明導電膜が得られるよう適宜調整
する。透明導電膜における補助金属の総量の原子比(全
補助金属原子)/(全金属原子)は、前述のように0.
2以下であることが好ましく、0.15以下であること
がより好ましい。
【0061】本発明の方法で用いるスパッタリングター
ゲットの純度は、98%以上であることが好ましい。9
8%未満では、不純物の存在により、得られる膜の耐湿
熱性が低下したり、導電性が低下したり、光透過性が低
下したりすることがある。より好ましい純度は99%以
上であり、更に好ましい純度は99.9%以上である。
また、焼結体ターゲットを用いる場合、当該焼結体ター
ゲットの相対密度は60%以上とすることが好ましい。
相対密度が60%未満では、製膜速度の低下や膜質の低
下をまねきやすい。より好ましい相対密度は85%以上
であり、更に好ましくは90%以上である。
【0062】本発明の方法では、上述したスパッタリン
グターゲットを用いて、基板温度200℃未満で製膜を
行って、目的とする透明導電膜を形成する。基板温度を
200℃以上にすると、透明導電膜における酸化インジ
ウムの(100)面の配向性が低下する。
【0063】基板温度以外の製膜条件、例えば真空度,
印加電力等の製膜条件は、スパッタリングの方法や用い
る装置の特性等に応じて種々変わってくるため一概に規
定することは困難であるが、例えばDCマグネトロンス
パッタリング法による場合には、以下のように設定する
ことができる。
【0064】すなわち、スパッタリング時の真空度は1
×10-2〜5×100 Pa、より好ましくは5×10-2
〜5×100 Pa、さらに好ましくは1×10-1〜1×
100 Paとする。酸化インジウムの(100)面の配
向性向上および結晶性向上という観点からは、スパッタ
リング時の真空度を1×10-1〜5×10-1Paとする
ことが特に好ましい。また、単位ターゲット面積当たり
の印加電力は、0.1〜5W/cm2 が好ましい。スパ
ッタリング時の真空度が1×10-2Paより低圧であっ
ても、また5×100 Paより高圧であっても、プラズ
マの安定性が悪くなる。また、スパッタリングターゲッ
トへの印加電力が0.1W/cm2 未満では製膜速度が
低下し、5W/cm2 より大きいとスパッタリングター
ゲットのダメージが大きくなり、スパッタリングターゲ
ットが破損するおそれがある。
【0065】スパッタリング雰囲気(製膜ガス)として
は、スパッタリングターゲットが酸素(O)を含んでい
る場合には、アルゴンガス等の不活性ガスからなる製膜
ガスまたは不活性ガスと酸素ガスとの混合ガスからなる
ものを用いることが好ましい。また、スパッタリングタ
ーゲットが酸素(O)を含んでいない場合には、不活性
ガスと酸素ガスとの混合ガスからなる製膜ガスを用いる
ことが好ましい。酸素ガスを含んだ製膜ガスを使用する
ことの要否および酸素ガスを含んだ製膜ガスを使用する
場合の酸素ガスの使用量(導入量)は、スパッタリング
ターゲットの組成,目的とする透明導電膜の組成,製膜
条件等を勘案し、酸素(O)についての組成補償が必要
であるか否かに応じて適宜決定される。
【0066】上述のようにして透明導電膜が製膜される
基板は、ガラス基板,セラミックス基板,半導体基板,
熱可塑性樹脂基板,熱硬化性樹脂基板,アモルファス基
板,カラーフィルタ,薄膜太陽電池等、目的とする透明
導電膜の用途に応じて適宜選択される。上記の透明導電
膜を透明電極として用いて軽量の液晶表示パネルを得よ
うとする場合、上記の基板としては、ポリカーボネート
樹脂,ポリアリレート樹脂,ポリエステル樹脂,ポリエ
ーテルスルホン系樹脂,アモルファスポリオレフィン樹
脂,ポリスチレン樹脂,アクリル樹脂等の透明樹脂から
なるフィルムまたはシートを用いることが好ましく、中
でも、透明性,熱的安定性の点から、ポリカーボネート
樹脂またはポリアリレート樹脂からなるものを用いるこ
とが好ましい。
【0067】なお、樹脂基板上に上記の透明導電膜を製
膜する場合には、当該樹脂基板において透明導電膜が設
けられる側の表面に架橋性樹脂層を予め設けてもよい。
この架橋性樹脂層は、樹脂基板と透明導電膜との密着性
を向上させるうえで有用である。架橋性樹脂層として
は、エポキシ樹脂,フェノキシエーテル樹脂,アクリル
樹脂等からなるものが好ましい。当該架橋性樹脂層は、
所定の材料をスピンコート法,ディップコート法等によ
って塗布した後にUV硬化法や熱硬化法により架橋させ
る等の常法により形成することができる。また、樹脂基
板と架橋性樹脂層との間には、接着層やガスバリヤー層
を介在させてもよい。接着層の材質としては、エポキシ
系,アクリルウレタン系,フェノキシエーテル系の接着
剤等が挙げられる。ガスバリヤー層は、上記の透明導電
膜を最終的に例えば液晶表示パネルの透明電極として利
用したときに、液晶への水蒸気や酸素等の拡散を防止す
るうえで有用である。ガスバリヤー層の材質としては、
エチレン−ビニルアルコール共重合体,ポリビニルアル
コール,ポリアクリロニトリル,ポリ塩化ビニリデン,
ポリフッ化ビニリデン等の有機高分子や、Al23
SiOx(0<x≦2),ZnO,TiO2 ,AlN,
Si34 ,TiN,SiC,B4C等のセラミックスが
挙げられる。接着層やガスバリヤー層は、スピンコート
法,ディップコート法,RFスパッタリング法等の方法
により形成することができる。
【0068】以上説明した本発明の方法によれば、基板
温度を例えば室温にして製膜した場合でも、酸化インジ
ウムの(100)面の配向率が50%以上の結晶質酸化
物からなる透明導電膜を得ることができる。
【0069】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 実施例1 製膜基板として40×50×1.1mmの透明ガラス基
板(コーニング社製の#7059)を用い、表1に示す
ように、酸化インジウム(In23)の焼結体(純度9
9.9%以上、相対密度90%)からなる直径4インチ
のディスク上に2個のフッ化インジウム(InF3)タ
ブレット(直径10mm)を配置したものをスパッタリ
ングターゲットとして用いて、以下の要領で透明導電膜
を製膜した。
【0070】まず、透明ガラス基板をRFマグネトロン
スパッタリング装置に装着し、真空チャンバー内を2×
10-4Paまで減圧した。この後、製膜ガスとしてのア
ルゴンガスを真空圧が0.2Paとなるように真空チャ
ンバー内に導入し、ターゲット印加電力100W、基板
温度室温の条件で4分間スパッタリングを行って、透明
ガラス基板上に透明導電膜を製膜した。
【0071】上記の透明導電膜の結晶性をX線回折測定
により求めたところ、結晶質であった。このときの測定
結果を図1に示す。また、この透明導電膜におけるイン
ジウムの原子比In/(全金属原子)およびハロゲンの
総量の原子比(全ハロゲン)/(全金属原子)、ならび
に、当該透明導電膜の膜厚,比抵抗,ΣI* (100)/ΣI
* (hkl)の値および酸化インジウムの(100)面((1
00)面と同等な面を含む。)の配向率を求めた。これ
らの結果を表2に示す。
【0072】なお、インジウムの原子比およびハロゲン
(本実施例ではフッ素のみ)の総量の原子比について
は、透明導電膜の組成をXPS(X線光電子分光分析)
により求め、その結果から上記各式を用いて算出した。
また、透明導電膜の膜厚は触針法により測定し、比抵抗
は、四探針法により測定した表面抵抗に膜厚を乗じるこ
とにより求めた。ΣI* (100)/ΣI* (hkl)の値はX線回
折のピーク強度から求めた。このとき、ピーク強度の値
としては、製膜基板(透明ガラス基板)の回折強度を差
し引いた値を用いた。そして、酸化インジウムの(10
0)面の配向率は前述したロットゲーリングの式を用い
て求めた。
【0073】実施例2 表1に示すように、フッ化インジウム(InF3 )タブ
レットに代えて2個の塩化インジウム(InCl3 )タ
ブレット(直径10mm)を用いた以外は実施例1と同
様にして、透明ガラス基板上に透明導電膜を製膜した。
上記の透明導電膜について、実施例1で求めたと同じ項
目を実施例1と同様にして求めた。これらの結果を表2
に示す。
【0074】実施例3 片面にアクリル系樹脂からなる膜厚10μmのアンダー
コート層を有するポリカーボネートフィルム(全体の厚
さ120μm)を製膜基板として用いた以外は実施例1
と同様にして、このポリカーボネートフィルムに形成さ
れている上記アンダーコート層上に透明導電膜を製膜し
た。上記の透明導電膜について、実施例1で求めたと同
じ項目を実施例1と同様にして求めた。これらの結果を
表2に示す。
【0075】実施例4 表1に示すように、フッ化インジウム(InF3 )タブ
レットに代えて4個のフッ化亜鉛(ZnF2 )タブレッ
ト(直径10mm)を用い、かつ、ターゲット印加電力
を50Wに、また、製膜時間を8分にそれぞれ変更し、
他は実施例1と同様にして、透明ガラス基板上に透明導
電膜を製膜した。上記の透明導電膜について、実施例1
で求めたと同じ項目を実施例1と同様にして求めた。こ
れらの結果を表2に示す。
【0076】実施例5 表1に示すように、酸化インジウム(In23)と酸化
錫(SnO2 )との混合物(SnO2 =10wt%)か
らなる直径4インチの焼結体ディスク(純度99.9%
以上、相対密度93%)の上に2個のフッ化インジウム
(InF3 )タブレット(直径10mm)を配置したも
のをスパッタリングターゲットとして用い、かつ、ター
ゲット印加電力を50Wに、製膜時間を8分に、製膜ガ
スをアルゴンガスと酸素ガスとの混合ガス(O2 /(A
r+O2 )=0.005(体積比))にそれぞれ変更
し、他は実施例1と同様にして、透明ガラス基板上に透
明導電膜を製膜した。上記の透明導電膜について、実施
例1で求めたと同じ項目を実施例1と同様にして求め
た。これらの結果を表2に示す。
【0077】実施例6 表1に示すように、酸化インジウム(In23 )と酸
化錫(SnO2 )とフッ化インジウム(InF3 )とを
88.4:10:1.6(重量比)の割合で含有する直
径4インチの焼結体ディスク(純度99%以上、相対密
度85%)をスパッタリングターゲットとして用いた以
外は実施例5と同様にして、透明ガラス基板上に透明導
電膜を製膜した。上記の透明導電膜について、実施例1
で求めたと同じ項目を実施例1と同様にして求めた。こ
れらの結果を表2に示す。
【0078】実施例7 表1に示すように、酸化インジウム(In23 )と酸
化錫(SnO2 )とフッ化錫(SnF4 )とを89.
7:8.9:1.4(重量比)の割合で含有する直径4
インチの焼結体ディスク(純度99%以上、相対密度8
5%)をスパッタリングターゲットとして用いた以外は
実施例5と同様にして、透明ガラス基板上に透明導電膜
を製膜した。上記の透明導電膜について、実施例1で求
めたと同じ項目を実施例1と同様にして求めた。これら
の結果を表2に示す。
【0079】実施例8 表1に示すように、酸化インジウム(In23 )と酸
化錫(SnO2 )とフッ化亜鉛(ZnF2 )とを88.
6:9.9:1.5(重量比)の割合で含有する直径4
インチの焼結体ディスク(純度99%以上、相対密度8
5%)をスパッタリングターゲットとして用いた以外は
実施例5と同様にして、透明ガラス基板上に透明導電膜
を製膜した。上記の透明導電膜について、実施例1で求
めたと同じ項目を実施例1と同様にして求めた。これら
の結果を表2に示す。
【0080】比較例1 表1に示すように、酸化インジウム(In23)の焼結
体(純度99.9%以上、相対密度90%)からなる直
径4インチのディスクをスパッタリングターゲットとし
て用いた以外は実施例1と同様にして、透明ガラス基板
上に透明導電膜(酸化インジウム膜)を製膜した。上記
の透明導電膜について、実施例1で求めたと同じ項目を
実施例1と同様にして求めた。これらの結果を表2に示
す。また、この透明導電膜についてのX線回折測定の結
果を図2に示す。
【0081】比較例2 表1に示すように、酸化インジウム(In23)の焼結
体(純度99.9%以上、相対密度90%)からなる直
径4インチのディスクをスパッタリングターゲットとし
て用いた以外は実施例3と同様にして、このポリカーボ
ネートフィルムに形成されているアンダーコート層上に
透明導電膜(酸化インジウム膜)を製膜した。上記の透
明導電膜について、実施例1で求めたと同じ項目を実施
例1と同様にして求めた。これらの結果を表2に示す。
【0082】比較例3 表1に示すように、酸化インジウム(In23)の焼結
体(純度99.9%以上、相対密度90%)からなる直
径4インチのディスクをスパッタリングターゲットとし
て用いた以外は実施例4と同様にして、透明ガラス基板
上に透明導電膜(酸化インジウム膜)を製膜した。上記
の透明導電膜について、実施例1で求めたと同じ項目を
実施例1と同様にして求めた。これらの結果を表2に示
す。
【0083】比較例4 表1に示すように、フッ化インジウム(InF3 )のタ
ブレットを用いなかった以外は実施例5と同様にして、
透明ガラス基板上に透明導電膜(ITO膜)を製膜し
た。上記の透明導電膜について、実施例1で求めたと同
じ項目を実施例1と同様にして求めた。これらの結果を
表2に示す。
【0084】
【表1】
【0085】
【表2】
【0086】表2に示したように、実施例1〜実施例8
で製膜した各透明導電膜は、基板温度を室温にして製膜
したにもかかわらず、酸化インジウムの(100)面の
配向率が87〜100%と高い結晶質酸化物からなり、
これらの透明導電膜の比抵抗は3.5×10-4〜5.0
×10-4Ω・cmと低い。
【0087】一方、基板温度を室温にして製膜した比較
例1〜比較例4の各酸化インジウム膜またはITO膜
は、酸化インジウムの(100)面の配向率が2〜5%
と低く、これらの透明導電膜の比抵抗は5.4×10-4
〜11.3×10-4Ωcmと実施例1〜実施例8の各透
明導電膜より高い。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の透明導電
膜は低基板温度下にガラス基板上や樹脂基板上に製膜し
た場合でも酸化インジウムの(100)面の配向率が高
い結晶質酸化物からなるものである。したがって、本発
明によれば樹脂基板のように耐熱性が低い基板上にも、
酸化インジウムの(100)面の配向率が高い結晶質酸
化物からなる透明導電膜を形成することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で製膜した透明導電膜についてのX線
回折測定の結果を示すグラフである。
【図2】比較例1で製膜した透明導電膜についてのX線
回折測定の結果を示すグラフである。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インジウム(In)を主とする1種以上
    の金属元素と、少なくとも1種のハロゲンと、酸素
    (O)とを構成元素とし、酸化インジウムの(100)
    面が基板表面と平行に配向率50%以上で配向している
    結晶質酸化物からなることを特徴とする透明導電膜。
  2. 【請求項2】 酸化インジウムの(100)面の配向率
    が80%以上である、請求項1に記載の透明導電膜。
  3. 【請求項3】 亜鉛(Zn)および/または錫(Sn)
    を構成元素として含有している、請求項1または請求項
    2に記載の透明導電膜。
  4. 【請求項4】 ハロゲンの総量の原子比(全ハロゲン)
    /(全金属原子)が0.001〜0.3である、請求項
    1〜請求項3のいずれか1項に記載の透明導電膜。
  5. 【請求項5】 ハロゲンがフッ素(F)である、請求項
    1〜請求項4のいずれか1項に記載の透明導電膜。
  6. 【請求項6】 ハロゲン化インジウム,ハロゲン化亜鉛
    およびハロゲン化錫のうちの少なくとも1種のハロゲン
    化物を含んでいるスパッタリングターゲットを用い、基
    板温度を200℃未満としたスパッタリング法によっ
    て、インジウム(In)を主とする1種以上の金属元素
    と、前記ハロゲン化物に由来する少なくとも1種のハロ
    ゲンと、酸素(O)とを構成元素とし、酸化インジウム
    の(100)面が基板表面と平行に配向率50%以上で
    配向している結晶質酸化物からなる透明導電膜を形成す
    ることを特徴する透明導電膜の製造方法。
  7. 【請求項7】 酸化インジウムの(100)面の配向率
    が80%以上の透明導電膜を形成する、請求項6に記載
    の方法。
  8. 【請求項8】 ハロゲンの総量の原子比(全ハロゲン)
    /(全金属原子)が0.001〜0.3の透明導電膜を
    形成する、請求項6または請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 ハロゲンがフッ素(F)である透明導電
    膜を形成する、請求項6〜請求項8のいずれか1項に記
    載の方法。
JP9377896A 1996-04-16 1996-04-16 透明導電膜およびその製造方法 Pending JPH09282945A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9377896A JPH09282945A (ja) 1996-04-16 1996-04-16 透明導電膜およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9377896A JPH09282945A (ja) 1996-04-16 1996-04-16 透明導電膜およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09282945A true JPH09282945A (ja) 1997-10-31

Family

ID=14091887

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9377896A Pending JPH09282945A (ja) 1996-04-16 1996-04-16 透明導電膜およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09282945A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002041243A (ja) * 2000-07-21 2002-02-08 Nippon Soda Co Ltd 透明導電膜
WO2004055233A1 (ja) * 2002-12-18 2004-07-01 Sony Chemicals Corp. 透明導電膜及びその成膜方法
JP2004207221A (ja) * 2002-10-04 2004-07-22 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 酸化物透明電極膜とその製造方法、透明導電性基材、太陽電池および光検出素子
JP2004268250A (ja) * 2003-02-17 2004-09-30 Hitachi Tool Engineering Ltd 被覆エンドミル及び被覆用ターゲット
JP2007031786A (ja) * 2005-07-27 2007-02-08 Idemitsu Kosan Co Ltd スパッタリングターゲット、その製造方法及び透明導電膜
JP2010053454A (ja) * 2009-12-07 2010-03-11 Idemitsu Kosan Co Ltd 酸化インジウム−酸化亜鉛−酸化マグネシウム系スパッタリングターゲット及び透明導電膜
JP2010153386A (ja) * 2002-10-04 2010-07-08 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 酸化物透明電極膜とその製造方法、透明導電性基材、太陽電池および光検出素子
JP2010177161A (ja) * 2009-02-02 2010-08-12 Toyobo Co Ltd 透明導電性フィルム
CN102352484A (zh) * 2011-09-13 2012-02-15 山东理工大学 在pet柔性衬底上制备掺钛氧化锌透明导电薄膜的方法
CN103590000A (zh) * 2013-11-26 2014-02-19 电子科技大学 低温沉积柔性晶态氧化铟锡透明导电薄膜的制备方法
WO2023063352A1 (ja) * 2021-10-14 2023-04-20 出光興産株式会社 結晶酸化物薄膜及びその製造方法、並びに薄膜トランジスタ及びその製造方法

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002041243A (ja) * 2000-07-21 2002-02-08 Nippon Soda Co Ltd 透明導電膜
JP2010153386A (ja) * 2002-10-04 2010-07-08 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 酸化物透明電極膜とその製造方法、透明導電性基材、太陽電池および光検出素子
JP2004207221A (ja) * 2002-10-04 2004-07-22 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 酸化物透明電極膜とその製造方法、透明導電性基材、太陽電池および光検出素子
US7507357B2 (en) 2002-10-04 2009-03-24 Sumitomo Metal Mining Co., Ltd. Transparent oxide electrode film and manufacturing method thereof, transparent electroconductive base material, solar cell and photo detection element
US7575698B2 (en) 2002-10-04 2009-08-18 Sumitomo Metal Mining Co., Ltd. TI and W containing transparent oxide electrode film
JP4556407B2 (ja) * 2002-10-04 2010-10-06 住友金属鉱山株式会社 酸化物透明電極膜とその製造方法、透明導電性基材、太陽電池および光検出素子
WO2004055233A1 (ja) * 2002-12-18 2004-07-01 Sony Chemicals Corp. 透明導電膜及びその成膜方法
US7294852B2 (en) 2002-12-18 2007-11-13 Sony Chemical & Information Device Corporation Transparent conductive films and processes for forming them
JP2004268250A (ja) * 2003-02-17 2004-09-30 Hitachi Tool Engineering Ltd 被覆エンドミル及び被覆用ターゲット
JP4761868B2 (ja) * 2005-07-27 2011-08-31 出光興産株式会社 スパッタリングターゲット、その製造方法及び透明導電膜
JP2007031786A (ja) * 2005-07-27 2007-02-08 Idemitsu Kosan Co Ltd スパッタリングターゲット、その製造方法及び透明導電膜
JP2010177161A (ja) * 2009-02-02 2010-08-12 Toyobo Co Ltd 透明導電性フィルム
JP2010053454A (ja) * 2009-12-07 2010-03-11 Idemitsu Kosan Co Ltd 酸化インジウム−酸化亜鉛−酸化マグネシウム系スパッタリングターゲット及び透明導電膜
CN102352484A (zh) * 2011-09-13 2012-02-15 山东理工大学 在pet柔性衬底上制备掺钛氧化锌透明导电薄膜的方法
CN103590000A (zh) * 2013-11-26 2014-02-19 电子科技大学 低温沉积柔性晶态氧化铟锡透明导电薄膜的制备方法
WO2023063352A1 (ja) * 2021-10-14 2023-04-20 出光興産株式会社 結晶酸化物薄膜及びその製造方法、並びに薄膜トランジスタ及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1752430B1 (en) Transparent conductive oxide
JP3358893B2 (ja) ガリウム−インジウム酸化物を含む透明導電体
JP6548910B2 (ja) 電界駆動型調光素子用透明導電性フィルム、調光フィルム、および電界駆動型調光素子
JPH05334924A (ja) 透明導電薄膜の製造法
JP2000067657A (ja) 赤外線透過に優れた透明導電膜及びその製造方法
CN107074662B (zh) 金属氧化物薄膜,沉积金属氧化物薄膜的方法及包含金属氧化物薄膜的装置
WO2000051139A1 (fr) Stratifie conducteur transparent, son procede de fabrication, et dispositif d'affichage comprenant ce stratifie conducteur transparent
WO2009119273A1 (ja) 導電体およびその製造方法
TW200903523A (en) Process for producing electroconductor
JPH09282945A (ja) 透明導電膜およびその製造方法
WO2008105597A1 (en) Transparent electrode for solar cell and manufacturing method thereof
JPH06318406A (ja) 導電性透明基材およびその製造方法
JP6524068B2 (ja) 透明導電フィルムおよびその製造方法
WO2021187573A1 (ja) 透明導電性フィルム、および透明導電性フィルムの製造方法
JP4137254B2 (ja) 透明導電積層体の製造方法
JP3163015B2 (ja) 透明導電膜
JPH056766B2 (ja)
JP4287001B2 (ja) 透明導電積層体
JP2000108244A (ja) 透明導電膜とその製造方法および透明導電膜付き基体
JPH0641723A (ja) 透明導電膜
JP3102995B2 (ja) 液晶ライトバルブ
JPH09175837A (ja) 透明導電膜およびその製造方法
JPH0668713A (ja) 透明導電膜
JPH11302017A (ja) 透明導電膜
JP2001035252A (ja) 透明導電膜

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050301

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060418

A521 Written amendment

Effective date: 20060619

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070226