JPH0667943B2 - 新規な環状アミド化合物 - Google Patents

新規な環状アミド化合物

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JPH0667943B2
JPH0667943B2 JP24216486A JP24216486A JPH0667943B2 JP H0667943 B2 JPH0667943 B2 JP H0667943B2 JP 24216486 A JP24216486 A JP 24216486A JP 24216486 A JP24216486 A JP 24216486A JP H0667943 B2 JPH0667943 B2 JP H0667943B2
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弘 川久保
勝也 岡崎
忠 長谷
昭和 植木
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旭化成工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、一般式(I) (式中、Aは硫黄原子または酸素原子、Rは一般式 を表わし、Bは無置換またはアルキル基で置換されても
よいエチレン基またはトリメチレン基、Cは無置換また
はアルキル基で置換されてもよいエチレン基を表わし、
Zはメチレン基、窒素原子、酸素原子、硫黄原子を表わ
し、窒素原子の場合は、水素原子もしくは6個までの炭
素原子を有するアルキル基で置換されてもよい。) で示される新規な環状アミド化合物およびその酸付加塩
ならびにその製法に関するものである。
(従来の技術) ベンゾ〔b〕チエノ〔2,3−C〕ピリジンおよびベンゾ
〔b〕フラノ〔2,3−C〕ピリジンまたはその誘導体の
研究は、ゲルハルト・ウオルフ,フエリツクス・チモー
ルコブスキー,アーチブ・ベア・フアーマジイ(Gerhar
d Wolf and Felix Zymalkowski,Arch.Pharm.)279,309
(1967)もしくはルドルフ・エー・アブラモビツチら、
ジヤーナル・オブ・オーガニツク・ケミストリー(Rudo
lph A Abramovitch et al J.Org.Chem.)690,48(198
3)などに示されるように多くなされているが、本発明
のようにカルボニルアミンが3位に置換している3環式
化合物はいまだ発明されていない。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、抗ケイレン作用、筋弛緩作用および向精神作
用を有する医薬として有用な一般式(I)で表わされる新
規アミド化合物を提供することを目的としている。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、一般式(I) (式中、A,Rは前記と同じ意味である。) で示されるアミド化合物およびその酸付加塩である。
前記一般式(I)で示される好適化合物としては、Rがピ
ペリジノ基、2,6−ジメチルピペリジノ基、1−ピペラ
ジル基、3−メチル−1−ピペラジル基、4−メチル−
1−ピペラジル基、1−ホモピペラジル基、4−メチル
−1−ホモピペラジル基、モルホリノ基のような炭素数
4から7個、窒素数1から2個および酸素数1個を有す
る環状N−アルキル基があげられる。
本発明の環状アミド化合物の代表的化合物を以下に示
す。
1−(ベンゾ〔b〕チエノ〔2,3−C〕ピリジン−3−
カルボニル)−ピペリジン 1−(ベンゾ〔b〕チエノ〔2,3−C〕ピリジン−3−
カルボニル)−2,6−ジメチルピペリジン 1−(ベンゾ〔b〕チエノ〔2,3−C〕ピリジン−3−
カルボニル)−ピペラジン 1−(ベンゾ〔b〕チエノ〔2,3−C〕ピリジン−3−
カルボニル)−3−メチルピペラジン 1−(ベンゾ〔b〕チエノ〔2,3−C〕ピリジン−3−
カルボニル)−4−メチルピペラジン 1−(ベンゾ〔b〕チエノ〔2,3−C〕ピリジン−3−
カルボニル)−ホモピペラジン 1−(ベンゾ〔b〕チエノ〔2,3−C〕ピリジン−3−
カルボニル)−4−メチルホモピペラジン 4−(ベンゾ〔b〕チエノ〔2,3−C〕ピリジン−3−
カルボニル)−モルホリン 本発明の前記一般式(I)で示される化合物は、下記の合
成法により得ることができる。
(式中、AおよびRは前記と同じであり、R′はメチル
基、エチル基、プロピル基などのアルキル基を表わ
す。) 化合物(II)はゲルハルト・ウオルフ,フエリツクス・チ
モールコブスキー,アーチブ・ベア・フアーマジイ(Ge
rhard Wolf and Felix Zymolkowski,Arch.Pharm.)27
9309(1973)にしたがつて合成することができる。
化合物(II)から化合物(III)、(IV)、(V)を得る方法
は、エツチ・アール・シナイダー,クルチユース・ダブ
リユウ・スミス,ジヤーナル・オブ・アメリカン・ケミ
ストリー・ソサイアテイ(H.R.Snyder and Curtis W.Sm
ith,J.Am.Chem.Soc.)350Vol.66(1944)を参考にし
た。
化合物(II)から化合物(III)を合成する方法において用
いられる溶媒は、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル類である。この反応は10〜
120℃で行なわれ、一般には1〜30時間で終了する。ア
セトアミノマロン酸ジエチルエステルは1〜3当量用
い、また、触媒としてリチウム、ナトリウム、カリウム
等のアルカリ金属が用いられる。
化合物(III)から化合物(IV)を合成する方法において用
いられる溶媒は、水またはメタノール、エタノール、プ
ロパノール等の低級アルコールと水の混合溶媒である。
また、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリ
ウム等が用いられる。
この反応は10〜100℃で行なわれ、一般には1〜10時間
で終了する。
化合物(IV)から化合物(V)を合成する方法において、
溶媒は水が用いられ、また、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム等が用いられる。この反応は10〜100℃で行な
われ、一般には1〜30時間で終了する。
化合物(V)から化合物(VI)を得る方法は、泉屋信夫、
加藤哲夫、大野素徳、青柳東彦,合成化学シリーズ,ペ
プチド合成(丸善),66頁,実験例3−2を参考にし
た。
この方法において用いられる溶媒は、メタノール、エタ
ノール、プロパノール、ヘキサノール等のアルコール類
である。また、酸触媒として塩化チオニル、硫酸、塩化
水素、p−トルエンスルホン酸等が用いられる。
この反応は−20〜100℃で行なわれ、好ましくは10〜30
℃で行なわれのるがよい。一般には1〜48時間で終了す
る。
化合物(VI)から化合物(VII)を得る方法は、デイー・ゾ
ーレンスら,ジヤーナル・オブ・オーガニツク・ケミス
トリー(D.Soerens et.al.J.Org.Chem.),535 44(4)
(1979)を参考にした。
この方法において用いられる溶媒としては、メタノー
ル、エタノール、アセトニトリル、ジメチルホルムアミ
ド等と水との混合溶媒であり、好ましくはメタノールと
水との混合溶媒である。ホルマリンは一般に1〜10当量
用いられ、好ましくは1.2〜1.5当量である。また、反応
触媒として0.1〜5当量、好ましくは1〜1.2当量の塩化
水素、硫酸、p−トルエンスルホン酸等の酸を用いても
よい。反応温度は0〜100℃で行なわれ、好ましくは40
〜70℃である。一般には1〜48時間で終了する。
混合物(VII)から化合物(VIII)の合成は、ミハエル・カ
インら,ジヤーナル・オブ・メデイシナル・ケミストリ
ー(Michael Cain et.al.,J.Med.Chem.)1081 25(198
2)を参考にした。
この方法において用いられる溶媒としては、ベンゼン、
トルエン、キシレン、ジオキサン、テトラヒドロフラン
等の有機溶媒がよい。元素状イオウは一般には1〜30当
量用いられ、好ましくは15〜25当量である。この反応は
50〜150℃で行なわれ、好ましくは100〜120℃である。
一般には1〜7日で終了する。
また、他の方法としてジクロルジシアノベンゾキノン、
クロロアニール、四酢酸鉛、パラジウム−黒、パラジウ
ム−活性炭等を用いてもよい。
化合物(VIII)から化合物(IX)を得る方法は、溶媒として
水、メタノール、エタノール等が用いられ、1〜5当
量、好ましくは1.2〜1.5当量の水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム等が用いられる。この反応は0〜100℃で行
なわれ、好ましくは40〜70℃で行なうのがよい。一般に
は10分〜5時間で終了する。生成するナトリウム塩を中
和する酸としては、塩酸、クエン酸等が用いられる。
化合物(IX)から化合物(I)を得る方法は、酢クロリド
法、アジド法、酸化還元法、活性エステル法、あるいは
カルボジイミド、カルボジイミダゾール、ジフエニルホ
スホリルアジド、ジエチルホスホリルシアニデート等の
縮合剤を用いることにより達成される。
ジフエニルホスホリルアジドを用いる方法において用い
られる溶媒は、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド、ジオキサン、クロロホルム等であり、好ましく
はジメチルホルムアミドである。ジフエニルホスホリル
アジドは1〜3当量、アミノ成分である環状アミンは1
〜5当量用いられる。好ましくはジフエニルホスホリル
アジド1.1〜1.5当量、環状アミンは1.1〜3当量であ
る。この反応は−20〜100℃で行なわれ、好ましくは10
〜30℃で行なうのがよい。一般には1〜48時間で終了す
る。
また、他の方法として、直接化合物(VIII)から化合物
(I)を得る方法を用いてもよい。
この反応に用いられる溶媒は、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、キシレン、トルエン等であり、環状
アミンは1〜5当量が用いられる。この反応は0〜150
℃で行なわれ、反応触媒としてフエニルリチウム、ブチ
ルリチウム等を用いてもよい。反応触媒を用いた場合、
一般には10〜60分で終了する。
また、前記一般式(I)を有する化合物は、薬理上許容さ
れる酸付加塩の形にすることができる。薬理上許容され
る酸付加塩としては、例えば、塩酸、硫酸、燐酸などの
無機塩、または酢酸、p−トルエンスルホン酸、マレイ
ン酸等の有機酸との酸付加塩をあげることができる。
(実施例) 以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、
本発明は、これに限定されるものではない。
実施例1 1−(ベンゾ〔b〕チエノ〔2,3−C〕ピリジン−3−
カルボニル)−ピペリジンは、下記の方法によつて得
た。乾燥ジオキサン700mに金属ナトリウムの小片を加
え、室温下、アセトアミノマロン酸ジエチルエステル50
gを加え、一昼夜還流する。反応液に3−クロルメチル
ベンゾ〔b〕チオフエン32.3gを加え、さらに1.5日還
流する。反応終了後、室温下、メタノールを20m加え3
0分間攪拌した。不溶物を過し、液を減圧濃縮した
後、シリカゲルカラムクロマトグラフイー(クロロホル
ム)により精製し、エチルα−アセトアミノ−α−カル
ベトロキシ−β−(3−ベンゾ〔b〕チオフエン)−プ
ロピオネート30.5g(収率47%)を得た。
IR(νmax,cm-1)3275,1740,1640,1510 NMR(δ,CDCl3)1.30(t,J=6Hz,6H)、1.95(s,3
H)、3.67(s,2H)、4.17(q,J=6Hz,4H)、6.50〜8.0
0(m,5H) エチルα−アセトアミノ−α−カルベトロキシ−β−
(3−ベンゾ〔b〕チオフエン)−プロピオネート30.5
gをメタノール250mに加え、水酸化ナトリウム13.45
gを水500mに溶解した液をメタノール溶液に加え、2
時間還流した。反応終了後、メタノールを減圧留去し、
水溶液を濃塩酸によりpH1.0にした後、クロロホルム300
mで2回抽出した。クロロホルム層は硫酸マグネシウ
ムで乾燥した後、溶媒を減圧留去しα−アセトアミノ−
α−カルボキシ−β−(3−ベンゾ〔b〕チオフエン)
−プロピオン酸16.75gを得た。(収率65%) IR(νmax,cm-1)1730,1635,1540 NMR(δ,CDCl3)1.87(s,3H)、3.45(m,2H)、7.17〜
8.00(m,5H)、9.33(s,2H) α−アセトアミノ−α−カルボキシ−β−(3−ベンゾ
〔b〕チオフエン)−プロピオン酸30gを水200mに加
え、3時間還流した。反応温度を室温に戻し、水酸化ナ
トリウム15.6gを少しづつ加え、2.5日還流した。反応
終了後室温に戻し、クロロホルム100mで洗浄した。水
層を濃塩酸によりpH4.0にし、一夜冷蔵庫で放置後、析
出するα−アミノ−(3−ベンゾ〔b〕チオフエン)−
プロピオン酸を取し、減圧乾燥した。収量16.0g(収
率74%) IR(νmax,cm-1)1590,1420,1020 NMR〔δ,D2O,(CH3)3Si(CH2)3SO3Na〕 3.00〜4.00(m,3H)、7.20〜8.00(m,5H) 乾燥メタノール640mを0℃に冷却し、塩化チオニル2
0.8mを徐々に加える。30分間0℃で攪拌し、α−ア
ミノ−(3−ベンゾ〔b〕チオフエン)−プロピオン酸
16.0gを0℃で加え、30分間攪拌した。室温下2日間攪
拌し、メタノールを減圧留去した後、5%炭酸水素ナト
リウム水150mを加え、塩化メチレン300mで抽出し
た。塩化メチレン層は、硫酸マグネシウムで乾燥後、減
圧留去し、α−アミノ−(3−ベンゾ〔b〕チオフエ
ン)−プロピオン酸メチルエステル15.8gを得た。(収
率93%) IR(νmax,cm-1)2975,1730,1180 NMR(δ,CDCl3)3.0〜3.37(m,3H)、4.07(s,3H)、
7.17〜8.00(m,5H) α−アミノ−(3−ベンゾ〔b〕チオフエン)−プロピ
オン酸メチルエステル15.8gを400mの酢酸エチルに溶
解し、p−トルエンスルホン酸・1水和物12.76gの酢
酸エチル溶液を0℃で攪拌しながら徐々に加える。析出
する結晶を取し、ジエチルエーテルで結晶を洗浄す
る。α−アミノ−(3−ベンゾ〔b〕チオフエン)−プ
ロピオン酸メチルエステル・p−トルエンスルホン酸塩
24.90gを得た。(収率91%) IR(νmax,cm-1)3050,2940,1738,1590,1500 α−アミノ−(3−ベンゾ〔b〕チオフエン)−プロピ
オン酸メチルエステル・p−トルエンスルホン酸塩4.08
gを水25mとメタノール25mの混合溶媒に加え、さら
に35%ホルマリン溶液1.3mを加え、14時間還流し
た。反応液を約半分に濃縮し、一夜室温で放置した。析
出した結晶を取し、減圧乾燥して、1,2,3,4−テトラ
ヒドロ−ベンゾ〔b〕チエノ〔2,3−C〕ピリジン−3
−カルボン酸メチルエステル・p−トルエンスルホン酸
塩3.94gを得た(収率93%)。さらにクロロホルム30m
、水30mを加え、炭酸水素ナトリウムで水層のpHを
9〜10に調整し、クロロホルム層に抽出した。クロロホ
ルム層は芒硝で乾燥し、減圧留去後、1,2,3,4−テトラ
ヒドロベンゾ〔b〕チエノ〔2,3−C〕ピリジン−3−
カルボン酸メチルエステル2.32gを得た。
IR(νmax,cm-1)3300,1730,1460,1435 NMR(δ,CDCl3)2.18(bs,1H)、3.02(m,2H)、3.85
(m,4H)、4.23(bs,2H)、7.66(m,4H) Mass(m/e)247(M),187,160,128,115,94 1,2,3,4−テトラヒドロベンゾ〔b〕チエノ〔2,3−C〕
ピリジン−3−カルボン酸メチルエステル14.64gをキ
シレン900mとジオキサン100mの混合溶媒に溶解し、
イオウ粉末41gを入れ、5日間還流する。反応終了後、
溶媒を減圧留去し、残渣をガラスフイルター上で、メタ
ノールにより数回洗浄する。メタノールを減圧留去し、
残渣をクロロホルムに溶解し、5%クエン酸水溶液、5
%炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄する。
クロロホルム層を芒硝で乾燥し、クロロホルムを減圧留
去する。クロロホルム−エーテルにより再結晶し、ベン
ゾ〔b〕チエノ〔2,3−C〕ピリジン−3−カルボン酸
メチルエステル12.4g(収率86%)を得た。
IR(νmax,cm-1)2950,1720,1600,1520 NMR(δ,CDCl3)4.15(s,3H)、7.50〜8.50(m,4H)、
8.91(s,1H)、9.33(s,1H) Mass(m/e)243(M)212,184 ベンゾ〔b〕チエノ〔2,3−C〕ピリジン−3−カルボ
ン酸メチルエステル12.16gをメタノール200mに溶解
し、1N水酸化ナトリウム−メタノール溶液55mを加
え、30分還流する。室温に戻した後、一夜冷蔵庫で放置
し、析出した結晶を取する。結晶を水に懸濁し、1Nの
塩酸によりpHを2〜3に調整した後、室温下で一昼夜攪
拌する。沈殿物を取し、ベンゾ〔b〕チエノ〔2,3−
C〕ピリジン−3−カルボン酸10.2g(収率88%)を得
た。
IR(νmax,cm-1)1700,1600,1570,1530 NMR(δ,d-DMSO)7.60〜7.90(m,2H)、8.10〜8.40
(m,1H)、8.60〜8.80(m,1H)、9.07(s,1H)、9.51
(s,1H) Mass(m/e)229(M)185,158,140 ベンゾ〔b〕チエノ〔2,3−C〕ピリジン−3−カルボ
ン酸458mgとピペリジン170mgをジメチルホルムアミド5m
に溶解し、氷冷下、DPPA(ジフエニルホスホリルアジ
ド)660mgを滴下し、続いてトリエチルアミン335μlを
加え、室温下一夜攪拌する。反応終了後、反応液を酢酸
エチルで希釈し、5%クエン酸水溶液、5%炭酸水素ナ
トリウム、飽和食塩水で洗浄した後、酢酸エチル層を芒
硝で乾燥する。酢酸エチル層を減圧濃縮し、残渣をシリ
カゲル薄層クロマトグラフイー(溶媒、クロロホルム)
により精製した後、クロロホルム−エーテルにより再結
晶し、1−(ベンゾ〔b〕チエノ〔2,3−C〕ピリジン
−3−カルボニル)−ピペリジン230mg(収率85%)を
得た。
IR(νmax,cm-1)2950,2830,1630,1600,1480,144
0 NMR(δ,CDCL3)1.30〜2.00(br,6H)、3.40〜4.15(b
r,4H)、7.50〜7.80(m,2H)、7.90〜8.10(m,1H)、8.
15〜8.40(m,1H)、8.42(s,1H)、9.14(s,1H) Mass(m/e)296(M),212,185,113,84 同様な方法によりベンゾ〔b〕チエノ〔2,3−C〕ピリ
ジン−3−カルボン酸を出発原料として、1−(ベンゾ
〔b〕チエノ〔2,3−C〕ピリジン−3−カルボニル)
−2,6−ジメチルピペリジン、4−(ベンゾ〔b〕チエ
ノ〔2,3−C〕ピリジン−3−カルボニル)−モルホリ
ンを得た。(表1−1,表1−2、表1−3) 実施例2 1−(ベンゾ〔b〕チエノ〔2,3−C〕ピリジン−3−
カルボニル)−ホモピペラジンは、下記の方法によつて
得ることができた。
ベンゾ〔b〕チエノ〔2,3−C〕ピリジン−3−カルボ
ン酸458mgとホモピペラジン200mgをジメチルホルムアミ
ド5mに溶解し、氷冷下ジフエニルホスホリルアジド
(DPPA)660mgを滴下し、続いてホモピペラジン200mgを
加え、室温下一夜攪拌する。反応終了後、水と炭酸水素
ナトリウムを加え、pH10に調整し、酢酸エチル50mで
抽出する。飽和食塩水で洗浄した後、芒硝で乾燥する。
酢酸エチルを減圧留去した後、シリカゲル薄層クロマト
グラフイー(展開液,クロロホルム:メタノール:アン
モニア水=90:10:2)により精製する。さらに、生成物
を酢酸エチル20mに溶解し、1.3N塩酸−酢酸エチル溶
液1.5mを加え、析出する結晶を取する。収量520mg
(収率74%) IR(νmax,cm-1)3300,2900,2730,1620,1580,142
0 NMR(δ,d-DMSO)1.90〜2.20(br,2H)、3.10〜3.40
(br,8H)、7.60〜7.90(m,2H)、8.10〜8.40(m,1
H)、8.50〜8.80(m,1H)、8.85(s,1H)、9.50(s,1
H) Mass(m/e)311(M),212,185,99 同様な方法によりベンゾ〔b〕チエノ〔2,3−C〕ピリ
ジン−3−カルボン酸を出発物質として、1−(ベンゾ
〔b〕チエノ〔2,3−C〕ピリジン−3−カルボニル)
−ピペラジン、1−(ベンゾ〔b〕チエノ〔2,3−C〕
ピリジン−3−カルボニル)−3−メチルピペラジン、
1−(ベンゾ〔b〕チエノ〔2,3−C〕ピリジン−3−
カルボニル)−4−メチルピペラジン、1−(ベンゾ
〔b〕チエノ〔2,3−C〕ピリジン−3−カルボニル)
−4−メチルホモピペラジンを得た。(表2−1,表2−
2,表2−3) (発明の効果) 本発明による化合物は、以下の特異的な抗不安作用、学
習改善作用を示す。
ウイスター系雄性ラツト(6週令)を用い、フオーゲル
・ジエー・アール,ベア・ビー,クローデイ・デイー・
イー,サイコフアルマコロジア(Vogel J.R.,Beer B.,a
nd Clody D.E.,Psychopharmacologia)1−7 21(197
1)を参考にしたウオーター・リツク・コンフリクト・
テスト(Water lick conflict fest)を用い、本化合物
の抗不安作用、学習改善作用を調べた。
本テストは絶水したラツトを用い、ラツトが水を飲む毎
に電気シヨツクがかかるようにし、ラツトを葛藤(不
安)状態にして、それに対する薬物の作用を調べるもの
である。
(1)抗不安作用 テスト前24時間絶水させたラツトに飲水させ、このとき
飲水すると電気シヨツクを被ることを学習させる。4〜
5時間後に薬物を投与し、処置時間をおいて試験を開始
した。被シヨツク数とは、ラツトが水を飲み始めて5分
間に受けた電気シヨツクの数であり、飲水すると電気シ
ヨツクを被るという葛藤(不安)を抑えるかどうかを示
すものである。すなわち、被シヨツク数が増加するとい
うことは、抗不安作用が増強されたことを意味する。表
−3に薬物無投与ラツトを100とした時の値を示した。
本化合物は有意に被シヨツク数を増加させ、抗不安作用
を有することが明らかになつた。
(2)学習改善作用 この試験系は、(1)の抗不安作用の測定と同時に行なつ
たもので、絶水ラツトが最初に水を飲み始めるまでの潜
時時間を測定するものである。潜時時間が延長したとい
うことは、学習した記憶が再生したことを示す。すなわ
ち、潜時時間が長いほど学習改善作用が増強されたと判
断される。表4に薬物無投与動物の平均値を100とした
時の値を示した。
本化合物は、有意に潜時時間を延長し、学習改善作用を
有することが示された。このことは、本化合物が抗不安
薬、抗痴呆薬になり得ることを示唆した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式中、Aは硫黄原子または酸素原子、Rは一般式 を表わし、Bは無置換またはアルキル基で置換されても
    よいエチレン基またはトリメチレン基、Cは無置換また
    はアルキル基で置換されてもよいエチレン基を表わし、
    Zはメチレン基、窒素原子、酸素原子、硫黄原子を表わ
    し、窒素原子の場合は、水素原子もしくは6個までの炭
    素原子を有するアルキル基で置換されてもよい。) で示されるアミド化合物およびその酸付加塩。
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