JPH0667322A - 放射線画像情報記録読取装置 - Google Patents
放射線画像情報記録読取装置Info
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- JPH0667322A JPH0667322A JP4223914A JP22391492A JPH0667322A JP H0667322 A JPH0667322 A JP H0667322A JP 4223914 A JP4223914 A JP 4223914A JP 22391492 A JP22391492 A JP 22391492A JP H0667322 A JPH0667322 A JP H0667322A
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Landscapes
- Radiography Using Non-Light Waves (AREA)
- Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 放射線画像情報記録読取装置において、その
装置を小型化し、ボケのない高画質の画像を得る。 【構成】 放射線35を被写体34を介して可撓性ベルト25
の両面に形成された蓄積性蛍光体層26a 、26b に照射
し、該被写体34の放射線画像情報を各蓄積性蛍光体層26
a 、26b に蓄積記録する。その後、モータ24によりベル
ト25を図中矢印の方向に搬送し、蓄積性蛍光体層26a 、
26b がそれぞれの画像読取部50a 、50b に到達し次第、
各々レーザ光51a 、51b を照射せしめ、生じた輝尽発光
光58a 、58b をそれぞれ光電子増倍管57a 、57b により
検出する。検出した画像信号Sa、Sbは、読取回路59
に送られ、それぞれ順次、メモリ82から信号処理回路86
へ送られる。この信号処理回路86内で重ね合せ処理が行
なわれ、S/N比の高い画像が画像再生装置88に出力さ
れる。
装置を小型化し、ボケのない高画質の画像を得る。 【構成】 放射線35を被写体34を介して可撓性ベルト25
の両面に形成された蓄積性蛍光体層26a 、26b に照射
し、該被写体34の放射線画像情報を各蓄積性蛍光体層26
a 、26b に蓄積記録する。その後、モータ24によりベル
ト25を図中矢印の方向に搬送し、蓄積性蛍光体層26a 、
26b がそれぞれの画像読取部50a 、50b に到達し次第、
各々レーザ光51a 、51b を照射せしめ、生じた輝尽発光
光58a 、58b をそれぞれ光電子増倍管57a 、57b により
検出する。検出した画像信号Sa、Sbは、読取回路59
に送られ、それぞれ順次、メモリ82から信号処理回路86
へ送られる。この信号処理回路86内で重ね合せ処理が行
なわれ、S/N比の高い画像が画像再生装置88に出力さ
れる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蓄積性蛍光体シートに
放射線画像情報を蓄積記録し、次いでこれに励起光を照
射し、蓄積記録された画像情報に応じて輝尽発光する光
を検出して画像情報を電気的画像信号として読み取る放
射線画像情報記録読取装置に関し、さらに詳細には、蓄
積性蛍光体シートを重ねて撮影することにより、S/N
の良い画像信号が得られるようにし、あるいは画像中の
一部の構造物のみを抽出して表わす画像信号が得られる
ようにした放射線画像情報記録読取装置に関するもので
ある。
放射線画像情報を蓄積記録し、次いでこれに励起光を照
射し、蓄積記録された画像情報に応じて輝尽発光する光
を検出して画像情報を電気的画像信号として読み取る放
射線画像情報記録読取装置に関し、さらに詳細には、蓄
積性蛍光体シートを重ねて撮影することにより、S/N
の良い画像信号が得られるようにし、あるいは画像中の
一部の構造物のみを抽出して表わす画像信号が得られる
ようにした放射線画像情報記録読取装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ある種の蛍光体に放射線(X線、α線、
β線、γ線、紫外線、電子線等)を照射すると、この放
射線のエネルギーの一部がその蛍光体中に蓄積され、そ
の後その蛍光体に可視光等の励起光を照射すると、蓄積
されたエネルギーに応じて蛍光体が輝尽発光を示す。こ
のような性質を示す蛍光体を蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光
体)と言う。
β線、γ線、紫外線、電子線等)を照射すると、この放
射線のエネルギーの一部がその蛍光体中に蓄積され、そ
の後その蛍光体に可視光等の励起光を照射すると、蓄積
されたエネルギーに応じて蛍光体が輝尽発光を示す。こ
のような性質を示す蛍光体を蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光
体)と言う。
【0003】この蓄積性蛍光体を利用して、人体等の被
写体の放射線画像情報を一旦蓄積性蛍光体のシート(以
下、蓄積性蛍光体シートと称する)に記録し、これを励
起光で走査して輝尽発光させ、この輝尽発光光を光電的
に読み取って画像信号を得、この画像信号を処理して診
断適性の良い被写体の放射線画像を得る方法が提案され
ている(例えば特開昭55-12429号、同55-116340 号、同
55-163472 号、同56-11395号、同56-104645 号など)。
この最終的な画像はハードコピーとして再生したり、あ
るいはCRT上に再生したりすることができる。とにか
く、このような放射線画像情報記録再生方法において
は、蓄積性蛍光体シートは最終的に画像情報を記録せ
ず、上記のような最終的な記録媒体に画像を与えるため
に一時的に画像情報を担持するものであるから、この蓄
積性蛍光体シートは繰り返し使用するようにしてもよ
く、またそのように繰返し使用すれば極めて経済的であ
る。
写体の放射線画像情報を一旦蓄積性蛍光体のシート(以
下、蓄積性蛍光体シートと称する)に記録し、これを励
起光で走査して輝尽発光させ、この輝尽発光光を光電的
に読み取って画像信号を得、この画像信号を処理して診
断適性の良い被写体の放射線画像を得る方法が提案され
ている(例えば特開昭55-12429号、同55-116340 号、同
55-163472 号、同56-11395号、同56-104645 号など)。
この最終的な画像はハードコピーとして再生したり、あ
るいはCRT上に再生したりすることができる。とにか
く、このような放射線画像情報記録再生方法において
は、蓄積性蛍光体シートは最終的に画像情報を記録せ
ず、上記のような最終的な記録媒体に画像を与えるため
に一時的に画像情報を担持するものであるから、この蓄
積性蛍光体シートは繰り返し使用するようにしてもよ
く、またそのように繰返し使用すれば極めて経済的であ
る。
【0004】上記のように蓄積性蛍光体シートを再使用
するには、輝尽発光光が読み取られた後の蓄積性蛍光体
シートに残存する放射線エネルギーを、例えば特開昭56
-11392号、同56-12599号に示されるようにシートに光や
熱を照射することによって放出させて残存放射線画像を
消去し、この蓄積性蛍光体シートを再度放射線画像記録
に使用すればよい。
するには、輝尽発光光が読み取られた後の蓄積性蛍光体
シートに残存する放射線エネルギーを、例えば特開昭56
-11392号、同56-12599号に示されるようにシートに光や
熱を照射することによって放出させて残存放射線画像を
消去し、この蓄積性蛍光体シートを再度放射線画像記録
に使用すればよい。
【0005】一方、従来より放射線画像の重ね合せ処理
が公知となっている(例えば特開昭56-11399号参照)。
一般に、放射線画像は診断用その他の目的に使われる
が、その使用に当たっては被写体の微小な放射線吸収差
を良好に検出することが要求される。放射線画像におけ
るこの検出の程度をコントラスト検出能または単に検出
能と呼ぶが、この検出能の高いもの程診断性能も高く、
実用的価値が高い放射線画像であると言うことができ
る。したがって診断性能を高めるため、この検出能を高
くすることが望まれるが、その最も大きな障害要因は各
種ノイズである。
が公知となっている(例えば特開昭56-11399号参照)。
一般に、放射線画像は診断用その他の目的に使われる
が、その使用に当たっては被写体の微小な放射線吸収差
を良好に検出することが要求される。放射線画像におけ
るこの検出の程度をコントラスト検出能または単に検出
能と呼ぶが、この検出能の高いもの程診断性能も高く、
実用的価値が高い放射線画像であると言うことができ
る。したがって診断性能を高めるため、この検出能を高
くすることが望まれるが、その最も大きな障害要因は各
種ノイズである。
【0006】蓄積性蛍光体シートを使用する放射線画像
記録方式においては、放射線画像を蓄積性蛍光体シート
に蓄積記録し、読み出すステップにおいて次のようなノ
イズの存在が認められている。
記録方式においては、放射線画像を蓄積性蛍光体シート
に蓄積記録し、読み出すステップにおいて次のようなノ
イズの存在が認められている。
【0007】(1) 放射線源の量子ノイズ (2) 蓄積性蛍光体シートの蛍光体塗布分布もしくは蛍光
体粒子分布の不均一によるノイズ (3) 蓄積性蛍光体シートに蓄積記録された画像を輝尽発
光させる励起光のノイズ (4) 輝尽発光光を検出し、電気信号に変換する系におけ
る電気的ノイズ (5) 蓄積性蛍光体シートから発せられる輝尽発光光のノ
イズ 重ね合せ処理は、これらのノイズを大幅に減少させ、被
写体の僅かな放射線吸収差も最終画像において明確に観
察可能にする、すなわち検出能を大幅に向上させる方法
である。重ね合せ処理の一般的な手法および作用は、次
の通りである。
体粒子分布の不均一によるノイズ (3) 蓄積性蛍光体シートに蓄積記録された画像を輝尽発
光させる励起光のノイズ (4) 輝尽発光光を検出し、電気信号に変換する系におけ
る電気的ノイズ (5) 蓄積性蛍光体シートから発せられる輝尽発光光のノ
イズ 重ね合せ処理は、これらのノイズを大幅に減少させ、被
写体の僅かな放射線吸収差も最終画像において明確に観
察可能にする、すなわち検出能を大幅に向上させる方法
である。重ね合せ処理の一般的な手法および作用は、次
の通りである。
【0008】複数枚重ねた蓄積性蛍光体シートに放射線
画像を撮影(蓄積記録)し、この複数枚のシートを読取
処理にかけて得た複数の画像信号を重ね合わせる。この
ことにより、前述の各種ノイズを減少させることができ
る。すなわち、前述のノイズ(1) 〜(5) は各シートの画
像毎に異なった分布を示す場合が多いので、これらのシ
ートの画像を重ね合わせることにより各ノイズは平均化
され、重ね合せ処理をした画像ではノイズが目立たなく
なる。つまり、S/Nの良い画像信号が得られる。さら
に詳しくは、ノイズ(1) 〜(5) には、ポアソン統計で近
似できるノイズが多く、特に放射線画像のノイズの中で
支配的な要因の1つである(1) 放射線源のノイズはその
一例である。ここで、ノイズがポアソン統計で近似でき
るとし、2枚の放射線画像がそれぞれ同等の大きさの信
号S1 、S2 およびノイズN1 、N2 を持つと考えた場
合、2枚の画像を重ね合せた場合の信号とノイズの大き
さは、信号がS1 +S2 、ノイズが√(N1 2 +
N2 2 )となる。一方、放射線画像の検出能を表わす一
つの指標であるS/Nを考えた場合、重ね合せる前の各
画像のS/Nはそれぞれ、S1 /N1 、S2 /N2 であ
るが、重ね合せ処理を行なうことによりS/Nは、(S
1 +S2 )/√(N1 2 +N2 2 )となり、S/Nが向
上する。また、重ね合せ処理を行なう際に、それぞれの
信号に重み付けを行なうことにより、S/N向上の最適
化が可能である。
画像を撮影(蓄積記録)し、この複数枚のシートを読取
処理にかけて得た複数の画像信号を重ね合わせる。この
ことにより、前述の各種ノイズを減少させることができ
る。すなわち、前述のノイズ(1) 〜(5) は各シートの画
像毎に異なった分布を示す場合が多いので、これらのシ
ートの画像を重ね合わせることにより各ノイズは平均化
され、重ね合せ処理をした画像ではノイズが目立たなく
なる。つまり、S/Nの良い画像信号が得られる。さら
に詳しくは、ノイズ(1) 〜(5) には、ポアソン統計で近
似できるノイズが多く、特に放射線画像のノイズの中で
支配的な要因の1つである(1) 放射線源のノイズはその
一例である。ここで、ノイズがポアソン統計で近似でき
るとし、2枚の放射線画像がそれぞれ同等の大きさの信
号S1 、S2 およびノイズN1 、N2 を持つと考えた場
合、2枚の画像を重ね合せた場合の信号とノイズの大き
さは、信号がS1 +S2 、ノイズが√(N1 2 +
N2 2 )となる。一方、放射線画像の検出能を表わす一
つの指標であるS/Nを考えた場合、重ね合せる前の各
画像のS/Nはそれぞれ、S1 /N1 、S2 /N2 であ
るが、重ね合せ処理を行なうことによりS/Nは、(S
1 +S2 )/√(N1 2 +N2 2 )となり、S/Nが向
上する。また、重ね合せ処理を行なう際に、それぞれの
信号に重み付けを行なうことにより、S/N向上の最適
化が可能である。
【0009】重ね合せ処理を行なった画像データに基づ
いて放射線画像を最終的に表示する場合、画像のコント
ラストを向上させるための階調処理を行なうことが診断
上好ましいが、この場合、画像全体のコントラストを向
上させてもよいし、特定の周波数成分についてのみ向上
させるいわゆる周波数強調処理を行なってもよいし、あ
るいはその両方を行なってもよい。なお、画像データを
重ね合わせる際には、各画像データを単純に加算または
平均するよりも、より放射線源に近い蓄積性蛍光体シー
トから得た画像データにより大きな重みを付けて加算ま
たは平均する方が、良好な画像が得られる。この重み付
けの係数は、重ねる蓄積性蛍光体シートの枚数や、蓄積
性蛍光体シートの厚さ等によって最適値が異なる。
いて放射線画像を最終的に表示する場合、画像のコント
ラストを向上させるための階調処理を行なうことが診断
上好ましいが、この場合、画像全体のコントラストを向
上させてもよいし、特定の周波数成分についてのみ向上
させるいわゆる周波数強調処理を行なってもよいし、あ
るいはその両方を行なってもよい。なお、画像データを
重ね合わせる際には、各画像データを単純に加算または
平均するよりも、より放射線源に近い蓄積性蛍光体シー
トから得た画像データにより大きな重みを付けて加算ま
たは平均する方が、良好な画像が得られる。この重み付
けの係数は、重ねる蓄積性蛍光体シートの枚数や、蓄積
性蛍光体シートの厚さ等によって最適値が異なる。
【0010】従来、実際にこの重ね合せ処理を行なうた
めには、例えば、カセッテに蓄積性蛍光体シートを2枚
重ねて入れて被写体の撮影を行ない、2枚の蓄積性蛍光
体シートに対して通常の読取処理と同様の読取処理を逐
次行なって、2組の画像信号を得る、という方法が用い
られている。
めには、例えば、カセッテに蓄積性蛍光体シートを2枚
重ねて入れて被写体の撮影を行ない、2枚の蓄積性蛍光
体シートに対して通常の読取処理と同様の読取処理を逐
次行なって、2組の画像信号を得る、という方法が用い
られている。
【0011】また一方、従来より放射線画像のサブトラ
クション処理が公知となっている。この放射線画像のサ
ブトラクションとは、異なった条件で撮影した2つの放
射線画像を光電的に読み出してデジタル画像信号を得た
後、これらのデジタル画像信号を両画像の各画素を対応
させて減算処理し、放射線画像中の特定の構造物を抽出
させる差信号を得る方法であり、このようにして得た差
信号を用いれば、特定構造物のみが抽出された放射線画
像を再生することができる。
クション処理が公知となっている。この放射線画像のサ
ブトラクションとは、異なった条件で撮影した2つの放
射線画像を光電的に読み出してデジタル画像信号を得た
後、これらのデジタル画像信号を両画像の各画素を対応
させて減算処理し、放射線画像中の特定の構造物を抽出
させる差信号を得る方法であり、このようにして得た差
信号を用いれば、特定構造物のみが抽出された放射線画
像を再生することができる。
【0012】このサブトラクション処理には、基本的に
次の2つの方法がある。即ち、(1) 造影剤注入により特
定の構造物が強調された放射線画像の画像信号から、造
影剤が注入されていない放射線画像の画像信号を引き算
(サブトラクト)することによって特定の構造物を抽出
するいわゆる時間サブトラクション処理と、(2) 同一の
被写体に対して相異なるエネルギー分布を有する放射線
を照射し、あるいは被写体透過後の放射線をエネルギー
分布状態を変えて2つの放射線検出手段に照射して、そ
れにより特定の構造物が異なる画像を2つの放射線画像
間に存在せしめ、その後この2つの放射線画像の画像信
号間で適当な重みづけをした上で引き算(サブトラク
ト)を行なって、特定の構造物の画像を抽出するいわゆ
るエネルギーサブトラクション処理である。
次の2つの方法がある。即ち、(1) 造影剤注入により特
定の構造物が強調された放射線画像の画像信号から、造
影剤が注入されていない放射線画像の画像信号を引き算
(サブトラクト)することによって特定の構造物を抽出
するいわゆる時間サブトラクション処理と、(2) 同一の
被写体に対して相異なるエネルギー分布を有する放射線
を照射し、あるいは被写体透過後の放射線をエネルギー
分布状態を変えて2つの放射線検出手段に照射して、そ
れにより特定の構造物が異なる画像を2つの放射線画像
間に存在せしめ、その後この2つの放射線画像の画像信
号間で適当な重みづけをした上で引き算(サブトラク
ト)を行なって、特定の構造物の画像を抽出するいわゆ
るエネルギーサブトラクション処理である。
【0013】このサブトラクション処理は特に医療診断
上きわめて有効な方法であるため、近年大いに注目さ
れ、電子工学技術を駆使してその研究、開発が盛んに進
められている。
上きわめて有効な方法であるため、近年大いに注目さ
れ、電子工学技術を駆使してその研究、開発が盛んに進
められている。
【0014】先に述べた蓄積性蛍光体シートを利用する
放射線画像情報記録再生システムにおいては、該シート
に記録されている放射線画像情報が直接電気的画像信号
の形で読み取られるから、このシステムによれば、上述
のようなサブトラクション処理を容易に行なうことが可
能となる。この蓄積性蛍光体シートを用いてエネルギー
サブトラクション処理を行なうためには、2枚の蓄積性
蛍光体シートに特定の構造物に対応する部分の画像情報
が異なるように画像記録(撮影)を行なえばよく、具体
的には、エネルギー分布の異なる2種類の放射線を用い
て撮影を2回行なう2ショット法と、例えば被写体を透
過した放射線を重ねられた2枚の蓄積性蛍光体シートに
同時に曝射することによって、両シートに互いにエネル
ギー分布が異なる放射線を照射するようにした1ショッ
ト法が知られている。
放射線画像情報記録再生システムにおいては、該シート
に記録されている放射線画像情報が直接電気的画像信号
の形で読み取られるから、このシステムによれば、上述
のようなサブトラクション処理を容易に行なうことが可
能となる。この蓄積性蛍光体シートを用いてエネルギー
サブトラクション処理を行なうためには、2枚の蓄積性
蛍光体シートに特定の構造物に対応する部分の画像情報
が異なるように画像記録(撮影)を行なえばよく、具体
的には、エネルギー分布の異なる2種類の放射線を用い
て撮影を2回行なう2ショット法と、例えば被写体を透
過した放射線を重ねられた2枚の蓄積性蛍光体シートに
同時に曝射することによって、両シートに互いにエネル
ギー分布が異なる放射線を照射するようにした1ショッ
ト法が知られている。
【0015】1ショット法のエネルギーサブトラクショ
ンには、(1) 2つの蓄積性蛍光体シートの間に放射線の
低エネルギー成分を吸収する金属等のフィルタを介在さ
せて、異なるエネルギー分布の放射線を得る方法と、
(2) フィルタを用いることなく1回の撮影で必要な画像
記録を行なうことができるように、互いに種類の異なる
蛍光体層を有する2枚の蓄積性蛍光体シートを用い、こ
れらの蓄積性蛍光体シートのうち放射線の低エネルギー
成分吸収特性のより高い蓄積性蛍光体層を有するシート
を被写体側(放射線源側)に配して画像記録を行なうよ
うにした方法(特開昭59-83486号等参照)とが提案され
ている。
ンには、(1) 2つの蓄積性蛍光体シートの間に放射線の
低エネルギー成分を吸収する金属等のフィルタを介在さ
せて、異なるエネルギー分布の放射線を得る方法と、
(2) フィルタを用いることなく1回の撮影で必要な画像
記録を行なうことができるように、互いに種類の異なる
蛍光体層を有する2枚の蓄積性蛍光体シートを用い、こ
れらの蓄積性蛍光体シートのうち放射線の低エネルギー
成分吸収特性のより高い蓄積性蛍光体層を有するシート
を被写体側(放射線源側)に配して画像記録を行なうよ
うにした方法(特開昭59-83486号等参照)とが提案され
ている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
蓄積性蛍光体シートの重ね合せ処理または1ショットエ
ネルギーサブトラクションを行なう場合、一つのカセッ
テに蓄積性蛍光体シートを入れるので、読取処理を行な
うために読取装置にカセッテを入れる際には、これらの
蓄積性蛍光体シートを別々のカセッテに入れ直す必要が
有り、非常に作業が繁雑で、時間を要するという問題が
有る。
蓄積性蛍光体シートの重ね合せ処理または1ショットエ
ネルギーサブトラクションを行なう場合、一つのカセッ
テに蓄積性蛍光体シートを入れるので、読取処理を行な
うために読取装置にカセッテを入れる際には、これらの
蓄積性蛍光体シートを別々のカセッテに入れ直す必要が
有り、非常に作業が繁雑で、時間を要するという問題が
有る。
【0017】また、上記のように複数の蓄積性蛍光体シ
ートを順次読取処理にかけると、当然読取処理に要する
時間が長くなる。
ートを順次読取処理にかけると、当然読取処理に要する
時間が長くなる。
【0018】重ね合せ処理やエネルギーサブトラクショ
ンは、診断上有効な手法であるが、上記のように作業が
繁雑で時間がかかるという問題が有るため、現実に集団
検診等で用いるのは困難である。
ンは、診断上有効な手法であるが、上記のように作業が
繁雑で時間がかかるという問題が有るため、現実に集団
検診等で用いるのは困難である。
【0019】そこで、蓄積性蛍光体シートを用いて上記
の重ね合せ処理、または1ショットエネルギーサブトラ
クションを、カセッテからのシート取出し等の繁雑な作
業なしに、短い読取時間で行なうことのできる、実用的
な放射線画像情報記録読取装置が本出願人によって提案
された。(特開平2-232647号)これは、蓄積性蛍光体シ
ートとして可撓性を有する帯状のもの2枚を用い、これ
ら2枚の蓄積性蛍光体シートを平行に配置して、それら
に1回の放射線曝射で放射線画像情報をそれぞれ記録す
るようにし、また蓄積性蛍光体シートに蓄積記録された
放射線画像情報を読み取る画像読取部と、前述したよう
にして蓄積性蛍光体シート上の残存放射線画像を消去す
る消去部を2枚の蓄積性蛍光体シートに対してそれぞれ
専用に設けて、2つの放射線画像情報を並行して同時に
読み取れるようにしたものである。
の重ね合せ処理、または1ショットエネルギーサブトラ
クションを、カセッテからのシート取出し等の繁雑な作
業なしに、短い読取時間で行なうことのできる、実用的
な放射線画像情報記録読取装置が本出願人によって提案
された。(特開平2-232647号)これは、蓄積性蛍光体シ
ートとして可撓性を有する帯状のもの2枚を用い、これ
ら2枚の蓄積性蛍光体シートを平行に配置して、それら
に1回の放射線曝射で放射線画像情報をそれぞれ記録す
るようにし、また蓄積性蛍光体シートに蓄積記録された
放射線画像情報を読み取る画像読取部と、前述したよう
にして蓄積性蛍光体シート上の残存放射線画像を消去す
る消去部を2枚の蓄積性蛍光体シートに対してそれぞれ
専用に設けて、2つの放射線画像情報を並行して同時に
読み取れるようにしたものである。
【0020】また、本出願人は支持体の両面に蓄積性蛍
光体層を形成した可撓性ベルトを用いて重ね合せ処理を
行なう放射線画像情報記録読取装置を提案している。
(特開平3-121441号) これは、前述した蓄積性蛍光体の層を遮光性を有するベ
ルトの両面にそれぞれ配して、1回の放射線照射で放射
線画像情報を2つの蓄積性蛍光体層にそれぞれ記録する
ようにし、また蓄積性蛍光体層に蓄積記録された放射線
画像情報を読み取る画像読取部と、蓄積性蛍光体層の残
存放射線画像を消去する消去部を2つの蓄積性蛍光体層
に対してそれぞれ専用に設けて、2つの放射線画像情報
を並行して同時に読み取れるようにしたものである。こ
の装置の概略図を図5に示す。
光体層を形成した可撓性ベルトを用いて重ね合せ処理を
行なう放射線画像情報記録読取装置を提案している。
(特開平3-121441号) これは、前述した蓄積性蛍光体の層を遮光性を有するベ
ルトの両面にそれぞれ配して、1回の放射線照射で放射
線画像情報を2つの蓄積性蛍光体層にそれぞれ記録する
ようにし、また蓄積性蛍光体層に蓄積記録された放射線
画像情報を読み取る画像読取部と、蓄積性蛍光体層の残
存放射線画像を消去する消去部を2つの蓄積性蛍光体層
に対してそれぞれ専用に設けて、2つの放射線画像情報
を並行して同時に読み取れるようにしたものである。こ
の装置の概略図を図5に示す。
【0021】さらに、本出願人は1つのエンドレスベル
ト状の蓄積性蛍光体シートを用いた上記重ね合せ処理、
または1ショットエネルギーサブトラクションを、短い
読取時間で行なうことのできる、実用的な放射線画像情
報記録読取装置を提案している。(特開平3-132640号) これは、蓄積性蛍光体シートとしてエンドレスベルト状
の可撓性を有する1本の蓄積性蛍光体ベルトを用い、こ
の1本の蓄積性蛍光体ベルトの折り返された部分を所定
位置において近接させて平行に配置し、1回の放射線曝
射で放射線画像情報をそれぞれ記録するようにし、また
蓄積性蛍光体シートに蓄積記録された放射線画像情報を
読み取る1つの画像読取部と、蓄積性蛍光体ベルト上の
残存放射線画像を消去する消去部を設けて、全体の構成
を簡単にしたものである。この装置の概略図を図6に示
す。
ト状の蓄積性蛍光体シートを用いた上記重ね合せ処理、
または1ショットエネルギーサブトラクションを、短い
読取時間で行なうことのできる、実用的な放射線画像情
報記録読取装置を提案している。(特開平3-132640号) これは、蓄積性蛍光体シートとしてエンドレスベルト状
の可撓性を有する1本の蓄積性蛍光体ベルトを用い、こ
の1本の蓄積性蛍光体ベルトの折り返された部分を所定
位置において近接させて平行に配置し、1回の放射線曝
射で放射線画像情報をそれぞれ記録するようにし、また
蓄積性蛍光体シートに蓄積記録された放射線画像情報を
読み取る1つの画像読取部と、蓄積性蛍光体ベルト上の
残存放射線画像を消去する消去部を設けて、全体の構成
を簡単にしたものである。この装置の概略図を図6に示
す。
【0022】これらの装置は、カセッテを用いることな
く、重ね合せ処理や1ショットサブトラクション処理を
迅速簡便に行なうことが可能となるもので、特に処理の
高速化が求められる集団検診等において有利である。
く、重ね合せ処理や1ショットサブトラクション処理を
迅速簡便に行なうことが可能となるもので、特に処理の
高速化が求められる集団検診等において有利である。
【0023】しかしながら、上記特開平2-232647号記載
の1ショット用の読取装置は2枚の蓄積性蛍光体シート
を用いるため、該2枚の蓄積性蛍光体シートをそれぞれ
搬送するシート送り手段を2組必要とし、これにより装
置全体が大きくなり、複雑化するという難点がある。
の1ショット用の読取装置は2枚の蓄積性蛍光体シート
を用いるため、該2枚の蓄積性蛍光体シートをそれぞれ
搬送するシート送り手段を2組必要とし、これにより装
置全体が大きくなり、複雑化するという難点がある。
【0024】また、特開平3-121441号記載の両面蛍光体
を用いた読取装置においては、図5に示すように、記録
された画像情報の読取りは可撓性ベルト110 の両面、す
なわち蓄積性蛍光体層110Aおよび蓄積性蛍光体層110Bそ
れぞれの側よりレーザ光が照射され、その照射により励
起された励起光を検出することにより行なわれる。ここ
でレーザ光114 は放射線35の入射側から、またレーザ光
114 ′は該放射線35の射出側から照射せしめられる。こ
のレーザ光114 、114 ′の照射により励起せしめられた
輝尽発光光116 、116 ′をそれぞれ光電子増倍管118 、
118 ′で検出して画像信号S、S′を得る。
を用いた読取装置においては、図5に示すように、記録
された画像情報の読取りは可撓性ベルト110 の両面、す
なわち蓄積性蛍光体層110Aおよび蓄積性蛍光体層110Bそ
れぞれの側よりレーザ光が照射され、その照射により励
起された励起光を検出することにより行なわれる。ここ
でレーザ光114 は放射線35の入射側から、またレーザ光
114 ′は該放射線35の射出側から照射せしめられる。こ
のレーザ光114 、114 ′の照射により励起せしめられた
輝尽発光光116 、116 ′をそれぞれ光電子増倍管118 、
118 ′で検出して画像信号S、S′を得る。
【0025】また、特開平3-132640号記載のエンドレス
ベルトを用いた読取装置においては、図6に示すよう
に、記録された画像情報の読取りは蓄積性蛍光体ベルト
210 の一方の側(この場合外側)からレーザ光214 が照
射され、その照射により励起された励起光を検出するこ
とにより行なわれる。ここで蓄積性蛍光体ベルトの部分
210Aには、放射線35の入射側より該レーザ光214 が照射
され、また蓄積性蛍光体ベルトの部分210Bには、放射線
35の射出側より該レーザ光214 が照射せしめられる。こ
のレーザ光214 の照射により励起せしめられた輝尽発光
光216A、216Bを光電子増倍管218 で検出して画像信号S
a、Sbを得る。
ベルトを用いた読取装置においては、図6に示すよう
に、記録された画像情報の読取りは蓄積性蛍光体ベルト
210 の一方の側(この場合外側)からレーザ光214 が照
射され、その照射により励起された励起光を検出するこ
とにより行なわれる。ここで蓄積性蛍光体ベルトの部分
210Aには、放射線35の入射側より該レーザ光214 が照射
され、また蓄積性蛍光体ベルトの部分210Bには、放射線
35の射出側より該レーザ光214 が照射せしめられる。こ
のレーザ光214 の照射により励起せしめられた輝尽発光
光216A、216Bを光電子増倍管218 で検出して画像信号S
a、Sbを得る。
【0026】上述した2種の装置においては、このよう
な放射線の出射側からの読取りにより得た画像(前者で
はS′、後者ではSbによる画像)は、前記蓄積性蛍光
体シート内部での放射線の散乱により画像のボケが生
じ、画質が劣化することとなる。
な放射線の出射側からの読取りにより得た画像(前者で
はS′、後者ではSbによる画像)は、前記蓄積性蛍光
体シート内部での放射線の散乱により画像のボケが生
じ、画質が劣化することとなる。
【0027】そこで本発明は、上記事情に鑑み、第1お
よび第2の蓄積性蛍光体層に記録された2つの放射線画
像情報をともに放射線の入射方向から読み取ることがで
き、その後上記の重ね合わせ処理、または1ショットエ
ネルギーサブトラクションを、カセッテからのシート取
出し等の繁雑な作業なしに行なうことのできる、さらに
実用的、かつ高画質の画像を得ることのできる放射線画
像記録読取装置を提供することを目的とするものであ
る。
よび第2の蓄積性蛍光体層に記録された2つの放射線画
像情報をともに放射線の入射方向から読み取ることがで
き、その後上記の重ね合わせ処理、または1ショットエ
ネルギーサブトラクションを、カセッテからのシート取
出し等の繁雑な作業なしに行なうことのできる、さらに
実用的、かつ高画質の画像を得ることのできる放射線画
像記録読取装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明の放射線画像情報
記録読取装置は、その両面に第1と第2の蓄積性蛍光体
層を有する帯状の可撓性ベルトを用い、ここで前記蓄積
性蛍光体層は該ベルトを折り曲げて該ベルトの異なる部
分が所定位置において近接してほぼ平行になるように張
架したときに前記所定位置において互いに重なり合う位
置にそれぞれ形成されたものであり、このベルトを、前
記所定位置において前記第1の蓄積性蛍光体層が外側に
なるように近接してほぼ平行に張架し、各蛍光体層それ
ぞれに、それら蛍光体層が形成されたベルトとは反対の
側から1回の放射線曝射を行なって放射線画像情報を記
録するようにし、また該放射線画像情報記録後に各蛍光
体層の前記放射線が入射した側の表面に励起光を照射
し、これにより生じた瞬時発光光を読み取ることによ
り、該各蛍光体層に蓄積記録された放射線画像情報それ
ぞれを得る2つの画像読取部と、前記各蛍光体層に消去
光を照射することにより該各蛍光体層に残存する放射線
画像を消去する消去部とを設けて、全体の構成を簡単に
したことを特徴とするものである。
記録読取装置は、その両面に第1と第2の蓄積性蛍光体
層を有する帯状の可撓性ベルトを用い、ここで前記蓄積
性蛍光体層は該ベルトを折り曲げて該ベルトの異なる部
分が所定位置において近接してほぼ平行になるように張
架したときに前記所定位置において互いに重なり合う位
置にそれぞれ形成されたものであり、このベルトを、前
記所定位置において前記第1の蓄積性蛍光体層が外側に
なるように近接してほぼ平行に張架し、各蛍光体層それ
ぞれに、それら蛍光体層が形成されたベルトとは反対の
側から1回の放射線曝射を行なって放射線画像情報を記
録するようにし、また該放射線画像情報記録後に各蛍光
体層の前記放射線が入射した側の表面に励起光を照射
し、これにより生じた瞬時発光光を読み取ることによ
り、該各蛍光体層に蓄積記録された放射線画像情報それ
ぞれを得る2つの画像読取部と、前記各蛍光体層に消去
光を照射することにより該各蛍光体層に残存する放射線
画像を消去する消去部とを設けて、全体の構成を簡単に
したことを特徴とするものである。
【0029】さらに詳しくは、本発明の放射線画像情報
記録読取装置は、重ね合せ処理のもの、1ショットエネ
ルギーサブトラクション用のもの、さらにはこれら2通
りの処理両用のものと各種の構成の態様をとりうるもの
で、重ね合せ処理用のものは、帯状の可撓性ベルトと、
このベルトの両面の、該ベルトを折り曲げて該ベルトの
異なる部分が所定位置において近接してほぼ平行になる
ように張架したときに前記所定位置において互いに重な
り合う位置に、それぞれ形成された、放射線画像情報を
蓄積記録する第1および第2の蓄積性蛍光体層と、前記
ベルトを、前記所定位置において前記第1の蓄積性蛍光
体層が外側になるように近接してほぼ平行に張架しつ
つ、該所定位置を介して長手方向に移送させるベルト送
り手段と、前記所定位置において前記第1および第2の
蓄積性蛍光体層に該第1の蓄積性蛍光体層が形成された
ベルトとは反対の側から画像情報を有する放射線を照射
して、これらの蓄積性蛍光体層に該放射線画像情報を蓄
積記録する画像記録部と、前記放射線画像情報が蓄積記
録された該第1の蓄積性蛍光体層の前記放射線の入射側
表面に励起光を照射し、この励起光照射により該第1の
蓄積性蛍光体層から発せられた輝尽発光光を光電読取手
段により読み取って画像信号を得る第1の画像読取部
と、前記放射線画像情報が蓄積記録された該第2の蓄積
性蛍光体層の前記放射線の入射側表面に励起光を照射
し、この励起光照射により該第2の蓄積性蛍光体層から
発せられた輝尽発光光を光電読取手段により読み取って
画像信号を得る第2の画像読取部と、画像読取りが行な
われた後の該第1および第2の蓄積性蛍光体層に画像記
録がなされるのに先行して、この第1および第2の蓄積
性蛍光体層に残存する放射線エネルギーを放出させる消
去部と、前記第1および第2の画像読取部において前記
第1および第2の蓄積性蛍光体層から得られた2つの画
像信号を加算する演算部とからなることを特徴とするも
のである。
記録読取装置は、重ね合せ処理のもの、1ショットエネ
ルギーサブトラクション用のもの、さらにはこれら2通
りの処理両用のものと各種の構成の態様をとりうるもの
で、重ね合せ処理用のものは、帯状の可撓性ベルトと、
このベルトの両面の、該ベルトを折り曲げて該ベルトの
異なる部分が所定位置において近接してほぼ平行になる
ように張架したときに前記所定位置において互いに重な
り合う位置に、それぞれ形成された、放射線画像情報を
蓄積記録する第1および第2の蓄積性蛍光体層と、前記
ベルトを、前記所定位置において前記第1の蓄積性蛍光
体層が外側になるように近接してほぼ平行に張架しつ
つ、該所定位置を介して長手方向に移送させるベルト送
り手段と、前記所定位置において前記第1および第2の
蓄積性蛍光体層に該第1の蓄積性蛍光体層が形成された
ベルトとは反対の側から画像情報を有する放射線を照射
して、これらの蓄積性蛍光体層に該放射線画像情報を蓄
積記録する画像記録部と、前記放射線画像情報が蓄積記
録された該第1の蓄積性蛍光体層の前記放射線の入射側
表面に励起光を照射し、この励起光照射により該第1の
蓄積性蛍光体層から発せられた輝尽発光光を光電読取手
段により読み取って画像信号を得る第1の画像読取部
と、前記放射線画像情報が蓄積記録された該第2の蓄積
性蛍光体層の前記放射線の入射側表面に励起光を照射
し、この励起光照射により該第2の蓄積性蛍光体層から
発せられた輝尽発光光を光電読取手段により読み取って
画像信号を得る第2の画像読取部と、画像読取りが行な
われた後の該第1および第2の蓄積性蛍光体層に画像記
録がなされるのに先行して、この第1および第2の蓄積
性蛍光体層に残存する放射線エネルギーを放出させる消
去部と、前記第1および第2の画像読取部において前記
第1および第2の蓄積性蛍光体層から得られた2つの画
像信号を加算する演算部とからなることを特徴とするも
のである。
【0030】1ショットエネルギーサブトラクション用
のものは、上記重ね合せ処理用のものにおいて、演算部
を加算の代わりに減算を行なうものとし、1つは、さら
に前記所定位置において、2重に重ねられ張架されたベ
ルトの間に放射線吸収フィルタを介在せしめたもの、も
う1つは前記可撓性ベルトを放射線吸収フィルタと兼用
させたものである。
のものは、上記重ね合せ処理用のものにおいて、演算部
を加算の代わりに減算を行なうものとし、1つは、さら
に前記所定位置において、2重に重ねられ張架されたベ
ルトの間に放射線吸収フィルタを介在せしめたもの、も
う1つは前記可撓性ベルトを放射線吸収フィルタと兼用
させたものである。
【0031】また、両用のものは、演算部を加算、減算
のいずれもできるものとし、放射線吸収フィルタを前記
所定位置において、2重に重ねられ、張架されたベルト
の間に出入自在に挿入されるものである。
のいずれもできるものとし、放射線吸収フィルタを前記
所定位置において、2重に重ねられ、張架されたベルト
の間に出入自在に挿入されるものである。
【0032】なお、上記放射線吸収フィルタとは、これ
を挟んで配された蓄積性蛍光体層にエネルギーの異なる
放射線を照射させるため放射線のエネルギーを一部吸収
するもので、放射線を完全にカットするものではない。
を挟んで配された蓄積性蛍光体層にエネルギーの異なる
放射線を照射させるため放射線のエネルギーを一部吸収
するもので、放射線を完全にカットするものではない。
【0033】さらに、本発明の装置は、上述した第1お
よび第2の蓄積性蛍光体層の組が前記ベルト上に複数組
設けられたものであってもよい。
よび第2の蓄積性蛍光体層の組が前記ベルト上に複数組
設けられたものであってもよい。
【0034】
【発明の作用および効果】本発明の放射線画像情報記録
読取装置においては、1つの可撓性ベルトの両面に、該
ベルトを折り曲げて該ベルトの異なる部分が所定位置に
おいて近接してほぼ平行になるように張架したときに前
記所定位置において互いに重なり合う位置にそれぞれ第
1と第2の蓄積性蛍光体層を形成せしめて、このベルト
を、前記所定位置において前記第1の蓄積性蛍光体層が
外側になるように近接してほぼ平行に張架し、各蛍光体
層それぞれに、それら蛍光体層が形成されたベルトとは
反対の側より1回の放射線曝射を行なって放射線画像情
報それぞれを記録し、該各蛍光体層の前記放射線が入射
した側の表面に励起光を照射し、これにより生じた輝尽
発光光を読み取ることにより、各蛍光体層に蓄積記録さ
れた画像情報それぞれを得るように構成したので、この
本発明の装置により重ね合せ処理やサブトラクション処
理を簡単な構成で行なうことができる。このため、本発
明の装置は、従来の装置と比較して小型化でき、また、
画像情報読取りの際に、蓄積記録された画像を放射線の
入射方向から読み取ることができるので、その放射線の
散乱やボケのなくS/Nの良い高画質の画像を得ること
ができる。すなわち、重ね合せ処理の場合、よりS/N
の良い、すなわち検出能の高い放射線画像を、またエネ
ルギーサブトラクションの場合、特定構造物のみが鮮明
に抽出された放射線画像を得ることができる。
読取装置においては、1つの可撓性ベルトの両面に、該
ベルトを折り曲げて該ベルトの異なる部分が所定位置に
おいて近接してほぼ平行になるように張架したときに前
記所定位置において互いに重なり合う位置にそれぞれ第
1と第2の蓄積性蛍光体層を形成せしめて、このベルト
を、前記所定位置において前記第1の蓄積性蛍光体層が
外側になるように近接してほぼ平行に張架し、各蛍光体
層それぞれに、それら蛍光体層が形成されたベルトとは
反対の側より1回の放射線曝射を行なって放射線画像情
報それぞれを記録し、該各蛍光体層の前記放射線が入射
した側の表面に励起光を照射し、これにより生じた輝尽
発光光を読み取ることにより、各蛍光体層に蓄積記録さ
れた画像情報それぞれを得るように構成したので、この
本発明の装置により重ね合せ処理やサブトラクション処
理を簡単な構成で行なうことができる。このため、本発
明の装置は、従来の装置と比較して小型化でき、また、
画像情報読取りの際に、蓄積記録された画像を放射線の
入射方向から読み取ることができるので、その放射線の
散乱やボケのなくS/Nの良い高画質の画像を得ること
ができる。すなわち、重ね合せ処理の場合、よりS/N
の良い、すなわち検出能の高い放射線画像を、またエネ
ルギーサブトラクションの場合、特定構造物のみが鮮明
に抽出された放射線画像を得ることができる。
【0035】
【実施例】以下、図面に示す実施例に基づいて本発明を
詳細に説明する。
詳細に説明する。
【0036】図1は本発明の放射線画像情報記録読取装
置の第1の実施例を示す概略図である。本実施例の装置
は一例として重ね合せ処理を行なうものであり、本体20
と、放射線源収納部30とから構成されている。図示され
るように本体20の筺体29内には、プーリ22が上方に、プ
ーリ23が下方に互いに平行に配置されている。これらの
プーリ22、23はそれぞれ、該プーリ22、23および後述す
るローラ27a 、27b 、27c 、27d とともにベルト送り手
段を構成するモータ24により矢印A方向に回転されるよ
うになっている。2つのプーリ22および23には、ベルト
25が巻回、張架されている。このベルト25は可撓性であ
り、エンドレス状に形成されている。また、このベルト
25は、両プーリ22、23間のローラ27a 、27b 、27c 、27
d の間に張架され、前記モータ24により矢印方向に循環
搬送されるようになっている。なおここで、このベルト
25上には、第1の蓄積性蛍光体層26a が図中外側に、そ
して第2の蓄積性蛍光体層26b が図中内側に形成されて
いる。
置の第1の実施例を示す概略図である。本実施例の装置
は一例として重ね合せ処理を行なうものであり、本体20
と、放射線源収納部30とから構成されている。図示され
るように本体20の筺体29内には、プーリ22が上方に、プ
ーリ23が下方に互いに平行に配置されている。これらの
プーリ22、23はそれぞれ、該プーリ22、23および後述す
るローラ27a 、27b 、27c 、27d とともにベルト送り手
段を構成するモータ24により矢印A方向に回転されるよ
うになっている。2つのプーリ22および23には、ベルト
25が巻回、張架されている。このベルト25は可撓性であ
り、エンドレス状に形成されている。また、このベルト
25は、両プーリ22、23間のローラ27a 、27b 、27c 、27
d の間に張架され、前記モータ24により矢印方向に循環
搬送されるようになっている。なおここで、このベルト
25上には、第1の蓄積性蛍光体層26a が図中外側に、そ
して第2の蓄積性蛍光体層26b が図中内側に形成されて
いる。
【0037】上述のようにして張架されたベルト25は、
図中上方のローラ27a 、27b に挾まれた、被写体34を通
して放射線35が照射される位置において、該ベルト25上
に形成された第1の蓄積性蛍光体層26a および第2の蓄
積性蛍光体層26b が近接して平行に位置するように張架
されている。
図中上方のローラ27a 、27b に挾まれた、被写体34を通
して放射線35が照射される位置において、該ベルト25上
に形成された第1の蓄積性蛍光体層26a および第2の蓄
積性蛍光体層26b が近接して平行に位置するように張架
されている。
【0038】このローラ27a 、27b の間に張架されたベ
ルト25に対面する位置には、撮影台32が設けられてい
る。前述の放射線源収納部30は内部に例えばX線管球等
の放射線源33を収納しており、この放射線源33は上記撮
影台32に対向する。被検者(被写体)34の放射線撮影
時、該被検者34は撮影台32に接して例えば立っており、
この状態で放射線源33が作動される。それにより被検者
34を透過した放射線35が、前方に張架されている第1の
蓄積性蛍光体層26a に照射され、該蓄積性蛍光体層26a
に被検者34の放射線画像情報が蓄積記録される。またこ
の蓄積性蛍光体層26a を透過した放射線35は、その後に
近接して張架されている第2の蓄積性蛍光体層26b に照
射されるので、該蓄積性蛍光体層26b にも被検者34の放
射線画像情報が蓄積記録される。
ルト25に対面する位置には、撮影台32が設けられてい
る。前述の放射線源収納部30は内部に例えばX線管球等
の放射線源33を収納しており、この放射線源33は上記撮
影台32に対向する。被検者(被写体)34の放射線撮影
時、該被検者34は撮影台32に接して例えば立っており、
この状態で放射線源33が作動される。それにより被検者
34を透過した放射線35が、前方に張架されている第1の
蓄積性蛍光体層26a に照射され、該蓄積性蛍光体層26a
に被検者34の放射線画像情報が蓄積記録される。またこ
の蓄積性蛍光体層26a を透過した放射線35は、その後に
近接して張架されている第2の蓄積性蛍光体層26b に照
射されるので、該蓄積性蛍光体層26b にも被検者34の放
射線画像情報が蓄積記録される。
【0039】以上の説明から明らかなように本実施例の
装置においては、撮影台32および放射線源33から画像記
録部40が構成されている。なお本実施例においては、撮
影台32と前方の第1の蓄積性蛍光体層26a との間に散乱
放射線除去用のグリッド91が配されている。
装置においては、撮影台32および放射線源33から画像記
録部40が構成されている。なお本実施例においては、撮
影台32と前方の第1の蓄積性蛍光体層26a との間に散乱
放射線除去用のグリッド91が配されている。
【0040】これら第1および第2の蓄積性蛍光体層26
a 、26b に蓄積記録された放射線画像情報は画像読取部
50a 、50b によって、それぞれ電気的画像信号として読
み取られる。画像読取部50a は、レーザ光源51a 、この
レーザ光源51a から射出された励起光としてのレーザ光
52a を反射偏向するポリゴンミラー等の光偏向器53a、
偏向されたレーザ光52a をベルト25上のあらゆる走査位
置において所定径の小さなスポットに集束させる走査レ
ンズ54a 、ベルト25を少なくとも読取り時は定速で搬送
する副走査手段とを兼ねたモータ24、レーザ光52a によ
るベルト25上の走査線(主走査線)に沿って受光面が延
びるように配された、光電読取手段としての長尺光電子
増倍管(フォトマルチプライヤー)55a 、およびこの長
尺光電子増倍管55a の受光面に光学的に結合された長尺
の光ガイド56a およびレーザ光52aがフォトマルチプラ
イヤー55a に入るのを防ぐフィルタ57a から構成されて
いる。画像読取部50b も上述した画像読取部50a と同様
に構成されているので、詳細な説明は省略する。なお長
尺光電子増倍管については、例えば特開昭62-16666号に
詳しい記載がなされている。
a 、26b に蓄積記録された放射線画像情報は画像読取部
50a 、50b によって、それぞれ電気的画像信号として読
み取られる。画像読取部50a は、レーザ光源51a 、この
レーザ光源51a から射出された励起光としてのレーザ光
52a を反射偏向するポリゴンミラー等の光偏向器53a、
偏向されたレーザ光52a をベルト25上のあらゆる走査位
置において所定径の小さなスポットに集束させる走査レ
ンズ54a 、ベルト25を少なくとも読取り時は定速で搬送
する副走査手段とを兼ねたモータ24、レーザ光52a によ
るベルト25上の走査線(主走査線)に沿って受光面が延
びるように配された、光電読取手段としての長尺光電子
増倍管(フォトマルチプライヤー)55a 、およびこの長
尺光電子増倍管55a の受光面に光学的に結合された長尺
の光ガイド56a およびレーザ光52aがフォトマルチプラ
イヤー55a に入るのを防ぐフィルタ57a から構成されて
いる。画像読取部50b も上述した画像読取部50a と同様
に構成されているので、詳細な説明は省略する。なお長
尺光電子増倍管については、例えば特開昭62-16666号に
詳しい記載がなされている。
【0041】前述のようにしてベルト25上に形成された
2つの蓄積性蛍光体層26a 、26b に被検者34の放射線画
像情報が蓄積記録された後、モータ24が回転されること
により該ベルト25は図中矢印方向に定速で搬送される。
このときベルト25には公知の手段により適度の負荷が与
えられ、それにより該ベルト25は常に緊張した状態を維
持する。ベルト25が搬送されるとともに、前記レーザ光
源51a と光偏向器53aが作動され、レーザ光52a が該ベ
ルト25の前記蓄積性蛍光体層26a 上を前記放射線35の入
射側表面より走査する。これとほぼ同時にレーザ光源51
b と光偏向器53b が作動され、レーザ光52b が該ベルト
25の前記蓄積性蛍光体層26b 上を前記放射線35の入射側
表面より走査する。このベルト25上の、レーザ光52a の
照射を受けた蓄積性蛍光体層26a からは、該蓄積性蛍光
体層26a に蓄積記録された放射線画像情報を担う輝尽発
光光58a が発せられる。この輝尽発光光58a は光ガイド
56a に導かれて効率良く長尺光電子増倍管55a によって
検出される。上記のようにしてレーザ光52a の主走査が
なされるとともに、ベルト25が前述のように搬送されて
副走査がなされ、したがって該ベルト25上の蓄積性蛍光
体層26a からは2次元的に前記輝尽発光光58a (すなわ
ち放射線画像情報)が読み取られる。長尺光電子増倍管
55a の出力Saは読取回路59に送られる。
2つの蓄積性蛍光体層26a 、26b に被検者34の放射線画
像情報が蓄積記録された後、モータ24が回転されること
により該ベルト25は図中矢印方向に定速で搬送される。
このときベルト25には公知の手段により適度の負荷が与
えられ、それにより該ベルト25は常に緊張した状態を維
持する。ベルト25が搬送されるとともに、前記レーザ光
源51a と光偏向器53aが作動され、レーザ光52a が該ベ
ルト25の前記蓄積性蛍光体層26a 上を前記放射線35の入
射側表面より走査する。これとほぼ同時にレーザ光源51
b と光偏向器53b が作動され、レーザ光52b が該ベルト
25の前記蓄積性蛍光体層26b 上を前記放射線35の入射側
表面より走査する。このベルト25上の、レーザ光52a の
照射を受けた蓄積性蛍光体層26a からは、該蓄積性蛍光
体層26a に蓄積記録された放射線画像情報を担う輝尽発
光光58a が発せられる。この輝尽発光光58a は光ガイド
56a に導かれて効率良く長尺光電子増倍管55a によって
検出される。上記のようにしてレーザ光52a の主走査が
なされるとともに、ベルト25が前述のように搬送されて
副走査がなされ、したがって該ベルト25上の蓄積性蛍光
体層26a からは2次元的に前記輝尽発光光58a (すなわ
ち放射線画像情報)が読み取られる。長尺光電子増倍管
55a の出力Saは読取回路59に送られる。
【0042】これと並行して、前記ベルト25の後方に位
置していた蓄積性蛍光体層26b に記録されている放射線
画像情報を読み取る。このときの画像読取部50b の長尺
光電子増倍管55b の出力Sb(すなわち後方の蓄積性蛍
光体層26b に記録されている放射線画像情報を示すも
の)も、読取回路59に送られる。読取回路59に送られた
出力Sa、Sbは、それぞれ順次、メモリ82から信号処
理回路86へ送られ、信号処理された後、画像再生装置88
に出力される。
置していた蓄積性蛍光体層26b に記録されている放射線
画像情報を読み取る。このときの画像読取部50b の長尺
光電子増倍管55b の出力Sb(すなわち後方の蓄積性蛍
光体層26b に記録されている放射線画像情報を示すも
の)も、読取回路59に送られる。読取回路59に送られた
出力Sa、Sbは、それぞれ順次、メモリ82から信号処
理回路86へ送られ、信号処理された後、画像再生装置88
に出力される。
【0043】次に読取回路59以降における処理につい
て、その概略構成を示す図2を参照して説明する。長尺
光電子増倍管55a の出力Saは読取回路59に送られ、対
数増幅器80によって対数増幅された後、A/D変換器81
でデジタル化される。こうして得られたデジタルの読取
画像信号 logSaは、メモリ82に一時的に記憶され、次
いでそこから読み出されて信号処理回路86の重ね合せ演
算回路83に入力される。同様に長尺光電子倍増管55b の
出力Sbも読取回路59に送られ、対数増幅器84によって
対数増幅された後、A/D変換器85でデジタル化され
る。こうして得られたデジタルの読取画像信号 logSb
も、メモリ82に一時的に記憶され、次いでそこから読み
出されて信号処理回路86の重ね合せ演算回路83に入力さ
れる。
て、その概略構成を示す図2を参照して説明する。長尺
光電子増倍管55a の出力Saは読取回路59に送られ、対
数増幅器80によって対数増幅された後、A/D変換器81
でデジタル化される。こうして得られたデジタルの読取
画像信号 logSaは、メモリ82に一時的に記憶され、次
いでそこから読み出されて信号処理回路86の重ね合せ演
算回路83に入力される。同様に長尺光電子倍増管55b の
出力Sbも読取回路59に送られ、対数増幅器84によって
対数増幅された後、A/D変換器85でデジタル化され
る。こうして得られたデジタルの読取画像信号 logSb
も、メモリ82に一時的に記憶され、次いでそこから読み
出されて信号処理回路86の重ね合せ演算回路83に入力さ
れる。
【0044】重ね合せ演算回路83は、入力される2つの
画像信号 logSa、 logSbを適当な重み付けをした上
で対応する画素毎に加算して、デジタルの加算信号 Sadd =α・ logSa+β・ logSb [α、βは重み付け係数] を求める。この加算信号Sadd は、画像処理回路87にお
いて階調処理、周波数処理等の画像処理を受けた後、画
像再生装置88に送られて、放射線画像の再生に供せられ
る。この再生装置88は、CRT等のディスプレイ手段で
もよいし、感光フィルムに光走査記録を行なう記録装置
であってもよいし、あるいはそのために画像信号を一旦
光ディスク、磁気ディスク等の画像ファイルに記憶させ
る装置に置き換えられてもよい。
画像信号 logSa、 logSbを適当な重み付けをした上
で対応する画素毎に加算して、デジタルの加算信号 Sadd =α・ logSa+β・ logSb [α、βは重み付け係数] を求める。この加算信号Sadd は、画像処理回路87にお
いて階調処理、周波数処理等の画像処理を受けた後、画
像再生装置88に送られて、放射線画像の再生に供せられ
る。この再生装置88は、CRT等のディスプレイ手段で
もよいし、感光フィルムに光走査記録を行なう記録装置
であってもよいし、あるいはそのために画像信号を一旦
光ディスク、磁気ディスク等の画像ファイルに記憶させ
る装置に置き換えられてもよい。
【0045】なお本実施例では、前述の画像信号Sa、
Sbをそれぞれ対数増幅器80、84に通して対数増幅を行
なったが、対数増幅を行なわずにそれぞれA/D変換器
81、85でデジタル化し、それらの値をもとに重ね合せ演
算を行なってもよい。その場合、重ね合せ演算の式は、 Sadd =α’・Sa+β’・Sb [α’、β’は重み付け係数] となる。
Sbをそれぞれ対数増幅器80、84に通して対数増幅を行
なったが、対数増幅を行なわずにそれぞれA/D変換器
81、85でデジタル化し、それらの値をもとに重ね合せ演
算を行なってもよい。その場合、重ね合せ演算の式は、 Sadd =α’・Sa+β’・Sb [α’、β’は重み付け係数] となる。
【0046】上述のような重ね合せ演算を行なう際に係
数α、βまたは、α’、β’を適切に定めると、得られ
た加算信号Sadd により、S/Nの高い、すなわち検出
能の良好な放射線画像情報を得ることができる。この重
ね合せ演算を行なう際には、前述のように相対応する画
素間で加算を行なうことが必要である。そのためには、
例えば図1に示すように、被検者34の近傍にマーカー92
を配置しておき、両画像信号 logSa、 logSbにおい
てこのマーカー92を示す信号を基準信号として位置合せ
を行なえばよい。
数α、βまたは、α’、β’を適切に定めると、得られ
た加算信号Sadd により、S/Nの高い、すなわち検出
能の良好な放射線画像情報を得ることができる。この重
ね合せ演算を行なう際には、前述のように相対応する画
素間で加算を行なうことが必要である。そのためには、
例えば図1に示すように、被検者34の近傍にマーカー92
を配置しておき、両画像信号 logSa、 logSbにおい
てこのマーカー92を示す信号を基準信号として位置合せ
を行なえばよい。
【0047】なお読取画像信号 logSaあるいは logS
bを特に重ね合せ演算回路83に送らないで、これらの信
号 logSaあるいは logSbに基づいて、通常の放射線
画像を再生することも可能であり、そのためにこれらの
画像信号 logSa、 logSbを光ディスク等の画像ファ
イルに記録、蓄積するようにしてもよい。
bを特に重ね合せ演算回路83に送らないで、これらの信
号 logSaあるいは logSbに基づいて、通常の放射線
画像を再生することも可能であり、そのためにこれらの
画像信号 logSa、 logSbを光ディスク等の画像ファ
イルに記録、蓄積するようにしてもよい。
【0048】また、上記実施例では2つの出力Sa、S
bに対して読取回路59の中にそれぞれ2組の対数増幅器
80、84およびA/D変換器81、85が設けられているが、
これは2種の出力Sa、Sbを1つの対数増幅器とA/
D変換器に入力し、メモリ82に出力するときにタイミン
グ毎に振り分けて出力するようにしてもよいことは言う
までもない。
bに対して読取回路59の中にそれぞれ2組の対数増幅器
80、84およびA/D変換器81、85が設けられているが、
これは2種の出力Sa、Sbを1つの対数増幅器とA/
D変換器に入力し、メモリ82に出力するときにタイミン
グ毎に振り分けて出力するようにしてもよいことは言う
までもない。
【0049】以上説明のようにして画像読取りが終了し
たベルト25上に形成されたの蓄積性蛍光体層26a 、26b
はプーリ23に沿って移送され、それとともにベルト25の
別の部分がプーリ22とプーリ23およびローラ27a と27b
の間に張架されるようになるので、この部分にさらに別
の蓄積性蛍光体層26a ′、26b ′が形成されている場合
には、該蓄積性蛍光体層26a ′、26b ′に前述と同様に
して放射線画像情報を記録することができる。このよう
にしてベルト25上に形成された蓄積性蛍光体層の各組に
放射線画像情報記録がなされる。この際、ローラ27b 、
27c の近傍にそれぞれ配された消去部60a 、60b をベル
ト25上に形成された蓄積性蛍光体層26a、26b が通過
し、蓄積性蛍光体層26a 、26b は画像(残像)消去を受
ける。この消去部60a 、60b は、張架されたベルト25の
それぞれ外側、内側に配された消去光源61a 、61b から
構成されている。この消去光源61a 、61b は例えば蛍光
灯等からなり、ベルト25上に形成された蓄積性蛍光体層
の励起波長領域の光を主に発するものであり、該蓄積性
蛍光体層がローラ27b と27c の間を移動する際に点灯さ
れる。前記画像読取り後に蓄積性蛍光体層26a 、26b に
残存していた放射線エネルギーは、ベルト25に上記のよ
うな光が照射されることにより放出される。
たベルト25上に形成されたの蓄積性蛍光体層26a 、26b
はプーリ23に沿って移送され、それとともにベルト25の
別の部分がプーリ22とプーリ23およびローラ27a と27b
の間に張架されるようになるので、この部分にさらに別
の蓄積性蛍光体層26a ′、26b ′が形成されている場合
には、該蓄積性蛍光体層26a ′、26b ′に前述と同様に
して放射線画像情報を記録することができる。このよう
にしてベルト25上に形成された蓄積性蛍光体層の各組に
放射線画像情報記録がなされる。この際、ローラ27b 、
27c の近傍にそれぞれ配された消去部60a 、60b をベル
ト25上に形成された蓄積性蛍光体層26a、26b が通過
し、蓄積性蛍光体層26a 、26b は画像(残像)消去を受
ける。この消去部60a 、60b は、張架されたベルト25の
それぞれ外側、内側に配された消去光源61a 、61b から
構成されている。この消去光源61a 、61b は例えば蛍光
灯等からなり、ベルト25上に形成された蓄積性蛍光体層
の励起波長領域の光を主に発するものであり、該蓄積性
蛍光体層がローラ27b と27c の間を移動する際に点灯さ
れる。前記画像読取り後に蓄積性蛍光体層26a 、26b に
残存していた放射線エネルギーは、ベルト25に上記のよ
うな光が照射されることにより放出される。
【0050】このようにして、プーリ22、23により再び
放射線画像情報の記録が可能な程度まで画像(残像)消
去がなされた蓄積性蛍光体層26a 、26b (場合によっ
て、蓄積性蛍光体層26a ′、26b ′も含む)が循環移動
されるので、このベルト25を用いて前述の画像記録(撮
影)および読取りを繰り返すことが可能となる。なお消
去光源61としては、前述の蛍光灯の他、例えば特開昭56
-11392号に示されるようなタングステンランプ、ハロゲ
ンランプ、赤外線ランプ、キセノンフラッシュランプ等
が任意に選択使用されうる。また消去部60は、上記のよ
うな消去光源から構成する他、例えばLED(Light
Emitting Diode)を2次元的に並べたパネルやEL
(エレクトロ・ルミネッセンス)板等の面状光源から構
成されてもよい。
放射線画像情報の記録が可能な程度まで画像(残像)消
去がなされた蓄積性蛍光体層26a 、26b (場合によっ
て、蓄積性蛍光体層26a ′、26b ′も含む)が循環移動
されるので、このベルト25を用いて前述の画像記録(撮
影)および読取りを繰り返すことが可能となる。なお消
去光源61としては、前述の蛍光灯の他、例えば特開昭56
-11392号に示されるようなタングステンランプ、ハロゲ
ンランプ、赤外線ランプ、キセノンフラッシュランプ等
が任意に選択使用されうる。また消去部60は、上記のよ
うな消去光源から構成する他、例えばLED(Light
Emitting Diode)を2次元的に並べたパネルやEL
(エレクトロ・ルミネッセンス)板等の面状光源から構
成されてもよい。
【0051】次に図3と図4を参照して本発明による放
射線画像情報記録読取装置の第2の実施例について説明
する。なおこの図3および4において、前記図1および
2中におけるものと同等の要素については同番号を付し
てあり、それらについては特に必要の無い限り説明を省
略する。この図3の装置においては、ベルト125 の両端
がそれぞれ第1巻取軸123 および第2巻取軸123 ′によ
り巻き取られている。これらの巻取軸123 、123 ′はそ
れぞれ、該軸123 、123 ′およびローラ27a 、27b とと
もにベルト送り手段を構成するモータ124 、124 ′によ
り各々矢印A′方向、B方向に回転されるようになって
いる。第1巻取軸123 には、黒いプラスチック、例えば
PETからなる帯状の可撓性ベルト125 の一端側が巻き
取られている。このベルト125 は長尺有端の帯状に形成
されており、その他端は前記第2巻取軸に巻き取られる
ようになっている。またこのベルト125 は、両巻取軸12
3、123 ′間のローラ27a 、27b およびプーリ22の間に
張架されるようになっている。なおこの例では、ベルト
125 は各巻取軸123 、123 ′がモータ124 、124 ′によ
り回転せしめられることにより、画像記録部40、画像読
取部50a 、50b 、消去部60a 、60b に順次送られたり、
巻き戻されたりする。
射線画像情報記録読取装置の第2の実施例について説明
する。なおこの図3および4において、前記図1および
2中におけるものと同等の要素については同番号を付し
てあり、それらについては特に必要の無い限り説明を省
略する。この図3の装置においては、ベルト125 の両端
がそれぞれ第1巻取軸123 および第2巻取軸123 ′によ
り巻き取られている。これらの巻取軸123 、123 ′はそ
れぞれ、該軸123 、123 ′およびローラ27a 、27b とと
もにベルト送り手段を構成するモータ124 、124 ′によ
り各々矢印A′方向、B方向に回転されるようになって
いる。第1巻取軸123 には、黒いプラスチック、例えば
PETからなる帯状の可撓性ベルト125 の一端側が巻き
取られている。このベルト125 は長尺有端の帯状に形成
されており、その他端は前記第2巻取軸に巻き取られる
ようになっている。またこのベルト125 は、両巻取軸12
3、123 ′間のローラ27a 、27b およびプーリ22の間に
張架されるようになっている。なおこの例では、ベルト
125 は各巻取軸123 、123 ′がモータ124 、124 ′によ
り回転せしめられることにより、画像記録部40、画像読
取部50a 、50b 、消去部60a 、60b に順次送られたり、
巻き戻されたりする。
【0052】この第2の実施例の装置は、放射線エネル
ギー吸収フィルタを用いたエネルギーサブトラクション
処理を行なう装置であり、ローラ27a 、27b およびプー
リ22と巻取軸123 の間の撮影位置で重ね合わされたベル
ト25の間に放射線エネルギー吸収(変換用)フィルタ71
が挿入されている。
ギー吸収フィルタを用いたエネルギーサブトラクション
処理を行なう装置であり、ローラ27a 、27b およびプー
リ22と巻取軸123 の間の撮影位置で重ね合わされたベル
ト25の間に放射線エネルギー吸収(変換用)フィルタ71
が挿入されている。
【0053】この放射線エネルギー吸収フィルタ71によ
り、これを挾んで前方に位置する第1の蓄積性蛍光体層
26a には低エネルギーの放射線による放射線画像が蓄積
記録され、後方に位置する第2の蓄積性蛍光体層26b に
は高エネルギーの放射線による放射線画像が蓄積記録さ
れる。したがって、これらの蓄積性蛍光体層26a 、26b
から読み出された画像信号を引き算すれば、エネルギー
サブトラクション画像が得られる。エネルギーサブトラ
クション処理については、特開昭59-83486号,同61-983
41号等に詳細な記載がなされている。
り、これを挾んで前方に位置する第1の蓄積性蛍光体層
26a には低エネルギーの放射線による放射線画像が蓄積
記録され、後方に位置する第2の蓄積性蛍光体層26b に
は高エネルギーの放射線による放射線画像が蓄積記録さ
れる。したがって、これらの蓄積性蛍光体層26a 、26b
から読み出された画像信号を引き算すれば、エネルギー
サブトラクション画像が得られる。エネルギーサブトラ
クション処理については、特開昭59-83486号,同61-983
41号等に詳細な記載がなされている。
【0054】この放射線吸収フィルタとしては、例えば
Cu 板のような、放射線を一部吸収する材料が使われ
る。
Cu 板のような、放射線を一部吸収する材料が使われ
る。
【0055】本実施例においては、図4に示す通り、信
号処理回路186 の演算回路183 は、サブトラクションの
演算回路であり、このサブトラクション演算回路183
は、入力される2つの画像信号 logSa、 logSbを適
当な重み付けをした上で対応する画素毎に減算して、デ
ジタルの差信号 Ssub =α・ logSa−β・ logSb+γ [α、βは重み付け係数、γはバイアス成分である] を求める。この差信号Ssub は画像処理回路87において
階調処理、周波数処理等の画像処理を受けた後、画像再
生装置88に送られて、放射線画像の再生に供せられる。
号処理回路186 の演算回路183 は、サブトラクションの
演算回路であり、このサブトラクション演算回路183
は、入力される2つの画像信号 logSa、 logSbを適
当な重み付けをした上で対応する画素毎に減算して、デ
ジタルの差信号 Ssub =α・ logSa−β・ logSb+γ [α、βは重み付け係数、γはバイアス成分である] を求める。この差信号Ssub は画像処理回路87において
階調処理、周波数処理等の画像処理を受けた後、画像再
生装置88に送られて、放射線画像の再生に供せられる。
【0056】上述のようなサブトラクション演算を行な
う際に係数α、βを適切に定めると、得られた差信号S
sub においては、前記特定構造物以外の部分についての
信号成分が消去されるようになる。したがってこの差信
号Ssub に基づいて画像再生を行なえば、上記特定構造
物のみが抽出された放射線画像を得ることができる。
う際に係数α、βを適切に定めると、得られた差信号S
sub においては、前記特定構造物以外の部分についての
信号成分が消去されるようになる。したがってこの差信
号Ssub に基づいて画像再生を行なえば、上記特定構造
物のみが抽出された放射線画像を得ることができる。
【0057】上記図3に示した実施例は放射線吸収フィ
ルタ71を長尺有端のベルト125 上に形成された蓄積性蛍
光体層26a 、26b の間に介在させているが、ベルト125
そのものを放射線吸収フィルタの作用を有する材料で形
成して、別体のフィルタを使わないようにしてもよい。
このようにすれば、別体のフィルタが不要になり、蓄積
性蛍光体層がより近接して配置できるので、より精度の
高いエネルギーサブトラクション像を得ることができ
る。
ルタ71を長尺有端のベルト125 上に形成された蓄積性蛍
光体層26a 、26b の間に介在させているが、ベルト125
そのものを放射線吸収フィルタの作用を有する材料で形
成して、別体のフィルタを使わないようにしてもよい。
このようにすれば、別体のフィルタが不要になり、蓄積
性蛍光体層がより近接して配置できるので、より精度の
高いエネルギーサブトラクション像を得ることができ
る。
【0058】また、さらに、前記フィルタ71を出入自在
にして、演算部での計算をlog Sa、log Sbの2つの
画像信号を加算と減算の両方が選択的にできるようにす
れば、フィルタなしで加算をし、フィルタを入れて減算
するようにして、図1の重ね合せ用の実施例と図3のエ
ネルギーサブトラクション用の実施例とを兼用した装置
を構成することができる。
にして、演算部での計算をlog Sa、log Sbの2つの
画像信号を加算と減算の両方が選択的にできるようにす
れば、フィルタなしで加算をし、フィルタを入れて減算
するようにして、図1の重ね合せ用の実施例と図3のエ
ネルギーサブトラクション用の実施例とを兼用した装置
を構成することができる。
【0059】また、前記フィルタ71を挿入する位置に、
フィルタ71の代りに、放射線をカットするフィルタ(例
えばPb 板)を挿入すれば、撮影時放射線は前方の第1
の蓄積性蛍光体層26a のみに照射されるので、通常の1
枚ずつの撮影や、2ショットエネルギーサブトラクショ
ンのための画像記録を選択的に行なうこともできる。こ
のためには、放射線カットフィルタを重ね合わせられる
蓄積性蛍光体層26a 、26b の間に出入自在に挿入できる
ようにすればよい。
フィルタ71の代りに、放射線をカットするフィルタ(例
えばPb 板)を挿入すれば、撮影時放射線は前方の第1
の蓄積性蛍光体層26a のみに照射されるので、通常の1
枚ずつの撮影や、2ショットエネルギーサブトラクショ
ンのための画像記録を選択的に行なうこともできる。こ
のためには、放射線カットフィルタを重ね合わせられる
蓄積性蛍光体層26a 、26b の間に出入自在に挿入できる
ようにすればよい。
【0060】この実施例において、可撓性ベルト125 を
長尺有端のものとしたが、図1に示す装置のように、エ
ンドレスベルト状に形成せしめてもよく、また逆に図1
の可撓性ベルト25を長尺有端のものとしてもよい。
長尺有端のものとしたが、図1に示す装置のように、エ
ンドレスベルト状に形成せしめてもよく、また逆に図1
の可撓性ベルト25を長尺有端のものとしてもよい。
【0061】また上述した実施例においては、立位タイ
プの装置について説明したが、本発明はこれに限られ
ず、例えばベッドタイプの装置等、他の装置であっても
かまわない。
プの装置について説明したが、本発明はこれに限られ
ず、例えばベッドタイプの装置等、他の装置であっても
かまわない。
【図1】本発明の放射線画像情報記録読取装置の第1の
実施例を示す概略図
実施例を示す概略図
【図2】上記実施例の装置の放射線画像情報読取回路
図、メモリ、信号処理回路等の構成を示すブロック図
図、メモリ、信号処理回路等の構成を示すブロック図
【図3】本発明の放射線画像情報記録読取装置の第2の
実施例を示す概略図
実施例を示す概略図
【図4】上記実施例の装置の放射線画像情報読取回路
図、メモリ、信号処理回路等の構成を示すブロック図
図、メモリ、信号処理回路等の構成を示すブロック図
【図5】特開平3-121441号記載の装置の一実施例を示す
概略図
概略図
【図6】特開平3-132640号記載の装置の一実施例を示す
概略図
概略図
20 本体 22、23 プーリ 24、124 モータ 25、110、125、210 ベルト 26 蓄積性蛍光体層 27 ローラ 30 放射線源収納部 32 撮影台 33 放射線源 34 被写体 35 放射線 40 画像記録部 51、112、212 レーザ光源 52、114、214 レーザ光 53 光偏向器 54 集光走査レンズ 55、118、218 光電子増倍管 56 光ガイド 58、116、216 輝尽発光光 59 読取回路 60 消去部 61 消去光源 71 放射線エネルギー吸収フィルタ 80、84 対数増幅器 81、85 A/D変換器 82 メモリ 83 重ね合せ演算回路 86 信号処理回路 123 巻取軸 186 サブトラクション演算回路
Claims (8)
- 【請求項1】 帯状の可撓性ベルトと、 このベルトの両面の、該ベルトを折り曲げて該ベルトの
異なる部分が所定位置において近接してほぼ平行になる
ように張架したときに前記所定位置において互いに重な
り合う位置に、それぞれ形成された、放射線画像情報を
蓄積記録する第1および第2の蓄積性蛍光体層と、 前記ベルトを、前記所定位置において前記第1の蓄積性
蛍光体層が外側になるように近接してほぼ平行に張架し
つつ、該所定位置を介して長手方向に移送させるベルト
送り手段と、 前記所定位置において前記第1および第2の蓄積性蛍光
体層に該第1の蓄積性蛍光体層が形成されたベルトとは
反対の側から画像情報を有する放射線を照射して、これ
らの蓄積性蛍光体層に該放射線画像情報を蓄積記録する
画像記録部と、 前記放射線画像情報が蓄積記録された該第1の蓄積性蛍
光体層の前記放射線の入射側表面に励起光を照射し、こ
の励起光照射により該第1の蓄積性蛍光体層から発せら
れた輝尽発光光を光電読取手段により読み取って画像信
号を得る第1の画像読取部と、 前記放射線画像情報が蓄積記録された該第2の蓄積性蛍
光体層の前記放射線の入射側表面に励起光を照射し、こ
の励起光照射により該第2の蓄積性蛍光体層から発せら
れた輝尽発光光を光電読取手段により読み取って画像信
号を得る第2の画像読取部と、 画像読取りが行なわれた後の該第1および第2の蓄積性
蛍光体層に画像記録がなされるのに先行して、この第1
および第2の蓄積性蛍光体層に残存する放射線エネルギ
ーを放出させる消去部と、 前記第1および第2の画像読取部において前記第1およ
び第2の蓄積性蛍光体層から得られた2つの画像信号を
加算する演算部とからなる放射線画像情報記録読取装
置。 - 【請求項2】 帯状の可撓性ベルトと、 このベルトの両面の、該ベルトを折り曲げて該ベルトの
異なる部分が所定位置において近接してほぼ平行になる
ように張架したときに前記所定位置において互いに重な
り合う位置に、それぞれ形成された、放射線画像情報を
蓄積記録する第1および第2の蓄積性蛍光体層と、 前記ベルトを、前記所定位置において前記第1の蓄積性
蛍光体層が外側になるように近接してほぼ平行に張架し
つつ、該所定位置を介して長手方向に移送させるベルト
送り手段と、 前記所定位置において、前記2重に重ねられ張架された
ベルトの間に介在された放射線吸収フィルタと、 前記所定位置において前記第1および第2の蓄積性蛍光
体層に該第1の蓄積性蛍光体層が形成されたベルトとは
反対の側から画像情報を有する放射線を照射して、これ
らの蓄積性蛍光体層に該放射線画像情報を蓄積記録する
画像記録部と、 前記放射線画像情報が蓄積記録された該第1の蓄積性蛍
光体層の前記放射線の入射側表面に励起光を照射し、こ
の励起光照射により該第1の蓄積性蛍光体層から発せら
れた輝尽発光光を光電読取手段により読み取って画像信
号を得る第1の画像読取部と、 前記放射線画像情報が蓄積記録された該第2の蓄積性蛍
光体層の前記放射線の入射側表面に励起光を照射し、こ
の励起光照射により該第2の蓄積性蛍光体層から発せら
れた輝尽発光光を光電読取手段により読み取って画像信
号を得る第2の画像読取部と、 画像読取りが行なわれた後の該第1および第2の蓄積性
蛍光体層に画像記録がなされるのに先行して、この第1
および第2の蓄積性蛍光体層に残存する放射線エネルギ
ーを放出させる消去部と、 前記第1および第2の画像読取部において前記第1およ
び第2の蓄積性蛍光体層から得られた2つの画像信号間
で減算を行なう演算部とからなる放射線画像情報記録読
取装置。 - 【請求項3】 放射線エネルギーを吸収する材料からな
る帯状の可撓性ベルトと、 このベルトの両面の、該ベルトを折り曲げて該ベルトの
異なる部分が所定位置において近接してほぼ平行になる
ように張架したときに前記所定位置において互いに重な
り合う位置に、それぞれ形成された、放射線画像情報を
蓄積記録する第1および第2の蓄積性蛍光体層と、 前記ベルトを、前記所定位置において前記第1の蓄積性
蛍光体層が外側になるように近接してほぼ平行に張架し
つつ、該所定位置を介して長手方向に移送させるベルト
送り手段と、 前記所定位置において前記第1および第2の蓄積性蛍光
体層に該第1の蓄積性蛍光体層が形成されたベルトとは
反対の側から画像情報を有する放射線を照射して、これ
らの蓄積性蛍光体層に該放射線画像情報を蓄積記録する
画像記録部と、 前記放射線画像情報が蓄積記録された該第1の蓄積性蛍
光体層の前記放射線の入射側表面に励起光を照射し、こ
の励起光照射により該第1の蓄積性蛍光体層から発せら
れた輝尽発光光を光電読取手段により読み取って画像信
号を得る第1の画像読取部と、 前記放射線画像情報が蓄積記録された該第2の蓄積性蛍
光体層の前記放射線の入射側表面に励起光を照射し、こ
の励起光照射により該第2の蓄積性蛍光体層から発せら
れた輝尽発光光を光電読取手段により読み取って画像信
号を得る第2の画像読取部と、 画像読取りが行なわれた後の該第1および第2の蓄積性
蛍光体層に画像記録がなされるのに先行して、この第1
および第2の蓄積性蛍光体層に残存する放射線エネルギ
ーを放出させる消去部と、 前記第1および第2の画像読取部において前記第1およ
び第2の蓄積性蛍光体層から得られた2つの画像信号間
で減算を行なう演算部とからなる放射線画像情報記録読
取装置。 - 【請求項4】 帯状の可撓性ベルトと、 このベルトの両面の、該ベルトを折り曲げて該ベルトの
異なる部分が所定位置において近接してほぼ平行になる
ように張架したときに前記所定位置において互いに重な
り合う位置に、それぞれ形成された、放射線画像情報を
蓄積記録する第1および第2の蓄積性蛍光体層と、 前記ベルトを、前記所定位置において前記第1の蓄積性
蛍光体層が外側になるように近接してほぼ平行に張架し
つつ、該所定位置を介して長手方向に移送させるベルト
送り手段と、 前記所定位置において、前記2重に重ねられ張架された
ベルトの間に出入自在に挿入される放射線吸収フィルタ
と、 前記所定位置において前記第1および第2の蓄積性蛍光
体層に該第1の蓄積性蛍光体層が形成されたベルトとは
反対の側から画像情報を有する放射線を照射して、これ
らの蓄積性蛍光体層に該放射線画像情報を蓄積記録する
画像記録部と、 前記放射線画像情報が蓄積記録された該第1の蓄積性蛍
光体層の前記放射線の入射側表面に励起光を照射し、こ
の励起光照射により該第1の蓄積性蛍光体層から発せら
れた輝尽発光光を光電読取手段により読み取って画像信
号を得る第1の画像読取部と、 前記放射線画像情報が蓄積記録された該第2の蓄積性蛍
光体層の前記放射線の入射側表面に励起光を照射し、こ
の励起光照射により該第2の蓄積性蛍光体層から発せら
れた輝尽発光光を光電読取手段により読み取って画像信
号を得る第2の画像読取部と、 画像読取りが行なわれた後の該第1および第2の蓄積性
蛍光体層に画像記録がなされるのに先行して、この第1
および第2の蓄積性蛍光体層に残存する放射線エネルギ
ーを放出させる消去部と、 前記第1および第2の画像読取部において前記第1およ
び第2の蓄積性蛍光体層から得られた2つの画像信号間
で加算あるいは減算を行なう演算部とからなる放射線画
像情報記録読取装置。 - 【請求項5】 前記ベルトが有端の帯状に形成され、こ
のベルトを移送させる前記ベルト送り手段が、該ベルト
の両端をそれぞれ巻き取る2つの巻取軸を備えるもので
あることを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載
の放射線画像情報記録読取装置。 - 【請求項6】 前記ベルトがエンドレスベルト状に形成
され、このベルトを移送させる前記ベルト送り手段が、
該ベルトを環状に張架する複数のローラを備えるもので
あることを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載
の放射線画像情報記録読取装置。 - 【請求項7】 前記第1および第2の蓄積性蛍光体層か
らなる蓄積性蛍光体層の組が、前記ベルト上に複数組設
けられたものであることを特徴とする請求項1から6い
ずれか1項記載の放射線画像情報記録読取装置。 - 【請求項8】 前記所定位置において、2重に重ねられ
た前記ベルトの間に出入自在に、放射線を遮蔽するフィ
ルタが設けられていることを特徴とする請求項1から7
いずれか1項記載の放射線画像情報記録読取装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4223914A JPH0667322A (ja) | 1992-08-24 | 1992-08-24 | 放射線画像情報記録読取装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4223914A JPH0667322A (ja) | 1992-08-24 | 1992-08-24 | 放射線画像情報記録読取装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0667322A true JPH0667322A (ja) | 1994-03-11 |
Family
ID=16805694
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4223914A Withdrawn JPH0667322A (ja) | 1992-08-24 | 1992-08-24 | 放射線画像情報記録読取装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0667322A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014504736A (ja) * | 2011-02-02 | 2014-02-24 | コミサリヤ・ア・レネルジ・アトミク・エ・オ・エネルジ・アルテルナテイブ | 受動型線量測定のための感受性チャージ部、このような感受性チャージ部を含む線量計、およびこのような感受性チャージ部の照射による読み取りシステム |
-
1992
- 1992-08-24 JP JP4223914A patent/JPH0667322A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014504736A (ja) * | 2011-02-02 | 2014-02-24 | コミサリヤ・ア・レネルジ・アトミク・エ・オ・エネルジ・アルテルナテイブ | 受動型線量測定のための感受性チャージ部、このような感受性チャージ部を含む線量計、およびこのような感受性チャージ部の照射による読み取りシステム |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19991102 |