JPS63210837A - 放射線撮影具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、蓄積性蛍光体シートを収納するカセツテ、あ
るいは蓄積性蛍光体シートを保持する撮影台等の放射線
撮影具に関し、特に詳細には被写体からの散乱放射線が
蓄積性蛍光体シートに照射されることを防止した放射線
撮影具に関するものである。

（従来の技術） ある種の蛍光体に放射線（Ｘ線、α線、β線、γ線、電
子線、紫外線等）を照射すると、この放射線エネルギー
の一部が蛍光体中に蓄積され、この蛍光体に可視光等の
励起光を照射すると、蓄積されたエネルギーに応じて蛍
光体が輝尽発光を示すことが知られており、このような
性質を示す蛍光体は蓄積性蛍光体（輝尽性蛍光体）と呼
ばれる。

この蓄積性蛍光体を利用して、人体等の被写体の放射線
画像情報を一旦蓄積性蛍光体のシートに記録し、この蓄
積性蛍光体シートをレーザ光等の励起光で走査して輝尽
発光光を生ぜしめ、得られた輝尽発光光を光電的に読み
取って画像信号を得、この画像信号に基づき写真感光材
料等の記録材料、ＣＲＴ等の表示装置に被写体の放射線
画像を可視像として出力させる放１線画像情報記録再生
システムが本出願人によりすでに提案されている。

（特開昭５５−１２４２９号、同５６−１１３９５号、
同５６−１１３９７号など。） このシステムにおいても、放射線画像情報の記録＜撮影
）は基本的に、従来のＸＳ写真フィルムを用いる場合と
同様にして行なわれる。すなわち蓄積性蛍光体シートを
例えばカセツテに収納した状態で被写体に対向配置し、
放ｇＡｌｌｉ１１１ｉｉから発せられて被写体を透過し
た放射線を該シートに照射することにより、被写体の透
過放射線画像情報がこのシートに記録される。

ところで周知の通り、上述のようにして被写体の放射線
画像情報を記録するために該被写体に放ｔＡ線を照射し
た際、放射線と被写体物質との弾性衝突や電磁相互作用
により放射線の散乱（ＣＯｍｐｔｏｎ散乱や７ｈＯｍＳ
Ｏｎ散乱）が生じる。

この散乱によって生じる散乱放射線は、３次元的にラン
ダムな方向に進み、蓄積性蛍光体シートにも照射されて
しまう。このように蓄積性蛍光体シートに、本来照射さ
れるべき主透過放射線（被写体の透過放射線画像を担う
ものである）に加えて、上記散乱放射線が照射されると
、主透過放射線によって記録される放射線画像のコント
ラスト、鮮鋭度が劣化してしまう。

そこで従来より、上記散乱放射線の影響を排除する試み
が種々なされている。そのような試みの１つとして、第
４図図示のように散乱放射ｔｌＡ２０ｂを吸収するグリ
ッド１５を、被写体１２と蓄積性蛍光体シート１３との
間に配置する方法が知られている。

このグリッド１５は例えば第３図に示されるように、厚
さ１ｍｍ以下程度の鉛板１５ａが格子状あるいは列状に
組み合わされてなるものであり、このようなグリッド１
５が上記のように配置されることにより、ランダムな方
向に進む散乱放射線２０ｂは鉛板１５ａに吸収されるよ
うになる。

（発明が解決しようとする問題点） 上述のようなグリッドは、従来のｘｍ写真フィルムを用
いる場合は有効であったが、蓄積性蛍光体シートを用い
る放ｆＪ４ｗＡ画像情報記録再生システムにおいては、
特有の問題を招く。すなわち例えば特開昭５９−１０２
２２７号にも示されるように、再生放射線画像において
、グリッドの空間周波数と読取り走査線の空間周波数の
関係で定まる間隔のモアレが生じるようになる。

そこで従来より、上記特開昭５９−１０２２２７＠にも
示されるように、放射線撮影に際してグリッドを蓄積性
蛍光体シートと平行な方向に移動させて、上記モアレの
発生を防止するようにした撮影台も提供されている。

しかしながら、このようなグリッドと、それを移動させ
る手段を設けると、撮影台の構造が複雑化してコストア
ップを招く。特にボータプル撮影装置を使用する回診撮
影等においては、グリッドを使用すること自体不便であ
るし、ましてグリッドを移動させるということは極めて
困難である。

またこのグリッドの位置設定を誤ると再生ＩＪＩｉ射線
画像にムラが発生するので、グリッド位置設定に注意を
払う必要が生じ、撮影操作が難しくなる。

さらには、このグリッドを配置する分だけ蓄積性蛍光体
シートを被写体から離す必要があるので、放射線画像が
ボケやすくなるという不具合もある。

そこで本発明は、以上述べたような問題を招くことなく
、被写体からの散乱放射線の影響を排除して、コントラ
スト、鮮鋭度の優れた放射線画像を・撮影することがで
きる放射１ｉ１撮影具を提供することを目的とするもの
である。

（問題点を解決するための手段） 本発明の放射線撮影具は、被写体を透過した放射線が照
射される位置に蓄積性蛍光体シートを保持する撮影具（
すなわち前述のカセツテや撮影台）において、放射線撮
影に際して被写体と蓄積性蛍光体シートとの間に位置す
る部分に、前記散乱放射線を吸収する金属薄板が設けら
れたことを特徴とするものである。

より具体的に上記の金属薄板としては、Ｃｕ、Ｆｅ、Ｎ
ｉおよびＺｎの薄板や、Ｃｕ１Ｆｅ、Ｎｉおよびｚｎの
うちの少なくとも２種からなる合金の薄板あるいはｃｕ
、　Ｆｅ、Ｎ　ｉおよびｚｎのうらの少なくとも１種を
主成分とする合金の薄板であって、厚さ１ｍｍ程度のも
のが好適に用いられる。

（作　　用） 本発明者等の研究によれば、上述のような金属薄板は、
被写体を透過した主透過放射線は良好に透過させる一方
、被写体からの敗乱放１）１１ｉ１の多くを吸収するこ
とが分かった。この現象は、散乱放ｒＪ４線の多くは主
透過放射線と比べると、金属薄板に対してより大きな入
射角で（つまりより斜めに）入射するので、金属薄板に
おける通過長が大きくなること、さらに、散乱放射線は
主透過放射線よりも比較的低エネルギーであることに起
因すると考えられる。

したがって、このような金属薄板が前述の位置に配され
ていれば、被写体画像を担う主透過放射線は該金ｆｉｌ
板にｄ５いてさほど吸収されないで蓄積性蛍光体シート
に入射するのに対し、散乱放射線の多くはこの金属薄板
において吸収されて、蓄積性蛍光体シートには入射しな
いようになる。

（実　施　例） 以下、図面に示す実施例に基づいて本考案を詳細に説明
する。

第１図は本発明の放射線撮影具の第１実施例であるカセ
ツテ１０を示し、また第２図はこのカセツテ１０の放射
線撮影時の使用状態を示している。第１図図示のように
カセツテ１０は、底板１６と蓋板１７とからなる薄い箱
状の収納体であり、その中に前述したような蓄積性蛍光
体シート１３が収められる。

そして上記蓋板１７の表面には、例えば厚さｉｍｍ程度
の薄い銅板１４が固定されている。

このカセツテ１０は第２図図示のように、Ｘ線管球等の
放射線源１１に対向するように配され、そしてこのカセ
ツテ１０と放射線源１１との間には、被写体としての被
検者（人体）１２が配置される。なお、このときカセツ
テ１０は、銅板１４が放射線源１１側を向くように配置
される。

このように被検者１２およびカセツテ１０が配置された
後、放射線源１１が駆動され、Ｘ線等の放射線２０が被
検者１２に照射される。すると被検者１２を透過した放
射線（主透過放射線）２０ａが、カセツテ１０内の蓄積
性蛍光体シート１３に照射され、該シート１３はこの主
透過放１１Ｊｌｉ１２０ａのエネルギーを蓄積する。す
なわらこのシート１３には、主透過放射線２０ａが損う
被検者１２の透過放射線画像情報が蓄積記録される。ま
たこのように被検者１２に放射線２０が照射されたとき
、該放射線２０の一部は前述のようにして散乱する。こ
の散乱放射線２０ｂは３次元的にランダムな方向に進み
、その一部は上記蓄積性蛍光体シート１３側にも進行す
る。しかしこの場合、カセツテ１０の蓋板１７に取り付
けられた銅板１４が、蓄積性蛍光体シート１３と被検音
１２との間に位置しているので、上記散乱放射線２０ｂ
の多くはこの銅板１４において吸収される。一方、放射
線画像情報を担う主透過放射９２０ａの多くは、この銅
板１４を良好に透過することは、先に述べた通りである
。なお銅板１４は、カセツテ１０の蓋板１７の裏面側に
固定されても構わない。

以上のようにして、カセツテ１０内の蓄積性蛍光体シー
ト１３に散乱放射線２０ｂが到達することが防止される
ので、主透過放射＠２０ａによって蓄積性蛍光体シート
１３の上に記録される放射線画像のコントラストおよび
鮮鋭度が、散乱放射線２０ｂのために低下してしまうこ
とが防止される。

次に上記の蓄積性蛍光体シート１３から放射線画像を再
生する点について説明する。蓄積性蛍光体シート１３は
、第５図に示す装置において、まず画像情報読取りにか
けられる。蓄積性蛍光体シート１３は、エンドレスベル
ト等のシート搬送手段２１により、副走査のために矢印
Ｙ方向に搬送される。

またレーザ光源２２から射出された励起光としてのレー
ザビーム２３は、ガルバノメータミラー等の光偏向器２
４によって偏向され、蓄積性蛍光体シート１３を上記ｎ
１走査方向Ｙと略直角な矢印Ｘ方向に主走査する。こう
してレーザビーム２３が照射されたシート１３の箇所か
らは、蓄積記録されている放射線画像情報に応じた光端
の輝尽発光光２５が発散され、この輝尽発光光２５は集
光体２Ｇによって集光され、光検出器としてのフォトマ
ルチブライ１７−（光電子増倍管）２７によって光電的
に検出される。

上記集光体２６はアクリル板等の導光性材料を成形して
作られたものであり、直線状をなす入射端面２６ａが蓄
積性蛍光体シート１３上のビーム走査線に沿って延びる
ように配され、円環状に形成された出射端面２６ｂに上
記フォトマルチブライＡシー２７の受光面が結合されて
いる。上記入射端面２６ａから集光体２６内に入射した
輝尽発光光２５は、該集光体２６の内部を全反射を繰り
返して進み、出射端面２６ｂから出射してフォトマルチ
プライヤ−２７に受光され、前記放ＯＡ線ｉｉ！ｉ像情
報を担持する輝尽発光光２５の光量がこのフォトマルチ
ブライｊｙ−２７によって電気信号として検出される。

フォトマルチプライヤ−２７の出力信号（読取画像信号
）Ｓｏはログアンプ２８によって対数変換された後、Ａ
／Ｄ変換器２９によってデジタル化される。こうして得
られたデジタルの読取画像信号Ｓｐは画像処理回路３０
に送られ、ここで階調処理、周波数処理等の処理を受け
た後、例えばＣＲＴ、光走査記録装置等の画像再生装置
３１に入力され、被検者１２の透過放射線画像が画像再
生装＠３１により可視像として再生される。そしてこの
信号Ｓｐは、はぼ主透過放射線２０ａのみによる被検者
１２の放射線画像情報を担持するものとなっているから
、画像再生装置３１においては、前記散乱数ｒＡ線２０
ｂの影響を排除して、コントラストおよび鮮鋭度の高い
放射線画像が再生されるようになる。

次に第６図を参照して、放射ｓｕｉ影台として形成され
た本発明の第２実施例について説明する。

この放射ｓｉ！撮影台５０は、放射線撮影後の蓄積性蛍
光体シート１３を収納する第１収納部２と、放射線撮影
後の蓄積性蛍光体シート１３を収納する第２収納部３と
、上記第１収納部２から蓄積性蛍光体シート１３を一枚
ずつ取り出して撮影位置Ｗまで高速搬送し、かつ撮影終
了後蓄積性蛍光体シート１３を第２収納部３へ再び高速
搬送する搬送手段とを備えている。上記第１収納部２に
は複数枚の未踊影蓄積性蛍光体シート１３が収納される
。また、撮影台５０の上面は被写体載置台６５とされて
いる。

放射線撮影に際しては、被写体載置台６５が放射線［１
１の下方に位置するように撮影台５０がセットされ、こ
の被写体載置台６５の上に、被写体としての被検者１２
が配される。そしてコントローラ８０から撮影台内コン
トロール部５９に駆動信号Ｓ１が入力され、躍彰台内コ
ントロール部５９はこの駆動信号Ｓ１を受けてモータ５
１を駆動させるとともに、クラッチ５２を接続状態にす
る。したがってモータ５１の回転がクラッチ５２を介し
て駆動ローラ５３に伝達される。この駆動ローラ５３お
よび案内ローラ５４ａ〜５４ｅには、エンドレスの搬送
ベルト５５が張架されており、駆動ローラ５３が回転さ
れると搬送ベルト５５が矢印方向に移動する。次にコン
トロール部５９の指令によりソレノイド５Ｇが励磁され
ると、押圧片５７が図中左方に移動して、搬送ベルト５
５を第１収納部２に収められた蓄積性蛍光体シート１３
に接触させる。この搬送ベルト５５と蓄積性蛍光体シー
ト１３は、後に分離しつるように何らかの手段で一時的
に係止、接着もしくは吸着するように構成されている。

すなわち例えば搬送ベルト５５に設けられた係止爪がシ
ート１３に設けられた係止片と係止するように構成した
り、搬送ベルト５５に粘着テープを設けたり、搬送ベル
ト５５とシート１３の一方にいわゆるベルクロファスナ
−の雄テープを設け、他方に雌テープを設ける構成にし
たり、あるいは搬送ベルト５５とシート１３とが磁力に
より吸着するように構成されている。

搬送ベルト５５に係止、接着もしくは吸着された蓄積性
蛍光体シート１３が撮影位置Ｗに搬入されるとシート検
出スイッチ５８がこれを検出し、この検出信号が撮影台
内コントロール部５９へ入力される。

装置内コントロール部５９はこの検出信号を交番プると
、前記クラッチ５２を切り、ブレーキ６０を作動させて
搬送ベルト５５を停止させる。このようにして蓄積性蛍
光体シート１３は、被検者１２に対向する撮影位置Ｗに
保持される。

次いでコントローラ８０から放射線源１１に駆動信号＄
２が送られ、放射線源１１が駆動される。それにより、
上記撮影位置Ｗの蓄積性蛍光体シート１３に、被検者１
２を透過した主透過放射線２０ａが照射され、被検者１
２の透過放射線画像が撮影（記録）される。次いでコン
トローラ８０から再度踊影台内コントロール部５９に駆
動信号Ｓ１が入力されると、ブレーキ６０が解放され、
クラッチ５２が接続状態に設定され、またソレノイド５
６が励磁される。それにより踊影杭みの蓄積性蛍光体シ
ート１３が踊影位′Ｉ！ＩＷから送り出され、この蓄積
性蛍光体シート１３は、該シート１３と搬送ベルト５５
との係１［、接着もしくは吸着を解除する部材６１によ
り搬送ベルト５５から分離され、第２収納部３内に送り
込まれる。

それとともに上記ソレノイド５Ｇの励磁により抑圧片５
７が作動されて、第１収納部２から新たな蓄積性蛍光体
シート１３が１枚藏彰位置ｗ＆；：送られ、前記と同様
にしてそこに保持される。

以上のようにして複数の蓄積性蛍光体シート１３には、
被検者１２の放射線画像情報が次々と高速で記録されう
る。こうして放射線画像情報が記録された蓄積性蛍光体
シート１３は、上記の第２収納部３からまとめて取り出
され、第５図に示したような読取装置において、放射線
画像端＋Ｆｉ読取処理にかけられる。

この実施例の踊影台５０においても、被写体載置台６５
の上面には薄い銅板６４が取り付けられており、それに
よりこの場合も被検者１２からの散乱放射線２０ｂの多
くがこの銅板θ４に吸収され、前記第１実施例に８ける
のと同様の効果が得られる。なお銅板６４は、被写体載
置台θ５の下面側に固定しても構わない。

散乱放射５ｉ１２０ｂを吸収する金属薄板としては、以
上の２つの実施例において用いられた銅板１４．６４の
みならず、その他Ｎ１、Ｆｅおよびｚｎの薄板や、Ｃ（
Ｊ、Ｎｉ、ＦｅおよびＺｎのうらの少なくとも２種から
なる合金の薄板、あるいはＣ１Ｊ、Ｎｉ、ＦｅＪ５よび
Ｚｎのうちの少なくとも１種を主成分とする合金の薄板
が用いられてもよい。また、金ｐＡＦｄＩ板は複数枚重
ね合わせられて用いられてもよい。

（発明の効果） 以上詳細に説明した通り本発明の放射線撮影具によれば
、被写体からの散乱放射線の影響を排除して、コントラ
スト、鮮鋭庫の優れた放射線画像を記録（ｆｌｕ影）可
能となる。しかも本発明の放射線撮影具を用いた場合に
は、前述のグリッドを用いる場合のように再生放射線画
像にモアレが生じることがない。

また本発明の放射線ｌ１ｉｌ影貝は、散乱放射線の影響
排除の！こめに金属薄板を設けただけの簡単な構造のも
のであるから、安価に形成可能で、しかしグリッドを使
用する場合のように難しい撮影操作を必要としないから
、容易に放射＠撮影を行なうことができる。その上、上
記の金属薄板はグリッドおよびこれを移動させる機構に
比べれば極めて薄いものであるから、本発明の放！）１
線踊影具を用いる場合には、グリッド使用の場合のよう
に蓄積性蛍光体シートを被写体から大ぎく離す必要がな
くなり、したがって散乱放射線の影響排除のために放射
線画像がボケでしまう、という問題も解消できる。特に
本発明の放射線撮影具は、グリッドの使用が不便であり
、さらにはグリッドの移動が極めて困難なボータプル撮
影装買を使用する回診撮影等において極めて有用なもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１実施例によるカセツテを示す斜視
図、 第２図は上記カセツテの放射線撮影時の使用状態を示す
概略平面図、 第３図は従来より用いられているグリッドを示す部分斜
視図、 第４図は上記グリッドの使用状態を示す概略平面図、 第５図は本発明に係る蓄積性蛍光体シートから放射線画
像情報を読み取る装置を示す概略図、第６図は本発明の
第２実施例による放射ａｍ影台を示す概略立面図である
。 １０・・・カセツテ　　　　　１１・・・放射線源１２
・・・被検者（被写体）１３・・・蓄積性蛍光体シート
１４．６４・・・銅板　　　　　１１・・・カセツテ蓋
板２０・・・放射線　　　　　　２０ａ・・・主透過放
射線２０ｂ・・・散乱放射線　　　５０・・・放射ｓｉ
！撮影台６５・・・被写体載置台

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）放射線エネルギーを蓄積する蓄積性蛍光体シート
   を、放射線源から発せられて被写体を透過した放射線の
   照射を受ける位置に保持する放射線撮影具において、 放射線撮影に際して被写体と蓄積性蛍光体シートとの間
   に位置する部分に、該被写体からの散乱放射線を吸収す
   る金属薄板が設けられたことを特徴とする放射線撮影具
   。
2. （２）前記金属薄板が、Ｃｕ、Ｆｅ、Ｎｉ、およびＺｎ
   のうちの少なくとも１種からなることを特徴とする特許
   請求の範囲第１項記載の放射線撮影具。