JPH0666814U - ストリップ通板ラインにおけるストリップ保持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルミ薄板が表面処理装置の入側で蛇行する
のを防止する。 【構成】 アルミ薄板の表面処理装置の入側には、先行
アルミ薄板１ａと後続アルミ薄板１ｂとを接続する接続
装置２がある。この接続装置２の上流側にはシャ−３が
設けてあって、先行アルミ薄板１ａの後端を切断してか
ら接続する。そのため、先行アルミ薄板１ａは切断され
るとブライドルロ−ル７で引張られているので、強力に
蛇行する。この蛇行を防ぐため、上方から押付けて先行
アルミ薄板１ａを保持するグリッパ−８ａを接続装置２
の下流側に設ける。このグリッパ−８ａにより先行アル
ミ薄板１ａはブレ−キがかけられて走行するので、先行
アルミ薄板１ａの蛇行が強力に防止できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ストリップ表面処理装置の入側に設けた接続部におけるストリップ の蛇行を防止するための保持装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、鋼板やアルミ薄板等のストリップに対し酸洗等の表面処理を行う場合 、生産性の向上や製品歩留りの向上等のため、先行ストリップと後続ストリップ とを接続して通板している。この接続に際し、先行ストリップの後端をシャ−に よって切断し、次いで、ジョイナ−や溶接装置等のストリップ接続装置によって 接続している（例えば、特公昭３８−１９６１号公報、特開平４−９１８２１号 公報等参照）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、かかる接続部において次のような問題があった。これを図２で示す アルミ薄板の接続装置で説明する。すなわち、アルミ薄板の表面処理ラインの入 側Ａにおいて、先行アルミ薄板１ａの後端と、後続アルミ薄板１ｂの先端とをス テッチャ−２等で接続する際、先行アルミ薄板１ａの後端は、整形のため入側シ ャ−３によって切断される。したがって、その後端は上流側から張力が付与でき ないため、フリ−の状態でステッチャ−２へ送られるが、この先行アルミ薄板１ ａはその下流側がピンチロ−ル４等で張力が付加されて引張られているので、こ のシャ−３とピンチロ−ル４との間においては、強力な蛇行が生じ易い。

【０００４】 そのため、かかる通板部分に、ワ−クサイド側サイドガイドとドライブサイド 側サイドガイドとが１対で構成されたり、また、１対のロ−ルから構成されたサ イドガイド６，６ａが設けられて、アルミ薄板１は誘導され、センタ−リングさ れている。ところが、このサイドガイド６ａの下流側直後には、前記のようにブ ライドルロ−ル７からなる張力付加装置が設けられていて、かかるサイドガイド ６ａによる誘導のみでは、先行アルミ薄板１ａの後端側の蛇行は矯正困難であっ た。なお、図２における５はテ−プ貼機を示す。 そのため、サイドガイド６，６ａの近傍に押えロ−ルを付加して、かかる蛇行 を防ぐことも考えられるが、押えロ−ルはアルミ薄板に対し線接触であるため、 充分な蛇行防止にならないことから、採用できない。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

そこで本考案は、従来技術のかかる問題を解決するためなされたもので、その 要旨とするところは、１）ストリップ通板ラインの上流側から、シャ−（３）、 サイドガイド（６）、ストリップ接続装置（２）、張力付加装置（７）、が順次 配置されたストリップ通板ラインにおいて、前記ストリップ接続装置（２）と張 力付加装置（７）との間に、先行ストリップの後端を押付けて保持し、かつ、前 記張力付加装置（４）の張力によりスリップ可能とするグリッパ−（８ａ）を設 けたことを特徴とするストリップ通板ラインにおけるストリップ保持装置にあり 、また、２）ストリップ通板ラインの上流側から、シャ−（３）、サイドガイド （６）、ストリップ接続装置（２）、テ−プ貼機（５）、張力付加装置（７）が 順次配置されたストリップ通板ラインにおいて、前記テ−プ貼機（５）の直前に 、後続ストリップ（１ｂ）を押付けて保持するグリッパ−（８）を設けると共に 、テ−プ貼機（５）の直後に、先行ストリップ（１ａ）の後端を押付けて保持し 、かつ、前記張力付加装置（７）の張力によりスリップ可能とするグリッパ−（ ８ａ）を設けたことを特徴とするストリップ通板ラインにおけるストリップ保持 装置にある。

【０００６】

【実施例】

本考案を添付図面に示す実施例により詳細に述べる。 図１は本考案の実施例の概念図であって、図２に示す従来例と同一部分には同 一符号を付して共通する部分は省略している。

【０００７】 本実施例は、アルミ薄板の接続装置に好適である。 図１に示すように本実施例では、ストリップ通板ラインにおけるストリップ表 面処理装置の入側において、ステッチャ−２の下流側直後、または、ステッチャ −２の下流側にテ−プ貼機５が設けられている場合は、このテ−プ貼機５の下流 側直後に、アルミ薄板１に押付けるテンションパッドを備えたグリッパ−８ａを 設けている。このグリッパ−８ａは、ステッチャ−２の下流側にテ−プ貼機５が 設けられている場合には、そのテ−プ貼機５の上流側直前および下流側直後にグ リッパ−８，８ａを設ける。 したがって、図２で示す従来例におけるサイドガイド６ａに代り、グリッパ− ８ａを設けることになる。

【０００８】 そして、このグリッパ−８，８ａがアルミ薄板１に押付けられて、アルミ薄板 １を損傷しても、ステッチャ−２によるアルミ薄板１の接続部の前後部分はスク ラップとするので、支障はない。

【０００９】 次に、、本実施例の作用を述べる。１巻きのコイルの先行アルミ薄板１ａの表 面処理作業が終了に近づくと、先行アルミ薄板１ａの後端に上段から送られる、 次の後続アルミ薄板１ｂの先端を接続するが、その接続に際し、先行アルミ薄板 １ａの後端が入側シャ−３によって切断される直前に、下流側のグリッパ−８ａ を押下げて、送られている先行アルミ薄板１ａを保持する。そのとき、このグリ ッパ−８ａによるストリップ保持力よりブライドルロ−ル７による搬送張力の方 が強いので、先行アルミ薄板１ａはグリッパ−８ａをスリップしながら通板する 。したがって、この先行アルミ薄板１ａの後端側の蛇行は完全に防止できるので 、この先行アルミ薄板１ａの後端側は、ステッチャ−２へ正確にセンタ−リング されて送り込むことができる。

【００１０】 一方、後続アルミ薄板１ｂは上段ラインから送られてくるが、後続アルミ薄板 １ｂの先端は、ペイオフリ−ル（アンワインダ−、不図示）により、巻き解かれ てからピンチロ−ル９によってピンチされて、ステッチャ−２に向け押込まれる 。 したがって、後続アルミ薄板１ｂの先端側は蛇行し勝ちとなるが、この先端側 は、ピンチロ−ル９以外のピンチロ−ルがすべてオ−プンにしてアルミ薄板１に 張力をかけていないので、サイドガイド６のみにより誘導される。したがって、 後続アルミ薄板１ｂはステッチャ−２へ正確にセンタ−リングされて送り込むこ とができる。 そこで、ステッチャ−２において、先行アルミ薄板１ａの後端と後続アルミ薄 板１ｂの先端とを接続する。 次いで、これらのアルミ薄板１の接続部をテ−プ貼機５でテ−プを貼着するた め若干進めて停止させた後、グリッパ−８，８ａで保持してテ−プ貼りを行う。

【００１１】

【考案の効果】

本考案によれば、ストリップ接続部において先行ストリップの後端側を、スリ ップさせながら保持したので、先行ストリップの蛇行を完全に防止することがで き、ひいては、ストリップ接続装置による接続が良好にできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の要部概念図である。

【図２】従来例の要部概略図である。

【符号の説明】

１…アルミ薄板、２…ステッチャ−、３…シャ−、５…
テ−プ貼機、６…サイドガイド、７…ブライドルロ−
ル、８，８ａ…グリッパ−

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ストリップ通板ラインの上流側から、シ
   ャ−（３）、サイドガイド（６）、ストリップ接続装置
   （２）、張力付加装置（７）、が順次配置されたストリ
   ップ通板ラインにおいて、 前記ストリップ接続装置（２）と張力付加装置（７）と
   の間に、先行ストリップの後端を押付けて保持し、か
   つ、前記張力付加装置（４）の張力によりスリップ可能
   とするグリッパ−（８ａ）を設けたことを特徴とするス
   トリップ通板ラインにおけるストリップ保持装置。
2. 【請求項２】 ストリップ通板ラインの上流側から、シ
   ャ−（３）、サイドガイド（６）、ストリップ接続装置
   （２）、テ−プ貼機（５）、張力付加装置（７）が順次
   配置されたストリップ通板ラインにおいて、 前記テ−プ貼機（５）の直前に、後続ストリップ（１
   ｂ）を押付けて保持するグリッパ−（８）を設けると共
   に、テ−プ貼機（５）の直後に、先行ストリップ（１
   ａ）の後端を押付けて保持し、かつ、前記張力付加装置
   （７）の張力によりスリップ可能とするグリッパ−（８
   ａ）を設けたことを特徴とするストリップ通板ラインに
   おけるストリップ保持装置。