JPH0666725A - 標識色素とその前駆体、その合成方法および標識色素を用いたメタンフェタミンの検出方法 - Google Patents

標識色素とその前駆体、その合成方法および標識色素を用いたメタンフェタミンの検出方法

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JPH0666725A
JPH0666725A JP4221202A JP22120292A JPH0666725A JP H0666725 A JPH0666725 A JP H0666725A JP 4221202 A JP4221202 A JP 4221202A JP 22120292 A JP22120292 A JP 22120292A JP H0666725 A JPH0666725 A JP H0666725A
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仁誠 宮崎
Tadayasu Mitsumata
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 メタンフェタミンを高感度で検出できる標識
色素、その合成方法、その前駆体、及び、メタンフェタ
ミンの高感度の検出方法を提供する。 【構成】 化7で示される標識色素と抗メタンフェタミ
ン抗体との混合燐酸緩衝溶液を調整し、励起波長600nm
で660nm の蛍光強度を測定する。次に、この溶液にメタ
ンフェタミンの燐酸緩衝溶液を加え同様に蛍光強度を測
定し、蛍光強度の変化率を求める。 【化7】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、覚醒剤の有効成分であ
るメタンフェタミン(以下MAと略称する。)の免疫的
検出に有用な標識色素、すなわちペンタメチンシアニン
誘導体(以下ABMA−IC5と略称する。)とその合
成方法、その合成上必要不可欠な前駆体(中間体)、す
なわちトリメチルインドレニウム塩(以下ABMA−T
MIと略称する。)ならびにアミノブチルメタンフェタ
ミンのハロゲン化アセチル誘導体(以下XAcABMA
と略称する。)、およびABMA−IC5を用いたMA
の検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】MAと蛍光物質とを化学的に結合した標
識色素として、特開平3−223673号公報に記載さ
れているように、MAにダンシル基を結合した化合物が
提案されている。
【0003】ダンシル化したMA(以下DNS−MAと
略称する。)は330nm の励起で525nm の蛍光を発し、抗
MA抗体と結合することにより、その蛍光強度が変化す
ることが知られている。
【0004】あらかじめ抗MA抗体にDNS−MAを結
合させておき、そこにMAを加えると、MAが抗体と結
合するのにともなってDNS−MAが抗体から脱離し、
525nm の蛍光強度が変化する。
【0005】その強度変化を測定することによって、M
Aを検出することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、525nm
付近の蛍光を持つ物質は天然に多く存在するため、これ
らの不純物が混入した場合、上述のDNS−MAを用い
た測定方法では、MAの検出が困難であった。
【0007】したがって、混合物中のMAを高感度で検
出するには、不純物の影響を受けにくい長波長領域に蛍
光を持つ標識色素を用いる事が好ましい。本発明は、測
定対象物質中に含まれているMAを高感度で検出でき、
長波長領域に蛍光を持つペンタメチンシアニン誘導体か
らなる標識色素ならびにその合成方法を提供すること、
また、前記ペンタメチンシアニン誘導体の合成に用いる
前駆体として、MA分子と結合したトリメチルインドレ
ニウム塩、更には、前記トリメチルインドレニウム塩の
合成に用いる前駆体として、アミノブチルメタンフェタ
ミンのハロゲン化アセチル誘導体を提供すること、およ
び、前記ペンタメチンシアニン誘導体からなる標識色素
を用いた高感度のMAの検出方法を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次の構成を有する。 (1)下記式(化4)で示されるペンタメチンシアニン
誘導体からなる標識色素。
【0009】
【化4】
【0010】但し、XはCl、Br、IまたはCH3
OOのいずれかを示す。 (2)下記式(化5)で示されるトリメチルインドレニ
ウム塩。
【0011】
【化5】
【0012】但し、XはCl、BrまたはIのいずれか
を示す。 (3)下記式(化6)で示されるアミノブチルメタンフ
ェタミンのハロゲン化アセチル誘導体。
【0013】
【化6】
【0014】但し、XはCl、BrまたはIのいずれか
を示す。 (4)前記(2)項に記載のトリメチルインドレニウム
塩と、テトラメトキシプロパンとを有機溶媒に溶解し、
加熱、濃縮した後、酢酸を加えて再び加熱、濃縮するこ
とを特徴とする前記(1)項に記載のペンタメチンシア
ニン誘導体の合成方法。
【0015】(5)前記(1)項に記載のペンタメチン
シアニン誘導体と抗メタンフェタミン抗体とを含む緩衝
溶液の蛍光強度と、その緩衝溶液に測定対象物質を加え
た時の蛍光強度との強度変化を測定することを特徴とす
る測定対象物質中に含まれるメタンフェタミンの検出方
法。
【0016】(6)蛍光強度が、波長が600nm から700n
m の蛍光の蛍光強度である前記(5)項に記載のメタン
フェタミンの検出方法。
【0017】
【作用】本発明の前記(1)の化学式(化4)で示され
るペンタメチンシアニン誘導体からなる標識色素ABM
A−IC5は、長波長領域(600nm 〜700nm )に蛍光を
持つ。そして、ABMA−IC5は2個のMA分子と結
合しているため、抗MA抗体に対してアフィニティーを
有するが、その値はMAの場合ほど高くない。
【0018】したがって、MAが存在しない場合には、
ABMA−IC5は抗MA抗体と結合して蛍光強度が変
化するが、そこにMAが加わると、抗体と結合していた
ABMA−IC5がアフィニティーの高いMAと置換
し、置換した量に応じて蛍光強度が初期の蛍光強度に近
づく。この蛍光強度変化を測定することによってMAを
検出できるが、本発明のABMA−IC5からなる標識
色素は、長波長領域(600 〜700nm)に蛍光を持つ標識色
素であるので、不純物の影響を受けにくく高感度でMA
を検出することが容易な標識色素を提供できる。
【0019】また、前記化学式(化5)で示されるトリ
メチルインドレニウム塩(ABMA−TMI)は、活性
メチル基をもった4級インモニウム塩であるので、本発
明の標識色素であるABMA−IC5を合成するのに有
用な前駆体(中間体)を提供できる。また、ABMA−
IC5の様なペンタメチンシアニン誘導体のみならず、
トリメチンシアニン誘導体やメロシアニン誘導体等、種
々の蛍光波長を持つ化合物を作製することが可能とな
る。
【0020】また、前記化学式(化6)で示されるアミ
ノブチルメタンフェタミンのハロゲン化アセチル誘導体
(XAcABMA)は、脱離基として有用なハロゲンを
有しているため、反応性に富んでいる。すなわちトリメ
チルインドレニンと結合可能な官能基を有しており、ト
リメチルインドレニンと容易に反応し、4級インモニウ
ム塩を高収率で得ることができる。よって、前記化学式
(化5)で示されるトリメチルインドレニウム塩(AB
MA−TMI)を合成するのに有用な前駆体(中間体)
を提供できる。また、XAcABMAはトリメチルイン
ドレニンのみならず、オキサゾ−ルあるいはチアゾ−ル
と反応して、ABMA−TMIの類似物の合成にも適用
できる。
【0021】また、本発明の標識色素であるABMA−
IC5は、前記化学式(化5)で示されるトリメチルイ
ンドレニウム塩(ABMA−TMI)と、テトラメトキ
シプロパンとを有機溶媒に溶解し、加熱、濃縮した後、
酢酸を加えて再び加熱、濃縮することにより容易に合成
することができ、ABMA−IC5の新規な合成方法を
提供できる。
【0022】また、本発明のメタンフェタミンの検出方
法は、標識色素であるABMA−IC5と抗メタンフェ
タミン抗体とを含む緩衝溶液の蛍光強度と、その緩衝溶
液に測定対象物質を加えた時の蛍光強度との強度変化を
測定することを特徴とする。前述の如く標識色素ABM
A−IC5は、長波長領域に蛍光を持つ。そして、AB
MA−IC5は2個のMA分子と結合しているため、抗
MA抗体に対してアフィニティーを有するが、その値は
MAの場合ほど高くない。
【0023】したがって、MAが存在しない場合には、
ABMA−IC5は抗MA抗体と結合して蛍光強度が変
化するが、そこにMAが加わると、抗体と結合していた
ABMA−IC5がアフィニティーの高いMAと置換
し、置換した量に応じて蛍光強度が初期の蛍光強度に近
づく。この蛍光強度変化を測定することによってMAを
検出できるが、本発明のABMA−IC5からなる標識
色素は、長波長領域に蛍光を持つ標識色素であるので、
不純物の影響を受けにくく高感度でMAを検出すること
が可能なメタンフェタミンの検出方法を提供できる。
【0024】また、前記検出方法として、蛍光強度が、
波長が600nm から700nm の蛍光の蛍光強度を測定するこ
とにより、525nm 付近の蛍光を持つ物質は天然に多く存
在するが、これらの不純物が混入した場合でも、不純物
の影響を受けにくく、またこの波長範囲は比較的蛍光強
度が強く、高感度のMAの検出方法を提供することがで
きる。
【0025】
【実施例】本発明の標識色素は、高感度でMAの免疫的
測定を行うため、MAの類似体であるアミノブチルメタ
ンフェタミン(以下ABMAと略称する。)と蛍光物質
とを結合させた標識色素、すなわちABMA−IC5か
らなる。
【0026】本発明に供される蛍光物質は、長波長領域
に蛍光を持つペンタメチンシアニンが好ましく用いられ
る。また、本発明のABMA−TMIは、トリメチルイ
ンドレニンとXAcABMAとを反応させて合成したイ
ンモニウム塩で、ABMA−IC5を合成する際の前駆
体である。
【0027】トリメチルインドレニンは、他の含窒素ヘ
テロ環化合物よりもハロゲン化物との反応性がよいため
XAcABMAとを反応させる場合の好ましい原料とな
る。さらに、本発明のXAcABMAは、ABMA−T
MI等のような、MAの分子構造を含む4級インモニウ
ム塩を合成するために、ABMAにハロゲン化アセチル
基を導入した化合物である。
【0028】ハロゲン化アセチル基は、カルボニル基の
α位にハロゲンがあるため、プロピオニル基やブチリル
基よりもトリメチルインドレニンとの反応性がよいの
で、XAcABMAは前記化学式(化5)で示されるト
リメチルインドレニウム塩(ABMA−TMI)を合成
するのに有用な前駆体となる。
【0029】ハロゲンは、良好な脱離基である塩素、臭
素、ヨウ素であるのが好ましい。前記(化6)で示され
るXAcABMAは、例えば、0.01〜3mol/l
のABMAの有機溶媒、例えばベンゼン溶液中に、約
0.5〜1等量の塩化ブロモアセチルを加え、およそ0
〜5℃で約30〜60分撹拌した後、生じた沈殿を瀘過
して除き、ベンゼン層は濃縮した後精製し、沈殿はその
アルカリ溶液をクロロホルムなどで抽出した後精製する
ことによって得ることができる。
【0030】また、前記化学式(化5)で示されるトリ
メチルインドレニウム塩(ABMA−TMI)を合成す
るには、例えば、XAcABMAと、約0.5〜2等量
モルのトリメチルインドレニンとを混合し、およそ10
0〜160℃で約1〜5時間加熱することによって得る
ことができる。
【0031】また、本発明の標識色素であるABMA−
IC5を合成するには、例えば、約0.01〜1mol
/lの前記化学式(化5)で示されるトリメチルインド
レニウム塩(ABMA−TMI)の塩基性の有機溶媒溶
液、例えば、ピリジン溶液に、前記トリメチルインドレ
ニウム塩(ABMA−TMI)の約0.5〜2等量モル
に相当するテトラメトキシプロパンを加え、通常は常圧
でおよそ110〜150℃に加熱、濃縮し、反応溶液の
体積がおよそ1/5〜1/20程度になったところで、
最初の濃度(約0.01〜1mol/l)と同じになる
ように酢酸を加え、再び例えば常圧で約110〜150
℃に加熱、濃縮することによって得ることができる。
【0032】本発明の標識色素であるABMA−IC5
を用いた、測定対象物質中に含まれるメタンフェタミン
の検出方法はABMA−IC5の蛍光強度変化を測定す
るものであるため、測定する蛍光の波長は強度の強い60
0nm から700nm で行うのが好ましく、なかでも、660nm
の蛍光は最も強いので好ましい。また、この様な長波長
を用いて測定を行うことは、前述したように、不純物が
混入されていても、その影響が少なく、高感度でメタン
フェタミンの検出ができるので好ましい。
【0033】以下具体的実施例を挙げて、本発明をさら
に詳しく説明する。なお、ハロゲンは臭素の例、蛍光の
測定波長は660nm の例である。 実施例1 BrAcABMAの合成 化6(但し、XはBr)の構造を持つBrAcABMA
を以下に示す方法で合成した。
【0034】9g(40.91mmol)のABMAを40mlの乾燥ベ
ンゼンに溶解し、5℃で撹拌しながら3.22g(20.45mmol)
の塩化ブロモアセチルを滴下した。5℃で1時間撹拌し
た後、生じた白色沈澱を濾過して除き、沈澱はベンゼン
でよく洗浄した。
【0035】濾液は、減圧下で濃縮した後、シリカゲル
薄層クロマトグラフィー(以下TLCと略す、展開溶
媒:メタノ−ル)を用いて精製し、564mg のブロモアセ
チルABMAを得た。
【0036】一方、沈澱は100ml の1N塩酸に溶解し、
撹拌しながら10Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えて、
アルカリ性にした。クロロホルムで3回抽出した後、無
水硫酸ナトリウムで乾燥した。
【0037】減圧下でクロロホルムを留去した後、TL
C(展開溶媒:メタノ−ル)を用いて精製し、500mg の
BrAcABMAを得た。以下に得られたBrAcAB
MAの1 H- NMRの特徴的なピークのケミカルシフト
を示す。
【0038】1 H- NMR( CDCl3 ) :δ(ppm) =
0.93(3H,d,C−CH3 )、2.30(3H,
S,N−CH3 )、4.02(2H、S,CO−CH2
−Br)。
【0039】また、TLCを用いた精製の際に、6.18g
の原料(ABMA)を回収した。なお、本実施例ではハ
ロゲンは臭素であったが、塩素、ヨウ素の場合でも同様
であった。
【0040】実施例2 ABMA−TMIの合成 化5(但し、XはBr)の構造を持つABMA−TMI
を以下に示す方法で合成した。
【0041】500mg(1.47mmol) のBrAcABMAと28
0mg(1.76mmol) のトリメチルインドレニンとを窒素気流
下、130 ℃で3時間撹拌した。反応混合物を約1mlのメ
タノ−ルに溶解し、これを400ml のジエチルエ−テル中
に滴下した。
【0042】生じた沈澱を濾別し、ジエチルエ−テルで
よく洗浄して、443mg のABMA−TMIを得た。以下
に得られたABMA−TMIの1 H- NMRの特徴的な
ピークのケミカルシフトを示す。
【0043】1 H- NMR( CDCl3 ) :δ(ppm) =
1.50(3H,S,N=C−CH 3 )、1.55(3
H,d,C−CH3 )、1.61(6H,S,CM
2 )、2.93(3H,S,N−CH3 )、3.20
(2H、S,CO−CH2 −N+)。
【0044】実施例3 ABMA−IC5の合成 化4(但し、XはBr)の構造を持つABMA−IC5
を以下に示す方法で合成した。
【0045】300mg(0.60mmol) のABMA−TMIと99
mg(0.60mmol) のテトラメトキシプロパンとを5mlの乾
燥ピリジンに溶解し、50mlの二口フラスコに入れ、冷却
管を付けないで、バス温130 ℃で30分間にわたって加熱
濃縮した。
【0046】ピリジンが0.5ml 程度になったところで5
mlの酢酸を加え、再び30分間にわたって加熱濃縮した。
反応溶液が0.5ml 程度になり、青く呈色したところで室
温に戻し、5mlのベンゼンに溶解した。
【0047】ベンゼン溶液を250ml のジエチルエ−テル
中に滴下し、生じた固体を濾別した。これを中圧液体ク
ロマトグラフィー(ローバーカラムNH2 タイプ、展開
溶媒:メタノ−ル/アセトニトリル=1/5)を用いて
精製し、20mgのABMA−IC5を得た。以下に得られ
たABMA−IC5の1 H- NMRの特徴的なピークの
ケミカルシフトを示す。
【0048】1 H- NMR( CDCl3 ) :δ(ppm) =
1.25(6H,d,2C−CH3)、1.65(12
H,S,2CMe2 )、2.95(6H,S,2N−M
e)、3.12(4H,S,2CO−CH2 −N)。
【0049】 実施例4 ABMA−IC5の蛍光強度変化の測定 ABMA−IC5(2.95×10-7M)と抗MA抗体(4.97
×10-7M)との混合PBS溶液(燐酸緩衝液)を調整
し、この溶液1740μl をとり、25℃で1分間撹拌した
後、励起波長600nm で660nm の蛍光強度を測定した。そ
の蛍光強度は57.74であった。
【0050】次に、この溶液に最終濃度10-2.6MのMA
/PBS溶液140 μl を加え、励起波長600nm で660nm
の蛍光強度を測定した。蛍光強度は39.62 であった。蛍
光強度の変化率は、次のように計算した。
【0051】(1−39.62 /57.54 )×100 = 31.1 % MAの最終濃度が10-3.6M、10-4.5M、10-5.2M、10
-6.2M、10-6.9M、10-7 .3Mの場合についてもそれぞれ
上記と同様の方法で蛍光強度を測定し、変化率を計算し
た。
【0052】変化率はそれぞれ31.0%( 10-3.6M) 、3
0.1%( 10-4.5M) 、24.6%( 10-5.2M) 、10.9%( 10
-6.2M) 、5.2 %( 10-6.9M) 、3.1 %( 10-7.3M) で
あった。
【0053】
【発明の効果】本発明の前記化学式(化4)で示される
ペンタメチンシアニン誘導体からなる標識色素ABMA
−IC5は、不純物の影響を受けにくく、高感度でMA
を検出することができる標識色素を提供できる。
【0054】また、前記化学式(化5)で示されるトリ
メチルインドレニウム塩(ABMA−TMI)は、本発
明の標識色素であるABMA−IC5を合成するのに有
用な前駆体である。
【0055】また、前記化学式(化6)で示されるアミ
ノブチルメタンフェタミンのハロゲン化アセチル誘導体
(XAcABMA)は、トリメチルインドレニンと容易
に反応し、4級インモニウム塩を高収率で得ることがで
き、前記化学式(化5)で示されるトリメチルインドレ
ニウム塩(ABMA−TMI)を合成するのに有用な前
駆体となる。
【0056】更に、本発明のABMA−IC5の新規な
合成方法により、ABMA−IC5の製造が可能となっ
た。また、本発明の合成方法によれば、ABMA−IC
5を容易に合成できる方法が提供できる。
【0057】また、本発明のメタンフェタミンの検出方
法は、不純物の影響を受けにくく、高感度でMAを検出
することが可能なメタンフェタミンの検出方法を提供で
きる。
【0058】また、前記検出方法として、蛍光強度が、
波長が600nm から700nm の蛍光の蛍光強度を測定するこ
とにより、不純物の影響を受けにくく、蛍光強度が強
く、高感度のMAの検出方法を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮崎 仁誠 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 光亦 忠泰 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(化1)で示されるペンタメチン
    シアニン誘導体からなる標識色素。 【化1】 但し、XはCl、Br、IまたはCH3 COOのいずれ
    かを示す。
  2. 【請求項2】 下記式(化2)で示されるトリメチルイ
    ンドレニウム塩。 【化2】 但し、XはCl、BrまたはIのいずれかを示す。
  3. 【請求項3】 下記式(化3)で示されるアミノブチル
    メタンフェタミンのハロゲン化アセチル誘導体。 【化3】 但し、XはCl、BrまたはIのいずれかを示す。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のトリメチルインドレニウ
    ム塩と、テトラメトキシプロパンとを有機溶媒に溶解
    し、加熱、濃縮した後、酢酸を加えて再び加熱、濃縮す
    ることを特徴とする請求項1記載のペンタメチンシアニ
    ン誘導体の合成方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のペンタメチンシアニン誘
    導体と抗メタンフェタミン抗体とを含む緩衝溶液の蛍光
    強度と、その緩衝溶液に測定対象物質を加えた時の蛍光
    強度との強度変化を測定することを特徴とする測定対象
    物質中に含まれるメタンフェタミンの検出方法。
  6. 【請求項6】 蛍光強度が、波長が600nm から700nm の
    蛍光の蛍光強度である請求項5記載のメタンフェタミン
    の検出方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008096437A (ja) * 1995-05-19 2008-04-24 Molecular Probes Inc メロシアニン染料タンパク質染色
EP2696381A1 (en) 2012-08-08 2014-02-12 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho (Kobe Steel, Ltd.) Niobium-titanium based superconducting wire
CN105548098A (zh) * 2015-12-03 2016-05-04 中国科学院上海微系统与信息技术研究所 一种检测甲基苯丙胺或/和氯胺酮的荧光探针和检测方法

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JP2698730B2 (ja) 1998-01-19

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