JP2653615B2 - 標識色素とその前駆体化合物及び標識色素の製造方法並びに標識色素の使用方法 - Google Patents

標識色素とその前駆体化合物及び標識色素の製造方法並びに標識色素の使用方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、免疫測定法やその他の
生化学実験に有用な標識色素とその前駆体化合物及び標
識色素の製造方法並びに標識色素の使用方法に関する。
さらに詳しくは、色素標識法に好適なペンタメチンシア
ニン系標識色素とその合成上必要な前駆体、すなわちト
リメチルインドレニウム塩、アセチル誘導体(以下、A
c−IC5と略称する。)、ヒドロキシ誘導体(以下、
OH−IC5と略称する。)とメタンスルホネ−ト誘導
体(以下、Ms−IC5と略称する。)およびこれらの
合成法を提供するものである。さらにこの色素を用い
て、メタンフェタミンを免疫法により検出する検出方法
も提供する。
【0002】
【従来の技術】従来技術の一例として、メタンフェタミ
ン(MA)を検出対象とした場合について述べる。MA
と蛍光物質とを化学的に結合した標識色素として、特開
平3−223673号公報に記載しているように、MA
にダンシル基を結合した化合物が提案されている。ダン
シル化したMA(以下DNS−MA)は330nm の励起で
525nm の蛍光を発し、抗MA抗体と結合することによ
り、その蛍光強度が変化することが知られている。あら
かじめ抗MA抗体にDNS−MAを結合させておき、そ
こにMAを加えると、MAが抗体と結合するのにともな
ってDNS−MAが抗体から脱離し、525nm の蛍光強度
が変化する。その強度変化を測定することによって、M
Aを高感度で検出することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、525nm
付近の蛍光を持つ物質は天然に多く存在するため、これ
らの不純物が混入した場合、上述のDNS−MAを用い
た測定方法では、MAの検出が困難であった。したがっ
て、混合物中のMAを高感度で検出するには、不純物の
影響を受けにくい長波長領域に蛍光を持つ標識色素の開
発が要請されていた。
【0004】本発明は、前記従来の問題を解決するた
め、測定対象物質中に含まれているMAを高感度で検出
でき、長波長領域に蛍光を持つペンタメチンシアニン系
標識色素とその前駆体化合物及び標識色素の製造方法並
びに標識色素の使用方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の標識色素は、前記式(化1)で示されるペ
ンタメチンシアニン誘導体からなる(ただし、Xは陰イ
オンを示す。)。
【0006】次に本発明の標識色素の前駆体化合物は、
前記式(化1)で示されるペンタメチンシアニン誘導体
からなる標識色素の前駆体化合物であって、前記式(化
2)で示されるトリメチルインドレニウム塩、前記式
(化3)で示されるアセチル誘導体、前記式(化4)で
示されるヒドロキシ誘導体、及び前記式(化5)で示さ
れるメタンスルホネート誘導体から選ばれる少なくとも
一つの化合物であることを特徴とする(ただし、Xは陰
イオンを示す。)。
【0007】次に本発明の標識色素の製造方法は、前記
式(化5)で示されるメタンスルホネート誘導体を有機
溶媒に溶解し、不活性ガス存在下でメタンフェタミンを
加えて加熱し、前記式(化1)で示されるペンタメチン
シアニン誘導体を合成するという構成を備えたものであ
る。
【0008】次に本発明の標識色素の使用方法は、前記
式(化1)で示されるペンタメチンシアニン誘導体と抗
メタンフェタミン抗体とを含む緩衝溶液の蛍光強度と、
その緩衝溶液に測定対象物質を加えた時の蛍光強度との
強度変化を測定し、測定対象物質中に含まれるメタンフ
ェタミンの検出するという構成を備えたものである。
【0009】前記標識色素の使用方法においては、蛍光
強度が、波長が600nm から700nm の蛍光の蛍光強度であ
ることが好ましい。
【0010】
【作用】本発明の前記式(化1)で示されるMA−IC
5は、長波長領域(600nm 〜700nm )に蛍光を持つ。そ
して、MA−IC5は2個のMA分子と結合しているた
め、抗MA抗体に対してアフィニティ−を有するが、そ
の値はMAの場合ほど高くない。したがって、MAが存
在しない場合には、MA−IC5は抗MA抗体と結合し
て蛍光強度が変化するが、そこにMAが加わると、抗体
と結合していたMA−IC5がアフィニティ−の高いM
Aと置換し、置換した量に応じて蛍光強度が初期の蛍光
強度に近づく。この蛍光強度変化を測定することによっ
てMAを検出できるが、本発明のMA−IC5からなる
標識色素は、長波長領域(600 〜700nm )に蛍光をもつ
標識色素であるので、不純物の影響を受けにくく高感度
でMAを検出することが容易な標識色素を提供できる。
【0011】また、前記化学式(化5)で示されるMs
−IC5は、脱離基としてすぐれているメタンスルホニ
ル基を持っているので、本発明の標識色素であるMA−
IC5を合成するのに有用な前駆体(中間体)を提供で
きる。また、MA−IC5のようなペンタメチンシアニ
ン誘導体のみならず、トリメチンシアニン誘導体やメロ
シアニン誘導体等、種々の蛍光波長を持つ化合物を作製
することが可能となる。
【0012】また、前記化学式(化4)で示されるOH
−IC5は、水酸基を有してるため、酸無水物との反応
性に富んでいる。したがって無水メタンスルホン酸と迅
速に反応し、メタンスルホネ−トを高収率で得ることが
できる。よって、前記化学式(化5)で示されるMs−
IC5を合成するのに有用な前駆体(中間体)を提供で
きる。
【0013】また、前記化学式(化3)で示されるAc
−IC5は、水酸基がアセチル基で保護されているた
め、室温空気中で安定である。また、アセチル基はアル
カリで容易に脱保護できるため、ヒドロキシ化合物を高
収率で得ることができる。よって、前記化学式(化4)
で示されるOH−IC5を合成するのに有用な前駆体
(中間体)を提供できる。
【0014】また、前記化学式(化2)で示されるトリ
メチルインドレニウム塩は、活性メチル基をもった4級
インモニウム塩である。そして、トリメチルインドレニ
ウム塩は、不安定な水酸基がアセチル基で保護されてい
るので、高温条件下での反応においても副反応を起こし
にくい。よって前記化学式(化3)で示されるAc−I
C5を合成するのに有用な前駆体(中間体)を提供でき
る。
【0015】また、前記化学式(化5)で示されるMs
−IC5は、前記化学式(化4)で示されるOH−IC
5を有機溶媒に溶解し、無水メタンスルホン酸を加えて
撹拌することによって合成することができ、Ms−IC
5の新規な合成方法を提供できる。
【0016】また、本発明の標識色素であるMA−IC
5は、前記化学式(化5)で示されるMs−IC5を有
機溶媒に溶解し、不活性ガス存在下でメタンフェタミン
を加えて加熱することによって合成することができ、M
A−IC5の新規な合成方法を提供できる。
【0017】また、本発明のメタンフェタミンの検出方
法は、MA−IC5と抗メタンフェタミン抗体とを含む
緩衝溶液の蛍光強度と、その緩衝溶液に測定対象物質を
加えた時の蛍光強度との強度変化を測定することを特徴
とする。前述の如く標識色素MA−IC5は、長波長領
域(600nm 〜700nm )に蛍光を持つ。そして、MA−I
C5は2個のMA分子と結合しているため、抗MA抗体
に対してアフィニティ−を有するが、その値はMAの場
合ほど高くない。
【0018】したがって、MAが存在しない場合には、
MA−IC5は抗MA抗体と結合して蛍光強度が変化す
るが、そこにMAが加わると、抗体と結合していたMA
−IC5がアフィニティ−の高いMAと置換し、置換し
た量に応じて蛍光強度が初期の蛍光強度に近づく。この
蛍光強度変化を測定することによってMAを検出できる
が、本発明のMA−IC5からなる標識色素は、長波長
領域(600 〜700nm )に蛍光をもつ標識色素であるの
で、不純物の影響を受けにくく高感度でMAを検出する
ことが可能な検出方法を提供できる。
【0019】また、前記検出方法として、波長600 〜70
0nm の蛍光強度を測定することにより、天然に多く存在
する525nm 付近の蛍光を持つ不純物が混入した場合で
も、蛍光強度はその影響を受けにくい。またこの波長範
囲は比較的蛍光強度が強いため、高感度のMAの検出方
法を提供することができる。
【0020】
【実施例】前記化学式(化2)で示されるトリメチルイ
ンドレニウム塩は、例えば、酢酸ブロモプロピルと、約
0.5 〜2等量モルのトリメチルインドレニンとを混合
し、約100 〜160 ℃で約1〜5時間加熱することによっ
て得ることができる。
【0021】また、前記化学式(化3)で示されるAc
−IC5は、例えば、約0.01〜1mol/l の前記化学式
(化2)で示されるトリメチルインドレニウム塩の塩基
性有機溶媒溶液、例えばピリジン溶液に、前記トリメチ
ルインドレニウム塩の約0.5 〜2等量モルに相当するテ
トラメトキシプロパンを加え通常は常圧で約110 〜150
℃に加熱することによって得ることができる。
【0022】また、前記化学式(化4)で示されるOH
−IC5は、例えば、約0.01〜1mol/l の前記化学式
(化3)で示されるAc−IC5のアルカリ性水溶液、
例えば水酸化ナトリウム水溶液を、調整し、通常は常温
常圧で12〜24時間撹拌することによって得ることができ
る。
【0023】また、前記化学式(化5)で示されるMs
−IC5は、例えば、約0.01〜1mol/l の前記化学式
(化4)で示されるOH−IC5の有機溶媒溶液、例え
ばクロロホルム溶液に、前記OH−IC5の2〜20等量
モルに相当する無水メタンスルホン酸を加え、通常は常
温常圧で1〜3日撹拌することによって得ることができ
る。
【0024】また、前記化学式(化1)で示されるMA
−IC5を合成するには、例えば、約0.01〜1mol/l の
前記化学式(化5)で示されるMs−IC5の有機溶媒
溶液、例えばクロロホルム溶液に、前記Ms−IC5の
2〜20等量モルに相当するメタンフェタミンを加え、約
50〜80℃で約1〜3日加熱することによって得ることが
できる。
【0025】本発明の標識色素であるMA−IC5を用
いた、測定対象物質中に含まれるMAの検出方法はMA
−IC5の蛍光強度変化を測定するものであるため、測
定する蛍光の波長は強度の強い600nm から700nm で行う
のが好ましく、なかでも、660nm の蛍光は最も強いので
好ましい。また、このような長波長を用いて測定を行う
ことは、前述したように、不純物が混入していても、そ
の影響が少なく、高感度でMAの検出ができるので好ま
しい。
【0026】なお前記化学式(化1)のペンタメチンシ
アニンからなる標識色素(MA−IC5)の構造式中、
Xの陰イオンは望ましくはハロゲン、またはClO4
ある。また前記化学式(化2)のトルメチルインドレニ
ウム塩の構造式中、Acはアセチル(CH3 C=O)
基、Xの陰イオンは望ましくはハロゲン、またはClO
4 である。また前記化学式(化3)のアセチル誘導体
(Ac−IC5)の構造式中、Acはアセチル(CH3
C=O)基、Xの陰イオンは望ましくはハロゲン、また
はClO4 である。また前記化学式(化4)のヒドロキ
シ誘導体(OH−IC5)の構造式中、Xの陰イオンは
望ましくはハロゲン、またはClO4 である。である。
また前記化学式(化5)のメタンスルホニル誘導体(M
s−IC5)の構造式中Xの陰イオンは望ましくはハロ
ゲン、またはClO4 である
【0027】以下具体的実施例を挙げて、本発明をさら
に詳しく説明する。なお、蛍光の測定波長は660nm の例
である。 実施例1 (トリメチルインドレニウム塩の合成)(化2)の構造
を持つトリメチルインドレニウム塩を以下に示す方法で
合成した。121 g(765mmol )のトリメチルインドレニ
ンと180 g(994mmol )の酢酸ブロモプロピルとを200m
l のベンゼンに溶解し、40時間還流した。反応溶液を濾
過し、得られた固体をベンゼンで2回洗浄した。アセト
ニトリル/ベンゼンから再結晶して、90gのトリメチル
インドレニウム塩を得た。以下に 1H−NMRの特徴的
なピークのケミカルシフトを示す。 1H−NMR(CD
3 OD):δ(ppm)=1.61 (6H,s,CMe2 ) 、1.96(3H,s,OA
c)、4.85 (3H,s,N=CCH3 ) 、7.65-7.91(4H,m,aromatic) 実施例2 (Ac−IC5の合成)(化3)の構造を持つAc−I
C5を以下に示す方法で合成した。30g(88.2mmol)の
トリメチルインドレニウム塩と7.24g(44.1mmol)のテ
トラメトキシプロパンとを100ml のピリジンに溶解し、
窒素気流下で6時間還流した。反応溶液に過塩素酸ナト
リウム水溶液を加え、濾過した後、固体を水で洗浄し
た。減圧下で乾燥して、33.5gのAc−IC5を得た。
以下に 1H−NMRの特徴的なピークのケミカルシフト
を示す。 1H−NMR(DMSO-d6 ):δ(ppm)=1.70 (12
H,s,2CMe2 ) 、1.92(6H,s,2OAc) 、7.23-7.65(8H,m,aro
matic) 実施例3 (OH−IC5の合成)(化4)の構造を持つOH−I
C5を以下に示す方法で合成した。2g (3.50mmol)の
Ac−IC5を40mlのエタノールに溶解し、それに6ml
の5N水酸化ナトリウム水溶液を加えて、室温で20時間
撹拌した。反応溶液を濾過し、濾液に3.5ml の酢酸を加
えた後、減圧下で濃縮した。生じた固体に水を加え、超
音波洗浄器を用いて洗浄した。固体を濾過してとりだ
し、80mlのクロロホルムに溶解した後、無水硫酸ナトリ
ウムを加えて乾燥した。クロロホルムを減圧下で留去し
て、1.75g のOH−IC5を得た。以下に 1H−NMR
の特徴的なピークのケミカルシフトを示す。 1H−NM
R(DMSO-d6 ):δ(ppm)=1.70 (12H,s,2CMe2 ) 、3.25
-3.60(2H,bm,2OH)、7.20-7.65(8H,m,aromatic)。
【0028】実施例4 (Ms−IC5の合成)(化5)の構造を持つMs−I
C5を以下に示す方法で合成した。1g (1.7509mmol)
のOH−IC5と3.05g (17.509mmol, 10eq. )の無水
メタンスルホン酸を20mlのクロロホルムに溶解し、室温
で24時間撹拌した。反応溶液を水で3回洗浄し、クロロ
ホルム層に無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。クロ
ロホルムを減圧下で留去して、得られた残査を少量のア
セトンに溶解した。このアセトン溶液を300ml の水の中
に添加した。生じた沈澱を濾過し、水で洗浄した後、減
圧下で乾燥して800mg のMs−IC5を得た。以下に 1
H−NMRの特徴的なピ−クのケミカルシフトを示す。
1H−NMR(DMSO-d6 ):δ(ppm)=1.78 (12H,s,2CMe
2 ) 、2.99(6H,s,20SO2 CH3 )、7.20-7.6
7(8H,m,aromatic)。
【0029】実施例5 (MA−IC5の合成)(化1)の構造を持つMA−I
C5を以下に示す方法で合成した。50mg(0.06876mmol
)のMs−IC5と22.6mg(0.1514mmo l,2.2eq.)の
MAとを5mlのクロロホルムに溶解し、窒素気流下で2
日間還流した。反応溶液を300ml のベンゼン中に滴下
し、生じた沈澱を濾過してとりだした。得られた沈澱を
1mlのメタノ−ルに溶解し、300ml のベンゼン中に滴下
した。生じた固体を濾過し、ベンゼンで洗浄した後、逆
層液体クロマトグラフィー(展開溶媒:メタノール/0.
1 N塩酸=3/1)を用いて分離精製して、30mgのMA
−IC5を得た。以下に 1H−NMRの特徴的なピ−ク
のケミカルシフトを示す。 1H−NMR(DMSO-d6 ):
δ(ppm)=1.25 (6H,d,2C-CH3 ) 、1.75 (12H,s,2CMe2 )
、2.99 (6H,s,2N-CH3 )、7.30-7.65(8H,m, aromatic)
【0030】実施例6 (MA−IC5の蛍光強度変化の測定)MA−IC5
(8.6 ×10-6M )と抗MA抗体(6.1 ×10-6M )とを、
10-4M のBSAを含むPBS(リン酸緩衝液)の10Vol.
%エタノ−ル混合溶液で調整し、この溶液2200μl をと
り、25℃で1分間撹拌した後、励起波長600nm で660nm
の蛍光強度を測定した。その蛍光強度は19.5であった。
【0031】次に、この溶液に最終濃度が2.3 ×10-5M
になるようなMA/PBS溶液を100 μl 加え、励起波
長600nm で660nm の蛍光強度を測定した。蛍光強度は1
2.5であった。蛍光強度の変化率は、次のように計算し
た。 (1−12.5/19.5)×100 =35.8% MAの最終濃度が1.6 ×10-5M 、8.9 ×10-6M 、9.2 ×
10-7M 、8.7 ×10-8Mの場合についてもそれぞれ上記と
同様の方法で蛍光強度を測定し、変化率を計算した。変
化率はそれぞれ34.6%(1.6 ×10-5M )、27.8%(8.9
×10-6M )、0.6 %(9.2 ×10-7M )、2.1 %(8.7 ×
10-8M )であった。
【0032】以上は対象物がMAの場合について説明し
たが、対象物がその他の物質であっても、本発明は一般
的に適用し得る。
【0033】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の前記化学式
(化2)で示されるトリメチルインドレニウム塩は、メ
チン鎖を介してもう1分子のトリメチルインドレニウム
塩と結合し、色素の基本骨格を高収率で作製することが
できる。よって前記化学式(化3)で示されるAc−I
C5を合成する際の有用な前駆体となる。また前記化学
式(化3)で示されるAc−IC5は、アルカリ性水溶
液中で容易に脱保護することができ、前記化学式(化
4)を合成する際の有用な前駆体となる。また前記化学
式(化4)で示されるOH−IC5は、酸無水物と容易
に反応し、高収率ですぐれた脱離基を導入することがで
きる。よって、前記化学式(化5)で示されるMs−I
C5を合成する際の有用な前駆体となる。また前記化学
式(化5)で示されるMs−IC5は、優れた脱離基で
あるメタンスルホニル基を有しているため、前記化学式
(化1)で示される標識色素MA−IC5を合成する際
の有用な前駆体となる。
【0034】また、本発明の前記化学式(化1)で示さ
れるペンタメチンシアニン誘導体からなるMA−IC5
は、不純物の影響を受けにくく、高感度でMAを検出す
ることができる標識色素を提供できる。
【0035】また、本発明のMs−IC5、およびMA
−IC5の新規な合成方法により、標識色素であるMA
−IC5の製造が可能となった。また、本発明の合成方
法によれば、ABMA−IC5を容易に合成できる方法
が提供できる。
【0036】また、本発明のMAの検出方法は、不純物
の影響を受けにくく、高感度でのMAの検出方法を提供
できる。また、前記検出方法として、波長が600nm から
700nm の蛍光の蛍光強度を測定することにより、不純物
の影響をうけにくく、蛍光強度の強い、MAの検出方法
を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 湯川 系子 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 光亦 忠泰 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−66725(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(化1)で示されるペンタメチン
    シアニン誘導体からなる標識色素(ただし、Xは陰イオ
    ンを示す。)。 【化1】
  2. 【請求項2】 前記式(化1)で示されるペンタメチン
    シアニン誘導体からなる標識色素の前駆体化合物であっ
    て、下記式(化2)で示されるトリメチルインドレニウ
    ム塩、下記式(化3)で示されるアセチル誘導体、下記
    式(化4)で示されるヒドロキシ誘導体、及び下記式
    (化5)で示されるメタンスルホネート誘導体から選ば
    れる少なくとも一つの化合物であることを特徴とする標
    識色素の前駆体化合物(ただし、Xは陰イオンを示
    す。)。 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】
  3. 【請求項3】 前記式(化5)で示されるメタンスルホ
    ネート誘導体を有機溶媒に溶解し、不活性ガス存在下で
    メタンフェタミンを加えて加熱し、前記式(化1)で示
    されるペンタメチンシアニン誘導体を合成する標識色素
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記式(化1)で示されるペンタメチン
    シアニン誘導体と抗メタンフェタミン抗体とを含む緩衝
    溶液の蛍光強度と、その緩衝溶液に測定対象物質を加え
    た時の蛍光強度との強度変化を測定し、測定対象物質中
    に含まれるメタンフェタミンの検出する標識色素の使用
    方法。
  5. 【請求項5】 蛍光強度が、波長が600nm から700nm の
    蛍光の蛍光強度である請求項4に記載の標識色素の使用
    方法。
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