JPH066666B2 - ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

ポリエステル樹脂組成物

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JPH066666B2
JPH066666B2 JP59192644A JP19264484A JPH066666B2 JP H066666 B2 JPH066666 B2 JP H066666B2 JP 59192644 A JP59192644 A JP 59192644A JP 19264484 A JP19264484 A JP 19264484A JP H066666 B2 JPH066666 B2 JP H066666B2
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起一 米谷
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【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は成形ソリが少なく、機械的性質に優れ、かつ、
表面外観に優れたポリエステル樹脂組成物に関するもの
である。
〈従来の技術〉 ポリブチレンテレフタレートに代表されるポリエステル
樹脂は補強・充填剤を添加することで強度、剛性が大幅
に向上し、電機、自動車、建材などの分野に広く用いら
れている。しかし、一般的にこのような補強効果のある
補強・充填剤、例えばガラス繊維、雲母などは繊維状、
板状を呈しているため成形品に大きな成形ソリ変形を与
えるという欠点を有しているのは周知である。
また成形品の外観は、これら充填剤のため、その平滑性
を失い、成形外観や表面平滑性が重視されるような用途
に全く使用できない。
このような、成形ソリを改良するために異方性の少ない
粒状充填剤(例えば炭酸カルシウム、クレー、ケイソウ
土、メタケイ酸カルシウム、タルク、セリサイトなど)
を添加する方法が提案されている(特開昭53−752
45号公報)が、これらの方法は成形ソリの減少効果は
認められるものの機械的性質が低下し、実用上充分な効
果が得られず、また表面平滑性は全く改良されないとい
う欠点を有しているのが実状である。
〈発明が解決しようとしている問題点〉 そこで本発明者らは、これら従来技術の欠点、すなわち
耐衝撃性に代表される機械的特性と成形品の表面平滑性
が著しく劣ることを解消し、成形ソリが少なく、耐衝撃
性に代表されるすぐれた機械物性を有し、同時に成形品
の表面平滑性がすぐれたポリエステル樹脂組成物を得る
べく鋭意検討した結果、熱可塑性ポリエステル樹脂と特
定の粒径および特定の粒度分布を有する二酸化チタンを
配合した組成物により上記目的が効果的に達成されるこ
とを見出し、本発明に到達した。
〈問題点を解決するための手段および作用〉 すなわち本発明は、 (a)熱可塑性ポリエステル100重量部に対して、 (b)平均粒径()が0.8〜9μmの範囲にあり、−0.
5≦d≦+1.0の粒子径をもつ粒子(d:有効粒子径μ
m)が全体の50重量%以上である粒度分布を有する二
酸化チタンを10〜250重量部配合してなるポリエス
テル樹脂組成物、 (a)熱可塑性ポリエステル97〜50重量%と脂肪族ジ
カルボン酸共重合ポリエステル3〜50重量%からなる
組成物100重量部に対して、 (b)平均粒径()が0.8〜9μmの範囲にあり、−0.
5≦d≦+1.0の粒子径をもつ粒子(d:有効粒子径μ
m)が全体の50重量%以上である粒度分布を有する二
酸化チタンを10〜250重量部配合してなるポリエス
テル樹脂組成物、 (a)熱可塑性ポリエステル99.5〜60重量%とグリシジ
ル基含有オレフィン系共重合体0.5〜40重量%からな
る組成物100重量部に対して、 (b)平均粒径()が0.8〜9μmの範囲にあり、−0.
5≦d≦+1.0の粒子径をもつ粒子(d:有効粒子径μ
m)が全体の50重量%以上である粒度分布を有する二
酸化チタンを10〜250重量部配合してなるポリエス
テル樹脂組成物および (a)熱可塑性ポリエステル97〜50重量%とポリエス
テルエラストマー3〜50重量%からなる組成物100
重量部に対して (b)平均粒径()が0.8〜9μmの範囲にあり、−0.
5≦d≦+1.0の粒子径をもつ粒子(d:有効粒子径μ
m)が全体の50重量%以上である粒度分布を有する二
酸化チタンを10〜250重量部配合してなるポリエス
テル樹脂組成物を提供するものである。
本発明で用いる熱可塑性ポリエステルとは、90モル%以
上がテレフタル酸成分であるジカルボン酸成分とジオー
ル成分を縮重合して得られる重合体である。
ここでいうテレフタル酸成分としてはテレフタル酸およ
びそのエステル形成性誘導体であり、また、テレフタル
酸成分とともに用いられる他のジカルボン酸成分として
はイソフタル酸、オルトフタル酸、2,6−ナフタレンジ
カルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、ビス(p
−カルボキシフェニル)メタン、アントラセンジカルボ
ン酸、4,4′−ジフェニルジカルボン酸、1,2−ビス(フ
ェノキシ)エタン−4,4′−ジカルボン酸、5−ナトリ
ウムスルホイソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、ア
ジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジオン
酸などの脂肪族ジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジ
カルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの
脂環式ジカルボン酸およびこれらのエステル形成性誘導
体などが好ましく挙げられる。
また、ジオール成分としては好ましくは炭素数2〜20
の脂肪族グリコールすなわち、例えば具体的にはエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジ
オール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール、デカメチレングリコー
ル、シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオ
ールなど、およびそれらのエステル形成性誘導体が好ま
しく挙げられる。
これらの重合体ないしは共重合体の好ましい具体例とし
ては、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレン(テ
レフタレート/イソフタレート)、ポリブチレン(テレ
フタレート/アジペート)、ポリブチレン(テレフタレ
ート/セバケート)、ポリブチレン(テレフタレート/
デカンジカルボキシレート)、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリエチレン(テレフタレート/イソフタレー
ト)、ポリエチレン(テレフタレート/アジペート)、
ポリブチレン(テレフタレート/5−ナトリウムスルホ
イソフタレート)、ポリエチレン(テレフタレート/5
−ナトリウムイソフタレート)などが挙げられ、ポリエ
ステル樹脂組成物の成形性からポリブチレンテレフタレ
ート、ポリブチレン(テレフタレート/アジペート)、
ポリブチレン(テレフタレート/デカンジカルボキシレ
ート)、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン
(テレフタレート/アジペート)、ポリブチレン(テレ
フタレート/5−ナトリウムスルホイソフタレート)な
どが特に好ましく使用される。またこれら熱可塑性ポリ
エステルは0.5%のo−クロロフェノール溶液を25℃
で測定したときの相対粘度が1.2〜2.0、特に1.3〜1.85
の範囲にあるものが好適である。
また、これらは2種以上混合して用いることができる。
本発明で用いる二酸化チタンとしては硫酸法あるいは塩
素法で製造されるアナターゼ型およびルチル型の純度9
5%以上の二酸化チタンが好ましく用いられる。
二酸化チタンの平均粒径()は0.8〜9μmの範囲に
あることが必要であり、特に1.5〜6μmが好ましく用
いられる。
ここで平均粒径は粒度分布の積算重量が50重量%に相
当する粒径をもって示される。
本発明のさらに優れた効果を得るためには、二酸化チタ
ン粒子の粒度分布は−0.5≦d≦+1.0〔但し:平
均粒径(μm)〕で示されるd(μm)なる粒径を有す
る粒子の含有率(有効粒子含有率)が全体の50重量%
以上であることが必要であり、特に65重量%であること
が望ましい。
平均粒径()が0.8〜9μmの範囲にあり、特定の粒
度分布を有する二酸化チタンの製造法は特に限定される
ものではないが、原料のイルメナイトを無機酸、好まし
くは硫酸で蒸留してチタン成分を抽出分離し、次いで加
水分解により一次粒子とした後、焼成炉で焼成酸化し粒
砕により製造することができる。
平均粒径および粒度分布は、加水分解の一次粒子のサイ
ズおよび焼成後の粒砕により0.8〜9μmおよび特定の
粒度分布に調整することができる。また必要な場合には
あらかじめ得られた二酸化チタンを通常用いられる分級
操作により分級して用いることも可能であり、また必要
であれば2種類以上の粒径の異なる二酸化チタンを混合
して調製することも可能である。
ここでいう粒子の粒度分布は、沈降天びん法により測定
される粒度分布から求められる。
本発明の効果を発揮させるには、二酸化チタンの平均粒
径が上記範囲を満足することが必要であり、この範囲
外、平均粒径が0.8μm未満では表面平滑性は良好であ
るが耐衝撃性が劣り、また、成形品のソリ変形が大きく
なり好ましくない。平均粒径が9μmを越えると耐衝撃
性および表面平滑性が不良となり好ましくない。また、
粒度分布は有効粒子含有率が50重量%未満では成形品
のソリが大きく、耐衝撃性が劣り好ましくない。
二酸化チタンの添加量はポリエステル樹脂100重量部に
対し、10〜250重量部、とくに30〜100重量部
が好ましい。10重量部未満では樹脂の剛性が不十分で
ある。250重量部を越えると耐衝撃性が劣り、また、
成形品の表面平滑性が不良となり好ましくない。
本発明の熱可塑性ポリエステルが脂肪族ジカルボン酸共
重合ポリエステルを含有する場合は、より良好な耐衝撃
性を付与することができる。
ここでいう脂肪族ジカルボン酸共重合ポリエステルと
は、ジカルボン酸成分の3〜50モル%、好ましくは1
0〜40モル%が脂肪族ジカルボン酸成分であるジカル
ボン酸およびジオール成分からなる共重合体である。こ
こでいう脂肪族ジカルボン酸成分とはアジピン酸、セバ
シン酸、アゼライン酸、デカンジオン酸、ドデカンジオ
ン酸、ヘキサデカンジオン酸、オクタドデカンジオン
酸、ダイマー酸およびこれらのエステル形成性誘導体な
どが好ましく挙げられる。またこれら脂肪族ジカルボン
酸成分とともに用いられる他のジカルボン酸成分として
はテレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、2,6
−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボ
ン酸、ビス(p−カルボキシフェニル)メタン、アント
ラセンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルジカルボン
酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4′−ジカルボ
ン酸などの芳香族ジカルボン酸、1,3−シクロヘキサン
ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸など
の脂環式ジカルボン酸およびこれらのエステル形成性誘
導体などが好ましく挙げられる。またジオール成分とし
ては炭素数2〜20の脂肪族グリコールすなわち、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタン
ジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジ
オール、1,6−ヘキサンジオール、デカメチレングリコ
ール、シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジ
オールなど、およびそれらのエステル形成性誘導体が好
ましく挙げられる。
これら共重合体の好ましい具体例としてはポリブチレン
(テレフタレート/アジペート)、ポリブチレン(テレ
フタレート/セバケート)、ポリブチレン(テレフタレ
ート/デカンジカルボキシレート)、ポリブチレン(テ
レフタレート/イソフタレート/セバケート)、ポリブ
チレン(テレフタレート/イソフタレート/デカンジカ
ルボキシレート)、ポリエチレン(テレフタレート/ア
ジペート)、ポリエチレン(テレフタレート/セバケー
ト)などが挙げられる。
また、脂肪族ジカルボン酸共重合ポリエステルは0.5%
のo−クロロフェノール溶液を25℃で測定したときの
相対粘度が1.2〜2.0、とくに1.3〜1.85の範囲にあるも
のが好適である。
また、これらは2種以上混合して用いることができる。
また、これら脂肪族ジカルボン酸共重合体の含有量は熱
可塑性ポリエステルと脂肪族ジカルボン酸共重合体との
合計量に対して3〜50重量%、特に5〜45重量%が
好ましい。3重量%未満では耐衝撃性改良効果が小さ
く、50重量%を越えると熱可塑性ポリエステルが本来
有する耐熱性などが阻害され好ましくない。
本発明の熱可塑性ポリエステルがグリシジル基含有オレ
フィン系共重合体を含有する場合は、より良好な耐衝撃
性を付与することができる。
ここでいうグリシジル基含有オレフィン系共重合体と
は、好ましくはα−オレフィン50〜99.5重量%とα,
β−不飽和カルボン酸のグリシジルエステル50〜0.5
重量%および酢酸ビニル0〜49.5重量%とからなる共重
合体である。ここでいうα−オレフィンとは好ましくは
エチレン、プロピレン、ブテン−1などであり、エチレ
ンが特に好ましく使用される。また、α,β−不飽和カ
ルボン酸のグリシジルエステルとは、好ましくは一般式 (式中のRは水素原子または低級アルキル基を示す)で
表わされる化合物であり、具体的にはグリシジルアクリ
レート、グリシジルメタクリレート、グリシジルエタク
リレートなどが挙げられ、なかでもグリシジルメタクリ
レートが好ましく使用される。
グリシジル基含有オレフィン系共重合体におけるα,β
−不飽和カルボン酸のグリシジルエステルの共重合量は
0.5〜50重量%、とくに1〜20重量%が適当であ
り、0.5重量%以下では本発明の効果が得られず、また
50重量%以上では溶融混練時に組成物がゲル化し易く
なるため好ましくない。
グリシジル基を有するオレフィン系共重合体の具体例と
しては、エチレン/グリシジルメタクリレート共重合
体、エチレン/グリシジルメタクリレート/酢酸ビニル
共重合体が好ましく挙げられる。また、これらグリシジ
ル基含有オレフィン系共重合体の含有量は熱可塑性ポリ
エステルとグリシジル基含有オレフィン系共重合体との
合計量に対して0.5〜40重量%、特に1〜30重量%
が好ましい。0.5重量%未満では、耐衝撃性改良効果が
小さく、40重量%を越えると熱可塑性ポリエステルが
本来有する耐熱性が阻害され好ましくない。
なお、グリシジル基含有オレフィン系共重合体を用いる
際には、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩やド
デシルスルホン酸ナトリウム塩のような有機スルホン酸
金属塩およびラウリル硫酸エステル・ナトリウム塩のよ
うなアルコールの硫酸エステル塩などを少量併用添加す
ることができ、これらの添加により耐衝撃性改良効果が
より一層発揮される。
本発明の熱可塑性ポリエステルがポリエステルエラスト
マーを含有する場合は、より良好な耐衝撃性を付与する
ことができる。
ここでいうポリエステルエラストマーとは、好ましくは
芳香族ポリエステルをハードセグメントとし、ポリ(ア
ルキレンオキシド)グリコール及び/又は脂肪族ポリエ
ステルをソフトセグメントとするポリエーテルエステル
ブロック共重合体、ポリエステル・エステルブロック共
重合体、ポリエーテルエステル・エステルブロック共重
合体である。ここでハードセグメントを構成する芳香族
ポリエステルとは、60モル%以上がテレフタル酸成分
であるジカルボン酸成分とジオール成分を縮重合して得
られる重合体である。テレフタル酸以外のジカルボン酸
成分およびジオール成分は前記熱可塑性ポリエステルに
おいて挙げられたものを使用することができる。
芳香族ポリエステルの具体例としてはポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレ
ン(テレフタレート/イソフタレート)、ポリブチレン
(テレフタレート/イソフタレート)などが好ましく挙
げられる。
また、ここでソフトセグメントを構成するポリ(アルキ
レンオキシド)グリコールおよび脂肪族ポリエステルの
具体例としては、ポリエチレングリコール、ポリ(1,2
−および1,3−プロピレンオキシド)グリコール、ポリ
(テトラメチレンオキシド)グリコール、エチレンオキ
シドとプロピレンオキシドの共重合体、エチレンオキシ
ドとテトラヒドロフランの共重合体、ポリエチレンアジ
ペート、ポリブチレンアジペート、ポリ−ε−カプロラ
クトン、ポリエチレンセバケート、ポリブチレンセバケ
ートなどが好ましく挙げられる。
ポリエステルエラストマーのソフトセグメント対ポリエ
ステルハードセグメントの占める割合は、重量比で95
/5〜10/90、特に90/10〜30/70である
ことが好ましい。
ポリエステルエラストマーの具体例としては、ポリエチ
レンテレフタレート・ポリ(テトラメチレンオキシド)
グリコールブロック共重合体、ポリエチレンテレフタレ
ート/イソフタレート・ポリ(テトラメチレンオキシ
ド)グリコールブロック共重合体、ポリブチレンテレフ
タレート・ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール
ブロック共重合体、ポリブチレンテレフタレート/イソ
フタレート・ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコー
ルブロック共重合体、ポリブチレンテレフタレート/デ
カンジカルボキシレート・ポリ(テトラメチレンオキシ
ド)グリコールブロック共重合体、ポリブチレンテレフ
タレート・ポリ(プロピレンオキシド/エチレンオキシ
ド)グリコールブロック共重合体、ポリブチレンテレフ
タレート/イソフタレート・ポリ(プロピレンオキシド
/エチレンオキシド)グリコールブロック共重合体、ポ
リブチレンテトフタレート/デカンジカルボキシレート
・ポリ(プロピレンオキシド/エチレンオキシド)グリ
コールブロック共重合体、ポリブチレンテトフタレート
・ポリ(エチレンオキシド)グリコールブロック共重合
体、ポリブチレンテレフタレート・ポリエチレンアジペ
ートブロック共重合体、ポリブチレンテレフタレート・
ポリブチレンアジペートブロック共重合体、ポリブチレ
ンテレフタレート・ポリブチレンセバケートブロック共
重合体、ポリブチレンテトフタレート・ポリ−ε−カプ
ロラクトンブロック共重合体などが好ましく挙げられ
る。
これらのポリエステルエラストマーの中で特にポリブチ
レンテレフタレート・ポリ(テトラメチレンオキシド)
グリコールブロック共重合体、ポリブチレンテレフタレ
ート/イソフタレート・ポリ(テトラメチレンオキシ
ド)グリコールブロック共重合体、ポリブチレンテレフ
タレート・ポリ(プロピレンオキシド/エチレンオキシ
ド)グリコールブロック共重合体、ポリブチレンテレフ
タレート/イソフタレート・ポリ(プロピレンオキシド
/エチレンオキシド)グリコールブロック共重合体、ポ
リブチレンテレフタレート・ポリブチレンアジペートブ
ロック共重合体、ポリブチレンテレフタレート・ポリ−
ε−カプロラクトンブロック共重合体が、好ましく用い
られる。
またこれらのポリエステルエラストマーの前記熱可塑性
ポリエステルと同様に測定した相対粘度は1.4〜4.0、特
に1.6〜3.0の範囲にあるものが好適である。
これらのポリエステルエラストマーは、2種以上混合し
て用いることができる。
また、これらポリエステルエラストマーの含有量は熱可
塑性ポリエステルとポリエステルエラストマーの合計量
に対して3〜50重量%、特に5〜45重量%が好まし
い。3重量%未満では耐衝撃性改良効果が小さく、50
重量%を越えると熱可塑性ポリエステルが本来有する耐
熱性が阻害され好ましくない。
また、本発明の熱可塑性ポリエステルは脂肪族ジカルボ
ン酸共重合ポリエステル、グリシジル基含有オレフィン
系共重合体、ポリエステルエラストマーから選ばれた2
種以上を熱可塑性ポリエステルとの合計量に対して50
重量%以下で同時に含有することもできる。
本発明の組成物を調製する際にはさらに酸化亜鉛、酸化
マグネシウム、酸化ケイ素、チタン酸カリウム、炭酸マ
グネシウム、炭酸カルシウム、炭酸カルシウム・マグネ
シウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸バリウム、タル
ク、カオリン、クレー、シリカ、マイカ、アスベスト、
サイロイド、ガラスビーズ、ガラスバルーン、シラスバ
ルーンなどの充填剤およびガラス繊維、金属繊維、炭素
繊維などの繊維状強化剤を必要に応じて添加することが
できる。また通常の他の添加剤、例えば滑剤、離型剤、
核剤、可塑剤、難燃剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、顔
料、染料および他の熱可塑性樹脂などを必要に応じて添
加することもできる。
本発明の組成物の製造方法は特に限定されないが、例え
ば熱可塑性ポリエステル、特定の粒径を有する二酸化チ
タンおよび他の添加剤を一緒に配合した原料をスクリュ
ー型押出機に供給し、溶融押出混合する方法などが採用
できる。
本発明の組成物は射出成形、押出成形、吹込成形などの
任意の樹脂成形手段を採用することで望みの形状を有し
た成形品とすることができる。
本発明の組成物は、熱可塑性ポリエステルに、特定の粒
径および特定の粒度分布を有する二酸化チタンの粒子を
配合したものであり、単に成形品のソリを低減するのみ
でなく、機械的強度および表面平滑性の向上を同時には
かることができる。
これら組成物が利用できる用途分野は前述のごとく成形
品の変形が小さく、高物性で良表面外観(表面平滑性)
を必要とする分野であり、例えば時計、カメラなどの精
密機械部品、テープレコーダー、ビデオ、ステレオ、コ
ンピューター部品などの電気・電子機器部品、ウインド
ルーバ、ドアハンドル、フューエルリッドなどの自動車
部品などを挙げることができる。また、高次加工品用
途、例えば塗装品、樹脂メッキ品のベースとして用いる
ことにより性能の向上をはかることができる。
〈実施例〉 以下実施例を挙げて本発明の効果をさらに説明する。
なお実施例中の各略号は次のものを意味する。
PBT:ポリブチレンテレフタレート PBT/A:ポリブチレン(テレフタレート/アジペー
ト)(テレフタル酸成分/アジピン酸成分共重合モル比
=80/20) PBT/S:ポリブチレン(テレフタレート/セバケー
ト)(テレフタル酸成分/セバシン酸成分共重合モル比
=80/20) PBT/D−1:ポリブチレン(テレフタレート/デカ
ンジカルボキシレート)(テレフタル酸成分/デカンジ
カルボン酸成分共重合モル比=80/20) PBT/D−2:ポリブチレン(テレフタレート/デカ
ンジカルボキシレート)(同上 共重合モル比=60/
40) E/GMA:エチレン/グリシジルメタクリレート共重
合体(共重合重量比=90/10) E/GMA/VA:エチレン/グリシジルメタクリレー
ト/酢酸ビニル共重合体(共重合重量比=82/12/
6) PBT−PTMG:ポリブチレンテレフタレート・ポリ
(テトラメチレンオキシド)グリコールブロック共重合
体(ソフトセグメント/ハードセグメント重量比=40
/60) PBT/I−PTMG:ポリブチレン(テレフタレート
/イソフタレート)・ポリテトラメチレンオキシドグリ
コールブロック共重合体(テレフタル酸成分/イソフタ
ル酸成分共重合モル比=70/30、ソフトセグメント
/ハードセグメント重量比=20/80) 実施例1〜8 相対粘度1.57のポリブチレンテレフタレート(PBT)
100重量部に第1表に示した平均粒径()かつ粒度
分布(有効粒径粒子含有率:dで表わす)を有する二
酸化チタンを第1表に示した割合でドライブレンドと、
これを250℃に設定した40mmφのスクリューを有す
る押出機により溶融混合してペレット化した。
次に得られたペレットを250℃に設定した射出成形機
に供し、金型温度80℃の条件下で125mmφ×2mm厚
みの円板成形品(試験片A)および1/2″×21/2″×1/
8″のモールドノッチ付き衝撃試験片(試験片B)を成
形した。
成形ソリは試験片Aをテストサンプルとして第1図に示
した様にテストサンプル1を基準面2に静置し、その周
上の一点3を基準面2に固定具5にて固定し、直径方向
にある周上の他の一点4の基準面2からのクリアランス
(g)を測定し、クリアランス(g)の直径に対する割合を%
で表わしたものを成形ソリ量として評価した。(有効な
成形ソリ量は0.5%以下である。) 耐衝撃性は試験片Bのアイゾット衝撃強さを測定して評
価した。
成形品の平滑性は東京精密社製表面アラサ計を用いて試
験片Aの表面アラサを測定した。実測された表面凸凹の
最高部と最低部の差(Rmax)をもって表面平滑性を表
わし評価した。(有効な表面平滑性はRmaxで2.0μm以
下である。) これらの評価結果を第1表に示した。
比較例1〜10 相対粘度1.57のポリブチレンテレフタレート(PBT)
100重量部に第1表に示した各種充填剤を第1表に示
した割合でドライブレンドし、これを実施例1と同じよ
うにペレット化した。ひき続き実施例1と同じように性
能を評価した。
これらの結果を第1表に示した。
実施例9〜23、比較例11〜12 相対粘度1.57のポリブチレンテレフタレート(PBT)
と第2表に示した脂肪族ジカルボン酸共重合ポリエステ
ルを第2表に示した割合にドライブレンドし、さらに第
2表に示した平均粒径()かつ、粒度分布(有効粒径
粒子含有率:dで表わす)を有する二酸化チタンを第
2表に示した割合でドライブレンド後、これを実施例1
と同じ条件で溶融混合してペレット化した。ひき続き、
実施例1と同じ方法で成形ソリ量、耐衝撃性、表面平滑
性を測定し評価した。
これらの結果を第2表に示した。
実施例24〜35、比較例13〜14 相対粘度1.57のポリブチレンテレフタレート(PBT)
と第3表に示したグリシジル機含有オレフィン共重合体
を第3表に示した割合にドライブレンドし、さらに第3
表に示した平均粒径()かつ、粒度分布(有効粒径粒
子含有率:dで表わす)を有する二酸化チタンを第3
表に示した割合でドライブレンド後、これを実施例1と
同じ条件で溶融混合してペレット化した。ひき続き、実
施例1と同じ方法で成形ソリ量、耐衝撃性、表面平滑性
を測定し評価した。
これらの結果を第3表に示した。
実施例36〜47、比較例15〜16 相対粘度1.57のポリブチレンテレフタレート(PBT)
と第4表に示したポリエステルエラストマーを第4表に
示した割合にドライブレンドし、さらに第4表に示した
平均粒径()かつ、粒度分布(有効粒径粒子含有率:
で表わす)を有する二酸化チタンを第4表に示した
割合でドライブレンド後、これを実施例1と同じ条件で
溶融混合してペレット化した。ひき続き、実施例1と同
じ方法で成形ソリ量、耐衝撃性、表面平滑性を測定し評
価した。
これらの結果を第4表に示した。
第1〜4表の結果から明らかなように、本発明のポリエ
ステル組成物は従来の充填剤強化ポリエステル組成物に
比較し、成形ソリの防止性、耐衝撃性、表面平滑性が均
衡してすぐれている。
〈発明の効果〉 本発明のポリエステル組成物は、成形ソリが小さく、す
ぐれた機械的性質、および平滑性のよいすぐれた表面外
観を有する成形品が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は実施例における成形ソリ量の測定
のための装置を示す図であり、第1図が平面図、第2図
が測面図である。 1:テストサンプル 2:基準面 5:固定具 4:クリアランス

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)熱可塑性ポリエステル100重量部に
    対して、 (b)平均粒径()が0.8〜9μmの範囲にあり、−0.
    5≦d≦+1.0の粒子径をもつ粒子(d:有効粒子径μ
    m)が全体の50重量%以上である粒度分布を有する二
    酸化チタンを10〜250重量部配合してなるポリエス
    テル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(a)熱可塑性ポリエステル97〜50重量
    %と脂肪族ジカルボン酸共重合ポリエステル3〜50重
    量%からなる組成物100重量部に対して、 (b)平均粒径()が8〜9μmの範囲にあり、−0.5
    ≦d≦+1.0の粒子径をもつ粒子(d:有効粒子径μ
    m)が全体の50重量%以上である粒度分布を有する二
    酸化チタンを10〜250重量部配合してなるポリエス
    テル樹脂組成物。
  3. 【請求項3】(a)熱可塑性ポリエステル99.5〜60重量
    %とグリシジル基含有オレフィン系共重合体0.5〜40
    重量%からなる組成物100重量部に対して、 (b)平均粒径()が0.8〜9μmの範囲にあり、−0.
    5≦d≦+1.0の粒子径をもつ粒子(d:有効粒子径μ
    m)が全体の50重量%以上である粒度分布を有する二
    酸化チタンを10〜250重量部配合してなるポリエス
    テル樹脂組成物。
  4. 【請求項4】(a)熱可塑性ポリエステル97〜50重量
    %とポリエステルエラストマー3〜50重量%からなる
    組成物100重量部に対して (b)平均粒径()が0.8〜9μmの範囲にあり、−0.
    5≦d≦+1.0の粒子径をもつ粒子(d:有効粒子径μ
    m)が全体の50重量%以上である粒度分布を有する二
    酸化チタンを10〜250重量部配合してなるポリエス
    テル樹脂組成物。
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