JPH066651U - 電気錠 - Google Patents
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- JPH066651U JPH066651U JP4428492U JP4428492U JPH066651U JP H066651 U JPH066651 U JP H066651U JP 4428492 U JP4428492 U JP 4428492U JP 4428492 U JP4428492 U JP 4428492U JP H066651 U JPH066651 U JP H066651U
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 施錠時および解錠時、デッドボルト11の施
錠・解錠方向への移動が妨げられている場合、駆動力伝
達機構14の各部がモータ15の回転駆動力を伝達し、
ねじりコイルばね29に付勢力として蓄えさせる。この
状態でデッドボルト11が解放されると、第2回転体1
3が、ねじりコイルばね29の付勢力で回転し、アーム
13aによりデッドボルト11を施錠・解錠方向に送
る。 【効果】 施錠時および解錠時のいずれにおいてデッド
ボルト11の移動が妨げられても、モータ15がロック
することはなくなり、モータ15の焼損を防止すること
ができる。また、デッドボルト11が解放されたときは
ねじりコイルばね29によりデッドボルト11を移動さ
せるので、確実に施錠・解錠を行うことができる。この
ように、極めて実用性の高い電気錠を提供することがで
きる。
錠・解錠方向への移動が妨げられている場合、駆動力伝
達機構14の各部がモータ15の回転駆動力を伝達し、
ねじりコイルばね29に付勢力として蓄えさせる。この
状態でデッドボルト11が解放されると、第2回転体1
3が、ねじりコイルばね29の付勢力で回転し、アーム
13aによりデッドボルト11を施錠・解錠方向に送
る。 【効果】 施錠時および解錠時のいずれにおいてデッド
ボルト11の移動が妨げられても、モータ15がロック
することはなくなり、モータ15の焼損を防止すること
ができる。また、デッドボルト11が解放されたときは
ねじりコイルばね29によりデッドボルト11を移動さ
せるので、確実に施錠・解錠を行うことができる。この
ように、極めて実用性の高い電気錠を提供することがで
きる。
Description
【0001】
本考案は、モータによる駆動力で施錠および解錠を行う電気錠に関するもので ある。
【0002】
遠隔操作により施錠・解錠を行う電気錠は、一般にソレノイド等の駆動源を備 えており、この駆動源から得られる駆動力を利用して、施錠部材を施錠位置と解 錠位置との間で移動させるようになっている。例えば、駆動源としてモータを備 えた電気錠では、実開平61−189949号公報に開示されているように、モ ータの駆動力を伝達するとともに、その駆動力により施錠部材としてのデッドボ ルトを移動させる施錠・解錠機構を備えている。
【0003】 ところが、上記のような電気錠では、施錠時にデッドボルトと扉枠に設けられ た受け部との位置が一致していない状態では、デッドボルトが受け部の周辺に当 接して移動を妨げられ、施錠動作が不可能になる。そのため、モータは、ロック することになり、このような状態が続くと焼損するおそれがあった。
【0004】 これに対し、実開平61−137753号公報では、施錠時にデッドボルトの 移動が妨げられても、施錠・解錠機構を動作させることができる電気錠が提案さ れている。この電気錠では、スプリングによりデッドボルトと施錠・解錠機構と の動作のずれを吸収させ、デッドボルトの位置に関わらず施錠・解錠機構による 施錠動作が完了するようになっている。そして、デッドボルトと受け部との位置 が一致したときには、スプリングの付勢力によりデッドボルトが受け部側へ移動 して施錠が完了する。
【0005】
しかしながら、上記の電気錠では、施錠時にデッドボルトの動きが規制された 場合は、施錠・解錠機構による施錠動作を完了させてモータの負担を軽減するこ とができるが、解錠時にデッドボルトの動きが規制された場合については考慮さ れていない。例えば、施錠状態において、室内外で風圧や空気圧により扉が閉方 向または開方向の力を受けている場合、デッドボルトは、受け部により側圧を受 けることになる。
【0006】 この場合は、側圧がさほど大きくなければ問題はないが、デッドボルトが側圧 により動きを規制されるようになると、施錠・解錠機構による解錠動作が規制さ れてモータがロック状態になる。これに対し、施錠・解錠に必要な所定時間だけ モータに通電を行うようにしたものもあるが、このような構成では、施錠・解錠 が不完全な状態でモータが停止するため、信頼性に欠けることになる。
【0007】 本考案は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、施錠時および解錠時に 、施錠部材の動きが何らかの外力により規制されても、モータに加わる負担を増 大させずに、完全に施錠・解錠動作を行わせることを目的としている。
【0008】
本考案の電気錠は、上記の課題を解決するために、施錠位置と解錠位置との間 を移動自在に設けられた施錠部材と、回転駆動力を発生するモータと、モータの 回転駆動力を伝達する駆動力伝達機構と、駆動力伝達機構を経た回転駆動力によ り施錠部材を施錠方向および解錠方向に送る送り部材と、駆動力伝達機構による 施錠および解錠に要する動作が完了したことを検出する動作完了検出手段と、駆 動力伝達機構による上記の動作が完了するとモータへの通電を停止する通電停止 手段とを備え、施錠部材の施錠・解錠方向への移動が妨げられるときに、駆動力 伝達機構による上記の動作が可能になるとともに、この動作の完了後に施錠部材 の移動が可能になったときに送り部材に駆動力伝達機構を経た回転駆動力が伝達 されるように、駆動力伝達機構と送り部材との間に回転駆動力を蓄積する駆動力 蓄積手段が設けられていることを特徴としている。
【0009】
上記の構成により施錠を行う場合、モータで発生した回転駆動力が、駆動力伝 達機構を介して送り部材に伝達される。送り部材は、施錠部材を施錠方向に送り 込んで相対する受け部に嵌入させる。また、動作完了検出手段により、駆動力伝 達機構による施錠に要する動作が完了したことが検出されると、通電停止手段に より、モータへの通電が止められる。通常時は、このようにして施錠動作が完了 する。
【0010】 施錠時、施錠部材の移動前方に障害物等が存在する場合は、施錠部材の移動が 妨げられるが、駆動力蓄積手段により、駆動力伝達機構を介して伝達された回転 駆動力が蓄積されることで、駆動力伝達機構が施錠に要する動作を完了する。こ のとき、動作完了検出手段により、通常の施錠時と同様、モータへの通電が止め られる。その後、障害物が除かれるなどして施錠部材の移動が自由になると、駆 動力蓄積手段に蓄積された回転駆動力により、送り部材が施錠部材を施錠方向に 送り込む。
【0011】 一方、上記の構成により解錠を行う場合、モータで施錠時と逆方向の回転駆動 力が発生し、この回転駆動力が駆動力伝達機構を介して送り部材に伝達される。 送り部材は、施錠部材を解錠方向に送り込んで受け部から引き抜く。また、駆動 力伝達機構による解錠に要する動作が完了すると、このことが動作完了検出手段 により検出され、通電停止手段により、モータへの通電が止められる。通常時は 、このようにして解錠動作が完了する。
【0012】 解錠時、施錠部材が何らかの力により拘束される場合は、施錠部材の移動が妨 げられるが、駆動力蓄積手段により、駆動力伝達機構からの回転駆動力が蓄積さ れることで、駆動力伝達機構が解錠に要する動作を完了する。このとき、動作完 了検出手段により上記の動作の完了が検出されると、通常の解錠時と同様、モー タへの通電が止められる。その後、施錠部材の移動が自由になると、駆動力蓄積 手段に蓄積された回転駆動力により、送り部材が施錠部材を解錠方向に送り込む 。
【0013】 このように、上記の構成によれば、施錠時および解錠時のいずれにおいて施錠 部材の移動が妨げられても、モータは、通常の施錠時および解錠時とほぼ同様に 動作するようになる。それゆえ、施錠部材の移動が妨げられた状態でモータがロ ックすることはなくなり、モータに加わる負担を大幅に軽減することができる。 この結果、モータの焼損を防止するとともに、モータの寿命を長引かせることが できる。また、施錠部材が解放されたときは駆動力蓄積手段に蓄積された駆動力 で施錠部材を移動させるので、確実に施錠・解錠を行うことができる。
【0014】
本考案の一実施例について図1ないし図12に基づいて説明すれば、以下の通 りである。
【0015】 本実施例に係る電気錠は、図1に示すように、フロント板1と本体ケース2と からなる錠箱3を有しており、この錠箱3内に以下に述べる各要素を内蔵してい る。
【0016】 フロント板1には、後述するデッドボルト11の出没を可能にするための開口 部1aが設けられるとともに、この開口部1aの下方にリードスイッチ4が固定 されている。リードスイッチ4は、フロント板1と図示しない扉枠とが対向して 扉が閉じられたことを磁気的に検出するスイッチである。リードスイッチ4の検 出信号は、施錠が可能か否かを判定するために利用される。
【0017】 本体ケース2内の上端部には、固定軸5が設けられるとともに、第1回転体6 が回転自在に設けられている。固定軸5には、中間部にコイル部を有するねじり コイルばね7が一端部で装着されている。
【0018】 第1回転体6は、周縁部において、ねじりコイルばね7の他端部がピン8によ り取り付けられるとともに、その取付箇所に回転中心について対向する位置にピ ン9が設けられている。第1回転体6は、キーやサムターンによる操作で回動す るとともに、本体ケース2に設けられたノック10により回転が90°までに規 制されるようになっている。
【0019】 一方、ねじりコイルばね7は、両端部が開く方向の付勢力を有しており、第1 回転体6の回転が一定角度に達するまで第1回転体6の回転を妨げる一方、第1 回転体6の回転が一定角度を越えると第1回転体6の回転を促すようになってい る。
【0020】 第1回転体6の真下には、施錠部材としてのデッドボルト11が配されている 。デッドボルト11は、長手方向に沿って長いスライド孔11aが形成され、こ のスライド孔11aに本体ケースに装着された支軸12が通されている。デッド ボルト11は、支軸12、スライド孔11aおよびフロント板1の開口部1aに より水平方向へ案内されることで、錠箱3に対する出没運動が可能になっている 。また、デッドボルト11におけるスライド孔11a下方の下端部には、切欠部 11bが設けられている。この切欠部11bは、両側端の下端部が傾斜状に広が って形成され、さらにその上側が方形状に形成されている。
【0021】 デッドボルト11の下側には、送り部材としての第2回転体13と駆動力伝達 機構14とが配され、駆動力伝達機構14の下側には、モータ15が配されてい る。第2回転体13は、外周縁部から半径方向に延びるアーム13aが設けられ 、本体ケース2に設けられた固定軸16に回転自在となるように挿通されている 。この第2回転体13は、駆動力伝達機構14により回転駆動されて回動するこ とにより、アーム13aが上記の切欠部11bに当接してデッドボルト11を施 錠方向および解錠方向に送るようになっている。
【0022】 駆動力伝達機構14は、複合歯車17と、第1歯車18と、第2歯車19と、 第3歯車20と、上昇円盤21と、クラッチガイド22と、圧縮コイルばね23 と、ストッパ24とからなっている。図2にも示すように、複合歯車17は、内 周部にくすば傘歯車17aを有するとともに、外周部に外側歯車17bを有し、 本体ケース2に設けられた固定軸25に回転自在となるように挿通されている。 この複合歯車17は、くすば傘歯車17aが、モータ15の回転軸に直結してい るくすば傘歯車15aと歯合しており、モータ15の回転駆動力を直接受けるよ うになっている。
【0023】 第1歯車18は、本体ケース2に設けられた固定軸26に回転自在となるよう に挿通され、固定軸26の太軸部26aにより保持されている。また、上昇円盤 21、クラッチガイド22および第3歯車20は、固定軸26に回転自在となる ように挿通され、太軸部26a上にこの順に重ねられて挿通されている。
【0024】 第1歯車18は、図3の(a)ないし(c)にも示すように、一方の面に中心 を間において対向する位置に2個の突起18a・18aが設けられている。この 第1歯車18は、複合歯車17の外側歯車17bと歯合している。
【0025】 上昇円盤21は、図4の(a)ないし(c)にも示すように、一方の面に中心 を間において対向する位置に2個の突起21a・21aが設けられており、これ らの突起21a・21aは、両側端が傾斜して形成されている。また、上昇円盤 21の他方の面には、中心を間において対向するように2個の係止ピン21b・ 21bが設けられており、これらの係止ピン21b・21bは、上記の突起21 a・21aと互いに90°の間隔をおいて配されている。このように構成される 上昇円盤21は、突起21a・21aが第1歯車18の突起18a・18aの間 に位置するように配されており、第1歯車18の回転により突起21a・21a が突起18a・18aにより押し上げられて、待機位置から上昇するようになっ ている。
【0026】 クラッチガイド22は、図5の(a)ないし(c)に示すように、十字形状を なしており、中心について180°の間隔をおいて孔22a・22aが設けられ ている。これらの孔22a・22aには、第1歯車18の非回転時に、上昇円盤 21の係止ピン21b・21bがクラッチガイド22の端面上に現れないように 挿入されている。また、クラッチガイド22と上昇円盤21との間には、図6の (a)および(b)にも示す圧縮コイルばね23が、固定軸26の回りに配され て介装されている。したがって、クラッチガイド22は、圧縮コイルばね23に より第2歯車19側に付勢されている。
【0027】 第2歯車19は、図7にも示すように、中心部の周囲に90°の間隔をおいて 4個の孔19a…が設けられている。この第2歯車19は、孔19a…のうちの 対向するいずれか二つに上昇円盤21の係止ピン21b・21bが挿通されるよ うになっている。
【0028】 第3歯車20は、第2回転体13に重ねられ、固定軸16に回転自在となるよ うに挿通されている。この第3歯車20は、外周部におけるほぼ半周にわたって 歯が形成されており、この歯が上記の第2歯車19に歯合している。また、第3 歯車20の第2回転体13側と反対側の面には、ピン27(図2では省略)が設 けられる一方、第3歯車20の第2回転体13側の面には、中心部分に固定軸1 6に挿通されるボス部20aが形成され、外周部付近にピン28が設けられてい る。
【0029】 上記のボス部20aの周囲には、ねじりコイルばね29が装着されている。駆 動力蓄積手段としてのねじりコイルばね29は、両端部が、第3歯車20の外周 方向に延びており、互いに交差するようにピン28を挟み込んでいる。また、ね じりコイルばね29は、両端部で第2回転体13のアーム13aを挟み込んでい るが、アーム13aに一定以上の外力が作用しない限り、両端部の間隔が広げら れないような弾性を有している。つまり、ねじりコイルばね29は、移動が自由 な状態にあるデッドボルト11からアーム13aが受ける力程度では、両端部の 間隔が広がらないようになっている。
【0030】 ストッパ24は、本体ケース2に設けられた固定軸30に回転自在となるよう に支持されるとともに、上方に延びる回動部24aの端部にピン31が設けられ 、このピン31にはローラ32が緩やかに外嵌されている。また、固定軸30に は、ねじりコイルばね33が装着されている。ねじりコイルばね33は、一端部 が、側壁部24bに貫通して係止される一方、他端部が、本体ケース2に設けら れた固定軸34に当接して動きが規制されている。
【0031】 上記のように構成されるストッパ24は、ねじりコイルばね33により常に固 定軸26側に付勢されており、図1において左回りへの回転力が付与されている 。このような構成により、ストッパ24は、ローラ32がクラッチガイド22の 外周縁の凹部分に嵌まり込んで、クラッチガイド22の回転を一定角度に規制す るようになっている。
【0032】 ストッパ24の下方には、回動レバー35が設けられ、さらにその下方にマイ クロスイッチ36が設けられている。回動レバー35は、ボス部35aと、ボス 部35aから突出して設けられるレバー部35bとを有している。ボス部35a は、本体ケース2に設けられた固定軸37に挿通されて回動自在になる一方、レ バー部35bにはピン38が設けられている。また、ボス部35aには、固定軸 37の軸方向の位置と回動レバー35の回転方向の位置とを異ならせて突起35 c・35dが設けられている。
【0033】 上記の回動レバー35と第1回転体6と第3歯車20とは、連結バー39によ り互いに連結されている。連結バー38は、上端部で第1回転体6のピン9によ り緩やかに取り付けられ、中間部で第3歯車20にピン27により緩やかに取り 付けられるとともに、下端部で回動レバー35にピン38により緩やかに取り付 けられている。連結バー39は、このようにして第1回転体6、第3歯車20お よび回動レバー35を連結することにより、これらを一体的に回転させるように なっている。
【0034】 マイクロスイッチ36は、図8に示すように、2個のスイッチ部36a・36 bとを有しており、上記の突起35c・35dによりそれぞれ異なるタイミング でON・OFFするようになっている。このマイクロスイッチ36は、回動レバ ー35の動きに応じて、施錠完了時に2個のスイッチ部36a・36bのいずれ か一方がONし、解錠完了時に他方がONするようになっており、動作完了検出 手段としての機能を有している。
【0035】 マイクロスイッチ36の下側におけるモータ15の側方には、回路基板40が 配されている。この回路基板40には、モータ15が施錠・解錠に必要なだけ回 転するように、モータ15の駆動を制御する回路が実装されている。回路基板4 0は、リード線41を通じて外部から施錠と解錠とを行わせる制御信号が入力さ れ、この制御信号によりモータ15を回転させるようになっている。また、回路 基板40は、マイクロスイッチ36により施錠完了および解錠完了が検出される とモータ15への通電を停止するようになっており、通電停止手段としての機能 を有している。
【0036】 上記のように構成される電気錠において手動による施錠・解錠を行う場合、キ ーあるいはサムターンにより第1回転体6を回転させると、その回転が連結バー 39により第3歯車20に伝達され、第3歯車20も同様に回転する。このとき 、上昇円盤21は待機位置にあるので、係止ピン21a・21aが第2歯車19 を拘束することはなく、第3歯車20は自由に回転できるようになっている。第 3歯車20の回転に伴ってねじりコイルばね29がアーム13aとともに第2回 転体13を回転させると、アーム13aの動きに応じてデッドボルト11が移動 する。そして、デッドボルト11が所定距離移動すると、施錠動作または解錠動 作が完了する。
【0037】 一方、上記の電気錠においてモータ15による施錠・解錠を行う場合、モータ 15の回転により複合歯車17および第1歯車18が回転すると、その回転に伴 って、第1歯車18の突起18a・18aが上昇円盤21の突起21a・21a を押し上げ、上昇円盤21を上昇させる。すると、上昇円盤21の係止ピン21 b・21bが、クラッチガイド22の孔22a・22aを通り抜け、第2歯車1 9の孔19a…のうちの二つに入り込んで第2歯車19を拘束する。これにより 、第1歯車18、上昇円盤21、クラッチガイド22および第2歯車19が一体 的に回転するようになる。
【0038】 第2歯車19の回転とともに第3歯車20が回転すると、上記の場合と同様、 ねじりコイルばね29によりアーム13aが回転し、このアーム13aによりデ ッドボルト11が移動する。また、第2歯車19が約90°回転すると、クラッ チガイド22の外周縁の凹部分から出たローラ32が、隣の凹部分に嵌まり込ん で、クラッチガイド22の回転を規制する。また、回動レバー35によるマイク ロスイッチ36の操作でモータ15への通電が停止し、施錠動作または解錠動作 が完了する。
【0039】 続いて、モータ15による施錠時および解錠時にデッドボルト11に何らかの 外力が加わった場合の動作について説明する。なお、この説明に用いる以下の各 図は、便宜上簡略化している。
【0040】 まず、施錠時、図9に示すように、障害物42等によりデッドボルト11の施 錠方向への移動が妨げられているとき、モータ15の回転により駆動力伝達機構 14の各部が回転動作すると、第3歯車20のピン28も、図中、左回りに回ろ うとする。ところが、第2回転体13のアーム13aがデッドボルト11の切欠 部11bに押さえ込まれた状態にあるため、ねじりコイルばね29はピン28に より押し広げられて駆動力を蓄える。
【0041】 また、連結バー39が、第3歯車20の回転とともに上方に移動し、回動レバ ー35を第3歯車20と同方向に回転させる。駆動力伝達機構14の各部が施錠 に必要な所定量だけ回転すると、回動レバー35によりマイクロスイッチ36が 切り換えられ、その切り換えによりモータ15が停止する。このようにして、デ ッドボルト11および第2回転体13以外の各部は、デッドボルト11が移動で きない状態にあっても施錠時の動作を完了する。この状態でデッドボルト11が 解放されると、ねじりコイルばね29の付勢力で回転するアーム13aによりデ ッドボルト11が施錠方向に送られ、図10に示すように、デッドボルト11を 含めた施錠動作が完了する。
【0042】 次に、解錠時、図11に示すように、デッドボルト11が受け部により側圧を 受けるなどしてデッドボルト11の解錠方向への移動が妨げられているとき、モ ータ15の回転により駆動力伝達機構14の各部が回転動作すると、第3歯車2 0のピン28も、図中、右回りに回ろうとする。ところが、アーム13aが、デ ッドボルト11の切欠部11bにより回転を規制された状態にあるため、ねじり コイルばね29はピン28により押し広げられて駆動力を蓄える。
【0043】 また、連結バー39が、第3歯車20の回転とともに下方に移動し、回動レバ ー35を第3歯車20と同方向に回転させる。駆動力伝達機構14の各部が解錠 に必要な所定量だけ回転すると、回動レバー35によりマイクロスイッチ36が 切り換えられ、その切り換えによりモータ15が停止する。このようにして、デ ッドボルト11および第2回転体13以外の各部は、デッドボルト11が移動で きない状態にあっても解錠時の動作を完了する。この状態でデッドボルト11が 解放されると、ねじりコイルばね29の付勢力で回転するアーム13aによりデ ッドボルト11が解錠方向に送られ、図12に示すように、デッドボルト11を 含めた解錠動作が完了する。
【0044】 以上述べたように、本実施例に係る電気錠は、施錠時および解錠時にデッドボ ルト11の動きが妨げられても、施錠・解錠を行うための各部が通常時と同様に 動作を完了させるようになっている。それゆえ、必要以上にモータ15を通電す ることがなくなり、モータ15の焼損を防止することができる。また、デッドボ ルト11の拘束が解かれたときには、ねじりコイルばね29に蓄積された駆動力 によりデッドボルト11を移動させるので、施錠および解錠を完全に行うことが できる。
【0045】
本考案の電気錠は、以上のように、施錠位置と解錠位置との間を移動自在に設 けられた施錠部材と、回転駆動力を発生するモータと、モータの回転駆動力を伝 達する駆動力伝達機構と、駆動力伝達機構を経た回転駆動力により施錠部材を施 錠方向および解錠方向に送る送り部材と、駆動力伝達機構による施錠および解錠 に要する動作が完了したことを検出する動作完了検出手段と、駆動力伝達機構に よる上記の動作が完了するとモータへの通電を停止する通電停止手段とを備え、 施錠部材の施錠・解錠方向への移動が妨げられるときに、駆動力伝達機構による 上記の動作が可能になるとともに、この動作の完了後に施錠部材の移動が可能に なったときに送り部材に駆動力伝達機構を経た回転駆動力が伝達されるように、 駆動力伝達機構と送り部材との間に回転駆動力を蓄積する駆動力蓄積手段が設け られている構成である。
【0046】 これにより、施錠時および解錠時のいずれにおいて施錠部材の移動が妨げられ ても、モータが通常の施錠時および解錠時とほぼ同様に動作するようになる。そ れゆえ、施錠部材の移動が妨げられてもモータがロックすることがなくなり、モ ータの焼損を防止することができ、モータの寿命を長引かせることができる。ま た、施錠部材が解放されたときは駆動力蓄積手段に蓄積された駆動力で施錠部材 を移動させるので、確実に施錠・解錠を行うことができる。
【0047】 したがって、本考案を採用すれば、極めて実用性の高い電気錠を提供すること ができるという効果を奏する。
【提出日】平成4年7月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【0033】 上記の回動レバー35と第1回転体6と第3歯車20とは、連結バー39によ り互いに連結されている。連結バー39は、上端部で第1回転体6のピン9によ り緩やかに取り付けられ、中間部で第3歯車20にピン27により緩やかに取り 付けられるとともに、下端部で回動レバー35にピン38により緩やかに取り付 けられている。連結バー39は、このようにして第1回転体6、第3歯車20お よび回動レバー35を連結することにより、これらを一体的に回転させるように なっている。
【図1】本考案の一実施例に係る電気錠の内部構造を示
す側面図である。
す側面図である。
【図2】駆動力伝達機構の構造を示す部分断面図であ
る。
る。
【図3】図2の駆動力伝達機構における第2歯車の構造
を示す平面図、正面視縦断面図および側面視縦断面図で
ある。
を示す平面図、正面視縦断面図および側面視縦断面図で
ある。
【図4】図2の駆動力伝達機構における上昇円盤の構造
を示す平面図、一部を切り欠いた正面図および側面図で
ある。
を示す平面図、一部を切り欠いた正面図および側面図で
ある。
【図5】図2の駆動力伝達機構におけるクラッチガイド
の構造を示す平面図、正面視縦断面図および下面図であ
る。
の構造を示す平面図、正面視縦断面図および下面図であ
る。
【図6】図2の駆動力伝達機構における圧縮コイルばね
の構造を示す正面図および側面図である。
の構造を示す正面図および側面図である。
【図7】図2の駆動力伝達機構における第3歯車の構造
を示す平面図および正面視縦断面図である。
を示す平面図および正面視縦断面図である。
【図8】マイクロスイッチと回動レバーとの動作関係を
示す平面図である。
示す平面図である。
【図9】モータによる施錠時にデッドボルトの動きが妨
げられている状態を示す側面図である。
げられている状態を示す側面図である。
【図10】図9の状態からデッドボルトの動きが自由に
なって施錠が完了した状態を示す側面図である。
なって施錠が完了した状態を示す側面図である。
【図11】モータによる解錠時にデッドボルトの動きが
妨げられている状態を示す側面図である。
妨げられている状態を示す側面図である。
【図12】図11の状態からデッドボルトの動きが自由
になって解錠が完了した状態を示す側面図である。
になって解錠が完了した状態を示す側面図である。
11 デッドボルト(施錠部材) 13 第2回転体(送り部材) 13a アーム 14 駆動力伝達機構 15 モータ 29 ねじりコイルばね(駆動力蓄積手段) 35 回動レバー 36 マイクロスイッチ(動作完了検出手段) 39 連結レバー 40 回路基板(通電停止手段)
Claims (1)
- 【請求項1】施錠位置と解錠位置との間を移動自在に設
けられた施錠部材と、 回転駆動力を発生するモータと、 モータの回転駆動力を伝達する駆動力伝達機構と、 駆動力伝達機構を経た回転駆動力により施錠部材を施錠
方向および解錠方向に送る送り部材と、 駆動力伝達機構による施錠および解錠に要する動作が完
了したことを検出する動作完了検出手段と、 駆動力伝達機構による上記の動作が完了するとモータへ
の通電を停止する通電停止手段とを備え、 施錠部材の施錠・解錠方向への移動が妨げられるとき
に、駆動力伝達機構による上記の動作が可能になるとと
もに、この動作の完了後に施錠部材の移動が可能になっ
たときに送り部材に駆動力伝達機構を経た回転駆動力が
伝達されるように、駆動力伝達機構と送り部材との間に
回転駆動力を蓄積する駆動力蓄積手段が設けられている
ことを特徴とする電気錠。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4428492U JPH066651U (ja) | 1992-06-25 | 1992-06-25 | 電気錠 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4428492U JPH066651U (ja) | 1992-06-25 | 1992-06-25 | 電気錠 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH066651U true JPH066651U (ja) | 1994-01-28 |
Family
ID=12687210
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4428492U Pending JPH066651U (ja) | 1992-06-25 | 1992-06-25 | 電気錠 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH066651U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006138136A (ja) * | 2004-11-12 | 2006-06-01 | Miwa Lock Co Ltd | 電気錠のスイッチ機構 |
JP2007107225A (ja) * | 2005-10-12 | 2007-04-26 | Miwa Lock Co Ltd | 電気錠に於ける制御スイッチの構成 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0341015U (ja) * | 1989-08-28 | 1991-04-19 |
-
1992
- 1992-06-25 JP JP4428492U patent/JPH066651U/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0341015U (ja) * | 1989-08-28 | 1991-04-19 |
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JP4553689B2 (ja) * | 2004-11-12 | 2010-09-29 | 美和ロック株式会社 | 電気錠のスイッチ機構 |
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