JPH0665823A - ノントルク紡績糸 - Google Patents

ノントルク紡績糸

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JPH0665823A
JPH0665823A JP24274392A JP24274392A JPH0665823A JP H0665823 A JPH0665823 A JP H0665823A JP 24274392 A JP24274392 A JP 24274392A JP 24274392 A JP24274392 A JP 24274392A JP H0665823 A JPH0665823 A JP H0665823A
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JP
Japan
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yarn
twisting
false
twist
winding
Prior art date
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Pending
Application number
JP24274392A
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English (en)
Inventor
Hiroshige Maruki
普茂 丸木
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Murata Machinery Ltd
Original Assignee
Murata Machinery Ltd
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Publication date
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 紡績工程の途中で簡単に得られるノントルク
紡績糸を提供する。 【構成】 加撚後の糸に撚りと同方向に仮撚が施され、
外周の糸の一部がaのように直角になったり、bのよう
に逆方向になったりして残留トルクが解消されたノント
ルク紡績糸である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は実撚紡績糸や結束紡績糸
等の紡績糸に関し、特に実質的に毛羽がない毛羽無し紡
績糸に関する。
【0002】紡績糸はその加撚機構によって種々の形態
のものができる。リング精紡機で加撚すると実撚紡績糸
といわれるように全体に撚りが入った紡績糸が得られ
る。空気ノズルで加撚すると結束紡績糸といわれるよう
に平行な芯ファイバの回りに全体の15〜20%程度の
巻き付きファイバが存在することによって加撚状態とな
った紡績糸が得られる。この種の紡績糸では撚りによっ
て残留トルクを有しており、糸が弛むと、ビリやスナー
ルが発生し易い。
【0003】次に結束糸を例にしてその加撚機構と残留
トルクの存在状態を図5乃至図7により説明する。図5
において、円筒状のケンスKにコイル状に巻かれたスラ
イバSが、図示されないスライバガイドを経て上下互い
に圧接状態で積極駆動され、ドラフト装置を構成するバ
ックローラ2、エプロン3を装着したミドルローラ4、
及びフロントローラ5の各ローラをそれぞれ通過するこ
とによって順次ドラフトされる。ところでフロントロー
ラ5の出口には、空気紡績ノズル7が糸道に沿って配置
されている。この空気紡績ノズル7は、図6に示すよう
に二個の第1ノズル9と第2ノズル10を直列に内蔵し
ており、逆方向の空気流AS,BSを糸Yに作用させ
る。そして図5に戻り、空気紡績ノズル7からの糸Y
は、糸ガイド11を経て、デリベリローラ13によって
所定速度で引き出され、糸Yの弛みをとるスラックチュ
ーブ14及び糸欠陥を検出するスラブキャッチャー15
を経て、フリクションローラ16で所定の給糸パッケー
ジPに巻き取られる。
【0004】この空気紡績ノズル7の第1ノズル9と第
2ノズル10による紡績過程は次のようにして行われ
る。通路内に導入されたスライバーSには旋回空気流B
Sによっ当該方向の仮撚が付与され、該仮撚がフロント
ローラ5によるニップ点まで伝搬する。
【0005】フロントローラ5からでてきたスライバー
Sはこの第2ノズル10による仮撚によって集束される
が、フロントローラ5と第1ノズル9間では第1ノズル
によってスライバーSが仮撚とは逆方向にバルーンして
おり、このバルーンによって、後端はまだフロントロー
ラ5に把持され、スライバーを構成するファイバ中にあ
るが、先端はフリーになったファイバ(オープンエンド
ファイバ)f1が生成する。このファイバf1はフロン
トローラ5と第1ノズル9間の仮撚と逆方向のバルーン
および第1ノズル9の空気流ASによって第2ノズル1
0による仮撚とは逆方向に芯繊維束f2に巻き付けられ
る。そして、このファイバf1は第2ノズル10を通過
して仮撚が解撚される過程で、挿入された仮撚とは逆方
向に充分な巻回数で芯繊維束f2にますます強く巻き付
き、いわゆる結束紡績糸Yを形成する。
【0006】このようにして加撚された結束紡績糸の状
態を図7により説明する。芯ファイバーは平行である
が、全体の15〜20%に相当する表面はZ撚り方向の
巻き付きファイバーとなっている。巻き付きファイバー
は図示のように角度θで巻き付いており、この巻き付き
に起因する残留トルクが存在している。なお、紡績糸の
周囲に飛び出しているファイバーfは毛羽である。
【0007】残留トルクがあると、ビリやスナールが発
生し易く、その後の巻取工程等での糸切れ等の原因にな
る。そこで従来、この残留トルクを無くすためには、巻
取工程の前にスチームセッターに通すスチーム工程を付
加していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、巻取工
程等の前にスチーム工程を付加するとなると、紡績機で
得られた給糸パッケージを蒸気で蒸す加熱函を有するス
チームセッターに通さなければならない。このスチーム
セッターの加熱函は減圧して糸層内に蒸気が入り込み易
いようになっており、バッチ式である。そのため、巻取
工程等の前に大掛かりなスチームセッターを設置するこ
とになり、前後のストッカーも含めるとライン構成が複
雑となってスペースも必要であるという問題点を有して
いた。
【0009】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、紡績工程の途中で簡単に得られるノントルク紡
績糸を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明におけるノントルク紡績糸は、加撚後の糸に
撚りと同方向に仮撚が施されてトルクが解消されるこ
と、又は糸固有の撚りにさらにこの撚りと同方向の仮撚
が付加されること、又は相対的に毛羽が多く延びる方向
に糸表面を擦るとともに、同時に糸固有の撚りに対し同
方向の仮撚を与えることにより実質的にノントルクであ
る紡績糸である。
【0011】
【作用】加撚後の糸に撚りと同方向の仮撚を施すと、加
撚区間で撚りが加算され、解撚区間で急に元に戻ろうと
するため、外周の糸の一部の巻き付き角が直角前後とな
り、残留トルクが解消又は相殺される。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図1は本発明の紡績糸を示す図、図2は仮撚装
置の概念図、図3は仮撚装置の要部斜視図である。
【0013】まず図2〜図3により、仮撚装置による仮
撚を説明した後、この仮撚によるノントルク紡績糸を説
明する。図2の概念図において、5はフロントローラ、
9は第1ノズル、10は第2ノズル、13はデリベリロ
ーラ、14はスラックチューブである。仮撚装置20は
デリベリローラ13とスラックチューブ14との間に設
けられ、固有の撚りを有する糸に直ちに仮撚が施され
る。仮撚装置20はいずれも駆動ローラ22と仮撚ベル
ト23との間に適当な接圧が付与され、これらのニップ
点で仮撚するものである。仮撚装置20からデリベリロ
ーラ13までの上流の区間Lの糸Yは一時的に加撚され
る仮撚状態であるが、仮撚装置20から下流の糸Yは解
撚状態である。すなわち、デリベリローラ13に入る糸
Yの撚りがZ撚りであれば、仮撚装置20より出る糸Y
もZ撚りである。
【0014】仮撚ベルト23は左下がりに配設され、区
間Lの糸YはZ撚りの仮撚が施され、同方向の仮撚を受
ける。この場合、仮撚装置20を出た糸Yは空気紡績ノ
ズル7を出た糸Yと逆方向に解撚されるので、これを解
撚と呼ぶ。デリベリローラ13の周速をS1、駆動ロー
ラ22の周速をS2、仮撚ベルト23の周速をS3とす
ると、S2又はS3のいずれかを、S1よりも速くする
ことが好ましい。例えば、S1=S2,S2<S3又は
S1<S2,S2<S3とする。この解撚の場合、区間
Lの糸Yは緩むため、引っ張る必要がある。図3は具体
的な解撚用仮撚装置の斜視図である。デリベリローラ1
3の駆動軸17と平行な駆動軸21がスラックチューブ
14の上に設けられる。この駆動軸21に駆動ローラ2
2が嵌入され、駆動ローラ22に対して斜めの仮撚ベル
ト23が接離自在に配設されている。この仮撚ベルトは
従動プーリ24と駆動プーリ25との間に巻き掛けら
れ、駆動プーリ25はベベルギア等の変速手段を経てロ
ーラ26に連結されている。ローラ26は駆動軸21に
嵌入されたフリクションローラ27に当接して回転力を
伝達される。なお、S撚りの糸を加工する場合、仮撚ベ
ルト23の交差方向を逆にする。
【0015】図2の空気紡績ノズルからの糸YがZ撚り
であり、仮撚ベルト23が駆動ローラ22と図示のよう
に交差して走行すると、仮撚区間Lの糸YはZ撚りの仮
撚が施され、同方向の仮撚を受ける。同方向仮撚である
ので、仮撚区間Lの糸Yは撚りが加算される。そして仮
撚ベルト23を出た解撚区間で急に戻ろうとするため、
外周の糸の巻き付き角度が乱れる。また、急に撚りを戻
そうとする過程で、糸Yを構成するファイバの旋回が起
こり、巻き付きファイバが短時間の間に複雑に動き、周
囲の毛羽を巻き込んだり、表面に巻き付いたりする。さ
らに、駆動ローラ22と仮撚ベルト23のニップ部にお
いて、糸Yは相対的に毛羽が多く延びる方向に糸表面に
擦り又はスリップの作用を受ける。そのため、単に先端
が浮いた状態の毛羽は撚りに基づく回転力だけでは、簡
単に糸表面に巻き込まれない場合もあるが、浮いた状態
の毛羽が引き伸ばされ、浮いた状態の毛羽も簡単に巻き
込まれてしまうか、又は巻き付く。
【0016】この状態を図1で説明する。芯ファイバは
平行なままであるが、巻き付きファイバの平均的な巻き
付き角度θは相当大きくなって直角前後となっている。
また巻き付きファイバはa部の如く直角巻きになった
り、b部のように逆巻きになったりしている。そして糸
の太さは図7のものと同程度であるが、周囲の巻き付き
ファイバに巻き込まれ巻き付いて毛羽fが著しく少なく
なっている。
【0017】つぎに具体的実験例により残留トルクの程
度を説明する。コーマ綿100%でNe30の糸を紡績
速度約173m/minで加工し、図3の仮撚装置で同
方向仮撚を施し、仮撚ベルトの周速を変えた場合のスナ
ル係数を図4に示す。ここでスナル係数はJIS L−
1008で規定されるものであり、一定つかみ距離の間
に糸を張りその中央部に荷重をのせ、つかみ距離を縮め
て、スナールが生じる時のつかみ距離を測定しスナル係
数とするものである。仮撚ベルトの周速が早くなるとス
ナル係数も少なくなる傾向にあるが、仮撚を施したこと
でスナル係数は仮撚なしに比較して半分以下となり、仮
撚ベルトの周速が180m/minを越えるとゼロに近
くなる。なお仮撚なしではスナル係数が4.5であり、
リング紡績機による実撚糸でも3.4であり、1以下で
あると実質的なノントルクである。すなわち、仮撚ベル
トの周速等を調整すると、残留トルクはゼロに解消又は
相殺でき、実質的なノントルク紡績糸となる。更に毛羽
も著しく減少し実質的に毛羽無しになっており、10m
当たりの糸における0.5mm離れた位置で観測される
毛羽の総数が通常の3000本前後に比較して十分の一
以下の200前後の毛羽数であって実質的に毛羽無しの
状態となっている。
【0018】なお、上述したノントルク紡績糸は空気ノ
ズルを用いた紡績機による結束紡績糸の場合を説明した
が、実撚紡績糸でも加撚後に仮撚を施すと残留トルクが
解消されてノントルク紡績糸となる。
【0019】
【発明の効果】本発明のノントルク紡績糸は、加撚後の
糸に撚りと同方向の仮撚を施し、加撚区間で撚りを加算
し、解撚区間で急に元に戻すため、外周の糸の一部の巻
き付き角が直角前後となり、残留トルクが解消又は相殺
されるたものであり、紡績工程の途中で仮撚装置を追加
するだけで実質的なノントルク紡績糸となるので、次工
程の巻取工程等の前に大掛かりなスチームセッターを設
置する必要がなくなり、全体としてのライン構成が簡単
になり、工場の省スペースが達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の紡績糸を示す図である。
【図2】仮撚装置の概念図である。
【図3】仮撚装置の要部斜視図である。
【図4】仮撚ベルト周速とスナル係数の関係を示すグラ
フ図である。
【図5】空気紡績ノズルを用いた紡績機の斜視図であ
る。
【図6】空気紡績ノズルの作動図である。
【図7】従来の紡績糸を示す図である。
【符号の説明】
20 仮撚装置 a 直角の巻き付きファイバ b 逆方向の巻き付きファイバ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加撚後の糸に撚りと同方向に仮撚が施さ
    れ、トルクが解消されて実質的にノントルクであるノン
    トルク紡績糸。
  2. 【請求項2】 糸固有の撚りにさらにこの撚りと同方向
    の仮撚が付加されることにより実質的にノントルクであ
    るノントルク紡績糸。
  3. 【請求項3】 相対的に毛羽が多く延びる方向に糸表面
    を擦るとともに、同時に糸固有の撚りに対し同方向の仮
    撚を与えることにより実質的にノントルクであるノント
    ルク紡績糸。
JP24274392A 1992-08-18 1992-08-18 ノントルク紡績糸 Pending JPH0665823A (ja)

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JP24274392A JPH0665823A (ja) 1992-08-18 1992-08-18 ノントルク紡績糸

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009141921A1 (ja) * 2008-05-21 2009-11-26 株式会社タカギ フリーカット生地およびその製造方法
JP2010037695A (ja) * 2008-08-07 2010-02-18 Unitika Trading Co Ltd 湿潤時自己伸長性複重層糸
CN112888814A (zh) * 2018-11-19 2021-06-01 株式会社近藤纺织所 织物制造方法、面料制造方法以及缝制品制造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2009141921A1 (ja) * 2008-05-21 2009-11-26 株式会社タカギ フリーカット生地およびその製造方法
JP2010037695A (ja) * 2008-08-07 2010-02-18 Unitika Trading Co Ltd 湿潤時自己伸長性複重層糸
CN112888814A (zh) * 2018-11-19 2021-06-01 株式会社近藤纺织所 织物制造方法、面料制造方法以及缝制品制造方法

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