JPH066573Y2 - パラボラ等アンテナの固定具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は、パラボラ等アンテナの固定具の改良に関す
る。

＜従来の技術＞ 従来パラボラアンテナ（オフセット型アンテナも含めて
こう呼ぶ。以下同じ。）等の固定手段として、第４図へ
示すように、建造物壁面(a)の間柱がある位置へ固定具
(b)を固着し、パラボラアンテナ(c)を建造物へ固定して
いた。(d)は、アンテナの支柱である。

＜考案が解決しようとする問題点＞ ところがこの方法では、アンテナの角度調整の為の摺動
角(x)が小さいものである。従って建物の方向によって
は、その取り付け位置は著しく制限を受け、アンテナの
取り付け場所は予め厳密に決定してやる必要が有った。

本考案は、建造物等外壁の角部に着目し、この角部への
アンテナ固定を実現する事により、上記問題点の解決を
目的とする。

＜問題点を解決するための手段＞ そこで、本考案は、パラボラ等のアンテナを建造物の垂
直な壁面の前方に固定する固定具において、次の構成を
有するものを提供することにより上記の問題を解決す
る。

本考案のパラボラ等のアンテナ固定具は、アンテナの支
柱(9)を固定するための腕(7)と、この腕(7)を壁面の直
交する２壁面(5)の角(6)に固定するための固定部材とを
備える。この固定部材は、直交する２壁面(5)のうち一
方の壁面にねじ等により固定される第１固定板(1)と、
直交する２壁面(5)のうち他方の壁面にねじ等により固
定される第２固定板(2)と、直交する２壁面(5)の角部と
クリアランス(4)をもって両固定板(1)(2)同士を略直交
するように結合する結合部(3)とから構成されている。
そして、上記の腕(7)は、両固定板(1)(2)の略中央を略
水平方向に前方へ突出するものであり、結合部(3)のク
リアランス(4)を設けた箇所に腕(7)の基端がねじ等によ
り固定され、腕(7)の先端にアンテナの支柱(9)を略垂直
方向に固定する保持部(10)が設けられたものであること
を特徴とする。

＜作用＞ 本考案のパラボラ等アンテナの固定具においては、第１
固定板(1)と第２固定板(2)とが略直交するように結合部
(3)によって結合されているため、両固定板(1)(2)は、
建造物の壁面の直交する２壁面(5)に面接触して固定さ
れる。そして、腕(7)は、両固定板(1)(2)の略中央を略
水平方向に前方へ突出するものであるため、アンテナ
は、壁面の直交する２壁面(5)の角(6)から前方へ適当な
長さだけ離れた位置で支持される。しかも、腕(7)の先
端にアンテナの支柱(9)を略垂直方向に固定する保持部
(10)が設けられたものであるため、アンテナ(11)は第３
図に示すように、垂直な支柱(9)を中心に約１８０度の
範囲で回動することができる。さらに、結合部(3)は直
交する２壁面(5)の角部とクリアランス(4)をもって両固
定板(1)(2)同士を略直交するように結合するものであ
り、この結合部(3)のクリアランス(4)を設けた箇所に腕
(7)の基端がねじ等により固定されているものであるた
め、第２図に示すように建造物の角に肉付け(6′)があ
っても、これを回避し得ることは勿論、ねじで固定する
場合でも、クリアランス(4)の部分を貫通させることに
より、１本のねじで結合部(3)の両側から腕(7)を固定す
ることができる。

＜実施例＞ 以下に図面を参照して、この考案の好適な実施例を例示
的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されて
いる構成部品の寸法、形状、材質、その相対配置など
は、特に特定的な記載がないかぎりは、この考案の範囲
をそれらのみに限定する趣旨のものではなく、単なる説
明例に過ぎない。

第１図に本考案の一実施例を示す。建造物等の外壁の角
部を為す向きの異なる２つの壁面のうち一方に適宜手段
を以て取り付けられる第１固定部(1)と、上記角部のも
う一方の壁面へ同様に取り付けられる第２固定部(2)と
が、角部の角度に対応する角度を以て一体となってい
る。両固定部ともネジ或は釘等或はそれに準じた手段に
よって建造物壁面に固定される。(8)はネジ或は釘を通
す為の孔である。(8′)は補強部である。ここでは両固
定部は板状になっているが、壁面に対する当接面をもつ
ものであればよく、この形状に限定する旨ではない。こ
の第１固定部(1)と第２固定部(2)の結合部(3)即ち建造
物の角部の尾根に対応する部分の適宜位置から、該角部
の突出方向に向かって腕(7)が突き出し固定される。こ
こで腕(7)の基部(7′)が、結合部(3)を挟み込み固着さ
れる（最終的にはネジじめされる）構造をとっているが
この固定法に限定する旨ではなく、例えば第１固定部
(1)と第２固定部(2)及び結合部(3)が一体物となってい
ても差し支えない。腕(7)の先端部は、パラボラアンテ
ナ或はその支柱(9)を保持する保持部(10)が設けられて
いる。ここでは保持部(10)はアンテナの支柱(9)を保持
する構成をとっている。又この支柱(9)を腕(7)から上に
突出させてアンテナを支持するようにしてもよいし、腕
(7)より下に突出させてアンテナを吊着するようにして
もよい。結合部(3)は、適当なクリアランス(4)を以て角
部を跨ぐように、構成しておけば効果的である。詳述す
ると第２図に示すように住宅等の建造物壁面(5)は通常
凹凸のある粗面に形成されており、その角(6)は該粗面
によって角部尾根線が損なわれないように、肉付け
(6′)が為されるからである。

上記構成によって固定具を建造物角部に固定する事が出
来、第３図に示す如く、アンテナ(11)の摺動角(x′)が
大きく確保できる。

＜考案の効果＞ 本考案の実施によって、アンテナの摺動幅を大きく確保
する事が可能になり、その結果アンテナの必要とする方
位角は、殆どの場合建造物に取り付けてから決めてやる
事が出来る。従って受信方向確保の為にアンテナの取り
付け場所の決定で煩わされる事が無くなった。

【図面の簡単な説明】

第１図に本考案の一実施例を示す分解斜視図を示す。第
２図は、その取り付け状態を示す要部略平面図である。
第３図は、その使用状態を示す説明図である。第４図
は、従来例の使用状態を示す説明図である。 (1)……第１固定部、(2)……第２固定部、(3)……結合
部、(7)……腕、(9)……支柱、(10)……保持部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】パラボラ等のアンテナを建造物の垂直な壁
   面の前方に固定する固定具において、 アンテナの支柱(9)を固定するための腕(7)と、この腕
   (7)を壁面の直交する２壁面(5)の角(6)に固定するため
   の固定部材とを備え、 この固定部材は、直交する２壁面(5)のうち一方の壁面
   にねじ等により固定される第１固定板(1)と、直交する
   ２壁面(5)のうち他方の壁面にねじ等により固定される
   第２固定板(2)と、直交する２壁面(5)の角部とクリアラ
   ンス(4)をもって両固定板(1)(2)同士を略直交するよう
   に結合する結合部(3)とから構成され、 上記の腕(7)は、両固定板(1)(2)の略中央を略水平方向
   に前方へ突出するものであり、結合部(3)のクリアラン
   ス(4)を設けた箇所に腕(7)の基端がねじ等により固定さ
   れ、腕(7)の先端にアンテナの支柱(9)を略垂直方向に固
   定する保持部(10)が設けられたものであることを特徴と
   するパラボラ等アンテナの固定具。