JPH0665506A - 非汚染性室温硬化性シリコーンゴム組成物及びその硬化物 - Google Patents

非汚染性室温硬化性シリコーンゴム組成物及びその硬化物

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JPH0665506A
JPH0665506A JP23999992A JP23999992A JPH0665506A JP H0665506 A JPH0665506 A JP H0665506A JP 23999992 A JP23999992 A JP 23999992A JP 23999992 A JP23999992 A JP 23999992A JP H0665506 A JPH0665506 A JP H0665506A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 室温下で空気中の湿分により容易に硬化し、
非汚染性に優れた硬化物を与える非汚染性室温硬化性シ
リコーンゴム組成物を得る。 【構成】 (1)分子鎖末端がシラノール基又は加水分
解性基で封鎖されたオルガノポリシロキサン、(2)一
分子中に2個以上の加水分解性基を有するオルガノシラ
ンもしくはオルガノシロキサン又はこれらの加水分解
物、(3)トルエン抽出量が0.5%以下であるシリコ
ーンゴム粉を配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、室温下で空気中の湿分
により容易に硬化し、非汚染性に優れた硬化物を与える
非汚染性室温硬化性シリコーンゴム組成物及びその硬化
物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】密閉下
では流動性を有するまま安定に保存され、大気中におい
ては湿気の作用により室温で硬化してゴム弾性体となる
室温硬化性シリコーンゴム組成物は、一般的に1成分タ
イプと2成分タイプとがある。
【0003】1成分タイプのものはチューブ又はカート
リッジから押し出すだけで空気中の湿気で硬化するため
使い易い上、電気・電子部品などを腐食させない等の利
点があるため、電気・電子業界、建築業界で汎用的に使
用されている。
【0004】更に建築業界では、上記1成分タイプの他
に2成分タイプの室温硬化性シリコーンゴム組成物も使
用され、この2成分タイプは例えば建築用外壁として使
用されているメタルカーテンウォール、コンクリートカ
ーテンウォール、アルミサッシやALCパネル、ガラス
窓枠などの防水シール剤として、更には各種建築材料の
接着剤としても使用されている。
【0005】このようにシリコーン系のシーラントや接
着剤は、耐候性に優れ、接着性も良く、耐久性に優れて
いるため広い範囲で使用されている。
【0006】しかしながら、近年、建築物の意匠性が要
望され、このため各種の建築資材が使用されているが、
このような状況の中で、大気中の塵、排気ガス、酸性
雨、雨に含まれる汚れなどにより建築物の外壁が汚染さ
れることが問題となっている。特にシリコーンシーラン
ト目地周辺が汚れ易いという問題があり、この問題の改
善が望まれている。
【0007】本発明は上記要望に応えるためになされた
もので、非汚染性に優れた硬化物を与えることができる
非汚染性室温硬化性シリコーンゴム組成物及びその硬化
物を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は上記
目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、分子鎖末端
がシラノール基又は加水分解性基で封鎖されたオルガノ
ポリシロキサンと、一分子中に2個以上の加水分解性基
を有するオルガノシランもしくはオルガノシロキサン又
はこれらの加水分解物と、トルエン抽出量が0.5%以
下であるシリコーンゴム粉を配合することにより、非汚
染性に優れ、しかも各種物性が良好な硬化物を与えるこ
とができる非汚染性室温硬化性シリコーンゴム組成物が
得られること、それ故、この組成物は特に意匠性が要望
されている建築業界において、大気中の塵、排気ガス、
酸性雨、雨に含まれる汚れなどによる汚染が問題となっ
ている建築物の外壁用シーラントとして好適であるほ
か、建築、土木産業における各種シーリング材、コーテ
ィング材として、更には電気・電子部品の接着剤、シー
ル剤等として広範囲に使用できることを知見し、本発明
をなすに至った。
【0009】従って、本発明は、(1)分子鎖末端がシ
ラノール基又は加水分解性基で封鎖されたオルガノポリ
シロキサン、(2)一分子中に2個以上の加水分解性基
を有するオルガノシランもしくはオルガノシロキサン又
はこれらの加水分解物、(3)トルエン抽出量が0.5
%以下であるシリコーンゴム粉を含有してなることを特
徴とする非汚染性室温硬化性シリコーンゴム組成物、及
びこの組成物を硬化することにより得られる硬化物を提
供する。
【0010】以下、本発明につき更に詳細に説明する
と、本発明の非汚染性室温硬化性シリコーンゴム組成物
の第一必須成分は、分子鎖末端がシラノール基又は加水
分解性基で封鎖されたオルガノポリシロキサンである。
【0011】ここで、分子鎖末端がシラノール基で封鎖
されたオルガノポリシロキサンとしては、下記一般式
(1)で示されるものが好適に使用される。
【0012】
【化1】
【0013】ここで、上記式(1)において、R1,R2
はそれぞれ炭素原子数1〜8の非置換又は置換の1価炭
化水素基であり、例えばメチル基,エチル基,プロピル
基等の低級アルキル基、ビニル基,アリル基等のアルケ
ニル基、フェニル基,トリル基等のアリール基、シクロ
ヘキシル基又はこれら基の炭素原子に結合した水素原子
の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基等で置換した
基である。なお、R1,R2はそれぞれ同一の基でも異種
の基であってもよい。
【0014】また、mは5以上の整数、好ましくは10
0〜1000の整数であるが、上記式(1)のオルガノ
ポリシロキサンは25℃における粘度が25〜5000
00cst(センチストークス)、特に1000〜10
0000cstの範囲にあることが好ましいことから、
上記範囲の粘度となるようにmの値を調整することが望
ましい。
【0015】また、分子鎖末端が加水分解性基で封鎖さ
れたオルガノポリシロキサンとしては、下記一般式
(2)で示されるものが好適に使用される。
【0016】
【化2】
【0017】上記式(2)において、R1,R2は上記と
同様であり、またR3 は炭素数1〜8の1価炭化水素基
を表わす。Xは加水分解性基であり、例えばメトキシ
基、エトキシ基、アセトキシ基、メチルエチルケトオキ
シム基、イソプロペニルオキシ基、ジエチルアミノ基で
ある。また、aは0又は1である。更に、mも上記と同
様であり、上記式(2)のオルガノポリシロキサンの2
5℃における粘度が25〜500000cst、特に1
000〜100000cstの範囲になるようにmの値
を調整することが望ましい。
【0018】このような第一必須成分のオルガノポリシ
ロキサンとして具体的には、下記のものを例示すること
ができる。
【0019】
【化3】
【0020】また、第二必須成分の一分子中に2個以上
の加水分解性基を有するオルガノシラン又はオルガノシ
ロキサンは架橋剤として働くもので、下記一般式(3)
で示されるシラン及びその部分加水分解物が好適に使用
される。
【0021】 R4SiX4-a …(3) (但し、式中R4は炭素数1〜8の一価炭化水素基、例
えばメチル基、ビニル基、フェニル基、トリフロロプロ
ピル基などであり、Xは例えばメトキシ基、エトキシ
基、アセトキシ基、メチルエチルケトオキシム基、イソ
プロペニルオキシ基、ジエチルアミノ基等の加水分解性
基であり、aは0又は1である。)
【0022】このようなオルガノシランとして具体的に
は、メチルトリメトキシシラン,メチルトリ(メチルエ
チルケトオキシム)シラン,メチルトリプロペニルオキ
シシラン,エチルトリアセトキシシラン,メチルトリn
−ブチルアミノシランやこれらシラン化合物中のメチル
基をビニル基、フェニル基、トリフロロプロピル等で置
換したシラン化合物、更にはこれら化合物の部分加水分
解物などが例示される。更に、ジメチルジ(N−エチル
アセトアミド)シランや下記一般式(4)及び(5)で
示されるアミノキシシロキサン等も使用可能である。
【0023】
【化4】
【0024】上述したオルガノシラン又はオルガノシロ
キサンは、その1種を単独で使用しても2種以上を組み
合わせて使用してもよいが、その配合量は式(1)のオ
ルガノポリシロキサン100部(重量部、以下同様)に
対して1〜15部、特に2〜10部とすることが好まし
い。配合量が1部に満たないと硬化後の物理的特性が悪
かったり、硬化しなかったりする場合があり、15部を
超えると経済的に不利であるばかりでなく、硬化後の表
面にクラックが出る場合がある。
【0025】本発明では、第三成分としてトルエン抽出
量が0.5%以下、好ましくは0.1%以下、より好ま
しくは0.05%以下のシリコーンゴム粉を配合する。
【0026】この場合、シリコーンゴムとしては種々の
ものを使用することができるが、例えば付加型ジメチル
ポリシロキサンゴム粉が好適に使用される。
【0027】また上記シリコーンゴム粉のトルエン抽出
量はトルエンにシリコーンゴム粒子を加えて1〜10時
間程度良く振とうした後、トルエンを濾別して乾燥させ
たものの重量変化であり、トルエン抽出量が0.5%を
超えるとシリコーンシーラント組成物とした時に目地周
辺に汚染が発生する場合がある。
【0028】更に上記シリコーンゴム粉は、平均粒径が
1〜30ミクロン、特に1〜10ミクロンの球状である
ことが好ましく、1ミクロンに満たないと特に不都合は
ないが、工業的に製造することが困難な場合があり、3
0ミクロンを超えると本発明の組成物をシーラントとし
て使用した場合、表面が不均一となり、外観を損ねる場
合がある。
【0029】上述したシリコーンゴム粉としては、シリ
コーンゴム組成物を付加反応、縮合反応、パーオキサイ
ド触媒等により硬化させたシリコーンゴム硬化物をグラ
インダー、カッター、その他粉砕機で細かくすることに
より得られる粉体を用いてもよいが、粉砕した物は粒径
が比較的大きく、200〜800ミクロン位であること
から、本発明では下記方法で得られるシリコーンゴム粉
を使用することが好ましい。
【0030】即ち、例えば付加反応により硬化し得る液
状シリコーンゴム組成物を非イオン系界面活性剤を使用
し、ホモミキサー等によりエマルジョンとし、付加反応
触媒を添加した後、室温で4〜10時間撹拌し、昇温
(80℃以上)してエマルジョンを破壊し、水とシリコ
ーンゴム粉を分離する。その後、水洗することにより非
イオン系界面活性剤を除去した後、乾燥させる。このシ
リコーンゴム粉をシリコーンオイルの良溶媒を用いて洗
浄、抽出し、硬化シリコーンゴム中に含まれるシリコー
ンオイル成分(通常のシリコーンゴムでは2〜5%含ま
れる)を除去して乾燥させることにより得られた、トル
エン抽出量が0.5%以下であり、かつ平均粒径が1〜
30ミクロンのシリコーンゴム粉を好ましく用いること
ができる。
【0031】この場合、非イオン系界面活性剤として
は、例えばポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビトー
ル脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンパーフルオロア
ルキルエーテル等を使用し得る。なお、非イオン系界面
活性剤の添加量は、1〜5部が望ましい。
【0032】また、付加反応触媒としては、例えば塩化
白金酸、塩化白金酸/ビニルシロキサン錯体等のプラチ
ナ系触媒が好適に使用され、これら付加反応触媒を触媒
量使用することができる。
【0033】更に、シリコーンオイルの良溶媒として
は、例えばベンゼン、トルエン、キシレン等の溶剤を使
用することができる。
【0034】本発明において、上記シリコーンゴム粉の
配合量は、本発明の第一成分100部に対して1〜50
部、より好ましくは3〜30部とすることが好ましく、
1部以下では本発明の効果に乏しく、50部を超えると
本発明組成物の物理特性が低下してしまう場合がある。
【0035】本発明の組成物には、水分の存在下におけ
る室温での硬化が有効に行われるために硬化触媒を配合
することが好適である。硬化触媒としては、縮合硬化型
オルガノポリシロキサン組成物に従来から使用されてい
るものを使用することができ、例えばナフテン酸錫,カ
プリル酸錫,オレイン酸錫等の錫カルボン酸塩、ジブチ
ル錫ジアセテート,ジブチル錫ジオクトテート,ジブチ
ル錫ジラウレート,ジブチル錫ジオレート,ジフェニル
錫ジアセテート,ジブチル錫オキサイド,ジブチル錫ジ
メトキシド,ジブチルビス(トリエトキシシロキシ)
錫,ジブチル錫ベンジルマレート等の錫化合物、テトラ
エトキシチタン,テトライソプロポキシチタン,テトラ
n−ブトキシチタン,テトラキス(2−エチルヘキソキ
シ)チタン,ジプロポキシビス(アセチルアセトナ)チ
タン,チタニュムイソプロポキシオクチレングリコール
等のチタン酸エステル又はチタンキレート化合物などが
例示される。
【0036】硬化触媒の配合量は特に制限されないが、
一般的には第一成分のオルガノポリシロキサン100部
に対して1部以下とすることが望ましく、1部を超える
と保存安定性を悪くする場合がある。
【0037】更に本発明では、上記触媒の活性を高める
ために塩基性化合物を併用してもよく、塩基性化合物と
しては例えばオクチルアミン,ラウリルアミン等のアミ
ン類、イミダゾリン,テトラハイドロピリミジン,1,
8−ジアザ−ビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7
(DBU)等の環式アミジン、グアニジン等の超強塩
基、テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラ
ン,テトラメチルグアニジルプロピルジメトキシシラ
ン,テトラメチルグアニジルプロピルトリス(トリメチ
ルシロキシ)シラン等のグアニジル基含有シランやこれ
らの部分加水分解物、グアニジル基含有シロキサンなど
が挙げられる。なお塩基性化合物の添加量は、本発明の
第一成分100部に対して0.3〜3部の範囲が良い。
【0038】本発明組成物には、硬化ゴム強度の向上や
増量、チクソトロピー性付与などを目的として、必要に
応じて充填剤を配合してもよい。充填剤として具体的に
は、ヒュームドシリカ,焼成シリカ,沈降シリカ,粉砕
シリカ,溶融シリカ粉末等の微粉末シリカ、ケイソウ
土,酸化鉄,酸化亜鉛,酸化チタン,酸化バリウム,酸
化マグネシウム等の金属酸化物、炭酸カルシウム,炭酸
マグネシウム,炭酸亜鉛等の金属炭酸塩、水酸化セリウ
ム,水酸化アルミニウム等の金属水酸化物、ガラス繊
維,ガラスウール,カーボンブラック,微粉マイカ,ア
スベスト,球状シリカ,球状シルセスキオキサン粉やこ
れらの表面をシラン等で疎水処理したものなどが例示さ
れる。
【0039】更に本発明の組成物には、必要に応じて上
記成分以外にこの種の組成物に従来から使用されている
添加剤を本発明の目的が損なわれない範囲で配合するこ
とができる。このような添加剤としては、例えばポリエ
チレングリコールやその誘導体等のチクソトロピー性付
与剤、顔料、染料、老化防止剤、酸化防止剤、帯電防止
剤、酸化アンチモン,塩化パラフィン等の難燃剤、窒化
ホウ素,酸化アルミニウム等の熱伝導性改良剤、アミノ
基,エポキシ基,メルカプト基等の反応性有機基を有す
る有機珪素化合物、シランカップリング剤などを任意に
加えることができる。
【0040】本発明組成物は、これを基体に塗布する際
の使用時の便宜性のためにトルエン,キシレン,石油エ
ーテル等の炭化水素系溶剤、ケトン類、エステル類等の
溶剤で希釈してもよいし、更には可塑剤、タレ防止剤、
公知の防汚剤、防腐剤、殺菌剤、防黴剤などを配合する
ことは何ら差し支えない。
【0041】本発明の室温硬化性シリコーンゴム組成物
は、上述した各成分を乾燥雰囲気中で均一に混合するこ
とによって1液型の室温硬化性組成物として、あるいは
第一成分のオルガノポリシロキサンと第二成分の一分子
中に2個以上の加水分解性基を有するオルガノシラン又
はオルガノシロキサンとを別包装とし、使用時にこれら
を混合して利用する2液型の室温硬化性組成物として調
製することができる。
【0042】本発明の室温硬化性シリコーンゴム組成物
は、これを空気中に暴露すると空気中の湿分によって架
橋反応が進行して硬化し、非汚染性に優れたゴム弾性体
となるものである。
【0043】
【発明の効果】本発明の非汚染性室温硬化性シリコーン
ゴム組成物は、非汚染性に優れた硬化物を与えるもの
で、特に意匠性が要望されている建築物の外壁用シーラ
ントとして好適であるほか、建築、土木産業における各
種シーリング材、コーティング材として、更には電気・
電子部品の接着剤、シール剤等として広範囲に使用する
ことができる。
【0044】
【実施例】以下、合成例、実施例及び比較例を示して本
発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限
されるものではない。なお、各例中の部はいずれも重量
部であり、粘度は25℃での測定値である。
【0045】〔合成例1〕両末端がビニルジメチルシロ
キシ基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン(粘度5
000cs,ビニル基含有量0.0065モル/100
g)100g、トリメチルシロキシ末端を有し、(CH
32SiO単位とCH3HSiO単位とからなるジメチ
ルポリシロキサン(SiH基含有量0.0053モル/
g,粘度10cs)1.5g、粘度が50csで末端が
トリメチルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリオルガ
ノシロキサン30g、ポリオキシエチレンオクチルフェ
ニルエーテル1.2gを加えて均一に混合した。
【0046】この混合液を水50gに徐々に加えながら
ホモミキサーで乳化してW/O型エマルジョンとした
後、更に水225gを徐々に加えてO/W型エマルジョ
ンに転相させ、均一なエマルジョンとした。更に塩化白
金酸の1%水溶液を0.15g加えた後、ホモミキサー
で混合して均一なエマルジョンとし、25℃で6時間撹
拌しながら反応させた。
【0047】その後、エマルジョンを80℃に昇温して
破壊し、温度を25℃に戻してから濾過を行い、シリコ
ーンゴム粒子を分離した。
【0048】このシリコーンゴム粒子100gにトルエ
ン2000gを加え、25℃で3時間撹拌し、トルエン
を濾別した。更にもう一度トルエン1000gで同様な
操作を行った後、トルエンを濾別、乾燥させてシリコー
ンゴム粒子(シリコーンゴム粉−1)を得た。
【0049】得られたシリコーンゴム粉−1は平均粒径
が2.3ミクロン、トルエン抽出量が0.02%であっ
た。なお、トルエン抽出量は、トルエンにシリコーンゴ
ム粒子10.0gを加えて1時間良く振とうした後、ト
ルエンを濾別して乾燥させた後の重量変化を測定して求
めた。
【0050】〔合成例2〕粘度が50csで末端がトリ
メチルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリオルガノシ
ロキサン30gを粘度が100csで末端がトリメチル
シロキシ基で封鎖されたジメチルポリオルガノシロキサ
ン10gに代えた以外は合成例1と同様にして、シリコ
ーンゴム粒子(シリコーンゴム粉−2)を得た。このシ
リコーンゴム粉−2は平均粒子径が2.6ミクロン、ト
ルエン抽出量が0.03%であった。
【0051】〔合成例3〕粘度が50csで末端がトリ
メチルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリオルガノシ
ロキサン30gを粘度が1000csで末端がトリメチ
ルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリオルガノシロキ
サン5gに代えた以外は合成例1と同様にして、シリコ
ーンゴム粒子(シリコーンゴム粉−3)を得た。このシ
リコーンゴム粉−3は平均粒子径が2.8ミクロン、ト
ルエン抽出量が0.04%であった。
【0052】〔合成例4〕粘度が50csで末端がトリ
メチルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリオルガノシ
ロキサン30gを配合しない以外は合成例1と同様にし
て、シリコーンゴム粒子を分離した。このシリコーンゴ
ム粒子100gを水1000gで3回水洗して乾燥さ
せ、シリコーンゴム粒子(シリコーンゴム粉−4)を得
た。得られたシリコーンゴム粉−4は平均粒径が2.5
ミクロン、トルエン抽出量が0.025%であった。
【0053】〔実施例1〜4、比較例〕粘度が2500
0csで両末端がシラノール基で封鎖されたジメチルポ
リシロキサン100部に疎水性フュームドシリカ(比表
面積120m2/g)15部を加え、室温で3本ロール
により混合し、均一なペースト状のベースコンパウンド
aを製造した。このベースコンパウンドaと表1に示す
成分を湿気遮断下で良く混合し、5種類の室温硬化性シ
リコーンゴム組成物を調製した。
【0054】得られた室温硬化性シリコーンゴム組成物
を2mmの厚さに押し出し、室温(25℃、55%R
H)で7日間かけて硬化させ、JIS K−6301に
準拠して硬化後の特性を測定した。結果を表1に示す。
【0055】また、上記室温硬化性シリコーンゴム組成
物を大きさ20×30cmの白色スレート板の上に厚さ
2mmで10×3cmの大きさに塗布し、上記と同様に
7日間かけて硬化させた後、屋外に暴露し、白色スレー
ト板の汚れの状況を3ケ月、6ケ月、1年経過したもの
について観察した。その結果、実施例1〜4のものは白
色スレート板の汚れは殆ど観察されなかったが、比較例
のものは3ケ月目から汚れが観察され、本発明の室温硬
化性シリコーンゴム組成物は非汚染性に優れた硬化物を
与えることが確認された。
【0056】
【表1】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)分子鎖末端がシラノール基又は加
    水分解性基で封鎖されたオルガノポリシロキサン、
    (2)一分子中に2個以上の加水分解性基を有するオル
    ガノシランもしくはオルガノシロキサン又はこれらの加
    水分解物、(3)トルエン抽出量が0.5%以下である
    シリコーンゴム粉を含有してなることを特徴とする非汚
    染性室温硬化性シリコーンゴム組成物。
  2. 【請求項2】 シリコーンゴム成分が、付加反応性液状
    シリコーンゴム組成物に非イオン系界面活性剤を加える
    ことで生成したエマルジョンに付加反応触媒を添加し、
    昇温して該エマルジョンを破壊後、水とシリコーンゴム
    粉を分離、水洗して該非イオン系界面活性剤を除去し、
    乾燥後に得られるシリコーンゴム粉を更にシリコーンオ
    イルの良溶媒を用いて洗浄、抽出、乾燥させて得られ
    る、平均粒径が1〜30ミクロンのシリコーンゴム粉で
    ある請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の非汚染性室温硬化性シリ
    コーンゴム組成物を硬化させることにより得られる硬化
    物。
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