JPH0665207B2 - 固体電解コンデンサ - Google Patents

固体電解コンデンサ

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JPH0665207B2
JPH0665207B2 JP60058494A JP5849485A JPH0665207B2 JP H0665207 B2 JPH0665207 B2 JP H0665207B2 JP 60058494 A JP60058494 A JP 60058494A JP 5849485 A JP5849485 A JP 5849485A JP H0665207 B2 JPH0665207 B2 JP H0665207B2
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JP
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electrolytic capacitor
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copper
compound
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一美 内藤
隆 池崎
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Showa Denko KK
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、有機銅化合物の熱処理物を固体電解質とした
性能の良好な固体電解コンデンサに関する。
従来の技術 従来の固体電解コンデンサ、例えばアルミニウム電解コ
ンデンサは、エッチング処理した比表面積の大きい多孔
質アルミ箔の上に誘電体である酸化アルミニウム層を設
け、陰極箔との間の電解紙に液状の電解液を含浸させた
構造からなっていることはよく知られている通りである
が、電解液が液状であることは液漏れ等の問題を惹起し
好ましいものではなく、従って、この電導層を固体電解
質で代替する試みがなされている。かかる固体電解コン
デンサは、陽極酸化被膜を有するアルミニウム、タンタ
ルなどの被膜形成金属に固体電解質を付着せしめた構造
を有するものであり、この種の固体コンデンサの固体電
解質としては、主に硝酸マンガンの熱分解によって形成
される二酸化マンガンが用いられている。しかし、この
熱分解の際に要する高熱と発生するNOxガスの酸化作用
などによって、誘電体であるアルミニウム、タンタルな
どの金属酸化皮膜の損傷があり、そのため耐電圧が低下
し、漏れ電流が大きくなり、誘電特性を劣化させるなど
の極めて大きな欠点がある。また、このような固体電解
コンデンサでは、再化成という工程も必要となるという
欠点もある。
これらの欠点を補うため、高熱を付加せずに固体電解質
層を形成する方法、つまり高電導性の有機半導体材料を
固体電解質とする方法が提案されている。例えば、特開
昭52−79255号公報に記載の7,7,8,8−テトラシアノキメ
ジメタン(TCNQ)錯塩を含む電導性高重合体組成物を固
体電解質として含む固体電解コンデンサや、特開昭58−
17609号公報に記載のN−n−プロピルイソキノリンと
7,7,8,8−テトラシアノキノジメタンからなる錯塩を固
体電解質として含む固体電解コンデンサなどが知られて
いる。
しかしながら、これらのTCNQ錯塩化合物は陽極酸化被膜
との付着性に劣り、導電度も10−3〜10−2S・cm−1
と不十分であるため、コンデンサの容量値は小さく、誘
電損失も大きいという問題があり、また熱的経時的な安
定性も劣り、信頼性も低い。
発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、上述した従来技術の欠点を解決し、電
導度が高く、誘電体皮膜との付着性のよい固体電解質を
用いた固体電解コンデンサを開発することにある。
問題点を解決するための手段及びその作用 本発明に従えば、有機銅化合物の熱処理物を固体電解質
とした固体電解コンデンサが提供される。
本発明に従って得られる固体電解コンデンサは、従来の
無機酸化半導体や有機半導体を用いた固体電解コンデン
サに比して、容量、誘電損失、経時安定性において著し
く優れた性能を有しており、更に従来公知の固体電解コ
ンデンサに比較して下記の利点を有している。
高温加熱することなしに電解質層を形成できるので
陽極の酸化被膜の損傷がなく、補修のための陽極酸化
(再化成)を行なう必要がない。従って、定格電圧を従
来の数倍にでき、同容量、同定格電圧のコンデンサを得
るのに、形状を小型化できる。
漏れ電流が小さい。
高耐圧のコンデンサを製作できる。
電解質の電導度が10〜10S・cm−1と十分に高い
ため、グラファイトなどの導電層を設ける必要がなく、
そのため工程が簡略化され、コスト的にも有利となる。
本発明において固体電解質として使用される有機銅化合
物は、下記一般式(1)又は(2)で示される任意の化
合物である。
Cu (1) RCuR (2) (式中、R、R及びRは、それぞれ独立に、炭素
数10以下のアルキル基、炭素数10以下のアリール基、炭
素数10以下のシクロアルキル基又は炭素数10以下のシク
ロアルケン基を示す。) また、本発明において使用する有機銅化合物は、前記一
般式(1)及び(2)で示される化合物と、ピリジン、
キノリン、エーテル、トリフェニルホスフィン等の化合
物との錯体であってもよい。このような有機銅化合物の
代表例としては、メチル銅、エチル銅、プロピル銅、ブ
チル銅、フェニル銅、ナフチル銅、ジシクロペンタジエ
ン銅、シクロヘキシル銅、ジシクロペンタジエニル銅ト
リエチルホスフィン錯体、フェニル銅ピリジン錯体など
を挙げることができる。
本発明においては上記したような有機銅化合物を熱処理
して使用するが、熱処理前に、有機銅化合物を適当な溶
媒に溶解して誘電体層に充分しみ込ませた後、溶媒を除
去しておくことが必要である。かかる前処理を行なわな
いと、コンデンサとして作動しないので好ましくない。
本発明における有機銅化合物の熱処理温度は、当該有機
銅化合物の分解温度以上でかつ誘電体の融点以下とす
る。また熱処理時間は、有機銅化合物が充分に分解する
時間があれば良く普通数十分間から数週間である。な
お、有機銅化合物の熱処理は、ヘリウム、アルゴン、窒
素などの不活性ガス中で行なうのが好ましい。このよう
にして得られた有機銅化合物の熱処理物は、それ自体で
10-1〜104S・cm−1の電導性を示す。
本発明において有機銅化合物を熱処理しなかった場合に
は電導度が10−7S・cm−1以下になりコンデンサの容
量が極めて小さくなるので好ましくない。
本発明における固体コンデンサの陽極には、アルミニウ
ム、タンタル、ニオブ等の金属箔、またはそれらの金属
粉の焼結体を用いることができる。金属箔の場合には、
表面をエッチングして細孔をもたせるのが好ましい。金
属箔または焼結体は、例えばホウ酸アンモニウムの液中
で電極酸化し、金属箔または焼結体の上に誘電体の薄層
を形成せしめる。
本発明における有機銅化合物の熱処理物は、この誘電体
の薄層と接触し、一部が細孔の中まで進入する。第1図
に本発明の一具体例である固体電解コンデンサで金属箔
を使用した場合の概略を示した。
実施例 以下に実施例及び比較例をあげて、本発明を更に詳細に
説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定する
ものでないことはいうまでもない。
なお、実施例及び比較例において作成された各固体電解
コンデンサの特性値は第1表に示した。
実施例1 厚さ100μmのアルミニウム箔(純度99.99%)を陽極と
し、直流及び交流を交互に使用して、箔の表面を電気化
学的にエッチングして平均細孔が2μmで、比表面積が
12m/gの多孔質アルミニウム箔とした。次いで、こ
のエッチング処理したアルミニウム箔をホウ酸アンモニ
ウムの液中に浸漬し、液中で電気化学的にアルミニウム
箔の上に誘電体の薄層を形成した。
一方、フェニル銅2gをピリジン50mlに溶解し、前記誘電
体層に塗布した。減圧脱気と塗布を繰り返し充分細孔ま
で溶液を満たした後、ピリジンを減圧下ドライアップし
た。次いで窒素雰囲気下で温度85℃に4時間放置して熱
処理を行なった。また、誘電体層に塗布する前のフェニ
ル銅を同様な方法で熱処理したところ、電導度は7×10
S・cm−1であった。陰極にアルミニウム箔を使用
し、樹脂封口して、フェニル銅の熱処理物を固体電解質
層とした固体電解コンデンサを作成した。
実施例2 実施例1において、フェニル銅の代りにブチル銅を、ピ
リジンの代りにエーテルを使用した以外は、実施例1と
同様にして固体電解コンデンサを作成した。この固体電
解質の電導度は、3×10S・cm−1であった。
比較例1 実施例1と同じ誘電体層をもったアルミニウム箔を使用
し、従来の二酸化マンガンを固体電解質とし、陰極をア
ルミニウム箔として固体電解コンデンサを作成した。
実施例3 タンタル粉末の焼結体をリン酸水溶液の中で陽極酸化し
て、誘電体皮膜をさせた後、タンタル素子を実施例1と
同様なフェニル銅のピリジン溶液に浸漬し乾燥した。こ
の浸漬・乾燥の操作を繰り返した後、窒素雰囲気下に温
度85℃で4時間放置して熱処理を行なった。
続いて、銀ペーストで陰極を取り出しケースに入れ、樹
脂封口し、固体電解コンデンサを作成した。
比較例2 従来の二酸化マンガン固体電解質ならなるタンタル粉末
焼結体を使った固体電解コンデンサを作成した。
比較例3 実施例1で熱処理を行わなかった以外は、実施例1と同
様にして固体電解コンデンサを作成したところ、容量が
2nF以下となり、実用性がないことがわかった。
第1表の結果から明らかなように、本発明による有機銅
化合物の熱処理物を電解質とする固体電解コンデンサ
は、従来の二酸化マンガンを電解質とする固体電解コン
デンサに比して、誘電損失漏れ電流が小さく、定格電圧
が高く、高耐電圧の固体電解コンデンサを作成すること
ができる。また、本発明による固体電解コンデンサの容
量×定格電圧の値は二酸化マンガンを用いた固体電解コ
ンデンサに比して、大きく、同じ形状ならば大容量を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明による固体電解コンデンサの一具体例
を示す断面図である。 1……陽極リード線 2……陽極 3……酸化皮膜 4……陰極 5……陰極リード線 6……有機銅化合物の熱処理物 7……樹脂 8……細孔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機銅化合物の熱処理物を固体電解質とし
    て成ることを特徴とする固体電解コンデンサ。
  2. 【請求項2】有機銅化合物の熱処理物が式(1)又は
    (2): RCu (1) RCuR (2) (式中、R、R及びRは、それぞれ独立に、炭素
    数10以下のアルキル基、炭素数10以下のアリール基、炭
    素数10以下のシクロアルキル基又は炭素数10以下のシク
    ロアルケン基を示す) で表される化合物を、該化合物の分解温度以上で熱分解
    したものである特許請求の範囲第1項記載の固体電解コ
    ンデンサ。
JP60058494A 1985-03-25 1985-03-25 固体電解コンデンサ Expired - Lifetime JPH0665207B2 (ja)

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS4895548A (ja) * 1972-03-17 1973-12-07

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS4895548A (ja) * 1972-03-17 1973-12-07

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