JPH0664890A - 吊り荷の玉掛け・玉外し装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、玉掛け作業の自動化ができ、重量
が軽く保守管理に工数や費用が掛からず、かつ、吊り荷
の玉掛け・玉外し装置を提供することを目的としてい
る。 【構成】 吊荷を回転自在に保持する回転手段と直結す
るシリンダを設け、そのシリンダには蓄圧用アキュムレ
ータと吊荷を把持する把持手段とその把持手段を作動す
る開閉シリンダとを設け、前記アキュムレータを開閉す
る電磁弁と制御装置を設けている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、巻き上げワイヤとシー
ブと吊り荷を回転自在に保持する回転手段とを有する吊
り荷の玉掛け・玉外し装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】クレーン用玉掛けワイヤにより吊り荷を
吊上げる場合の取付方法は、ワイヤロープを巻付ける方
法、シャックルを利用する方法や各種のクランプを使用
する方法等が行われてきた。

【０００３】また、最近は、玉掛け作業の安全性の向上
や省力化等のために、例えばマイティ・シャッル・エー
ス（商品名：イーグルクランプ社製）、レンフロークラ
ンプ（商品名：レンフロージャパン社製）、つる太郎
（商品名：吉永機械製）等の玉掛け・外し装置等が知ら
れている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の玉掛け・外し装置は、いずれもその動力源にバッテリ
ーを使用しており、そのために自重が重くてその分だけ
定格荷重を減少して使用することが必要になる。

【０００５】また、使用期間中の充電作業や、使用して
いない期間の保守保管に多くの労力を費やす等の問題が
有る。

【０００６】さらに、電波によるリモートコントロール
での玉外しは可能であるが、玉掛けは手動となるので自
動化のネックとなっている。

【０００７】本発明は、重量が軽く保守管理に工数や費
用がかからず、かつ、玉掛け・外し作業の自動化ができ
る吊り荷の玉掛け・玉外し装置を提供することを目的と
している。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、巻き上
げワイヤとシーブと吊り荷を回転自在に保持する回転手
段とを有する吊り荷の玉掛け・玉外し装置において、前
記回転手段に直結するシリンダを設け、そのシリンダに
は蓄圧用アキュムレータおよび吊荷を把持する把持手段
を設け、その把持手段を作動する開閉シリンダとその開
閉シリンダを作動する電磁弁とその電磁弁を制御する制
御装置とを設けている。

【０００９】上記の回転手段は、ベアリングと回転軸と
で構成する事が好ましい。

【００１０】

【作用】上記のように構成された吊り荷の玉掛け・玉外
し装置において、回転手段の回転軸に直結されたシリン
ダには吊り荷の重量で流体圧が発生し、その流体圧で吊
り荷を把持する把持手段の開閉用シリンダを作動する。

【００１１】また、無線等で電磁弁を制御する制御装置
をリモートコントロールすれば、玉掛け・外し作業の自
動化をはかることが可能となる。

【００１２】

【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を説
明する。

【００１３】図１において、吊具本体１２にはシーブ１
０が取付けられ、そのシーブ１０には図示しないクレー
ンの巻上げワイヤ９、９がかけられている。

【００１４】また、吊具本体１２にはベアリング１１を
介して回転軸１２ａが設けられ、その回転軸１２ａには
シリンダ１のピストン１ａのロッド１ｂが、カップリン
グ１ｃにより直結されている。

【００１５】そして、図２、図３をも参照して、シリン
ダ１の周囲には、蓄圧用アキュムレータ２、シリンダの
作動流体である、例えばオイルのタンク３と制御装置や
バッテリ、リモートコントロール用無線機等を格納する
制御部６とが設けられ、その下部にはベースを形成する
基盤５が取付けられている。符号８はアンテナ７を有す
る無線操作機を示す。

【００１６】また、蓄圧用アキュムレータ２には電磁弁
・ホースカプラー４ａ、４ｂが取付けられている。

【００１７】図４は上記の図１に示す吊具本体１２に連
結する荷吊り作業用の把持手段の例を示し、複数の荷吊
りクランプ２２はチェーン２５、２５で基盤５に設けら
れた吊り穴２７に連結されている。そして、前記クラン
プ２２に取付けられた開閉用シリンダ２１、２１は、油
圧ホース２８、２８で、それぞれ前記電磁弁・ホースカ
プラー４ａ、４ｂに接続されている。

【００１８】また、シリンダに直結されたロッド２１ａ
は吊り荷２６の把持部２６ａ、２６ｂを貫通して吊り荷
を把持するようになっている。

【００１９】クランプ２２に取付けられた操作スイッチ
チ２３は図示しないケーブルで制御装置に接続されてい
る。

【００２０】したがって、荷吊りクランプ２２を吊り荷
２６の把持部２６ａの所にセットし操作スイッチ２３を
ＯＮすれば、アキュムレータ２に蓄圧されている油圧
で、開閉用シリンダのロッド２１ａが開方向に動作し、
操作スイッチ２３をＯＦＦすれば開閉用シリンダのロッ
ド２１ａが閉方向に動作して把持部を把持する。この場
合それぞれのクランプ２２の操作はクランプのスイッチ
２３で操作し、同時に全クランプ２２を開閉操作する場
合は無線機で指令するようにしておけばよい。

【００２１】また、スイッチ２３を開の信号だけ指令す
るようにしておけば、常時閉の信号がでているので、よ
り安全な荷吊りクランプになる。そして、吊り荷の重量
が掛かれば油圧が上り、アキュムレータに蓄圧される。

【００２２】図５は別の吊り荷の把持手段の実施例を示
し、吊り荷の形状に合わせた吊り荷アダプター３２（図
示の例ではＨ型鋼に合わせたアダプター）が枢動自在に
枢軸３４ａにより本体３４に取付けられ、その本体３４
は吊り具本体５に固着されている。そして、吊り荷（Ｈ
型鋼）を把持する屈曲部を有するアダプター３２の他端
にはアダプター３２を閉じる開閉シリンダ３１が設けら
れ、その開閉シリンダ３１のロッド３１ａはアダプター
３２に枢着され、シリンダ側はアダプタに設けられた玉
面座と係合し、図示しないスプリングでシリンダ３１と
アダプター３２とが圧着する方向に付勢されている。

【００２３】また、シリンダの両端部に設けられたホー
スカプラーは、それぞれ蓄圧用アキュムレータ２の電磁
弁・ホースカプラー４ａ、４ｂに接続されている。

【００２４】したがって、図３に示す無線操作機で開閉
の指示を出せば、吊り荷アダプター３２が開閉して吊り
荷を把持する。図示の例ではＨ型鋼用になっているが、
これを丸、四角、三角等の形状に合わせると、無線操作
機８によりリモコン玉掛け・外し装置として使用でき
る。

【００２５】

【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、玉掛け作業の自動化が計りやすく、重量が
軽く、定格荷重に対する影響が少なく、使用期間中と不
使用期間中とを問わず保守管理が簡単で、費用が掛から
ない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す吊り具本体シリンダ部
を示す断面図。

【図２】図１のＡ断面図。

【図３】無線操作機の例を示す図。

【図４】図１のシリンダ部に連結する把持部の実施例を
示す図。

【図５】把持部の別の実施例を示す図。

【符号の説明】

１…シリンダ ２…蓄圧用アキュムレータ ３…タンク ４…電磁弁・ホースカプラー ５…基盤 ６…制御部 ８…無線操作機 １１…ベアリング ２１、３１…開閉用シリンダ ２８、３５…油圧ホース ２６、３６…吊り荷

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 巻き上げワイヤとシーブと吊り荷を回転
   自在に保持する回転手段とを有する吊り荷の玉掛け・玉
   外し装置において、前記回転手段に直結するシリンダを
   設け、そのシリンダには蓄圧用アキュムレータおよび吊
   荷を把持する把持手段を設け、その把持手段を作動する
   開閉シリンダとその開閉シリンダを作動する電磁弁とそ
   の電磁弁を制御する制御装置とを設けたことを特徴とす
   る吊り荷の玉掛け・玉外し装置。