JPH0664414B2 - 自動貼り用ラベル - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はラベルの自動貼り装置に装填して使用される自
動貼り用ラベルに係り、特にその貼り付け面側に磁化可
能な鉄粉を含んだ自動貼り用ラベルに関する。

（従来の技術） 第１図に基づき従来より行なわれているラベルの自動貼
り装置についてその一般的な構成を説明する。

ラベル連続体１は台紙２上にラベル片３を多数仮着して
構成された帯状の部材で、ラベル片３は上質紙、合成紙
その他の材料よりなるラベル本体４の台紙２側に感圧接
着剤層５が形成されたものである。このラベル本体４の
表示面４ａ側には所望の印刷装置（図示せず）によって
バーコードその他の表示情報が印刷されるか、あるいは
予めプレプリントされたものとする。またラベル本体４
の貼り付け面４ｂには前述の感圧性接着剤層５が形成さ
れ剥離剤を塗布した台紙２上に仮着されている。

このラベル連続体１は所要の移送機構によって移送され
転向ピン６に及んで台紙２が反転しラベル片３はその自
ら持つ剛性によって前方に押し出され搬送ベルト７上を
移送されて吸着位置まで運ばれる。

この吸着位置上部には貼り付け用の吸着部材８が位置し
ており、そのラベル片３に対向する面には吸着パット９
が所要面積に渡って分配配設されている。

この吸着パット９は、第２図に示す如くその開口部９ａ
をラベル片３側に向けて設けられている。この吸着部材
８は真空ポンプ１０及び制御回路１１に接続され制御さ
れるもので、ラベル片３が吸着位置まで搬送されてその
位置に停止すると、真空ポンプ１０の作用及び吸着部材
８の下降動作（矢印Ａ）によってラベル片３が吸着部材
８に吸着される。そして吸着部材８の上方動作（矢印
Ｂ）によって搬送ベルト７から上昇し、次いで矢印Ｃ方
向への横移動、更にはＤ方向への下降によってベルト１
２上に搬送されるダンボールその他の被貼り付け物体１
３の表面にラベル片３が貼り付けられる。

次いで真空ポンプ１０の操作が停止し吸着パット９はラ
ベル片３の吸着を停止し吸着部材８の上方への移動（矢
印Ｅ）によって被貼り付け物体１３より離隔し、矢印Ｆ
方向への移動によって原吸着位置まで吸着部材８が復帰
する。

このようにして所要の表示情報を有するラベル片３が被
貼り付け物体１３に自動的かつ連続的に貼り付けられる
ことになるわけであるが、ここで第２図に示す如くラベ
ル片３を吸着部材８の吸着パット９で吸着する時に次の
ような問題が起きる。

すなわち、吸着パット９は吸着部材８の裏面所要部分に
亘って分散して設けられているが、吸着パット９の部分
のみでラベル片３を真空吸着するために、ラベル片３は
比較的柔らかい材料であるがために第２図図示の如くラ
ベルが波打って吸着支持される場合がある。

従ってこのままの状態で吸着部材８が移動し被貼り付け
物体１３に貼り付けられると、ラベル片３の表面が波打
ったまま貼られることになり、しわの生じたままラベル
の表示を行なうこととなってラベルが剥がれやすい或い
はしわのままで表示が見にくいという問題がある。

特に光学読取り可能なバーコード等を印刷したラベル片
３の場合には、しわが生じたままでラベル片３が貼り付
けられることは、その読取りに致命的な支障を生ずる。

更にはラベル片３吸着用の真空ポンプ１０或いはその他
の真空装置は比較的大型化をきたす問題がある。

（発明が解決しようとする課題） 本発明は以上のような諸点に鑑みて提案されたもので、
ラベル吸着時に大掛りな真空設備を用いず、かつラベル
に波打ち或いはしわが発生することなく自動貼りが可能
で、かつ光学読取りが良好で、更には自動貼り装置の小
型化も達成でき得る自動貼り用ラベルを提供することを
目的とする。

（課題を解決するための手段） 本発明の自動貼り用ラベルに於ては、電磁石を用いてラ
ベル貼着されるラベルであって、ラベル本体４の貼り付
け面４ｂ側に、磁化可能な鉄粉２１を包含した貼着剤
５，２６を設けた構成としたものである。

（作用） 第３図を参照して、台紙２に仮着されたラベル片４は転
向ピン６部分で、台紙２の反転作用にて剥離される。

かくしてセンサー２２がラベルの吸着位置を確認する
と、制御回路２３からの信号によって駆動回路２４が電
磁石から成る電磁盤２５を励磁すると共に下降する。

次に台紙２から剥離されたラベル片２０（ラベル本体
４）は搬送ベルト７上に載置されて移送される。すると
ラベル本体４はその裏面に磁化可能な鉄粉２１付の粘着
剤層５が施された構成なので、前記励磁された平坦な電
磁盤２５に波型状を呈せず平坦として吸着される。

次いで電磁盤２５はこのラベル本体４を吸着して上昇
し、次に被貼り付け物体方向へ下降し、ラベルを押付け
貼着する。このラベル貼着後、この電磁盤２５は消励さ
れ、元の位置に復帰するものである。

（実施例） 次に第３図に基づき本発明の一実施例を説明する。ただ
し第１図及び第２図と同一部分については同一符号を付
しその詳述を省略する。

第３図に示すごとくラベル本体４の貼り付け面４ｂ側に
は感圧性接着剤層５が形成されるが、この感圧性接着層
５と本体４の貼り付け面４ｂとの間に磁化可能な鉄粉２
１の層が設けられラベル片２０が形成される。尚、鉄粉
２１の層を設けるにあたり適宜の粘着剤に鉄粉２１を混
入するようにする。この磁化可能な鉄粉２１及び粘着剤
５の量はラベル片３の大きさ或いは後述する電磁盤２５
の吸着力等に応じて決定するものとする。

そして台紙２にはシリコン等の剥離剤層が設けられてお
りラベル片２０が多数仮着されている。なおこのラベル
本体４の表示面４ａ側にはあらかじめ印刷が行なわれて
もよいし、また剥離の直前で所望の印刷機によって印刷
を行なうようにしてもよい。

このようなラベル片２０は台紙２の転向ピン６での転向
によって搬送ベルト７に移行され、センサー２２によっ
て吸着位置を確認すると、制御回路２３からの信号によ
って駆動回路２４がラベル吸着盤である電磁盤２５を励
磁せしめる。

前記ラベル片２０は鉄粉２１を有するので、このラベル
片２０は電磁盤２５に吸引されラベル片２０全体が電磁
盤２５に吸着され、以後第１図の説明と同様にしてこの
ラベル片２０が所要の物体１３に貼り付けられる。ただ
しこの場合物体１３にラベル片２０を貼り付け後に電磁
盤２５が消磁されラベル片２０の吸着が停止される。す
なわち第１図に示した一般の真空ポンプによるラベル吸
着方式と相違する。

ここで、鉄粉２１はラベル本体４の貼り付け面４ｂ全体
均一に塗布されているので平坦である電磁盤２５による
ラベル片２０の吸引は、ラベル片２０を波打たせること
が全く無く均一な力で吸引が可能となる。

しかもラベル片２０を吸引するためには簡単な電磁盤２
５及びその駆動回路２４のみで充分足りるので、真空ポ
ンプ等の大型の設備を必要としない。

本発明のラベルの実施例を説明する。第一実施例として
示した第４図はラベル本体４の貼り付け面４ｂには感圧
性接着剤層５の内部に磁性可能な鉄粉２１を混在し、そ
の裏面に、台紙２を設けた構成である。

さらには第二実施例を第５図に示す如くラベル本体４の
貼り付け面４ｂ側に感圧性接着剤層５ではなく感熱性接
着剤層２６を設け、これと磁化可能な鉄粉２１を混在せ
しめて台紙２を不要としたものでもよい。なお第５図の
仮想線はこのようなラベル片の切断位置Ｓを示すもので
ある。

（発明の効果） 本発明は叙述の如く、ラベル本体４の貼り付け面４ｂ側
に、磁化可能な鉄粉２１を包含した粘着剤層５，２６を
施したラベル構成なので、このラベルは波打ち状態を呈
さず、平坦状態で電磁盤２５にて吸着し、被貼り付け物
体３１に、平坦かつ均一状態で、粘着剤部分をもって貼
付できる。

従って従来この種一般の粘着剤のみを施したラベル貼着
時に発生する吸着パットによるラベル全体が波型現象で
起るしわ発生がないので、ラベルの剥れがない上、ラベ
ルの表示面に施されるバーコード等の情報の光学的読取
りが良好である。更には従来のラベル吸着時に必要な真
空設備を省略できるので、装置を小型化できる利点があ
る。

【図面の簡単な説明】

図１は従来の自動貼り装置の一例を示す説明図、第２図
は同、従来の吸着位置における吸着体及びラベルの状態
を示す側面図、第３図は本発明のラベルと電磁盤との説
明図、第４図は本発明の第一実施例を示し、感圧性接着
剤層内に鉄粉を混合したラベルの断面図、第５図は同
上、第二実施例を示し、感熱性接着剤層内に鉄粉を混合
した台紙なしラベルの断面図である。 図中、 １…ラベル連続体、２…台紙 ３…ラベル片、４…ラベル本体 ４ａ…表示面、４ｂ…貼り付け面 ５…感圧性接着剤層、１３…貼り付け物体 ２０，…ラベル片 ２１…磁化可能な鉄粉、２２…センサー ２３…制御回路、２４…駆動回路 ２５、…電磁盤 ２６…感熱性接着剤層 Ｓ…切断位置

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】電磁石を用いて貼着される自動貼り用ラベ
   ルであって、その表示面及び貼り付け面を有するラベル
   本体の該貼り付け面側に、磁化可能な鉄粉を混在した粘
   着剤層を施したことを特徴とする自動貼り用ラベル。