JPH0664122A - 天然木材の持つ照りを有するポリエステル化粧板及びそ の製造方法 - Google Patents

天然木材の持つ照りを有するポリエステル化粧板及びそ の製造方法

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JPH0664122A
JPH0664122A JP4219451A JP21945192A JPH0664122A JP H0664122 A JPH0664122 A JP H0664122A JP 4219451 A JP4219451 A JP 4219451A JP 21945192 A JP21945192 A JP 21945192A JP H0664122 A JPH0664122 A JP H0664122A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 化粧板用基材1、その上の化粧紙2及びその
上の2層以上のポリエステル樹脂層から成り、その少な
くとも1層4が転写により形成された木目印刷絵柄5及
び凹部及び凸部の幅が1〜100μmの波状曲線の平行
曲線群からなる微細エンボス凹凸模様6とを有するポリ
エステル化粧板。 【効果】 本発明の化粧板は、立体感に富みかつ見るも
のに対して天然木の木目の持つ照り及び照りの移動感を
よく表現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、立体感を有し意匠性の
高い天然木材の照りを有するポリエステル化粧板及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】意匠性を有するポリエステル化粧板は、
例えば成形時に絵柄を転写することにより得られ、ま
た、賦型フィルムにより凹凸を付与することも行なわれ
る。しかしこれら従来の方法のものはポリエステル樹脂
層が一層のみで構成されているためにいずれも立体感の
乏しいものしか得られていない。
【0003】上記の不都合を解消する目的で本出願人は
先に、化粧板用基材、その上の隠蔽用紙及びその上のポ
リエステル樹脂層から成る化粧板において、該ポリエス
テル樹脂層が2層以上から成り、その最上層以外の少な
くとも1層の表面に凹凸が形成されていることを特徴と
する、ポリエステル化粧板を提案している(特願平3−
46632号)。上記出願に開示されたポリエステル化
粧板は、内部に凹凸及び印刷絵柄を有する少なくとも1
個の樹脂層が配置されていることにより、立体感に富ん
だ意匠、特に天然木の木目の凹凸及び照りをよく再現す
る。
【0004】本出願人は、化粧板において天然木の持つ
「照り」についてさらに研究を進めることにより、自然
木の波状木理や節まわりにおいては、木材繊維が複雑な
曲線を描いているため、自然木の木目模様は見る人の位
置の変化等によってその明るく照った部分と暗く影にな
った部分とが微妙に変化し、それにより木材それぞれに
特徴ある照りを発現させると共に、見る人に「照り」の
移動感を与えていること、木目模様を持つ化粧材を作成
する場合、普通に印刷された木目模様にこのような照り
を表現させることは困難であり、このことが見る人に対
して天然の木材と印刷された木目模様を持つ化粧材との
間の無意識的識別感を与えていること、等を知覚し、そ
のような知見に基づき、特有の曲線パターン群からなる
微細凹凸模様と木目模様とを特有の関係におくことによ
り天然木材の持つ照り感をさらに充実させた化粧板ある
いは化粧シートについて、すでに提案している(特開平
4−64443号公報、特願平4−100009号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記リエス
テル樹脂層が2層以上からなる従来技術によるポリエス
テル化粧板をさらに改良して、より立体感のある意匠性
の高い、しかも天然木材の持つ「照り」感を忠実に再現
したポリエステル化粧板及びその製造方法を得ることを
目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、化粧板用基材、その上の隠蔽用紙及びそ
の上のポリエステル樹脂層から成る化粧板において、該
ポリエステル樹脂層が2層以上からなり、その最上層以
外の少なくとも1個の表面に、木目印刷模様と凹部及び
凸部の幅が1〜100μmの波状曲線の平行曲線群から
なる微細エンボス凹凸模様とが形成されていることを特
徴とする天然木材の持つ照りを有するポリエステル化粧
板を開示する。
【0007】該印刷された木目模様の走る方向と平行曲
線群からなる微細エンボス凹凸模様の走る方向とを実質
上直交する方向に設けること、ポリエステル樹脂層の少
なくとも1層の表面に印刷絵柄を形成すること、ポリエ
ステル樹脂層の少なくとも1層が着色されていること等
は本発明の好ましい態様である。本発明はまた、離型性
支持体に木目印刷模様を印刷し、その上に凹部及び凸部
の幅が1〜100μmの波状曲線の平行曲線群からなる
微細凹凸模様をエンボス加工をして凹凸を賦型し、こう
して得られた転写用賦型シートを、化粧板用基材に接着
された不飽和ポリエステル樹脂を含浸した隠蔽性紙の上
に、前記凹凸面と該樹脂層とが接触するように積層し、
この積層物を加熱加圧したのち離型性支持体を剥離する
ことにより、凹部及び凸部の幅が1〜100μmの波状
曲線の平行曲線群からなる微細凹凸模様を有する木目模
様層を該隠蔽性紙上に転写し、ついでこの転写層上に不
飽和ポリエステル樹脂を塗布して一体成形することを特
徴とする天然木材の持つ照りを有するポリエステル化粧
板の製造方法をも開示している。
【0008】以下、添付の図面を参照しながら本発明を
より詳細に説明する。図1及び図2は、本発明化粧板の
構成ならびにその製造工程の概要を示す。化粧板用基材
1は、化粧板に必要な厚さ及び強度を与える。基材とし
ては、例えば合板又はパーティクルボードが適宜に選択
して用いられる。基材上に積層される隠蔽用紙2として
は、酸化チタンなどの不透明顔料を混抄した「チタン
紙」と呼ばれる紙に、グラビア印刷、オフセット印刷又
はシルクスクリーン印刷などの既知の方法により絵柄を
印刷したものを用いることができる。基材及び隠蔽用紙
の積層は接着剤3を用いて行われる。
【0009】第1の不飽和ポリエステル樹脂層4は、隠
蔽用紙の上に不飽和ポリエステル樹脂液を一般に250
〜350g/m2 の量で塗布・含浸し、硬化させて成形
することによって形成される。樹脂液には重合開始剤及
び必要に応じて重合促進剤、ならびにその他の普通の添
加剤を添加することができる。重合開始剤としては、例
えばメチルエチルケトンパーオキサイド、ベンゾイルパ
ーオキサイド、ハイドロパーオキサイドなどの過酸化
物、アゾビスイソブチロニトリルのようなラジカル開始
剤から適宜に選択して用いられる。重合開始剤の添加量
は一般に0.5〜3重量%で足りる。重合促進剤として
は、例えばナフテン酸コバルトなどのコバルト化合物、
バナジウム化合物、マンガン化合物などの金属化合物、
ジメチルニトリルなどのアミン系化合物などが、樹脂に
対して好ましくは0.1〜2.0重量%の割合で用いら
れる。更に、樹脂を架橋させて粘度を調整するために、
スチレンモノマーなどのビニル基を有する化合物を、樹
脂の10〜40重量%を占める量で添加してもよい。
【0010】また、第1の不飽和ポリエステル樹脂層4
には、二酸化チタン被覆雲母、アルミニウム等の粉末、
箔片からなる光輝性顔料を添加、分散させてもよい。こ
のようにすると、第1の樹脂層4と第2の樹脂層8との
界面の凹凸模様6が明瞭に見えると同時に木目特有の照
りをより有効に再現できて好ましい。また、本発明のポ
リエステル化粧板においては、ポリエステル樹脂層は2
層以上からなり、その少なくとも1個の層4は、後に詳
細に記載するように、木目印刷模様5と凹部及び凸部の
幅が1〜100μmの波状曲線の平行曲線群からなる微
細エンボス凹凸模様6とを有する。この木目模様5及び
波型曲線群6は、特に好ましくは転写法によって形成す
ることができる。
【0011】転写のために、例えばポリエチレンテレフ
タレートフィルム上にポリエチレンフィルムを離型性接
着剤により接着した離型性支持体7 (図1、2参照) を
作り、この樹脂層上に木目模様5を既知の印刷法、好ま
ししくはグラビア法により印刷したのち、この印刷面
に、後記する凹部及び凸部の幅が1〜100μmの波状
曲線の平行曲線群からなる微細エンボス凹凸模様6とを
有する転写シートを用いる。。この木目模様5及び波型
曲線群6を例えばエンボス加工により賦型する。印刷イ
ンキとしてはニトロセルロース系インキが好ましい。
【0012】あるいはまた、予め離型性表面側に前記波
形曲線群6を賦型した後、その上に木目模様5を印刷し
てもよい。また、転写した層の上に第2の樹脂層8を形
成する場合、一般に一度硬化した不飽和ポリエステル樹
脂層上には他の不飽和ポリエステル樹脂層は密着し難い
ことから、第1と第2の不飽和ポリエステル樹脂層及び
木目模様との密着を強いものにするため、転写シートの
構成を「離型性支持体/易接着樹脂層/木目模様」の構
成とすることが望ましい。このようにすると、第2の樹
脂層8は易接着樹脂層を介して第1の樹脂層と接着する
ため、両樹脂層間の密着は向上する。該易接着樹脂層と
しては、不飽和ポリエステル樹脂層との接着にすぐれた
もの、例えば、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、アク
リル、ポリスチレン、セルロース系樹脂、あるいはこれ
らの混合体がある。厚みとしては不飽和ポリエステル樹
脂が裏面に透過しないように大体1μm程度以上とす
る。
【0013】エンボス加工は、対象の材料に加熱及び加
圧下にエンボス版の凹凸を賦型することをいい、例えば
プレス機、ロールエンボス機などの公知の種々のエンボ
ス機を用いて行うことができる。本発明においては、エ
ンボス凹凸模様の加工に際して、例えは図3に示すよう
に、既になされている木目印刷模様の木目の走る方向
(図3a、L1 参照)と該波状曲線の平行曲線群の走る
方向(図3b、L2 参照)とがほぼ直交するように加工
してもよく、図4に示すようにほぼ平行するように加工
してもよい。
【0014】次に、第1の不飽和ポリエステル樹脂層4
に賦型されるすなわち離型性支持体7の樹脂層上に形成
される凹部及び凸部の幅が1〜100μmの波状曲線の
平行曲線群からなる微細エンボス凹凸模様6について説
明する。前記の波状曲線の平行曲線群からなる微細エン
ボス凹凸模様は前記した天然木のに特有の照り及び照り
の移動感を発現させる要素となるものであるが、該波状
曲線の平行曲線群は図5に示すように凹部の幅d1 と凸
部の幅d2 が1〜100μmである凹凸形状をなすもの
であることが好ましく、これらの曲線群の一例として、
は正弦波曲線、サイクロイド曲線、円弧等の曲線単位1
2を連結したもの(図6a)、平行曲線群12と平行直
線群13とを適宜組み合わせたもの(図6b)、を複数
本平行移動して配列したものがあげられる。さらに、図
6cのように、輪郭線に囲まれた各領域内にそれぞれ平
行曲線群12を有する線群の集合体であって該輪郭線及
び平行曲線群の形状又は線方向が各輪郭線領域毎に異な
るように構成されたものであってもよい。
【0015】波状曲線の平行曲線群は関数直線群であっ
てもよく、その場合には数式化した曲線群として(すな
わち、関数曲線の関数パラメータを順次変化させた曲線
群として)パターン化しx−yプロッター等のコンピュ
ータ機器を用いて作図することもできる。そのようにし
て描き出した波状曲線の平行曲線群を原版として用い
て、通常の手段により、例えば光エッチング法を用いて
銅版に腐食を与える等の方法でエンボス版を作成する。
版の形状は平板状でもよくあるいは円筒形でもよい。
【0016】数式化した(関数化した)曲線群としてパ
ターン化しコンピュータを用いて作図できる波状の曲線
群の好ましい態様の一例として次のような正弦波関数曲
線をあげることができる。すなわち、振幅をA、波長を
λ、位相をαとした場合、関数パラメーターである振
幅、波長、位相のいずれか1つ以上とY軸切片とが異な
る式と式で表される2つの正弦波曲線の、波長差、
位相差、周期差及びY座標差の格差をn等分した式で
表される曲線のiを0、1・・、n−1、nと遷移させ
た場合に示されるn+1本の曲線からなるような曲線群
である。図7はその曲線群をエンボスした凹凸模様を上
から見た図の一例をしめしている。
【0017】 xO=AO sin (2π/λO)y … xn=AN sin (2πy/λN+α)+Δx … xi=((An−AO)i/n+AO)sin {((2π/λN−2π/λO)i /n+2π/λO)y+αi/n}+Δxi/n … また、天然木目模様が単純な縞模様等の幾何学的模様よ
りも、人の心に馴染み、好まれ、違和感を感じないの
は、いわゆる1/f型のスペクトルを有する心電波形等
の生態の律動に調和しているからだと考えられる(参考
文献:ゆらぎの世界、武者利光著、株式会社講談社)。
従って、見るものの心に馴染みかつより天然木に近い
「照り」を再現するために、上記した波状曲線の平行曲
線群の凹状溝の曲線形状(周期、振幅、位相)及び溝同
志の間隔を変調し、該曲線群の空間周波数スペクトル強
度P(f)を1/f又は1/fに近似するようにするこ
とはきわめて好ましい態様であるといえる。
【0018】以上は、各曲線間で振幅又は周期を変化さ
せた例であるが、この他、各個の曲線自体を適宜の関数
で振幅変調(xi=Ai (yi )sin (ki y+αi
+Δxi)あるいは周波数変調(xi=Ai sin (k
i (y)y+αi )+Δxi)したものを平行にならべ
るようにしてもよい。さらに、波状曲線は、正弦波に限
られることはなく、有界な(有限の範囲で変化する)曲
線でかつ連続なものであれば原則的にどのようなもので
もよい。そのような例としては、有界な曲線(fi (x)
が有限な値を持つ関数の曲線)でかつある周期λを持
つ、すなわち、fi (x+λ)=fi (x) を満たす曲線
があげられる。具体的には、三角関数sinx、cos
x、ベッセル関数のうち第1種円柱関数Jn(x)、ヤ
コビの楕円関数sn(x,k),cn(x,k),dn
(x,k)、ルジャンド多項式Pn(x)、チェビシェ
フ多項式Tn(x)、その他の曲線sinx/x、Jn
(x)/x、等である。
【0019】その場合、値が大き過ぎて製版寸法上ある
いは光沢外観上不都合な場合には、そのような不都合な
区間を他の適当な値を有する曲線や直線で補間したもの
を用いてもよい。また、このような曲線に対しても、先
に記したと同様な手法により適宜変調を行い、1/fス
ペクトルのゆらぎ感を持たせるようにすることは可能で
ありまた好ましい態様である。
【0020】こうして作製された転写用賦型フィルム
を、隠蔽用紙2に前記のように含浸された不飽和ポリエ
ステル樹脂層4の上に重ね、常法により加熱加圧したの
ち離型性支持体7を剥離することによって木目絵柄5及
び波状曲線の平行曲線群からなる微細エンボス凹凸模様
6を第1の樹脂層4に転写する。ついで、転写された木
目絵柄5及び波状曲線の平行曲線群からなる微細エンボ
ス凹凸模様6の上に不飽和ポリエステル樹脂を塗布して
一体成形することにより第2の不飽和ポリエステル樹脂
層8を形成する。第1及び第2の樹脂層4及び/又は8
は着色されていてもよい。
【0021】不飽和ポリエステル樹脂の硬化の際には一
般に空気 (酸素) 遮断用フィルム9で樹脂を被覆する。
図2に示されるようにこのフィルムとしてエンボスを有
する賦型フィルム10を用いると、表面に対応する凹凸
を賦型することができる。なお、離型性支持体7、空気
(酸素) 遮断用フィルム9、及び賦型フィルム10とし
てはポリエチレンテレフタレート、エチレン−ビニルア
ルコール共重合体、ポリプロピレン、ビニロンなどの酸
素ガス遮蔽性が良好でかつ不飽和ポリエステル樹脂硬化
物との離型性が良好な合成樹脂フィルムなどを用いるこ
とができる。
【0022】このほか、第2の樹脂層8の上に絵柄を転
写してもよく、この場合は下層が透視できるように、絵
柄の印刷には透明インキを用いることが好ましい。更に
この絵柄層の上に、前記と同様にして不飽和ポリエステ
ル樹脂層を形成することもできる。最も外側の樹脂層の
表面は平滑であってよいが、適宜の凹凸を賦型すること
もできる。
【0023】また、上記の説明では、木目模様印刷と凹
部及び凸部の幅が1〜100μmの波状曲線の平行曲線
群からなる微細エンボス凹凸模様の双方を、離型性支持
体7側に形成し、第1のの不飽和ポリエステル樹脂層4
側に転写するものとして説明したが、木目印刷模様を第
1のの不飽和ポリエステル樹脂層4側あるいは第2の不
飽和ポリエステル樹脂層8側に印刷するようにし、離型
性支持体7には微細エンボス凹凸模様のみを成形するよ
うにしてもよい。
【0024】上記のように、本発明のポリエステル化粧
板は、内部に木目印刷模様と凹部及び凸部の幅が1〜1
00μmの波状曲線の平行曲線群からなる微細エンボス
凹凸模様とが形成されていることにより、立体感に富ん
だ意匠を再現する。特に見るものに対して天然木の木目
の持つ照り及び照りの移動感をよく表現する。
【0025】
【実施例】本発明の実施例を説明するが、これにより本
発明は限定されるものでない。 実施例1 厚さ16μmのポリエチレンテレフタレートフィルム
(東洋紡績製、E−5101) にポリエチレンを20μ
mに押出しコートして、賦型フィルム用原反 (A) を得
た。
【0026】この原反 (A) にニトロセルロース系透明
インキでベタ印刷 (7g/m2 ) したのち、ニトロセル
ロース系柄インキで木目模様を印刷し、更にニトロセル
ロース系パールインキでベタ印刷した。得られたフィル
ムに対して、印刷面から、各曲線の幅を30μmとし、
それを30μm間隔で並べて、30μm幅分を交互に凹
部及び凸部とした平行曲線群パターンからなる微細凹凸
模様を形成したエンボスロールを用い、かつ平行曲線群
の走行方向(曲線方程式をy=f(x)とした場合のx
軸方向)と木目模様の走行方向とを直交させてエンボス
加工し転写用賦型シートを得た。
【0027】この時使用したエンボス版は、半径17.
0cmの円の1/4円を順次くり返して並べた曲線の平
行曲線群を持つエンボス版を用いた。一方、基材 (4m
m合板) に、チタン紙印刷紙を貼り合わせ、不飽和ポリ
エステル樹脂 (昭和高分子製、リゴラック) に硬化剤カ
ヤメークを1%添加しよく攪拌したものを3尺×6尺に
つき500gの量で塗布し、前記の賦型転写用シートの
印刷面を樹脂と接触させるように被覆し、常温で1時間
放置したのち賦型フィルムを剥離し、印刷絵柄及び凹凸
を転写した。ついで一般のポリエステル成形法により、
導管エンボス入り賦型フィルムを用いて成形した。
【0028】こうして得られたポリエステル化粧板の模
様は図3cに示す通りであって、立体感に富んだ木目模
様を有すると共に、見るものに対して天然木の木目の持
つ照り及び照りの移動感をよく表現した。
【0029】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているから、得られた化粧板は内部に凹部及び凸部の幅
が1〜100μmの波状曲線の平行曲線群からなる微細
エンボス凹凸模様及び木目印刷絵柄を有する少なくとも
1個の樹脂層が配置されていることにより立体感に富ん
だ意匠、特に天然木の木目の凹凸及び照りをよく再現
し、産業上極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施例としての化粧板の構成及
びその製造工程の例を示す説明図。
【図2】本発明による他の実施例としての化粧板の構成
及びその製造工程の例を示す説明図。
【図3】本発明の化粧板における木目印刷模様と微細エ
ンボス凹凸模様との組合せを示す図。
【図4】本発明の化粧板における木目印刷模様と微細エ
ンボス凹凸模様との他の組合せを示す図。
【図5】微細エンボス凹凸模様の断面の一例を示す図。
【図6】微細エンボス凹凸模様の他の例を示す図。
【図7】微細エンボス凹凸模様のさらに他の例を示す
図。
【符号の説明】
1 化粧板用基材 2 隠蔽用紙 3 接着剤 4 第1の不飽和
ポリエステル樹脂層 5 木目印刷絵柄 6 微細エンボス
凹凸模様 7 離型性支持体 8 第2の不飽和
ポリエステル樹脂層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化粧板用基材、その上の隠蔽用紙及びそ
    の上のポリエステル樹脂層から成る化粧板において、該
    ポリエステル樹脂層が2層以上からなり、その最上層以
    外の少なくとも1個の表面に、木目印刷模様と凹部及び
    凸部の幅が1〜100μmの波状曲線の平行曲線群から
    なる微細エンボス凹凸模様とが形成されていることを特
    徴とする天然木材の持つ照りを有するポリエステル化粧
    板。
  2. 【請求項2】 該印刷された木目模様の走る方向と平行
    曲線群からなる微細エンボス凹凸模様の走る方向とが実
    質上直交する方向に設けられていることを特徴とする、
    請求項1記載の天然木材の持つ照りを有するポリエステ
    ル化粧板。
  3. 【請求項3】 ポリエステル樹脂層の少なくとも1層の
    表面に印刷絵柄が形成されている請求項1又は2記載の
    天然木材の持つ照りを有するポリエステル化粧板。
  4. 【請求項4】 ポリエステル樹脂層の少なくとも1層が
    着色されている請求項1又は2に記載の天然木材の持つ
    照りを有するポリエステル化粧板。
  5. 【請求項5】 離型性支持体に木目印刷模様を印刷し、
    その上に凹部及び凸部の幅が1〜100μmの波状曲線
    の平行曲線群からなる微細凹凸模様をエンボス加工をし
    て凹凸を賦型し、こうして得られた転写用賦型シート
    を、化粧板用基材に接着された不飽和ポリエステル樹脂
    を含浸した隠蔽性紙の上に、前記凹凸面と該樹脂層とが
    接触するように積層し、この積層物を加圧又は加熱加圧
    したのち離型性支持体を剥離することにより、凹部及び
    凸部の幅が1〜100μmの波状曲線の平行曲線群から
    なる微細凹凸模様を有する木目模様層を該隠蔽性紙上に
    転写し、ついでこの転写層上に不飽和ポリエステル樹脂
    を塗布して一体成形することを特徴とする天然木材の持
    つ照りを有するポリエステル化粧板の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100383028B1 (ko) * 2000-07-11 2003-05-09 석성웅 폴리에스테르를 매체로 전사한 고형물
JP2008201104A (ja) * 2007-02-22 2008-09-04 Sanko Gosei Ltd 装飾用パネル
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