JPH0663752U - 立体駐車場における搬送台車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 駐車階１に設けられた搬送通路２の側部に沿
って、搬送通路寄りの手前側駐車スペース3aと、搬送通
路には接していない奥側駐車スペース3bとを有する駐車
室３が複数配置された立体駐車場の上記搬送通路に走行
自在に設けられた搬送台車５であって、車を２台載置し
得る載置スペース5a,5b を、台車本体上にかつその走行
方向に沿って前後位置で設けたものである。 【効果】 駐車室の奥側駐車スペースに格納された車を
出庫させる際に、手前側駐車スペースに格納されている
車を、一旦、搬送台車上にあずけることができるので、
従来のように、その都度、離れた空きスペースまで搬送
させる必要がなくなり、出庫に要する時間の短縮化を図
ることができるとともに、車を一旦格納する空きスペー
スを確保する必要がなくなり、駐車効率の向上を図るこ
とができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、立体駐車場における搬送台車に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、立体駐車場の中には、各駐車階の中央部に設けられた搬送通路の両側に ２台づつ車を駐車させるものがある。

【０００３】 すなわち、この立体駐車場は、図６に示すように、各駐車階１０１の中央部に は、例えばエレベータ装置１０２により所定の階に移動された車を受け取るとと もに、駐車させる駐車室１０３まで搬送する搬送台車１０４が走行自在に設けら れるとともに、その両側に設けられた各駐車室１０３には、駐車台数を増やすた めに、２台づつの車Ａ，Ｂを並列に、すなわち手前側駐車スペース１０３ａと奥 側駐車スペース１０３ｂに並列に駐車させるものであった。

【０００４】 そして、上記構成において、手前側駐車スペース１０３ａに駐車している車Ａ を出庫させる場合には、そのまま搬送台車１０４を使用して出庫が行われる。一 方、２台の車Ａ，Ｂが並列に駐車している駐車室１０３から奥側の車Ｂを出庫さ せたい場合には、搬送台車１０４を使用して手前側の車Ａを一旦他の駐車室の空 いている場所に移動させた後、奥側の車Ｂの出庫が行われていた。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の構成によると、２台の車が駐車している駐車室１０３から奥側の車 を出庫させる場合、手前側の車を一旦他の駐車室の空いている場所に移動させな ければならず、例えば空いている駐車室が離れている場合には、出庫させるのに 、時間が長くかかってしまうとともに、常に、空きスペースを確保しておかなけ ればならないという問題があった。

【０００６】 そこで、本考案は上記問題を解消し得る立体駐車場における搬送台車を提供す ることを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するため、本考案の立体駐車場における搬送台車は、駐車階に 設けられた搬送通路の側部に沿って、搬送通路寄りの手前側駐車スペースと、搬 送通路には接していない奥側駐車スペースとを有する駐車室が複数配置された立 体駐車場の上記搬送通路に走行自在に設けられた搬送台車であって、車を２台載 置し得る載置スペースを、台車本体上にかつその走行方向に沿って前後位置で設 けたものである。

【０００８】

【作用】

上記の構成によると、駐車階における搬送台車上に、車を２台載置し得る載置 スペースを設けたので、駐車室の奥側駐車スペースに格納された車を出庫させる 際に、手前側駐車スペースに格納されている車を、一旦、搬送台車上にあずけ、 そして奥側駐車スペースに格納されている車を搬送台車上に載置し、次に載置さ れている手前側の車を元の駐車室に戻した後、搬送台車により、例えばエレベー タ室に搬送すればよい。

【０００９】 したがって、従来のように、手前側の車を他の駐車室の空いている場所に搬送 する必要がない。

【００１０】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図１〜図５に基づき説明する。 図１は複数の駐車階からなる立体駐車場の所定の駐車階を示している。

【００１１】 図１において、１は駐車階で、その中央部には車の搬送通路２が設けられると ともに、この搬送通路２の両側にかつ搬送通路２に沿って、複数の駐車室３およ び搬出入用のエレベータ装置４ａが設けられたエレベータ室４が配置されている 。

【００１２】 また、上記各駐車室３は、搬送通路寄り手前側駐車スペース３ａと、搬送通路 ２に接していない奥側駐車スペース３ｂとを有しており、２台の車をそれぞれ並 列に格納できるようにされている。

【００１３】 そして、搬送通路２に走行自在に設けられて車の出入を行うための搬送台車５ には、２台の車を載置し得る載置スペース５ａ，５ｂが、台車本体上にかつその 走行方向に沿って前後位置で設けられている。

【００１４】 この構成において、車の出入作業について説明する。 例えば、図２に示すように、２台の車Ａ，Ｂが駐車されているある駐車室３か ら、しかも奥側駐車スペース３ｂから車Ｂを出庫する場合について説明する。

【００１５】 まず、図２に示すように、搬送台車５の一方の載置スペース５ａがその駐車室 ３に対応する位置となるように走行させ、そして手前側駐車スペース３ａに格納 されている車Ａを搬送台車５上に移動させる。

【００１６】 次に、図３に示すように、搬送台車５の他方の載置スペース５ｂが駐車室３に 対応する位置となるように、搬送台車５を走行させた後、奥側駐車スペース３ｂ に格納されている車Ｂを矢印Ｃで示すように搬送台車５上に移動させる。

【００１７】 次に、図４に示すように、台車本体上の一方の載置スペース５ａが駐車室３に 対応する位置となるように搬送台車５を走行させ、そして矢印Ｄで示すように手 前側の車Ａを駐車室３に戻す。

【００１８】 次に、図５に示すように、台車本体上の他方の載置スペース５ｂ上に載置され た車Ｂをエレベータ室４に対応する位置となるように、搬送台車５を走行させ、 その車Ｂをエレベータ室４内に移動させた後、エレベータ装置４ａにより出入階 に降ろし、出庫作業が完了する。

【００１９】 このように、各駐車階における搬送台車上に、車を２台載置し得る載置スペー スを設けたので、駐車室の奥側駐車スペースに格納された車を出庫させる際に、 手前側駐車スペースに格納されている車を、一旦、搬送台車上にあずけることが できるので、従来のように、その都度、離れた空きスペースまで搬送させる必要 がなくなり、非常に、出庫に要する時間の短縮化を図ることができ、しかも従来 のように、空きスペースを確保しなくてもよい。

【００２０】 なお、上記実施例においては、搬送通路の両側に駐車室を設けた場合について 説明したが、搬送通路の片側だけに駐車室を設けた場合にも適用し得るものであ る。

【００２１】

【考案の効果】

以上のように本考案の構成によると、各駐車階における搬送台車上に、車を２ 台載置し得る載置スペースを設けたので、駐車室の奥側駐車スペースに格納され た車を出庫させる際に、手前側駐車スペースに格納されている車を、一旦、搬送 台車上にあずけることができるので、従来のように、その都度、離れた空きスペ ースまで搬送させる必要がなくなり、出庫に要する時間の短縮化を図ることがで きるとともに、車を一旦格納する空きスペースを確保する必要がなくなり、駐車 効率の向上を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の立体駐車場における駐車階
の概略構成を示す要部斜視図である。

【図２】同実施例における出庫動作を説明する要部斜視
図である。

【図３】同実施例における出庫動作を説明する要部斜視
図である。

【図４】同実施例における出庫動作を説明する要部斜視
図である。

【図５】同実施例における出庫動作を説明する要部斜視
図である。

【図６】従来の立体駐車場における駐車階の概略構成を
示す要部斜視図である。

【符号の説明】

１ 駐車階 ２ 搬送通路 ３ 駐車室 ３ａ 手前側駐車スペース ３ｂ 奥側駐車スペース ４ エレベータ室 ４ａ エレベータ装置 ５ 搬送台車 ５ａ，５ｂ 載置スペース

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 越智 輝彦 大阪府大阪市此花区西九条５丁目３番28号 日立造船株式会社内 (72)考案者 平田 梓太郎 大阪府大阪市中央区今橋２−５−８ 日商 岩井株式会社内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】駐車階に設けられた搬送通路の側部に沿っ
   て、搬送通路寄りの手前側駐車スペースと、搬送通路に
   は接していない奥側駐車スペースとを有する駐車室が複
   数配置された立体駐車場の上記搬送通路に走行自在に設
   けられた搬送台車であって、車を２台載置し得る載置ス
   ペースを、台車本体上にかつその走行方向に沿って前後
   位置で設けたことを特徴とする立体駐車場における搬送
   台車。