JPH0663625B2 - 遠赤外線放射装置 - Google Patents

遠赤外線放射装置

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JPH0663625B2 JP61223844A JP22384486A JPH0663625B2 JP H0663625 B2 JPH0663625 B2 JP H0663625B2 JP 61223844 A JP61223844 A JP 61223844A JP 22384486 A JP22384486 A JP 22384486A JP H0663625 B2 JPH0663625 B2 JP H0663625B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、加熱することにより遠赤外線を放射するよう
にした遠赤外線放射体を用いた遠赤外線放射装置に関す
るものである。
従来の技術 従来のこの種の遠赤外線放射装置は、その熱源に電気ヒ
ータあるいはバーナや触媒により燃焼した燃焼ガスを利
用していた。
発明が解決しようとする問題点 上記熱源に電気ヒータを利用するものは運転コスト面で
不利であり、また燃焼ガスを直接流して利用するものは
一般的に温度が高く、従つて遠赤外線放射体の温度も高
くなり、放射するエネルギ密度も高く、遠赤外線の波長
も短いものが多くなる欠点がある。
有機物の乾燥をする場合のように、有機物の上限温度に
限りがあり、短波長の遠赤外線が多いもの、すなわち、
エネルギ密度を高くして照射すると、被照射面の表面だ
けの温度が高くなり、内部との温度に差が生じて不具合
となる。
かかる場合には、エネルギ密度を低く押え、すなわち、
遠赤外線放射体の表面温度を低くして長波長の遠赤外線
である程度時間をかけてゆつくり加熱することが必要と
なり、必然的に遠赤外線放射面積を広くしなければなら
ない。
このように広い面積を燃焼ガスで加熱するには燃焼ガス
に大量の空気を混合して加熱側の燃焼ガスの温度を低く
するので、大量のガスを送るため動力が増大するという
欠点がある。
また、特に、多段の触媒燃焼を利用して熱効率を上昇し
ようとすると、低温燃焼のために燃焼触媒の充填量が増
加し、この充填触媒層を全量のガスが通過するために圧
力損失も増加し、送風に要する動力が極端に増大すると
いう欠点がある。
問題点を解決するための手段及び作用 本発明は上記のことかんがみなされたもので、波長の長
い遠赤外線を、少ない動力でもって大面積の放射面より
効率よく放射することができるようにした遠赤外線放射
装置を提供することを目的とするもので、その構成は、
金属に密着した遠赤外線放射体を加熱することにより遠
赤外線放射体より遠赤外線を放射するようにした遠赤外
線放射装置において、燃焼ガスを通すことにより赤外線
を放射するようにした金属製の燃焼ガス流通管にて構成
すると共に、これの表面に赤外線放射量増加材を密着し
た一次放射体と、金属板の表面に、加熱することにより
遠赤外線を放射する遠赤外線放射体を密着した二次放射
体からなり、一次放射体を二次放射体に離間対向して配
置した構成となっており、一次放射体を通る燃焼ガスの
顕熱により放射される一次放射体からの赤外線により二
次放射体が加熱され、この加熱により二次放射体より遠
赤外線が放射される。
高温の一次放射体の放射面から放射される赤外線はエネ
ルギ密度が高く、短い波長の放射エネルギが多く、これ
により加熱される二次放射体の面積を大きくすれば、こ
の二次放射体が加熱される温度は低くなり、この二次放
射体の放射面からはエネルギ密度の低い長波長の放射エ
ネルギが得られる。
実施例 本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第１図、第２図において、図中１は金属板に構成された
偏平の断面矩形に形成された箱であり、この箱１の広い
方の一側壁の外面にセラミツクス等の遠赤外線放射体２
が塗布により密着されており、この一側壁が二次放射体
３となつている。箱１の他の側壁の外側は断熱材４にて
カバーされている。またこの二次放射体３となる側壁以
外の側壁内面はできるだけ熱反射率がよいように、例え
ばアルミニウムをメツキしたり、磨いたステンレス板等
を使用する。
５は上記箱１内に蛇行収納される燃焼ガス流通管で、こ
れの蛇行部は上記箱１の二次放射体３の内側面の全体に
わたつて所定の間隔をとつて対向されている。この燃焼
ガス流通管５は上記二次放射体３を内側から加熱する一
次放射体となるもので、この燃焼ガス流通管５には、そ
の入口部と途中に触媒燃焼器6,6が介装してあり、この
各触媒燃焼器6,6の上流側にはそれぞれ空気と燃料を混
合する混合器7,7が設けてある。そしてこの各混合器7,7
には燃料管８が接続されている。
上記燃焼ガス流通管５の入口側は予熱空気供給ライン９
に接続されている。この予熱空気供給ライン９には予熱
用混合器7aと予熱用触媒燃焼器6aが介装してあり、さら
にその上流側にはブロア等の空気供給装置が接続されて
いる。
また燃焼ガス流通管５の出口側は熱交換器を介して大気
に開放、あるいは他の遠赤外線放射装置の入口側に接続
されている。なお上記熱交換器は予熱空気供給ラインに
介装してある。箱１には箱１内と外気を連通する通気口
10が設けてある。上記燃焼ガス流通管５の表面には赤外
線の放射量を増加させる目的でセラミツクスを溶射等に
より密着してある。
上記構成における燃焼ガス流通管５による一次放射面積
Ａ１と箱１の一側壁による二次放射体３の放射面Ａ２と
はＡ１＜Ａ２となつている。
上記構成において、予熱空気供給ライン９から予熱空気
が供給され、箱１内に蛇行収納された燃焼ガス流通管５
内の触媒燃焼器6,6が燃焼作用することによりこの燃焼
ガス流通管５内を1000℃未満の燃焼ガスが流れ、これの
表面から赤外線が放射される。このとき、燃焼ガス流通
管５の表面に赤外線放射量増加材であるセラミックスが
密着してこれの赤外線放射率が高くなっているので、燃
焼ガスの温度を高くしても放射熱量が多くなり、金属製
の燃焼ガス流通管５の温度上昇を抑制できて、これが溶
損することが防止される。この赤外線は箱１の全内面に
照射されるが、二次放射体３となる壁以外の壁内面に照
射された赤外線は反射されて二次放射体３側に集熱され
てこの二次放射体３全体が加熱される。このとき、燃焼
ガス流通管５による一次放射体と二次放射体３との面積
差だけエネルギ密度が変化して波長が変換され、二次放
射体３の遠赤外線放射体２の全体より一次放射体より放
射された赤外線より波長が長い遠赤外線が放射される。
また二次放射体側の遠赤外線放射体はできる限り黒体に
近いものが望ましい。現在一般に遠赤外線放射体として
セラミツクスが主として使用されているが、このセラミ
ツクスの放射率は最高でも0.92であるのに対して黒鉛の
放射率は0.97〜0.98でセラミツクスより高い。黒鉛は空
気中で450゜以上になると酸化消耗が発生するが、本発
明に係る二次放射面の温度は最高でもこの温度（450
℃）を越えないので、黒鉛を二次放射体の遠赤外線放射
体として用いることは非常に有利となる。
箱１内での燃焼ガス流通管５は、内部を流れる燃焼ガス
の顕熱により金属壁を通して加熱されるのであるから、
放熱によつて燃焼ガスの温度が低下し、下流側になる程
放射面の温度が低下する。
このため適当間隔をとつた位置に触媒燃焼器４が介装さ
れるが、その外に、下流側での蛇行ピツチを小さくして
二次放射体側での受熱エネルギを均一化することが望ま
しい。
第３図から第５図は本発明の他の実施例の開放型の例を
示す。
第３図、第４図において、11は一次放射体となる燃焼ガ
ス流通管、12はこの燃焼ガス流通管11の上側に、開放側
を下側に向けて設けた樋状の湾曲面部材であり、この湾
曲面部材12の下面には遠赤外線放射体13が密着されてお
り、また上面には断熱材14が貼付けてある。15は上記燃
焼ガス流通管11の下側に位置して、燃焼ガス流通管11が
放射する赤外線が直接下方へ放射されるのを防ぐために
設けられた金属壁で、この金属壁15の下面に遠赤外線放
射体13が密着されている。
この実施例における構成において、燃焼ガス流通管11は
赤外線を放射する一次放射体となり、また、湾曲面部材
12と遠赤外線放射体13及び金属壁15と遠赤外線放射体13
とは二次放射面となり、一次放射体から放射された赤外
線により、両二次放射体は加熱され、それぞれの遠赤外
線放射体13から下方へ向けて遠赤外線が放射される。
第５図は開放型の他例を示すもので、図中16は燃焼ガス
流通管で、この燃焼ガス流通管16は開放側を斜め上方に
向けた樋状の反射部材17内に位置し、この反射部材17の
斜め上方に金属板18が設けてある。そして上記反射部材
17の内面は反射率がよいように鏡面となつており、また
金属板18の下面には遠赤外線放射体19が密着されて二次
放射体となつている。
この実施例における構成において、一次放射体となる燃
焼ガス流通管16より放射された赤外線は直接及び反射部
材17に反射して二次放射体に照射され、これにより、二
次放射体は加熱され、遠赤外線放射体19より下方へ向け
て遠赤外線が放射される。
なおこの実施例において、反射部材17の裏側に遠赤外線
放射体を密着し、反射部材17の加熱によりこの遠赤外線
放射体より遠赤外線を放射するようにしてもよい。
発明の効果 本発明によれば、波長の長い赤外線を、少ない動力でも
って大面積の放射面より効率よく放射するとができる。
そしてこのとき、二次放射体に離間対向して配置される
一次放射体は、これの表面に密着した赤外線放射量増加
材によって赤外線放射率が高くなっていることにより、
これの表面からの放射熱量が多くなり、この一次放射体
を構成する燃焼ガス流通管５の温度上昇が抑制されてこ
れの溶損を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すもので、第１図は予熱空気
供給ラインを含む要部の横断平面図、第２図は第１図の
II−II線に沿う断面図、第３図、第４図は本発明の他の
実施例を示すもので、第３図は正面図、第４図は第３図
のIV−IV線に沿う断面矢視図、第５図は本発明のさらに
他の実施例を示す正面図である。 １は箱、2,13,19は遠赤外線放射体、３は二次放射体、
5,11,16は燃焼ガス流通管、6,6aは触媒燃焼器、7,7aは
燃料混合器。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】金属に密着した遠赤外線放射体を加熱する
    ことにより遠赤外線放射体より遠赤外線を放射するよう
    にした遠赤外線放射装置において、燃焼ガスを通すこと
    により赤外線を放射するようにした金属製の燃焼ガス流
    通管にて構成すると共に、これの表面に赤外線放射量増
    加材を密着した一次放射体と、金属板の表面に、加熱す
    ることにより遠赤外線を放射する遠赤外線放射体を密着
    した二次放射体からなり、一次放射体を二次放射体に離
    間対向して配置したことを特徴とする遠赤外線放射装
    置。
  2. 【請求項２】二次放射体の遠赤外線放射体を黒鉛にした
    ことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の遠赤外線
    放射装置。
  3. 【請求項３】一次放射体を外面に遠赤外線放射体を密着
    した箱の内側に一次放射体を内装したことを特徴とする
    特許請求の範囲第１項記載の遠赤外線放射装置。
  4. 【請求項４】二次放射体の遠赤外線放射体側に一次放射
    体を対向させると共に、一次放射体と二次放射体との対
    向部以外をカバーしたことを特徴とする特許請求の範囲
    第１項記載の遠赤外線放射装置。
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