JPH0663470A

JPH0663470A - 自動塗装機のミスト回収装置及び外向けエアーカーテン装置

Info

Publication number: JPH0663470A
Application number: JP3335804A
Authority: JP
Inventors: Masato Kobayashi; 小林理人
Original assignee: NIPPON KANSEN KOGYO KK
Current assignee: NIPPON KANSEN KOGYO KK
Priority date: 1991-10-30
Filing date: 1991-10-30
Publication date: 1994-03-08

Abstract

(57)【要約】（修正有）【目的】壁面塗装の自動化、機械化に伴う塗料ミスト
の外部飛散を防止する機構を強化し、機能調整機構に加
えて、強制吸引回収構造の採用によって、排出空気も清
浄化する。【構成】案内フード３で噴射パターンを矯正した塗料
ミストを、その案内フードと塗装面１が構成する隙間か
ら、反射して飛散しようとするものを、エヤーカーテン
で遮蔽すると同時に、内側の吸引回収ダクト４に吹き込
むようにし、その吸引回収ダクトをブロアー２４で強制
吸引する流路に、流速が弛緩する堰板１８を設けて、篩
い効果により、空気中の塗料ミストを分離ドレン化し、
摘出すると共に、フィルター２５で補足して回収空気を
清浄化し、大気に放出するような機能を具備した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、壁面の塗装技術に関す
るもので、特願昭６３−２７０５０２号の、「空気によ
る飛散防止機構」、及び実願平１−１３２３０４号の、
「空気による飛散防止装置の補強機構」の、塗料ミスト
飛散防止技術システムと組み合わせ、壁面塗装作業の自
動化、機械化に於ける塗料ミストの外部飛散を、大気放
出に於ても、皆無にしようとするものであり、その方法
は実願平２−８５２４０号「ミスト分離回収装置」とは
異なった技術システムで、処理容量が自由に選択できる
ように、強制回収吸引した空気中の塗料ミストを、交換
できるフィルターで補足し空気と分離、更に流速の弛緩
が生じるような流路を構成して、塗料ミストを篩い効果
によりドレン状に分離し、清浄化した空気を機外に放出
する、無公害自動塗装作業機を、提供しょうとするもの
である。

【０００２】

【従来の技術】ノズル噴出されて、処理壁面に付着する
塗料は、対策が施されていない従来技術の塗装方法で
は、吹き付け走引が人手によるノズルガンタイプのも
の、又は、ある程度機械化されたノズルガンタイプのも
のであれ、付着率は５０％を越えることはなく、残りの
半分が、資源の無駄使いや公害等、全く考慮されず、無
神経に大気中へ放散されていた。特願昭６３−２７０５
０２号「空気による飛散防止機構」、実願平１−１３２
３０４号「空気による飛散防止装置の補強機構」は、こ
のような従来技術の、塗料噴出ノズル付着率を改良し、
噴射による塗料ミストの飛散を防止しようとする技術で
はあるが、過剰噴射による塗料ミストの分離回収は、放
出空気を完璧にクリーンな状態にすることが期待できな
かった。実願平２−８５２４０号「ミスト分離回収装
置」は、その様な過剰塗料ミストを空気遠心分離装置
で、分離回収しようとする技術であるが、大容量には適
さない難点がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、前述の如き従来技術の塗料ミスト回収を、
もっと大容量のものに改造して、機能選択が自由に出来
るものとし、回収空気の大気外放出に於ても、塗料ミス
トを皆無にしょうとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】以上のような従来技術の
課題を解決するために、塗装壁面への付着率を増大する
技術、特願昭６３−２７０５０２号「空気による飛散防
止機構」、及び実願平１−１３２３０４号「空気による
飛散防止装置の補強機構」に組み合わせて、ノズル噴射
による塗料ミストの、飛散防止としての役割をするエヤ
ーカーテンの空気を、ブロアーで内側に強制的に吸引回
収するようなダクトを構成し、堰やフィルターを途中の
通過空気流路に設けて、混入している塗料ミストを補
足、大気外に再放出する空気には、塗料ミストは一切混
入しない空気を放出するような手段を採用した。

【０００５】

【実施例】図面により本発明を更に詳細に説明する。図
面は、本発明の一実施例を示すもので、図１は、構成の
全体を示す側断面図である。図２は、ブロアーによる強
制吸引回収の、ダクト空気流路を一部表示するものであ
り、空気流路の直行断面が、角型の形状をしており、堰
板及び、差し入れして交換可能なプレート型フィルター
を構成した、塗料ミスト回収構造を示す平面図であり、
図３は、その一部断面の側面図である。図４は、空気流
路の直行断面が、円形状をしており、軸方向に差し入れ
して交換可能にした、フィルターが円筒状に構成され
た、塗料ミスト回収構造を示す平面図であり、図５は、
それを塗装面に対向した裏側から見た正面図である。図
６は、塗料噴射ノズル部分の移動構造を示す一部断面の
平面図であり、図７は、そのノズルを横移動させるガイ
ドの構成を示す横断面図である。図中符号１は、塗装さ
れる壁面、符号２は、塗料噴射ノズル、符号３は、案内
フードであり、前述の、特願昭６３−２７０５０２号の
「空気による飛散防止機構」及び、実願平１−１３２３
０４号の「空気による飛散防止装置の補強機構」の技術
に準じて構成してあり、その先端は図示していないが、
特願平２−２３９３９４号の「面を吸引して走行する方
法」や、同じく特願平３−３６８５８号の「面吸着機
構」、実願平２−１１７０３９号の「シールブラシ」並
びに、実願平３−１１８９９６号の「壁面吸着走行装
置」が構成してあり、壁面に接する走行ローラーや走行
吸引機構により、符号１の塗装壁面との間に、隙間＝Ｓ
が保持されるようになっている。符号４は、隙間＝Ｓか
ら漏れる塗料ミスト及び、符号１０のエヤーカーテンノ
ズルの空気を内側に引き込むダクトであり、符号２７の
分岐管、符号２６のヘッダーを通じて、符号１７、１
８、２０で構成される、請求項２の角形プレートフィル
ター又は、符号２１、２２、２３で構成される、請求項
３の円筒形フィルターを経て、符号２４のブロアーで、
塗装作業部分からは、塗料ミストの混入した空気が、外
部に漏洩しないよう強制吸引回収し、更に重ねて、符号
２５の排出フィルターを通して、よりクリーンな空気
を、大気中に放出するような構成にしてあり、本発明の
課題を解決するための主要手段として、請求項１を説明
するものである。尚、記号が付けられていない矢印は、
空気の流れる方向を示す。符号５は、塗料噴射ノズルの
横移動案内走行車であり、符号６は、伸縮構造を有する
コイル状に形成された塗料供給管、符号７は、その塗料
ポンプである。符号８は、符号２の塗料噴射ノズルの横
移動機構に於て、噴射の一部が逆流して、横移動案内走
行機構を汚し、機能を阻害しないように、エヤーブロー
するブロアーであり、符号９のフィルターを介して、大
気を吸引するような構成で、請求項４を説明するもので
ある。符号１０は、エヤーカーテンノズルであり、隙
間、角度、エヤー量が別途実用新案出願の如き構成で、
調整可能に成っており、取り付け角度は、符号３８のヒ
ンヂ金具の締め付け調整で行い、内側に吹き込む角度の
最適状態が選択出来るようになっている。更にその上、
符号１２の複数のダンパーが、符号１４の流量調整器に
よって、矢印Ａの揺動により、ダンパー内部の閉子を揺
動せしめて開閉度を変換させ、長いノズルスリットの空
気の噴出状態が、どの位置に於ても均一に調整出来る構
成になっている。符号１１は、エヤーカーテンノズルの
隙間、即ちスリット量を扇形金具の矢印Ｂの調整によっ
て、矢印Ｃの開閉動をさせ、適当な位置で締め付けて、
噴出空気量を調整する機構で、エヤーカーテンのパージ
力、つまり遮蔽能力を設定するものである。エヤーカー
テンの空気は、符号１６の吸引フィルターから、符号１
５のブロアーで符号２６のヘッダー、符号１３の分岐
管、符号１２のダンパーを経由して、供給される。符号
１９は、回収空気流路の中途にあり、塗料ミストが、堰
による空気流の弛緩差で篩い状態となり、空気中から分
離され、ドレン状になったものを排出する孔で、それ
は、符号２９のポットに収集される。符号２８は、開閉
バルブで、ポットを外して塗料ドレンを廃棄する時は、
閉にし、取り付けて運転、回収している間は、開の状態
にする。この構成は、請求項５を説明するものである。
符号３０は、外部横風の影響を阻止する、外側に噴射す
るエヤーカーテン機構のノズルであり、符号１０の、内
側に噴射されるエヤーカーテンと類似した構成で、符号
３１の、長いノズルスリットから、空気が万辺に噴射す
るように、流量調整弁を介して、符号３２のブロアーか
ら供給される機構で、請求項６を説明するものである。
請求項４の駆動系の説明として、符号３３は、塗料噴射
ノズルの横移動ガイドレールであり、符号３４は、その
横移動を駆動する、チェンスプロケット、符号３５は、
駆動チェン、符号３６は、駆動モーターである。符号３
６の駆動モーターの矢印Ｄ及びＥ回転により、符号３４
のチェンスプロケットが回転し、符号３５のチェンを左
右に動かして、そのチェンに連継する符号５の横移動案
内走行車は、符号２の塗料噴射ノズルを、符号３３のガ
イドレールに沿って、矢印Ｄ′及び矢印Ｅ′の方向に移
動せしめ、その走行距離で塗装幅が確保されるから、塗
料噴射ノズルが、この実施例のように横移動するもの
は、上下方向に作業を進行させていく。塗料噴射ノズル
が上下移動する構造のものは、塗装幅が上下方向に展開
するから、作業は横方向に移動進行させる。符号３７
は、前述の先願技術で構成された、壁面吸着走行装置で
ある。以上、図面による実施例で説明の如く、作業能率
を上げるために塗料噴射ノズルを移動させ、幅を持たせ
るようにし、塗料噴射を、案内フードで規制して、付着
率を向上せしめると共に、ノズル移動の開口部から、ミ
ストが逆流しないようにエヤーブロし、隙間＝Ｓから漏
洩飛散する塗料ミストを、機外に放散させないよう、内
側に噴射するエヤーカーテンでパージ、更にその上に、
外部から横風を受けて、エヤーパージが破れないよう
に、外側に噴射するエヤーカーテンを構成して、塗装作
業部分からのミスト飛散を完全に防止した。そして、案
内フードが塗装面と構成する隙間＝Ｓから漏洩する塗料
ミストと、内側に吹き込むエヤーカーテンノズルから噴
出される空気を、本発明では、この塗装作業状態を完全
無公害化するため、一実施例として、ブロアーで強制吸
引回収することによって、塗料ミストは交換可能なフィ
ルターで補足すると同時に、ドレン状にして、その空気
中から分離回収し、清浄化された空気は、もう一度フィ
ルターを通して大気中に放出するように構成したのであ
る。

【０００６】

【発明の効果】以上の説明で明らかな通り、ブロアーで
強制吸引回収する実施例は、そのブロアーの大きさの選
択次第で、機能容量が自由に決定出来て、自動塗装作業
機が、作業容量の大きさに関わりなく、有害な塗料ミス
トを排出しない、無公害のロボットを提供出来、殆ど
が、構築足場の高所作業となる、人手による危険で、汚
くて、きつい塗装作業から、人間を解放することが実現
出来る効果は大きい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す、一部を破断面にした
側面図。

【図２】強制吸引回収ダクトの一部分で、差し入れ交
換するフィルターが角形の空気流路を示す、一部断面の
平面図。

【図３】図２の一部断面の側面図。

【図４】強制吸引回収ダクトの一部分で、交換フィル
ターが円形の空気流路を示す、一部断面の平面図。

【図５】図４を、塗装面に対向させて、裏側から見た
正面図。

【図６】塗料噴射ノズルの横移動構造を示す一部断面
の平面図。

【図７】塗料噴射ノズルを横移動させるガイドの側断
面図である。

【符号の説明】

１・・・塗装壁面。２・・・塗料噴射ノズル。３・・・案内フード。４・・・吸引ダクト。５・・・横移動走行案内車。６・・・コイル状塗料給管。７・・・塗料供給ポンプ。８・・・逆流防止ブロアー。９・・・吸引フィルター。１０・・・内向きエヤーカーテンノズル。１１・・・スリット開口調整扇形金具。１２・・・空気量調整ダンパー。１３・・・分岐管。１４・・・ダンパー開閉調整金具。１５・・・エヤーカーテン用ブロアー。１６・・・吸引フィルター。１７・・・角形フィルターダクト。１８・・・堰板。１９・・・塗料ミストドレン回収孔。２０・・・角形交換プレートフィルター。２１・・・円形フィルターダクト。２２・・・円形フィルターホルダー。２３・・・円形交換フィルター。２４・・・強制吸引回収ブロアー。２５・・・排出フィルター。２６・・・空気回収ヘッダー。２７・・・空気回収分岐管。２８・・・開閉バルブ。２９・・・ポット。３０・・・外向きエヤーカーテンノズル。３１・・・流量調整弁。３２・・・外向きエヤーカーテン用ブロアー。３３・・・ガイドレール。３４・・・チェンスプロケット。３５・・・チェン。３６・・・駆動モーター。３７・・・壁面吸引走行装置。３８・・・角度調整ヒンジ金具。

【手続補正書】

【提出日】平成５年１月２７日

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】全文

【補正方法】変更

【補正内容】

【書類名】明細書

【発明の名称】自動塗装機のミスト回収装置及び外向
けエアーカーテン装置

【特許請求の範囲】

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、遠隔操作によりビル等
の被処理面へ塗料を付着する自動塗装機に係り、特に噴
出ノズルで噴出した際生じる漏洩塗料ミストを強制吸引
し外部に流出しないよう吸引ダクトを形成し、更に、内
向きエアーカーテンノズルよりの送風圧により漏洩塗料
ミストの外部流出を阻止するようエアーカーテンを形成
する一方、この内向きエアーカーテンの機能を更に高め
るため、内向きエアーカーテンノズル外周又は、上部を
除く周囲に強風等の外部の影響を防止する外向けエアー
カーテン装置を設けるとともに強制吸引回収ブロアーを
吸引管に連結し、その中途にミストを回収・浄化するフ
ィルターダクトを設けた自動塗装機のミスト回収装置及
び外向けエアーカーテン装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の塗装機においては、被処理面に塗
料を付着させるため吹き付け作業を人手によるノズルガ
ンタイプのものや機械化されたものもあるが、噴出によ
り生じる漏洩塗料ミストの回収に対する配慮がなされて
いないものであった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述の従来技術が有す
る問題点に鑑みて本出願人は先に、特願昭６３−２７０
５０２号、実願平１−１３２３０４号等により隙間から
の塗料ミストの飛散をエアーブローにより防止する、即
ち、エアーカーテンを構成するという提案をしたが、噴
射による塗料ミストの分離回収は期待した程のものでは
なく、それを改良したものとして実願平２−８５２４０
号として分離回収装置を提案した。本発明は、それらを
更に改良したものとしてミスト回収を完全になし得、し
かも、機能選択が自由に出来、回収空気の大気への放出
において塗料ミストを皆無とするミスト回収装置及び隙
間からの塗料ミストの飛散即ち、外部流出を二重に防止
する外向きエアーカーテン装置を提供することを目的と
するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の自動塗装機においては、噴出ノズルからの
噴出流を被処理面にのみ集束して噴出するよう先端側が
拡径して開口する案内フードを放射状に形成し、この案
内フードの外周にはカバーが装着され、このカバーと前
記案内フードとで吸引ダクトを形成した自動塗装機であ
って、逆流防止用エアーブロアーと連通したケース内央
部に設けた噴出ノズルからの噴出流の逆流入防止とこの
カバー外周にエアー供給ダクトと連通して設けた内向き
エアーカーテンノズルからの送風圧により隙間から洩れ
る塗料ミストを吸引する前記吸引ダクトと連通した分岐
管及び吸引管を介して強制吸引ブロアーにより塗料ミス
ト等を強制回収した空気を浄化するフィルターダクトを
設け、さらに排出フィルターによって、さらに空気を浄
化して大気に放散する自動塗装機のミストを回収するよ
うにしたものである。

【０００５】上述噴出ノズルは固定したものであっても
良く、又、ガイドレールにガイドローラーで支持させて
左右移動可能としても良い。又噴出ノズルの開口部へケ
ースと連通した逆流防止用エアーブロアーからのエアー
を供給することにより、前記ガイドレール等に塗料ミス
トが流入して付着するのを防止できる。

【０００６】又、フィルターダクトで塗料ミストを補足
するフィルターは交換可能とし、プレート状であっても
良く、円筒状としても良い。さらに、凹凸状に堰板を設
け回収したミストドレンを塗料ミストドレン回収孔を介
してポット又は、地上に回収するようにし、前記フィル
ターを通過して浄化された空気は、排出フィルターでさ
らに浄化して大気に放散するようにしている。

【０００７】更に又、大気が強風等により乱れている場
所特に高所位置での塗料ミスト回収を効果的に行うため
に、上述の構成を有する自動塗装機及びこれに類する機
種の内向きエアーカーテンノズルの外周又は、上部を除
く周囲に外向けエアーカーテンノズルを設けて、大気の
強風が内向きエアーカーテンによるシールバランスを崩
さないようにしている。

【０００８】

【作用】上記のように構成された自動塗装機のミスト回
収装置は、図示しない遠隔操作によって噴出ノズルが開
口部を左右に移動し乍塗料供給ホースから供給された塗
料を噴出し被処理面へ付着させるが、その際生じる噴出
流は噴霧状となって案内フードの傾斜角に沿って拡散
し、処理壁面へ付着しない塗料ミストは内向きエアーカ
ーテンノズルより噴出するエアーにより隙間から被処理
面を伝って外部へ流出するのを阻止され吸引ダクトへ強
制吸引回収ブロアーの吸引作用により吸引される。前述
の噴出流は被処理面へ噴出する一方、開口部からケース
内への流入は逆流防止エアー供給ダクトよりのエアーに
より阻止される。吸引ダクトへ吸引された塗料ミストは
分岐管及び吸引管を介してフィルターダクトへ吸引され
るが凹凸状に形成された堰板を通過する際、堰板に衝接
した塗料ミストドレンは回収孔より回収管を介してポッ
ト又は、地上へ夫々回収され残余の微少なミストはフィ
ルターにより濾過され、さらに排出フィルターにより最
終的に浄化されて大気へは塗料ミストを完全に除去した
エアーが放散される。

【０００９】そして被処理面へ向けて噴出した塗料は噴
霧状となり拡散し隙間より塗料ミストが外部へ流出する
のを内向きエアーカーテンノズルよりのエアー吹きつけ
により阻止することは上述の通りであるが、ビル等の高
所位置にあっては、大気が乱流して強風が吹き付けるこ
とが屡々発生するため、外向けエアーカーテン装置は外
向けエアーカーテンノズルよりエアーを被処理面外へ向
け吹き付け作用を行うことで外部より被処理面へ向けて
乱入する強風を阻止するものである。

【００１０】

【実施例】本考案の一実施例について図面を参照して説
明すると、図１において、自動塗装機はローラー３９付
壁面走行装置３７に装着され、図示しない吊架装置によ
り被処理面１を上下方向へ移動するよう遠隔操作され
る。前記自動塗装機と被処理面１との隙間Ｓはローラー
３９により保持することは知られている。噴出ノズル２
はノズルからの噴出流を被処理面１にのみ集束して噴出
するよう先端側が傾斜角を有し拡径して開口する案内フ
ード３と連結したケース１２央部の開口部９へガイドレ
ール３３上を走行するガイドローラ５ａ，５ｂにより３
点支持されて臨ませてあり、塗料供給ホース６より供給
される塗料を被処理面１へ噴出し、付着させる構成であ
る、ケース１２は噴出ノズル２の噴出する塗料等が噴霧
状となって乱流し前記開口部９へ逆流入するのを阻止す
るため逆流防止エアー供給ダクト８と連結し、ダクトよ
りのエアー供給により阻止するようにしてある。前記案
内フード３は外周にカバー１１を装着し案内フード３が
画壁となり吸引ダクト４を形成している、前記カバー１
１外周にはカバー１１先端面と面一に内向きエアーカー
テンノズル１０ａ，１０ｂをの臨ませ内向きエアーカー
テン用エアー供給ダクト１５と分岐管１３ａ，１３ｂを
介して連通してなり、供給ダクト１５より供給されエア
ーを被処理面１へ向けて吹きつけ作用を行うよう一定角
度を保持して設けてある。

【００１１】前記吸引ダクト４と連通して設けた分岐管
２７ａ，２７ｂは図示では複数本分岐して設けてあるが
ケース状に一本化しても良い。塗料ミストはミスト回収
装置Ｂの強制吸引ブロアー２４の吸引により分岐管２７
ａ，２７ｂ及び分岐管と連通した吸引管４０を介して角
型フィルターダクト１７へ吸引される。図２乃至図５に
詳細に示す如くフィルターダクト１７は凹凸状に交錯し
て設けられた堰板１８と吸引管４０側寄りの底面に塗料
ミストドレン回収孔１９ａ，１９ｂを設け、強制吸引回
収ブロアー２４側寄りに交換可能な角型プレートフィル
ター２０を設けてなるもので、吸引された塗料ミストは
堰板１８に衝接し通過する際ドレン状となり、塗料ミス
トドレン回収孔１９ａ，１９ｂより回収管４１ａ，４１
ｂを介してポット２９へ回収される構成となっている。
図４において、フィルターダクトの他の実施例について
図示したものであるが、フィルターダクト２１は円形状
に形成され円形フィルターホルダー２２に装着し保持さ
れてなり前記角型プレート状フィルター２０とは逆位
置、即ち、吸引管４０（又はヘッダー２６）寄りに円形
交換フィルター２３を設け脱着自在のカートリッジ構成
となっている。フィルター１７，２３及び堰板１８を通
過する際塗料ミストドレンはポット２９に回収され、フ
ィルター１７，２３で濾過されミストを含むエアーは一
応浄化された後フィルターダクト１７，２３を介し最終
的には排出フィルター２５で浄化され大気に放散するよ
う成してある。

【００１２】図１において、案内フード３及びこの案内
フード３外周に装着されたカバー１１並びにこのカバー
外周にカバー１１開口面と面一にカバーを囲繞するよう
設けた内向きエアーカーテンノズル１０ａ，１０ｂとで
構成するエアーカーテン、即ちエアーにより塗料ミスト
等の外部流出を阻止するカーテンとすることにおいて外
部流出は一応阻止されるものの、ビル等の高所位置或い
はビル等が林立する位置にあっては谷間風のような強風
が隙間Ｓ間に乱入するため外部流出阻止は未だ完全でな
く、従ってこの乱流入を阻止し内向きエアーカーテンノ
ズル１０ａ，１０ｂのエアー吹き付けによるエアーシー
ル効果を一層効率的にすることから内向きエアーカーテ
ンノズル１０ａ，１０ｂ外周に外向けエアーカーテン装
置Ａを設けてなるもので外向けエアーカーテン用エアー
供給ダクト１５と連結、連通した分岐管先端に外向けエ
アーノズル３０ａ，３０ｂを装着した構成となってい
る。

【００１３】

【考案の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。

【００１４】請求項１記載の自動塗装機のミスト回収装
置において、強制吸引回収ブロアーを有するミスト回収
装置を自動塗装機と連結し併設したことで塗料ミスト回
収分離が可能となり塗料ミストの外部流出を阻止するこ
とができ公害対策上の効果を期待できる。

【００１５】請求項２記載の自動塗装機のミスト回収装
置において、噴出ノズルを開口部より臨ませ、左右移動
可能とし被処理面への塗料付着面積を広めたことで処理
能力を向上できる。

【００１６】請求項３記載の自動塗装機のミスト回収装
置において、ケースに逆流入防止エアー供給ダクトから
エアーを供給することにより、開口部より塗料ミストが
流入するのを阻止できるので、ガイドローラー等の機器
に塗料が付着するのを防止できる。

【００１７】請求項４記載の自動塗装機のミスト回収装
置において、フィルターを交換可能としたことで煩わし
いフィルター交換がワンタッチで行えるため、作業能率
の向上と、作業衣服へのミスト付着を回避でき清潔さを
保持できる。

【００１８】請求項５記載の自動塗装機のミスト回収装
置において、フィルターダクトを吸引管と連接し堰板及
び交換可能なフィルターを設け、吸引回収空気流路中途
で塗料ミストを集積し外部ポット又は地上で回収するこ
とができる。

【００１９】請求項６記載の自動塗装機の外向けエアー
カーテン装置において、外向けエアーカーテン装置を設
けることで、ビル等高所位置で乱流する大気流が内向き
エアーカーテンによるエアーシールを破壊して、塗料ミ
ストが外部に流出するのを防止することができるため突
風等による塗装公害問題を解消できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す一部断面側面図。

【図２】フィルターダクトの一実施例を示す要部断面平
面図である。

【図３】図２の一部断面側面図である。

【図４】フィルターダクトの他の実施例を示す要部断面
平面図である。

【図５】図４の左側面図である。

【符号の説明】１被処理面２噴出ノズル３案内フード４吸引ダクト８逆流防止エアー供給ダクト１１カバー１２ケース１７角形フィルターダクト１８堰板１９塗料ミストドレン回収孔２０角形プレートフィルター２１円形フィルターダクト２２円形フィルターホルダー２３円形交換フィルター２４強制吸引回収ブロアー２５排出フィルター２９ポットＡ外向けエアーカーテン装置Ｂミスト回収装置Ｓ隙間

【手続補正３】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図１

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】

【手続補正４】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図３

【補正方法】変更

【補正内容】

【図３】

【手続補正５】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図６

【補正方法】削除

【手続補正６】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図７

【補正方法】削除

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ノズルで噴出させて塗装する方法に於
て、案内フードで、横風等の外乱による塗料ミストの無
秩序な飛散を矯正し、処理壁面と、その案内フードとの
隙間近くの外部にエヤーカーテンを構成して、そのエヤ
ーカーテンが噴出する空気を、別の吸引装置で内側へ積
極的に吸引し、塗装壁面と案内フードとの隙間から漏れ
る塗料ミストを、交換可能なフィルターで補足分離する
ことによって、回収空気を浄化し、排出するようにした
自動塗装機のミスト回収構造。
【請求項２】前項の特許請求の範囲に於て、塗料ミス
ト補足のフィルターを交換可能な状態で、プレート状に
した自動塗装機のミスト回収構造。
【請求項３】請求項１に於て、塗料ミスト補足のフィ
ルターを交換可能な状態で、円筒状にした自動塗装機の
ミスト回収構造。
【請求項４】請求項１に於て、塗料噴出ノズルを移動
式とし、ノズル移動の開口部に空気を噴出せしめて、ミ
ストの逆流を阻止する自動塗装機のミスト回収構造。
【請求項５】請求項１に於て、吸引回収空気流路の中
途で、塗料ミストを集めて、空気流路外部に採り出すよ
うにした自動塗装機のミスト回収構造。
【請求項６】案内フードの直ぐ外側に構成した、エヤ
ーカーテンの噴出空気を内向きの機内に反射せしめて、
その流れに合わせた、別の空気吸引方法により、漏洩塗
料ミストを、その流路に構成したフィルターで補足分離
し、回収した空気を浄化して排出するような構造に対し
て、噴出空気が、外向きに作用するエヤーカーテンを更
にその外側に構成して、強風等の外部の影響を防止する
様にした自動塗装機のミスト回収構造。