JPH0662739A - コーヒー飲料の製法 - Google Patents

コーヒー飲料の製法

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JPH0662739A
JPH0662739A JP23284392A JP23284392A JPH0662739A JP H0662739 A JPH0662739 A JP H0662739A JP 23284392 A JP23284392 A JP 23284392A JP 23284392 A JP23284392 A JP 23284392A JP H0662739 A JPH0662739 A JP H0662739A
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JP
Japan
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milk
coffee
extraction
water
coffee beverage
Prior art date
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Application number
JP23284392A
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English (en)
Inventor
Shigeyasu Yoshida
茂康 吉田
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Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 焙煎し、粉砕したコーヒー豆と、30℃以下
のミルク水とを混合攪拌して、コーヒー液を抽出し、次
いで、固液分離することを特徴とする。 【効果】 水系フレーバー及びオイル系フレーバーの抽
出効率が高められ、色調を良好としている。また、香気
成分の飛散を抑え、コーヒーの香りの持続性が高められ
ている。低温抽出にもかかわらず、抽出時間が短縮され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コーヒー飲料の製法に
係り、更に詳しくは、焙煎し、粉砕したコーヒー豆より
コーヒー液を抽出する際、水系フレーバーの抽出効率を
高め、また、色調の良好なるコーヒー液を得ることがで
き、更に、コーヒーの香気成分の飛散を抑え、コーヒー
の香りの持続性を高めることができるコーヒー飲料の製
法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、コーヒー飲料は、浸出法(パー
コレーション)もしくは熱水自己流下抽出法(ドリッ
プ)等の熱水抽出により抽出されたコーヒー液が用いら
れている。しかしながら、熱水による抽出においては、
コーヒー液に含まれる水系のフレーバー(香気成分)が
抽出されても直ぐに飛散してしまう。即ち、熱水抽出に
よるコーヒー液は、長期間保存すると、香気成分が殆ど
飛散してしまい、コーヒーの香りがなくなってしまうと
いう欠点をもつ。したがって、熱水抽出によるコーヒー
液を用いる場合、香りが弱くなるのを防ぐために、抽出
の際のコーヒー豆の使用量を増やしたり、コーヒー液に
香料を添加したり等して、コーヒー飲料に仕上げなけれ
ばならない。また、香気成分の飛散を防止するために、
30℃以下の低温水を用いて抽出を行う、いわゆる、ダ
ッチコーヒーが知られているが、この方法では、抽出に
数時間を要するという欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みなされたものであって、その目的とするとこ
ろは、(1)熱水を用いて抽出した場合には、得られな
い水系フレーバーの抽出効率を高めること、(2)色調
を良好とすること、(3)香気成分の飛散を抑え、コー
ヒーの香りの持続性を高めること、(4)低温抽出にも
かかわらず、抽出時間を短縮すること、以上4点を満足
する、コーヒー飲料の製法を提供するにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、焙煎し、
粉砕したコーヒー豆と、30℃のミルク水とを混合攪拌
してコーヒー液を抽出し、次いで、固液分離することを
特徴とするコーヒー飲料の製法によって達成される。
【0005】次に、本発明を詳しく説明する。本発明に
用いるコーヒー豆の種類は、ブラジル、コロンビア、キ
リマンジャロ、ガテマラのようなアラビカ種が好まし
い。
【0006】本発明に用いるミルク水は、牛乳、全脂粉
乳、全脂練乳、脱脂粉乳等を単品もしくは組み合わせて
使用し、それを水で希釈したものである。このミルク水
は、乳固形分が、5〜20重量%となるように調整され
たものが好ましい。乳固形分が5重量%未満では、抽出
に時間を要し、効率が悪くなる傾向にあり、逆に、乳固
形分が20重量%を超えると、抽出後の固液分離が難し
くなり、抽出液の回収率が低下する傾向にある。
【0007】また、乳脂肪分は、0.1〜5重量%含有
していることが好適である。特に、乳脂肪が、コーヒー
豆中のオイル系フレーバーを取り込む性質を持っている
ので、乳脂肪分が0.1重量%未満のものでは、うまく
フレーバーを取り込むことが難しくなり、逆に、乳脂肪
分が5重量%を超えると、抽出液がクリーム状になるた
め、乳脂肪が抽出時の目詰まりの原因となることがあ
る。
【0008】本発明のコーヒー飲料の製法は、例えば、
次のようにして行う。すなわち、ます、焙煎し、粉砕し
たコーヒー豆と30℃以下、好ましくは10℃以下のミ
ルク水とを混合する。このとき、使用するミルク水の温
度(抽出温度)が30℃を超えると、コーヒーの香気成
分が抽出できても、直ぐに飛散してしまい、コーヒー本
来の風味が得られない。また、コーヒー豆は、ミルク水
に対し、生豆換算で5〜20重量%となるよう混合する
とよい。
【0009】次に、攪拌操作を行う。攪拌は、例えば、
茶類の抽出に用いられるレオニーダー等の攪拌機能のあ
る抽出機を用いて、抽出・攪拌を同時に行うようにする
と好適である。この際、攪拌回転数は、10〜300r
pmとすることが好ましい。10rpm未満では、抽出
効率が低下する傾向にあり、逆に、300rpmを超え
ると、泡立ちが起こり、作業性が低下する傾向にある。
また、抽出時間は、10〜120分が好ましい。10分
未満では、抽出効率が低下する傾向にあり、逆に、12
0分を超えると、コーヒー抽出液が長時間空気中にさら
されるため、品質の劣化を招く傾向にある。
【0010】次に、上記混合物を、例えば、連続式遠心
分離機等で遠心分離処理を行い、固液分離を行う。この
とき、コーヒー豆の微粉を取り除くために、混合物を予
め100〜200メッシュの金網、ストレーナー等で濾
過しておくことが望ましい。上記のようにして抽出、固
液分離されたコーヒー液に、必要に応じて、適宜砂糖等
の糖類やミルク類を添加、混合し、コーヒー飲料を得
る。
【0011】得られたコーヒー飲料は、例えば、均質化
して缶に充填し、密封、殺菌すると、常温流通可能な缶
コーヒーとなる。このようにして得られた缶コーヒー
は、通常、保存期間の経過と共に、コーヒーの香りが弱
くなってしまうことが問題とされるが、本発明のよう
に、30℃以下のミルク水で抽出したコーヒー液を用い
た場合、香気成分の飛散が抑制され、明らかに、香りの
保持性が向上する。
【0012】また、本発明の製法によると、色調の良好
なコーヒー液を得ることができ、カラメル色素等の着色
料を添加する必要がない。したがって、カラメル色素に
由来するカラメル臭が加わることがなく、コーヒー本来
の香りが保持される。コーヒーの色調に係るポリフェノ
ール類の水酸基は、乳成分の蛋白質との結合性が高いこ
とから、本発明の低温でのミルク水による抽出で、良好
なコーヒー色が得られると考えられる。また、この色調
は、長期保存においても安定で退色、変色することはな
い。
【0013】また、ミルク水に、乳化剤を加えて抽出を
行うと好適である。乳化剤は、水系フレーバーの抽出等
を増大せしめる効果を有する。乳化剤としては、蔗糖脂
肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルの親水性乳化
剤等ノニオン系乳化剤が好適である。また、その添加量
は、0.2重量%以下とすることが好ましく、この値を
超えると、粘度が増大し、抽出し難くなる傾向にある。
【0014】
【発明の効果】以上のように、本発明の製法により、
(1)水系フレーバー及びオイル系フレーバーの抽出効
率が高められている、(2)色調を良好としている、
(3)香気成分の飛散を抑え、コーヒーの香りの持続性
が高められている、(4)低温抽出にもかかわらず、抽
出時間が短縮されている、という効果を有する。
【0015】次に、本発明を実施例を挙げて具体的に説
明する。 (実施例1)焙煎し、粉砕したコーヒー豆(コロンビ
ア)100gと10℃のミルク水(牛乳90重量%、乳
固形分10.8重量%、乳脂肪分3.15重量%)の入
った容器を10℃の恒温槽に収容し、攪拌羽(攪拌回転
数100rpm)で40分間攪拌混合し、抽出を行っ
た。終了後、40メッシュ及び200メッシュの金網フ
ィルターで濾過し、3000rpm,5分間の遠心分離
を行い、上澄液を採取し、ミルク水抽出液を得た。これ
を用いて、表1に示す配合に調合し、均質化した後、缶
に充填、密封して、121℃で20分間殺菌処理を行
い、缶入りコーヒー飲料を調製した。
【0016】(実施例2)焙煎し、粉砕したコーヒー豆
(コロンビア)100gと、蔗糖脂肪酸エステル0.1
重量%を添加した10℃のミルク水(牛乳90重量%、
乳固形分10.8重量%、乳脂肪分3.15重量%)の
入った容器を10℃の恒温槽に収容し、攪拌羽(攪拌回
転数100rpm)で40分間攪拌混合し、抽出を行っ
た。終了後、40メッシュ及び200メッシュの金網フ
ィルターで濾過し、3000rpm,5分間の遠心分離
を行い、上澄液を採取し、ミルク水抽出液を得た。これ
を用いて、表1に示す配合に調合し、均質化した後、缶
に充填、密封して、121℃で20分間殺菌処理を行
い、缶入りコーヒー飲料を調製した。
【0017】(比較例1)抽出を10℃の純水で行った
以外は、実施例1と同様にして、缶入りコーヒー飲料を
調製した。
【0018】(比較例2)攪拌操作を行わずに抽出した
以外は実施例1と同様にして、缶入りコーヒー飲料を調
製した。
【0019】(比較例3)抽出温度を60℃とした以外
は、実施例1と同様にして、缶入りコーヒー飲料を調製
した。
【0020】
【表1】
【0021】実施例1〜2、比較例1〜3の缶入りコー
ヒー飲料について、コーヒー豆より抽出された固形分量
を測定した。また、調製直後のコーヒーの香り、色調、
及び55℃で2週間保存後のコーヒーの香り、色調につ
いて専門パネラー20名にて官能評価し、香り、色調の
残存度を確認した。また、色調については、調製直後の
色調、及び55℃で2週間保存後の色調を色差計(日本
電色(株)製)を用いて測定した。以上の結果を表2に
示す。
【0022】
【表2】
【0023】表2の結果より、実施例1、2は、低温の
ミルク水で攪拌抽出を行っているので、コーヒー豆の可
溶性固形分(色素)及び揮発成分が充分に抽出されてお
り、比較例1、2に比べ、固形分量が多いことがわか
る。また、調整後の香りについては、実施例1、2が比
較例1〜3に比べて強く、更に、55℃にて2週間保存
した後も、その強度を維持していた。特に、蔗糖脂肪酸
エステルを添加したミルク水にて抽出した、実施例2の
場合には、更に良好な結果が得られた。
【0024】色調においても、実施例1、2は、良好な
コーヒー色を持ち、更に、55℃にて2週間保存した後
もその色調を維持していた。一方、特に、比較例1、2
においては、コーヒー色が感じられず、ミルク色主体の
白っぽいコーヒー飲料となっていた。比較例3において
は、香気成分が抽出後直ぐに飛散してしまっており、良
好なコーヒーの香りが得られなかった。また、固形分量
は、実施例と同程度得られているものの、抽出温度が高
いため、抽出成分として好ましくないフレーバー等が抽
出されており、経日と共に、劣化臭が発生し、更に香り
が悪化した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焙煎し、粉砕したコーヒー豆と、30℃
    以下のミルク水とを混合攪拌して、コーヒー液を抽出
    し、次いで、固液分離することを特徴とするコーヒー飲
    料の製法。
JP23284392A 1992-08-07 1992-08-07 コーヒー飲料の製法 Pending JPH0662739A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23284392A JPH0662739A (ja) 1992-08-07 1992-08-07 コーヒー飲料の製法

Applications Claiming Priority (1)

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JP23284392A JPH0662739A (ja) 1992-08-07 1992-08-07 コーヒー飲料の製法

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JPH0662739A true JPH0662739A (ja) 1994-03-08

Family

ID=16945675

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JP23284392A Pending JPH0662739A (ja) 1992-08-07 1992-08-07 コーヒー飲料の製法

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JP (1) JPH0662739A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008067692A (ja) * 2007-07-31 2008-03-27 Ito En Ltd 容器詰コーヒー飲料
JP2008086308A (ja) * 2007-07-31 2008-04-17 Ito En Ltd 容器詰コーヒー飲料の製造方法
CN108065012A (zh) * 2016-11-15 2018-05-25 内蒙古伊利实业集团股份有限公司 一种含奶咖啡的制备方法

Cited By (3)

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JP2008067692A (ja) * 2007-07-31 2008-03-27 Ito En Ltd 容器詰コーヒー飲料
JP2008086308A (ja) * 2007-07-31 2008-04-17 Ito En Ltd 容器詰コーヒー飲料の製造方法
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